JP2017075887A - 振動検出装置、検査装置、振動検出方法、及び振動検出プログラム - Google Patents

振動検出装置、検査装置、振動検出方法、及び振動検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】検出対象物の三次元情報の変位に基づいて検出対象物の振動を検出することにより、検出対象物の振動方向を意識することなく検出対象物の振動検出を行う。【解決手段】検出対象物2に光を照射する照射部10と、光が照射された検出対象物2を所定時間ごとに撮像する撮像部50と、撮像部50で得られた検出対象物2に対する所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報(第1実施形態の場合は三次元形状の座標データ)をそれぞれ算出する演算部65と、演算部65で算出された所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて検出対象物2の振動を検出する振動検出部68と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、振動検出装置、検査装置、振動検出方法、及び振動検出プログラムに関する。
橋、トンネル、ダムなどの建築構造物において、ボルトやネジなど(以下、検出対象物という。)の緩みの点検が定期的に行われる。一般に、作業員が検出対象物に近接した状態で検出対象物を目視することや、ハンマーなどで検出対象物を叩いたときの打音を確認することなどによって、検出対象物が緩んでいないかどうかの点検が行われる。しかし、このような点検作業は作業員による負担が大きいため、点検作業の効率化が望まれている。
例えば、下記特許文献1には、検出対象物の画像をカメラで撮像し、撮像された画像における検出対象物の輪郭線の角度情報と予め記憶されている基準角度情報とを比較することで検出対象物の緩みを判定する手法が開示されている。
特開平8−278116号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された手法においては、予め定められた角度から検出対象物を撮像する必要があり、ユーザが効率的に検出対象物の振動検出を行うことが困難である。
本発明の第1態様によれば、検出対象物に光を照射する照射部と、光が照射された検出対象物を所定時間ごとに撮像する撮像部と、撮像部で得られた検出対象物に対する所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出する演算部と、演算部で算出された所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて検出対象物の振動を検出する振動検出部と、を備える振動検出装置が提供される。
本発明の第2態様によれば、第1態様の振動検出装置と、表示部と、を備える検査装置が提供される。
本発明の第3態様によれば、検出対象物の振動を検出する振動検出方法であって、検出対象物に光を照射することと、光が照射された検出対象物を所定時間ごとに撮像することと、検出対象物に対する所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出することと、所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて検出対象物の振動を検出することと、を含む振動検出方法が提供される。
本発明の第4態様によれば、振動検出装置に含まれる制御装置に、検出対象物に光を照射する照射処理と、光が照射された検出対象物を所定時間ごとに撮像する撮像処理と、撮像処理で得られた検出対象物に対する所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出する演算処理と、演算処理で算出された所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて検出対象物の振動を検出する振動検出処理と、を実行させる振動検出プログラムが提供される。
本実施形態における振動検出装置の構成を示す図である。 本実施形態における投影領域における縞パターン(パターン光)の強度分布を示す図である。 本実施形態における投影領域と撮像領域との関係を示す図である。 図1に示す振動検出装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す投影部の概略構成を示す図である。 本実施形態における所定画素の輝度値から求められる正弦波を示す波形図である。 本実施形態における三角測量の原理を説明する図である。 本実施形態における位相シフト法における位相回復及びアンラッピング(位相接続)の処理を説明する図である。 本実施形態における撮像部による撮像タイミング及び4つの画像からなる画像データ群を示す図である。 第1実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。 本実施形態における検出対象物及び比較対象物の振動を説明するための図である。 第2実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。 本実施形態における投影領域における空間コードパターン(パターン光)の強度分布を示す図である。 本実施形態における標準パターン、4つの空間コードパターン、及び白黒参照パターンを示す図である。 本実施形態における空間コードと領域番号との関係を示す図である。 第3実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。 本実施形態における表示装置の構成を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現する場合がある。
検出対象物の三次元形状を測定する手法として光切断法、位相シフト法、空間コード法などが知られている。第1実施形態では、位相シフト法を用いて、振動する検出対象物に対する所定時間毎の三次元形状を測定し、測定した所定時間毎の三次元形状の変位(変化、遷移)に基づいて検出対象物の振動を検出する構成について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の振動検出装置1の構成を示す図である。また、図2は、投影領域200(照射領域ともいう。)における縞パターンの強度分布を示す図である。また、図3は、投影領域200と撮像領域210との関係を示す図である。振動検出装置1は、人工構造物(例、建築構造物)における検出対象物2に対する所定時間毎の三次元形状を測定し、測定した所定時間毎の三次元形状の変位(時間変位)に基づいて検出対象物の振動を検出する装置である。例えば、本実施形態における人工構造物(例、建築構造物)は、鉄塔、ビル、橋、トンネル、ダムなどである。また、本実施形態における検出対象物2は、例えば建築構造物における車の走行や放水などによって振動するボルトやネジなどを含む物である。検出対象物2を測定物、被測定物、検査物などと呼んでもよい。図1に示す例では、検出対象物2はボルト2A及びナット2Bなどの締結部材である。
振動検出装置1は、図1に示すように、投影部10(照射部ともいう。)と、撮像部50と、演算処理部(演算部、振動検出部)60とを備える。投影部10は、ライン状の光、例えば、一次元の光(以下、ライン光100という。)を投影領域200に対して投影(照射)する。この投影部10は、図1に示すように、光生成部20と、投影光学系30と、走査部40とを有する。光生成部20は、レーザ光源・集光レンズ・シリンドリカルレンズなどを備え、第2の方向D2に無変調なライン光100を生成する。投影光学系30は、光生成部20で生成されたライン光100を投影領域200の所定の位置に結像させる。投影光学系30は、一つ又は複数の集光レンズなどの透過光学素子又は反射光学素子によって構成される。投影光学系30から出射されたライン光100は、走査部40を介して投影領域200に対して投影される。投影領域200において、ライン光100の一次元の方向が第2の方向D2である。投影領域200における第2の方向D2の長さは、投影部10がライン光100を投影する際の視野角θと、投影部10(つまり走査部40)から検出対象物2までの距離とによって決定される。図1に示す例では、検出対象物2は投影領域200内に配置されている。なお、投影領域200内に存在する検出対象物2以外の物を比較対象物3という。図1に示す例では、比較対象物3は、検出対象物2であるボルト2Aとナット2Bが取り付けられている壁面である。
走査部40は、投影領域200においてライン光100を第1の方向D1に走査(スキャン)する。走査部40は、例えばMEMSミラーで構成される。MEMSミラーは、一定の回動周期で振動する微小反射鏡である。このMEMSミラーは、所定の振幅角及び所定の振動周波数で振動しつつ一次元のライン光100を反射する。これにより、一次元のライン光100は、投影領域200においてMEMSミラーの振動周期(振動周期=1/振動周波数)で走査される。走査方向である第1の方向D1は、図1及び図2に示すように、第2の方向D2と直交する方向である。走査方向が第1の方向D1となるように、MEMSミラーの振動方向が設定される。また、投影領域200における第1の方向D1の長さは、MEMSミラーの振幅角と、投影部10(つまり走査部40)から検出対象物2までの距離とによって決定される。
図2に示すように、光生成部20からのライン光100は走査に応じて光強度が正弦波状に変化する。例えば、走査部40がライン光100を第1の方向D1に走査することにより、投影領域200において、第1の方向D1に沿って正弦波状の周期的な光強度の分布を有する縞パターンが現れる。この縞パターンのことを「パターン光」という。位相シフト法では、このような縞パターンが三次元形状の測定に用いられる。縞パターンは、明るい部分(図2の白い部分)と暗い部分(図2の黒い部分)とに徐々に変化する明暗パターンを有する。また、縞パターンは、縦縞状のパターンであるから縦縞パターンとも表現される。また、第1の方向D1を明暗の方向又は濃淡の方向ともいう。図2に示す縞パターンは、第2の方向D2に所定の長さを有しており、第1の方向D1に所定の長さにわたって走査されることで、矩形状の投影領域200が空間上に形成される。
投影領域200において、縞パターンの各部分における位相は所定時間毎にπ/2ずつ3回シフトされる。投影部10は、演算処理部60からの指令信号に基づいて、ライン光100の正弦波の周期と走査部40の振動とを同期させるタイミングを変化させることにより、縞パターンの位相をシフトさせる。ここで、同期とは例えば走査部40の振動の角速度が変化する場合は、その角速度の変化にライン光100の正弦波の位相を合わせることを含む。
撮像部50は投影部10の位置と異なる位置に配置されている。この撮像部50は、ライン光100が投影された検出対象物2及び比較対象物3を、投影部10による投影方向とは異なる方向から撮像する。図3に示す撮像領域(撮像視野)210は、撮像部50により1回に撮像される範囲である。この撮像領域210は、投影領域200の領域内であって、この投影領域200よりも狭い領域とされている。ただし、撮像領域210は、少なくとも投影領域200の領域外にはみ出さなければよい。例えば、撮像領域210は投影領域200と同じ領域であってもよい。なお、撮像領域210とは後述の処理に用いる領域であり、実際に撮像される領域は投影領域200より大きくてもよい。
撮像部50は、受光光学系(撮影レンズ)51及び撮像装置52を有している。受光光学系51は、撮像領域210上の検出対象物2及び比較対象物3の表面より反射された縞パターンを受光し、受光した縞パターンを撮像装置52に導く。撮像装置52は、受光光学系51からの縞パターンに基づいて検出対象物2及び比較対象物3の画像データを生成するとともに、生成した画像データを記憶する。上述したように、例えば投影領域200における縞パターンの位相は所定時間(例えば5ms)毎にπ/2ずつ3回シフトされる。撮像装置52は、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングにおいて、それぞれ検出対象物2及び比較対象物3を撮像して1組の画像データ群(例えば、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2それぞれのタイミングにおける4つの画像データの組み合わせ)を生成する。ここで初期位相とは、左から右へ走査される縞パターンの左端の位相を含む。
また、撮像装置52は、画像データ群を生成する動作を所定時間(例えば20ms)毎に複数回繰り返し実行する。例えば、撮像装置52は、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングで検出対象物2及び比較対象物3を撮像する一連の動作を所定時間毎に複数回繰り返し実行して、複数組の画像データ群を生成する。
演算処理部60は、光生成部20によるライン光100の生成を制御する。また、演算処理部60は、光生成部20で生成されるライン光100の正弦波の周期と走査部40の振動周期とを同期させるように、光生成部20と走査部40とを制御する。また、例えば、演算処理部60は、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングにおいて撮像部50に検出対象物2及び比較対象物3を撮像させるように、撮像部50の撮像タイミングを制御する。演算処理部60は、所定時間毎に画像データ群を生成する動作を撮像部50に実行させるように、撮像部50の撮像タイミングを制御する。また、演算処理部60は、撮像部50が撮像した各画像データ群に含まれる4つの画像データ(縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のときの画像データ)における各画素の輝度データ(信号強度)に基づいて、所定時間毎の検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を算出する。また、演算処理部60は、所定時間毎の検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の微小な変位に基づいて、検出対象物2の振動(振幅、振動周波数など)及び比較対象物3の振動(振幅、振動周波数など)を検出する。また、演算処理部60は、検出対象物2及び比較対象物3の振動に基づいて、所定方向における検出対象物2の緩みを判定する。例えば演算処理部60は、検出対象物2の振動と比較対象物3の振動との違いに基づき、所定方向(例、検出対象物2の光照射面の面内方向、該面内方向と直交する方向、一方向や複数方向)における検出対象物2の緩みを検出する。ここで、検出対象物2の緩みは、ボルトなどの検出対象物2の締め付け方の緩みを含む。例えば、「緩み」を検出対象物2の締め具合の弱さ又は強さと言ってもよい。
図4は、図1に示す振動検出装置1の構成を示すブロック図である。図4に示すように、投影部10は、レーザコントローラ21、レーザダイオード(光源)22、ライン生成部23、投影光学系30、及び走査部40を有している。例えば、図1に示す光生成部20は、レーザコントローラ21、レーザダイオード22、及びライン生成部23を有している。
レーザコントローラ21は、制御部62からの指令信号に基づいてレーザダイオード22によるレーザ光の照射を制御する。レーザダイオード22は、レーザコントローラ21からの制御信号に基づいてライン生成部23に対してレーザ光を照射する光源である。このレーザダイオード22は、走査部40の動きに応じた電圧信号が入力されることにより、時間の経過とともに光強度が正弦波状に変化するレーザ光を照射する。また、このレーザダイオード22は、レーザコントローラ21からの制御信号に基づいて、レーザ光の光強度を段階的に変化させつつレーザ光を照射することが可能である。ライン生成部23は、レーザダイオード22が照射したレーザ光から一次元のライン光100を生成する。
投影光学系30は、図1において説明したように、ライン生成部23が生成したライン光100を投影する。走査部40は、図1において説明したように、ライン生成部23が生成した一次元のライン光100を走査方向(投影領域200における第1の方向D1)に沿って走査する。
撮像部50は、受光光学系51、CCDカメラ52a(電荷結合素子(Charge Coupled Device)を用いたカメラ)、及び画像メモリ52bを有している。例えば、図1に示す撮像装置52は、CCDカメラ52a及び画像メモリ52bを有している。受光光学系51は、図1において説明したように、撮像領域210上の検出対象物2及び比較対象物3の表面より反射された縞パターンを受光し、検出対象物2及び比較対象物3の表面に投影された縞パターンをCCDカメラ52aの受光面に結像させる。
CCDカメラ52aは、受光面における像の光の強度を強度に応じた電荷量に光電変換し、その電荷量を順次読み出して電気信号に変換する。これにより、縞パターンが投影された検出対象物2及び比較対象物3の画像データが生成される。画像データは画素毎の輝度データによって構成される。例えば、画像データは512×512=262144画素とされている。また、例えば、1枚の撮像範囲は23cm角とされている。CCDカメラ52aは、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングにおいて、それぞれ検出対象物2及び比較対象物3を撮像して画像データを生成する。画像メモリ52bは、CCDカメラ52aが生成した画像データを記憶する。
演算処理部60は、操作部61、制御部62、設定情報記憶部63、取込メモリ64、演算部65、画像記憶部66、表示制御部67、及び振動検出部68を有している。なお、演算処理部60における制御部62、演算部65、表示制御部67、及び振動検出部68は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置が制御プログラムに従って処理を実行することにより実現される。
操作部61は、使用者の操作に応じた操作信号を制御部62に出力する。この操作部61は、例えば、使用者によって操作されるボタン、スイッチ、表示装置70の表示画面上のタッチパネルなどにより構成される。
制御部62は、設定情報記憶部63に記憶されている制御プログラムに従って以下の制御を実行する。制御部62は、レーザコントローラ21に指令信号を出力することにより、レーザダイオード22からレーザ光を照射させる。このとき、制御部62は、指令信号において、レーザ光の照射の開始及び終了だけでなく、レーザ光の光強度(レーザ出力)についても指令する。レーザコントローラ21は、制御部62からの指令信号で指令された光強度のレーザ光を照射させるように、レーザダイオード22を制御する。
また、制御部62は、レーザコントローラ21及び走査部40に指令信号を出力することにより、レーザダイオード22における光強度と走査部(MEMSミラー)40の振動とを投影される縞パターンの強度変化が正弦波となるように、レーザコントローラ21及び走査部40を制御する。なお、レーザダイオード22における光強度の正弦波の周期と走査部40の振動との同期がとれていない場合、走査部40が往復振動する毎に縞パターンにおける縞の位置がずれてしまう。また、制御部62は、レーザコントローラ21及び走査部40に指令信号を出力することにより、縞パターンの位相が所定時間(例えば5ms)毎にπ/2ずつ順にシフトしていくように、レーザコントローラ21及び走査部40を制御する。なお、例えば、走査部40が左から右に走査する場合の左端の位相を初期位相と呼ぶ。
また、制御部62は、走査部40及びCCDカメラ52aに指令信号を出力することにより、CCDカメラ52aによる検出対象物2及び比較対象物3の撮像を、走査部40による縞パターンの複数回の走査に同期するように制御する。例えば、走査部40の振動周波数は1000Hz(例えば、走査部40の振動周期は往復1ms)とされ、CCDカメラ52aが各画像データ群(縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のときの4つの画像データの組み合わせ)を生成するタイミングは20ms毎とされているものとする。また、縞パターンの初期位相がπ/2ずつ順にシフトするタイミングは5ms毎とされているものとする。この場合、CCDカメラ52aのシャッター速度(例えば、CCDカメラ52aの撮像時間)は5ms以下の時間とされる。本実施形態では、CCDカメラ52aのシャッター速度は5msとされているものとする。
CCDカメラ52aが1枚の画像を撮像する間に、走査部40はライン光100を5往復走査する。このように、制御部62は、CCDカメラ52aによる1回の検出対象物2及び比較対象物3の撮像を、走査部40によるライン光100の5往復の走査に同期させる。また、制御部62は、CCDカメラ52aに指令信号を出力することにより、CCDカメラ52aによる検出対象物2及び比較対象物3の撮像を、縞パターンの位相がシフトされるタイミング(5ms毎のタイミング)と同期させる。
なお、上記の例では、CCDカメラ52aが各画像データ群を生成するタイミングは20ms毎とされているので、1秒間に50組の画像データ群が生成される。この場合、1秒当たり50組の画像データ群から1秒当たり50個の三次元形状(20ms毎の三次元形状)が得られる。以下の説明において、1つの三次元形状を動画のフレームに対応することからフレームといい、1秒当たりに処理される三次元形状の数(上記の例では50個)をフレームレート又はサンプリング周波数という。フレームレートの単位はfps(frames per second)であり、サンプリング周波数の単位はヘルツ(Hz)である。
設定情報記憶部63は、制御部62に制御を実行させるための制御プログラムを記憶する。また、設定情報記憶部63は、演算部65に三次元形状の演算処理を実行させるための制御プログラムを記憶する。また、設定情報記憶部63は、演算部65の演算処理において縞パターンの位相から検出対象物2及び比較対象物3の実座標値を算出する際に用いるキャリブレーション情報を記憶する。また、設定情報記憶部63は、振動検出部68に振動の検出処理を実行させるための制御プログラムを記憶する。また、設定情報記憶部63は、振動検出部68に検出対象物2の緩みの判定処理を実行させるための制御プログラムやデータなども記憶する。
取込メモリ64は、画像メモリ52bに記憶された画像データを取り込んで記憶する。この取込メモリ64は、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のときの4つの画像データそれぞれに対応した記憶領域が設けられている。例えば、縞パターンの初期位相が0のときの画像データが画像メモリ52bに記憶され、その画像データが取込メモリ64の第1記憶領域に記憶される。また、縞パターンの初期位相がπ/2のときの画像データが画像メモリ52bに記憶され、その画像データが取込メモリ64の第2記憶領域に記憶される。また、縞パターンの初期位相がπのときの画像データが画像メモリ52bに記憶され、その画像データが取込メモリ64の第3記憶領域に記憶される。また、縞パターンの初期位相が3π/2のときの画像データが画像メモリ52bに記憶され、その画像データが取込メモリ64の第4記憶領域に記憶される。なお、取込メモリ64の第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域及び第4記憶領域は、それぞれ複数の画像データを記憶可能である。
演算部65は、設定情報記憶部63に記憶されている制御プログラムやキャリブレーション情報に従って、取込メモリ64の4つの記憶領域に記憶された画像データから検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状データ(三次元形状の座標データ)を算出する。画像記憶部66は、演算部65が算出した検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状データを記憶する。表示制御部67は、使用者による操作部61の操作に応じて、又は自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状データを読み出す。そして、表示制御部67は、読み出した三次元形状データに基づいて表示装置70の表示画面に検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の疑似画像を生成して表示させる制御を実行する。振動検出部68は、所定時間(例えば20ms)毎の検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状データの変位に基づいて、検出対象物2及び比較対象物3の振動(振幅、振動周波数、振動方向)を検出する。また、振動検出部68は、検出対象物2の振動と比較対象物3の振動とを比較することで、検出対象物2の相対的な振動の周波数、振幅、振動方向を求める。そして、振動検出部68は、検出対象物2の相対的な振動の周波数、振幅、振動方向と、設定情報記憶部63に予め記憶されている判定基準の振動の周波数、振幅、振動方向とを比較することで、検出対象物2の緩みを判定する。
表示装置70は、検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の疑似画像を表示する装置である。この表示装置70は、例えば液晶ディスプレイなどで構成される。本実施形態では、振動検出装置1と表示装置70(表示部)とを備える装置を、ボルト及びネジを含む検出対象物2の緩みを検査する「検査装置1A」と呼ぶ。なお、図1においては表示装置70が振動検出装置1に含まれていなかったが、表示装置70を含めた図4に示す全体の装置を「振動検出装置」と呼んでもよい。また、検査装置1Aは、非接触で検出対象物2の振動を検出する装置であるので、非接触型検査装置と呼んでもよい。
図5は、図1に示す投影部10の概略構成を示す図である。図5においては、光軸方向(紙面の右方向)をZ1軸とし、Z1軸と直交するある方向(紙面の表から裏に向かう方向)をX1軸とし、Z1軸及びX1軸と直交する方向(紙面の上方向)をY1軸としている。図4に示す投影部10は、図5に示すレーザダイオード22、コリメートレンズ23a、シリンドリカルレンズ23b、投影光学系30、及び走査部40を有している。例えば、図4に示すライン生成部23は、コリメートレンズ23a及びシリンドリカルレンズ23bを有している。なお、投影部10はレーザコントローラ21を備えているが、図5においては省略している。
レーザダイオード(光源)22は、コリメートレンズ23aの前側焦点位置に配置されている。ここで、前側とはレーザダイオード22側のことをいう。レーザダイオード22は、レーザコントローラ21からの制御信号で指定された光強度のレーザ光を出力する。コリメートレンズ23aは、レーザダイオード22が出力したレーザ光を平行光又は略平行光に変換する。シリンドリカルレンズ23bは、コリメートレンズ23aにより平行光又は略平行光に変換された光束を集光することにより、シリンドリカルレンズ23bの後側焦点位置に一次元のライン光100の像を形成する。ここで、後側とはレーザダイオード22と反対側のことをいう。
図5に示すように、一次元のライン光100は、レーザ光の照射方向D3(Z1軸方向)と直交する方向D4(Y1軸方向)に生成される。ここで、レーザダイオード22は、走査部40の動きに応じた電圧信号が入力されることにより、時間の経過とともに光強度が正弦波状に変化するレーザ光を出力する。従って、ライン生成部23により生成された方向D4のライン光100は、レーザ光の照射方向D3(Z1軸方向)に沿って周期的な光強度の分布を有する光(パターン光)となる。
ライン生成部23により生成されたライン光100は、投影光学系30を通過した後、走査部40としてのMEMSミラーに導かれる。MEMSミラーは、投影領域200においてライン光100が第1の方向D1に走査される方向に、所定の振幅角及び振動周波数で振動している。このMEMSミラーがライン光100を反射することにより、ライン光100が投影領域200における第2の方向D2に投影されるとともに、第1の方向D1において走査される。これにより、投影領域200の全面にわたって縞パターンが投影される。
次に、図6〜図8を参照して位相シフト法の原理について説明する。位相シフト法は、三角測量の原理を利用して距離を計測する方法である。位相シフト法は光切断法と計測原理は同じである。光切断法においては、レーザが物体に対してライン状のレーザ光を投影する。また、撮像部が物体表面で反射されたライン光を撮像する。そして、演算部が物体表面の形状に応じたライン光の像の変形から物体の三次元形状を復元する。この光切断法の場合、1回に1ライン分の計測しか行うことができない。従って、撮像部の画面全体の計測値を得るためには、撮像部の画面全体にわたってレーザ光の照射と撮像とを繰り返し行う必要がある。
これに対して、位相シフト法においては、正弦波状の縞パターンの位相をシフトさせて撮像した画像を解析することにより距離を計測する。このときに投影部から投影される縞パターンは、上述したように、位相をπ/2ずつシフトさせた4種類の画像となる。
縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2とシフトする毎に、縞の濃淡が位相差に対応する分だけずれて投影される。検出対象物2及び比較対象物3が撮像領域210内に位置している場合は、検出対象物2及び比較対象物3の表面に縞パターンが現れる。撮像部50(例えばCCDカメラ52a)は、表面に縞パターンが現れた検出対象物2及び比較対象物3を、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングにおいてそれぞれ撮像する。これにより、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のときの4つの画像が得られる。これらの画像を「縞パターン画像」という。
輝度値I(x,y)(n=0,1,2,3)は各位相の縞パターンが投影されたときに撮像された各画像の所定画素(x,y)の輝度値である。例えば、Iは初期位相0の縞パターンが投影されたときに撮像された画像の輝度値である。Iは初期位相π/2の縞パターンが投影されたときに撮像された画像の輝度値である。Iは初期位相πの縞パターンが投影されたときに撮像された画像の輝度値である。Iは初期位相3π/2の縞パターンが投影されたときに撮像された画像の輝度値である。この輝度値I(x,y)(n=0,1,2,3)は下記の式(1)で表される。
(x,y)=A(x,y)cos(φ(x,y)+nπ/2)+B(x,y)・・・(1)
図6は、所定画素の輝度値から求められる正弦波を示す波形図である。図6に示すように、式(1)において、B(x,y)はバイアス成分を示す。また、A(x,y)は撮像時の正弦波のコントラストの強さを示す。また、φ(x,y)は所定画素(x,y)における正弦波の位相である。4つの画像上の同一画素(同一位置)での輝度値I〜Iは、図6に示すように、物体の表面性状や色などにより絶対的な値は変化する。しかし、相対的な輝度値の差は、常に縞パターンの位相差分だけの変化を示す。従って、所定画素(x,y)おける縞パターンの位相φ(x,y)は、4つの画像の同一画素における輝度値から下記の式(2)で求められる。
φ(x,y)=tan−1{(I(x,y)−I(x,y))/(I(x,y)−I(x,y))}・・・(2)
このように、画像の画素毎に正弦波の初期位相0の時の位相を求めることができる。例えば、位相φ(x,y)が等しい点を連結して得られる線(等位相線)が、光切断法における切断線と同じく物体をある平面で切断した断面の形状を表す。例えば、この位相φ(x,y)に基づいて三角測量の原理により三次元形状(画像の各点での高さ情報)が求められる。
図7は、三角測量の原理を説明する図である。図7において、Poは投影部10の光学中心座標、例えば走査部(MEMSミラー)40の回転中心座標である。また、Coは撮像部50(CCDカメラ52a)の光学中心座標である。所定位置における縞パターンの生成面300において、縞パターンの位相が同じφである点は線分AB(等位相線)である。このとき、撮像面400の点P(i,j)における位相がφである場合、物体表面上の点Xの三次元座標X(x,y,z)は平面π(平面PoABが一部をなす平面)上に存在するはずである。また、物体表面上の点X(x,y,z)に投影された縞パターンが撮像面400の点P(i,j)に反射されたことから、点X(x,y,z)は撮像部50の光学中心座標Coと撮像面400の点P(i,j)とを結ぶ直線L上に存在するはずである。従って、点X(x,y,z)は直線Lと平面πとの交点となる。
位相がφとなる平面πは、キャリブレーション情報として予め設定情報記憶部63に記憶されている。また、直線Lを求めるカメラ側のキャリブレーション情報も予め設定情報記憶部63に記憶されている。例えば、撮像面400における点P(i,j)の位相φ(画素P(i,j,φ)の各変数)を所定の演算式に当てはめることにより、物体表面上の点Xの三次元座標(x,y,z)が求められる。
図8は、位相シフト法における位相回復及びアンラッピング(位相接続)の処理を説明する図である。図8に示す横軸は、縞パターンにおける第1の方向D1の位置(画素)を示す。また、縦軸は、それぞれの位置における位相を示す。上述したように、各画素(i,j)の位相φは、輝度値I(x,y)を上記した式(2)に当てはめることにより求められる。このような処理を位相回復又は位相復元という。
図8に示すように、位相回復された各画素の位相は、縞パターンの縞毎の位相、例えばπ〜πの間の値となる。このため、物体の連続した三次元形状を導出するためには、複数の縞の絶対位相を求める必要がある。例えば、図8における一番左端の縞を基準として−π〜π〜3π〜5π・・・と表される絶対的な位相を求める必要がある。図8に示すように、各縞の位相をつなぎ合わせることで、各画素における絶対位相を求めることができる。このような処理を位相接続(アンラッピング)という。そして、求めた各画素における絶対位相と設定情報記憶部63に記憶されたキャリブレーション情報とから検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を算出する。
次に、撮像部50(撮像装置52、CCDカメラ52a)による撮像タイミング及び画像データ群について説明する。図9は、撮像部50による撮像タイミング及び4つの画像データからなる画像データ群を示す図である。図9に示す例では、撮像部50は、縞パターンの初期位相が5ms毎にπ/2ずつシフトされるタイミングに同期して検出対象物2及び比較対象物3を撮像することにより、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のときの4つの画像データp1,p2,p3,p4を生成する。4つの画像データp1,p2,p3,p4を生成する時間は20msである。これらの画像p1,p2,p3,p4の組み合わせが画像データ群pg1である。撮像部50は、同様の撮像動作を繰り返し実行することにより、4つの画像データからなる画像データ群を順次生成する。撮像部50が1番目の画像データ群pg1(4つの画像データp1,p2,p3,p4)を生成してから50番目の画像データ群pg50(4つの画像データp197,p198,p199,p200)を生成するまでの時間が1秒となる。このように、図9に示す例では、1秒間に50個の画像データ群pg1〜pg50が生成される。撮像部50は、上記の撮像動作を所定秒間実行する。これにより、振動検出装置1の演算処理部60は、20ms毎の画像データ群を取得して取込メモリ64に記憶する。
次に、第1実施形態に係る振動検出装置1の動作について説明する。
図10は、第1実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。図10に示すように、制御部62は、レーザダイオード22をオンにするようにレーザコントローラ21に指令信号を出力する。レーザコントローラ21は、制御部62からの指令信号に基づいてレーザダイオード22をオンにする(ステップS1)。また、制御部62は、走査部40に指令信号を出力することにより、走査部40による走査を開始させる(ステップS2)。そして、制御部62は、使用者による撮影ボタンの操作が行われたか否かを判定する(ステップS3)。
使用者により撮影ボタンの操作が行われると(ステップS3のYES)、例えば、制御部62は操作部61から撮影ボタンの操作が行われたことを表す信号を入力すると、位相がπ/2ずつシフトされた4つの縞パターンを撮像する動作を連続して繰り返し実行する(ステップS4A)。CCDカメラ52aは、制御部62からの指令信号に基づいて、縞パターンの初期位相が0、π/2、π、3π/2のタイミングにおいて、それぞれ検出対象物2及び比較対象物3を撮像して4つの縞パターン画像の画像データ(画像データ群)を生成する。CCDカメラ52aが撮像した各位相の縞パターン画像の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた各記憶領域(第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域)に順に記憶される。また、CCDカメラ52aは、所定時間(例えば20ms)毎に画像データ群を生成する動作を繰り返し実行する。このようにして生成された画像データ群に含まれる各位相の縞パターン画像の画像データも、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた各記憶領域(第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域)に順に記憶される。その後、使用者により撮影ボタンの操作が行われると、検出対象物2及び比較対象物3の撮影を終了する(ステップS4B)。
演算部65は、取込メモリ64の記憶領域に記憶された各画像データ群に含まれる4つの縞パターン画像の画像データに基づいて、所定時間(例えば20ms)毎の各画素の初期位相0における位相分布φ(i,j)を求める。例えば、位相回復処理を実行する(ステップS5)。演算部65は、ステップS5において求めた初期位相0における位相分布φ(i,j)に対して位相接続処理を行う(ステップS6)。これにより、検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状に対応する連続した位相分布φ(i,j)が求められる。
次に、演算部65は、上述した三角測量の原理を用いて、ステップS6において求めた所定時間毎の位相分布φ(i,j)から、検出対象物2及び比較対象物3における所定時間(例えば20ms)毎の三次元形状の座標データX(x,y,z)を算出する(ステップS7)。なお、座標データXはCCDカメラ52aを基準とする座標として求められる。演算部65は、算出した検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データを画像記憶部66に記憶する。
振動検出部68は、使用者による操作部61の操作に応じて、又は自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状の座標データを読み出す。そして、振動検出部68は、ステップS7において算出した検出対象物2及び比較対象物3における所定時間(例えば20ms)毎の三次元形状の座標データの変位に基づいて、検出対象物2の振動を検出する(ステップS8)。例えば、振動検出部69は、検出対象物2及び比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データの変位から、検出対象物2及び比較対象物3の振動の周波数(周期)、振幅及び方向を検出する。
図11は、検出対象物2及び比較対象物3の振動を説明するための図である。図11に示す例では、比較対象物3である壁面はX軸及びY軸を含む平面と並行であるものとする。また、例えば検出対象物2であるボルト2A及びナット2Bは、壁面に垂直な方向(Z軸方向)に取り付けられているものとする。また、例えば比較対象物3は所定方向に小さく振動し、検出対象物2は比較対象物3の振動に対応して所定方向(比較対象物3の振動方向と同じ方向の場合も異なる方向の場合もある)に大きく振動しているものとする。図11に示す場合において、振動検出部68は、検出対象物2における所定時間毎の三次元形状の座標データから、検出対象物2がいずれの方向に振動しているかを検出する。また、振動検出部68は、検出対象物2における所定時間毎の三次元形状の座標データから、検出対象物2が振動方向にどれだけの幅(距離)、振動しているかを検出する。また、振動検出部68は、検出対象物2における所定時間毎の三次元形状の座標データから、検出対象物2が所定位置から移動してその所定位置に戻ってくるまでの時間を検出し、検出した時間に基づいて検出対象物2の振動の周期及び周波数を求める。
同様に、振動検出部68は、比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データから、比較対象物3がいずれの方向に振動しているかを検出する。また、振動検出部68は、比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データから、比較対象物3が振動方向にどれだけの幅(距離)、振動しているかを検出する。また、振動検出部68は、比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データから、比較対象物3が所定位置から移動してその所定位置に戻ってくるまでの時間を検出し、検出した時間に基づいて比較対象物3の振動の周期及び周波数を求める。なお、振動検出部68は、検出対象物2や比較対象物3における特徴点(突起物、表面上のキズなど)を検出し、その特徴点の座所定時間毎の標データの変位に基づいて、検出対象物2及び比較対象物3の振動の周波数(周期)、振幅及び方向を検出してもよい。
次に、振動検出部68は、ステップS8において検出した検出対象物2及び比較対象物3の振動に基づいて、検出対象物2の緩み(ここではボルト2Aが緩んでいないか否か)を判定する(ステップS9)。例えば、振動検出部68は、検出対象物2の振動(周波数、振幅、方向など)と比較対象物3の振動(周波数、振幅、方向など)とを比較することで、検出対象物2の相対的な振動の周波数、振幅及び方向を求める。また、振動検出部68は、設定情報記憶部63に予め記憶されている判定基準の振動の周波数、振幅及び方向を読み出す。そして、振動検出部68は、検出対象物2の相対的な振動の周波数、振幅及び方向と、判定基準の振動の周波数、振幅及び方向とを比較することで、検出対象物2(ここではボルト2A)が緩んでいないか否かを判定する。
表示制御部67は、使用者による操作部61の操作に応じて、又は自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状の座標データを読み出す。表示制御部67は、読み出した三次元形状の座標データに基づいて表示装置70の表示画面に検出対象物2の三次元形状を表示させる。三次元形状は、三次元空間内の点の集合である点群で表示される。この点群のデータは、振動検出装置1から出力可能である。
表示装置70は、検出対象物2の三次元形状を表示するだけでなく、撮像部50により撮像された縞パターン画像を表示させてもよい。例えば、表示制御部67は、取込メモリ64に記憶された画像データに基づいて、撮像部50が撮像した縞パターン画像を表示装置70に表示させてもよい。このような構成によれば、使用者が撮像部50により撮像された縞パターン画像に基づいて、撮像現場で検出対象物2が正確に撮像されたか否かを確認することができる。
また、表示装置70は、撮像部50により撮像された画像、及び演算部65により算出された三次元形状、のうち少なくとも一方を表示する構成であってもよい。この場合、撮像部50により撮像された画像、及び演算部65により算出された三次元形状、のうち少なくとも一方は、振動検出装置1と無線又は有線で接続された外部の表示装置に表示させる(又は出力させる)ものでもよい。
なお、上記した第1実施形態では、振動検出装置1は位相シフト法を用いて検出対象物2の三次元形状を測定していたが、このような手法に限定されず、例えば光切断法を用いて検出対象物2の三次元形状を測定してもよい。
一般に、フレームレート(サンプリング周波数)が振動の周波数の2倍以上あれば、振動の周波数を検出することができる。上記した第1実施形態においては、フレームレートが50fps(50Hz)であるので、25Hzの周波数の振動を検出することができる。フレームレートは高フレームレートである程、検出可能な振動の周波数の範囲が広がる。フレームレートは50fpsに限らず、異なるフレームレートでもよい。なお、フレームレートについては、検出対象物2の振動の周波数に応じて、位相シフトのタイミング、CCDカメラ52aのシャッター速度、走査部40の振動周波数などを変更可能に構成してもよい。
また、上記したように、投影部10が所定時間(5ms)毎に縞パターンの初期位相をπ/2ずつ3回シフトさせ、撮像部50が縞パターンの初期位相がシフトする毎に検出対象物2等を撮像する場合、検出対象物2は振動しているので、4つの縞パターン画像において検出対象物2等の位置が所定時間分の振動による移動量だけずれ(ぶれ)てしまうおそれがある。そこで、投影部10は、可能な限り短い時間で縞パターンの位相をシフトさせ、撮像部50も可能な限り短い時間で検出対象物2等を撮像する。また、演算部65は、4つの縞パターン画像における検出対象物2等の位置が一致するように調整した上で、検出対象物2等の三次元形状を算出する。演算部65は、例えば検出対象物2等の特徴点(例えば検出対象物2等の角や突起など)に基づいてずれの量(移動量)及びずれの方向がわかる場合は、そのずれの量及びずれの方向に基づいて縞パターン画像の画像データを補正する。これにより、4つの縞パターン画像における検出対象物2のずれをなくし、検出対象物2等の三次元形状の精度を向上させることができる。
以上に説明したように、第1実施形態では、検出対象物2に光を投影する投影部10と、光(位相シフト法の場合はパターン光、光切断法の場合はライン状のレーザ光)が投影された検出対象物2を所定時間ごとに撮像する撮像部50と、撮像部50で得られた検出対象物2に対する所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報(第1実施形態の場合は三次元形状の座標データ)を算出する演算部65と、演算部65で算出された所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて検出対象物2の振動を検出する振動検出部68と、を備える。このような構成によれば、検出対象物2の三次元情報の変位に基づいて検出対象物2の振動を検出するので、検出対象物2の振動方向を意識することなく検出対象物2の振動検出を行うことができる。例えば、演算部65が撮像部50で撮像された画像から検出対象物2の三次元形状を算出する場合、撮像部50が検出対象物2の振動方向に応じた特定方向から検出対象物2を撮像する場合に限定されず、検出対象物2を任意の方向から撮像することが可能である。例えば、検出対象物2の撮像位置が制限されている場合でも、演算部65は、撮像部50が任意の方向から撮像した検出対象物2の画像(縞パターン画像等)に基づいて検出対象物2の三次元形状を求めることができ、振動検出部68が検出対象物2における所定時間毎の三次元形状の変位に基づいて検出対象物2の振動を検出することができる。なお、本実施形態の振動検出装置1は、例えば図11に示すXY面内の方向とZ軸方向(光軸方向)のいずれの方向の検出対象物2の振動も検出可能である。しかし、三次元情報の変位からZ軸方向の検出対象物2の振動を検出可能であることが、二次元の画像データから振動を検出する装置と比較した場合における、本実施形態の振動検出装置1の特徴の1つである。また、本実施形態では、検出対象物2の振動計測により、検出対象物2の緩み具合(例、締め具合の弱さ)を定量データ(例、緩みの定量データ)として定量化することができる。
また、第1実施形態では、投影部10は、正弦波状の周期的な強度の分布を有するパターン光を投影する。このような構成によれば、位相シフト法を用いて検出対象物2全体の三次元形状を求めることができ、光切断法を用いる場合よりも短時間かつ確実に検出対象物2の三次元形状の測定を行うことができる。
また、第1実施形態では、投影部10は、縞の位相がそれぞれ異なる複数のパターン光100が投影し、演算部65は、撮像部50により得られた、複数のパターン光100がそれぞれ投影された検出対象物2の複数の画像から検出対象物2の位相情報を算出し、所定時間毎の位相情報から所定時間毎の座標データを算出し、振動検出部68は、演算部65で算出された所定時間毎の座標データの変位に基づいて検出対象物2の振動を検出する。このような構成によれば、検出対象物2における所定時間毎の三次元形状の座標データから、所定時間毎の検出対象物2の三次元の位置を認識することができ、その結果、確実に検出対象物2の振動を検出することができる。
また、第1実施形態では、投影部10は、検出対象物2及び比較対象物3を含む領域に光を投影し、撮像部50は、光が投影された領域を所定時間ごとに撮像し、演算部65は、撮像部50で得られた領域に対する所定時間毎の画像データに基づいて検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報と比較対象物3に対する所定時間毎の三次元情報とを算出し、振動検出部68は、検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報の変位と比較対象物3に対する所定時間毎の三次元情報との比較により検出対象物2の振動を検出する。このような構成によれば、検出対象物2だけでなく比較対象物3(検出対象物2以外の物)も振動している場合において、検出対象物2自体の振動を検出することができ、検出対象物2の緩みの判定の精度を向上させることができる。
なお、上記した第1実施形態では、投影部10が投影領域200におけるパターン光を検出対象物2及び比較対象物3に投影し、撮像部50が検出対象物2及び比較対象物3を撮像し、演算部65が撮像部50で撮像された検出対象物2及び比較対象物3の画像データに基づいて検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を算出していた。しかし、このような構成に限定されず、投影部10が投影領域200におけるパターン光を検出対象物2だけに投影し、撮像部50が検出対象物2を撮像し、演算部65が撮像部50で撮像された検出対象物2の画像データに基づいて検出対象物2の三次元形状を算出してもよい。また、投影部10が投影領域200におけるパターン光を検出対象物2及び比較対象物3に投影し、撮像部50が検出対象物2だけを撮像し、演算部65が撮像部50で撮像された検出対象物2の画像データに基づいて検出対象物2の三次元形状を算出してもよい。また、投影部10が投影領域200におけるパターン光を検出対象物2及び比較対象物3に投影し、撮像部50が検出対象物2及び比較対象物3を撮像し、演算部65が撮像部50で撮像された検出対象物2及び比較対象物3の画像データから検出対象物2の画像データだけを抽出し、抽出した検出対象物2の画像データに基づいて検出対象物2の三次元形状を算出してもよい。この場合、例えば、設定情報記憶部63には、検出対象物2の三次元形状のパターンデータを予め記憶しておき、演算部65は、検出対象物2の三次元形状のパターンデータと合致する三次元形状を抽出することで検出対象物2の三次元形状を抽出する。
また、上記した実施形態1では、振動検出部68は、検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報の変位と比較対象物3に対する所定時間毎の三次元情報との比較により検出対象物2の振動を検出していた。しかし、このような構成に限定されず、例えば、振動検出部68は、検出対象物2に対する所定時間毎の三次元情報の変位だけに基づいて検出対象物2の振動を検出してもよい。
<第2実施形態>
上記した第1実施形態では、演算部65は検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データを算出し、振動検出部68は検出対象物2及び比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データの変位に基づいて、検出対象物2の振動を検出していた(図10のステップS7,S8参照)。これに対して、第2実施形態では、演算部65は検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データを算出せず、振動検出部68は検出対象物2及び比較対象物3における所定時間毎の位相情報(初期位相0における位相分布φ(i,j))の変位に基づいて、検出対象物2の振動を検出する。
図12は、第2実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。図12に示すステップS1〜S6の処理は、図10に示したステップS1〜S6の処理と同様であるため、重複する説明を省略する。図12に示す処理では、演算部65は、検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状座標データを算出する処理(図10のステップS7)を実行しない。そして、振動検出部68は、ステップS5,S6で算出された所定時間毎の各画素の初期位相0における位相分布φ(i,j)の変位に基づいて、検出対象物2の振動を検出する(ステップS8A)。
例えば、振動検出部68は、ステップS5,S6で算出された所定時間毎の各画素の初期位相0における位相分布φ(i,j)の変位から、撮像部50から検出対象物2及び比較対象物3に至る方向(図11に示すZ軸方向)の振動の周期及び周波数を検出する。例えば、振動検出部68は、検出対象物2及び比較対象物2が所定の位相分布から移動してその所定の位相分布に戻ってくるまでの時間を検出し、検出した時間に基づいて検出対象物2及び比較対象物3の振動の周期及び周波数を求める。
次に、振動検出部68は、ステップS8Aにおいて検出した検出対象物2及び比較対象物3の振動の周波数(又は周期)に基づいて、検出対象物2の緩み(ここではボルト2Aが緩んでいないか否か)を判定する(ステップS9)。例えば、振動検出部68は、検出対象物2の周波数と比較対象物3の周波数とを比較することで、検出対象物2の相対的な振動の周波数を求める。また、振動検出部68は、設定情報記憶部63に予め記憶されている判定基準の振動の周波数を読み出す。そして、振動検出部68は、検出対象物2の相対的な振動の周波数と、判定基準の振動の周波数とを比較することで、検出対象物2(ここではボルト2A)が緩んでいないか否かを判定する。
なお、演算部65が検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データを算出していないので、検出対象物2及び比較対象物3の正確な三次元の位置を認識することができない。従って、検出対象物2及び比較対象物3の振動の正確な振幅や方向を検出することができない。しかし、演算部65が三次元形状の座標データを算出しないので、演算処理の負担が大幅に軽減されるとともに、処理時間も短縮される。振動検出部68が振動の周波数だけに基づいて検出対象物2の緩みを判定することが可能である場合に特に有効である。
以上に説明したように、第2実施形態では、演算部65は、撮像部50により得られた、複数のパターン光がそれぞれ投影された検出対象物2の複数の画像から検出対象物2の位相情報を算出し、振動検出部68は、演算部65で算出された所定時間毎の位相情報の変位に基づいて検出対象物2の振動を検出する。このような構成によれば、演算処理の負担を軽減することができるとともに、処理時間も短縮することができる。なお、振動検出部68は、所定時間毎の縞パターン画像の各画素の輝度に基づいて検出対象物2及び比較対象物3の二次元の位置を認識し、検出対象物2及び比較対象物3の所定時間毎の二次元の位置と所定時間毎の位相分布とに基づいて、検出対象物2の振動を検出してもよい。この場合、振動検出部68は、おおまかな検出対象物2等の三次元の位置を認識することができ、振動の周波数だけで振動を検出する場合よりも精度よく振動を検出することができる。
<第3実施形態>
上記した第1実施形態及び第2実施形態では、位相シフト法を用いて三次元形状を求めていた。上記した位相シフト法における位相接続において、検出対象物2及び比較対象物3の面形状が滑らかに変化する連続的な面形状であるときは、1本の縞に相当する2πの位相を−π〜π〜3π〜5π・・・と単純につなげることが可能である。しかし、検出対象物2及び比較対象物3の面形状が急な段差変化があるような不連続な面形状であるときは、その位相がどの縞の位相であるかがわからなくなる。例えば、ある縞の位相が−π〜πの位相であるか、π〜3πの位相であるかがわからなくなる。この場合、位相が連続して接続されない、いわゆる位相飛び現象が生じる。このような位相飛び現象を防止するため、本実施形態では、位相シフト法と空間コード法を組み合わせて検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を測定する。例えば、本実施形態においては、投影部10は、投影領域200において、位相シフト法で用いる縞パターンを投影するとともに、空間コード法で用いる空間コードパターンを投影する。なお、この空間コードパターンのことを「パターン光」という。
図13は、投影領域200における空間コードパターン(パターン光)の強度分布を示す図である。なお、空間コードパターンとして複数のパターンが使用されるが、そのうちの1つのパターンを図13に示している(図14(B)参照)。図13に示すように、空間コードパターンは、投影領域200における第1の方向D1に沿って光強度のプロファイルが矩形波状となっている。この空間コードパターンにおいては、明るい部分(図13の白い部分)と暗い部分(図13の黒い部分)が交互に現れる。例えば、図13に示す空間コードパターンでは、第2の方向D2の8本の白のラインと、第2の方向D2の8本の黒のラインとが交互に配置されている。
また、図5に示す投影部10は、縞パターンと同じように、空間コードパターンを投影領域200に投影する。例えば、レーザダイオード22は、レーザコントローラ21からの制御信号で指定された光強度のレーザ光を出力する。コリメートレンズ23aは、レーザダイオード22が出力したレーザ光を平行光又は略平行光に変換する。シリンドリカルレンズ23bは、コリメートレンズ23aにより平行光又は略平行光に変換された光束を集光することにより、シリンドリカルレンズ23bの後側焦点位置に一次元のライン光100の像を形成する。
図5に示すように、一次元のライン光100は、レーザ光の照射方向D3(Z1軸方向)と直交する方向D4(Y1軸方向)に生成される。ここで、レーザダイオード22は、矩形波状に変化する電圧信号が入力されることにより、時間の経過とともに光強度が矩形波状に変化するレーザ光を出力する。従って、ライン生成部23により生成された方向D4のライン光100は、レーザ光の照射方向D3(Z1軸方向)に沿って矩形波状の周期的な光強度の分布を有する光(パターン光)となる。
ライン生成部23により生成されたライン光100は、投影光学系30を通過した後、走査部40としてのMEMSミラーに導かれる。MEMSミラーは、投影領域200においてライン光100が第1の方向D1に走査されるような方向に、所定の振幅角及び振動周波数で振動している。このMEMSミラーがライン光100を反射することにより、ライン光100が投影領域200における第2の方向D2に投影されるとともに、第1の方向D1において走査される。これにより、投影領域200の全面にわたって白黒のストライプの空間コードパターンが投影される。
図14は、標準パターン、4つの空間コードパターン、及び白黒参照パターンを示す図である。図14(A)は標準パターンを示す。図14(B)は空間コードパターンを示す。図14(C)は白黒参照パターンを示す。表示制御部67が表示装置70の表示画面に検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の疑似画像を表示させるときに、三次元形状の表面に色を張り付ける処理(テクスチャ)を行う。図14(A)に示す標準パターンは、三次元形状の表面に張り付けられる標準の色を取得するために撮像される。なお、標準パターンが投影されているときの検出対象物2及び比較対象物3の画像を「標準画像」という。
図14(B)に示す空間コードパターンは、投影領域200内の複数の領域に空間コードと呼ばれる番号を割り当てるためのパターンである。図14(B)に示す例では、(a)の空間コードパターンは、左半分が白で右半分が黒となっている。(b)の空間コードパターンは、2本の白のラインと2本の黒のラインが交互に配置されている。(c)の空間コードパターンは、4本の白のラインと4本の黒のラインが交互に配置されている。(d)の空間コードパターンは、8本の白のラインと8本の黒のラインが交互に配置されている。なお、空間コードパターンが投影されているときの検出対象物2及び比較対象物3の画像を「空間コード画像」という。
図14(C)に示す白黒参照パターンは、投影領域200における各領域に付される空間コードの「1」と「0」、例えば白と黒を判別するときに参照されるパターンである。演算部65において、空間コードの「1」を判別するときに、白黒参照パターンの白パターンが参照される。また、空間コードの「0」を判別するときに、白黒参照パターンの黒パターンが参照される。なお、白黒参照パターンが投影されているときの検出対象物2及び比較対象物3の画像を「白黒参照画像」という。また、白パターンが投影されているときの検出対象物2及び比較対象物3の画像を「白画像」という。また、黒パターンが投影されているときの検出対象物2及び比較対象物3の画像を「黒画像」という。本実施形態においては、図14(A)に示す標準パターンと図14(C)に示す白黒参照パターンの白パターンとは同じパターンとされている。ここで、黒色とは一般には明度が0を示すが、ここでは識別できる最低限の明るさを黒色と称する。ここで黒色を識別できる最低限の明るさとするのは、黒色で照射されている部分と無照射の部分を識別するためである。
図15は、空間コードと領域番号との関係を示す図である。図15に示す「空間コード」において、「0」が黒に対応し、「1」が白に対応する。「空間コード」の1段目は図14(B)における(a)の空間コードパターンに対応する。「空間コード」の2段目は図14(B)における(b)の空間コードパターンに対応する。「空間コード」の3段目は図14(B)における(c)の空間コードパターンに対応する。「空間コード」の4段目は図14(B)における(d)の空間コードパターンに対応する。図15に示す「領域番号」は、空間コードによって識別される16分割された領域に付された番号である。例えば、「領域番号」の「0」は、上から「0000」となっている。また、「領域番号」の「10」は、上から「1010」となっている。このような番号によって投影領域200内の16分割された領域が演算部65により識別される。
次に、第3実施形態に係る振動検出装置1の動作について説明する。
図16は、第3実施形態に係る振動検出方法の一例を説明するフローチャートである。図16に示すステップS11〜S13の処理は、図10及び図12に示すステップS1〜S3の処理と同様であるため、重複する説明を省略する。
図16のステップS13に示す処理において、使用者によりシャッター操作が行われると(ステップS13のYES)、例えば、制御部62は操作部61から撮影ボタンの操作が行われたことを表す信号を入力すると、制御部62は標準パターンを撮像する(ステップS14)。この処理において、レーザダイオード22は、図14(A)に示す無変調の光強度(ハイレベル一定の光強度)のレーザ光を出力する。ライン生成部23が、レーザダイオード22から出力されたレーザ光から一次元のライン光100を生成する。そして、走査部40が一次元のライン光100を走査することにより、図14(A)に示すような標準パターンが投影領域200に投影される。CCDカメラ52aは、図14(A)に示す標準パターンを撮像して標準画像の画像データを生成する。標準画像の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、取込メモリ64に設けられた記憶領域(標準画像領域)に記憶される。
次に、制御部62は、図14(B)に示す空間コードパターンを撮像する(ステップS15)。この処理において、図14(B)の(a)〜(d)に示す4つの空間コードパターンがそれぞれ所定時間(例えば5ms)毎に投影部10により投影されるように、レーザダイオード22は光強度の矩形波状の周期を所定時間毎に切り替える。
例えば、レーザダイオード22は、図14(B)の(a)に示す空間コードパターンとなるような矩形波状の周期のレーザ光(例えば、図15の「空間コード」の1段目「1111111100000000」を表すパルス状のレーザ光)を出力する。また、所定時間経過後に、レーザダイオード22は、図14(B)の(b)に示す空間コードパターンとなるような矩形波状の周期のレーザ光(例えば、図15の「空間コード」の2段目「1111000011110000」を表すパルス状のレーザ光)を出力する。また、所定時間経過後に、レーザダイオード22は、図14(B)の(c)に示す空間コードパターンとなるような矩形波状の周期のレーザ光(例えば、図15の「空間コード」の3段目「1100110011001100」を表すパルス状のレーザ光)を出力する。さらに、所定時間経過後に、レーザダイオード22は、図14(B)の(d)に示す空間コードパターンとなるような矩形波状の周期のレーザ光(例えば、図15の「空間コード」の1段目「1010101010101010」を表すパルス状のレーザ光)を出力する。
そして、ライン生成部23がレーザダイオード22により出力されたレーザ光から一次元のライン光100を生成する。その後、走査部40が一次元のライン光100を走査することにより、図14(B)の(a)〜(d)に示すような各空間コードパターンが所定時間(例えば5ms)毎に投影領域200に投影される。CCDカメラ52aは、図14(B)の(a)〜(d)に示す空間コードパターンをそれぞれ撮像して空間コード画像の画像データを生成する。空間コード画像の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた各記憶領域(第1空間コード領域、第2空間コード領域、第3空間コード領域、第4空間コード領域)に順に記憶される。
次に、制御部62は、図14(C)に示す白黒参照パターンを撮像する(ステップS16)。この処理において、レーザダイオード22は、図14(C)に示す無変調の光強度(ハイレベル一定の光強度)のレーザ光を出力する。ライン生成部23が、レーザダイオード22から出力されたレーザ光から一次元のライン光100を生成する。そして、走査部40が一次元のライン光100を走査することにより、図14(C)に示すような白黒参照パターンの白パターンが投影領域200に投影される。また、レーザダイオード22は、図14(C)に示す無変調の光強度(ロウレベル一定の光強度)のレーザ光を出力する。ライン生成部23が、レーザダイオード22から出力されたレーザ光から一次元のライン光100を生成する。そして、走査部40が一次元のライン光100を走査することにより、図14(C)に示すような白黒参照パターンの黒パターンが投影領域200に投影される。CCDカメラ52aは、図14(C)に示す白黒参照パターンをそれぞれ撮像して白黒参照画像の画像データを生成する。白黒参照画像の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた各記憶領域(白画像領域、黒画像領域)に順に記憶される。
次に、制御部62は、位相がπ/2ずつシフトされた4つの縞パターンを撮像する(ステップS17A)。なお、ステップS17Aの処理は、図10及び図12のステップS4Aの処理に相当する。CCDカメラ52aが撮像した所定時間(例えば20ms)毎の各位相の縞パターン画像の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた各記憶領域(第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域)に順に記憶される。その後、使用者により撮影ボタンの操作が行われると、検出対象物2及び比較対象物3の撮影を終了する(ステップS17B)。
なお、上記した縞パターンの撮像(ステップS17A)は所定時間(例えば20ms)毎に繰り返し実行されるが、上記した標準パターンの撮像(ステップS14)、空間コードパターンの撮像(ステップS15)及び白黒参照パターンの撮像(ステップS16)は1度だけ行われる。
その後、演算部65は、取込メモリ64の記憶領域に記憶された各画像データ群に含まれる4つの縞パターン画像の画像データに基づいて、各画素の初期位相0における位相分布φ(i,j)を求める。例えば、位相回復処理を実行する(ステップS18)。なお、ステップS18の処理は、図10及び図12のステップS5の処理に相当する。そして、演算部65は、取込メモリ64の空間コード領域に記憶された4つの空間コード画像の画像データに基づいて、投影領域200において16分割された領域の空間コードを認識する。次に、演算部65は、認識した各領域の空間コードに基づいて縞パターン画像の縞の次数を検出する(ステップS19)。
演算部65は、ステップS11の処理において特定した各縞の次数を用いて位相接続処理(アンラッピング処理)を行う(ステップS20)。例えば、演算部65は、縞の次数に基づいて、n本目の縞が画像上においてどの位置にあるのかを特定する。そして、演算部65は、−π〜πの間で求めたn本目の縞の位相回復値を正しく接続する。これにより、連続した初期位相分布φ(i,j)が求められる。その後、演算部65は、上述した三角測量の原理を用いて、ステップS18において求めた初期位相0における位相分布φ(i,j)から、検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データX(x,y,z)を算出する(ステップS21)。なお、ステップS20,S21の処理は、図10のステップS6,S7の処理に相当する。
その後、演算部65は、算出した検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状の座標データを画像記憶部66に記憶する。そして、振動検出部68は、使用者による操作部61の操作に応じて、又は自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状の座標データを読み出す。そして、振動検出部68は、ステップS21において算出した検出対象物2及び比較対象物3における所定時間(例えば20ms)毎の三次元形状の座標データの変位に基づいて、検出対象物2の振動を検出する(ステップS22)。例えば、振動検出部69は、検出対象物2及び比較対象物3における所定時間毎の三次元形状の座標データの変位から、検出対象物2及び比較対象物3の振動の周波数(周期)、振幅及び方向を検出する。なお、ステップS22の処理は、図10のステップS8の処理に相当する。
次に、振動検出部68は、ステップS22において検出した検出対象物2及び比較対象物3の振動に基づいて、検出対象物2の緩み(ここではボルト2Aが緩んでいないか否か)を判定する(ステップS23)。なお、ステップS23の処理は、図10のステップS9の処理に相当する。
以上に説明したように、第3実施形態によれば、位相シフト法と空間コード法を組み合わせて検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を測定しているので、位相が連続して接続されない、いわゆる位相飛び現象が生じるのを防止(又は低減)することができる。
<変形例1>
上記した第1実施形態及び第2実施形態では、位相シフト法を用いて三次元形状を測定し、第3実施形態では、位相シフト法と空間コード法を組み合わせて三次元形状を測定していた。しかし、そのような構成に限定されず、例えば空間コード法だけを用いて三次元形状を測定してもよい。図14(B)及び図15に示す例では、投影領域200は空間コードが割り当てられる16つの領域に分割されていたが、空間コード法だけで三次元形状を測定する場合は、16分割よりもさらに細かく分割してもよい。また、投影部10は、複数の空間コードパターンを所定時間(例えば5ms)毎に切り替えて投影し、撮像部50は、複数の空間コードパターンが投影された検出対象物2及び比較対象物3をそれぞれ撮像する。そして、撮像部50は、そのような複数の空間コード画像の撮像を所定時間(例えば空間コードパターンの数×5ms)毎に繰り返し実行する。演算部65は、複数の空間コード画像(2値画像)に基づき、空間コード法を用いて所定時間毎の検出対象物2及び比較対象物3の三次元形状を算出する。
以上に説明するように、変形例1では、投影部10は、矩形波状の周期的な強度の分布を有するパターン光を投影するので、空間コード法を用いて検出対象物2全体の三次元形状を求めることができ、光切断法を用いる場合よりも短時間かつ確実に検出対象物2の三次元形状の測定を行うことができる。
<変形例2>
図17は、表示装置70の構成を示す図である。なお、表示装置70は、図4に示したように、振動検出装置1に接続されている。図17に示すように、表示装置70は液晶ディスプレイなどで構成されている。この表示装置70には、検出対象物2(ボルト2A、ナット2B)及び比較対象物3の三次元形状や縞パターン画像などを表示可能な表示画面71が設けられている。また、表示装置70の表示画面71上にはタッチパネル72が形成されている。タッチパネル72は、使用者が領域の指定を行う際に、使用者が触れた位置を示す信号を演算処理部60に出力する。
図17に示す例では、複数の検出対象物2(ボルト2A、ナット2B)と比較対象物3(壁面)とが表示画面71に表示されている。使用者は、例えば複数の検出対象物2のうちのいずれか1つをタッチして選択する。タッチパネル72は、使用者によりタッチされた位置を示す信号を演算処理部60に出力する。演算処理部60の演算部65は、タッチパネル72からの信号を受けると、その信号が示す位置に対応する物の領域(図17に示す例では検出対象物2の輪郭で囲われた領域)を特定する。そして、演算部65は、特定した領域における検出対象物2についてだけ三次元形状を算出する。この場合、演算部65が画像中の一部の領域だけ三次元形状を算出するので、演算部65における処理負担を軽減することができる。
また、上記と同様に、使用者は、例えば複数の検出対象物2のうちのいずれか1つをタッチして選択する。タッチパネル72は、使用者によりタッチされた位置を示す信号を演算処理部60に出力する。演算処理部60の振動検出部68は、タッチパネル72からの信号を受けると、その信号が示す位置に対応する物の領域を特定する。そして、振動検出部68は、特定した領域における検出対象物2についてだけ三次元形状の時間的変位に基づいて振動を検出する。この場合、振動検出部68が画像中の一部の検出対象物2だけ振動を検出するので、振動検出部68における処理負担を軽減することができる。
また、上記と同様に、使用者は、例えば複数の検出対象物2のうちのいずれか1つをタッチして選択する。タッチパネル72は、使用者によりタッチされた位置を示す信号を演算処理部60に出力する。演算処理部60の振動検出部68は、タッチパネル72からの信号を受けると、その信号が示す位置に対応する物の領域を特定する。そして、振動検出部68は、特定した領域における検出対象物2についてだけ緩み判定を行う。この場合、振動検出部68が画像中の一部の検出対象物2だけ緩み判定を行うので、振動検出部68における処理負担を軽減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更又は改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態を適宜組み合わせて適用することも可能である。
例えば、振動検出装置1は、投影部10、撮像部50及び演算処理部60を有していた。しかし、振動検出装置1は、1つの装置で構成されている必要はなく、適宜異なる複数の装置で構成されてもよい。一例として、振動検出部68だけ異なる装置としてもよい。例えば、振動検出装置は、三次元形状を測定する装置(形状測定装置)と振動検出部68を有する装置とで構成してもよい。
また、撮像部50が低い周波数で振動する物(例えば比較対象物3)と高い周波数で振動する物(例えば検出対象物2)を同時に撮影した場合、振動検出部68は、それぞれの周波数をフーリエ変換した上で低い周波数の成分を除去し、高い周波数の成分を用いて緩みを判定してもよい。
また、空間コードパターンの区分を細分化する方法として、例えば、白とラインを白とグレーのラインに分割し、黒のラインを黒とグレーのラインに分割するようにしてもよい。
また、上記した各実施形態において、第1の方向D1と第2の方向D2とが直交していたが、第1の方向D1と第2の方向D2とが異なる方向であれば直交していなくてもよい。例えば、第2の方向D2は、第1の方向D1に対して60度や80度の角度に設定されてもよい。
また、上記した各実施形態において、各図面では光学素子を一つ又は複数で表しているが、特に使用する数を指定しない限り、同様の光学性能を発揮させるものであれば、使用する光学素子の数は任意である。
また、上記した各実施形態において、走査部40は、パターン光を反射又は回折する光学素子を用いているがこれに限定されない。例えば、屈折光学素子や、平行平板ガラス等が用いられてもよい。レンズ等の屈折光学素子を光軸に対して振動させることでパターン光を走査させてもよい。なお、この屈折光学素子としては、投影光学系30の一部の光学素子が用いられてもよい。
また、上記した各実施形態において、撮像部50としてCCDカメラ52aが用いられるがこれに限定されない。例えば、CCDカメラに代えて、CMOSイメージセンサ(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)などのイメージセンサが用いられてもよい。
また、上記した各実施形態において、位相シフト法に用いる縞パターンの位相を一周期の間に3回シフトさせる4バケット法が用いられるが、これに限定されない。例えば、位相シフト法に用いる縞パターンの位相を一周期の間に2回シフトさせる3バケット法、0・π/2・π・3π/2の縞パターンを投影した後に再び0位相の縞パターンを投影する5バケット法や、さらにπ/2位相の縞パターンを投影する6バケット法などが用いられてもよい。
また、上記した第3実施形態において、それぞれのパターン(縞パターン、空間コードパターン、標準パターン、白黒参照パターン)の撮像の順序を問わない。また、上記した各実施形態において、縞パターンや空間コードパターンを白色及び黒色で表していたが、これに限定されず、いずれか一方又は双方が着色されたものでもよい。例えば、縞パターンや空間コードパターンは、白色と赤色とで生成されるものでもよい。
また、上記した各実施形態において、図15に示す空間コードはバイナリコードを用いているが、グレイコードが用いられてもよい。グレイコードは、バイナリコードと符号の付け方が異なる。このため、図14(B)に示す空間コードパターンのストライプのパターンも異なるパターンが用いられる。
また、上記した各実施形態において、標準画像を取得しているが、この標準画像は取得しなくてもよい。
また、走査部40としてMEMSミラー等の振動ミラーが用いられる場合、角速度の不均一に対応して、レーザダイオード121からの光の強度を変更させてもよい。例えば、投影領域200における走査方向の端部付近では光強度を強くし、中央付近では光強度を低下させるように、レーザダイオード121を制御してもよい。これにより、投影領域200の端部と中央部とで生じる明るさの不均一を抑制できる。
また、振動検出装置1の一部の構成をコンピュータにより実現してもよい。例えば、演算部処理部60をコンピュータにより実現してもよい。この場合、コンピュータは、記憶部に記憶された形状測定プログラムに従って、第1の方向D1に沿って異なる強度の分布を有するパターン光を生成する光生成処理と、パターン光を第1の方向D1とは異なる検出対象物2及び比較対象物3上の第2の方向D2に沿って走査する走査処理と、パターン光が投影された検出対象物2及び比較対象物3を撮像する撮像処理と、撮像処理で得られた検出対象物2及び比較対象物3の像に応じた信号強度に基づいて、検出対象物2及び比較対象物3の形状を算出する演算処理と、を実行する。なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1…振動検出装置、2…検出対象物、3…比較対象物、10…投影部(照射部)、20…光生成部、22…レーザダイオード(光源)、23…ライン生成部、40…走査部、50…撮像部、52a…CCDカメラ、60…演算処理部(演算部、振動検出部)、62…制御部、65…演算部、68…振動検出部、70…表示装置(表示部)、100…ライン光(パターン光)、200…投影領域

Claims (10)

  1. 検出対象物に光を照射する照射部と、
    前記光が照射された前記検出対象物を所定時間ごとに撮像する撮像部と、
    前記撮像部で得られた前記検出対象物に対する前記所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出する演算部と、
    前記演算部で算出された前記所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて前記検出対象物の振動を検出する振動検出部と、
    を備える振動検出装置。
  2. 前記照射部は、周期的に異なる強度の分布を有するパターン光を照射する請求項1に記載の振動検出装置。
  3. 前記照射部は、縞の位相がそれぞれ異なる複数のパターン光が照射し、
    前記演算部は、前記撮像部により得られた、前記複数のパターン光がそれぞれ照射された前記検出対象物の複数の画像から前記検出対象物の位相情報を算出し、
    前記振動検出部は、前記演算部で算出された所定時間毎の位相情報の変位に基づいて前記検出対象物の振動を検出する請求項2に記載の振動検出装置。
  4. 前記照射部は、縞の位相がそれぞれ異なる複数のパターン光が照射し、
    前記演算部は、前記撮像部により得られた、前記複数のパターン光がそれぞれ照射された前記検出対象物の複数の画像から前記検出対象物の位相情報を算出し、所定時間毎の位相情報から所定時間毎の座標データを算出し、
    前記振動検出部は、前記演算部で算出された前記所定時間毎の座標データの変位に基づいて前記検出対象物の振動を検出する請求項2に記載の振動検出装置。
  5. 前記照射部は、正弦波状の周期的な強度の分布を有するパターン光を照射する請求項1から4のいずれか1項に記載の振動検出装置。
  6. 前記照射部は、矩形波状の周期的な強度の分布を有するパターン光を照射する請求項1から5のいずれか1項に記載の振動検出装置。
  7. 前記照射部は、前記検出対象物及び比較対象物を含む領域に前記光を照射し、
    前記撮像部は、前記光が照射された前記領域を所定時間ごとに撮像し、
    前記演算部は、前記撮像部で得られた前記領域に対する前記所定時間毎の画像データに基づいて前記検出対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報と前記比較対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報とをそれぞれ算出し、
    前記振動検出部は、前記検出対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報の変位と前記比較対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報との比較により前記検出対象物の振動を検出する請求項1から6のいずれか1項に記載の振動検出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の振動検出装置と、
    表示部と、
    を備える検査装置。
  9. 検出対象物の振動を検出する振動検出方法であって、
    前記検出対象物に光を照射することと、
    前記光が照射された前記検出対象物を所定時間ごとに撮像することと、
    前記検出対象物に対する前記所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出することと、
    前記所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて前記検出対象物の振動を検出することと、を含む振動検出方法。
  10. 振動検出装置に含まれる制御装置に、
    検出対象物に光を照射する照射処理と、
    前記光が照射された前記検出対象物を所定時間ごとに撮像する撮像処理と、
    前記撮像処理で得られた前記検出対象物に対する前記所定時間毎の画像データに基づいて該検出対象物に対する前記所定時間毎の三次元情報をそれぞれ算出する演算処理と、
    前記演算処理で算出された前記所定時間毎の三次元情報の変位に基づいて前記検出対象物の振動を検出する振動検出処理と、を実行させる振動検出プログラム。
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