JP2015203199A - H型鋼柱の補強構造 - Google Patents

H型鋼柱の補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2015203199A
JP2015203199A JP2014082180A JP2014082180A JP2015203199A JP 2015203199 A JP2015203199 A JP 2015203199A JP 2014082180 A JP2014082180 A JP 2014082180A JP 2014082180 A JP2014082180 A JP 2014082180A JP 2015203199 A JP2015203199 A JP 2015203199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axial
web
shaped steel
column
parallel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014082180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5725486B1 (ja
Inventor
阿部 秀幸
Hideyuki Abe
秀幸 阿部
啓三郎 山口
Keizaburo Yamaguchi
啓三郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Retrofit Japan Association
Original Assignee
Retrofit Japan Association
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Retrofit Japan Association filed Critical Retrofit Japan Association
Priority to JP2014082180A priority Critical patent/JP5725486B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5725486B1 publication Critical patent/JP5725486B1/ja
Publication of JP2015203199A publication Critical patent/JP2015203199A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】曲げ方向によらず、全方向において均等な曲げ耐力を備えた補強柱を構成できるH型鋼柱の補強構造を提供する。【解決手段】対向する一対のフランジ2,3と、その対向間隔内に設けたウエブ4とによって断面形状をH型としたH型鋼柱1の外周を囲い鋼板5で囲み、この囲い鋼板5で囲んだ内側にグラウト材7を充填するとともにグラウト材7に軸方向筋6a〜6dを埋設して補強柱を構成するH型鋼柱1の補強構造において、ウエブ4に平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジ2,3に平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くして、補強柱の全方向における曲げ耐力を均等にする。【選択図】図2

Description

この発明は、H型鋼で構成されたH型鋼柱を、事後的に補強するための補強構造に関する。
従来から、H型鋼柱を事後的に補強する補強構造が知られていた。
例えば、既存のH型鋼柱の周囲に、軸方向筋及びフープ筋を配置し、これらをコンクリートに埋め込んで一体化した構造などが知られている(特許文献1の図10参照)。このような補強構造は、コンクリートによってH型鋼柱と、軸方向筋及びフープ筋とが一体化されることによって、柱の強度が向上するものである。
特開2008−069606号公報
上記した従来の補強構造は、H型鋼柱を軸方向筋及びフープ筋とともにコンクリートで固めることによって強度を向上させるものである。
特に、柱の軸線に沿った上記軸方向筋を設けることによって、H型鋼柱の曲げ耐力を補強することができる。しかし、上記した従来の補強構造では、補強されたH型鋼柱の曲げ強度が曲げ方向によって異なってしまうことがある。
なぜなら、H型鋼柱は、もともと曲り易さに方向性があるのに、上記従来の補強構造では、その方向性を考慮していないからである。
図6に示すように、H型鋼柱1は、一対のフランジ2,3間に、ウエブ4を備え、断面形状がH型の長尺部材である。このようなH型鋼は、図6に一点鎖線で示す弱軸aを中心として柱の軸を曲げる方向、すなわち図中矢印Aの方向の力には弱く、上記弱軸aに直交する強軸bを中心として柱を曲げる方向、すなわち矢印Bの方向の力には強い。
なお、上記弱軸aは、柱の上下方向である軸線に直交するとともにウエブ4の厚み方向中心を通過する直線であり、上記強軸bは、柱の軸線に直交するとともに上記弱軸aに直交する直線である。
このように、H型鋼柱1は、曲げ方向によって曲げ耐力に差がでてしまう。しかし、従来の補強構造では、上記のようなH型鋼柱1の方向性を考慮しないで、その周囲を均等に補強していた。
そのため、補強後の柱も、H型鋼柱1の方向性をそのまま引き継いだものとなり、曲げに対するバランスが悪くなってしまうことがあった。
この発明の目的は、曲げ方向によらず、全方向において均等な曲げ耐力を備えた補強柱を構成できるH型鋼柱の補強構造を提供することである。
第1の発明は、対向する一対のフランジと、その対向間隔内に設けたウエブとによって断面形状をH型としたH型鋼柱の外周を囲い鋼板で囲み、この囲い鋼板で囲んだ内側にグラウト材を充填するとともに上記グラウト材に軸方向筋を埋設して補強柱を構成するH型鋼柱の補強構造において、上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くして、補強柱の全方向における曲げ耐力を均等にしたことを特徴とする。
なお、上記H型鋼柱を構成するH型鋼は、一対のフランジとウエブからなる鋼材からなるものであれば、フランジとウエブとの寸法関係は特に限定されない。例えば、ウエブに比べてフランジの幅が小さく、断面形状がI型の所謂I型鋼も、上記H型鋼に含むものとする。
また、補強された柱を「補強柱」ということにする。
第2の発明は、上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の本数を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の本数よりも多くしたことを特徴とする。
第3の発明は、上記ウエブに平行な面側に配置する各軸方向筋の太さを、フランジに平行な面側に配置する各軸方向筋の太さよりも太くしたことを特徴とする。
第4の発明は、当該H型鋼柱の軸線に直交するとともに上記ウエブの厚み方向中心を通る直線を弱軸とするとともに、この弱軸及び上記柱の軸線に直交する直線を強軸とし、上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋と上記弱軸との距離を、上記フランジに平行な面側に配置する軸方向筋と上記強軸との距離よりも大きくしたことを特徴とする。
第1の発明によれば、ウエブに平行な側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力よりも大きくすることによって、弱軸周りの曲げ耐力を、強軸周りの曲げ耐力に比べてより大きく向上させることができる。そのため、もともと弱い方向の曲げ耐力を補強して、補強後の柱である補強柱の全方向における曲げ耐力が均等でバランスのよい補強柱を実現できる。
しかも、H型鋼柱は、グラウト材に囲まれることによって、座屈しにくくなるために曲げ強度が上がるとともに、グラウト材によって柱の断面積を大きくすることができるので、補強柱はせん断耐力や軸耐力も向上する。また、上記グラウト材を囲う囲い鋼板は、グラウト材の崩壊を防止して、断耐力がさらに向上する。
第2の発明によれば、ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の本数を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の本数より多くすることで、ウエブに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くすることができる。その結果、補強柱において全方向の曲げ耐力を均等にすることができる。
第3の発明によれば、ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の太さを、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の太さよりも太くすることで、ウエブに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くすることができる。その結果、補強柱において全方向の曲げ耐力を均等にすることができる。
第4の発明によれば、ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋と弱軸との距離を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋と強軸との距離よりも大きくすることで、ウエブに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な面側の軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くすることができる。その結果、補強柱において全方向の曲げ耐力を均等にすることができる。
図1は第1実施形態の補強構造において、グラウト材を省略した斜視図である。 図2は第1実施形態における補強柱の断面の概念図である。 図3は第2実施形態における補強柱の概念図である。 図4は第3実施形態における補強柱の断面の概念図である。 図5は第4実施形態における補強柱の断面の概念図である。 図6はH型鋼柱の曲げ耐力の方向性を説明するための斜視図である。
図1,2に示す第1実施形態は、図6に示したH型鋼柱1の周囲を囲い鋼板5で囲い、その内側に鉄筋などの軸方向筋6a〜6dを配置してから、図1では図示していないグラウト材7(図2参照)を充填する補強構造である。
上記囲い鋼板5は、図1に示すように断面形状をL字状にした4つの単位鋼板5a〜5dからなり、単位鋼板5a〜5dの先端同士を重ね合わせて上記H型鋼柱1の周囲を長方形に囲んでいる。ただし、上記囲い鋼板5は、L字状の単位鋼板で構成される必要はなく、上記H型鋼柱1を囲むことができればどのような構成であっても構わない。例えば、断面コの字状の単位鋼板2つで構成することもできる。
また、上記囲い鋼板5の軸方向長さを、H型鋼柱1の軸方向長さより短くして、複数の囲い鋼板5を上下に積み重ねて上記H型鋼柱1を囲うようにしている。
ただし、上記囲い鋼板5は軸方向長さを分割していないものでもよい。
さらに、上記囲い鋼板5の外周には、図示していない帯状シートを巻き付けて接着している。この帯状シートを接着することによって、H型鋼柱1の周方向に分割された単位鋼板5a〜5d同士を連結することができるし、この帯状シートを、上下方向に積層された囲い鋼板5の結合部をまたいで接着することによって複数の囲い鋼板5を上下方向に一体化することもできる。
また、囲い鋼板5の外周に引張強度の大きな帯状シートを接着すれば、帯状シートの引張強度を上記囲い鋼板5の強度に付加することができる。
ただし、上記単位鋼板5a〜5dは、上記帯状シートの接着ではなく、溶接やボルトなどを用いて連結するようにしてもよい。
上記のように配置した囲い鋼板5で囲まれた内側に、4本の軸方向筋6a〜6dを配置しているが、その配置を図2の概念図で説明する。
図2では、上記囲い鋼板5を長方形で表し、上記長方形の各辺のうち、ウエブ4に平行な辺側を、この発明のウエブ4に平行な面8,9側とし、フランジ2,3に平行な辺側をフランジ2,3に平行な面10,11側とする。
また、図中、一点鎖線で示したフランジ2,3に直交する直線は上記弱軸aであり、これに直交する一点鎖線の直線は上記強軸bである(図6参照)。
図2に示すこの第1実施形態では、上記軸方向筋6a,6bを、ウエブ4に平行な面8側に位置させ、軸方向筋6c,6dをウエブ4に平行な面9側に位置させている。すなわち、この第1実施形態では、ウエブ4に平行な面8,9側にそれぞれ2本の軸方向筋6a,6bと、6c,6dを配置しているが、フランジ2,3に平行な面10,11側には軸方向筋を配置していない。
なお、上記軸方向筋が、ウエブ4に平行な面側に配置されているとは、その軸方向筋がフランジ2,3に平行な面10,11よりも、ウエブ4に平行な面8,9に近い位置に配置されているということである。
同様に、上記軸方向筋が、フランジ2,3に平行な面側に配置されているとは、その軸方向筋がウエブ4に平行な面8,9よりも、フランジ2,3に平行な面10,11に近い位置に配置されているということである。
上記ウエブ4に平行な面側8,9に配置された上記軸方向筋6a〜6dは、ウエブ4を通る弱軸aの周りに回転する方向、すなわち図6の矢印A方向の曲げに対する曲げ耐力を向上させることができる。そして、上記したように、補強前のH型鋼柱1は、上記矢印A方向の曲げ耐力が、上記矢印B方向の曲げに比べて弱いものである。
つまり、この第1実施形態ではウエブ4に平行な面8,9側に配置した軸方向筋6a〜6dによって、弱い方向の曲げ耐力を補強し、補強柱の曲げ耐力を全方向において均等にすることができる。
このように、上記弱い方向の曲げ耐力を補強することによって、全体としてバランスよく補強された補強柱を構成することができる。
なお、図1,2に示す第1実施形態では、ウエブ4に平行な面8,9側のみに軸方向筋6a〜6dを配置し、フランジ2,3に平行な面10,11側には軸方向筋を配置していないが、フランジ2,3に平行な面10,11側にも軸方向筋を配置してもよい。その場合に、ウエブ4に平行な面8,9側に配置する軸方向筋の本数を、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置する軸方向筋の本数よりも多くして、ウエブ4に平行な面8,9側に配置された軸方向筋の耐力の合計である総合曲げ耐力を、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置された軸方向筋の耐力の合計である総合曲げ耐力よりも強くすることができる。それにより補強柱の全方向における曲げ耐力が均等になるように補強できる。
図3に示す第2実施形態は、グラウト材7に埋設する軸方向筋12a,12b、及び13a,13bの太さや配置が、上記第1実施形態の軸方向筋6a〜6dとは異なるが、その他の構成は第1実施形態と同じである。
この第2実施形態において第1実施形態と同じ構成要素には、図2と同じ符号を用いるとともに、第1実施形態と同じ構成についての説明は省略する。
この第2実施形態では、ウエブ4に平行な面8,9側それぞれに、太い軸方向筋12a.12bを1本ずつ配置するとともに、フランジ2,3に平行な面10,11側には上記軸方向筋12a,12bよりも細い軸方向筋13a,13bを1本ずつ配置している。
上記のように、軸方向筋12a,12bの太さと、13a,13bの太さとに差をつけたことによって、本数が同じでも、総合曲げ耐力に差をつけることができる。
すなわち、太い軸方向筋12a,12bを配置したウエブ4に平行な面8,9側の総合曲げ耐力の方が、細い軸方向筋13a,13bを配置したフランジ2,3に平行な面10,11側の総合曲げ耐力よりも強くなる。
また、上記したように補強前のH型鋼柱は、上記弱軸a周りの曲げに弱いが、上記のように、上記ウエブ4に平行な面8,9側に配置された太い軸方向筋12a,12bによる総合曲げ耐力で、上記弱い方向の曲げ耐力をより強く補強することができる。
このように、第2実施形態では、ウエブ4に平行な面8,9側に配置する軸方向筋12a,12bと、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置する軸方向筋13a,13bの本数ではなく、太さを変えることによって、弱軸a周りの曲げに対する総合曲げ耐力の方を強くしている。その結果、補強柱の全方向における曲げ耐力を均等にすることができる。
図4に示す第3実施形態は、図2に示す第1実施形態の軸方向筋6a〜6dの位置を変更した補強構造である。上記軸方向筋6a〜6dの配置以外は、上記第1実施形態と同じである。
この第3実施形態において第1実施形態と同じ構成要素には、図2と同じ符号を用いるとともに、第1実施形態と同じ構成についての説明は省略する。
この第3実施形態では、軸方向筋6a〜6dそれぞれが、上記ウエブ4に平行な面8,9とフランジ2,3に平行な面10,11の両方から等距離に配置されている。そのため、上記各軸方向筋6a〜6dは、ウエブ4に平行な面側8,9に配置される軸方向筋であるとともに、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置される軸方向筋としても機能する。
そして、この第3実施形態では、ウエブ4に平行な面8、9側それぞれに配置された軸方向筋と上記弱軸aとの距離をL1とし、フランジ2,3に平行な面10,11側それぞれに配置された軸方向筋と強軸bとの距離をL2としたとき、距離L1>距離L2となるように設定している。
上記ウエブ4に平行な面8,9側に配置された軸方向筋6a〜6dは、上記弱軸aを中心にした曲げに対する曲げ耐力を発揮するものである。そして、これら軸方向筋6a〜6dは、曲げの中心軸となる弱軸aからの距離L1が大きければ大きいほど、大きな耐力を発揮することになる。
同様に、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置された軸方向筋6a〜6dは、上記強軸bを中心にした曲げに対する曲げ耐力を発揮するものであり、これら軸方向筋6a〜6dは、曲げの中心軸となる強軸bからの距離L2が大きければ大きいほど、大きな耐力を発揮することになる。
このように、上記距離L1やL2が大きくなればなるほど、上記軸方向筋6a〜6dによる曲げ耐力が向上するが、この第3実施形態では、距離L1>L2としているので、ウエブ4に平行な面8,9側に配置された軸方向筋の総合曲げ耐力の方が、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置した軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くなる。
つまり、この第3実施形態では、上記距離L1>L2として、上記弱軸a周りの曲げ方向に対応した総合曲げ耐力の方を強軸b周りの曲げに対応した総合曲げ耐力よりも強くすることができる。
その結果、補強前のH型鋼柱1において弱い方向である弱軸a周りの曲げに対する総合曲げ耐力が、強軸b周りの曲げに対する総合曲げ耐力より強くなって、補強柱の曲げ耐力を全方向において等しくすることができる。
この第3実施形態では、囲い鋼板5で囲まれたグラウト材7内に配置される軸方向筋6a〜6dの太さや本数ではなく、軸方向筋の位置を調整することによって補強柱の全方向の曲げ耐力を均等にすることができる。
図5に示す第4実施形態は、図4に示す第2実施形態の軸方向筋6a〜6dを、それぞれフランジ2,3に平行な面10,11から離して、フランジ2,3間に配置するとともに、フランジ2,3に平行な面10,11側に、上記軸方向筋6a〜6dとは別の軸方向筋14a,14bを1本ずつ配置している。そして、これら軸方向筋14a,14bそれぞれと上記強軸bとの距離をL2としている。なお、上記軸方向筋14a,14bは、上記軸方向筋6a〜6dと同等の太さである。
そして、その他の構成は上記第3実施形態と同じである。
この第4実施形態において第3実施形態と同じ構成要素には、図4と同じ符号を用いるとともに、第3実施形態と同じ構成についての説明は省略する。
この第4実施形態では、ウエブ4に平行な面8,9側に配置される軸方向筋6a,6b、6c,6dと弱軸aとの距離L1を、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置される軸方向筋14a,14bと強軸bとの距離L2よりも大きくしている。
また、ウエブ4に平行な面8,9側に配置される軸方向筋の本数を2本ずつにしているのに対し、フランジ2,3に平行な面10,11側に配置される軸方向筋の本数を1本ずつとして、ウエブ4に平行な面8,9側に配置される軸方向筋の本数を多くしている。
このように、第4実施形態では、面8,9側に配置される軸方向筋6a〜6dと弱軸aとの距離L1と面10,11側に配置される軸方向筋14a,14bと強軸bとの距離L2について、距離L1>L2とするとともに、各面側に配置する軸方向筋の本数にも差をつけている。
それにより、この第4実施形態も、弱い方向の曲げ耐力の補強強度をより大きくして、補強柱の全方向の曲げ耐力を均等にすることができる。
なお、上記第1~4実施形態において、補強柱の全方向における曲げ耐力を均等にするためには、グラウト材内に配置する軸方向筋の本数、太さ、配置は、補強前のH型鋼柱の耐力によって設定する必要がある。
また、上記総合曲げ耐力は、軸方向筋の本数、太さ、あるいは配置のいずれの要素によっても設定可能であるが、上記各要素を単独で調整してもよいし、いずれか複数を組み合わせて調整するようにしてもよい。
また、上記第1〜4実施形態において、H型鋼柱1は、グラウト材7に囲まれることによって座屈しにくくなるとともに、グラウト材7が柱の断面積を大きくすることができるので、補強柱は、曲げ耐力だけでなく、せん断耐力や軸耐力も向上する。また、上記グラウト材7を囲う囲い鋼板5は、グラウト材7の崩壊を防止するため内部の座屈を防止し、曲げ耐力、軸耐力及びせん断耐力をさらに向上させるので、補強柱は、鉄骨鉄筋コンクリート造柱の性質を備えることになる。
さらに、上記囲い鋼板5の外周に、引張強度が大きな帯状シートを接着した場合には、帯状シートの引張強度が上記囲い鋼板5の強度に付加されて、より一層のせん断耐力向上が期待できる。
H型鋼柱を用いた、様々な構造物の補強に適用可能である。
1 H型鋼柱
2、3 フランジ
4 ウエブ
5 囲い鋼板
5a〜5d 単位鋼板
6a〜6d 軸方向筋
7 グラウト材
8,9 (ウエブに平行な)面
10,11 (フランジに平行な)面
12a,12b 軸方向筋
13a,13b 軸方向筋
14a,14b 軸方向筋
a 弱軸
b 強軸
L1 (弱軸までの)距離
L2 (強軸までの)距離

Claims (4)

  1. 対向する一対のフランジと、その対向間隔内に設けたウエブとによって断面形状をH型としたH型鋼柱の外周を囲い鋼板で囲み、この囲い鋼板で囲んだ内側にグラウト材を充填するとともに上記グラウト材に軸方向筋を埋設して補強柱を構成するH型鋼柱の補強構造において、
    上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の総合曲げ耐力よりも強くして、補強柱の全方向における曲げ耐力を均等にしたH型鋼柱の補強構造。
  2. 上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋の本数を、フランジに平行な面側に配置する軸方向筋の本数よりも多くした請求項1に記載のH型鋼柱の補強構造。
  3. 上記ウエブに平行な面側に配置する各軸方向筋の太さを、フランジに平行な面側に配置する各軸方向筋の太さよりも太くした請求項1又は2に記載のH型鋼柱の補強構造。
  4. 当該H型鋼柱の軸線に直交するとともに上記ウエブの厚み方向中心を通る直線を弱軸とするとともに、この弱軸及び上記柱の軸線に直交する直線を強軸とし、
    上記ウエブに平行な面側に配置する軸方向筋と上記弱軸との距離を、上記フランジに平行な面側に配置する軸方向筋と上記強軸との距離よりも大きくした請求項1〜3のいずれか1に記載のH型鋼柱の補強構造。
JP2014082180A 2014-04-11 2014-04-11 H型鋼柱の補強構造 Active JP5725486B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014082180A JP5725486B1 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 H型鋼柱の補強構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014082180A JP5725486B1 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 H型鋼柱の補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5725486B1 JP5725486B1 (ja) 2015-05-27
JP2015203199A true JP2015203199A (ja) 2015-11-16

Family

ID=53277991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014082180A Active JP5725486B1 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 H型鋼柱の補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5725486B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112016004687T5 (de) 2015-10-14 2018-07-05 Denso Corporation Zündkerze für eine Maschine mit interner Verbrennung

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106250627B (zh) * 2016-07-30 2019-04-16 青岛理工大学 一种角钢加固开裂箱型钢柱角钢长度的确定方法
CN111608414A (zh) * 2020-05-07 2020-09-01 中建科工集团有限公司 一种建筑钢结构的加固改造结构及方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3050108B2 (ja) * 1995-12-01 2000-06-12 鹿島建設株式会社 柱の補強方法
JP4864552B2 (ja) * 2006-06-06 2012-02-01 川崎重工業株式会社 鋼構造物の補強方法および補強構造
JP2008240368A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Eiji Makitani 鉄筋コンクリート柱の補強構造
JP2009235817A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Shimizu Corp 構造物の補修・補強構造および方法
JP5725476B2 (ja) * 2012-08-31 2015-05-27 一般社団法人 レトロフィットジャパン協会 コンクリート柱の補強構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112016004687T5 (de) 2015-10-14 2018-07-05 Denso Corporation Zündkerze für eine Maschine mit interner Verbrennung

Also Published As

Publication number Publication date
JP5725486B1 (ja) 2015-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5933388B2 (ja) 軸降伏型弾塑性履歴ブレース及び制振鉄骨構造物
WO2014167624A1 (ja) 座屈拘束ブレース、及び、これを備えた耐力構造物
JP5610270B2 (ja) コンクリート造梁の貫通孔周囲の配筋構造
JP5725486B1 (ja) H型鋼柱の補強構造
JP2016023417A (ja) 部材端部構造
JP5491962B2 (ja) 構造壁
JP6780471B2 (ja) セグメント
JP2012197661A (ja) 補強金属板及びこれを用いた鉄骨梁補強構造
JP7362455B2 (ja) 架構式構造
JP6210497B2 (ja) 既存柱の補強構造
JP2014015791A (ja) 有孔梁の補強構造
JP6818456B2 (ja) 柱の接続構造
JP2014173223A (ja) 補強構造
JP2012072575A (ja) 鉄骨柱と鉄骨梁との接合構造
JP3131259U (ja) らせん筋を用いた柱構造体の骨組み
JP2017066607A (ja) 柱の接合構造
JP2016089549A (ja) 鉄筋コンクリート梁と鉄骨の柱又は鉄骨を備える柱との接合構造及び方法
JP6836830B2 (ja) 片側拡幅鉄骨梁の補強構造
JP2016102290A (ja) 建造物の補強構造
JP2015096685A (ja) 免震装置接合構造
JP2013234518A (ja) 場所打ちコンクリート杭と鉄筋コンクリート造の基礎梁との接合構造、場所打ちコンクリート杭と鉄筋コンクリート造の基礎梁との接合方法
KR102260476B1 (ko) Cft기둥 보강 구조체
JP2012172490A (ja) ブレースの接合構造
JP2021195804A (ja) 柱と梁との接合構造
JP6964422B2 (ja) 構造物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5725486

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250