JP5491962B2 - 構造壁 - Google Patents

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Description

本発明は、耐震性の向上を目的として、新築または既存の建物に配設される構造壁に関する。
建物の耐震性を向上させることを目的として、柱と梁から形成される既設梁柱架構の内側空間に、現場打ち鉄筋コンクリート耐震壁、鉄骨フレームによる耐震壁または鉄骨ブレース等を配置する場合がある。
ところが、鉄筋コンクリート耐震壁は、梁柱架構の内側空間をコンクリートにより塞いでしまうため、意匠的な設計等の自由度が制限されてしまう場合があった。
また、鉄骨フレームによる耐震壁または鉄骨ブレースによる耐震補強も、鉄骨の配置により意匠的な設計の自由度が制限されるという問題点を有していた。
また、鉄筋コンクリート耐震壁、鉄骨フレームによる耐震壁または鉄骨ブレース等は、二酸化炭素を排出するのみで、環境に負荷をかけてきた。
そのため、特許文献1には、木質材料からなる耐震ユニットを梁柱架構の内周面に沿って固定された木質材料からなるフレームに接合することで形成された耐震壁が開示されている。「木」を採用することで、二酸化炭素固定型の、環境保全に寄与する耐震壁(構造壁)の実現を可能としている。
この耐震ユニットは、矩形板状の板部材と、板部材の全周縁に沿って設けられた枠部材とにより構成されている。
特開2008−280747号公報
ところが、特許文献1に記載の耐震壁は、複数の木製部材を組み合わせてなる耐震ユニットを、複数積み上げることにより形成されたものであるため、耐震ユニットの製造や、耐震ユニット同士の接合等に手間がかかり、そのための費用も嵩む場合があった。
また、梁柱架構の内側空間を壁体により塞いでしまうため、美観上および彩光上の面や、ダクトを含めた必要な配管等を行うことができないなどの問題点も有していた。
本発明は、前記の問題点を解決するものであり、簡易かつ安価に構築することを可能とし、かつ、美観性、採光性および通風等、機能的および意匠的に優れた構造壁を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、第一の発明の構造壁は、縦材および横材が間隔をあけて配されて複数の開口部を形成する鋼製の格子材と、前記複数の開口部のうち、少なくとも一つの開口部を閉塞するように配設された木質部材と、を備えるものであって、前記木質部材は、第一木質材と第二木質材とを壁厚方向に重ね合わせて接着することにより形成されており、かつ、引張力を負担しないように前記開口部に周面が密着した状態で摩擦力により固定されていることを特徴としている。
かかる構造壁によれば、格子材と木質部材との組み合わせにより、必要な耐力と合成を備えた構造壁を構築することができる。
また、木質材料を使用することにより、環境保全に寄与する二酸化炭素固定型の構造壁を構築することが可能となる。
また、構造壁は、格子材に木質部材を嵌め込むことにより形成されているため、簡易に形成することができる。
さらに、木質部材の配置により、美観性、採光性および通風など、機能的および意匠的優れた構造壁を構築することが可能である。
また、第二の発明の構造壁は、縦材および横材が間隔をあけて配されて複数の開口部を形成する鋼製の格子材と、前記複数の開口部のうち、少なくとも一つの開口部を閉塞するように配設された木質部材と、を備えるものであって、前記木質部材は、第一木質材と第二木質材とを壁厚方向に重ね合わせることにより形成されており、かつ、引張力を負担しないように前記開口部に嵌め込まれていて、前記第一木質材の繊維方向と前記第二木質材の繊維方向が、互いに交差していることを特徴としている
この構造壁によれば、木質部材により、圧縮ストラットによる軸力でせん断伝達することが可能となる。ここで、本明細書において繊維方向とは、第一木質材または第二木質材の圧縮に強い方向をいう。
また、前記木質部材が、壁厚方向中心を挟んで対称となるように第一木質材と第二木質材とが重ね合わされていれば、構造壁内の力の伝達が、構造壁の壁厚方向中心で行われるため、より高品質な耐震壁を構成することが可能となる。
さらに、前記格子材が、開口部の角部の補剛プレートで補剛されていれば、構造壁の剛性が増加するため、より耐震性に優れた建物を構築することが可能となる。
本発明によれば、簡易かつ安価に構築することが可能で、かつ、美観性、採光性および通風等、機能的および意匠的に優れた構造壁を構築することが可能となる。
第1の実施の形態に係る構造壁を示す正面図である。 図1の構造壁の格子材であって、(a)は拡大正面図、(b)はA−A断面図である。 (a)は同構造壁の拡大正面図、(b)は同拡大断面図、(c)はB−B断面図である。 第2の実施の形態に係る構造壁を示す図であって、(a)は分解斜視図、(b)はC−C断面図である。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態の構造壁1は、図1に示すように、左右に立設された柱2,2と、これらの柱に横設されている上下の梁3,3とにより形成された梁柱架構4を内側空間に配設されている。
構造壁1は、縦材11,11,…および横材12,12,…が所定の間隔で配されることで複数の開口部13,13,…を形成する鋼製の格子材10と、一部の開口部13,13,…を閉塞するように配設された複数の木質部材20,20,…とを備えている。ここで、本実施形態では、開口部13,13,…が、同一寸法の正方形に形成されているが、長方形に形成されていてもよく、また、位置に応じて異なる寸法に形成されていてもよい。
縦材11および横材12は、鋼製の板材により構成されており、互いに交差するように組み合わされることで格子材10を形成している。本実施形態では、縦材11を垂直に配置し、横材12を水平に配置している。なお、格子材10の外周囲であって、柱2,2または梁3,3に面する位置には、矩形状の枠材14が一体に形成されている。
このように、格子材10は、梁柱架構4の内側空間において、左右の柱2,2間に連続するように配置された横材12,12,…および上下の梁3,3間に連続するように配置された縦材11,11,…により構成されているため、建物に作用する外力に対して梁柱架構4の耐力や剛性の増強を可能とした構造体として機能する。
また、格子材10は、縦材11と横材12とを接合することにより形成されているため、構造壁1に引張力が作用した場合であっても、縦材11または横材12により受け持つことを可能としている。
縦材11は、枠材14の上下の辺同士の間隔と同じ長さを有しており、横材12の位置に対応してスリット(図示せず)が形成されている。スリットは、横材12の板厚と同じ幅で、かつ、深さが縦材11の幅(壁厚方向の長さ)の半分程度に形成されている。
横材12は、枠材14の左右の辺同士の間隔と同じ長さを有しており、縦材11の位置に対応してスリット(図示せず)が形成されている。スリットは、縦材11の板厚と同じ幅で、かつ、深さが横材12の幅(壁厚方向の長さ)の半分程度に形成されている。
縦材11および横材12は、互いのスリット同士を噛み合わせることにより格子状に組み合わされる。格子材10は、縦材11と横材12との噛み合わせ部分(交差部分)において溶接接合されているとともに、縦材11または横材12と枠材14との当接部分において溶接接合されることにより形成されている。
なお、格子材10の形成方法は限定されるものではなく、例えば、横材12同士の間に分割された縦材11を配置することにより形成してもよいし、分割された縦材11および横材12を接合することにより形成してもよい。
また、本実施形態では、縦5段、横10列の開口部13,13,…が形成されているが、開口部13の段数および列数は限定されるものではない。
また、縦材11および横材12を構成する材料は、例えば各種形鋼を使用するなど、鋼板に限定されるものではなく、格子材10を構成する部材の剛性に加えて、所定の開口部13に配置された木質部材20の剛性により、所望の耐力を発現することが可能な材料を適宜選定して使用すればよい。
枠材14は、縦材11および横材12と同種の鋼板を枠状に組み合わせることにより形成されている。
格子材10の梁柱架構4への取り付けは、枠材14の外周囲と梁柱架構4との隙間にモルタル等の充填材を充填することにより行う。ここで、取り付けに使用する充填材は、格子材10と梁柱架構4の一体化が可能であれば、モルタルに限定されるものではない。また、格子材10の梁柱架構4への取り付け方法は限定されるものではなく、場合により、摩擦工法やアンカー工法等から適宜選定して行うことができる。
格子材10の開口部13のうち、木質部材20が配設される開口部13’には、図2(a)に示すように、角部に補剛プレート15が配置されている。
補剛プレート15は、正方形の鋼板により構成されており、四辺のうちの二辺が、開口部13’を囲む縦材11および横材12の角(入隅)に固定されている。
補剛プレート15の固定方法は限定されるものではないが、本実施形態では、開口部13’の周壁面との当接箇所において溶接接合することで固定する。
木質部材20は、図1に示すように、格子材10の複数の開口部13,13,…に対して、他の木質部材20と斜め方向で隣り合うように、市松状(一つ置き)に配置されている。なお、木質部材20の配置は限定されるものではないが、構造壁1に地震時等の外力が作用した際に、圧縮ストラットを形成することが可能となるように、圧縮ストラットの軸方向(斜め方向)に対して連続した配置とするのが望ましい。
木質部材20は、図3(a)に示すように、格子材10の開口部13’と同一の正方形に形成されている。
木質部材20は、図3(c)に示すように、第一木質材21と第二木質材22とを、壁厚方向に重ね合わせることにより形成されている。
第一木質材21および第二木質材22は、集成材や無垢材等の木製の板材であって、開口部13’と同一寸法の正方形に形成されている。第一木質材21および第二木質材22は、格子材10の前または後から開口部13’に嵌め込まれている。また、第一木質材21および第二木質材22は、同一の板厚を有している。
第一木質材21と第二木質材22は、壁厚方向中心を通る鉛直面において、補剛プレート15を挟んだ状態で互いに当接している。なお、第一木質材21と第二木質材22は、補剛プレート15を挟んだ当接面において接着することで、構造壁1の前後方向での移動を固定してもよい。
第一木質材21は、図3(a)に示すように、格子材10の前側から開口部13’に嵌め込まれていて、第一木質材21の後面の四隅は補剛プレート15,15,…に当接している。第一木質材21は、周面が格子材10に密着しており、第一木質材21と格子材10との摩擦力により固定されている。なお、第一木質材21は、開口部13’からの抜け出しの防止を目的として、接着剤により格子材10に接着してもよい。
第一木質材21は、斜め方向(図3(a)では左上から右下方向)に隣り合う他の第一木質材21と、互いの圧縮に強い方向(繊維方向23)が連続するように(同じ方向となるように)配置されている。
つまり、第一木質材21は、繊維方向23が第一木質材21の対角線に沿った向きとなるように配置されており、格子材10に配置された状態では、開口部13’の対角線と繊維方向23とが平行となる。
第一木質材21は、繊維方向23に沿った耐力が、繊維方向23と交差する方向よりも強い。そのため、繊維方向23が圧縮ストラットの軸方向Xと一致するように第一木質材を配置することで、圧縮ストラットの軸方向Xでの力の伝達性に優れた構造壁1を形成している。
第二木質材22は、図3(b)に示すように、格子材10の後側から開口部13’に嵌め込まれていて、第二木質材22の前面の四隅は補剛プレート15,15,…に当接している。第二木質材22は、周面が格子材10に密着しており、第二木質材22と格子材10との摩擦力により固定されている。なお、第二木質材22は、開口部13’からの抜け出しの防止を目的として、接着剤により格子材10に接着してもよい。
第二木質材22は、斜め方向(図3(b)では右上から左下方向)に隣り合う他の第二木質材22と、互いの圧縮に強い方向(繊維方向23)が連続するように(同じ方向となるように)配置されている。
つまり、第二木質材22の繊維方向23は、第二木質材22の対角線に沿った向きとなるように形成されており、格子材10に配置された状態で、開口部13’の対角線と繊維方向23とが平行となる。
第二木質材22は、繊維方向23に沿った耐力が、繊維方向23と交差する方向よりも強い。そのため、繊維方向23が圧縮ストラットの軸方向Yと一致するように第二木質材を配置することで、圧縮ストラットの軸方向Yでの力の伝達性に優れた構造壁1を形成している。
このように第一木質材21の繊維方向(圧縮に強い方向)23は、開口部13’に形成し得る二つの対角線のうちの一方の対角線に沿っており、第二木質材22の繊維方向(圧縮に強い方向)23は、他方の対角線に沿っている。すなわち、第一木質材21の繊維方向23と第二木質材22の繊維方向23は互いに交差している。そして、図3(a)および(b)に示すように、互いに交差する軸方向X,Yを備えた圧縮ストラットが形成されている。
以上、本実施形態の構造壁1によれば、格子材10に対して、複数の木質部材20を斜め方向に連続するように配置しているため、地震力等の外力に対する圧縮ストラットが形成されるようになる。つまり、構造壁1は、地震時等に作用する外力に対して十分な耐力と剛性を備えている。
このように、構造壁1によれば、鉄骨ブレース等の耐震補強部材と同様に地震時等の横方向の外力に対する耐力を増強することが可能となる。
また、木質部材20は、第一木質材21および第二木質材22の圧縮に強い方向(繊維方向23)が、圧縮ストラットの軸方向(斜め方向)に沿って連続するように構成されているため、優れた力の伝達機能を発揮する。
また、第一木質材21および第二木質材22が、圧縮に強い方向(繊維方向23)が逆向きとなるように配置されているため、左右に変化する地震力に対して、軸方向を変えて対応することができる。
格子材10の開口部13には、圧縮ストラットの軸方向に対応して、角部に補剛プレート15が配設されているため、開口部13が補剛されているとともに、力の伝達性もより優れている。
木質部材20は、開口部13に嵌め込むことにより形成されており、格子材10に対して摩擦力のみで固定されているため、引張力を負担しないように構成されている。これにより、木質部材20が引張力により変形することが抑制されている。さらに、施工性にも優れており、安価である。
また、木質部材20は、必要な箇所のみに配置すればよく、他の開口部13を開放することで、構造壁の開口率を向上させて、美観性、採光性および通風等、機能的および意匠的な設計の自由度が増す。
また、木質部材20を使用することで、コンクリートや鋼板等とは違った、美観性を表現することが可能となる。
また、木質材料を使用することにより、二酸化炭素固定型の構造壁を構築することが可能となる。
木質部材20として集成材を使用すれば、資源の有効利用を図る。
格子材10と木質部材20との接合にボルト等の接合部材を必要としないため、構造壁1の構築時の手間を大幅に削減できる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態の構造壁1も梁柱架構4の内側空間に配設されている(図1参照)。
構造壁1は、鋼製の格子材10と、格子材10の開口部13,13,…の一部を閉塞するように配設された複数の木質部材20,20,…とを備えている。ここで、本実施形態では、開口部13,13,…が、同一寸法の正方形に形成されているが、長方形に形成されていてもよく、また、位置に応じて異なる寸法に形成されていてもよい。
この他の第2の実施の形態に係る格子材10の構成は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
木質部材20は、格子材10の複数の開口部13,13,…に対して、他の木質部材20と斜め方向で隣り合うように、市松状(一つ置き)に配置されている(図1参照)。なお、木質部材20の配置は限定されるものではないが、構造壁1に地震時等の外力が作用した際に、圧縮ストラットを形成することが可能となるように、軸方向に対して連続した配置とするのが望ましい。
木質部材20は、図4(a)に示すように、格子材10の開口部13’と同一の正方形に形成されている。
木質部材20は、偶数枚(本実施形態では2枚)の第一木質材21と偶数枚(本実施形態では2枚)の第二木質材22とを、壁厚方向に重ね合わせることにより形成されている。第一木質材21および第二木質材22は、集成材や無垢材等の木製の板材であって、開口部13’と同一形状の正方形に形成されている。第一木質材21および第二木質材22は、格子材10の前後から開口部13’に嵌め込まれている。
本実施形態では、2枚の第一木質材21,21が壁厚方向中心を通る鉛直面の前後に配設されており、第一木質材21,21を第二木質材22,22により挟むことで木質部材20が形成されている。
すなわち、図4(b)に示すように、第一木質材21,21および第二木質材22,22は、それぞれ壁厚方向中心を挟んで対称となるように配置されている。
第一木質材21,21は、補剛プレート15を挟んだ状態で互いに当接している。第一木質材21,21の当接面は、壁厚方向中心を通る鉛直面と一致している。なお、木質部材20を構成する第一木質材21および第二木質材22は、それぞれの当接面において接着されていてもよい。
本実施形態では、開口部13’の前または後から、第一木質材21と第二木質材22とを、重ねて嵌め込むことにより木質部材20を形成する。なお、本実施形態では、第一木質材21,21および第二木質材22,22として、全て同じ厚みの板材を使用するが、前後の第一木質材21同士と前後の第二木質材22同士がそれぞれ同一の厚みであれば、必ずしも第一木質材21と第二木質材22とが同一の厚みである必要はない。
第一木質材21の内側面(第一木質材21同士の当接面)には、補剛プレート15の位置に対応して四隅に凹部21a,21a,…を形成されている。これにより第一木質材21,21は、互いに密着する。なお、凹部21aは、必要に応じて形成すればよく、必ずしも形成しておく必要はない。
この他の第2の実施の形態に係る木質部材20の構成は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、第2の実施の形態の構造壁1によれば、第一木質材21と第二木質材22とが、壁厚方向の中心線を挟んで対称に重ね合わされているため、圧縮ストラットの軸方向が、壁厚の前後方向にずれることがなく、中心に形成される。
これは、第一木質材21,21として、同じ厚さの板材を使用しているため、壁厚方向中心から、前後に配設された第一木質材21,21の板厚中心までの偏心距離が同一となり、第一木質材21,21により形成される圧縮ストラットの軸方向が壁厚の前後方向にずれることがない。同様に、第一木質材21同士および第二木質材22同士として同じ厚さの板材を使用しているため、壁厚方向中心から、前後に配設された第二木質材22,22の板厚中心までの偏心距離が同一となり、第二木質材22,22により形成される圧縮ストラットの軸方向が壁厚の前後方向にずれることもない。
そのため、梁柱架構4等の構造体との力の伝達性能に優れた、高品質な構造壁が構築される。
この他の第2の実施の形態の構造壁1の作用効果は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、構造壁1は、新築の建物の壁として採用してもよいし、既存の建物の耐震壁として採用してもよい。
また、前記各実施形態では、柱梁架構内に構造壁を構築する場合について説明したが、構造壁の設置箇所は限定されるものでない。
繊維方向23の向きは、圧縮ストラットの形成方向に応じて決定するものとし、必ずしも斜め方向である必要はない。
なお、前記実施形態では、圧縮に強い方向として繊維方向23を圧縮ストラットの軸方向に一致させるものとしたが、圧縮ストラットの軸方向に対して剛性や強度の高い方向を一致させてもよい。
木質部材20は、必ずしも市松状に配置されている必要はなく、適宜設定すればよい。
第一木質材21および第二木質材22の板厚や設置枚数は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
補剛プレート15は必要に応じて設置すればよく、省略してもよい。また、補剛プレート15は、必ずしも開口部13の四隅に設置する必要はない。
1 構造壁
10 格子材
11 縦材
12 横材
13 開口部
15 補剛プレート
20 木質部材
21 第一木質材
22 第二木質材
23 繊維方向

Claims (2)

  1. 縦材および横材が間隔をあけて配されて複数の開口部を形成する鋼製の格子材と、
    前記複数の開口部のうち、少なくとも一つの開口部を閉塞するように配設された木質部材と、を備える構造壁であって、
    前記木質部材は、第一木質材と第二木質材とを壁厚方向に重ね合わせて接着することにより形成されており、かつ、引張力を負担しないように前記開口部に周面が密着した状態で摩擦力により固定されていることを特徴とする、構造壁。
  2. 縦材および横材が間隔をあけて配されて複数の開口部を形成する鋼製の格子材と、
    前記複数の開口部のうち、少なくとも一つの開口部を閉塞するように配設された木質部材と、を備える構造壁であって、
    前記木質部材は、第一木質材と第二木質材とを壁厚方向に重ね合わせることにより形成されており、かつ、引張力を負担しないように前記開口部に嵌め込まれていて、
    記第一木質材の繊維方向と前記第二木質材の繊維方向は、互いに交差していることを特徴とする、構造壁。
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