JP6763602B2 - 既存建造物の補強構造 - Google Patents
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Description
そして、上記柱1の垂直方向を補強する柱補強部3と、上記梁2の水平方向を補強する梁補強部4とが積層されるとともに、上記柱用補強部3と上記梁用補強部4とが直角に交差して既存建造物に設けられる。
この発明の目的は、梁からの水平方向の地震力を柱の軸方向へ伝達させることによって、耐震効果を存分に発揮させる既存建造物の補強構造を提供することである。
このように、水平方向の地震力が、上記ハンチ部を介して柱部用枠体で形成された補強部に斜めに伝達されるので、上記柱の軸方向により多くの力が伝達される。そのため、柱部用枠体で形成された補強部に上記地震力を作用させて、耐震効果が十分に発揮させられるようになった。
また、上記伝達補強筋は、アンカーボルトと軸方向筋とが連係して伝達機能が発揮される。そのため、アンカーボルトに伝達された水平方向の力を確実に軸方向筋へ伝達できる。
また、図示しないスラブ等と連係して、上記梁の曲げ補強筋として作用し、上記梁の曲げ耐力が向上する。
また、上記柱における上記ハンチ部の上記柱の軸方向長さと、上記梁における上記ハンチ部の上記梁の水平方向長さとが補強されているので、上記ハンチ部で覆われた長さ分、既存の柱と既存の梁とのそれぞれの内法長さが短くなる。このように、それぞれの内法長さが短くなることによって、既存の柱と既存の梁との剛性と強度とが向上する。
したがって、既存の柱と柱部用枠体で形成された補強部とがあいまって、補強された柱の剛性と強度とを大きく向上させることができる。
また、上記梁の互いに対向する裏表の両面には、上記交差部用枠体がそれぞれ設けられ、これら交差部用枠体が上記ハンチ部を介して連続されているので、上記柱と上記梁との結合力がさらに向上する。
図1に示した第1実施形態は、上記柱1の全周を、この柱1の表面から所定の間隔を保って柱部用枠体7で囲っている。この柱部用枠体7は、図2(b)に示すように、一枚板からなる断面L字形の枠体を4枚一組として、その端部を重ね合わせて断面ロ字形にしている。
なお、この補強必要長さとは、第1実施形態では、図示していないスラブに接触する柱1の下端から後述する交差部用枠体8の下端までの長さをいうが、補強対象によって求められる補強必要長さが異なることは当然である。
また、この交差部用枠体8は、上記柱部用枠体7の最上端に積層して設けられる。そして、この積層した接続部分は溶接によって接合される。
そして、図2(a)に示すように、これらの空間内には、上記梁2の表面から突出した複数のアンカーボルト5が設けられている。また、これらの空間内であって柱1の前には、上記柱1の軸方向に沿って少なくとも一対の軸方向筋6が設けられる。この第1実施形態では、これらの空間内であって、上記柱1の4隅に対応して4本の軸方向筋6が柱1の前に連続して設けられている。
このように、上記柱部用枠体7が上記柱1の全周を覆うとともに、上記交差部用枠体8が梁2の両面を覆うので、補強柱と補強梁とのそれぞれの断面積が大きくなる。このように断面積が大きくなることによって、補強柱や補強梁のせん断耐力が向上する。
このように、水平方向の地震力が、上記ハンチ部8cを介して上記柱補強部に斜めに伝達されるので、上記柱1の軸方向により多くの力が伝達される。そのため、上記柱補強部に上記地震力を作用させて、耐震効果が十分に発揮させられる。
また、上記伝達補強筋11は、アンカーボルト5と軸方向筋6とが連係して伝達機能が発揮される。そのため、上記アンカーボルト5に伝達された水平方向の力を確実に軸方向筋6へ伝達できる。
また、図示しないスラブ等と連係して、上記梁2の曲げ補強筋として作用し、上記梁2の曲げ耐力が向上する。
したがって、既存の柱1と柱補強部とがあいまって、補強柱の剛性と強度とを大きく向上させることができる。
上記以外の構成、作用効果は第1実施形態と同じである。
この第3実施形態は、上記柱1の特定の一面を、この柱1の表面から所定の間隔を保って柱部用枠体15で上記柱1の補強必要長さを囲っている。
また、上記柱部用枠体15は、軸方向に分割した柱部用枠体15を積層させて必要補強長さにする。このように配置した各枠体の重ね合わせの部分と、積層させた接続部分とは、溶接によって接合させている。
この柱1の特定の一面には、図示しない複数のアンカーボルト5が上記柱1に固定されるとともに、表面から突出して設けられる。そして、充填材が充填されることにより、上記柱1と柱補強部とを一体化させる。
なお、上記交差部用枠体16は、上記柱1と上記梁2との特定の一面のみを覆うため、上記交差部用枠体16の上記ハンチ部16cが所定の間隔を保って対向する位置に、三角形の図示しない補助枠体が設けられる。上記交差部用枠体16の上記ハンチ部16cと上記補強枠体との間には、上記傾斜に沿った斜面S1が設けられ、この斜面S1を介して連続している。
さらに、この交差部用枠体16は、上記柱部用枠体15の最上端で積層して設けられる。
また、この第3実施形態では、上記柱1のみを上記柱部用枠体15を覆っているが、上記柱1に壁が交差している場合には、上記柱部用枠体15で上記壁の一部を覆ってもよい。
上記以外の構成については、第1実施形態と同じである。
このように、水平方向の地震力は、上記ハンチ部16cを介して柱補強部に斜めに伝達されるので、上記柱1の軸方向により多くの力が伝達される。そのため、柱補強部に上記地震力を作用させて、耐震効果が十分に発揮させられる。
また、上記伝達補強筋11は、アンカーボルト5と軸方向筋6とが連係して伝達機能が発揮される。そのため、アンカーボルト5に伝達された水平方向の力を確実に軸方向筋6へ伝達できる。
したがって、既存の柱1と柱補強部とがあいまって、補強柱の剛性と強度とを大きく向上させることができる。
上記以外の構成、作用効果は第3実施形態と同じである。
この交差部用枠体18は、上記柱部用枠体7の断面ロ字状の形状に合わせて、柱1の軸方向に積層できる形状が保たれている。
この第5実施形態の上記梁対向部18aは、交差部の上記梁2を覆っている。また、上記ハンチ部8cは、上記梁対向部18aの下面から一定の勾配をもって傾斜しながら上記柱対向部、あるいは上記柱部用枠体7の最上端部に連続している。そして、図示しない上記柱対向部は、実施する形態にあわせて、上記交差部及びこの交差部から下方に連続する柱1の一部分を覆っている。
上記以外の構成と作用効果は、第1実施形態と同じである。
また、各枠体は、隣接する枠体同士の端部を重ね合わさせたが、各枠体の端部にリブを設けて組み合わせるようにしてもよい。各枠体にリブを設けた場合には、枠体どうしを容易に組み立てられる。
Claims (6)
- 既存の柱を覆う柱部用枠体と、上記柱と既存の梁との交差部を覆う交差部用枠体とが積層されるとともに、
この交差部用枠体は、柱対向部、梁対向部、及びハンチ部からなり、
上記柱対向部は、上記交差部及びこの交差部から下方に連続する柱の部分を覆い、
上記梁対向部は交差部の上記梁を覆い、
上記ハンチ部は、上記梁対向部の下面から一定の勾配をもって傾斜しながら上記柱対向部に連続し、
上記梁対向部と上記梁との間に空間が形成され、
この空間には、上記梁の表面に固定された複数のアンカーボルトが突出するとともに、
上記柱の軸方向に沿って少なくとも一対の軸方向筋が設けられ、上記空間内に充填材が充填された既存建造物の補強構造。 - 上記ハンチ部の傾斜に沿ってその中を貫通する伝達補強筋が設けられ、上記伝達補強筋の一端が上記梁に設けられたアンカーボルトに連係されるとともに、上記伝達補強筋の他端が上記柱に設けられた軸方向筋に連係された請求項1に記載の既存建造物の補強構造。
- 上記柱の両側には上記梁が連続しており、
上記交差部用枠体は、上記柱対向部の両側に上記ハンチ部が設けられ、これら両ハンチ部内に上記伝達補強筋を通過させるとともに、両ハンチ部を通過した伝達補強筋の上記他端側が互いに連係されてなる請求項2に記載の既存建造物の補強構造。 - 上記ハンチ部が、上記柱と梁との入隅を覆う請求項1〜3のいずれか1に記載の既存建造物の補強構造。
- 上記柱には、上記柱部用枠体が上記柱の全周を所定の間隔を保って設けられ、上記梁の互いに対向する裏表の両面には、上記交差部用枠体がそれぞれ設けられ、これら交差部用枠体が上記ハンチ部を介して連続された請求項4に記載の既存建造物の補強構造。
- 互いに対向する上記交差部用枠体の上記ハンチ部にタイバーが設けられ、このタイバーの両端が上記交差部用枠体から突出して固定された請求項5に記載の既存建造物の補強構造。
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