JP2008280747A - 耐震壁 - Google Patents

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Kozo Kanayama
公三 金山
Tsunehisa Miki
恒久 三木
Hiroyuki Sugimoto
宏行 杉元
Yoshio Ishizuka
与志雄 石塚
Takeshi Kawachi
武 河内
Takehiko Terada
岳彦 寺田
Hiroaki Notake
宏彰 野竹
Takuya Nishimura
拓也 西村
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Shimizu Construction Co Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Abstract

【課題】軽量化を図った上で、環境保全に役立ち、かつ再生利用することのできる耐震壁を提供する。
【解決手段】木質材料からなる複数の耐震ユニット3を、柱梁架構100の内周面に沿って固定された木質材料のフレーム2の内周面に接合して耐震壁1を構成する。木質材料で構成した耐震壁1は、鉄筋コンクリート製や鋼製の耐震壁と比して同じ耐力を持たせた場合に軽量化を図ることができる。さらに、木質材料は、製造・加工時に、大量のエネルギーを使用せず、二酸化炭素の排出量を鋼製材料と比して削減できるので環境保全に寄与できる。また、木質材料は、チップ材として加工してパルプや木質ボードなどに再生利用できる。特に、耐震壁1は、耐震ユニット3を複数組み合わせて構成されるので、耐震ユニット3の施工現場への運搬作業を容易に行うことができ、施工性に優れ、工場での予めの加工によって品質の確保も容易である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の架構内に設置される耐震壁に関するものである。
従来、既存建物などの耐震強度を高めるために柱梁架構内に設置した耐震壁として、鉄筋コンクリート製のものや(例えば、特許文献1参照)、鋼製のものや(例えば、特許文献2参照)、繊維強化複合材(FRP:Fiber Reinforced Plastics)製のもの(例えば、特許文献3参照)がある。
特開2001−27048号公報 特開平10−220063号公報 特開平7−150655号公報
しかしながら、従来の耐震壁において、鉄筋コンクリート製のものは、重量が重いため耐震壁の設置に伴って建物の重量が増加するので、建物の補強が必要な場合がある。また、鋼製のものは、鉄筋コンクリート製に比して軽量化を図ることができるが、製造・加工時に大量の熱エネルギーを使用して二酸化炭素の排出を伴うため環境保全の観点からはあまり好ましい材料ではない。また、繊維強化複合材製のものは、さらに軽量化を図ることができるが、グラスファイバ繊維やプラスチックなどの異種材料が混合して成型されたものであるため再生利用することが困難である。
本発明は、上記実情に鑑みて、軽量化を図った上で、製造・加工にあたり二酸化炭素の排出を削減して環境保全に役立ち、かつ再生利用することのできる耐震壁を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る耐震壁は、建物の架構内に設置される耐震壁において、前記架構の内周面に固定される壁材を木質材料で形成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る耐震壁は、上記請求項1において、前記壁材は、木質材料で形成された板部材の全周縁に沿って木質材料で形成された枠部材が設けられた耐震ユニットを構成したものであって、互いに並ぶ耐震ユニットの枠部材を接合手段によって相互に接合し、かつ接合された前記耐震ユニットの外周の枠部材を前記架構の内周面に固定したことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る耐震壁は、上記請求項1において、前記壁材は、木質材料で形成された板部材の全周縁に沿って木質材料で形成された枠部材が設けられた耐震ユニットと、木質材料で形成されて前記架構の内周面に沿って固定されたフレームとで構成したものであって、互いに並ぶ耐震ユニットの枠部材を接合手段によって相互に接合し、かつ接合された前記耐震ユニットの外周の枠部材を前記接合手段によって前記フレームの内周面に接合したことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る耐震壁は、上記請求項2または3において、前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に渡って嵌め込まれる木質材料であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る耐震壁は、上記請求項2または3において、前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に介在される接着剤であることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る耐震壁は、上記請求項2または3において、前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に渡って配置される木質材料で形成された接合部材と、前記接合部材および接合する木質材料に共に貫入される木質材料で形成された棒状の固定部材とを備えたものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る耐震壁は、上記請求項2〜6のいずれか一つにおいて、前記耐震ユニットは、木質材料で形成された棒状の固定ピンを、前記板部材の周縁および前記枠部材に共に貫入させて前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る耐震壁は、上記請求項2〜6のいずれか一つにおいて、前記耐震ユニットは、前記板部材の周縁に突出して設けた突起部を、分割形成された前記枠部材に設けた溝部に嵌め込み、かつ各枠部材の相互間に渡って木質材料で形成された連結部材を配置しつつ、木質材料で形成された棒状の固定ピンを前記枠部材および前記連結部材に共に貫入させることで前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る耐震壁は、上記請求項8において、木質材料で形成された棒状の固定ピンを、前記板部材の突起部および前記枠部材に共に貫入させて前記板部材と前記枠部材とをさらに接合したことを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る耐震壁は、上記請求項2〜6のいずれか一つにおいて、前記板部材は、周縁の一側に凹凸形状の嵌合部が設けられ、かつ周縁の他側に他の板部材の嵌合部に嵌合される凹凸形状の嵌合部が設けられており、前記耐震ユニットは、複数の板部材の相互の嵌合部を嵌合し、この嵌合部の位置に枠部材を配置し、かつ木質材料で形成された棒状の固定ピンを前記枠部材および前記嵌合部の凸部に共に貫入させることで前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る耐震壁は、上記請求項2〜10のいずれか一つにおいて、前記板部材を貫通する開口部を設けたことを特徴とする。
本発明に係る耐震壁は、建物の架構の内周面に固定される壁材を木質材料で形成している。木質材料は、鉄筋コンクリート製や鋼製の耐震壁と比して部材の重量が比較的軽いので、耐震壁の設置に伴う建物の重量の増加を抑えることが可能になる。しかも、木質材料の耐震壁は、鉄筋コンクリート製や鋼製の耐震壁と比して同じ耐力を持たせた場合でも軽量化を図ることができる。また、鋼材に比して熱伝導率を低下できるので壁としての断熱性を向上できる。さらに、木質材料は、製造・加工時に、大量のエネルギーを使用せず、二酸化炭素の排出量を鋼製材料と比して削減できることから、環境保全に寄与することができる。さらにまた、木質材料は、チップ材として加工してパルプや木質ボードなどに再生利用することができる。このように、木質材料で形成した耐震壁は、軽量化を図った上で、環境保全に役立ち、かつ再生利用することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る耐震壁の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1および図2は、本発明に係る耐震壁を示す概略図である。図1および図2に示すように耐震壁1は、鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造、鉄骨造、組積造などの非木造建物や木造の建物であって、既存建物や新築建物の構造物において、柱101と梁102とに囲まれた柱梁架構100内に設置してあり、風や地震などによって柱梁架構100に加わる水平力に抵抗して柱梁架構100の変形を防ぐものである。
耐震壁1は、木質材料で形成された壁材を備えている。壁材は、フレーム2と耐震ユニット3とで構成されている。この耐震壁1は、図1に示すように、フレーム2を柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)に固定し、互いに並ぶ耐震ユニット3を相互に接合し、かつ接合された耐震ユニット3をフレーム2の内周面に接合することで、柱梁架構100内の各梁101間および各柱102間を繋いで柱梁架構100の開口を塞ぐように設けてある。
また、耐震壁1は、図2に示すように、図1に示すフレーム2を除き、壁材を耐震ユニット3のみによって構成したものであってもよい。この構成では、互いに並ぶ耐震ユニット3を相互に接合し、かつ接合された耐震ユニット3を柱101および梁102の外周面に固定することで、柱梁架構100内の縦横(各梁101間および各柱102間)を繋いで柱梁架構100の開口を塞ぐように設けてある。
フレーム2は、木質材料で形成され、長手状の加工木材(例えば角材)を、柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)に沿って固定し、かつ相互の端部を接合して矩形の柱梁架構100の内周面に沿う枠を構成している。
フレーム2を形成する木質材料としては、例えば主伐材もしくは間伐材の製材、製材を圧縮して形状固定を施し強化処理を行った圧縮木材、単板化された木材(シート状の木材)を積層・接着した積層接着材、単板化された木材にフェノール樹脂などの形状固定薬剤を含浸させた後に繊維の方向を揃えて積層・圧縮・接着させて強化処理を施した強化単板積層材、木材の小片を積層・接着した成形材、木材の繊維に接着剤などの樹脂を添加し成形した成形材などがある。
耐震ユニット3は、縦横(上下左右)に複数並べて接合して柱梁架構100内に配置したものである。この耐震ユニット3は、図3〜図9に示すように様々な形態で構成してある。
耐震ユニット3は、図3〜図9に示すように矩形板状の板部材31と、板部材31の全周縁に沿って設けられた枠部材32とで構成してある。板部材31および枠部材32は、木質材料で形成してある。板部材31を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。また、枠部材32を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材、強化単板積層材または各成形材などが適用される。
図3−1および図3−2に示す耐震ユニット3は、板部材31の周縁に枠部材32を固定する固定ピン33を備えている。固定ピン33は、木質材料で形成された棒状のもので、板部材31の周縁および枠部材32に共に貫通する貫通孔に貫入されるものである。固定ピン33を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。また、図3に示す耐震ユニット3の枠部材32は、矩形の板部材31の各辺にそれぞれ沿い、かつ板部材31の板の表裏に配置されるように分割形成してある。そして、枠部材32を、固定ピン33の周縁に配置して固定ピン33を貫入することによって耐震ユニット3が構成される。なお、板部材31、枠部材32および固定ピン33の相互に接触する部分は、接着剤によって接着してもよい。
図4−1および図4−2に示す耐震ユニット3は、枠部材32が、矩形の板部材31の各辺にそれぞれ沿うように分割し、かつ図4−2に示すように板部材31の周縁が嵌め込まれる溝部32aを有して形成してある。そして、枠部材32の溝部32aに板部材31の周縁を嵌め込み、この板部材31の周縁および枠部材32に共に固定ピン33を貫入することによって耐震ユニット3が構成される。なお、板部材31、枠部材32および固定ピン33の相互に接触する部分は、接着剤によって接着してもよい。また、図4−1および図4−2に示す耐震ユニット3において、固定ピン33を用いず、板部材31と枠部材32とを接着剤によって固定してもよい。
図5−1〜図5−3に示す耐震ユニット3は、板部材31の周縁の外側に突出する突起部31aを有している。突起部31aは、矩形の板部材31の上下の周縁に沿って複数(本実施の形態では5個)設けてある。また、枠部材32は、矩形の板部材31の各辺にそれぞれ沿うように分割形成してある。このうち、板部材31の上下の周縁に沿う枠部材32には、図5−2に示すように突起部31aが嵌め込まれる溝部32aが設けてある。また、板部材31の上下の周縁に沿う枠部材32と、板部材31の左右の周縁に沿う枠部材32との相互間には、木質材料で形成された板状の連結部材34が配置してある。連結部材34を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。この連結部材34は、図5−3に示すように分割形成した枠部材32の相互間に渡って嵌め込まれる。そして、枠部材32および連結部材34に共に貫通する貫通孔に固定ピン33を貫入することによって各枠部材32が連結される。各枠部材32を連結部材34で連結することで、枠部材32が板部材31の全周縁に沿って配置され、かつ板部材31の突起部31aから枠部材32が抜け止めされて耐震ユニット3が構成される。なお、板部材31(突起部31a)、枠部材32、固定ピン33および連結部材34の相互に接触する部分は、接着剤によって接着してもよい。
図6−1および図6−2に示す耐震ユニット3は、図5に示す耐震ユニット3において、固定ピン33を、板部材31の突起部31aおよび枠部材32に共に貫通する貫通孔に貫入して板部材31と枠部材32とをさらに接合したものである。
図7−1〜図7−3に示す耐震ユニット3は、板部材31の周縁の一側および他側に凹凸形状の嵌合部311が設けてある。嵌合部311は、図7−3に示すように凸部311aと凹部311bとを交互に配置して櫛歯状に形成されて、これら凸部311aと凹部311bとがそれぞれ他の板部材31の凹部311bと凸部311aとに嵌合されるものである。そして、図7−2および図7−3に示すように相互に嵌合された各板部材31の嵌合部311の位置に枠部材32を配置し、この枠部材32および嵌合部311の凸部311aに共に貫通する貫通孔に固定ピン33を貫入して複数の板部材31が連結してある。また、嵌合部311の位置に配置した枠部材32の端部には、図7−1に示すように連結部材34および固定ピン33によって、板部材31の左右周縁に沿う枠部材32が接合される。このようにして、複数の板部材31が連結された耐震ユニット3が構成される。なお、板部材31(嵌合部311)、枠部材32、固定ピン33および連結部材34の相互に接触する部分は、接着剤によって接着してもよい。
図8および図9に示す耐震ユニット3は、図3〜図7に示す耐震ユニット3の板部材31の板面を貫通する開口部35を設けたものである。開口部35は、枠部材32で囲まれた板部材31の部位に設けてあり、図8では、枠部材32で囲まれた板部材31の中程に円形の開口部35を設けた構成を示す。また、図9では、枠部材32で囲まれた板部材31の枠部材32が沿う位置に三角形状の開口部35を設けた構成を示す。なお、開口部35は、枠部材32で囲まれた板部材31に設けた構成であれば、その形状が限定されるものではない。このように板部材31に開口部35を設けたことにより、建物内への採光や通風を行うことが可能になる。
図3〜図9に示す耐震ユニット3は、上述したように複数組み合わせて柱梁架構100内に配置してある。図10〜図18は、耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。
図10に示す接合構造は、柱梁架構100内である柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)にフレーム2を固定し、該フレーム2に耐震ユニット3を接合したものである。フレーム2は、柱101および梁102に固定した鋼製アンカーピン4が自身に嵌め込まれることによって柱梁架構100の内周面に固定してある。耐震ユニット3は、フレーム2に接合手段を介して接合してある。この接合手段は、木質材料によって形成してある。接合手段を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。図10に示す接合手段は、板材5aとして形成してある。この板材5aは、耐震ユニット3における枠部材32の外周面、およびフレーム2の内周面を対面させた形態で、相互間に渡って嵌め込まれて耐震ユニット3とフレーム2とを接合する。さらに、板材5aは、互いに並ぶ耐震ユニット3における枠部材32の外周面を対面させた形態で、該枠部材32の相互間に渡って嵌め込まれて相互の耐震ユニット3を接合する。
図11に示す接合構造は、図10に示す形態においてフレーム2を用いずに耐震ユニット3を、柱梁架構100内である柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)に固定したものである。耐震ユニット3は、柱101および梁102に固定した鋼製アンカーピン4が枠部材32に嵌め込まれることによって柱梁架構100の内周面に固定してある。また、互いに並ぶ耐震ユニット3は、図10に示す形態と同様に接合手段としての板材5aによって接合してある。
図12に示す接合構造は、柱梁架構100内である柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)にフレーム2を固定し、該フレーム2に耐震ユニット3を接合したものである。フレーム2は、図10に示す形態と同様に、鋼製アンカーピン4によって柱梁架構100の内周面に固定してある。耐震ユニット3は、フレーム2に接合手段を介して接合してある。この接合手段は、木質材料によって形成してある。接合手段を形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。図12に示す接合手段は、棒状のピン部材5bとして形成してある。このピン部材5bは、耐震ユニット3における枠部材32の外周面、およびフレーム2の内周面を対面させた形態で、相互間に渡って複数嵌め込まれて耐震ユニット3とフレーム2とを接合する。さらに、ピン部材5bは、互いに並ぶ耐震ユニット3における枠部材32の外周面を対面させた形態で、該枠部材32相互間に渡って複数嵌め込まれて相互の耐震ユニット3を接合する。
図13に示す接合構造は、図12に示す形態においてフレーム2を用いずに耐震ユニット3を、柱梁架構100内の柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)に固定したものである。耐震ユニット3は、図11に示す形態と同様に、鋼製アンカーピン4によって柱梁架構100の内周面に固定してある。また、互いに並ぶ耐震ユニット3は、図12に示す形態と同様に接合手段としてのピン部材5bによって接合してある。
図14に示す接合構造は、柱梁架構100内である柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)にフレーム2を固定し、該フレーム2に耐震ユニット3を接合したものである。フレーム2は、柱101との相互間、および梁102との相互間に介在した接合手段としての接着剤6によって柱梁架構100の内周面に接着してある。耐震ユニット3は、フレーム2の内周面と枠部材32の外周面との相互間に介在した接合手段としての接着剤6によって接着してある。さらに、互いに並ぶ耐震ユニット3は、枠部材32の外周面を対面させた形態で、該枠部材32の相互間に介在した接着剤6によって接着してある。
図15に示す接合構造は、図14に示す形態においてフレーム2を用いずに耐震ユニット3を、柱梁架構100内である柱101および梁102の内周面(柱梁架構100の内周面)に固定したものである。耐震ユニット3は、枠部材32の外周面と柱101との相互間、および枠部材32の外周面と梁102との相互間に介在した接合手段としての接着剤6によって柱梁架構100の内周面に接着してある。また、互いに並ぶ耐震ユニット3は、図14に示す形態と同様に接合手段としての接着剤6によって接着してある。
図16〜図18に示す接合構造は、耐震ユニット3の枠部材32とフレーム2とを相互に接合したもの、または互いに並ぶ耐震ユニット3の相互の枠部材32を接合したものである。耐震ユニット3は、フレーム2に接合手段を介して接合してある。図16〜図18に示す接合手段は、木質材料で形成された接合部材7aと固定部材7bとを備えている。接合部材7aおよび固定部材7bを形成する木質材料には、上記圧縮木材、積層接着材または強化単板積層材などが適用される。接合部材7aは、板状に形成してある。また、固定部材7bは、棒状に形成してある。この接合手段は、耐震ユニット3の枠部材32とフレーム2との相互に渡って接合部材7aを配置し、枠部材32および接合部材7aに共に貫通する貫通孔に固定部材7bを貫入して枠部材32と接合部材7aとを接合するとともに、フレーム2および接合部材7aに共に貫通する貫通孔に固定部材7bを貫入してフレーム2と接合部材7aとを接合する。これにより、接合部材7aを介して耐震ユニット3がフレーム2に接合される。なお、互いに並ぶ耐震ユニット3も同様に上記接合部材7aおよび固定部材7bによって接合される。
接合部材7aの配置には、図16に示すように耐震ユニット3の枠部材32およびフレーム2に設けた溝部に接合部材7aを嵌め込む形態や、図17に示すように耐震ユニット3の枠部材32およびフレーム2の外面に接合部材7aを添えて設ける形態や、図18に示すように図16および図17の形態を組み合わせた形態がある。
なお、上述した実施の形態では、図3〜図9に示す耐震ユニット3を、柱梁架構100内に縦横(上下左右)に並べて接合したものであるが、これに限らない。例えば図19に示すようにフレーム2内の横方向(左右方向)の内法に亘って長手状に耐震ユニット3を構成し、当該耐震ユニット3をフレーム2内に縦方向(上下方向)に並べて接合してもよい。また、例えば図20に示すようにフレーム2内の縦方向(上下方向)の内法に亘って長手状に耐震ユニット3を構成し、当該耐震ユニット3をフレーム2内に横方向(左右方向)に並べて接合してもよい。さらに、図には明示しないが、フレーム2を用いず、柱梁架構100内の横方向(左右方向)の内法に亘って長手状に構成した耐震ユニット3を柱梁架構100内に縦方向(上下方向)に並べて接合してもよく、柱梁架構100内の縦方向(上下方向)の内法に亘って長手状に構成した耐震ユニット3を柱梁架構100内に横方向(左右方向)に並べて接合してもよい。
以上のように構成した耐震壁1は、柱梁架構100の内周面に接合される壁材(フレーム2および耐震ユニット3)を木質材料で形成している。木質材料は、鉄筋コンクリート製や鋼製の耐震壁と比して部材の重量が比較的軽いので、耐震壁の設置に伴う建物の重量の増加を抑えることが可能になる。しかも、木質材料の耐震壁1は、鉄筋コンクリート製や鋼製の耐震壁と比して同じ耐力を持たせた場合でも軽量化を図ることができ、かつ見た目にも軽量感を得るとともに美観を向上することができる。また、鋼材に比して熱伝導率を低下できるので壁としての断熱性を向上できる。さらに、木質材料は、製造・加工時に、大量のエネルギーを使用せず、二酸化炭素の排出量を鋼製材料と比して削減できることから、環境保全に寄与することができる。さらにまた、木質材料は、チップ材として加工してパルプや木質ボードなどに再生利用することができる。このように、木質材料で形成した耐震壁1は、軽量化を図った上で、環境保全に役立ち、かつ再生利用することができるという効果を奏する。
特に、上述した耐震壁1は、耐震ユニット3を複数接合してフレーム2内または柱梁架構100内に設けた構成であるため、耐震ユニット3の施工現場への運搬作業を容易に行うことができ、施工性に優れ、工場での予めの加工によって品質の確保も容易である。
また、耐震ユニット3を接合する接合手段として、木質材料で形成された板材5a、ピン部材5b、接合部材7aおよび固定部材7bや、接着剤を用いており、金属部品などを用いていない。このため、木質材料と金属材料とを共に用いた場合では、異なる材料の温度差で発生する結露によって両材料の早期の劣化を招くことになるが、本実施の形態での耐震壁1では、全て木質材料で構成されているので材料間の温度差が小さく結露し難いことから材料が早期に劣化することがない。さらに、本実施の形態での耐震壁1では、全て木質材料で構成されているので、解体時に部品の分別を行う必要がない。
また、耐震ユニット3は、木質材料で形成された板部材31の全周縁に沿って木質材料で形成された枠部材32を設けたもので、板部材31への枠部材32の固定を木質材料で形成された固定ピン33や連結部材34を用いており、金属部品などを用いていない。このため、上記と同様に本実施の形態での耐震壁1では、全て木質材料で構成されているので材料間の温度差が無く材料が早期に劣化することがなく、さらに解体時に部品の分別を行う必要がない。
しかも、木質材料は、錆などの発生がないので、美観が損なわれることがなく、耐久性を向上することができる。さらに、木質材料は、木材産出地において林業の振興に役立つことができる。
本発明の耐震壁を示す概略図である。 本発明の耐震壁の他の構成を示す概略図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 図3−1におけるA−A断面図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 図4−1におけるB−B断面図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 図5−1におけるC−C断面図である。 図5−1におけるD−D断面図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 図6−1におけるE−E断面図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 図7−1におけるF−F断面図である。 図7−1に示す耐震ユニットの細部を示す概略図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 耐震壁を構成する耐震ユニットの一例を示す概略正面図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 耐震ユニットの接合構造を示す概略図である。 本発明の耐震壁の他の構成を示す概略図である。 本発明の耐震壁の他の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 耐震壁
2 フレーム
3 耐震ユニット
31 板部材
31a 突起部
311 嵌合部
311a 凸部
311b 凹部
32 枠部材
32a 溝部
33 固定ピン
34 連結部材
35 開口部
4 鋼製アンカーピン
5a 板材(接合手段)
5b ピン部材(接合手段)
6 接着剤(接合手段)
7a 接合部材(接合手段)
7b 固定部材(接合手段)
100 柱梁架構
101 柱
102 梁

Claims (11)

  1. 建物の架構内に設置される耐震壁において、
    前記架構の内周面に固定される壁材を木質材料で形成したことを特徴とする耐震壁。
  2. 前記壁材は、木質材料で形成された板部材の全周縁に沿って木質材料で形成された枠部材が設けられた耐震ユニットを構成したものであって、
    互いに並ぶ耐震ユニットの枠部材を接合手段によって相互に接合し、かつ接合された前記耐震ユニットの外周の枠部材を前記架構の内周面に固定したことを特徴とする請求項1に記載の耐震壁。
  3. 前記壁材は、木質材料で形成された板部材の全周縁に沿って木質材料で形成された枠部材が設けられた耐震ユニットと、木質材料で形成されて前記架構の内周面に沿って固定されたフレームとで構成したものであって、
    互いに並ぶ耐震ユニットの枠部材を接合手段によって相互に接合し、かつ接合された前記耐震ユニットの外周の枠部材を前記接合手段によって前記フレームの内周面に接合したことを特徴とする請求項1に記載の耐震壁。
  4. 前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に渡って嵌め込まれる木質材料であることを特徴とする請求項2または3に記載の耐震壁。
  5. 前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に介在される接着剤であることを特徴とする請求項2または3に記載の耐震壁。
  6. 前記接合手段は、接合する木質材料の相互間に渡って配置される木質材料で形成された接合部材と、前記接合部材および接合する木質材料に共に貫入される木質材料で形成された棒状の固定部材とを備えたものであることを特徴とする請求項2または3に記載の耐震壁。
  7. 前記耐震ユニットは、木質材料で形成された棒状の固定ピンを、前記板部材の周縁および前記枠部材に共に貫入させて前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の耐震壁。
  8. 前記耐震ユニットは、前記板部材の周縁に突出して設けた突起部を、分割形成された前記枠部材に設けた溝部に嵌め込み、かつ各枠部材の相互間に渡って木質材料で形成された連結部材を配置しつつ、木質材料で形成された棒状の固定ピンを前記枠部材および前記連結部材に共に貫入させることで前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の耐震壁。
  9. 木質材料で形成された棒状の固定ピンを、前記板部材の突起部および前記枠部材に共に貫入させて前記板部材と前記枠部材とをさらに接合したことを特徴とする請求項8に記載の耐震壁。
  10. 前記板部材は、周縁の一側に凹凸形状の嵌合部が設けられ、かつ周縁の他側に他の板部材の嵌合部に嵌合される凹凸形状の嵌合部が設けられており、
    前記耐震ユニットは、複数の板部材の相互の嵌合部を嵌合し、この嵌合部の位置に枠部材を配置し、かつ木質材料で形成された棒状の固定ピンを前記枠部材および前記嵌合部の凸部に共に貫入させることで前記板部材の周縁に前記枠部材を固定したものであることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の耐震壁。
  11. 前記板部材を貫通する開口部を設けたことを特徴とする請求項2〜10のいずれか一つに記載の耐震壁。
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