JP2015200274A - 点火制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を低減可能な点火制御装置を提供する。【解決手段】点火制御装置5は、点火スイッチ40、エネルギ投入部42、および電子制御ユニット34を備えている。エネルギ投入部42は、一次巻線43の接地側に接続され、電気エネルギを点火プラグ31に重畳的に投入することにより放電を継続させる。電子制御ユニット34のエネルギ設定部72は、エンジン13の運転状態に基づき次の点火周期の目標放電エネルギを設定する。電子制御ユニット34の充電電圧設定部73は、目標放電エネルギに基づき次の点火周期の必要充電電圧を設定する。電子制御ユニット34のエネルギ制御部74は、充電電圧が必要充電電圧となるようにエネルギ投入部42に充電を指令する。このように構成することで、一次巻線43への通電に消費される電力、およびエネルギ投入部42への充電に消費される電力を可及的に少なくすることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室の混合気に点火する点火装置を構成し、イグニッションコイルの一次巻線の通電および遮断によって二次巻線に高電圧を発生させて点火プラグで放電を発生させる点火制御装置に関し、特に放電開始後に放電を継続させるためのエネルギを投入する手段を備える点火装置に関する。
内燃機関において、混合気を正常に燃焼させるために必要な放電エネルギは、内燃機関の運転状態によって異なることが知られている。放電エネルギは、点火周期毎に点火プラグに流れる電流・電圧と、放電時間とで表される。
ここで、放電エネルギを、内燃機関の全ての運転状態の中で必要とされる最大放電エネルギに一律に設定して投入エネルギを確保すると、放電エネルギの不足を回避することはできる。しかし、多くの運転状態において放電エネルギが過剰となり、点火プラグの電極消耗を早めてしまう。
一方、放電に先立つイグニッションコイルの一次巻線への通電時間を内燃機関の運転状態に応じて制御することにより、放電エネルギを調整することが考えられる。しかし、放電エネルギを少なくするために一次巻線への通電時間を短くすると、二次巻線の電圧が低くなり、失火が生じる可能性がある。
これに対し、特許文献1に開示された点火装置は、内燃機関の運転状態に応じて目標放電時間を設定し、放電時間が目標放電時間に達したとき強制的に放電を遮断することで放電時間を調整している。
特開2001−193622号公報
特許文献1の従来技術では、一次巻線への通電時間が前記最大放電エネルギに対応する時間に一律に設定されつつ、前述のような放電の遮断が行われる。そのため、多くの運転状態において、通電により一次巻線に蓄えられたエネルギの一部が放電に生かされていない。つまり、一次巻線への通電に必要以上の電力が消費されている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を低減することができる点火制御装置を提供することである。
本発明による点火制御装置は、点火スイッチ、エネルギ投入部、エネルギ設定手段、充電電圧設定手段、および充電電圧制御手段を備えている。
点火スイッチは、電源とイグニッションコイルの一次巻線との間の電流経路を遮断することによりイグニッションコイルの二次巻線に高電圧を発生させる。エネルギ投入部は、一次巻線または点火プラグに接続され、点火プラグに電気エネルギを重畳的に投入することにより、点火スイッチの遮断により点火プラグで発生する放電を継続可能である。
点火プラグの点火タイミングの間隔を点火周期とし、1点火周期でエネルギ投入部が投入する電気エネルギを放電エネルギとすると、エネルギ設定手段は、内燃機関の運転状態に基づき、次の点火周期の放電エネルギの目標値である目標放電エネルギを設定する。充電電圧設定手段は、目標放電エネルギに基づき、次の点火周期で必要なエネルギ投入部の充電電圧である必要充電電圧を設定する。充電電圧制御手段は、エネルギ投入部の充電電圧が必要充電電圧となるようにエネルギ投入部に充電を指令する。
このように構成することで、イグニッションコイルの一次巻線への通電時間を放電発生に必要十分な時間に設定しつつも、電気エネルギの投入により放電を継続させるエネルギを制御することにより放電エネルギに最適化された投入用エネルギを調整することができる。
また、エネルギ投入部には、次の点火周期で必要な充電電圧以上に充電されることがない。そのため、エネルギ投入部への充電に消費される電力を可及的に少なくすることができる。
したがって、本発明によれば、放電を発生させるために必要以上の電力を消費することがなく、消費電力を低減することができる。
本発明の一実施形態による点火制御装置が設けられているエンジンシステムの概略構成を説明する図である。 図1の点火装置の構成を説明する図である。 図2の電子制御ユニットで使用されるマップであり、吸気圧および出力回転数と目標放電エネルギとの関係を示す図である。 図2の電子制御ユニットで使用されるマップであり、目標放電エネルギと必要充電電圧との関係を示す図である。 図2の点火制御装置の作動を説明するタイムチャートであって、エンジンの負荷が比較的高い場合の作動を説明する図である。 図2の点火制御装置の作動を説明するタイムチャートであって、エンジンの負荷が比較的低い場合の作動を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
以下の説明において、電流の大小は絶対値の大小を基準として表し、電流の増加とは電流の絶対値が大きくなる場合を意味し、電流の減少とは絶対値が小さくなる場合を意味する。
<一実施形態>
本発明の一実施形態による点火制御装置は、図1に示すエンジンシステムに設けられている。
[エンジンシステムの構成]
先ず、エンジンシステム10の概略構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、エンジンシステム10は、火花点火式の内燃機関であるエンジン13を備えている。エンジン13は、スロットル弁14を通じて吸気マニホールド15から供給される空気とインジェクタ16から噴射される燃料との混合気を燃焼室17内で燃焼させ、その燃焼時の爆発力によりピストン18を往復運動させる。このピストン18の往復運動は、クランクシャフト19により回転運動に変換されて出力される。燃焼ガスは、排気マニホールド20等を通じて大気中に放出される。
燃焼室17の入口すなわちシリンダヘッド21の吸気ポートには吸気弁22が設けられ、また燃焼室17の出口すなわちシリンダヘッド21の排気ポートには排気弁23が設けられている。吸気弁22および排気弁23は、バルブ駆動機構24により開閉駆動される。吸気弁22のバルブタイミングは、可変バルブ機構25により調整される。
燃焼室17の混合気の点火は、点火装置30により行われる。点火装置30は、点火プラグ31、イグニッションコイル32、点火回路ユニット33、および、電子制御ユニット34を有し、電子制御ユニット34の指令に基づき点火回路ユニット33を動作させてイグニッションコイル32から点火プラグ31に高電圧を印加することにより、燃焼室17で火花放電を発生させる。なお、点火装置30については後に詳述する。
電子制御ユニット34は、CPU、ROM、RAMおよび入出力ポート等からなるマイクロコンピュータを有しており、クランクポジションセンサ35、カムポジションセンサ36、水温センサ37、スロットル開度センサ38、および吸気圧センサ39などの各種センサに電気的に接続されている。電子制御ユニット34は、各種センサの検出信号に基づきプログラム処理を実行することによりスロットル弁14、インジェクタ16、可変バルブ機構25、および点火回路ユニット33などを駆動して、エンジン13の運転状態を制御する。
[点火装置の構成]
次に、点火装置30の構成について図2〜図4を参照して説明する。
図2に示すように、点火装置30は、点火プラグ31、イグニッションコイル32、点火スイッチ40、電流検出回路41、エネルギ投入部42、および電子制御ユニット34を備えている。点火スイッチ40、電流検出回路41、およびエネルギ投入部42は、点火回路ユニット33に含まれている。また、点火回路ユニット33および電子制御ユニット34は、点火制御装置5を構成している。
点火プラグ31は、エンジン13の燃焼室17で所定のギャップを隔てて対向する一対の電極を有し、上記ギャップで絶縁破壊が生じるだけの高電圧が一対の電極間に印加されると放電を発生させる。以下の説明において、「高電圧」とは、点火プラグ31の一対の電極間で放電が発生し得るほどの電圧、すなわち放電の発生を可能とする電圧のことである。
イグニッションコイル32は、一次巻線43と二次巻線44と整流素子45とを有し、公知の昇圧トランスを構成している。一次巻線43は、一端が直流電源46に接続され、他端が点火スイッチ40を介して接地されている。直流電源46は、バッテリから構成され、例えば12V等の一定の直流電圧を供給可能である。二次巻線44は、一次巻線43と磁気的に結合されており、一端が点火プラグ31の一対の電極を介して接地され、他端が整流素子45および電流検出抵抗47を介して接地されている。整流素子45は、ダイオードから構成されており、二次巻線44に流れる電流の向きを整流する。イグニッションコイル32は、一次巻線43を流れる電流の変化に応じて電磁誘導の相互誘導作用により二次巻線44に高電圧を発生させ、この高電圧を点火プラグ31に印加する。本実施形態では、1つの点火プラグに対応してイグニッションコイル32は1つだけ設けられている。以下の説明において、一次巻線43を流れる電流を「一次電流I1」とし、二次巻線44を流れる電流を「二次電流I2」とする。
点火スイッチ40は、IGBTから構成されており、コレクタがイグニッションコイル32の一次巻線43の接地側に接続され、エミッタが接地され、ゲートが電子制御ユニット34に接続されている。エミッタは、整流素子48を介してコレクタに接続されている。点火スイッチ40は、ゲートに入力される点火信号IGTに応じて開閉動作する。具体的には、点火スイッチ40は、点火信号IGTの立ち上がり時にONとなり、点火信号IGTの立ち下がり時にOFFとなる。点火信号IGTは、例えばカムポジションに同期して制御する一次巻線43の導通および遮断信号である。点火スイッチ40は、直流電源46と一次巻線43との間の電流経路の導通および遮断を切り替え可能である。
電流検出回路41は、整流素子45と電流検出抵抗47との間に接続されており、二次電流I2を検出可能である。
エネルギ投入部42は、チョークコイル51、充電スイッチ52、充電スイッチ駆動回路53、コンデンサ54、整流素子55、放電スイッチ56、整流素子57、および放電スイッチ駆動回路58を有している。
チョークコイル51は、一端が直流電源46に接続され、他端が充電スイッチ52を介して接地されている。充電スイッチ52は、MOSFETから構成されており、ドレインがチョークコイル51に接続され、ソースが接地され、ゲートが充電スイッチ駆動回路53に接続されている。充電スイッチ駆動回路53は、充電スイッチ52を開閉駆動可能である。
コンデンサ54は、一方の電極が整流素子55を介してチョークコイル51の接地側に接続され、他方の電極が接地されている。整流素子55は、ダイオードから構成されており、コンデンサ54からチョークコイル51および充電スイッチ52への電流の逆流を阻止している。チョークコイル51、充電スイッチ52、コンデンサ54、および整流素子55は、直流電源46の電圧を昇圧して充電する昇圧回路を構成している。
また、コンデンサ54は、一方の電極が放電スイッチ56および整流素子57を介して一次巻線43の接地側に接続されている。放電スイッチ56は、MOSFETから構成されており、ドレインがコンデンサ54に接続され、ソースが一次巻線43の接地側に接続され、ゲートが放電スイッチ駆動回路58に接続されている。放電スイッチ駆動回路58は、放電スイッチ56を開閉駆動可能である。整流素子57は、ダイオードから構成されており、イグニッションコイル32からコンデンサ54への電流の逆流を阻止している。
コンデンサ54と放電スイッチ56との間には、コンデンサ54の充電電圧Vdcを検出するための充電電圧検出抵抗61、62が接続されている。充電電圧検出抵抗61および充電電圧検出抵抗62は互いに直列に設けられている。放電スイッチ駆動回路58は、充電電圧検出抵抗61と充電電圧検出抵抗62との間の電位に基づき充電電圧Vdcを検出可能である。
ここで、点火プラグ31の放電のために二次電流I2を流すやり方は二通りある。一つ目は、直流電源46から一次巻線43への通電を点火スイッチ40で遮断することによって、電磁誘導の自己誘導作用により直流電源46の電圧よりも大きな起電力を瞬間的に一次巻線43に発生させ、それに伴い電磁誘導の相互誘導作用により二次巻線44に高電圧を発生させ放電を開始するやり方である。二つ目は、エネルギ投入部42の放電スイッチ56を閉じてコンデンサ54の充電電圧を一次巻線43に印加することによって、電磁誘導の相互誘導作用により放電電流に重畳加算させるやり方である。以下の説明において、「エネルギ投入部42が点火プラグ31に投入する電気エネルギ」とは、エネルギ投入部42のコンデンサ54の充電電圧を一次巻線43に印加する結果、点火プラグ31で発生する電気エネルギのことを意味する。
本実施形態では、点火制御装置5は、上述の一つ目のやり方のみで放電を発生させる場合と、上述の一つ目のやり方で放電を発生させた後、当該放電の発生中に上述の二つ目のやり方で電気エネルギを同じ放電電流の極性のままで重畳的に投入して放電を継続させる場合とを使い分けて点火を実施する。以下、前者の場合の放電を「通常放電」と記載し、後者の場合の放電を「継続放電」と記載する。また、点火タイミングの間隔を点火周期と記載し、エネルギ投入部42が1点火周期で点火プラグ31に投入する電気エネルギを放電エネルギWcと記載し、電気エネルギの投入により放電を継続させる期間を継続期間Tcと記載する。
充電スイッチ駆動回路53は、電子制御ユニット34から出力される点火信号IGTおよび充電電圧信号IGVに応じて充電スイッチ52を開閉駆動する。充電電圧信号IGVは、次の点火周期で必要な充電電圧Vdcである必要充電電圧Vdc*を指示する信号である。具体的には、充電スイッチ駆動回路53は、点火信号IGTの立ち上がり時に充電スイッチ52をONさせてコンデンサ54への充電を開始する。充電スイッチ52がONされるとチョークコイル51にエネルギが蓄えられ、充電スイッチ52がOFFされると、チョークコイル51から放出されたエネルギがコンデンサ54に充電される。この充電スイッチ52のONとOFFとの繰り返しにより充電電圧Vdcが昇圧される。コンデンサ54への充電は、充電電圧Vdcが必要充電電圧Vdc*に達すると終了される。この必要充電電圧Vdc*は、予め決められているコンデンサ54の容量Cと、放電エネルギWcの目標値である目標放電エネルギWc*とに基づき求められる。式(1)は、必要充電電圧Vdc*と容量Cと目標放電エネルギWc*との関係を示している。式(1)中のkは変換効率である。
Figure 2015200274
放電スイッチ駆動回路58は、電子制御ユニット34から出力される継続期間信号IGWおよび目標二次電流信号IGAに応じて放電スイッチ56を開閉駆動する。継続期間信号IGWは、継続期間Tcを指示する信号である。目標二次電流信号IGAは、継続期間Tcにおける二次電流I2の目標値である目標二次電流I2*を指示する信号である。具体的には、放電スイッチ駆動回路58は、継続期間信号IGWが立ち上がっている間、電流検出回路41により検出される二次電流I2が目標二次電流I2*に一致するように放電スイッチ56を開閉駆動する。放電スイッチ56がONされると、コンデンサ54の充電電圧Vdcが一次巻線43に印加される。
電子制御ユニット34は、点火スイッチ40を制御する点火スイッチ制御部71、放電エネルギWcの目標値である目標放電エネルギWc*を設定するエネルギ設定部72、必要充電電圧Vdc*を設定する充電電圧設定部73、および、エネルギ投入部42を制御するエネルギ制御部74を有している。
点火スイッチ制御部71は、点火スイッチ40の開閉動作を制御するための点火信号IGTを出力する。点火信号IGTは、例えばカムポジションに基づき判断される点火タイミング(点火時期)よりも前の所定の時期に立ち上げられ、点火タイミングに立ち下げられる。
エネルギ設定部72は、エンジン13の運転状態に基づき、次の点火周期の目標放電エネルギWc*を設定する。具体的には、エネルギ設定部72は、図3に示すマップから吸気圧Pinおよび出力回転数Neに基づき目標放電エネルギWc*を算出する。本実施形態では、エンジン13の負荷が小さいほど目標放電エネルギWc*は小さく設定される。エンジン13の負荷は、吸気圧Pinが小さいほど、また出力回転数が低いほど、小さくなる。エネルギ設定部72は、特許請求の範囲に記載の「エネルギ設定手段」に相当する。
充電電圧設定部73は、目標放電エネルギWc*に基づき、次の点火周期の必要充電電圧Vdc*を設定する。具体的には、充電電圧設定部73は、目標放電エネルギWc*と予め決めてあるコンデンサ54の容量Cと必要充電電圧Vdc*との関係によって求められる図4に示すテーブルから、目標放電エネルギWc*に基づき必要充電電圧Vdc*を算出する。充電電圧設定部73は、特許請求の範囲に記載の「充電電圧設定手段」に相当する。
エネルギ制御部74は、目標放電エネルギWc*をもとにエネルギ投入部42の駆動を制御するための充電電圧信号IGV、目標二次電流信号IGA、および継続期間信号IGWを出力する。継続期間信号IGWは、継続期間Tcの開始時に立ち上げられ、また継続期間Tcの終了時に立ち下げられる。本実施形態では、継続期間Tcは、点火スイッチ40のOFFによる放電のあと立ち上げられる。エネルギ制御部74は、特許請求の範囲に記載の「充電電圧制御手段」に相当する。
[点火制御装置の作動]
次に、点火制御装置5の作動について図5、図6のタイムチャートを参照して説明する。
以下の説明において、充電スイッチ駆動回路53が充電スイッチ52のゲートに出力する信号を充電スイッチ駆動信号SWCとする。また、点火信号IGT、継続期間信号IGW、および充電スイッチ駆動信号SWCは、信号レベルがハイレベル「H」またはローレベル「L」となる信号である。
エンジン13の負荷が比較的高い場合には、比較的高い目標放電エネルギWc*に対応して、図5に示すように目標二次電流I2*が比較的大きく設定され、また必要充電電圧Vdc*が比較的大きく設定される。これに伴い、点火信号IGTがハイレベル「H」となる時刻t1からローレベル「L」となる時刻t2までの間、充電スイッチ52の開閉駆動により充電電圧Vdcが昇圧される。そして、継続期間信号IGWがハイレベル「H」となる時刻t3からローレベル「L」となる時刻t4までの間、放電スイッチ56の開閉駆動により二次電流I2が目標二次電流I2*に制御される。時刻t4には充電電圧Vdcが0となる。
エンジン13の負荷が比較的低い場合には、比較的低い目標放電エネルギWc*に対応して、図6に示すように目標二次電流I2*が比較的小さく設定され、また必要充電電圧Vdc*が比較的小さく設定される。これに伴い、点火信号IGTがハイレベル「H」となる時刻t1から、点火信号IGTがローレベル「L」となる時刻t3よりも前の時刻t2までの比較的短い間、充電スイッチ52の開閉駆動により充電電圧Vdcが昇圧される。そして、継続期間信号IGWがハイレベル「H」となる時刻t4からローレベル「L」となる時刻t5までの間、放電スイッチ56の開閉駆動により二次電流I2が目標二次電流I2*に制御される。継続期間信号IGWが立ち下がる時刻t5には充電電圧Vdcが0となる。
図5、図6に示すように、エンジン13の負荷が比較的高い場合には充電量を多くし、エンジン13の負荷が比較的低い場合には充電量を少なくしている。言い換えれば、コンデンサ54の充電量は点火に必要十分な量に抑えられている。
[効果]
以上説明したように、本実施形態では、点火制御装置5は、点火制御装置5は、点火スイッチ40、エネルギ投入部42、および電子制御ユニット34を備えている。エネルギ投入部42は、一次巻線43の接地側に接続され、電気エネルギを点火プラグ31に重畳的に投入することにより放電を継続させる。
電子制御ユニット34のエネルギ設定部72は、エンジン13の運転状態に基づき、次の点火周期の目標放電エネルギWc*を設定する。電子制御ユニット34の充電電圧設定部73は、目標放電エネルギWc*に基づき、次の点火周期の必要充電電圧Vdc*を設定する。電子制御ユニット34のエネルギ制御部74は、充電電圧Vdcが必要充電電圧Vdc*となるようにエネルギ投入部42に充電を指令する。
このように構成することで、イグニッションコイル32の一次巻線43への通電時間を放電発生に必要十分な時間に設定しつつも、電気エネルギの投入により放電を継続させるエネルギを適切に充電させることができ、継続期間Tcや放電電流I2を制御することにより放電を継続することができる。そのため、一次巻線43への通電に消費される電力を可及的に少なくすることができるとともに、そのエネルギ制御もコンデンサ54の充電電圧Vdcの制御で実施することができ、装置全体を安価に構成することができる。
また、エネルギ投入部42には、次の点火周期で必要な充電電圧以上に充電されることがない。そのため、エネルギ投入部42への充電に消費される電力を可及的に少なくすることができる。
したがって、本実施形態によれば、放電を継続させるために必要以上の電力を消費することがなく、消費電力を低減することができる。
また、第1実施形態では、エネルギ設定部72は、エンジン13の負荷が小さいほど目標放電エネルギWc*を小さく設定する。また、充電電圧設定部73は、目標放電エネルギWc*が小さいほど必要充電電圧Vdc*を小さく設定する。
このように構成することで、必要充電電圧Vdc*を必要十分な値に設定可能である。
また、第1実施形態では、エネルギ投入部42は、点火スイッチ40による放電の発生中に電気エネルギを重畳的に投入することにより放電を継続させる。
このように構成することで、少ない電気エネルギで放電を継続することができる。そのため、消費電力をさらに低減することができる。
<他の実施形態>
本発明の他の実施形態では、目標放電エネルギを算出するとき、吸気圧に限らず、点火時の点火プラグの電極間の圧力に関連する他のパラメータ(例えばスロットル開度など)を用いてもよい。
本発明の他の実施形態では、目標放電エネルギを算出するとき、エンジンの出力回転数に限らず、点火時の点火プラグの電極間の気流速に関連する他のパラメータを用いてもよい。
本発明の他の実施形態では、エンジンの負荷に基づき算出された目標放電エネルギは、エンジンの運転状態を表す他のパラメータによって補正されてもよい。この場合、必要充電電圧は、上記補正された目標放電エネルギに基づき算出される。
前述の実施形態では、二次電流I2は、電流検出回路41による検出値が目標二次電流I2*に一致するように放電スイッチ56が開閉駆動されることによりフィードバック制御されていた。これに対し、本発明の他の実施形態では、二次電流I2は、電流検出回路からのフィードバック値によらず例えばマップ等から設定された駆動信号により放電スイッチ56が開閉駆動されることにより制御されてもよい。
前述の実施形態では、1つの点火プラグ31に対応してイグニッションコイル32と点火スイッチ40とが1つだけ設けられ、エネルギ投入部42は、点火スイッチ40のOFFにより発生する放電中に電気エネルギを重畳的に投入することにより放電を継続させていた。これに対し、本発明の他の実施形態では、1つの点火プラグに対応してイグニッションコイルと点火スイッチとが2つずつ設けられ、エネルギ投入部は、一方の点火スイッチのOFFにより発生する放電が途絶えたあとに一方のイグニッションコイルを介して点火プラグに電気エネルギを投入することにより放電を発生させてもよい。また、エネルギ投入部は、他方の点火スイッチのOFFにより発生する放電が途絶えたあとに他方のイグニッションコイルを介して点火プラグに電気エネルギを投入することにより放電を発生させてもよい。そして、上記放電を連続させることによって、放電を継続させてもよい。また、本発明の他の実施形態では、1つの点火プラグに対応してイグニッションコイルと点火スイッチとが2つずつ設けられ、一方の点火スイッチのOFFにより発生する放電と、他方の点火スイッチのOFFにより発生する放電とを連続させることによって、放電を継続させてもよい。このような形態の場合、他方の点火スイッチは「エネルギ投入部」として機能する。
本発明の他の実施形態では、点火回路ユニットは、電子制御ユニットを収容するハウジング内に収容されるか、あるいはイグニッションコイルを収容するハウジング内に収容されてもよい。
本発明の他の実施形態では、点火スイッチおよびエネルギ投入部は、別々のハウジング内に収容されてもよい。例えば、イグニッションコイルを収容するハウジング内に点火スイッチが収容され、また、電子制御ユニットを収容するハウジング内にエネルギ投入部が収容されてもよい。
本発明の他の実施形態では、点火スイッチは、IGBTではなく他のトランジスタから構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、充電スイッチは、例えばIGBT等の他のトランジスタから構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、放電スイッチは、例えばIGBT等の他のトランジスタから構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、直流電源は、バッテリに限らず、例えば交流電源をスイッチングレギュレータ等によって安定化した直流安定化電源、または、バッテリ電圧をDC−DCコンバータ等によって昇圧したもの等から構成されてもよい。
前述の実施形態では、電子制御ユニット34は、スロットル弁14、インジェクタ16、可変バルブ機構25、点火スイッチ40およびエネルギ投入部42を駆動する手段を一括して有していた。これに対し、本発明の他の実施形態では、点火スイッチおよびエネルギ投入部を駆動する手段、すなわち点火スイッチ制御部およびエネルギ制御部は、スロットル弁、インジェクタ、可変バルブ機構を駆動する手段とは別のユニットに設けられてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
5 ・・・点火制御装置
13 ・・・エンジン(内燃機関)
17 ・・・燃焼室
22 ・・・吸気弁
30 ・・・点火装置
31 ・・・点火プラグ
32 ・・・イグニッションコイル
40 ・・・点火スイッチ
42 ・・・エネルギ投入部
43 ・・・一次巻線
44 ・・・二次巻線
46 ・・・直流電源(電源)
72 ・・・エネルギ設定部(エネルギ設定手段)
73 ・・・充電電圧設定部(充電電圧設定手段)
74 ・・・エネルギ制御部(充電電圧制御手段)

Claims (3)

  1. 内燃機関(13)の燃焼室(17)の混合気に点火する点火装置(30)を構成し、イグニッションコイル(32)の一次巻線(43)の通電および遮断によって二次巻線(44)に高電圧を発生させ、当該二次巻線に接続する点火プラグ(31)で放電を発生させる点火制御装置(5)であって、
    電源と前記一次巻線との間の電流経路の導通および遮断を切り替え可能であり、前記電流経路を遮断することにより前記二次巻線に高電圧を発生させる点火スイッチ(40)と、
    前記電源の電圧を昇圧して充電可能であり、前記一次巻線または前記点火プラグに接続され、前記点火プラグに電気エネルギを重畳的に投入することにより、前記点火スイッチの遮断により前記点火プラグで発生する放電を継続可能なエネルギ投入部(42)と、
    前記点火プラグの点火タイミングの間隔を点火周期とし、1点火周期で前記エネルギ投入部が投入する電気エネルギを放電エネルギ(Wc)とすると、前記内燃機関の運転状態に基づき、次の点火周期の放電エネルギの目標値である目標放電エネルギ(Wc*)を設定するエネルギ設定手段(72)と、
    前記目標放電エネルギに基づき、次の点火周期で必要な前記エネルギ投入部の充電電圧である必要充電電圧(Vdc*)を設定する充電電圧設定手段(73)と、
    前記エネルギ投入部の充電電圧(Vdc)が前記必要充電電圧となるように前記エネルギ投入部に充電を指令する充電電圧制御手段(74)と、
    を備えることを特徴とする点火制御装置。
  2. 前記エネルギ設定手段は、前記内燃機関の負荷が小さいほど前記目標放電エネルギを小さく設定し、
    前記充電電圧設定手段は、前記目標放電エネルギが小さいほど前記必要充電電圧を小さく設定することを特徴とする請求項1に記載の点火制御装置。
  3. 1つの前記点火プラグに対応して前記イグニッションコイルは1つだけ設けられ、
    前記点火スイッチは、前記点火プラグの点火タイミングに合わせて前記電流経路を遮断することにより前記点火プラグに放電を発生させ、
    前記エネルギ投入部は、前記点火スイッチの遮断による放電の発生中に前記点火プラグに電気エネルギを重畳的に投入することにより放電を継続させることを特徴とする請求項1または2に記載の点火制御装置。
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