JP2015199665A - ガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置 - Google Patents

ガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成形体を用いて成形したシートガラスの幅が成形体から離れた際に収縮することを抑制して、目標とするシートガラスの幅を確保するガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置を提供する。
【解決手段】成形炉室の上部空間でオーバーフロー方式によりシートガラスSGを成形し、シートガラスSGの両端部を冷却する下部空間に流し、上部空間と下部空間との間には断熱部材50で仕切られている、成形体41を通過する時の熔融ガラスの温度は液相温度以上であり、成形体41の最下端部41aを通過するときの熔融ガラスの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、下部空間において、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にある時、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が断熱部材50に用いられるガラス基板製造装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス基板を製造するガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置に関する。
従来より、成形体を用いたオーバーフローダウンドロー法によってガラス基板を製造する方法が用いられている。一般に、成形体において、熔融ガラスの温度が液相温度付近で長時間保持されると、熔融ガラス中に結晶が析出し、失透が生じる。
成形時のガラスの失透を防止するために、成形体供給時の熔融ガラスの温度を従来よりも低くし、成形体下端における熔融ガラスの温度を従来よりも高くし、成形体への供給時の熔融ガラスの温度と成形体下端を通過するときの熔融ガラスの温度との差を90℃より小さくする技術が知られている(特許文献1)。
特許第4511187号公報
しかし、上記技術では、成形体の最下端部における熔融ガラスの温度を従来より高くする。さらに、上記技術では、成形中の熔融ガラスの温度を液相温度より十分に高くして失透を防止することになる。このように、上記技術では、ガラスに失透を生じさせないために、成形体を通過する熔融ガラスの温度を、従来に比べて高くしなければならない。したがって、成形体の最下端部における熔融ガラスの温度は従来より高くなりガラスの粘度は低くなるので、成形体から離れることによって生じるシートガラスが幅方向に収縮しようとする力を抑えることはできず、従来に比べてシートガラスの収縮は大きくなる。さらに、成形体の最下端部における熔融ガラスの温度が従来より高くなるので、成形体よりも下方の空間の温度が熔融ガラスからの熱移動によって上昇し、成形体よりも下方の空間におけるシートガラスの幅方向の両端部の粘度を十分に上昇させることができない。この結果、シートガラスの幅が収縮してしまうという問題が顕著となる。
そこで、本発明は、ガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置において、成形体を用いて成形したガラスシートの幅が成形体から離れた際に収縮することを抑制して、目標とするシートガラスの幅を確保することができるガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を含む。
本発明の一態様は、ガラス基板の製造方法である。
[態様1]
当該製造方法は、
炉壁で囲まれた成形炉室の上部空間において、成形体から熔融ガラスをオーバーフローさせてシートガラスを成形する工程と、
前記シートガラスを、前記成形炉室を上部空間と下部空間に間仕切りする断熱部材によって作られるスリット状の隙間を通過させる工程と、
前記下部空間において、前記シートガラスの両端部を冷却する工程、を有し、
前記断熱部材は、
(1)前記シートガラスを成形する工程において、前記熔融ガラスが前記成形体を通過するときの前記熔融ガラスの温度が液相温度以上であり、かつ前記熔融ガラスが前記成形体の最下端部を通過するときの前記熔融ガラスの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)前記シートガラスを冷却する工程において、前記シートガラスの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、前記シートガラスの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が用いられる、ガラス基板の製造方法。
[態様2]
前記断熱部材の前記上部空間と前記下部空間との間の熱抵抗は、前記上部空間の雰囲気温度において0.2m2・K/W以上である、態様1に記載のガラス基板の製造方法。
[態様3]
前記下部空間において、
前記シートガラスの前記中央部における幅方向の温度分布を均一にし、かつ、前記シートガラスの両端部の温度を、前記中央部の温度より低くする工程と、
前記両端部及び前記中央部の温度を、前記中央部の温度より低くする工程における前記両端部及び前記中央部の温度より低温にし、かつ前記中央部の幅方向の中心から前記両端部に向けて前記シートガラスの幅方向に温度勾配を形成する工程と、を有する、態様1または2に記載のガラス基板の製造方法。
[態様4]
前記ガラス基板の液相粘度は、104.3dPa・秒〜106.7dPa・秒である、態様1〜3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
[態様5]
前記ガラス基板の歪点は、670℃以上である、態様1〜4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
[態様6]
炉壁で囲まれた成形炉室と、
前記成形炉室を上部空間と下部空間に間仕切りし、前記シートガラスが通過するスリット状の隙間を形成する断熱部材と、
前記成形炉室の前記上部空間に設けられ、熔融ガラスをオーバーフローさせてシートガラスを成形する成形体と、
前記下部空間において前記シートガラスの両端部を冷却する冷却部材と、を有し、
前記断熱部材は、
(1)前記シートガラスの成形する工程において、前記熔融ガラスが前記成形体を通過するときの前記熔融ガラスの温度が液相温度以上であり、かつ前記熔融ガラスが前記成形体の最下端部を通過するときの前記熔融ガラスの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)前記シートガラスを冷却する工程において、前記シートガラスの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、前記シートガラスの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が用いられる、ガラス基板製造装置。
前記ガラス基板には、下記の特性を有するガラスを用いることができる。
[態様7]
前記ガラス基板のガラスの液相粘度は、104.3dPa・秒〜106.7dPa・秒である、態様1〜6のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
[態様8]
前記ガラス基板は、ジルコニアを含有する、態様1〜7のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
[態様9]
前記ガラス基板は、酸化スズを含有する、態様1〜8のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
[態様10]
態様1〜9のいずれか1項に記載の態様において、前記ガラス基板は、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しない無アルカリガラスで構成される、ガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
[態様11]
また、態様1〜9のいずれか1項に記載の態様において、前記ガラス基板は、アルカリ金属酸化物を0.05〜2.0質量%含むアルカリ微量含有ガラスで構成される、ガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
[態様12]
前記熔融ガラスは、高ジルコニア系耐火物を含んで構成される熔解槽でガラス原料を電気熔融することによって生成される、態様1〜11のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法またはガラス基板製造装置。
上記態様のガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置によれば、成形体を用いて成形したガラスシートの幅が成形体から離れた際に収縮することを抑制でき、目標とするシートガラスの幅を確保することができる。
本実施形態のガラス基板の製造方法の流れの一例を示す図である。 本実施形態のガラス基板の製造方法を実施するガラス基板製造装置の一例の概略構成図である。 本実施形態のガラス基板の製造方法で用いる成形装置の一例の概略構成図(断面図)である。 図3に示す成形装置の概略構成図(側面図)である。 本実施形態のガラス基板の製造方法で用いる制御装置および制御装置に接続される各機構の一例を示す図である。 本実施形態のガラス基板の製造方法で行われる複数の温度プロファイルに基づいて温度制御により得られる雰囲気温度を示す図である。
(定義)
本明細書における下記語句は、以下のように定める。
シートガラスの端部とは、シートガラスの幅方向の縁から150mm以内の範囲をいう。
シートガラスの中央部とは、シートガラスの端部を除いた部分をいう。
歪点とは、ガラス粘度が1014.5dPa・秒となるときのガラスの温度をいう。
徐冷点とは、ガラス粘度が1013dPa・秒となるときのガラスの温度をいう。
徐冷点の近傍の温度領域とは、ガラス徐冷点に100℃を足した温度(ガラス徐冷点+100℃)と、ガラス歪点とガラス徐冷点とを足して2で除した温度((ガラス歪点+ガラス徐冷点)/2)との間の領域をいう。
軟化点とは、ガラス粘度が107.6dPa・秒となるときのガラスの温度をいう。
(全体構成)
本実施形態に係るガラス基板の製造方法は、液晶テレビ、プラズマテレビ、およびノートパソコンなどのフラットパネルディスプレイ用のガラス基板を製造する。ガラス基板は、ダウンドロー法を用いて製造される。
図1および図2を参照して、ガラス基板が製造されるまでの複数の工程(ガラス基板の製造方法)および複数の工程に用いられるガラス基板の製造装置100を説明する。
複数の工程には、熔解工程S1、清澄工程S2、成形工程S3、冷却工程S4、および切断工程S5が含まれる。
熔解工程S1は、ガラスの原料が熔解される工程である。ガラスの原料は、図2に示すように、上流に配置された熔解装置11に投入される。ガラスの原料は、熔解装置11の熔解槽で熔解されて、熔融ガラスFGになる。熔融ガラスFGは、上流パイプ23を通って清澄装置12に送られる。
清澄工程S2は、熔融ガラスFG中の気泡の除去を行う工程である。清澄装置12内で気泡が除去された熔融ガラスFGは、その後、下流パイプ24を通って、成形装置40へと送られる。
成形工程S3は、熔融ガラスFGをシート状のガラス(シートガラス)SGに成形する工程である。具体的に、熔融ガラスFGは、成形装置40に含まれる成形体41に送られた後、成形体41からオーバーフローする。オーバーフローした熔融ガラスFGは、成形体41の表面に沿って流下する。熔融ガラスFGは、その後、成形体41の最下端部で合流してシートガラスSGになる。このとき、シートガラスSGは、仕切り部材(断熱部材)50によって作られるスリット状の隙間を通過し、成形炉室の上部空間から下方空間に移動する。仕切り部材(断熱部材)50は、成形体41(図3参照)を有する成形炉室を上部空間と下部空間に間仕切りする。
冷却工程S4は、シートガラスSGを徐冷する工程である。ガラスシートは、冷却工程S4を経て室温に近い温度へと冷却される。なお、成形工程S1及び冷却工程S4における、冷却の状態に応じて、ガラス基板の厚み(板厚)、ガラス基板の反り量、およびガラス基板の歪量が決まる。
切断工程S5は、室温に近い温度になったシートガラスSGを、所定の大きさに切断する工程である。
なお、所定の大きさに切断されたシートガラスSG(ガラス片)は、その後、端面加工等の工程を経て、ガラス基板となる。
以降で説明する実施形態では、シートガラスSGにおけるガラスの歪点が640℃以上であるガラスが用いられる。
以下、図3及び図4を参照して、成形装置40の構成を説明する。なお、本実施形態において、シートガラスSGの幅方向とは、シートガラスSGが流下する方向(流下方向または流下方向)に交差する方向、すなわち、水平方向を意味する。
(成形装置の構成)
まず、図3および図4は、成形装置40の概略構成を示す。図3は、成形装置40の断面図である。図4は、成形装置40の側面図である。成形装置40は、主として、成形体41と、仕切り部材50と、冷却ローラ51と、冷却ユニット60と、引下げローラ81と、切断装置90とから構成されている。さらに、成形装置40は、制御装置91を備える(図9参照)。制御装置91は、成形装置40に含まれる各構成の駆動部を制御する。
以下、成形装置40に含まれる各構成について説明する。
(成形体)
成形体41は、熔融ガラスFGをオーバーフローさせることによって、熔融ガラスFGをシート状のガラス(シートガラスSG)へと成形する。
図3に示すように、成形体41は、断面形状で略5角形の形状(楔形に類似する形状)を有する。略5角形の先端は、成形体41の最下端部41aに相当する。
成形体41に流し込まれた熔融ガラスFGは、成形体41の一対の頂部41bからオーバーフローし、成形体41の一対の側面(表面)41cを沿いながら流下する。その後、熔融ガラスFGは、成形体41の最下端部41aで合流してシートガラスSGになる。なお、熔融ガラスが成形体41の最下端部41aを通過するときの熔融ガラスの両端部の粘度は104.3〜106dPa・秒であり、104.4〜105.4dPa・秒であることが好ましく、より好ましくは104.6〜105.2dPa・秒である。
(仕切り部材)
仕切り部材50は、熔融ガラスFGの合流ポイントの近傍に配置されている。また、図3に示すように、仕切り部材50は、合流ポイントで合流した熔融ガラスFG(シートガラスSG)の厚み方向の両側に配置される。仕切り部材50は、断熱部材である。仕切り部材50は、仕切り部材50の上方に位置する成形炉室の上部空間と下方に位置する成形炉室の下部空間とに間仕切りすることにより、すなわち、熔融ガラスFGの合流ポイントの上側雰囲気および下側雰囲気を仕切ることにより、仕切り部材50の上側から下側への熱の移動を遮断する。シートガラスSGは、シートガラスSGの厚み方向の両側に位置する一対の仕切り部材(断熱部材)50によって作られるスリット状の隙間を通過して、下部空間に移動する。
(冷却ローラ)
冷却ローラ51は、成形炉室の下部空間に設けられ、シートガラスSGの幅方向の両端部を熱処理するユニットである。また、対を成した冷却ローラ51は、シートガラスSGの厚み方向の両側、且つ、シートガラスSGの幅方向の両端部に配置される。すなわち、冷却ローラ51は、成形体41から離れたシートガラスSGの幅方向の両端部を、挟み込むことで熱伝導により冷却する(急冷工程)。冷却ローラ51は、例えば、内部に通された空冷管により空冷されていてもよい。
冷却ローラ51は、シートガラスSGの両端部の粘度が、109.0〜1014.5dPa・秒になるようにシートガラスSGの両端部を急冷する。なお、冷却ローラ51によるシートガラスSGの両端部の冷却により、シートガラスSGの幅方向の収縮を低減でき、シートガラスSGの厚みを均一化することができる。また、シートガラスSGの平坦度を保つことができる。
(冷却ユニット)
冷却ユニット60は、成形炉室の下部空間に設けられ、シートガラスSGの熱処理を行うユニットである。具体的に、冷却ユニット60は、シートガラスSGを徐冷点近傍の温度領域まで冷却するユニットである。冷却ユニット60は、仕切り部材50の下方であって、徐冷炉80の天板80aの上に配置される。冷却ユニット60は、シートガラスSGの上流領域を冷却する(上流領域冷却工程)。シートガラスSGの上流領域とは、シートガラスSGの中央部の温度が徐冷点より高いシートガラスSGの領域である。シートガラスSGの中央部は、シートガラスSGの両端部に挟まれた部分である。上流領域には、具体的に、第1温度領域と第2温度領域とが含まれる。第1温度領域は、成形体41の最下端部41aの直下から、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点近傍(軟化点±15℃の範囲)になるまでのシートガラスSGの領域である。また、第2温度領域とは、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点近傍から徐冷点近傍になるまでの温度領域である。すなわち、冷却ユニット60は、シートガラスSGの中央部の温度が徐冷点に近づくように、シートガラスSGを冷却する。シートガラスSGの中央部は、その後、後述の徐冷炉80内で、歪点を経て、室温近傍の温度まで冷却される(下流領域冷却工程(徐冷工程))。
冷却ユニット60は、シートガラスSGの厚みおよび反り量が所望の値になるように、シートガラスSGを複数の温度プロファイルに基づいて冷却する。すなわち、上流領域において、シートガラスSGの流下方向に沿って、複数の温度プロファイルが設定される。ここで、温度プロファイルとは、シートガラスSGの幅方向に沿った温度分布である。言い換えると、温度プロファイルは、目標となる雰囲気温度の分布である。上述の冷却ローラ51および冷却ユニット60は、温度プロファイルを実現させるように雰囲気温度を制御する。
冷却ユニット60は、複数の冷却用のユニットを含む。シートガラスSGの温度分布は、複数のユニットが独立して制御されることにより複数の温度プロファイルを実現する。例えば、冷却ユニット60は、中央部冷却ユニット61と、2つの端部冷却ユニット71、71とを含む。図4に示すように、中央部冷却ユニット61は、成形装置40の幅方向中央に配置され、シートガラスSGの中央部を冷却する(中央部冷却工程)。中央部冷却ユニット61は、シートガラスSGの厚み方向の両側に配置されている。端部冷却ユニット71は、中央部冷却ユニット61に隣接する位置にそれぞれ配置される。すなわち、端部冷却ユニット71は、シートガラスSGの厚み方向の両側で、シートガラスSGを挟んで対向するように配置され、シートガラスSGの両端部および両端部周辺を冷却する(端部冷却工程)。また、中央部冷却ユニット61および端部冷却ユニット71は、シートガラスSGに近接した位置にそれぞれ配置される。
(中央部冷却ユニット)
中央部冷却ユニット61は、シートガラスSGの中央部を、シートガラスSGの流下方向に沿って段階的に冷却する(中央部冷却工程)。中央部冷却ユニット61は、中央上部冷却ユニット62と、中央下部冷却ユニット63a,63bとから構成されている。中央上部冷却ユニット62および2つの中央下部冷却ユニット63a,63bは、シートガラスSGの流下方向に沿って配置される。中央上部冷却ユニット62および各中央下部冷却ユニット63a,63bの温度は、それぞれ独立して調整される。
(中央上部冷却ユニット)
中央上部冷却ユニット62は、上述の仕切り部材50の直下に位置する。中央上部冷却ユニット62は、シートガラスSGの厚みを決定付ける領域の温度プロファイルを実現するためのユニットである。シートガラスSGの厚みを決定付ける領域は、上述の第1温度領域に相当する。中央上部冷却ユニット62は、シートガラスSGの厚みを幅方向に均一にするように制御される(第1中央部冷却工程)。
中央下部冷却ユニット63a,63bは、上述したように、中央上部冷却ユニット62の下方に配置される。中央下部冷却ユニット63a,63bは、シートガラスSGの反り量の制御を開始する領域の温度プロファイルを実現するためのユニットである。ここで、シートガラスSGの反り量の制御を開始する領域は、上述の第2温度領域に相当する。
中央下部冷却ユニット63aは、第2温度領域の上流側で、シートガラスSGの温度制御を行う(第2中央部冷却工程)。中央下部冷却ユニット63bは、第2温度領域の下流側で、シートガラスSGの温度制御を行う(第3中央部冷却工程)。中央下部冷却ユニット63aと中央下部冷却ユニット63bは同様の構成を有するようにすることが好ましい。
(端部冷却ユニット)
端部冷却ユニット71は、冷却ローラ51によって急冷されたシートガラスSGの両端部を、シートガラスSGの流下方向に沿って連続的に、または、段階的に冷却する(端部冷却工程)。端部冷却ユニット71は、冷却ローラ51よりも低い冷却能で動作する。言い換えると、冷却ローラ51によってシートガラスSGの側部から奪われる熱量と比較して、端部冷却ユニット71によってシートガラスSGの端部から奪われる熱量は少ない。端部冷却ユニット71は、上述したように、中央部冷却ユニット61の両側にそれぞれ配置される(図4参照)。端部冷却ユニット71は、シートガラスSGの表面に近接して配置される。端部冷却ユニット71は、シートガラスSGの両端部の粘度を109.0〜1014.5dPa・秒の範囲内に維持するように、シートガラスSGの両端部を冷却する。なお、端部冷却ユニット71は、好ましくは、シートガラスSGの両端部の粘度を1010.5〜1014.5dPa・秒の範囲内に維持するように、シートガラスの両端部を冷却する。
端部冷却ユニット71での冷却量が少ないと、シートガラスSGの両端部の温度が再び上昇し、シートガラスSGが幅方向に収縮してしまう。
端部冷却ユニット71は、図4に示すように、例えば、端上部冷却ユニット72と、端下部冷却ユニット73とから構成されている。端上部冷却ユニット72および端下部冷却ユニット73は、シートガラスSGの流下方向に沿って配置される。また、端上部冷却ユニット72および端下部冷却ユニット73の温度は、それぞれ独立して調整される。
端上部冷却ユニット72は、シートガラスSGの厚みおよび/または反り量の調整に影響を与える領域の温度プロファイルを実現するためのユニットである(第1端部冷却工程)。端上部冷却ユニット72は、図4に示すように、上述した冷却ローラ51の直下に位置する。シートガラスSGは、端上部冷却ユニット72の、主に輻射熱伝達によって、所要の冷却速度で冷却される。ここで、所要の冷却速度とは、冷却ローラ51を通過したガラスSGの板幅の収縮が抑えられ、かつ、端下部冷却ユニット73以降の冷却過程でシートガラスSGにクラックが生じないような冷却速度である。すなわち、端上部冷却ユニット72は、シートガラスSGに悪影響を及ぼさない範囲でガラスSGを最大限冷却する。
(引下げローラ)
引下げローラ81は、徐冷炉80の内部に配置される。徐冷炉80は、冷却ユニット60の直下に配置される空間である。徐冷炉80では、シートガラスSGの温度が、徐冷点近傍の温度から室温近傍の温度まで冷却される(下流域冷却工程(徐冷工程))。
(切断装置)
切断装置90は、徐冷炉80を通過して室温近傍の温度まで冷却されたシートガラスSGを、所定のサイズに切断する。
(制御装置)
制御装置91は、例えば、冷却ローラ51、中央上部冷却ユニット62、端上部冷却ユニット72、端下部冷却ユニット73、及び中央下部冷却ユニット63a、63bの温度を制御する。この温度の制御により、以下で説明するように、シートガラスSGの温度分布が所定の温度プロファイルに一致させることができる。
(温度プロファイル)
次に、図6を参照して、本実施形態に係るガラス基板の製造方法で用いる温度プロファイルと、当該温度プロファイルを実現する冷却用の各ユニットの制御について説明する。
図6中、破線で区分けされた領域は、冷却ローラ51および冷却ユニットに含まれる各ユニット62,63a,63b,72,73の配置を示す。また、破線で区分けされた領域に含まれる曲線10b,10c,10e,10fおよび直線10a,10dは、冷却ローラ51または各ユニット62,63a,63b,72,73によって実現される温度プロファイル20a,20b,20cに含まれるサブプロファイルである。
本実施形態では、上述したように、シートガラスSGの流下方向において、複数の温度プロファイルに基づいた雰囲気温度の制御を制御装置91が独立して行っている。シートガラスSGの温度が所定の温度領域にあるとき、シートガラスSGの幅方向に沿ってシートガラスSGの側部に向かって張力が加わるように、シートガラスSGは冷却される。所定の温度領域とは、シートガラスSGが成形体41から離れた後、シートガラスSGの温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域である。すなわち、所定の温度領域とは、上述した、シートガラスSGの上流領域である。
成形体41を離れた後のシートガラスSGは、105.7〜107.5dPa・秒の粘度を有する。シートガラスSGは、冷却ローラ51および冷却ユニット60によって冷却されることにより、粘度が高くなる。すなわち、シートガラスSGの粘度(中央部および両端部の粘度)は、シートガラスSGの流下方向に沿って高くなる。言い換えると、シートガラスSGの粘度は、シートガラスSGの下流側ほど高くなる。本実施形態では、上流領域において、冷却ローラ51および端部冷却ユニット71によって、シートガラスSGの両端部が冷却される。具体的には、シートガラスSGの両端部は、粘度が109.0〜1014.5dPa・秒の範囲内に維持されるように冷却される。より具体的には、冷却ローラ51は、シートガラスSGの側部の粘度が、109.0〜1010.5dPa・秒の範囲内になるようにシートガラスの両端部を急冷し、端部冷却ユニット71は、冷却ローラ51によって急冷されたシートガラスSGの両端部の粘度が、1010.5〜1014.5dPa・秒の範囲内になるように、シートガラスの両端部を冷却する。
本実施形態のシートガラスSGの温度の制御では、複数の温度プロファイルが、シートガラスSGの幅方向およびシートガラスSGの流下方向に、それぞれ設定される(温度プロファイル設定工程)。具体的に、複数の温度プロファイルには、図6に示すように、第1の温度プロファイル20aと、第2の温度プロファイル20bと、第3の温度プロファイル20cとが含まれる。第1の温度プロファイル20aは、第2の温度プロファイル20bよりも、流下方向において高温側に位置する。また、第2の温度プロファイル20bは、第3の温度プロファイル20cよりも、流下方向において高温側に位置する。
第1の温度プロファイル20aは、シートガラスSGの幅方向の中央部における幅方向の温度分布が均一であり、かつ、シートガラスSGの幅方向両端部(両側部)の温度がシートガラスSGの中央部の温度より低い。ここで、幅方向の温度分布が均一であるとは、幅方向の温度分布が、所定の基準値(温度)に対して±0℃〜10℃の範囲の値であることを意味する。すなわち、第1の温度プロファイル20aに基づいて、シートガラスSGの両端部は急冷され、シートガラスSGの中央部の温度は、シートガラスSGの両端部の温度よりも高い温度で、かつ、幅方向に均一な温度になるように制御される(板厚均一化工程)。なお、第1の温度プロファイル20aは、シートガラスSGの中央部の温度(平均温度)とシートガラスSGの両端部の温度とが第1の温度差Xになるように設定されている。板厚均一化工程において、シートガラスSGの中央部における幅方向の温度分布を均一にし、かつ、シートガラスSGの両端部の温度を、中央部の温度より低くする。これにより、シートガラスSGの両端部は幅方向の収縮が抑制されるように冷却され、シートガラスSGの中央部は板厚が均一になるように冷却されるので、シートガラスSGの板厚偏差は小さくなる。
第2の温度プロファイル20bおよび第3の温度プロファイル20cは、第1の温度プロファイル20aより低温である。また、第2の温度プロファイル20bおよび第3の温度プロファイル20cは、シートガラスSGの中央部において幅方向に温度勾配を有する。具体的には、第2の温度プロファイル20bおよび第3の温度プロファイル20cは、シートガラスSGの幅方向の中心における温度が最も高く、シートガラスSGの両端部の温度が最も低い。より具体的には、第2の温度プロファイル20bおよび第3の温度プロファイル20cは、シートガラスSGの幅方向の中心からシートガラスSGの両端部に向かうに従って温度が徐々に低くなる。すなわち、第2の温度プロファイル20bおよび第3の温度プロファイル20cに基づいて、シートガラスSGの幅方向の温度分布は、山形(上に凸を有する曲線)になるように制御される(反り低減工程)。すなわち、反り低減工程は、温度勾配(上に凸を有する曲線)を維持しつつシートガラスSGを冷却する。言い換えると、反り低減工程は、温度分布が、上に凸を有する曲線の形状を連続して維持するように、シートガラスSGを冷却する。
なお、第2の温度プロファイル20bに基づいた温度の制御は、シートガラスSGの流下方向に対して、第2温度領域の上流側で実行される。また、第3の温度プロファイル20cに基づいた制御は、シートガラスSGの流下方向に対して、第2温度領域の下流側で実行される。ここで、第3の温度プロファイル20cは、第2の温度プロファイル20bよりも勾配が大きくなるように設定されることが好ましい。具体的に、第2の温度プロファイル20bは、シートガラスSGの中心の温度とシートガラスSGの端部の温度とが第2の温度差Y1になるように設定されている。また、第3の温度プロファイル20cは、シートガラスSGの中心部の温度とシートガラスSGの端部の温度とが第3の温度差Y2になるように設定されている。第3の温度差Y2は、第2の温度差Y1より大きい。なお、第2の温度差Y1は、第1の温度差Xより大きい。すなわち、温度プロファイル20a〜20cは、シートガラスSGの流下方向に沿って、中央部と端部との温度差または中央部と端部との温度差が大きくなっている(X<Y1<Y2)。
なお、反り低減工程は、第3の温度プロファイル20cより低温の温度領域において、シートガラスSGの温度が歪点近傍に向かうに従って、シートガラスSGの幅方向の温度勾配が低減するように、シートガラスSGは冷却される。
以下、各ユニットによる温度制御について、詳細に説明する。
(中央上部冷却ユニットによる温度制御)
中央上部冷却ユニット62では、上述したように、シートガラスSGの厚みを決定付ける領域の温度プロファイルを実現する(第1中央部冷却工程)。具体的に、シートガラスSGと対向する中央上部冷却ユニット62の幅方向の温度分布は均一となっているので、シートガラスSGの幅方向の温度は均一になる(サブプロファイル10a)。
中央下部冷却ユニット63a,63bでは、上述したように、シートガラスSGの反り量の調整を開始する領域の温度プロファイルを実現する(第2中央部冷却工程および第3中央部冷却工程)。具体的に、中央下部冷却ユニット63a,63bは、シートガラスSGの幅方向の温度が山形(上に凸を有する曲線)になるように調整される。具体的には、中央下部冷却ユニット63a,63bの長手方向中心の温度を最も高い温度にする。また、中央下部冷却ユニット63a,63bの長手方向の両端部の温度を最も低い温度にする。さらに、中心から両端部に向けて温度が徐々に低くなるように制御する。こうしてシートガラスSGの幅方向の温度は、山形になる(サブプロファイル10b、サブプロファイル10c)。
なお、本実施形態では、シートガラスSGの流下方向に沿って、2つの中央下部冷却ユニット63a,63bを配置している。シートガラスSGの流下方向下方に配置された中央下部冷却ユニット63bは、上方に配置された中央下部冷却ユニット63aよりも、大きな曲線の温度分布を形成するように制御される。具体的には、上述したように、中央下部冷却ユニット63aによって実現されたプロファイル10bの温度勾配(中心部と端部との温度勾配)(図6のY1参照)よりも、中央下部冷却ユニット63bによって実現された温度プロファイル10cの温度勾配(図6のY2参照)を大きくする(Y1<Y2)。
冷却ローラ51は、上述したように、シートガラスSGの厚みの均一化に影響を与える領域の温度プロファイルを実現する(急冷工程)。冷却ローラ51は、成形体41の最下端部41aで合流したガラスの両端部を急冷する。すなわち、シートガラスSGの両端部および両端部周辺の雰囲気温度は、シートガラスSGの中央部周辺の雰囲気温度よりも低い温度になる(サブプロファイル10d)。
端上部冷却ユニット72では、上述したように、シートガラスSGの厚みおよび/または反り量の調整に影響を与える領域の温度プロファイルを実現する(第1端部冷却工程)。端上部冷却ユニット72は、中央上部冷却ユニット62および中央下部冷却ユニット63aがシートガラスSGに与える温度より低い温度をシートガラスSGに与える。すなわち、シートガラスSGの両端部および両端部周辺の雰囲気温度は、シートガラスSGの中央部周辺の雰囲気温度よりも低い温度になる(サブプロファイル10e)。
端下部冷却ユニット73では、上述したように、シートガラスSGの反り量の調整に影響を与える領域の温度プロファイルを実現する(第2側部冷却工程)。端下部冷却ユニット73は、中央下部冷却ユニット63a,63bがシートガラスSGに与える温度より低い温度をシートガラスSGに与える。すなわち、シートガラスSGの両端部の雰囲気温度は、シートガラスSGの中央部の雰囲気温度よりも低い温度になる(サブプロファイル10f)。
このようなシートガラスSGの温度制御が、制御装置91、冷却ローラ51及び各ユニットを通して行われる。成形体41が位置する成形炉室の上部空間では、熔融ガラスが所定の粘度を保って成形されるように高温の温度雰囲気が維持される。一方、仕切り部材(断熱部材)50により上部空間から区切られている成形炉室の下部空間では、熔融ガラスから成形によって生成されるシートガラスSGを冷却する。このため、上部空間から下部空間に熱移動が生じ難いように、仕切り部材50には、断熱性に優れた断熱部材が用いられる。具体的には、
(1)シートガラスSGを成形するとき、熔融ガラスFGが成形体41を通過するときの熔融ガラスFGの温度が液相温度以上であり、かつ熔融ガラスFGが成形体41の最下端部を通過するときの熔融ガラスFGの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)シートガラスSGを冷却するとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が、断熱部材に用いられる。
このとき、仕切り部材(断熱部材)50の、仕切り部材50と接する上部空間の雰囲気温度における上部空間と下部空間との間の熱抵抗は0.2m2・K/W以上であることが好ましい。このような熱抵抗を備える仕切り部材50を用いることにより、下部空間におけるシートガラスSGの収縮を抑制できるような温度プロファイルを実現することができる。具体的には、仕切り部材50の熱抵抗が0.2m2・K/W未満であるとき、冷却ローラ51及び端部冷却ユニット71により急冷されたシートガラスSGの両端部は、上部空間から下部空間へ移動した熱の影響を受けて温度の低下が抑制され、所望の粘度まで大きくならない。この場合、シートガラスSGの両端部における粘度は高くないため、成形体41から離間してシートガラスSGが成形されたときの表面張力の作用によってシートガラスSGは、幅方向に収縮し易い。このため、シートガラスSGの目標とする幅を確保することが困難となる。しかし、仕切り部材(断熱部材)50の熱抵抗を0.2m2・K/W以上とすることにより、急冷されたシートガラスSGの両端部は、上部空間から下部空間へ移動した熱の影響が低減され、所定の温度プロファイルに沿って冷却することができる。仕切り部材50の熱抵抗は、好ましくは0.3m2・K/W以上であり、より好ましくは0.4m2・K/W以上である。なお、熱抵抗を極めて大きくするためには、例えば仕切り部材50の厚さを極めて厚くする必要があり、好ましくない。そのため、仕切り部材50の熱抵抗は、好ましくは0.2〜2m2・K/Wであり、より好ましくは0.4〜2m2・K/Wであることが好ましい。
このような熱抵抗を有する仕切り部材(断熱部材)50には、熱伝導率が0.1〜0.4W/m・K、より好ましくは0.1〜0.25W/m・Kの素材が用いられる。仕切り部材(断熱部材)50として、例えばアルミナの含有率の高いセラミックファイバボードが用いられる。
仕切り部材50の好ましい形態として、シートガラスSGが成形炉室の上部空間から下部空間に移動するとき通過するスリット状の隙間に接する仕切り部材50の面における素材の熱伝導率(上部空間の雰囲気温度における熱伝導率)は、0.5W/m・K以下であることが好ましい。特に好ましくは、仕切り部材50が、熱伝導率(上部空間の雰囲気温度における熱伝導率)が0.25W/m・K以下である1つの素材によって構成されることである。この構成により、仕切り部材50の板厚を過度に厚くせずに、熱抵抗を0.2m2・K/W以上にすることができる。
本実施形態のシートガラスの冷却では、図6に示したように、シートガラスSGの幅方向の中央部における幅方向の温度分布を均一にし、かつ、シートガラスSGの両端部の温度を、シートガラスSGの幅方向の中央部の温度より低くする工程(板厚均一化工程)と、この工程における両端部及び中央部の温度に比べて、シートガラスSGの両端部及び中央部の温度を低温にし、かつシートガラスSGの幅方向の中心から両端部に向けてシートガラスSGの幅方向に温度勾配を形成する工程と、を有する。この2つの工程が実現できるように、制御装置91は、各ユニット及び冷却ローラ51等を用いてシートガラスSGの温度を制御することができる。本実施形態では、上記仕切り部材50を設けることにより、成形炉室の上部空間と成形炉室の下部空間との熱の移動が十分に抑制されるので、成形炉室の下部空間にて上記シートガラスSGの温度の制御が可能となる。
上述のシートガラスSGの温度の制御では、最初の工程では、シートガラスSGの中央部における幅方向の温度分布を均一にするので、シートガラスSGの幅方向の収縮のみならず、シートガラスSGから作製されるガラス基板の板厚偏差を抑制することができる。
さらに、次の工程では、最初の工程と比べてシートガラスSGの幅方向の温度分布を低温にし、かつ、シートガラスSGの幅方向の中心から両端部に向かって、シートガラスSGの幅方向に温度勾配を形成する。このとき、シートガラスSGの幅方向の中央部の冷却量は、シートガラスSGの幅方向の両端部の冷却量よりも大きくなる。これにより、シートガラスSGの体積収縮率は、幅方向の両端部から中央部に向かって大きくなるので、シートガラスSGの中央部には引張り応力が働く。特に、シートガラスSGの中央部には、シートガラスSGの流下方向および幅方向に引張り応力が働く。なお、シートガラスSGの幅方向に働く引張り応力よりも、シートガラスSGの流下方向に働く引張り応力の方が大きいことがガラス板の反りを向上する点で好ましい。この引張り応力により、シートガラスSGの平面度を維持しつつ冷却することができるので、シートガラスSG、ひいては、ガラス板の反り量を低減できる。
なお、ガラスの液相温度が高い場合、このガラスの液相温度よりも十分に高い温度の熔融ガラスを用いて成形することにより、ガラスの失透を防止することはできる。しかし、オーバーフローダウンドロー法を適用するためには、成形体41の最下端部41aにおける熔融ガラスの粘度が中央部および両端部において104.3dPa・秒以上であることが好ましい。この粘度は、104.4Pa・秒以上であることがより好ましく、104.6dPa・秒以上であることがさらに好ましい。このような粘度を確保するのは、以下の理由による。すなわち、最下端部41aから離れたシートガラスSGは、冷却ローラ51で挟持される領域まで自重により落下しようとする。この時の落下速度は、成形体41の最下端部41aでの熔融ガラスの粘度により異なるためである。最下端部41aにおける熔融ガラスの粘度が上記範囲よりも小さい場合、冷却ローラ51によるシートガラスSGの引張速度に比べて、シートガラスSGの自重で落下しようとする速度の方が勝ってしまい、結果的に冷却ローラ51上でシートガラスSGが弛んでしまう虞がある。このため、成形体41の最下端部41aにおける熔融ガラスの粘度が104.3dPa・秒以上であることが好ましい。なお、冷却ローラ51及び冷却ローラ51よりも下流に位置する引下げローラ81の周速度を十分に速くすれば、冷却ローラ51及び引下げローラ81の周速度よりガラスリボンの自由落下速度を遅くすることができる。しかし、この場合、通常、所定のガラス流量の条件下で得たいシートガラスSGの厚みは予め決まっている他、下流の徐冷工程で行われるガラスリボンの温度制御を実現するためにも冷却ローラ51及び引下げローラ81の周速度をむやみに速くすることは実用上好ましくない。
また、上述した熔融ガラスの粘度の数値範囲よりも低い粘度で成形を行うために成形体41の最下端部41aの熔融ガラス温度を上昇させようとすると、成形体41よりも下流側の雰囲気温度が上昇する。このため、成形体41の最下端部41aにおいて成形体の両側の壁面のそれぞれを流れる熔融ガラスを合流させて形成されるシートガラスSGの幅方向の両端部の粘度を十分に上昇させることができない。このため、シートガラスSGの幅が収縮してしまう。シートガラスSGの幅が収縮してしまうと、切断直前のシートガラスSGの幅や製品幅を確保できないという問題が生じる。この問題は、ガラスの液相温度が高い(液相粘度が小さい)ほど顕著となる。
本実施形態は、仕切り部材(断熱部材)50の熱抵抗を0.2m2・K/W以上とすることにより、成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動が抑制されるので、ガラスの液相温度が高いため、成形炉室の上部空間の雰囲気温度が高く設定されたとしても、急冷されたシートガラスSGの両端部は、上部空間から下部空間へ移動した熱の影響を受けることなく、所定の粘度を確保することができる。したがって、シートガラスSGの幅が縮小することを抑制できる。
すなわち、ガラスの液相温度が高い(液相粘度が小さい)ガラスを用いる場合に、本実施形態の効果は顕著である。この場合、熱抵抗が0.2m2・K/W以上である断熱部材50を用い、シートガラスSG両端部に向かって引張張力を加えながら、シートガラスSGの両端部の粘度を109.0〜1014.5 dPa・秒になるようにシートガラスSGを冷却することにより、製品幅を確保することができる。
(ガラスの特性)
本実施形態で作製されるガラス基板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板に好適に用いられる。また、ガラス基板は、特に熱収縮率の小さいことが要求される、LTPS(Low Temperature Poly Silicon:低温ポリシリコン)・TFT(Thin Film Transistor)や酸化物半導体を形成し高温処理を行うガラス基板にも用いることができる。さらに、表示装置などのカバーガラス、磁気ディスク用ガラス基板、太陽電池用ガラス基板などに用いることができる。
また、本実施形態のガラス基板の液相粘度は、104.3dPa・秒〜106.7dPa・秒であることが好ましい。成形工程において、ガラスの失透を生じさせないためには成形体41の最下端部41aにおける粘度を液相粘度よりも小さくする必要があり、したがって、成形炉室の上部空間の雰囲気温度は下部空間と比較して高く設定される。このため、成形炉室の上部空間と下部空間との間には大きな熱の段差が存在し、熱の移動が大きくなり易い。本実施形態では、成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間におけるシートガラスSGの幅方向の収縮を抑制することができる。液相粘度が高いガラスほど成形体41の最下端部41aにおける粘度を高くすることができるので、上述したシートガラスSGの幅方向の収縮を抑制することができる。したがって、本実施形態のガラス基板の液相粘度は、104.7dPa・秒〜106.7dPa・秒であることが好ましく、105dPa・秒〜106.7dPa・秒であることがより好ましい。 また、本実施形態のガラス基板の液相粘度は、105.3dPa・秒以下であってもよい。ガラスの液相粘度が小さいほど成形炉室の上部空間の雰囲気温度は高く設定されるため、上述したようにシートガラスSGの幅方向の収縮が大きくなりやすい。つまり、液相粘度が105.3dPa・秒以下であるガラスを用いる場合、本実施形態の効果は顕著となり、104.3〜105.3dPa・秒であるとより効果が顕著となり、104.3dPa・秒〜105.0dPa・秒であると効果がさらに顕著となり、104.3dPa・秒〜104.9dPa・秒であると効果が一層顕著となる点で好ましい。液相粘度が104.3dPa・秒未満のガラスの場合、オーバーフローダウンドロー法の適用が困難となる。
また、本実施形態のガラス基板の液相温度は、1000℃〜1250℃であることが好ましい。ガラスの液相温度が高いほど、ガラスの失透を生じさせないために、成形炉室の上部空間の雰囲気温度を高く設定する必要がある。このため、成形炉室の上部空間と下部空間との間の熱の段差が大きく、熱の移動が大きくなり易い。本実施形態では、成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間におけるシートガラスSGの幅方向の収縮を抑制できる。すなわち、成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動量を低減し、シートガラスSGの幅方向の収縮を低減させるという観点からは、ガラス基板の液相温度が1250℃以下であることが好ましく、1200℃以下であることがより好ましく、1105℃以下であることがさらに好ましい。 また、本実施形態のガラス基板の液相温度は、1150℃〜1250℃であってもよい。ガラスの液相温度が高いほど、ガラスの失透を生じさせないために、成形炉室の上部空間の雰囲気温度を高く設定する必要がある。つまり、ガラスの液相温度が1150℃以上であるガラスをシートガラスSGに用いる場合、本実施形態の効果はより顕著となる。なお、ガラスの液相温度の上限を1250℃とするのは、ガラスの液相温度が1250℃を越える場合、成形体41のクリープ現象が生じやすくなるなどの問題が発生する虞があるためである。すなわち、本実施形態では、ガラスの液相温度が1150℃〜1250℃であることにより本実施形態の効果が顕著となり、1170℃〜1250℃であると効果がより顕著となり、1180℃〜1250℃であるとさらに効果が顕著となり、1200℃〜1250℃であると一層効果が顕著になる点で好ましい。
本実施形態のガラス基板の歪点は、670℃以上であることが好ましい。ガラス基板の歪点が670℃以上である場合、このガラスは、液相温度が高くなる傾向にあり、成形工程で失透が生じる虞がある。このため、歪点が670℃以上であるガラスを用いる場合、成形工程における失透の発生を抑制するために、失透が生じにくいガラスを製造する場合と比較して成形時の熔融ガラスの温度を高くする必要があり、成形体41が位置する成形炉室の上部空間の雰囲気温度も高く設定される。したがって、成形炉室の上部空間と下部空間との間には大きな熱の段差が存在し、熱の移動が大きくなり易い。本実施形態では、熱抵抗が0.2m2・K/W以上である仕切り部材50を用いて成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間におけるシートガラスSGの幅方向の収縮を抑制することができる。すなわち、ガラス基板の歪点が670℃以上である場合、本実施形態の効果は顕著である。
本実施形態では、ガラス基板の歪点が670℃以上のガラスを用いることができ、歪点が675℃以上、歪点が680以上のガラス、さらには、歪点690℃以上のガラスを用いても、シートガラスSGの幅、製品幅を確保することができる点で、本実施形態の効果は顕著である。LTPS・TFTや酸化物半導体を形成するガラス基板としては、歪点が675℃以上のガラスが好ましく用いられ、歪点が680℃以上のガラスさらに好ましく用いられることから、本実施形態で製造されるガラス基板は、LTPS・TFTや酸化物半導体を形成するガラス基板として好ましい。
また、ガラス基板の熱収縮率が75ppm以下である場合、このガラスの歪点は一般的に高く、液相温度の高い傾向にある。熱収縮率が75ppm以下のガラス基板を製造しようとする場合においても、熱抵抗が0.2m2・K/W以上である仕切り部材50を用いて成形炉室の上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間におけるシートガラスSGの幅方向の収縮を抑制できる。したがって、シートガラスSGが、成形体41から離れたときに生じるシートガラスSGの幅方向の幅の収縮を抑制し、シートガラスSGの幅を確保することができる。熱収縮率が75ppm以下であるガラスを用いたガラス基板の場合、画像表示装置の作製のために、このガラス基板にLTPS・TFTや酸化物半導体を形成し高温処理を行っても、画像表示装置における画素のピッチずれなどの問題を抑制することができる。
なお、熱収縮率とは、昇降温速度が10/分、550℃で2時間保持する熱処理が施された後のガラス基板の収縮量を用いて、以下の式にて求められる値である。
熱収縮率(ppm)
={熱処理後のガラス基板の収縮量/熱処理前のガラス基板の長さ}×106
また、本実施形態のガラス基板は、ジルコニアを含有してもよい。シートガラスSGを作製し、さらにこのシートガラスSGから作製するガラス基板がジルコニアを含有する場合、ガラスの液相温度が上昇するので、ガラスの失透が生じないためにも、成形体41、特に最下端部41a近傍での粘度を小さく(失透が生じない程度に熔融ガラス温度を上昇)する必要がある。本実施形態では、成形体41の最下端部41aでの熔融ガラスの粘度が小さく、上部空間における雰囲気温度が高くても、熱抵抗が0.2m2・K/W以上である仕切り部材50を用いて上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間における板幅の収縮を抑制できる。したがって、このようなガラスを用いる場合、本実施形態の効果は顕著となる。
また、本実施形態のガラス基板は酸化スズを含有することが好ましい。酸化スズは晶出して失透を生じさせやすい。このため、酸化スズを含有するガラスを製造する場合、失透を生じさせないために、成形体41、特に最下端部41a近傍での熔融ガラスの粘度を小さく(失透が生じない程度に熔融ガラス温度を上昇)する必要がある。本実施形態では、上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間における板幅の収縮を抑制できる。
なお、図2に示す熔解装置11の熔解槽が、高ジルコニア系耐火物等の炉材を含んで構成される場合、熔解工程において高ジルコニア系耐火物からジルコニアが熔融ガラス中に熔け出してしまう場合がある。この場合、熔融ガラス中のジルコニア濃度が上昇し、液相温度が上昇する。このため、成形時の熔融ガラスの温度を高く保つ必要がある。本実施形態では、上部空間から下部空間への熱の移動を抑制するので、成形炉室の下部空間における板幅の収縮を抑制できる。したがって、このようなガラスを用いる場合、本実施形態の効果は顕著となる。
(ガラス組成)
本実施形態で作製されるガラス基板は、フラットパネルディスプレイ、特に液晶ディスプレイ用ガラス基板に好適に用いることができる。このようなガラス基板は、例えば、質量%表示で、SiO 50〜70%、Al23 5〜25%、B23 0〜15%、MgO 0〜10%、CaO 0〜20%、SrO 0〜20%、BaO 0〜10%、ZrO2 0〜10%、を含有する。
また、本実施形態で作製されるガラス基板は、LTPS・TFTや酸化物半導体をガラス表面に形成するガラス基板に好適に用いることができる。このようなガラス基板は、例えば質量%表示で、SiO2 58〜75%、Al23 15〜23%、B23 1〜12%、 RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOのうち、ガラス板に含有される全成分の合量) 6〜17%、を含有し、歪点が680℃以上である。
このとき、下記の数式の何れかあるいは複数を満たすようにすると、LTPS・TFT用ガラス板により好適である。
・歪点をより上昇させるために(SiO2+Al23)/B22:8〜50及び/又はSiO2+Al23:75%以上とすること。
・歪点をより上昇させるために、質量比(SiO2+Al23)/ROは7.5以上であること。
・ガラスの比抵抗を低下させるために、Fe23を0.01〜1質量%含有すること。
・ガラスの高い歪点を実現しつつ液相温度の上昇を防止するためにCaO/ROを0.65以上とすること。
また、モバイル通信端末のようなモバイル機器などに適用されることを考慮すると、軽量化の観点からはSrO及びBaOの合計含有率が0〜5質量%であることが好ましく、0〜3.3質量%であることがさらに好ましい。
なお、ガラス基板は、上述したように実質的にアルカリ金属酸化物(Na2O、K2O、Li2O)を実質的に含有しない無アルカリガラス、あるいは、アルカリ金属酸化物(Na2O、K2O、Li2O)を0.05〜2.0質量%含むアルカリ微量含有ガラスであってもよい。フラットパネルディスプレイ用のガラス基板は、パネル製造工程でガラス基板からアルカリ金属が熔出すると、TFT特性や半導体特性を劣化させる虞があるため、アルカリ金属酸化物を実質的に含まないか、含んでも0.05〜2.0質量%含むことが好ましい。
なお、アルカリ微量含有ガラスのように、アルカリ金属をあえて微量含有させることで、TFT特性や半導体特性の劣化やガラスの熱膨張を一定範囲内に抑制しつつ、熔解性および清澄性を向上させることができる。また、アルカリ微量含有ガラスは、熔融ガラスの比抵抗を効果的に低下させることができるので、電気熔融中に熔融ガラスに電気が通りやすくなり、相対的に高ジルコニア系耐火物等の熔解槽の壁面を構成する炉材に電気が通り難くなると考えられる。その結果、炉材の侵食が抑えることができる。また、ジルコアニアが熔融ガラス中に熔出することを低減できるので、ガラスの失透を改善することができる。この点で、アルカリ微量含有ガラスを用いることは効果的である。
上記実施形態では、中央上部冷却ユニット62によって、シートガラスSGの幅方向に沿って、雰囲気温度が均一になるように制御した(板厚均一化工程)。これにより、上記実施形態では、シートガラスSGの厚み(肉厚)を均一にすることができる。しかし、中央上部冷却ユニット62は、シートガラスSGの幅方向に沿って、温度を変更できるような構成を用いることもできる。例えば、中央冷却ユニット62の内部に形成される空間を複数に分け、空間ごとにそれぞれ冷却できるようにしたり、中央冷却ユニット62の内部に部分的に保温材を設置できる構成を設けたりすることにより、幅方向の雰囲気温度を変更できるようにしてもよい。これにより、シートガラスSGの中央部の温度を均一にしているにもかかわらず、何らかの影響により、シートガラスSGの幅方向の肉厚の均一化が実現できなかった場合にも、シートガラスSGの肉厚の均一化を図ることができる。
[実験例1]
本実施形態の効果を確かめるために、ガラス基板の製造方法を変更してガラス基板を作製した。
(実施例1)
製造されるガラス基板が下記組成となるように、熔解装置11の熔解槽においてガラス原料を熔解して熔融ガラスとした。この熔融ガラスを白金合金製の管を介して清澄装置12の清澄槽に搬送し、熔融ガラスの清澄をおこなった。次に、清澄後の熔融ガラスを均質化した後、成形体41に熔融ガラスを供給し、オーバーフローダウンドロー法にて約2m/分の速度でシートガラスSGを形成した。このとき、用いた仕切り部材(断熱部材50)の熱抵抗を、0.4m2・K/Wとした。成形体41の最下端部41aを流れる熔融ガラスの両端部の粘度は、105dPa・秒であった。このとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部に向かって張力を加えながら、シートガラスSGの両端部の粘度を109.0〜1014.5dPa・秒になるように冷却できた。
すなわち、
(1)シートガラスSGを成形するとき、熔融ガラスFGが成形体41を通過するときの熔融ガラスFGの温度が液相温度以上であり、かつ熔融ガラスFGが成形体41の最下端部を通過するときの熔融ガラスFGの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)シートガラスSGを冷却するとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるような断熱性を有する材料が断熱部材50に用いられた。その後、シートガラスSGを切断して、厚さが0.7mm、サイズが2200mm×2500mmのフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。なお、製造したフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の液相温度は1125℃であり、歪点は660℃であった。
(実施例1のガラス組成)
SiO2:60質量%、Al23:19.5質量%、B23:10質量%、CaO:5.3質量%、SrO:5質量%、SnO2:0.2質量%。
(比較例1)
比較例1では、実施例1に用いた仕切り部材(断熱材)と異なる熱抵抗を有する仕切り部材(断熱材)を用いた。仕切り部材(断熱部材)の熱抵抗を、0.1m2・K/Wとした。
このため、
(1)シートガラスSGを成形するとき、熔融ガラスFGが成形体41を通過するときの熔融ガラスFGの温度が液相温度以上であり、かつ熔融ガラスFGが成形体41の最下端部を通過するときの熔融ガラスFGの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)シートガラスSGを冷却するとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となる、条件を満たさなかった。
上記以外は、実施例1と同じ方法を用いてガラス基板を製造した。比較例1のガラス組成は実施例1のガラス組成と同様になるようにガラス原料を調合してフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(シートガラスの幅の収縮量)
実施例1及び比較例1におけるシートガラスの成形体幅に対する幅方向の収縮量を測定した。実施例1の収縮量は180mmであるのに対し、比較例1の収縮量は230mmであった。なお、実施例1及び比較例1の製造方法により製造したガラス基板には、失透は発生していなかった。
[実験例2]
さらに、上述のガラス組成と異なるガラス組成のガラスで本実施形態の効果を確かめるために、ガラス基板の製造方法を変更してガラス基板を製造した。
(実施例2)
作製するガラス基板が下記ガラス組成のガラスであり、成形体41の最下端部41aを流れる熔融ガラスの両端部の粘度は104.6dPa・秒であり、ガラス基板の液相温度は1230℃であり、歪点は715℃である点以外は実施例1と同じ仕切り部材(断熱部材)の熱抵抗を用い同じ方法でフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(実施例2のガラス組成)
SiO2:61.5質量%、Al23:20質量%、B23:8.4質量%、CaO:10質量%、SnO2:0.1質量%。
(比較例2)
比較例2では、実施例2に用いた仕切り部材と異なる熱抵抗を有する仕切り部材を用いた。仕切り部材の熱抵抗を、0.1m2・K/Wとした。
このため、
(1)シートガラスSGを成形するとき、熔融ガラスFGが成形体41を通過するときの熔融ガラスFGの温度が液相温度以上であり、かつ熔融ガラスFGが成形体41の最下端部を通過するときの熔融ガラスFGの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)シートガラスSGを冷却するとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となる、
条件を満たさなかった。
上記以外は、実施例2と同じ方法を用いてガラス基板を製造した。比較例2のガラスは実施例2のガラスと同様の組成になるようにガラス原料を調合してフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(実施例3)
実施例3は、作製するガラス基板が下記ガラス組成のガラスであり、液相温度が1200℃であり、歪点は699℃である点以外は実施例2と同じ仕切り部材(断熱部材)の熱抵抗を用い同じ方法でフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(実施例3のガラス組成)
SiO2:61.2質量%、Al23:19.5質量%、B23:9.0質量%、K2O:0.19質量%、CaO:10質量%、Fe23:0.01質量%、SnO2:0.1質量%。
(実施例4〜7)
仕切り部材(断熱部材)の熱抵抗を、0.2m2・K/W(実施例4)、0.6m2・K/W(実施例5)、1.0m2・K/W(実施例6)、1.2m2・K/W(実施例7)と変更した以外、実施例3と同じガラスを用い、同じ方法でフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(比較例3)
比較例3では、実施例3に用いた仕切り部材と異なる熱抵抗を有する仕切り部材を用いた。仕切り部材の熱抵抗を、0.1m2・K/Wとした。
このため、
(1)シートガラスSGを成形するとき、熔融ガラスFGが成形体41を通過するときの熔融ガラスFGの温度が液相温度以上であり、かつ熔融ガラスFGが成形体41の最下端部を通過するときの熔融ガラスFGの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
(2)シートガラスSGを冷却するとき、シートガラスSGの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、シートガラスSGの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となる、
条件を満たさなかった。
上記以外は、実施例3と同じ方法を用いてガラス基板を製造した。比較例3のガラスは実施例3のガラスと同じガラス組成になるようにガラス原料を調合してフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造した。
(シートガラスの幅の収縮量)
実施例2〜7及び比較例2〜3の製造方法におけるシートガラスの成形体幅に対する幅方向の収縮量を測定した。実施例2〜4の収縮量は190mm以下であり、実施例5の収縮量は170mm以下であり、実施例6の収縮量は160mm以下であり、実施例7の収縮量は150mm以下であるのに対し、比較例2及び実施例3の収縮量は220mmを超えていた。
以上の実験例1,2より、本実施形態の効果は明らかである。さらに、熱抵抗が0.2m2・K/W以上である仕切り部材(断熱材)を用いて、シートガラスの両端部の粘度が109.0〜1014.5dPa・秒になるように冷却することが、シートガラスの収縮量を抑制する点で好ましいことがわかった。
以上、本発明のガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態や実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
32 温度制御ユニット
41 成形体
41a 成形体の下端部
41b 成形体の頂部
50 仕切り部材
51 冷却ローラ
60 冷却ユニット
61 中央部冷却ユニット
62 中央上部冷却ユニット
63a,63b 中央下部冷却ユニット
71 端部冷却ユニット
72 端上部冷却ユニット
73 端下部冷却ユニット

Claims (6)

  1. 炉壁で囲まれた成形炉室の上部空間において、成形体から熔融ガラスをオーバーフローさせてシートガラスを成形する工程と、
    前記シートガラスを、前記成形炉室を上部空間と下部空間に間仕切りする断熱部材によって作られるスリット状の隙間を通過させる工程と、
    前記下部空間において、前記シートガラスの両端部を冷却する工程、を有し、
    前記断熱部材は、
    (1)前記シートガラスを成形する工程において、前記熔融ガラスが前記成形体を通過するときの前記熔融ガラスの温度が液相温度以上であり、かつ前記熔融ガラスが前記成形体の最下端部を通過するときの前記熔融ガラスの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
    (2)前記シートガラスを冷却する工程において、前記シートガラスの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、前記シートガラスの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が用いられる、ガラス基板の製造方法。
  2. 前記断熱部材の前記上部空間と前記下部空間との間の熱抵抗は、前記上部空間の雰囲気温度において0.2m2・K/W以上である、請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記下部空間において、
    前記シートガラスの前記中央部における幅方向の温度分布を均一にし、かつ、前記シートガラスの両端部の温度を、前記中央部の温度より低くする工程と、
    前記両端部及び前記中央部の温度を、前記中央部の温度より低くする工程における前記両端部及び前記中央部の温度より低温にし、かつ前記中央部の幅方向の中心から前記両端部に向けて前記シートガラスの幅方向に温度勾配を形成する工程と、を有する、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記シートガラスにおけるガラスの液相粘度が、104.3dPa・秒〜106.7dPa・秒である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記ガラス基板の歪点は、670℃以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 炉壁で囲まれた成形炉室と、
    前記成形炉室を上部空間と下部空間に間仕切りし、前記シートガラスが通過するスリット状の隙間を形成する断熱部材と、
    前記成形炉室の前記上部空間に設けられ、熔融ガラスをオーバーフローさせてシートガラスを成形する成形体と、
    前記下部空間において前記シートガラスの両端部を冷却する冷却部材と、を有し、
    前記断熱部材は、
    (1)前記シートガラスの成形する工程において、前記熔融ガラスが前記成形体を通過するときの前記熔融ガラスの温度が液相温度以上であり、かつ前記熔融ガラスが前記成形体の最下端部を通過するときの前記熔融ガラスの両端部の粘度が104.3〜106dPa・秒となり、かつ、
    (2)前記シートガラスを冷却する工程において、前記シートガラスの中央部の温度が軟化点より高い温度から徐冷点近傍になるまでの温度領域にあるとき、前記シートガラスの両端部の粘度が109.0〜1014.5 dPa・秒となるように、断熱性を有する材料が用いられる、ガラス基板製造装置。
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