JP2015199638A - 大型セラミック板 - Google Patents

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美夫 前原
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Abstract

【課題】 乾燥時や焼成時の割れや変形が抑制され、かつ焼成温度の変動による品質変化が抑制された、薄型で大型のセラミック板の提供。【解決手段】 CaO換算で2質量%以上20質量%以下のCa元素と、MgO換算で0.1質量%以上4質量%以下のMg元素と、Al2O3換算で30質量%未満のAl元素と、Si元素とを含んでなり、CaO/MgOが質量比で5以上60以下である、大型セラミック板。より好ましい態様によれば、SiO2/CaOが質量比で3以上30以下である大型セラミック板。【選択図】なし

Description

本発明は大型のセラミック板に関し、具体的には、割れや変形が抑制され、かつ焼成温度の変動による品質変化が抑制された薄型で大型のセラミック板に関する。
目地を少なくでき、施工の簡略化や意匠の多様化を実現可能な大型のセラミック板が実用化され、広く利用されている。また、外装建材に適した大型セラミック板の製造を実現すべく、大型セラミック板の割れや変形(反りや歪み)を抑制するための様々な提案がなされている。
例えば、成形歪みによる変形を抑制し、弾性を有する焼成体を得るために、珪灰石を含む大型のセラミック板が提案されている(特許文献1(特開平10−236867号公報)、特許文献2(特開2003−089570号公報)、特許文献3(特開2012−188331号公報))。
特許文献1には、β−ワラストナイト(珪灰石)を30〜70重量%、粘土及び滑石を70〜30重量%含有する坏土を成形し、これを1000〜1250℃で焼成してなる大型平板状焼結体が記載されている。この文献に開示される焼結体は、吸水率(自然吸水:JIS A5209(1994))が10%を超過する(12.5%)ものであり、所謂「陶器質」(吸水率:5%超22%未満)に属する。
また、特許文献2(特開2003−089570号公報)には、滑石を5〜30重量%、長石及び陶石を10〜40重量%、粒子径を調整したβ−ワラストナイトを10〜40重量%、粘土を20〜50重量%の割合で配合してなる坏土を成形し、これを焼成してなる大型薄板状焼結体が記載されている。この文献に開示される焼結体は、吸水率(自然吸水:JIS A5209(1994))が3%以下のものであり、所謂「せっ器質」(吸水率:1%超5%未満)に区分される焼結体を含む。また、この文献に開示される焼結体は、その低吸水率化を実現するために、β−ワラストナイトの針状結晶が転移する温度(凡そ1120〜1130℃)以下で焼成される。
また、特許文献3(特開2012−188331号公報)には、β−ワラストナイトを3〜20重量部、長石等のガラス質鉱物を5〜20重量部、滑石を5〜20重量部、珪石やシャモット等の骨材を10〜40重量部、陶石等の粘土鉱物を20〜30重量%、粘土を20〜40重量%の割合で配合してなる坏土を成形し、焼成してなる板厚6mm以上の陶磁器板が記載されている。この文献に開示される焼結体は、吸水率(自然吸水:JIS A5209(1994))が2.5%未満のものであり、所謂「せっ器質」に区分される焼結体を含む。また、この文献に開示される焼結体は1160℃未満の温度で焼成することにより得られる。
なお、JIS A5209(1994)により「せっ器質」に区分される焼結体は、JIS A5209(2008)によれば、吸水率(強制吸水)が3%を超え10%未満である所謂「第2類」に属する。
特開平10−236867号公報 特開2003−089570号公報 特開2012−188331号公報
セラミック板の吸水性を低くするため、原料にガラス化成分、共融化成分、アルカリ金属やCa、Mgなどの熔融化成分を配合し、これを高温焼成することが試みられている。磁器化にはこれら成分の配合は必須であるが、一方でその熔融により割れや変形が生じ易くなることは避けられない。とりわけ薄型で大型のセラミック板を製造する場合は、成形後や焼成時に割れや変形が生じ易く、吸水性の低い大型セラミック板の実現は困難であった。
近年、良質資源の枯渇により、珪灰石が高価となってきている。大型セラミック板を低価格で提供するために、高価な珪灰石の使用量を減らすことが考えられるが、そうすると、乾燥時や焼成時に割れや変形が生じ易くなる。このような割れや変形の発生を抑えるために、特許文献2では、針状結晶鉱物である珪灰石の結晶形状を焼成後も保持するべく、原料の配合と焼成温度を工夫している。また、特許文献3では、珪灰石と骨材とを併用することで、成形後の乾燥性を高め、焼成時に骨材が形状を保つことにより割れを抑えることが提案されているが、薄型で大型のセラミック板の安定生産という点で、さらなる改善が望まれる。
つまり、これらの技術をもってしても、割れや変形が抑制され、かつ焼成温度の変動による品質変化が抑制された大型セラミック板を得るには至っていない。
本発明者らは、今般、珪灰石の使用量を減らすことによる、乾燥時や焼成時の割れや変形等の不具合の発生の原因が、Mgが鉱化剤として作用し、焼結反応が急激に進むことにあり、この作用機序により大型セラミック板の品質が不安定になることを見出した。さらに、焼結反応に際し、Mgの多寡、とりわけ滑石の含有量によって、焼成可能な温度幅が大きく異なり、焼成温度のブレにより大型セラミック板の品質(例えば、吸水率)が変化することを見出した。その結果、珪灰石を減らす際、併せてMgも減らし、CaとMgの量を適正範囲に制御するとともに、CaとMgの比率を最適化することにより、上記不具合を解消し、生産性が高く、焼成安定性が向上した大型セラミック板を得ることができるとの知見を得た。すなわち、乾燥時や焼成時の割れや変形を抑えると共に、焼成温度のブレによる吸水率のブレ等の品質の変化をも抑えることができる大型セラミック板を得ることができるとの知見を得た。また、これにより、歩留まりが良く、安定して高品質な、薄型で大型の焼成体を得ることができるとの知見を得た。本発明は斯かる知見に基づくものである。
従って、本発明は、生産性が高く、焼成安定性が向上した、薄型で大型のセラミック板の提供をその目的としている。
そして、本発明による大型セラミック板は、CaO換算で2質量%以上20質量%以下のCa元素と、MgO換算で0.1質量%以上4質量%以下のMg元素と、Al換算で30質量%未満のAl元素と、Si元素とを含んでなり、CaO/MgOが質量比で5以上60以下であることを特徴とする。
大型セラミック板
本発明による大型セラミック板は、CaO換算で2質量%以上20質量%以下のCa元素と、MgO換算で0.1質量%以上4質量%以下のMg元素と、Al換算で30質量%未満のAl元素と、Si元素とを含んでなり、CaO/MgOが質量比で5以上60以下であるものである。セラミック板のCa量を減らすとともに、Mg量も減らし、CaとMgの量を適正範囲に制御し、かつCaとMgの量比を最適化する。それにより、Mgが鉱化剤として作用して、焼結反応が急激に進むことを抑制できる。また、薄く大型でありながら、生産性が高く(乾燥時や焼成時の割れや変形を防止できる)、かつ焼成安定性が向上した(焼成温度のブレによる品質変化を防止できる)セラミック板を得ることができる。これにより、歩留まりが良く、安定して高品質な、薄型で大型の焼成体を得ることができる。本発明において、大型セラミック板はAl換算で15質量%以上25質量%以下のAl元素を含んでなることが好ましい。Al元素の含有量が30質量%以上の場合には、CaOが溶融する等により素地の反応性が不安定になる恐れがある。Al元素の含有量を30質量%未満とすることで、素地の反応性が安定して、高品質な大型のセラミック板を得ることが可能となる。
焼成体の実生産における焼成炉内の雰囲気温度は上下する。つまり、焼成中に、焼成温度は変動する。すなわち、焼成温度にブレが生じる。この焼成温度のブレによって、焼成体の品質が変化する、例えば吸水率が所定の値からずれる場合がある。つまり、吸水率にブレが生じる場合がある。さらに、原料中のMg含有量、とりわけ滑石含有量によって、焼成可能な温度幅は大きく異なる。例えば、原料中のMg含有量が多い場合、吸水率を所定の値にするためには焼成温度の変動幅を十分に小さく、例えば5℃以下にしなければならない。焼成温度のブレをこのように高精度で制御することは実用上困難である。本発明による大型セラミック板によれば、焼成温度にブレが生じるような雰囲気下にあっても、CaとMgの比率を最適化することによって、焼成安定性を向上させることができる。すなわち、焼成温度のブレによる品質の変化を最小限に抑制する又は無くすことができる。例えば、焼成温度の変動幅が10℃であっても、吸水率が変わらないようにすることができる。より具体的には、後述するように、珪灰石を含む大型セラミック板で、JIS A 5209(2008)に規定される第1類のセラミック板の量産を可能とする。また、JIS A 5209(2008)に規定される第3類のセラミック板において、珪灰石の配合比率の低いものの量産を可能とする。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、厚さが1mm以上10mm以下である。より好ましい厚さは1mm以上6mm以下である。また、本発明による大型セラミック板は、1辺の長さが400mm以上3000mm以下であることが好ましい。長さがこの範囲にあることにより、目地を少なくできるため、施工の簡略化や意匠の多様化を実現することが可能となる。
本発明による大型セラミック板は、短辺/厚さが80以上であることが好ましく、100以上であることがより好ましい。これにより、外装用途に適用可能な薄型で大型のセラミック板を得ることが可能となる。
本発明による大型セラミック板は、その面積が0.25m以上であることが好ましい。また、その形状は特に限定されないが、平物であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、SiO/CaOが質量比で3以上30以下であるものであることが好ましい。SiO/CaOをこの範囲とすることで、成形品の乾燥時や焼成時に割れや変形を抑制しつつ、焼成体の膨張性を高くし、両者のバランスを最適化することができる。これにより、特殊な釉薬を別途調製する必要がなく、公知のタイルに通常用いられている釉薬を適用することが可能となる。また、このような本発明による大型セラミック板は、SiOを57.0質量%以上71.0質量%以下含んでなるものであることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、JIS Z 2285(2003)に規定される線膨張係数が6.0×10−6/℃以上8.5×10−6/℃以下である。珪灰石を加えて坏土の応力歪みの緩和を図ると、珪灰石由来のCaを高濃度で含むため、焼成体の線膨張係数は低くなる。焼成体の線膨張係数が釉薬の線膨張係数と同等かそれ以下であると、大型であるが故、生産時における焼成雰囲気の影響で、マイナス反り(端部がめくれ上がる)が生じてしまう。一方、釉薬の線膨張係数を従来又は現行のものよりも低くすることは、技術的に困難であり、また特殊品対応が必要となり、高価となるため、実用的ではない。焼成体の線膨張係数を上記範囲とすることにより、通常のタイルに広く用いられる釉薬を適用することが可能となる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、その表面に釉薬が積層されてなる。施釉することにより、意匠の選択肢が広がり、付加価値の高い大板セラミック板を提供することができる。上述したように、SiO/CaOが質量比で3以上30以下である、および/または、線膨張係数が6.0×10−6/℃以上8.5×10−6/℃以下である本発明による大型セラミック板によれば、公知のタイルに広く用いられる釉薬を適用することができる。
釉薬としては、例えば、素木洋一著「釉とその顔料」技報堂出版(1968)に記載されたものが好適に利用できる。この文献の229頁〜237頁には釉組成と線熱膨張係数との関係について記載されている。本発明にあっては、釉薬の線熱膨張係数が5.0×10−6/℃以上8.2×10−6/℃の範囲であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、例えば、JIS A 5209(2008)に規定される第3類セラミック板である。第3類セラミック板の吸水率は、10%以上である。これにより、生産性が高く、焼成安定性が向上した、薄型で大型の所謂陶器質のセラミック板を得ることができる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、例えば、JIS A 5209(2008)に規定される第1類セラミック板である。第1類セラミック板の吸水率は、3%以下である。本発明のセラミック板においては、吸水率は、より好ましくは1%以下である。これにより、生産性が高く、焼成安定性が向上した、薄型で大型の所謂磁器質のセラミック板を得ることができる。また、第3類セラミック(陶器質)よりも焼成度が高い第1類セラミック(磁器質)であっても、高い歩留まりで製造可能となる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板はアノーサイトを含んでなる。Caを含む原材料(例えば、灰長石、石灰石、珪灰石等)を用いることにより、焼成後にアノーサイトを形成させることができる。その結果、形状安定性に優れたセラミック板を得ることが可能となる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、骨材をさらに含んでなる。骨材についての詳細は後に説明する。
用途
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板は、外装建材;内装建材;大型セラミック板単品;金属板やセッコウ等の無機質板、ガラス繊維布又は合板などで裏打した複合材などに適用して用いられる。とりわけ外装建材に適用して用いることが好ましい。
大型セラミック板の製造方法
本発明の別の態様によれば、本発明は、生産性が高く、焼成安定性が向上した薄型で大型のセラミック板の製造方法の提供をその目的としている。
そして、本発明による大型セラミック板の製造方法は、
(1)シリカ系鉱物と、(2)粘土と、(3)ガラス質鉱物と、(4)Caを含有する化合物と、場合により(5)滑石とを少なくとも含んでなる原料調合物を用意する工程と、
前記原料調合物を成形して、成形体を得る工程と、
前記成形体を焼成して、セラミック板を得る工程とを少なくとも含んでなり、
前記(5)滑石の含有量が、原料調合物全量に対して0質量%以上10質量%未満であることを特徴とする。
本発明による大型セラミック板の製造方法によれば、生産性が高く、焼成安定性が向上した、薄型で大型のセラミック板を得ることができる。
原料調合物の用意
本発明による大型セラミック板の製造方法にあっては、先ず(1)シリカ系鉱物と、(2)粘土と、(3)ガラス質鉱物と、(4)Caを含有する化合物と、場合により(5)滑石とを少なくとも含んでなる原料調合物を用意する。
原料調合物
本発明による大型セラミック板の製造に用いられる原料調合物が含有する各成分について以下に説明する。
(1)シリカ系鉱物として好適に用いることができる材料は、例えば、陶石、カオリン、セリサイト等セラミックの骨格を形成する物質である。より好ましい材料は陶石である。シリカ系鉱物の含有量は原料調合物全量に対して20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、25質量%以上66質量%以下であることがより好ましい。
(2)粘土としては、天然粘土、合成粘土を用いることができる。天然粘土の具体例としては、粘土鉱物を主体とする可塑性の強い土壌、例えば本宮粘土、木節粘土、頁岩粘土、村上粘土,蛙目粘土などを挙げることができる。合成粘土(天然粘土の合成粘土も含む)としては、各種の鉱物質粉末及び有機結合剤を主成分として人工的に作製されたものを用いることができる。粘土の含有量は原料調合物全量に対して15質量%以上50質量%以下であることが好ましく、19質量%以上31質量%以下であることがより好ましい。
(3)ガラス質鉱物として好適に用いることができる材料は、例えば、長石および白雲母等である。より好ましい材料は長石である。ガラス質鉱物の含有量は原料調合物全量に対して3質量%以上20質量%以下であることが好ましく、4質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
(4)Caを含有する化合物として好適に用いることができる材料は、例えば、灰長石、石灰石、珪灰石等である。これらの中でも、珪灰石をより好ましく用いることができる。針状鉱物である珪灰石を用いることにより、成形時や焼成時の割れや変形(特に、成形体の歪み、乾燥割れ、および焼成時の変形)を防ぐことが可能となる。Caを含有する化合物の含有量は原料調合物全量に対して3質量%以上40質量%以下であることが好ましい。また、Caを有する化合物を用いることにより、セラミック中にアノーサイトを生成させることができる。
本発明による大型セラミック板の製造に用いられる原料調合物は、場合により(5)滑石を含み、その含有量が原料調合物全量に対して0質量%以上10質量%未満であることが好ましい。原料調合物がCaを含有する化合物を上記のように特定量含み、かつ滑石を含んでいないか或いは微量に含んでいるようにすることにより、薄く大型でありながら、生産性が高く(乾燥時や焼成時の割れや変形を防止できる)、かつ焼成安定性が向上した(焼成温度のブレによる品質変化を防止できる)セラミック板を得ることができる。また、原料調合物が滑石を含んでいないか或いは微量に含んでいるようにすることにより、滑石由来のMg成分を減らし、珪灰石等のCaに熔融剤の役割を持たせるようにする。これにより、焼成に伴う化学変化の制御が可能となり、吸水性が所望の範囲に調節された、かつ生産性の高い焼成体を得ることが可能となる。大型セラミック板の原料として必須と考えられていた滑石はMgOを約3割含むため、原料調合物は滑石を含まないことが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板の製造に用いられる原料調合物が含有する珪灰石の50%径(粒子径)は20μm以上である。珪灰石の粒子径が20μm以上であることにより、成形方法として押出成形法を用いる場合において、押し出し方向の収縮を緩和する作用が大きくなり、焼成後の焼成体の縦と横の収縮率差を小さくすることができる。その結果、焼成による収縮ひずみを抑え、焼成割れを防ぐことができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記珪灰石の50%径は50μm以下である。本発明にあっては、珪灰石を他の原料と共融させるために、粒子径の小さい粒子を適度に含む珪灰石を用いることが好ましい。粒子径が比較的小さい珪灰石を用いることにより、セラミック板の表面に外観不良(黒点など)が発生しないようにすることが可能となる。大型セラミック板では表面に欠点が1つでもあればその損失が大きくなってしまう。本発明によれば、外観損失が無く、商品価値の高い大型セラミックを得ることができる。また、本発明にあっては、粒子径が比較的小さい珪灰石を用いるため、珪灰石の形状を焼成後も維持する。このため、特別に繊維長の大きな珪灰石を用いる必要もない。長繊維の珪灰石は比較的純度が低く、大型セラミック板の表面に上記外観不良を多く発生させるおそれがある。
本発明の好ましい態様によれば、前記原料調合物は、前記(1)〜(5)を含んでなり、当該原料調合物全量に対して、前記(1)シリカ系鉱物を20質量%以上70質量%以下、前記(2)粘土を15質量%以上50質量%以下、前記(3)ガラス質鉱物を3質量%以上20質量%以下、前記(4)珪灰石を3質量%以上40質量%以下、前記(5)滑石を0質量%以上10質量%未満含んでなるものである。このようにMgを多く含まないように原料を調合することにより、吸水性が所望の範囲に調節され、割れや変形が発生しない大型セラミック板を得ることができる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による大型セラミック板の製造に用いられる原料調合物は(6)骨材をさらに含んでなる。アルカリ成分を減らした原料調合物は、元々の原料調合物よりも乾燥性が劣るため、骨材を添加することにより、成形体の乾燥に伴う割れの発生を抑えることが可能となる。
骨材の粒径は1.7mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。粒径が1.7mm以下の骨材を用いることにより、大型セラミック板の吸水率を低下させることができる。また、骨材の粒径は0.1mm以上であることが好ましい。これにより、乾燥時の水抜けがよくなり乾燥時間を短縮することができる。骨材として好適に用いることができる材料は、例えば、シャモット、珪石等が挙げられるが、第1類のタイル等の低吸水性セラミックを原料とするセルベンを用いることがより好ましい。また、骨材の含有量は原料調合物全量に対して5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
骨材の粒子径および珪灰石の粒子径の測定は、例えば以下のように行うことができる。
骨材の粒子径測定
JIS Z 8801-1(2006)「試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい」で規定された平織りの金網ふるい(目開き250μm、1.0mm、1.7mm、枠の径200mm、深さ45mm)を用いて、JIS Z 8815(1994)「ふるい分け試験方法通則」に記載された「乾式ふるい分け」の内の「手動ふるい分け」に準じて求める。
珪灰石の粒子径測定
レーザー解析粒度分布計「MICROTRAC」158139−SVR(LEEDS&NORTHRUP COMPANY社製)を用い、レーザー回折法により粒子径を測定する。具体的な方法の手順は以下に示すとおりである。
(i)メタリン酸ナトリウム1wt%水溶液100mlに1gの試料を入れ、超音波洗浄機にて撹拌しながら5分間掛けて液中に分散させる。
(ii)250mlのメタリン酸ナトリウム1w%水溶液を測定器に入れ撹拌する。
(iii)上記(i)の懸濁液をスポイトで滴下して、測定に適した濃度に調整し、測定を行う。
(iv)測定は30秒スキャンを2回行い、粒子径はその平均値で算出する。
原料調合物の成形
本発明による大型セラミック板の製造方法にあっては、次いで原料調合物を成形して、成形体を得る。成形の方法は特に限定されず、湿式成形法および乾式成形法のいずれも用いることが可能である。湿式成形法を用いる場合は、以下の利点を得ることができる点で好ましい。すなわち、乾式成形法のように大型の金型およびプレス機を必要としないので、様々なサイズに対応でき、平板形状だけでなく、容易に中空体や異形(例えばR曲面)の形状を得ることが可能である。さらには、乾燥前の成形体に、表面に凹凸柄を形成したエンドレスローラーを用いて、多様な凹凸柄を付与することが可能である。つまり、立体的な面状をつけるために乾式プレスのような大掛かりな型替えが必要ない。乾式成形法を用いる場合は、以下の利点を得ることができる点で好ましい。すなわち、坏土の水分が湿式成形の場合よりも少ないため、焼成による収縮を小さくすることができる。特に大型で薄いセラミック板においては、少しの収縮であっても、焼成体の寸法が目標から大きくずれる恐れがあるため、乾式成形法を用いる利点は大きい。また、乾式成形法を用いると、製造工程における水分の出入りを少なくできる。そのため、加水や乾燥によるエネルギーロスを小さくできる。このように製造に伴うエネルギー消費を小さくできるため、乾式成形法を用いることは量産において有利である。
湿式成形の方法は特に限定されないが、具体的には、押出成形法、湿式プレス成形法、鋳込み成形法等の方法を好ましく用いることができる。これらの中でも押出成形法をより好ましく用いることができる。これにより、大規模なプレス成形装置を必要とすることなく、利用者のニーズに合わせて多種多様なサイズやデザインを有する大型セラミック板を作製することが可能となる。
押出成形法を利用する場合、上記原料調合物に必要に応じて可塑剤を添加し、水分量を適宜調整した坏土を作製し、これを成形することが好ましい。これにより、可塑性と保形性のバランスを好適に保持することができる。坏土における好ましい水分量は、5質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上25質量%以下である。この坏土を押出成形後に平板状に広げて圧延ローラーによってローラー圧延して、板状の成形体を得ることができる。なお、本明細書においては、「坏土」が「原料調合物」の意味に含められる場合がある。
乾式成形法を用いる場合、坏土における好ましい水分量は3質量%以上9質量%以下であり、より好ましくは4質量%以上8質量%以下である。このような水分量の坏土を成形型に充填し加圧することで、焼成による収縮が生じにくい板状の成形体が得られる。
成形体の焼成
本発明による大型セラミック板の製造方法にあっては、次いで成形体を焼成する。本発明の好ましい態様によれば、成形体を焼成する最高温度は、1000℃〜1200℃であることが好ましく、1020℃〜1180℃であることがより好ましく、1030℃〜1180℃であることが最も好ましい。この温度範囲で焼成することにより、切れや割れまたは歪みの無い、焼成安定性に優れた、薄く大型のセラミック板を得ることができる。
本発明の好ましい態様によれば、JIS A 5209(2008)に規定される吸水率が10%以上である第3類セラミックを得るための成形体を焼成する最高温度は、1000℃〜1100℃であることが好ましく、1020℃〜1100℃であることがより好ましく、1030℃〜1080℃であることが最も好ましい。また、吸水率が3%以下である第1類セラミック、好ましくは吸水率が1%以下であるセラミックを得るための成形体を焼成する最高温度は、1100℃〜1200℃であることが好ましく、1100℃〜1180℃であることがより好ましく、1120℃〜1180℃であることが最も好ましい。
成形体の乾燥
本発明の好ましい態様によれば、焼成前に、成形体を乾燥(加熱を含む)させる。成形体を乾燥させる最高温度は、50℃〜200℃であることが好ましく、80℃〜150℃であることがより好ましい。この温度範囲で乾燥させることにより、乾燥切れや歪みの無いセラミック板を得ることができる。
成形体の仮焼
本発明の好ましい態様によれば、焼成前に、成形体を仮焼する。成形体を仮焼する温度は、600℃以上1140℃以下であることが好ましく、800℃以上1100℃以下であることがより好ましい。この温度範囲で仮焼することにより、切れや割れまたは歪みの無い、焼成安定性に優れたセラミック板を得ることができる。
本発明の好ましい態様によれば、JIS A 5209(2008)に規定される吸水率が10%以上である第3類セラミックを得るための成形体を仮焼する最高温度は、600℃〜1000℃であることが好ましく、800℃〜1000℃であることがより好ましい。また、吸水率が3%以下である第1類セラミック、好ましくは吸水率が1%以下であるセラミックを得るための成形体を仮焼する最高温度は、600℃以上1140℃以下であることが好ましく、800℃以上1100℃以下であることがより好ましい。
釉薬の積層
本発明の好ましい態様によれば、成形体の焼成前か、または焼成後に、施釉して釉薬層を形成する。施釉工程で用いられる釉薬は、スラリーであっても粉体であっても良い。施釉は成形体の乾燥体または仮焼体に施し、前記焼成を行なうか、あるいは、前記焼成の後に施して、再焼成を行なうことが好ましい。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜8、比較例1〜5
原料調合物の用意
シリカ系鉱物としての陶石と、粘土と、ガラス質鉱物としての長石と、珪灰石と、場合により滑石とを、表1に記載の含有量で配合し、混合して原料調合物を用意した。ここで、実施例1〜7および比較例1、4、5の各原料調合物には滑石を添加しなかった。また、比較例2、3の各原料調合物には滑石を10質量%、実施例8の原料調合物には滑石を3質量%添加した。その後、各原料調合物に水を添加し、水分量が10質量%以上25質量%以下に調整された可塑性の坏土を得た。
原料調合物の成形
得られた上記坏土を、押出成形機(特開2010−234802号公報に記載の押出成形機)を用いて円筒状に成形し、それを押出し方向に沿って切開し、ローラーで圧延して、幅(押出し方向)100mm、長さ200mm、厚さ4mmの試験体を作製した。
また、これら試験体とは別に、上記坏土を押出成形機(特開2010−234802号公報に記載の押出成形機)を用いて円筒状に成形し、それを押出し方向に沿って切開し、ローラーで圧延して、幅700mm、長さ(押出し方向)1050mm、厚さ4mmの生地平板を作製した。
作製した各試験体および生地平板を用い、これらを後述する条件で乾燥、焼成して、後述する各種評価(割れの発生、反り形状、焼成体の吸水分類、吸水率(%)、組成分析、結晶観察)を行った。
成形体の乾燥
作製した各試験体および平板生地を150℃で30分、加熱乾燥させて乾燥体を得た。
(実施例1〜6および8、比較例1〜4)
成形体の焼成
得られた各乾燥体を、ローラーハースキルンを使用して、常温から20分で最高温度1070℃まで昇温し、最高温度を7分保持した後、13分で冷却し出炉して、焼成体を得た。
釉薬の積層
原料として水、フリットおよびカオリンを含み、焼成後の線膨張係数が5.4×10−6/℃となるようにフリットとカオリンの配合を調整したスラリー状の釉薬を、比重1.7〜1.9、粘度200〜350MPa・sに調整し、乾燥厚み0.3〜0.4mmになるように焼成体に塗布した。
再焼成
次いで、釉薬を塗布した焼成体を、再度ローラーハースキルンを使用して、常温から20分で最高温度1050℃まで昇温し、最高温度を7分保持した後、13分で冷却し出炉して、セラミック板を得た。
(実施例7、比較例5)
成形体の仮焼
得られた各乾燥体を、ローラーハースキルンを使用して、常温から20分で最高温度1050℃まで昇温し、最高温度を10分保持した後、13分で冷却し出炉して、仮焼体を得た。
釉薬の積層
原料として水、フリットおよびカオリンを含み、焼成後の線膨張係数が5.4×10−6/℃となるようにフリットとカオリンの配合を調整したスラリー状の釉薬を、比重1.7〜1.9、粘度200〜350MPa・sに調整し、乾燥厚み0.3〜0.4mmになるように仮焼体に塗布した。
焼成
次いで、釉薬を塗布した仮焼体を、ローラーハースキルンを使用して、常温から10分で最高温度1140℃まで昇温し、最高温度を10分保持した後、13分で冷却し出炉して、セラミック板を得た。
参考例1
原料調合物の用意
粘土鉱物としての陶石と、粘土と、ガラス質鉱物としての長石と、珪灰石とを、表1に記載の含有量で配合し、混合して粉状の原料調合物を用意した。
原料調合物の成形
得られた原料調合物を、100t油圧プレス成形機((有)後藤鉄工所)を用いて、面圧400kgf/cmにてプレスして、幅100mm、長さ100mm、厚さ4mmの成形体を作製し、試験体とした。
成形体の乾燥
作製した試験体を150℃で30分、加熱乾燥させて乾燥体を得た。
成形体の仮焼
得られた乾燥体を、ローラーハースキルンを使用して、常温から20分で最高温度1050℃まで昇温し、最高温度を10分保持した後、13分で冷却し出炉して、仮焼体を得た。
釉薬の積層
原料として水、フリットおよびカオリンを含み、焼成後の線膨張係数が5.4×10−6/℃となるようにフリットとカオリンの配合を調整したスラリー状の釉薬を、比重1.7〜1.9、粘度200〜350MPa・sに調整し、乾燥厚み0.3〜0.4mmになるように仮焼体に塗布した。
焼成
次いで、釉薬を塗布した仮焼体を、ローラーハースキルンを使用して、常温から10分で最高温度1140℃まで昇温し、最高温度を10分保持した後、13分で冷却し出炉して、セラミック板を得た。
評価
割れの発生
各実施例、比較例および参考例1のセラミック板について割れの発生の有無を目視で確認した。結果は、表1に示されるとおりであった。
反り形状
各実施例、比較例および参考例1のセラミック板について反りの発生の有無および形状を目視で確認した。結果は表1に示されるとおりであった。表1において、施釉面を上向きに平板上へ置いたときに、端部が反りあがっていて平板から離れているものを「マイナス」反りであると評価した。また、反りが無く全面が平板に接しているものを「フラット」であると評価し、端部が平板に接して、中央部や側央部が平板から離れているものを「プラス」反りであると評価した。「フラット」および「プラス」反りのものは良好(「○」)であり、「マイナス」反りのものは不良(「×」)であった。
吸水率および吸水分類
各実施例、比較例および参考例1のセラミック板から、幅(押出し方向)100mm、長さ100mm、厚さ4mmの切片を切り出し、試料とした。各試料について、JIS A 1509-3(2008)に規定される真空法による吸水率の測定方法に準拠して、吸水率を測定し、何類に属するかを確認した。
組成分析
以下の手順で試料を作製し、蛍光X線分析装置 Supermini200(株式会社リガク)を用いて、以下の測定条件および濃度の求め方に従いCaO、MgO、SiOを含む各種化学成分を定量した。結果は表1に示されるとおりであった。なお、表1において、化学成分量の合計値(100質量%)と、各化学成分量の合算値が一致しない例が存在するが、これは各成分量の値の小数点下2桁を四捨五入して小数点下1桁までの数となるように調整したことに基づく。
試料の作製
(a)各実施例、比較例および参考例1のセラミック板をプラスチックハンマーで破砕し、約50mm平方の破片を取り出す。
(b)得られた破片を乳鉢で粉砕し、100mesh以下のパウダーを作製する。
(c)プレス機金型に薬包紙を敷き、その上に外径38mm、内径31mm、厚み5mmの塩ビ製リングを置く。
(d)上記(b)で作製したパウダーをリング内に山型になるように充填し、その上に薬包紙を置く。
(e)5MPaの圧力になるまでプレスする(約5秒)。
(f)試料(ディスク状)周囲の粉体をハンドポンプで取り除き、測定試料を作製する。
測定条件
・X線管電流:4.00mA
・X線管電圧:50kV
・恒温化温度:36.5℃
・PRガス量:7.0ml/min
・真空度 :10Pa以下
・試料形態 :粉末測定(ポリプロピレンフィルム被覆)
・分析方法 :EZスキャン
・測定径 :30mm
・測定時間 :「長い」を選択
濃度の求め方
検出される全元素の酸化物換算濃度を表示させた。
結晶観察
上記評価において用いた試料を用いて、X線回折(XRD)により焼成体に存在する結晶の種類を同定した。測定条件および同定方法は以下のとおりとした。結果は、表1に示されるとおりであった。表1において、「○」は検出されたことを意味し、「×」は不検出だったことを意味する。また「trace」は痕跡が認められたことを意味する。
・測定条件:粉末法、回折角2θ=2〜70°
・結晶の同定:機器ライブラリより3強線を比較して行った。
Figure 2015199638

Claims (13)

  1. CaO換算で2質量%以上20質量%以下のCa元素と、
    MgO換算で0.1質量%以上4質量%以下のMg元素と、
    Al換算で30質量%未満のAl元素と、
    Si元素とを含んでなり、
    CaO/MgOが質量比で5以上60以下である、大型セラミック板。
  2. SiO/CaOが質量比で3以上30以下である、請求項1に記載の大型セラミック板。
  3. JIS Z 2285(2003)に規定される線膨張係数が6.0×10−6/℃以上8.5×10−6/℃以下である、請求項2に記載の大型セラミック板。
  4. その表面に釉薬が積層されてなる、請求項2または3に記載の大型セラミック板。
  5. JIS A 5209(2008)に規定される吸水率が10%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の大型セラミック板。
  6. JIS A 5209(2008)に規定される吸水率が1%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の大型セラミック板。
  7. 1辺の長さが400mm以上3000mm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の大型セラミック板。
  8. 厚さが1mm以上10mm以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の大型セラミック板。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の大型セラミック板の製造方法であって、
    (1)シリカ系鉱物と、(2)粘土と、(3)ガラス質鉱物と、(4)Caを含有する化合物と、場合により(5)滑石とを少なくとも含んでなる原料調合物を用意する工程と、
    前記原料調合物を成形して、成形体を得る工程と、
    前記成形体を焼成して、セラミック板を得る工程と、を少なくとも含んでなり、
    前記(5)滑石の含有量が、原料調合物全量に対して0質量%以上10質量%未満である、製造方法。
  10. 前記Caを含有する化合物が珪灰石である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記原料調合物が、前記(1)〜(5)を含んでなり、当該原料調合物全量に対して、前記(1)シリカ系鉱物を20質量%以上70質量%以下、前記(2)粘土を15質量%以上50質量%以下、前記(3)ガラス質鉱物を3質量%以上20質量%以下、前記(4)珪灰石を3質量%以上40質量%以下、前記(5)滑石を0質量%以上10質量%未満含んでなるものである、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記(1)シリカ系鉱物が陶石であり、前記(3)ガラス質鉱物が長石である、請求項9〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 前記成形体を焼成する最高温度が、1000℃〜1200℃である、請求項9〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
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