JP2015199276A - 液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体収納容器自体の容積を変更せずに、液体収納容器内部へのインクの充填量を増加させることのできる液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法を提供する。【解決手段】容器本体102は、インク吸収体104及びインクを内部に収容する。インク吸収体104に、容器本体102との間で、インクを貯留するための空間108を形成するための凹部109が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、液体の充填量を増加させることが可能な液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法に関する。
インクジェット記録装置では、インク収納容器を搭載し、インク収納容器に貯留されたインクが記録ヘッドに供給されて記録ヘッドから記録媒体に吐出される形式のものがある。そのような形式のインクジェット記録装置において、インク収納容器に貯留されるインク量が変更される場合がある。インク収納容器の内部に貯留されるインクの量を変更するには、インク収納容器自体の容積を変更することで対応できるが、その場合には様々な箇所で設計上の変更が生じてしまう。そのため、その場合には、インク収納容器の製造コストが嵩んでしまう。従って、インク収納容器自体の容積を変更せずに、インク収納容器内部へのインクの注入量を変更することが求められる。
インク量が減少するように変更される場合には、インク収納容器の内部に注入するインク量を少なくすればよい。インク収納容器に注入されるインクを少なくするために、蓋に形成されたリブの高さを大きく形成する構成について特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されているようにインク収納容器内部に注入されるインクを少なくすることにより、比較的高価な吸収体の容積を小さくすることができ、インク収納容器の製造コストを少なく抑えることができる。
特許文献1に開示されているインク収納容器では、インク量が減少するようなインクの注入量の変更には対応できる。しかしながら、特許文献1に開示されているインク収納容器では、インク収納容器内部に注入するインク量を増加させるインク量の変更には対応できない。インク収納容器の構成がそのままの状態でインク収納容器に注入するインク量を増加させたとしても、インク収納容器がインクを収容できない可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、液体収納容器自体の容積を変更せずに、液体収納容器内部へのインクの充填量を増加させることのできる液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、液体を吸収可能な吸収体と、前記吸収体及び液体を内部に収容する容器本体とを備え、前記吸収体に、前記容器本体との間で、液体を貯留するための空間を形成するための凹部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な方法によってインク収納容器内部へのインクの充填量を増加させることができるので、インクの充填量が増加する方向へのインク充填量の変更のためにかかるコストを少なく抑えることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るインク収納容器(液体収納容器)について説明する。図1(a)に、本発明の第1実施形態に係るインクカートリッジ101の斜視図を示し、図1(b)に、図1(a)のインクカートリッジ101の側面図を示す。
以下、本発明の第1実施形態に係るインク収納容器(液体収納容器)について説明する。図1(a)に、本発明の第1実施形態に係るインクカートリッジ101の斜視図を示し、図1(b)に、図1(a)のインクカートリッジ101の側面図を示す。
インクカートリッジ101は、インクを収容するインク収納容器としてのインク収納容器部10と、インク収納容器部10に貯留されたインクを吐出して記録を行う記録部11とを有している。インク収納容器部10は、容器本体102及び蓋部材103を有している。容器本体102の上面を蓋部材103が覆うように、蓋部材103が容器本体102に取り付けられる。容器本体102に蓋部材103が取り付けられることによって、容器本体102と蓋部材103とにより囲まれた空間が閉塞される。容器本体102と蓋部材103とによって囲まれた空間には、インクを吸収可能なインク吸収体104が配置される。
図2(a)に、本実施形態のインク吸収体104の側面図を示す。また、図2(b)に、インク吸収体104が容器本体102に収容された状態の、容器本体102及びインク吸収体104の断面図を示す。
容器本体102には、蓋部材103の取り付けられた面に対向する面に、供給口120及び供給口120から外側に向かって延びる流路130が形成されている。流路130における外側の先端部には、記録ヘッド(液体吐出ヘッド)106が取り付けられている。インクカートリッジ101における記録部11が、記録ヘッド106を具えている。流路130の内部には、インク吸収体140が配置されている。流路130の内部に配置されているインク吸収体140は、容器本体102と蓋部材103とによって囲まれた空間に配置されたインク吸収体104よりも毛管力が高くなるように形成されている。また、供給口120にはフィルタ105が配置されている。
本実施形態では、インク吸収体104、140は、発泡ウレタン等の多孔質体によって形成されている。なお、インク吸収体は、インク収納容器の内部に貯留されるインクを吸収することができるのであれば、他の材料によって形成されてもよく、例えば、熱可塑性プラスチックによって形成されてもよい。
インクカートリッジ101におけるインク収納容器部に収容されたインク吸収体104は、容器本体102における蓋部材103に対向する面である底面と接する位置に凹部109が形成されている。本実施形態では、複数の凹部109が、インク吸収体104に形成されている。そのため、インク吸収体104がインク収納容器部における容器本体102に配置された状態では、容器本体102の底面とインク吸収体104との間に空間108が形成されている。複数の凹部109は、一方向に沿ってインク吸収体104を横断するように形成されている。また、複数の凹部109は、平行となるように並べられて形成されている。また、インク吸収体104に形成された隣り合う凹部109同士の間に突起150が形成されている。突起150は、インク吸収体104が容器本体102の内部に収納された際に、それぞれ容器本体102の底面に当接するように形成されている。インク吸収体104が容器本体102の内部に配置された際にインク吸収体104のそれぞれの突起150が容器本体102の底面に当接するので、容器本体102内部に収容されたインクが消費する過程で最後までインク吸収体104とインクが接している。
図2(b)に示される状態の容器本体102の内部にインクが充填され、そこに蓋部材103が取り付けられることにより、インクカートリッジ101が製造される。図2(d)に、容器本体102の内部にインク吸収体104が収容された状態で、容器本体102に蓋部材103が取り付けられたときのインクカートリッジ101についての断面図を示す。
蓋部材103には、容器本体102の内部に配置されたインク吸収体104を圧縮するための吸収体押圧リブ131が形成されている。吸収体押圧リブ131は、蓋部材103における容器本体102の取り付けられる側に、容器本体102の方へ突出して形成されている。容器本体102には、吸収体押圧リブ131に対応する位置に、吸収体押圧リブ131を通すための挿通口132が形成されている。蓋部材103が容器本体102に取り付けられた際には、吸収体押圧リブ131が容器本体102に形成された挿通口132を通って、容器本体102の内部に突出している。従って、蓋部材103が容器本体102に取り付けられると、内部へ突出した吸収体押圧リブ131がインク吸収体104に当接し、インク吸収体104を圧縮している。インク吸収体104が圧縮されることにより、インクを吸収し、フィルタ105を介してインク吸収体140に導くために必要とされる負圧が形成されている。
記録ヘッド106には、複数の吐出口が配列されて吐出口列が形成されている。また、記録ヘッド106には、吐出口に連通する複数の液室及びこれに連通する複数の流路が形成されている。液室内のそれぞれには、記録素子としての発熱素子(記録素子)が備えられている。配線を通して発熱素子に通電し、その発熱素子で発熱させることにより、流路内のインクが加熱されて膜沸騰により発泡する。そのときの発泡エネルギーによって吐出口からインク滴が吐出される。このように、発熱素子の駆動によって液室の内部に貯留されたインクにエネルギーが付与され、吐出口からインク滴が吐出される。
容器本体102に配置されたインク吸収体104と、流路130に配置されたインク吸収体140との間にはフィルタ105が配置されている。従って、容器本体102に貯留されたインクが流路130に供給される際には、インクは、フィルタ105を通過することになる。これにより、容器本体102の内部に貯留されたインクが、記録ヘッド106に供給される前の段階で、フィルタ105を通過することで濾過され、インク内の不純物が除去される。
図3は、本発明の第1実施形態に係るインク収納容器としてのインクカートリッジが搭載されるインクジェット記録装置(液体吐出装置)1000についての斜視図である。図3に示されるインクジェット記録装置1000は、内部にインクカートリッジ101を搭載可能なキャリッジ(搭載部)211を備えている。本実施形態のインクジェット記録装置1000において、キャリッジ211は、ガイドシャフト206に沿って矢印Aの主走査方向に移動自在にガイドされている。ガイドシャフト206は、記録媒体の幅方向に沿って延びるように配置されている。従って、キャリッジ211に搭載されたインクカートリッジ101は、記録媒体の搬送される搬送方向と交差する方向に走査しながら記録を行う。このように、インクジェット記録装置1000は、インクカートリッジ101の主走査方向の移動と、記録媒体の副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するいわゆるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置である。なお、本実施形態では、シリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置1000に、本実施形態のインクカートリッジ101が適用された形態についての例について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、記録媒体の幅方向の全域に亘って延在する記録ヘッドを用いるフルラインタイプの記録装置にも適用可能である。
キャリッジ211は、記録媒体の搬送方向に直交する方向に走査されるように、ガイドシャフト206によって貫通されて支持されている。キャリッジ211にはベルト205が取り付けられており、ベルト205にはキャリッジモータ212が取り付けられている。これにより、キャリッジモータ212による駆動力がベルト205を介してキャリッジ211に伝えられるので、キャリッジ211がガイドシャフト206によって案内されながら主走査方向に移動可能に構成されている。
また、キャリッジ211には、制御部からの電気信号をインクカートリッジ101に転送するためのフレキシブルケーブル213が、インクカートリッジ101に電気的に接続されるように取り付けられている。また、インクジェット記録装置1000は、インクカートリッジ101の回復処理を行うために用いられるキャップ241及びワイパブレード243が配置されている。また、インクジェット記録装置1000は、記録媒体を積層状態で蓄える給紙部215と、キャリッジ211の位置を光学的に読み取るエンコーダセンサ216を有している。
キャリッジ211は、キャリッジモータ及びその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復動される。記録媒体は、給紙部215に積載された後、搬送ローラによって矢印Bの副走査方向に搬送される。インクジェット記録装置1000は、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させつつ、インクを吐出させる記録動作と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、記録媒体上に順次画像を記録する。
次に、インク収納容器部の容器本体102へのインクの注入について説明する。図2(c)に、内部にインク110を充填している状態のインクカートリッジ101の断面図を示す。インクカートリッジ101における容器本体102の内部にインクを充填する際には、容器本体102の供給穴220を介してインク注入針201の先端部が容器本体102の内部に位置するように、インク注入針201が配置される。インク注入針201の先端部221がインク吸収体104の内部に位置すると、インク注入器202からインク注入針201を通ってインク注入針201の先端部221のインク供給口222からインクが供給される。これによって、インクカートリッジ101における容器本体102の内部にインクが充填される。
インクカートリッジ101における容器本体102の内部にインクが充填されると、記録ヘッド106に向けて容器本体102の内部に貯留されたインクが供給される。ここで、流路130の内部に配置されているインク吸収体140は、容器本体102の内部に配置されたインク吸収体104よりも毛管力が高くなるように形成されている。従って、容器本体102の内部に充填されたインクは、インク吸収体140で形成される負圧によって、流路130の方へ供給され、記録ヘッド106にインクが供給される。そのため、容器本体102内部のインクは、インク吸収体104とフィルタ105とが接している部分を通して記録ヘッド106へと流れていく。フィルタ105にインク吸収体104が接し、空間108がフィルタ105に接していないので、インク吸収体104での負圧によって容器本体102の内部から記録ヘッド106にインクが供給される。このように、容器本体102と蓋部材103とによって囲まれた空間にインク吸収体104が配置され、流路130の内部にインク吸収体140が配置された状態でインクが容器本体102に注入される。このとき、負圧によってインクが記録ヘッド106に向けて供給される。
容器本体102の内部に充填されたインクが記録ヘッド106に供給されると、上述したように記録ヘッド106に配置された発熱素子が駆動されることによってインクが吐出口から吐出されることが可能な状態となる。
本実施形態では、インク吸収体104における底面と当接する部分に複数の凹部109が形成され、インク吸収体104と容器本体102の底面との間に空間108が形成されている。そのため、インクが容器本体102の内部に充填されると、一部のインクが、インク吸収体104と容器本体102の底面との間の空間108に流入する。
凹部109は、インク吸収体104が容器本体102に配置され、容器本体102がインクジェット記録装置1000に搭載された状態で、インク吸収体104における、下方の端部の位置に形成されている。容器本体102が、キャリッジ211に搭載された状態で、インク吸収体104における重力方向の端部に、凹部109が形成されている。すなわち、凹部109は、インク吸収体104における、インクを容器本体102の内部から記録ヘッド106に供給する供給方向に沿った端部の位置に形成されている。そのため、インクが容器本体102に貯留されると、インクが重力に従って落下し、一部のインクが、インク吸収体104と容器本体102の底面との間の空間108に流入する。
インク吸収体104に吸収された状態よりもインク吸収体104と容器本体102の底面との間の空間に位置した状態の方が、インクは、限られた空間に多く貯留される。インク吸収体104に吸収された状態だと、その空間を、インク吸収体104の多孔質体とインクとが占めることになる。これに対し、インクのみが貯留された状態だと、そこの空間をインクのみが占めることになる。従って、容器本体102の内部で、一部のインク吸収体104を除去することで、容器本体102に充填することのできるインクの量を増加させることができる。
本実施形態では、インク吸収体104の配置されていない空間のスペースに一部のインクを充填するので、インクの充填の際に、容器本体102の内部に充填可能なインクの量を増加させることができる。インク吸収体104の形状を変化させるだけで容器本体102の内部に充填可能なインクの量を増加させることができるので、簡易な方法によって容器本体102の内部に充填可能なインクの量を増加させることができる。
従って、容器本体102の充填可能なインクの量を増加させる方向へのインク量の変更を簡易な方法によって行うことができるので、容器本体102の充填可能なインクの量を増加させる方向のインク量の変更を行う際のコストを低く抑えることができる。従って、インクカートリッジの製造コストを抑えることができる。
本実施形態では、容器本体102の内部に貯留されたインクは、容器本体102に配置されたインク吸収体104によって吸収され、フィルタ105を介して流路130に配置されたインク吸収体140に導かれて記録ヘッド106に供給される。図4に、インク吸収体104に吸収されるインクについて説明するための説明図を示す。図4は、インク吸収体104に形成された複数の凹部109の周辺について示した断面図である。インク吸収体104における複数の凹部109と容器本体102の底面との間の空間108に貯留されたインクは、図4に示される矢印203の方向にインク吸収体104の内部に入り込む。インク吸収体104に吸収されたインクは、フィルタ105を通り、インク吸収体140を通って、記録ヘッド106に供給される。
本実施形態では、隣り合う凹部109同士の間に形成された突起150が、容器本体102の底面に接触するように、容器本体102内部にインク吸収体104が配置されている。そのため、容器本体102内部のインクが消費されていく過程で、インクが消費され尽くされる最後の段階まで、インクはインク吸収体104に接することになる。インク吸収体104に形成された凹部109と、容器本体102の底面との間に形成された空間108に貯留されたインクが消費されていく過程の空間108のインクについて、図5(a)〜(c)に示す。
図5(c)に示されるように、容器本体102内部のインクが消費されていく過程で、インクがインク吸収体104に接し続けるので、空間108に貯留されたインクが最後まで消費される。従って、空間108に貯留されたインクが効率的に用いられるので、インクが無駄に廃棄されることを抑えることができる。また、インクを効率的に用いることができるので、インクの使用量を少なく抑えることができ、運転コストを低く抑えることができる。
なお、上記実施形態では、インクカートリッジ101における容器本体102の全体でインク吸収体104を収容する形式について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、インクカートリッジは、仕切り壁によって仕切られた一部の領域のみにインク吸収体が配置された形式のものに適用されてもよい。
図6に、仕切り壁によって仕切られた一部の領域のみにインク吸収体が配置された形式のインクカートリッジ101’で、容器本体102の底面とインク吸収体104との間に空間が形成された形態についての断面図を示す。仕切り壁によって仕切られた一部の領域のみにインク吸収体が配置された形式のインクカートリッジ101’であっても、容器本体102の底面とインク吸収体との間に空間108を形成することにより、インクの充填量を増加させることができる。簡易な方法によって容器本体102の充填可能なインクの量を増加させる方向へのインク量の変更を行うことができるので、インク量の変更を行う際のコストを低く抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るインク収納容器について説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係るインク収納容器について説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態においては、インク吸収体104に、一方向に沿ってインク吸収体を横断するように形成された凹部が複数形成されることで、インク吸収体104と容器本体102の壁面との間に空間が形成されている。これに対し、第2実施形態では、インク吸収体104に、一方向に沿って、部分的に凹部が形成されている。凹部は、一方向に関して、両方の外側に形成され、インク吸収体104の内側の一部が残されている。
図7(a)に、第2実施形態のインクカートリッジ101’’で用いられるインク吸収体104の斜視図を示す。図7(a)に示されるように、インク吸収体104に、一方向に関して、両方の外側にそれぞれ凹部109が形成されている。従って、本実施形態のインク吸収体104は、計2つの凹部が形成されている。また、第2実施形態では、凹部109は、第1実施形態のものよりも大きく形成されている。
本実施形態では、インク吸収体104の体積がおよそ24000mm3となっている。また、2つの凹部109の体積は、合計2560mm3となっている。従って、凹部109の体積が、インク吸収体104の体積の10分の1以上になっている。このように形成されたインク吸収体104の配置された容器本体2には、凹部109の形成されていないインク吸収体の配置された場合と比較して、インク量を1割増加させたとしても、容器本体2からインクが溢れ出ないことが確認されている。
凹部109の合計の体積としては、容器本体102の内部に収容するインク量を増やせる効果を考慮すると、インク吸収体104の体積の5%以上とすることが望ましい。また、インク吸収体104の上面からのインク漏れが発生しないようにするためには、厚み方向で容器本体102の半分以上をインク吸収体104が占めていることが必要である。さらに、フィルタ上には、インク吸収体104に凹部を設けることができない。以上から、空間108の体積としては、インク吸収体104の体積の40%以内とすることが望ましい。
図7(b)に示されるように、インク吸収体104、140が容器本体102に収納された状態で、容器本体102にインクが注入される。図7(c)に、容器本体102の内部にインクが注入されている際の容器本体102及びインク注入器(液体供給部)202の断面図を示す。インク注入器202は、先端部221に向けて液体を供給する。図7(c)に示されるように、容器本体102にインクを充填する際には、供給穴220を介して容器本体102の内部にインク注入針201の先端部221が位置するように、インク注入針201を容器本体102の内部に差し込む。インク注入針201の先端部221には、外部へインクを供給することが可能なインク供給口(供給口)222が形成されている。本実施形態では、インク注入針201の先端部221におけるインク供給口222を空間108の内部に位置させ、そこでインク供給口222から空間108の内部にインクを供給する。
また、本実施形態では、インク注入針201の先端部221が鋭利に形成されている。そのため、インク注入針201の先端部221が、インク吸収体104を穿刺することが可能である。そのため、本実施形態では、先端部221が、インク吸収体104の一部を貫通して、インク供給口222を空間108に位置させている。インク供給口222が、インク吸収体104の凹部109と容器本体の底面との間の空間108に位置した状態で、インクが容器本体102の内部に注入される。
この状態でインク注入器202から容器本体102の内部へのインクの注入を行うことにより、空間108にインク注入針201から直接インクを供給することができる。そのため、より確実に空間108をインク110で満たすことが可能になる。空間108がインク110で満たされることにより、空間108にインク吸収体104がある場合よりも多量のインクを溢れることなく注入することが可能になる。インクが注入されると、図7(d)に示されるように、容器本体102に蓋部材103が取り付けられる。
図8(a)に、図7(d)のインクカートリッジ101’’におけるVIIIA−VIIIA線に沿う断面図を示す。図8(a)では、容器本体102の内部がインクによって満たされている。このインクカートリッジ101’’では、インクジェット記録装置1000が記録を行う際に、キャリッジ211に搭載された状態で矢印204の方向に往復移動を行いながら吐出口からインクを吐出することによって記録が行われる。容器本体102に充填されたインクは、記録が行われることによって徐々に減少していく。図8(b)に、インクが消費されて減少した状態のインクカートリッジの断面図を示す。図8(b)に示される状態では、空間108の底の方にインクが少量残っている。
このままの状態でインクが消費されていっても容器本体102の底面と接しているインク吸収体からインクが吸収され、フィルタ105を通り、流路130内部のインク吸収体140を通って記録ヘッド106に供給される。記録ヘッド106の吐出口からインクが吐出されることによって、容器本体102内部のインクが消費されていく。これに加え、本実施形態では、凹部109が、インク吸収体104における、記録ヘッド106の走査する主走査方向(矢印204)の両方の外側に形成されている。つまり、凹部109が、インク吸収体104における、主走査方向に沿って、両側の端部に、部分的に形成されている。従って、インク吸収体104における、凹部109の形成された後に残された部分180が、主走査方向204と交差する方向に沿って延びている。本実施形態では、インク吸収体104における、凹部109の形成された後に残された部分180が、主走査方向204に直交する方向に延びている。従って、空間108が、インク吸収体104における凹部109の形成された後の残された部分180よって、インクカートリッジ101’’の走査する方向に直交する方向に仕切られている。インクカートリッジ101’’がこのように構成されているので、インクカートリッジ101’’の走査に伴い、容器本体102の内部のインクに慣性力が作用する。
図8(c)、(d)に、インクカートリッジが矢印204の方向に沿って移動している際のインクカートリッジの断面図を示す。インクカートリッジが、図8(c)の矢印204aに示される方向に移動する際には、容器本体102の内部に貯留しているインクに、矢印160の方向に力が作用する。また、インクカートリッジが、図8(d)の矢印204bに示される方向に移動する際には、容器本体102の内部に貯留しているインクに、矢印170の方向に力が作用する。
このように、インクに慣性力が作用することにより、インクのインク吸収体104への吸収を促進させることができる。そのため、より効率的にインクをインク吸収体104に吸収させることができ、容器本体102に貯留されるインクをより確実に消費し尽すことができる。そのため、容器本体102に貯留されるインクを、より効率的に使用することができる。容器本体102のインクを使い尽くした際に、容器本体102に貯留されたインクが容器本体102の内部に残る量をより少なく抑えることができる。容器本体102の内部のインクをより効率的に用いることができるので、インクが無駄に廃棄されることをさらに抑えることができる。また、インクを効率的に用いることができるので、インクの使用量をさらに少なく抑えることができ、運転コストをさらに低く抑えることができる。
このように、インク吸収体104の体積に対し、空間108の体積が5%〜40%であれば本発明による効果を得ることができる。その結果、さらにインク110を増量したインクカートリッジ101でも溢れることなく最後までインクを使用可能な、信頼性の高いインクカートリッジ101を提供することができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド6と容器本体102とが一体化されたインクカートリッジを構成するものについて説明したが、本発明はこれに限定されない、記録ヘッド6と容器本体102とが別々に構成されたものであってもよい。
また、上記実施形態の記録ヘッドは発熱素子により膜沸騰を発生させて発泡させインク滴を吐出する方式としたが、本発明はこれに限定されない。圧電素子を変形させ、これによって記録ヘッド内部の液体を吐出する形式の記録ヘッドが記録装置に適用されても良く、また、他の形式の記録ヘッドが本発明の記録装置に適用されても良い。
また、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等、有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」とは、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
102 容器本体
104 インク吸収体
108 空間
109 凹部
104 インク吸収体
108 空間
109 凹部
Claims (11)
- 液体を吸収可能な吸収体と、
前記吸収体及び液体を内部に収容する容器本体とを備え、
前記吸収体に、前記容器本体との間で、液体を貯留するための空間を形成するための凹部が形成されていることを特徴とする液体収納容器。 - 前記容器本体の内部に収容された液体は、液体を吐出することが可能な液体吐出ヘッドに供給され、
前記凹部は、前記吸収体における、液体を前記容器本体の内部から前記液体吐出ヘッドに供給する供給方向の端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。 - 前記空間は、前記吸収体の前記凹部と、前記容器本体の内部で前記供給方向の端部に位置する底面との間に形成されることを特徴とする請求項2に記載の液体収納容器。
- 前記空間の体積が、前記吸収体の体積に対し、5%〜40%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 液体を吸収可能な吸収体と、
前記吸収体及び液体を内部に収容する容器本体と、
液体を吐出することが可能な液体吐出ヘッドとを有し、
前記液体吐出ヘッドから液体を媒体に吐出する液体吐出装置であって、
前記吸収体に、前記容器本体との間で、液体を貯留するための空間を形成するための凹部が形成されていることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記吸収体が前記容器本体に収容され、前記容器本体が搭載部に搭載された状態で、前記吸収体における重力方向の端部に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
- 前記空間は、前記吸収体の前記凹部と、前記容器本体の内部で前記重力方向の端部に位置する底面との間に形成されることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
- 前記凹部は、前記吸収体における、第1の方向に沿って、両側の端部に、部分的に形成され、
前記容器本体は、前記第1の方向に沿って移動することが可能であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記液体吐出ヘッドは、前記容器本体の移動と共に、移動することを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
- 液体を吸収可能な吸収体と、
前記吸収体及び液体を内部に収容する容器本体とを備え、
前記吸収体に、前記容器本体との間で、液体を貯留するための空間を形成するための凹部が形成された液体収納容器に液体を充填する液体収納容器の製造方法であって、
先端部に液体を供給する供給口を有する液体供給部の前記供給口を前記空間に位置させ、前記空間の内部に液体を供給する工程を有することを特徴とする液体収納容器の製造方法。 - 前記液体供給部は、前記先端部が鋭利に形成され、
前記先端部が、前記吸収体の一部を貫通し、前記供給口を前記空間に位置させる工程を有することを特徴とする請求項10に記載の液体収納容器の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014079729A JP2015199276A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | 液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法 |
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JP2014079729A JP2015199276A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | 液体収納容器、液体吐出装置及び液体収納容器の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018034492A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 東友科技股▲ふん▼有限公司Teco Image Systems Co.,Ltd. | インクジェットプリンター及びその検査装置 |
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2014
- 2014-04-08 JP JP2014079729A patent/JP2015199276A/ja active Pending
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