JP2015196769A - 発光性微粒子及びその製造方法 - Google Patents

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謙二郎 鬼村
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慎也 中野
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泰広 川口
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幸雄 落谷
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Abstract

【課題】取り扱いが容易で有機溶剤を使用することなく発光性の皮膜を容易且つ衛生的に製造することができる発光性微粒子及びその製造方法を提供する。【解決手段】一般式(1)で表される基の間に一般式(2)等で表される基が共重合されている交互共重合体である発光性材料が合成樹脂粒子中に分散されていることを特徴とする発光性微粒子。(式中、R、R1、水素又はアルキル基等、R2は水素、アルキル基又はアルコキシアルキル基である。)【選択図】図4

Description

本発明は、発光性微粒子及びその製造方法に関する。
有機薄膜太陽電池、燃料電池やバッテリー等の電極、テレビやディスプレイ等の有機エレクトロルミネッセンス等の製造には有機の発光性材料が使用されている。有機の発光性材料としては低分子系発光性材料と高分子系発光性材料があり、低分子系発光性材料はデバイスを製造する際に蒸着工程が必要であり、工程が複雑で高価であるのに対し、高分子系発光性材料は塗布や印刷等の簡便な方法でデバイスを製造することができるので、高分子系発光性材料が主に研究されている。
高分子系発光性材料としては、電子供与体(ドナー)ユニットと電子受容体(アクセプター)ユニットの共重合体やインターペネトレイティングネットワークポリマー(IPN)が提案されている。
前者としては、例えば、ジナフトチオフェン骨格又はオキシジナフトチオフェン骨格を有する化合物とフルオレン骨格を有する化合物の共重合体(例えば、特許文献1参照。)、チオフェン又はビチオフェンとフルオレンの共重合体(例えば、非特許文献1,2参照。)が提案されており、後者としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリビチオフェン又はポリターチオフェンとのIPN(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
前者の方法では、高沸点の極性有機溶剤を使用するので、皮膜の製造に時間がかかると共に有機薄膜太陽電池、電極、有機エレクトロルミネッセンス等の製造現場は環境衛生上不適格であった。又、皮膜を積層して厚膜化する際には、一度皮膜が形成された上に、再度、高分子系発光性材料の極性有機溶剤溶液を塗布乾燥して皮膜を形成しなければないが、極性有機溶剤溶液を塗布した際にその前に形成した皮膜が溶解してしまい均一な皮膜を得るのは困難であった。後者の方法では対象物ごとに重合しなければならないので、重合が面倒であり、有機薄膜太陽電池、電極、有機エレクトロルミネッセンス等の大量生産には向かなかった。
特開2013−189589号公報 WO2012/061870 A1
Yohei Fujiwara, Junpei Kuwabara, Wei Lu, Hideki Hayashi, Takaki Kanbara ACS Macro Letters 2012.1,67-70 Bin Liu, Yu-Hua Niu, Wang-Lin Yu, Yong Cao, Wie Huang, Synthetic Metals 129(2002)129-134 Polymer Preprints, Japan Vol.61,No.1(2012)
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、取り扱いが容易で有機溶剤を使用することなく発光性の皮膜や成形体を容易且つ衛生的に製造することができる発光性微粒子及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、
[1]発光性材料が合成樹脂粒子中に分散されていることを特徴とする発光性微粒子、
[2]発光性材料が、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体であることを特徴とする上記[1]記載の発光性微粒子、
(式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
[3]発光性材料を重合性モノマーに溶解し、水懸濁重合することを特徴とする上記[1]又は[2]記載の発光性微粒子の製造方法、
[4]発光性材料が、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体であることを特徴とする上記[3]記載の発光性微粒子の製造方法、及び、
(式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
[5]分散剤と界面活性剤の共存下で水懸濁重合することを特徴とする上記[3]又は[4]記載の発光性微粒子の製造方法
に関する。
本発明の発光性微粒子の構成は上述の通りであり、合成樹脂中に発光性材料が溶解分散している微細な粒子であり、取扱いが容易で、有機溶剤を使用することなく被膜等の成形体を安全・衛生的に且つ容易に成形することでき、発光性が優れている。又、本発明の発光性微粒子の製造方法の構成は上述の通りであり、容易に懸濁乳化重合することができ、得られた発光性微粒子はミクロン単位の微細な粒子であり、取扱いが容易で、有機溶剤を使用することなく被膜等の成形体を安全・衛生的に且つ容易に成形することできる。更に、分散剤と乳化剤の共存下で懸濁重合することにより得られた発光性微粒子はnm単位のより微細な粒子であり、より取扱いが容易で、有機溶剤を使用することなく被膜等の成形体をより安全・衛生的に且つより容易に成形することできる。従って、有機薄膜太陽電池、電極、有機エレクトロルミネッセンス等に好適に使用できる。
実施例1で得られた黄緑色の固体のHNMRスペクトルを示す。 実施例3で得られた黄緑色の固体のHNMRスペクトルを示す。 実施例1及び実施例3で得られた黄緑色の固体の可視紫外吸収スペクトルを示す。 実施例1及び実施例3で得られた黄緑色の固体の蛍光スペクトルを示す。 実施例1及び実施例3で得られた発光性材料含有スチレン樹脂重合体粒子の蛍光スペクトルを示す。
本発明の発光性微粒子は、発光性材料が合成樹脂粒子中に分散されていることを特徴とする。
上記合成樹脂は、発光性材料がその粒子中に分散されうる合成樹脂であれば特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記発光性材料は、上記合成樹脂中に分散されうる発光性材料であれば従来公知の任意の発光性材料が使用可能であり、例えば、ジナフトチオフェン骨格又はジナフトチオフェンS,S−ジオキサイド骨格を備えた二価の基を繰り返し単位として組み込んだ共重合体(例えば、特許文献1参照。)、チオフェン又はビチオフェンとフルオレンの共重合体(例えば、非特許文献1,2参照)等が挙げられる。
又、市販品として、例えば、D−149、D−131(いずれも、三菱製紙社製、芳香環及び/又は複素環を有する骨格と、1つのカルボキシル基とを有する化合物)、NK−2684、NK−2553(いずれも、林原生物化学研究所社製、芳香環及び/又は複素環を有する骨格と、1つのカルボキシル基とを有する化合物)、カルボキシ基含有メタノフターレン(アルドリッチ社製、芳香環及び/又は複素環を有する骨格と、1つのカルボキシル基とを有する化合物)、C60 Pyrrolidine tris−acid(アルドリッチ社製、芳香環及び/又は複素環を有する骨格と、3つのカルボキシル基とを有する化合物)等が挙げられる。
更に、好ましい発光性材料として、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体が挙げられる。
(式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
上記一般式(1)で表される基は、2位及び7位の位置で一般式(2)で表される基又は一般式(3)で表される基と結合しているフルオレン基であり、9位の位置に結合しているR、Rは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素又は炭素数1〜10のアルキル基である。
上記一般式(2)で表される基は、2位及び5位の位置で一般式(1)で表される基と結合しているチオフェン基であり、3位の位置に結合しているRは水素又は炭素数1〜10のアルキル基である。又、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基であり、4位に結合しているのは、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2−エトキシエトキシメチル基、3−ブトキシエトキシメチル基等である。
更に、これらの基の先端付近に、より親水性になるように、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホキシル基、メチルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等の親水性基を導入してもよい。
上記一般式(3)で表される基は、2位及び5位の位置で一般式(1)で表される基と結合しているチオフェン基であり、3位及び/又は4位の位置に結合しているRは水素又は炭素数1〜10のアルキル基である。
上記交互共重合体は、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)で表される基が共重合されている二元交互共重合体、一般式(1)で表される基の間に一般式(3)で表される基が共重合されている二元交互共重合体、又は一般式(1)で表される基の間に一般式(2)で表される基と一般式(3)で表される基が共重合されている三元交互共重合体である。
上記二元交互共重合体は、当量の一般式(1)で表される基と、一般式(2)で表される基又は一般式(3)で表される基が交互に共重合されている。即ち、当量の一般式(1)で表される基と、一般式(2)で表される基又は一般式(3)で表される基が交互に共重合されている。
上記三元交互共重合体は、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は一般式(3)で表される基が共重合されている交互共重合体であり、一般式(1)で表される基と、一般式(2)で表される基と一般式(3)で表される基の合計量が当量になるように交互に共重合されている。即ち、模式的に示すと、−(1)−(2)−(1)−(3)−(1)−のように結合している。
一般式(2)で表される基と一般式(3)で表される基との比率は、要求される物性により適宜決定されればよいが、一般に、一般式(2)で表される基1当量に対し一般式(3)で表される基0.1〜10当量が好ましい。
上記交互共重合体の数平均分子量は、発光性材料としての用途に応じて適宜決定されればよいが、一般に1000〜50000であり、好ましくは、1500〜20000である。
上記交互共重合体の重合方法は、特に限定されず、従来公知の任意の方法で重合されればよく、例えば、トランスメタル化を経由するクロスカップリング反応、直接的アリール化反応等が挙げられ(例えば、非特許文献1,3参照)、直接的アリール化反応は原料モノマーのC−H結合を直接官能基化することができ容易に合成することが可能なので好ましい。
直接的アリール化反応により、上記交互共重合体を重合するには、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の溶剤に、一般式(4)で表される2,7−ジブロモフルオレン化合物と、一般式(5)で表されるチオフェン化合物及び/又は一般式(6)で表されるチオフェン化合物を当量及び酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデシルアセトン)パラジウム等の触媒を必要量、更に、必要に応じて、ピバル酸、炭酸カリウム等を所定量添加溶解し、100℃前後で数時間加熱攪拌する方法が挙げられる。
(式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
上記合成樹脂粒子中に分散されている発光性材料の量は、要求される発光性能にしたがって適宜決定されればよいが、一般に合成樹脂100重量部に対し0.01〜0.1重量部である。
上記発光性微粒子の製造方法は、特に限定されず、従来公知の任意の製造方法が採用されてよいが、ミクロン単位の微細な発光性微粒子を得るには、発光性材料を重合性モノマーに溶解し、水懸濁重合するのが好ましい。
上記重合性モノマーは、重合されて上記発光性微粒子を構成する合成樹脂の原料となる重合性モノマーであり、上記発光性材料を溶解することができ、且つ、水懸濁重合することができるモノマーであれば、特に限定されず、例えば、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
重合性モノマーに溶解する発光性材料の量は、要求される発光性能にしたがって適宜決定されればよいが、一般に重合性モノマー100重量部に対し0.01〜0.1重量部である。
上記水懸濁重合は、従来公知の任意の水懸濁重合が採用されてよく、例えば、攪拌機付の反応容器内に、上記発光性材料を溶解した重合性モノマー、水及び分散剤を供給し、攪拌して水懸濁状態にした後、重合開始剤を添加し、所定温度に加熱して重合を開始し、重合反応を進め、反応終了後、得られたスラリーを脱水乾燥する方法である。
上記分散剤は、塩化ビニル等の水懸濁重合の際に一般に使用されている従来公知の任意の分散剤が使用可能であり、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール及びその部分ケン化物、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプン、無水マレイン酸−スチレン共重合体等が挙げられる。分散剤の添加量は、特に限定されず、一般に重合性モノマー100重量部に対し0.1〜10重量部である。
上記重合開始剤は、塩化ビニル等の水懸濁重合の際に一般に使用されている従来公知の任意の油溶性の重合開始剤が使用可能であり、例えば、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート等の有機パーオキサイド類;2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、2,2' −アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。重合開始剤の添加量は、特に限定されず、一般に重合性モノマー100重量部に対し1.0〜10重量部である。又、必要に応じて、pH調整剤、酸化防止剤、連鎖移動剤等が添加されても良い。
発光性材料として、上記一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体を用いて水懸濁重合で発光性微粒子を製造するとミクロン単位の発光性微粒子を好適に得ることができる。
(式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
尚、一般式(2)で表される基は、分子中にアルコキシ基が導入され、親水性が向上されているので、水懸濁重合されやすくなっている。従って、発光性材料としては、上記一般式(1)で表される基の間に一般式(2)で表される基が共重合されている交互共重合体が好ましい。
上記水懸濁重合の際に、界面活性剤を添加してもよい。即ち、分散剤と界面活性剤の共存下で水懸濁重合するとnm単位のより微細な発光性微粒子を得ることができるので好ましい。
上記界面活性剤としては、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル等のスルホン酸塩類;アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩類;アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩類;アルキルりん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルりん酸エステル塩等のりん酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のエーテル系界面活性剤;グリセリン脂肪酸部分エステル、ソルビタン脂肪酸部分エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル等のエステル系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の添加量は、特に限定されず、一般に重合性モノマー100重量部に対し0.1〜10重量部である。
上記発光性微粒子の製造方法では、上記発光性材料を重合性モノマーに溶解し、水懸濁重合するのであるから、重合性モノマーが重合したポリマー中に発光性材料が分散している微細な発光性微粒子が分散しているラテックスが得られる。
得られたラテックスを所望の場所に塗布し、水を気化させることにより発光層を形成することができる。又、ラテックスの水を除去することにより、発光性材料が分散している微細な発光性微粒子が得られる。得られる微粒子は50〜1000nmのnm単位の微細な粒子又は1〜100μmのμm単位の微細な粒子である。得られた微粒子は発光性を有しており、所望の場所に塗布し、プレス、加熱することにより所望の厚さの発光層を容易に形成することができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
50mLシュレンク管に酢酸パラジウム18.3mgと炭酸カリウム1.4631gを供給し、窒素置換した。次に、窒素気流下、ピバル酸0.1246gをジメチルアセトアミド3mLに溶解した溶液を供給し、更に、3−メチルチオフェン0.4004g(4.08mmol)と2,7−ジブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン1.7485g(4.08mmol)をジメチルアセトアミド3mLに溶解した溶液を供給し、100℃で3時間攪拌して直接的アリール化反応を行なったところ、黄緑色の懸濁液が得られた。
得られた懸濁液を室温まで冷却した後、pH8のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液30mLを供給して16時間攪拌することにより洗浄した。次に、吸引濾過し、得られた濾物をそれぞれ30mLの0.1M塩酸、蒸留水、メタノール及びヘキサンで順次洗浄した後、クロロホルム40mLに溶解して深緑色のクロロホルム溶液を得た。得られたクロロホルム溶液を珪藻土で濾過し、濾液をエバポレーターで濃縮して黄緑色の3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレン交互共重合体を1.4827g得た。得られた交互共重合体の数平均分子量をGPCで測定したところ10800であった。
得られた交互共重合体のHNMRスペクトルを図1に、可視紫外吸収スペクトルを図3に、蛍光スペクトルを図4に示した。
攪拌機及びジャケットを備えた反応容器に、純水900g、スチレンモノマー100gに、得られた3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレン交互共重合体0.022gを溶解した溶液、部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成、GM−14)2g、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート(日本油脂、パーロイルSBP)0.2g及びt−ブチルパーオキシピバレート(日本油脂株、パーブチルPV)0.5gを投入し、ホモジナイザーで3分間混合した後、150rpmで撹拌しながら窒素ガスを供給して窒素雰囲気とした。次いで、ジャケットにより70℃に昇温して水懸濁重合を開始した。
重合開始3時間後に80℃に昇温して、更に1時間水懸濁重合を行い、水懸濁重合を終了した。冷却後、スプレードライヤーにて、噴霧乾燥することにより黄緑色の発光性材料含有スチレン樹脂重合体粒子を得た。
得られた水懸濁重合液をパーティクルカウンター(堀場製作所社製「レーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950)に供給して粒子径を測定したところ、平均11.3μmであった。又、得られた発光性材料含有スチレン樹脂重合体粒子の蛍光スペクトルを図5に示した。
(実施例2)
攪拌機及びジャケットを備えた反応容器に、純水1120g、スチレンモノマー100gに実施例1で得られた3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレン交互共重合体0.022gを溶解した溶液、部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成、GM−14)5.4g、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(第一工業製薬、ネオゲンS−20F)2.16g、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート(日本油脂、パーロイルSBP)0.78g及びt−ブチルパーオキシピバレート(日本油脂株、パーブチルPV)1.71gを投入し、ホモジナイザーで20000rpm、3分間混合した後、150rpmで撹拌しながら窒素ガスを供給して窒素雰囲気とした。次いで、ジャケットにより70℃に昇温して水懸濁重合を開始した。
重合開始3時間後に80℃に昇温して、更に1時間水懸濁重合を行い、水懸濁重合を終了した。冷却後、スプレードライヤーにて、噴霧乾燥することにより黄緑色の発光性材料含有スチレン樹脂重合体を得た。
得られた水懸濁重合液をパーティクルカウンター(堀場製作所社製「レーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950)に供給して粒子径を測定したところ、平均280nmであった。
(実施例3)
50mLシュレンク管に酢酸パラジウム15.7mgと炭酸カリウム1.258gを供給し、窒素置換した。次に、窒素気流下、ピバル酸0.1072gをジメチルアセトアミド10mLに溶解した溶液を供給し、更に、3−(2−メトキシエトキシメチル)チオフェン0.1206g(0.70mmol)、3−メチルチオフェン0.2749g(2.80mmol)及び2,7−ジブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン1.7232g(3.50mmol)をジメチルアセトアミド5mLに溶解した溶液を供給し、100℃で3時間攪拌して直接的アリール化反応を行なった。
反応系を室温まで冷却した後、pH8のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液30mLを供給して16時間攪拌することにより洗浄した。次に、濾過して緑色の粘性固体を得た。得られた粘性固体を過剰のクロロホルムに溶解し、珪藻土で濾過した。得られた濾液を濃縮した後、クロロホルム/メタノール混合溶液(重量比率1/1)で再沈殿し、吸引濾過して黄緑色の固体を0.2717mg得た。
得られた黄緑色の固体は3−(2−メトキシエトキシメチル)チオフェン/3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレンの3元交互共重合体であり、ガスクロマトグラフィで測定したところ、数平均分子量は2300であった。
又、得られた黄緑色の固体のHNMRスペクトルを図2に示し、可視紫外吸収スペクトルを図3に、蛍光スペクトルを図4に示した。
攪拌機及びジャケットを備えた反応容器に、純水1080g、スチレンモノマー120gに得られたチオフェン/3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレン交互共重合体0.022gを溶解した溶液、部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成、GM−14)0.6g、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(第一工業製薬、ネオゲンS−20F)6.0g、硝酸ナトリウム0.024g、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート(日本油脂、パーロイルSBP)0.78g及びt−ブチルパーオキシピバレート(日本油脂株、パーブチルPV)1.71gを投入し、ホモジナイザーで20000rpm、3分間混合した後、150rpmで撹拌しながら窒素ガスを供給して窒素雰囲気とした。次いで、ジャケットにより70℃に昇温して水懸濁重合を開始した。
重合開始3時間後に80℃に昇温して、更に1時間水懸濁重合を行い、水懸濁重合を終了した。冷却後、スプレードライヤーにて、噴霧乾燥することにより黄緑色の発光性材料含有スチレン樹脂重合体粒子を得た。
得られた水懸濁重合液をパーティクルカウンター(堀場製作所社製「レーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950)に供給して粒子径を測定したところ、平均131nmであった。又、得られた発光性材料含有スチレン樹脂重合体粒子蛍光スペクトルを図5に示した。
(比較例1)
攪拌機を備えた2Lセパラブルフラスコに、純水739.2g、ドデシル硫酸ナトリウム0.37g及び過硫酸カリウム3.70gを供給し、窒素雰囲気下、230rpmで攪拌しながら80℃に昇温した。水温が80℃に達したときから、スチレンモノマー100gに実施例1で得られた3−メチルチオフェン/9,9−ジヘキシルフルオレン交互共重合体0.022gを溶解した溶液を、水温が80℃に達したときから、1時間かけて連続滴下し、その後、更に、4.5時間攪拌して乳化重合を行った。
重合終了後、室温まで冷却し、微粒子の取り出し、スプレードライヤーにて、噴霧乾燥して微粒子を得た。重合開始から1時間経過したころから液面付近の器壁に黄色物質が析出し、得られた微粒子はスチレン重合体であった。
本発明の発光性材料は、有機薄膜太陽電池、電極、有機エレクトロルミネッセンス等の分野で好適に使用される。

Claims (5)

  1. 発光性材料が合成樹脂粒子中に分散されていることを特徴とする発光性微粒子。
  2. 発光性材料が、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体であることを特徴とする請求項1記載の発光性微粒子。
    (式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
  3. 発光性材料を重合性モノマーに溶解し、水懸濁重合することを特徴とする請求項1又は2記載の発光性微粒子の製造方法。
  4. 発光性材料が、一般式(1)で表される基の間に一般式(2)又は(3)で表される基のいずれか一方又は両方が共重合されている交互共重合体であることを特徴とする請求項3記載の発光性微粒子の製造方法。
    (式中、R、R、Rは、それぞれ同一又は異なってもよい、水素又は炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。)
  5. 分散剤と界面活性剤の共存下で水懸濁重合することを特徴とする請求項3又は4記載の発光性微粒子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021182228A1 (ja) * 2020-03-10 2021-09-16 コニカミノルタ株式会社 発光色素含有粒子、その製造方法及びそれを用いる病理診断用標識剤

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