JP2015192956A - 二流体噴霧器及びこれを備えた空気調和装置の室外機 - Google Patents

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葉 阿形
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【課題】水滴を少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができる二流体噴霧器及びこれを備えた空気調和装置の室外機を提供する。【解決手段】二流体噴霧器は、水と空気とを混合した気液混合水が流れる第1流路10と、第1流路10から気液混合水が流入する第2流路20と、第2流路20から流入する気液混合水を噴出する1つ又は複数の噴出孔30とが設けられたノズル3を備える。ノズル3は、第2流路20を流れる気液混合水が衝突する先端面を有する。第2流路20は、第1流路10の内径よりも大きな内径を有する大径部21を含む。第1流路10の軸方向の長さL1は、第2流路20の軸方向の長さL2よりも大きい。【選択図】図4

Description

本発明は、二流体噴霧器及びこれを備えた空気調和装置の室外機に関する。
従来、熱交換器に向かう空気に水を噴霧して熱交換器を補助的に冷却する二流体噴霧器を備えた空気調和装置の室外機が知られている。この室外機では、噴霧された水により熱交換器に向かう空気が冷却されるので、空気調和装置に必要とされる動力(消費電力)を低減することができる。このような室外機では、二流体噴霧器から噴霧される水滴が熱交換器の表面に付着すると、熱交換器が腐食する場合があるので、二流体噴霧器から噴霧される水滴は、熱交換器に到達する前に蒸発するように微粒化されていることが望ましい。
特許文献1には、二流体ノズルが空気と水を同時に噴射することによって微細ミストを発生させるので、蒸発するまでの時間が短く、壁面などに水滴をつくりにくいことが記載されている。
特許文献2には、二流体混合ノズル装置によると、気体用口体からノズル本体に供給された所定の圧力の気体と、液体用口体からノズル本体に供給された所定の圧力の液体とは、混合室で混合されてノズルチップの円筒部内に流入し、そこでさらに混合されて円筒部の先端壁に穿設されたそれぞれ一対の第1の噴出孔と第2の噴出孔から図示しない基板に向けて噴射する、と記載されている。
特開2008−128500号公報 特開2006−61786号公報
ところで、二流体噴霧器において、噴出孔から噴霧する水滴を少ない圧縮空気量で微粒化するためには、二流体噴霧器内の流路を通って噴出孔に導かれる気液混合水は、微細な気泡が水中に分散した状態であることが望ましい。これにより、噴出孔又はその近傍において気泡が破裂する力によって水滴が微粒化されるため、圧縮空気の塊で水滴を微粒化する場合に比べて、少ない圧縮空気量での微粒化が可能となると考えられる。
しかしながら、二流体噴霧器内で気泡を水中に混入しても、二流体噴霧器内の流路を噴出孔に向かって流れる間には水中に分散している気泡同士の合体が進み、気液混合水の流動様式が変動することがある。例えば、気泡が水中に混入された初期段階においては気液混合水の流動様式が例えば気泡流(bubbly flow)であったとしても、気液混合水が流路を噴出孔に向かって流れるうちに気泡同士の合体が進んでスラグ流(slug flow)に変化し、さらに、環状流(annular flow)又はこれに近い流動様式に変化することがある。このような流動様式の変動が生じると、特許文献1の二流体ノズル及び特許文献2の二流体混合ノズル装置では、水滴の微粒化は、水中に分散していた気泡によってなされるのではなく、圧縮空気の塊(例えば環状流のときの液膜の内側にある大きな空気の塊)によってなされることになり、微粒化効果を得るために多くの圧縮空気を必要としてしまう。このような場合には、噴出孔から噴霧する水滴を効率よく微粒化することができない。
本発明の目的は、水滴を少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができる二流体噴霧器及びこれを備えた空気調和装置の室外機を提供することである。
本発明の二流体噴霧器は、水と空気とを混合した気液混合水が流れる第1流路(10)と、前記第1流路(10)から前記気液混合水が流入する第2流路(20)と、前記第2流路(20)から流入する前記気液混合水を噴出する1つ又は複数の噴出孔(30)とが設けられたノズル(3)を備える。前記ノズル(3)は、前記第2流路(20)を流れる前記気液混合水が衝突する先端面(40)を有する。前記第2流路(20)は、前記第1流路(10)の内径よりも大きな内径を有する大径部(21)を含む。前記第1流路(10)の軸方向の長さ(L1)は、前記第2流路(20)の軸方向の長さ(L2)よりも大きい。
一般に、二流体噴霧器はコスト低減、輸送費低減などの目的のために小型化が求められており、したがって、必然的にノズルの全長(ノズルの軸方向の長さ)は極力小さくするのが望ましい。このようなサイズの制約がある中で、本発明では、第1流路(10)の軸方向の長さ(L1)を第2流路(20)の軸方向の長さ(L2)よりも大きくし、第2流路(20)における大径部(21)の内径を第1流路(10)の内径よりも大きくしている。これにより、水滴を少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができる。その理由は次の通りである。
まず、従来の二流体噴霧器について説明する。上述したように、二流体噴霧器では、気泡を水中に混入しても、二流体噴霧器内の流路を流れるうちに気泡同士の合体が進んで流動様式が変化することがある。例えば特許文献2における二流体混合ノズル装置では、気体と液体とは混合室において混合され、その下流側の円筒部内に流入し、先端に設けられた噴出孔から噴出される。この特許文献2における二流体混合ノズル装置は、混合室の軸方向の長さが円筒部の軸方向の長さに比べて小さい構造(すなわち、円筒部の軸方向の長さが混合室の軸方向の長さに比べて大きい構造)を備えている。このような構造では、気液混合水は、混合室において流動様式が安定する前に円筒部に流入してしまうため、円筒部の先端壁に設けられた噴出孔からの噴霧状態が脈動して不安定になる。また、特許文献2のように円筒部の軸方向の長さが大きい構造では、混合室から円筒部に流入した気液混合水が円筒部の先端壁(先端面)に到達するまでに移動する距離が大きくなる。したがって、円筒部に流入した気液混合水は、円筒部の先端壁に衝突する前に流速が低下して勢いを失うので、円筒部の先端壁に衝突することによる空気塊の分解が生じにくくなる。その結果、噴出孔に導かれる気液混合水は、微細な気泡が水中に分散した状態になり難く、よって、水滴の微粒化を微細な気泡によって行うことができず、空気塊(例えば環状流のときの液膜の内側にある大きな空気の塊)により行うことになり、水滴の微粒化に多くの圧縮空気を必要としてしまう。
一方、本発明の二流体噴霧器では、第2流路(20)よりも軸方向の長さが大きい第1流路(10)において安定した流動状態の気液混合水の流れが形成される。具体的には、軸方向に長い第1流路(10)では、気液混合水が環状流又はこれに近い流動様式にまで変化して第1流路(10)の内側面に沿って安定した液膜が形成される。これにより、気液混合水が第2流路(20)に流入するときの流動様式のばらつきが生じるのを抑制できるので、噴出孔からの噴霧状態が脈動して不安定になるという不具合が生じるのを抑制できる。
また、本発明の二流体噴霧器では、第2流路(20)の大径部(21)よりも内径が小さい第1流路(10)において流速の大きな気液混合水の流れが形成され、この流速の大きな気液混合水が第2流路(20)に流入する。そして、第1流路(10)よりも長さを小さくしている第2流路(20)では、第1流路(10)から第2流路(20)に流入した気液混合水が先端面(40)に到達するまでに移動する距離が小さい。したがって、第2流路(20)に流入した気液混合水は、流速があまり低下していない勢いのあるうちに第2流路(20)の先端面(40)に衝突する。
しかも、第2流路(20)は大径部(21)を含んでいるので、気液混合水が流れる流路の内径が一定である場合に比べて、気液混合水が衝突する先端面(40)を大きくすることができるとともに、先端面(40)に衝突した気液混合水が第2流路(20)内において例えば渦状に流動するための径方向に大きな空間を形成することができる。
したがって、本発明の二流体噴霧器では、第1流路(10)から第2流路(20)に流入した気液混合水は、大径部(21)において径方向外側に広がりながら先端面(40)に向かって流れ、先端面(40)に勢いよく衝突し、このときの衝撃によって第2流路(20)内において例えば渦状に激しく流動する。これにより、第2流路(20)内において水中の大きな空気塊が微細な多数の気泡に分解されるので、第2流路(20)内の気液混合水は、例えば気泡流又はこれに近い流動状態となる。このようにノズル(3)の噴出孔(30)から噴出する直前の段階で、第2流路(20)において微細な多数の気泡が分散した気液混合水を安定して形成することができる。
以上のことから、本発明の二流体噴霧器では、微粒化された水滴をノズル(3)の噴出孔(30)から安定して噴霧することができ、しかも、水滴を少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができる。
前記二流体噴霧器において、前記第1流路(10)の前記長さ(L1)と前記第2流路(20)の前記長さ(L2)の比(L1/L2)は、1.0よりも大きく4.5よりも小さいことが好ましい。この構成では、例えば後述する図6のグラフに示すように、平均粒子径60μm以下に微粒化された水滴を噴霧することができる。
前記二流体噴霧器において、前記大径部(21)の前記内径の最大値(D2)と前記第1流路(10)の前記内径の最大値(D1)の比(D2/D1)は、例えば1.1よりも大きく20よりも小さくすることができる。
本発明の空気調和装置の室外機は、熱交換器(4)と、前記熱交換器(4)に向かう空気に水を噴霧する前記二流体噴霧器(2)とを備える。この構成では、二流体噴霧器(2)は、少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができるので、空気調和装置の室外機の運転に必要な入力を低減することができる。
本発明によれば、水滴を少ない圧縮空気の量で効率よく微粒化することができる。
本発明の実施形態に係る二流体噴霧器を備えた空気調和装置の室外機を示す概略図である。 前記室外機における二流体噴霧器、熱交換器及び吹出口の配置例を示す斜視図である。 前記二流体噴霧器を示す断面図である。 前記二流体噴霧器のノズルを示す断面図である。 上図は図4におけるVA−VA線断面図であり、下図は図4におけるVB−VB線断面図である。 前記二流体噴霧器において、第1流路の軸方向の長さと第2流路の軸方向の長さとの比(L1/L2)と、噴霧される水滴の平均粒子径との関係の一例を示すグラフである。 図6のグラフに示す実験で用いられた第1流路の長さL1、第2流路の長さL2、第1流路の内径の最大値D1及び第2流路の内径の最大値D2を示す表である。 前記ノズルの変形例1を示す断面図である。 前記ノズルの変形例2を示す断面図である。 前記ノズルの変形例3を示す断面図である。 前記ノズルの変形例4を示す断面図である。 前記ノズルの変形例5を示す断面図である。 前記室外機の変形例1を示す概略図である。 前記室外機の変形例2を示す概略図である。 前記室外機の変形例3を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る二流体噴霧器2及びこれを備えた空気調和装置の室外機100について図面を参照して説明する。空気調和装置は、図1に示す室外機100と、図略の室内機と、これらを接続する図略の連絡配管(冷媒配管)とを備えている。空気調和装置は、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えている。
[空気調和装置の室外機]
図1に示すように、室外機100は、噴霧機構1、熱交換器4、送風機5、圧縮機6、制御部7、外気温度センサ8などを備えている。熱交換器4、送風機5、圧縮機6及び制御部7は、室外機100のケース9内に収容されている。制御部7は、噴霧機構1、送風機5、圧縮機6などの運転を制御する。熱交換器4及び圧縮機6は、前記冷媒回路に設けられている。
噴霧機構1は、冷房運転時において熱交換器4に向かう外気を冷却することができる。噴霧機構1は、熱交換器4に向かう外気の温度を低下させることにより、熱交換器4の伝熱管及び冷媒を冷却する効果を高めることができる。このように噴霧機構1は、熱交換器4及び冷媒を補助的に冷却して空気調和装置の冷房能力を高めることができる。噴霧機構1の詳細については後述する。
熱交換器4としては、例えばクロスフィンコイル式の熱交換器が挙げられるが、これに限定されない。クロスフィンコイル式の熱交換器は、伝熱管と、伝熱管が貫通する多数のプレートフィンとを備えており、伝熱管の内部を冷媒が流れ、プレートフィン同士の間を外気が流れる。図2に示す具体例では、熱交換器4は、室外機100の設置面(水平面)に対して上方に立設されており、平面視で略U字形状を有している。ただし、熱交換器4の配置はこれに限られない。ケース9の4つの側板のうち、熱交換器4に対向する3つの側板9a,9b,9cには、外気をケース9内に吸い込むために図略の吸込口が設けられている。また、ケース9の天板9dにはケース9内の空気を外部に吹き出すための吹出口9eが設けられている。
送風機5としては、例えば軸流送風機、遠心送風機、斜流送風機などを用いることができる。図1に示すように、送風機5は、羽根車5aと、この羽根車5aを回転させる図略のモータとを備えている。本実施形態では、送風機5は、ケース9内の上部に設けられており、図2に示す吹出口9eの直下に配置されている。ただし、送風機5の配置はこれに限られない。送風機5は、熱交換器4よりも空気の流れ方向の下流側に位置している。
空気調和装置の運転時には、圧縮機6が運転されることにより冷媒が室外機100と室内機との間を循環するとともに、送風機5のモータが運転されることにより羽根車5aが回転し、外気がケース9の吸込口からケース9の内部に吸い込まれる。ケース9の内部に吸い込まれた外気は、熱交換器4において冷媒と熱交換した後、吹出口9eを通じてケース9の外部に吹き出される。
例えば冷房運転時には、ケース9の内部に吸い込まれた外気は、凝縮器として機能する熱交換器4における伝熱管を介して、この伝熱管内を流れる高温高圧の冷媒と熱交換する。すなわち、外気は、熱交換器4の伝熱管及び冷媒を冷却する。これにより、熱交換器4の伝熱管を流れる冷媒は冷却されて凝縮する。外気温度センサ8は、外気温度を検知することができる。
[噴霧機構]
次に、噴霧機構1について説明する。図1に示すように、噴霧機構1は、1つ又は複数の二流体噴霧器2と、液体供給機構60と、気体供給機構70とを備えている。以下では、噴霧機構1が複数の二流体噴霧器2を備えている場合を例に挙げて説明するが、噴霧機構1は1つの二流体噴霧器2のみを備えていてもよい。
複数の二流体噴霧器2の配置は、特に限定されないが、例えば図2に示すような配置例を挙げることができる。図2に示す配置例では、複数の二流体噴霧器2は、熱交換器4に対向する位置に配列されている。各二流体噴霧器2は、送風機5の羽根車5aが回転することにより形成される気流の方向において、熱交換器4よりも上流側に位置している。本実施形態では、複数の二流体噴霧器2は、熱交換器4の側方に配置されている。具体的に、熱交換器4に沿った3つの側板9a,9b,9cのそれぞれに、1つ又は複数の二流体噴霧器2が対向するように配置されている。
複数の二流体噴霧器2は、二流体噴霧器2による冷却効果が熱交換器4のほぼ全体にわたって及ぼされるように、熱交換器4に対向する3つの側板9a、9b、9cにおいて互いに間隔を空けて配置されている。各二流体噴霧器2は、ケース9の側板、天板、又はケース9に別途設けられた図略の支持部材によって支持されている。
各二流体噴霧器2は、熱交換器4に向かう空気に水を噴霧する。図1に示す実施形態では、二流体噴霧器2における水滴の噴霧方向が熱交換器4とは反対側(熱交換器4から遠ざかる方向)に向いているが、これに限られない。例えば、図14に示す変形例2のように二流体噴霧器2における水滴の噴霧方向は熱交換器4側に向いていてもよく、図15に示す変形例3のように二流体噴霧器2における水滴の噴霧方向は熱交換器4に沿った方向(図14では下方)に向いていてもよい。
図1に示す実施形態では、二流体噴霧器2から噴霧された水滴は、図1において一点鎖線の矢印で示すように、熱交換器4とは反対側に向かう空気中を放射状に拡散しながら、次第に熱交換器4側に向きを変え、熱交換器4に向かって移動する。水滴の全部又はその大半は、熱交換器4に到達する前に気化する。
液体供給機構60は、液送配管61と、液送ポンプ62とを含む。液送配管61は、例えば水道などの水供給源Tと二流体噴霧器2とを接続している。液送ポンプ62は、液送配管61を通じて水を二流体噴霧器2に送る。
気体供給機構70は、気送配管71と、例えばコンプレッサーなどの気送ポンプ72とを含む。気送配管71は、気送ポンプ72と二流体噴霧器2とを接続している。気送ポンプ72は、気送配管71を通じて空気を二流体噴霧器2に送る。
図1では、1つの二流体噴霧器2に対して液体供給機構60及び気体供給機構70が接続されている状態を示しており、他の二流体噴霧器2の図示を省略しているが、液体供給機構60及び気体供給機構70は、他の二流体噴霧器2に対しても図1に示す接続状態と同様に接続される。具体的には、例えば、液体供給機構60の液送配管61は、途中で分岐して複数の二流体噴霧器2に接続され、気体供給機構70の気送配管71は、途中で分岐して複数の二流体噴霧器2に接続される。
[二流体噴霧器]
次に、二流体噴霧器2について詳細に説明する。図3は、二流体噴霧器2を示す断面図である。図4は、二流体噴霧器2のノズル3を示す断面図である。図3及び図4に示すように、二流体噴霧器2は、気液混合部50と、ノズル3とを備える。図3に示すように、ノズル3は、気液混合部50の下流側端部(具体的には、後述する第2胴体56の下流側端部)に連結されている。これにより、ノズル3は、気液混合部50において生成された気液混合水を受け入れることができる。
ノズル3は、例えば図3に示すような支持部材57によって支持されることが可能であるが、このような支持構造に限られない。支持部材57は、例えば気液混合部50に固定されている。ノズル3と第2胴体56の下流側端部とは、支持部材57に設けられた貫通孔57aに挿入されている。この貫通孔57aは、ノズル3及び第2胴体56の形状に沿った内側面を有する。支持部材57には、ボルト挿通孔57bが設けられており、第1胴体55には、ボルト挿通孔57bに対応する位置にボルト挿通孔55bが設けられている。これらのボルト挿通孔55b,57bに挿通される図略のボルトとナットによって支持部材57は第1胴体55に固定される。
[気液混合部]
気液混合部50は、二流体噴霧器2に供給される水と二流体噴霧器2に供給される空気とが混合された気液混合水を生成する機能と、生成された気液混合水をノズル3に案内する機能とを有する。
気液混合部50は、流路が形成された胴体を備えている。図3に示す具体例では、前記胴体は、第1胴体55と、第2胴体56とを含み、気液混合部50の前記流路は、液体流路51と、気体流路52と、気液混合流路53と、連絡流路54とを含む。液体流路51、気体流路52及び気液混合流路53は、第1胴体55に設けられており、連絡流路54は、第2胴体56に設けられている。第2胴体56の上流側端部は、第1胴体55に設けられた凹部55aに嵌まり込んでいる。なお、図3に示す具体例では、第1胴体55と第2胴体56は、別々の部材で形成されているが、これに限られず、1つの部材によって形成されていてもよい。また、連絡流路54は省略することもできる。
液体流路51の上流側端部51aは液体供給機構60の液送配管61に接続されており、これにより、液送配管61によって送られる水は液体流路51に流入する。気体流路52の上流側端部52aは気体供給機構70の気送配管71に接続されており、これにより、気送配管71によって送られる空気は気体流路52に流入する。液体流路51を流れる水と気体流路52を流れる空気が気液混合流路53において合流すると、気液混合流路53において水と空気が混合された気液混合水が生成される。生成された気液混合水は、連絡流路54を通ってノズル3に送られる。
なお、気液混合部50は、水と空気とが混合された気液混合水を生成する機能と、生成された気液混合水をノズル3に案内する機能とを有していればよいので、図3に示す構造に限られず、他の構造を採用することもできる。また、図3に示す具体例では、気液混合流路53及び連絡流路54の内径は、後述するノズル3の第1流路10の内径よりも大きく、連絡流路54の内径は、気液混合流路53の内径よりも大きいが、これに限られない。
また、図3に示す具体例では、気液混合部50において水が流れる流路(すなわち液体流路51、気液混合流路53及び連絡流路54)の中心線Aは、ノズル3の中心線Aと一致しているが、これに限られない。液体流路51、気液混合流路53及び連絡流路54の中心線は、ノズル3の中心線Aに対してずれた位置に設けられていてもよい。また、図3に示す具体例では、気体流路52は、気液混合流路53に対して気液混合流路53の側部に接続されているが、これに限られない。
[ノズル]
図5の上図は、図4におけるVA−VA線断面図であり、図5の下図は、図4におけるVB−VB線断面図である。図4及び図5に示すように、ノズル3は、流入口11と、第1流路10と、第2流路20と、1つ又は複数の噴出孔30とを有する。
流入口11は、気液混合部50において生成された気液混合水がノズル3に流入する上流側端部の開口である。噴出孔30は、ノズル3から気液混合水が噴出する孔である。図5に示す具体例では、ノズル3は、周方向に互いに間隔をあけて設けられた4つの噴出孔30を有するが、これに限られない。第1流路10と第2流路20は、ノズル3において流入口11から噴出孔30までの流路を構成している。第1流路10と第2流路20は、流入口11と噴出孔30とをつなぐ流路である。第1流路10は、第2流路20の大径部21に直接接続されている流路である。
ノズル3は、微細な気泡が水中に分散した状態の気液混合水を噴出孔30に安定して供給するとともに、噴出孔30から微細化された水滴を安定して噴霧する機能を有する。ノズル3の第1流路10には、気液混合部50において生成された気液混合水が流入する。第1流路10に流入した気液混合水は、第1流路10に案内されて第2流路20に流入する。第2流路20に流入した気液混合水は、噴出孔30に案内されて噴出孔30から噴出される。
本実施形態では、第1流路10の中心線Aと第2流路20の中心線Aは一致しているが、これに限られず、これらの中心線は例えば互いに径方向にずれていてもよい。ノズル3の軸方向は、第1流路10の中心線Aの方向(第2流路20の中心線Aの方向)である。
ノズル3は、第1流路10、第2流路20及び噴出孔30が形成された胴体を備えている。図4に示す具体例では、ノズル3の前記胴体は、第1胴体3Aと、第2胴体3Bとを含む。ただし、ノズル3は、単一の部材によって形成されていてもよい。第1胴体3Aの下流側端部は、第2胴体3Bの上流側に設けられた凹部に嵌合されており、これにより、第1胴体3Aと第2胴体3Bが一体化されている。本実施形態では、図5に示すように、軸方向に直交する平面で切断したときの断面において、第1胴体3A及び第2胴体3B、並びに第1流路10及び第2流路20は、円形状であるが、これに限られない。
図4に示すように、第1流路10は、ノズル3の第1胴体3Aに設けられた貫通孔の内周面44によって区画されている。本実施形態では、第1流路10は、一方向(ノズル3の軸方向)に平行に延びている。第1流路10は、軸方向において内径が一定の部位である。第1流路10は、後述する第2流路20の大径部21よりも内径が小さい部位である。このように第1流路10は、一方向(ノズル3の軸方向)に平行に延びており、軸方向において内径が一定であり、第2流路20の大径部21よりも内径が小さい部位であるので、第1流路10においては、気液混合部50を流れるときに比べて、気液混合水は、流速が高められ、且つ、流動様式が安定しやすくなる。
第2流路20は、ノズル3の第1胴体3Aの端面45と、ノズル3の第2胴体3Bに設けられた凹部の内周面46と、凹部の先端面40とによって区画されている。図4に示す具体例では、第2流路20は、内径が軸方向において一定の上流側部分20Aと、内径が先端側(噴出孔30側)に向かうにつれて小さくなる下流側部分20B(収束部分20B)とを有する。すなわち、下流側部分20Bは、先端側に向かうにつれて流路が先細りしている。
先端面40は、図4に一点鎖線の曲線の矢印で示すように第2流路20に流入した気液混合水が第2流路20の先端側において衝突する面である。先端面40は、ノズル3の軸方向(第1流路10の中心線A)に対して交わる方向に延びる面である。図4に示すように、ノズル3の先端面40は、先端に向かうにつれて先細りするテーパー面41と、テーパー面41の先端に接続されている平面42とによって構成されている。平面42は、ノズル3の軸方向(第1流路10の中心線A)に対して直交する方向に延びる面である。
図4及び図5に示すように、平面42は、テーパー面41の円形の先端を塞ぐように第2流路20の先端の位置に設けられている。噴霧孔30は、平面42に隣接する位置に設けられている。ただし、先端面40は、図4及び図5に示す構成に限られず、例えば後述する変形例1〜4のようにテーパー面41のみによって構成されていてもよく、変形例5のようにノズル3の軸方向(第1流路10の中心線A)に対して直交する方向に延びる平面のみによって構成されていてもよい。
第2流路20は、第1流路10の内径よりも大きな内径を有する大径部21を含む。図4及び図5に示す本実施形態では、第2流路20は、大径部21と、第1流路10の内径よりも小さな内径を有する小径部22とを含むが、これに限られず、例えば後述する図12に示す変形例5のように第2流路20が大径部21のみによって構成されていてもよい。
小径部22は、図5の下図に示す二点鎖線の円よりも軸方向先端側の部分である。大径部21は、上流側部分20Aの全体と下流側部分20Bの一部によって構成されており、小径部22は、下流側部分20Bの残部(すなわち下流側部分20Bの先端部)によって構成されている。したがって、第1流路10を流出した気液混合水は、まず、大径部21に流入し、大径部21において径方向外側に広がりながら先端面40に向かって流れ、先端面40に勢いよく衝突し、このときの衝撃によって第2流路20(主に大径部21)において例えば渦状に激しく流動する。これにより、第2流路20内において水中の大きな空気塊が微細な多数の気泡に分解されるので、第2流路20内の気液混合水は、例えば気泡流又はこれに近い流動状態となる。
噴出孔30は、ノズル3の先端部に設けられている。噴出孔30は、第2流路20とノズル3の外部(二流体噴霧器2の外部)とを連通するようにノズル3の先端部を貫通する貫通孔によって構成されている。図4及び図5に示す具体例では、噴出孔30は、小径部22に設けられているが、これに限られず、大径部21に設けられていてもよい。
図4に示す具体例では、ノズル3の噴出孔30から気液混合水が噴出される噴出方向は、図4において一点鎖線の直線の矢印で示すように、ノズル3の軸方向(中心線A)に対して外側に傾斜した方向に向いている。噴出方向は、例えば後述する図10に示す変形例3のようにノズル3の軸方向に平行な方向に向いていてもよい。なお、噴出方向を示す一点鎖線の矢印は、代表的な(平均的な)水の進行方向であって、実際に噴出孔30から噴霧される水滴は、一点鎖線の矢印を中心として略円錐形状に周囲に広がりながら空気中を移動する。
次に、ノズル3の第1流路10の長さ及び内径と、第2流路20の長さ及び内径との関係について説明する。
図4に示すように、第1流路10の軸方向の長さL1は、第2流路20の軸方向の長さL2よりも大きい。第1流路10の長さL1と第2流路20の長さL2の比(L1/L2)は、1.0よりも大きく4.5よりも小さいことが好ましい。長さの比(L1/L2)が1.0よりも大きく4.5よりも小さいときには、例えば図6のグラフに示すように平均粒子径60μm以下に微粒化された水滴を噴霧することができる。また、長さの比(L1/L2)は、1.27以上3.45以下の範囲にあるのがより好ましく、この場合には図6のグラフに示すように平均粒子径をさらに小さくすることができる。
大径部21の内径の最大値D2と第1流路10の内径の最大値D1の比(D2/D1)は、例えば1.1よりも大きく20よりも小さくすることができる。内径の比(D2/D1)は、例えば1.5以上10.7以下の範囲にあるのがより好ましい。
なお、図6に示すデータは、第1流路の長さL1、第2流路の長さL2、第1流路10の内径の最大値D1及び第2流路20の大径部21の内径の最大値D2(図4における上流側部分20Aの内径)を図7に示す表のように種々の値に変えて試験を行うことによって得られたデータである。すなわち、図6に示すデータは、第1流路の長さL1を5.0mm〜38.8mmの範囲、第2流路の長さL2を2.9mm〜12.9mmの範囲、第1流路の内径の最大値D1を0.6mm〜2.0mmの範囲、第2流路の内径の最大値D2を3.0mm〜6.4mmの範囲で種々変えて実験を行って得られたものである。
これらの範囲のうち、微粒化された水滴を噴霧するという観点では、次のような数値範囲であるのがより好ましい。
第1流路10の長さL1の下限は、5.0mm以上であるのが好ましく、10.0mm以上であるのがより好ましい。第1流路10の長さL1の上限は、38.8mm以下であるのが好ましく、36.0mm以下であるのがより好ましい。
第2流路20の長さL2の下限は、2.9mm以上であるのが好ましく、5.5mm以上であるのがより好ましい。第2流路20の長さL2の上限は、12.9mm以下であるのが好ましく、7.9mm以下であるのがより好ましい。
第1流路10の内径の最大値D1の下限は、0.6mm以上であるのが好ましく、0.8mm以上であるのがより好ましい。第1流路10の内径の最大値D1の上限は、4.0mm以下であるのが好ましく、2.0mm以下であるのがより好ましい。
第2流路20の大径部21の内径の最大値D2の下限は、1.0mm以上であるのが好ましく、3.0mm以上であるのがより好ましい。第2流路20の大径部21の内径の最大値D2の上限は、6.4mm以下であるのが好ましく、5.8mm以下であるのがより好ましい。
また、噴出孔30の内径の下限は、0.4mm以上であるのが好ましく、0.6mm以上であるのがより好ましい。噴出孔30の内径の上限は、2.0mm以下であるのが好ましく、1.6mm以下であるのがより好ましい。
二流体噴霧器2に流入する水流量の下限は、0.020L/分以上であるのが好ましく、0.030L/分以上であるのがより好ましい。二流体噴霧器2に流入する水流量の上限は、2.0L/分以下であるのが好ましく、1.0L/分以下であるのがより好ましい。具体例として、二流体噴霧器2に流入する水流量は0.040L/分〜0.080L/分とすることができるが、これに限られない。
二流体噴霧器2に流入する空気流量の下限は、1.0L/分以上であるのが好ましく、1.5L/分以上であるのがより好ましい。二流体噴霧器2に流入する空気流量の上限は、50L/分以下であるのが好ましく、30L/分以下であるのがより好ましい。具体例として、二流体噴霧器2に流入する空気流量は3L/分〜13L/分とすることができるが、これに限られない。
二流体噴霧器2の噴霧圧力の下限は、0.03MPa以上であるのが好ましく、0.04MPa以上であるのがより好ましい。二流体噴霧器2の噴霧圧力の上限は、0.5MPa以下であるのが好ましく、0.4MPa以下であるのがより好ましい。具体例として、二流体噴霧器2の噴霧圧力は0.04MPa〜0.19MPaとすることができるが、これに限られない。
[動作]
次に、室外機100の動作の一例について説明するが、室外機100の動作は、以下に説明する内容に限定されるものではない。
制御部7は、外気温度センサ8によって外気温度が所定の温度以上に達したことを検知すると、冷房運転の負荷が所定のレベルを超えたと判断し、液送ポンプ62及び気送ポンプ72を制御して複数の二流体噴霧器2から水の噴霧を開始する。例えば、制御部7は、所定時間の間、各二流体噴霧器2から連続的に又は間欠的に水が噴霧されるように液送ポンプ62及び気送ポンプ72を制御する。
液送ポンプ62及び気送ポンプ72が運転されると、液送配管61を通じて二流体噴霧器2の気液混合部50に水が供給されるとともに、気送配管71の第1気送配管71aを通じて気液混合部50にガス(空気)が供給される。これにより、気液混合部50において気液混合水が生成される。生成された気液混合水は、ノズル3に案内される。
ノズル3に案内された気液混合水は、第1流路10において流速が高められるとともに流動様式が例えば環状流又はこれに近い流動様式に変化し、第2流路20に流入する。第2流路20に流入した気液混合水は、大径部21において径方向外側に広がりながら先端面40に向かって流れ、流速があまり減少していない勢いのあるうちに先端面40に衝突する。このときの衝撃によって第2流路20内において気液混合水は渦状に激しく流動する。これにより、第2流路20内において水中の大きな空気塊が微細な多数の気泡に分解されるので、第2流路20内の気液混合水は、例えば気泡流又はこれに近い流動状態となる。
このようにノズル3の噴出孔30から噴出する直前に、第2流路20において微細な多数の気泡が分散した気液混合水を安定して形成することができる。噴出孔30に到達した気液混合水は、多数の微細な気泡を含んでおり、これらの気泡とともに二流体噴霧器2の外部に噴霧される。多数の気泡を含む水が噴出孔30から噴霧されるとき又は噴出孔30から噴霧された後、気泡が膨張し、はじけることによって水滴が微細化される。
[二流体噴霧器の変形例]
図8は、二流体噴霧器2のノズル3の変形例1を示す断面図である。図9は、ノズル3の変形例2を示す断面図である。図10は、ノズル3の変形例3を示す断面図である。図11は、ノズル3の変形例4を示す断面図である。図12は、ノズル3の変形例5を示す断面図である。
変形例1〜5のノズル3は、先端面40の形状が図4に示すノズル3と異なっている。変形例1〜4では、先端面40は、先端に向かうにつれて先細りするテーパー面41のみによって構成されている。また、図11に示す変形例4のノズル3では、テーパー面41は、断面が略円弧状の曲線である点で変形例1〜3と異なっている。図12に示す変形例5では、先端面40は、ノズル3の軸方向(第1流路10の中心線A)に対して直交する方向に延びる平面42のみによって構成されている。
図8に示す変形例1及び図10に示す変形例3のノズル3では、大径部21の内径の最大値D2と第1流路10の内径の最大値D1の比(D2/D1)が図4に示すノズル3に比べて小さい値に設定されている。
図9に示す変形例2のノズル3では、第2流路20は、内径が先端側(噴出孔30側)に向かうにつれて小さくなる部分20B(収束部分20B)を有する一方で、図4に示すノズル3のような上流側部分20A(内径が軸方向において一定の部分)を有していない。この変形例2では、図4に示すノズル3に比べて、第2流路20の軸方向の長さL2をさらに小さくすることが容易である。これにより、第2流路20に流入した気液混合水が先端面40に衝突するときの流速の低下をさらに抑制できる。
図10に示す変形例3のノズル3では、1つの噴出孔30のみが設けられている。変形例3では、噴出孔30は、第1流路10の中心線A(第2流路20の中心線A)上に設けられている。
図12に示す変形例5のノズル3では、第2流路20は、内径が軸方向において一定の部分20Aを有する一方で、図4に示すノズル3のような下流側部分20B(収束部分20B)を有していない。この変形例5のノズル3では、複数の噴出孔30のそれぞれは、ノズル3の先端の角部に設けられている。
[室外機の変形例]
図13は、室外機100の変形例1を示す概略図である。図14は、室外機100の変形例2を示す概略図である。図15は、室外機100の変形例3を示す概略図である。
二流体噴霧器2、熱交換器4及び送風機5は、図13に示す変形例1のように配置されていてもよい。図13に示す配置例では、送風機5が熱交換器4に水平方向に対向する位置に設けられている。このような形態は、例えば家庭用の小型の室外機などで採用されているが、それに限定されるものではない。
また、図14に示す変形例2のように、二流体噴霧器2は水滴を熱交換器4に向けて噴霧するにように配置されていてもよい。
また、図15に示す変形例3のように、二流体噴霧器2は水滴を下方に向けて噴霧するように配置されていてもよい。
[実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態では、第1流路10の軸方向の長さL1を第2流路20の軸方向の長さL2よりも大きくし、第2流路20における大径部21の内径を第1流路10の内径よりも大きくしている。これにより、微粒化された水滴をノズル3の噴出孔30から安定して噴霧することができる。
本実施形態では、第2流路20よりも軸方向の長さが大きい第1流路10において安定した流動状態の気液混合水の流れが形成される。具体的には、軸方向に長い第1流路10では、気液混合水が環状流又はこれに近い流動様式にまで変化して第1流路10の内側面に沿って安定した液膜が形成される。これにより、気液混合水が第2流路20に流入するときの流動様式のばらつきが生じるのを抑制できるので、噴出孔からの噴霧状態が脈動して不安定になるという不具合が生じるのを抑制できる。
また、本実施形態では、第2流路20の大径部21よりも内径が小さい第1流路10において流速の大きな気液混合水の流れが形成され、この流速の大きな気液混合水が第2流路20に流入する。そして、第1流路10よりも長さを小さくしている第2流路20では、第1流路10から第2流路20に流入した気液混合水が先端面40に到達するまでに移動する距離が小さい。したがって、第2流路20に流入した気液混合水は、流速があまり低下していない勢いのあるうちに第2流路20の先端面40に衝突する。
しかも、第2流路20は大径部21を含んでいるので、気液混合水が流れる流路の内径が一定である場合に比べて、気液混合水が衝突する先端面40を大きくすることができるとともに、先端面40に衝突した気液混合水が第2流路20内において例えば渦状に流動するための径方向に大きな空間を形成することができる。
したがって、本実施形態では、第1流路10から第2流路20に流入した気液混合水は、大径部21において径方向外側に広がりながら先端面40に向かって流れ、先端面40に勢いよく衝突し、このときの衝撃によって第2流路20内において例えば渦状に激しく流動する。これにより、第2流路20内において水中の大きな空気塊が微細な多数の気泡に分解されるので、第2流路20内の気液混合水は、例えば気泡流又はこれに近い流動状態となる。このようにノズル3の噴出孔30から噴出する直前の段階で、第2流路20において微細な多数の気泡が分散した気液混合水を安定して形成することができる。
また、二流体噴霧器2において、第1流路10の長さL1と第2流路20の長さL2の比(L1/L2)は、1.0よりも大きく4.5よりも小さいことが好ましい。この構成では、例えば後述する図6のグラフに示すように、平均粒子径60μm以下に微粒化された水滴を噴霧することができる。
また、二流体噴霧器2において、大径部21の内径の最大値D2と第1流路10の内径の最大値D1の比(D2/D1)は、例えば1.1よりも大きく20よりも小さくすることができる。
第1流路の内径が第2流路の内径に近づきすぎると、第2流路20において微細な気泡の発生量が減少する傾向にあると考えられる。また、内径の比(D2/D1)の下限を上記のように設定することにより、大径部21に流入した気液混合水が、大径部21内を径方向外側に広がるスペースが十分に確保できる。また、内径の比(D2/D1)の上限を上記のように設定することにより、大径部21の大きさが過度に大きくなって気液混合水が長い時間、大径部21に滞留するのを抑制できる。
以上のように、本実施形態では、第1流路10の内径と第2流路20の内径を上記のように組合せることによって、噴出孔30の直前の第2流路20において気泡流を形成することができ、低い動力で安定して微細な水滴を噴霧させることができる。これにより、噴霧圧力が例えば0.3MPa以下の領域でこれまで以上に微粒化効果が得られる噴霧を実現できる。また、上述したように第2流路20において気泡流を生成することができるので、水流量を下げることも可能になる。具体例を挙げると、例えば28L/時の水を噴霧するために必要な圧縮機動力を100W程度で所望の水滴の平均粒子径を得ることができる。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
例えば、前記実施形態では、室外機100が複数の二流体噴霧器2を備える場合を例示したが、これに限られず、室外機100は1つの二流体噴霧器2のみを備えていてもよい。
前記実施形態では、二流体噴霧器2を空気調和装置の室外機100に適用する場合を例示したが、これに限られない。二流体噴霧器2は、室外機以外の他の用途にも適用することができる。具体的には、二流体噴霧器2は、例えば室内を加湿する用途(例えば植物工場内を加湿する用途)などに適用することもできる。
1 噴霧機構
2 二流体噴霧器
3 ノズル
4 熱交換器
7 制御部
10 第1流路
20 第2流路
21 大径部
30 噴出孔
40 先端面
50 気液混合部
60 液体供給機構
70 気体供給機構
100 空気調和装置の室外機
A ノズルの中心線
D1 第1流路の内径の最大値
D2 第2流路の大径部の内径の最大値
L1 第1流路の軸方向の長さ
L2 第2流路の軸方向の長さ

Claims (4)

  1. 水と空気とを混合した気液混合水が流れる第1流路(10)と、前記第1流路(10)から前記気液混合水が流入する第2流路(20)と、前記第2流路(20)から流入する前記気液混合水を噴出する1つ又は複数の噴出孔(30)とが設けられ、前記第2流路(20)を流れる前記気液混合水が衝突する先端面(40)を有するノズル(3)を備え、
    前記第2流路(20)は、前記第1流路(10)の内径よりも大きな内径を有する大径部(21)を含み、
    前記第1流路(10)の軸方向の長さ(L1)は、前記第2流路(20)の軸方向の長さ(L2)よりも大きい二流体噴霧器。
  2. 前記第1流路(10)の前記長さ(L1)と前記第2流路(20)の前記長さ(L2)の比(L1/L2)は、1.0よりも大きく4.5よりも小さい、請求項1に記載の二流体噴霧器。
  3. 前記大径部(21)の前記内径の最大値(D2)と前記第1流路(10)の前記内径の最大値(D1)の比(D2/D1)は、1.1よりも大きく20よりも小さい、請求項1又は2に記載の二流体噴霧器。
  4. 熱交換器(4)と、
    前記熱交換器(4)に向かう空気に水を噴霧する請求項1〜3の何れか1項に記載の二流体噴霧器(2)と、を備える空気調和装置の室外機。
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