JP2004216320A - 噴霧ノズル - Google Patents

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Shoichi Shimose
昭一 下世
Masatada Yamamoto
雅恭 山本
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Kyoritsu Gokin Co Ltd
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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく、低い気体圧で液滴径を均一かつ微細化でき、広角度で円錐状に噴霧できる噴霧ノズルを提供する。
【解決手段】噴霧ノズルは、先端部にスリット状噴射口3を備えた液体噴射ノズル1と、この液体噴射ノズルを同軸に収容し、かつ先端部に十字状のスリット状吐出孔9を有するノズル本体7と、前記液体噴射ノズルとノズル本体との間に形成された環状気体流路13と、前記噴射口の下流域に形成された混合ゾーン14とを備えている。前記スリット状噴射口3は、前記十字状のスリット状吐出孔9のうち1つのスリット状開口部に対して実質的に同じ位相で配向している。このようなノズルでは、気体圧0.1MPa以下で、気体と液体とを気体/液体=150以上の体積比で混合したとき、噴霧角度20〜60°で混合ミストを円錐状又は放射状に噴霧可能である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体と液体とを混合して噴霧するのに有用な噴霧ノズル、特に低圧圧縮空気を用いてミストを微細化し、高温ガス(ゴミ焼却炉などの排ガス処理装置で生成するガスなど)などの加熱体を冷却するのに有用な噴霧ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱炉(例えば、ゴミや産業廃棄物の焼却炉、溶融炉、電気炉や加熱炉など)で発生する高温ガス、圧延ロールや、加熱された耐火物などの冷却には、気体(空気、不活性ガスなど)と水とを混合して、微細な混合ミストを生成するため噴霧ノズルが利用されている。この噴霧ノズルでは、冷却効率を高めるため、液滴を微粒子化する必要がある。特に、焼却炉では、ダイオキシンの生成を抑制するため、焼却炉に接続された減温炉(又は減温塔)に噴霧ノズルを装着し、最大液滴径を小さくするとともにミストを微細化し、焼却灰や集塵機などの濡れを防止しつつガスの冷却効率を高めている。
【0003】
特許第3034974号明細書には、液加圧吹き出しのための圧力旋回ノズルと、この圧力旋回ノズルの周りに設けた高速ガス吹き出し用筒状体とで構成され、先端部が先細り構造とした加圧二流体ノズルにおいて、吹き出し高速ガスの流速を調節することにより、形成される噴霧の液滴径を制御する制御方法が開示されている。しかし、このノズルは、圧力旋回ノズルを必要とし、構造が複雑化及び大型化するとともにコスト高となる。また、構造が複雑であるため、メインテナンスも煩雑化する。さらに、微細なミストを広角に噴霧することが困難である。
【0004】
特開2001−149822号公報には、内筒、中筒および外筒の三重筒とし、前記内筒の中空部を中心空気流路、内筒と中筒との間の中間環状流路を液体流路、中筒と外筒との間の外側環状流路を外側空気流路として形成し、前記液体流路に液体を旋回させるための旋回手段を設け、液体を旋回流とすることにより一次微粒子化し、この旋回流となった液体を、前記中心空気流路と外側空気流路を流通する空気とに順次衝突させて二次微粒化と三次微粒化とを行い、外筒の先端部の噴射口から気液混合ミストを噴射させる二流体ノズルが開示されている。しかし、この二流体ノズルは、三重筒構造を有するだけでなく、旋回手段を内筒と中筒との間に液体流路に配設する必要があり、構造が複雑化及び大型化し、コスト高となる。また、構造が複雑であるため、メインテナンスも煩雑化する。さらに、微細なミストを広角に噴霧することが困難であり、冷却効率を高めることが困難である。
【0005】
さらに、これらのノズルを利用すると、旋回した液体流の外側から気体を噴出させるため、噴霧粒子を微細化しやすい。しかし、スプレーパターンが狭角であり、かつ噴霧速度が大きいため、ミストの噴霧到達飛距離が長くなる。そのため、噴霧ノズルを減温塔(又は冷却塔)で使用すると、短い距離で効率よく冷却できず、減温塔を大型化する必要がある。一方、減温塔のサイズが小さいと、排ガス中のダストを湿らせ、湿ったダストが減温塔の底部に堆積するとともに、集塵機を詰まらせる。特に、前記ノズルでは、ミストの噴霧域の周縁部で液滴径の大きなミストが生成しやすく、ダストを湿潤させる。また、スプレーパターンが狭角であるため、円筒状の塔内で高温ガス流に噴霧しても、高温ガスとの接触又は冷却領域が小さく、被冷却体を効率よく冷却できない。このように、前記ノズルでは、均一かつ微細な液滴で効率よく被冷却体を冷却することが困難である。
【0006】
特公昭63−5142号公報には、先細の先端部に吐出孔が形成されたノズル本体と、このノズル本体内に、噴射孔が前記吐出孔に向いて配設された液体噴射ノズルと、ノズル本体と液体噴射ノズルとの間に形成された気体噴出路と、前記ノズル本体内のうち液体噴射ノズルの前方に形成された気液混合空間を備えており、前記吐出孔と噴射孔とが半径方向に延びる細長い複数の開口部で構成され、かつ前記吐出孔の開口部と噴射孔の開口部との位相が相違している噴霧ノズルが開示されている。この噴霧ノズルでは、逆止弁を備えた接続ユニットを介して、空気圧縮機などの気体供給装置に接続されたホースをノズル本体に接続するとともに、逆止弁を備えた接続ユニットを介して、ポンプなどの液体供給装置に接続された供給管を液体噴射ノズルに接続している。さらに、この文献には、前記吐出孔の開口部と噴射孔の開口部との位相をずらすことにより、気液混合空間での混合性を高めることが記載されている。さらに、この文献の図面には、混合ミストが帯状に飛翔する噴霧パターンが記載されている。
【0007】
しかし、この文献に記載のノズルでは、高圧気体を供給するとともに、噴霧パターンが帯状であるため、短い距離で効率よく被冷却体を冷却できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、構造を複雑化することなく、液滴径を均一かつ微細化できる噴霧ノズル(又は二流体ノズル)及び噴霧方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、低い気体圧及び低い噴霧速度で液滴を微細化できるとともに、広角度で円錐状に噴霧できる噴霧ノズルおよびこのノズルを用いた噴霧方法を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、構造を簡素化して小型化できるとともに、メインテナンスが容易であり、噴霧域の周縁部でも液滴の粗大化を抑制できる噴霧ノズルおよびこのノズルを用いた噴霧方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、先端部に噴射口が形成された液体噴射ノズルと、このノズルを収容し、かつ先端部に放射状の吐出孔が形成されたノズル本体とで構成された噴霧ノズル(二流体ノズル)において、前記液体噴射ノズルの噴射口とノズル本体の吐出孔との位相を同じくすると、構造を簡素化して小型化できるとともに、液滴径を均一かつ微細化しつつ広角に噴霧できることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明の噴霧ノズル(二流体ノズル)は、先端部に液体(水など)を噴射するための噴射口を備えた液体噴射ノズルと、この液体噴射ノズルを同軸に収容し、かつ先端部に吐出孔を有するノズル本体と、前記液体噴射ノズルとノズル本体との間に形成され、かつ気体(空気など)を供給するための環状気体流路と、前記噴射口の下流域に形成され、かつ前記噴射口からの液体(水など)と前記環状流路からの気体(空気など)とを混合するための混合ゾーンとを備えている。この噴霧ノズルでは、前記噴射口が半径方向に交差して延びるスリット状開口部で構成され、前記吐出孔が半径方向に延びる複数のスリット状開口部で構成されており、前記噴射口のスリット状開口部が、前記吐出孔の複数のスリット状開口部のうち少なくとも1つのスリット状開口部に対して実質的に同じ位相で配向している。前記ノズル本体は先細り形状に形成でき、先端部に形成された吐出孔は、十字状などの放射状開口部で構成できる。前記噴射口と吐出孔は、通常、同一軸線上に位置し、前記噴射口は吐出孔に向いている(又は臨んでいる)。
【0013】
前記液体噴射ノズルの先端部において、液体噴射ノズルの内径とノズル本体の内径との割合は、前者:後者=1:1.1〜1:5程度であってもよい。また、液体噴射ノズルの先端部において、液体噴射ノズルの液体流路に対する環状気体流路の面積比は20〜100倍程度であってもよい。さらに、ノズル本体の内壁には、環状気体流路からの気体を混合ゾーンへ案内するための案内手段を形成してもよい。このようなノズルは、気体の圧力0.1MPa以下で、気体と液体とを気体/液体=150以上の体積比で混合したとき、混合ミストを広角の円錐状又は放射状(例えば、噴霧角度20〜60°の広角円錐状)に噴霧可能である。
【0014】
本発明は、前記ノズルを用いる方法であって、液体噴射ノズルからの液体と環状流路からの気体とを合流又は衝突させて混合ゾーンで一次微粒化し、ノズル本体の吐出孔から混合ミストを二次微粒化しつつ噴出させる噴霧方法も含む。この方法において、気体の圧力0.1MPa以下で、気体と液体とを、気体/液体=150以上の体積比で混合してもよい。さらに、噴霧角度20〜60°で混合ミストを噴霧してもよい。
【0015】
さらに、本発明は、噴射口がスリット状開口部で構成され、かつ液体を帯状に噴射可能なフラットスプレーノズルと、吐出孔が放射状開口部で構成され、かつ液体を交差(クロス)した帯状に噴射可能なクロススプレーノズルとを備え、前記フラットスプレーノズルが、噴射口を吐出孔に向けて、クロススプレーノズル内に同軸に収容されている噴霧ノズルを用いる方法も含む。この方法では、噴射口がスリット状開口部で構成され、かつ液体を帯状に噴射可能なフラットスプレーノズルと、吐出孔が放射状開口部で構成され、かつ液体を交差した帯状に噴射可能なクロススプレーノズルとを備えているとともに、前記フラットスプレーノズルが、噴射口を吐出孔に向けて、クロススプレーノズル内に同軸に収容された噴霧ノズルが使用される。この方法では、前記放射状開口部のうち半径方向に延びる1つの開口部に対して前記スリット状開口部を実質的に同じ位相に配向させ、前記フラットスプレーノズルの噴射口から液体を噴射するとともに前記フラットスプレーノズルとクロススプレーノズルとの間の環状流路から気体を供給することにより、噴射口の下流域の混合ゾーンで液体と気体とを混合し、吐出孔から混合ミストを広角のフルコーン状(広角の円錐状)の噴霧パターンで噴霧してもよい。
【0016】
このような噴霧ノズルおよび噴霧方法では、前記噴射口のスリット状開口部が前記吐出孔のスリット状開口部に対して実質的に同じ位相で配向しているので、低い気体圧で気体を供給しても、噴射口からの液体を周囲の気体流により微細な液滴に形成できるとともに液滴径を均一化できる。また、スリット状開口部の噴射口と交差する複数のスリット状開口部の吐出孔とを組み合わせているので、広角の噴霧パターンで混合ミストを噴霧できる。
【0017】
特に、噴霧パターンが幅方向に広がった帯状の噴霧流を形成可能なフラットスプレーノズルと、噴霧パターンが放射方向に広がった噴霧流を形成可能なクロススプレーノズルとを組合せると、低い噴霧速度であっても液滴を微細化しつつ、広角フルコーン状の噴霧パターンで混合ミストを噴霧できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に必要に応じて添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の噴霧ノズル(二流体ノズル)の一例を示す部分切欠斜視図であり、図2は図1に示すノズルの概略断面図であり、図3は図1に示すノズルの概略正面図である。なお、以下の例では、液体として水(高圧水などの加圧水)を用い、気体として空気(加圧空気)を利用している。
【0020】
この噴霧ノズルは、先端部の噴射口から液体を噴射させるための液体噴射ノズル1と、この液体噴射ノズルを同軸で収容するためのノズル本体7とを備えており、前記液体噴射ノズル1の外周とノズル本体7の内周との間には気体を供給するための環状気体流路13が形成されている。
【0021】
前記液体噴射ノズル1は、先端部に噴射口3が形成されたチップ2と、このチップを螺合などにより装着するための中間管体4と、この管体を装着するための内管本体5とで構成されており、前記噴射口3は、中間管体4及び内管本体5の中空部に形成された液体流路と通じている。前記噴射口3は、半径方向に延びるスリット状又は細長状開口部(X軸方向に延びる開口部)で構成されている。そのため、液体噴射ノズル1単独で使用すると、液体噴射ノズルの軸線に対して直交する1つの面方向に広がりを有する帯状の噴霧パターンを形成できる。すなわち、液体噴射ノズル1は液体を細幅の帯状に噴射可能なフラットスプレーノズル(又はフラットパターンを形成可能なノズル)を構成する。
【0022】
前記ノズル本体7は、先端部が先細状に湾曲したノズルチップ8と、このノズルチップの先端部に形成された吐出孔9と、前記ノズルチップ8を外管本体11に装着するためのアダプタ10とを備えており、ノズルチップ8の吐出孔9は、互いに交差して半径方向に延びる十字状のスリット状開口部で構成されている。この例では、吐出孔9は、軸芯部(又は中心部)の幅が広く、周縁部(又は上流方向)に向かって幅が狭くなるスリット(X軸方向に延びる開口部)と、このスリットに対して直交する方向に延びる上記と同様のスリット(Y軸方向に延びる開口部)との十字状開口部で構成されている。このノズル本体7単独では、前記十字状吐出孔により液体を、十字状開口部に対応し、かつ周縁部が湾曲して連なった菱形状の噴霧パターンを形成できる。そのため、ノズル本体7は、液体を放射方向に交差した放射状(この例では菱形状)に噴霧可能なクロススプレーノズルを構成する。
【0023】
前記噴射口3と前記吐出孔9とは同一軸線上に位置し、前記噴射口3は吐出孔9に向いている。さらに、前記環状流路13の下流部はオリフィス12により流路が狭まった気体オリフィス流路13aを形成しており、前記ノズル本体7のうち前記噴射口3の下流域には、前記噴射口3からの液体と前記環状流路13からの気体とを混合するための混合ゾーン14が形成されている。
【0024】
なお、この例では、前記ノズル本体7のうち液体噴射ノズル1の先端部よりも下流側の内壁には、環状流路13からの気体を前記混合ゾーン(又はノズル本体の内方又は中心部や軸部方向へ)14に案内するための傾斜壁8aが形成されている。この傾斜壁8aは、下流方向に向かって内径が漸減するテーパー状に形成されている。
【0025】
さらに、この例では、低い気体圧で液体を微細化するため、前記液体噴射ノズル1の先端部(ノズルチップ、又は環状流路の下流域)において、液体噴射ノズル1(又はチップ2)の外径d1とノズル本体7(又はノズルチップ8)の内径d2との割合は、前者:後者=1:1.1〜1:5に設定されている。また、前記液体噴射ノズル1の先端部において、液体噴射ノズル1の液体流路6に対する環状気体流路13の面積比は50〜70倍程度である。さらに、液体噴射ノズル1の液体流路6に液体(水)を流通させ、環状気体流路13に気体(空気)を流通させる場合、液体噴射ノズル1の液体流路6に対する環状気体流路13での流体の体積比は200〜500倍程度に設定されている。
【0026】
そして、前記噴射口3のスリット状開口部(X軸方向に延びる開口部)は、前記吐出孔9の十字状開口部のうち1つのスリット状開口部(X軸方向に延びる開口部)に対して実質的に同じ位相で配向している。すなわち、前記噴射口3のスリット状開口部の配向軸(X軸)と、前記吐出孔9の十字状開口部のうち1つのスリット状開口部の配向軸(X軸)は実質的に一致しており、各スリット状開口部が同一軸線上で配向又は延びている。
【0027】
このような噴霧ノズルでは、液体噴射ノズル1の噴射口3から噴出する液体は、環状気体流路13から供給される気体により囲まれた状態で混合ゾーン14で混合されて微細化(又は一次微粒化)される。特に、混合ゾーン14では帯状に拡がって噴出する液体を気体で包み込んだ状態で液体と気体とを混合するためか、気体圧が小さくても液滴と気体との接触効率を高めることができ、均一に微細化できる。そして、混合ゾーン14で生成した混合ミストは十字状吐出孔9から二次微粒化しながら広角でしかもフルコーン状(円錐状)の噴霧パターンで噴霧できる。例えば、気体圧0.1MPa以下、気体と液体との体積比(気体/液体)=150以上で混合すると、混合ミストを広角(例えば、噴霧角度20〜60°、特に30〜50°程度)で円錐状又は放射状に噴霧可能である。
【0028】
そのため、噴霧距離及び噴霧速度を小さくできるとともに、広角でフルコーン状の噴霧パターンにより広域に亘り液滴を噴霧できる。しかも、液滴が微細であるとともに、粗大な液滴の生成を抑制できるため、高温ガス流などの被冷却体を広域に亘り均一に冷却でき、粗大な液滴によるダストの濡れや堆積を有効に防止できる。
【0029】
なお、前記液体噴射ノズル及びノズル本体は、先端部にノズルチップを備えた少なくとも1つの中空筒体(流路が環状の中空筒体、特に円筒状の中空筒体など)で構成でき、中空筒体は、前記構造に限らず、例えば、単一又は複数の中空筒体で構成してもよい。液体噴射ノズルは、先端部に半径方向に延びるスリット状又は細長状開口部で構成された噴射口を有していればよく、開口部の長径と短径は適当に選択できる。例えば、噴射口は、長方形状や楕円形状などであってもよく、噴射口の短径に対する長径の割合は短径:長径=1:1.5〜1:5、好ましくは1:1.7〜1:4、さらに好ましくは1:2〜1:3(例えば、1:2.5)程度であってもよい。また、噴射口は単一の噴射口で構成してもよく、非交差の複数の噴射口(例えば、並列又は非並列の複数のスリット状開口部)で構成してもよく、交差した複数のスリット状噴射口(例えば、十字状などの放射状のスリット状開口部)で構成してもよい。液体噴射ノズルは、噴射口の形状に応じて種々のパターン、例えば、単一のスリット状噴射口では、通常、平面形状が帯状(特に平面形状が帯状であり、かつ側面形状が広角の円錐状)などのパターンで液体を噴霧可能であり、放射状開口部では、平面形状が、放射状スリットに対応し、かつ周縁部が湾曲して連なった多角形状(十字状開口部の噴射口では、通常、平面形状が周縁部が湾曲して連なった菱形状)であり、側面形状が広角の円錐状であるパターンなどに噴霧可能である。
【0030】
ノズル本体の先端部の内壁は、先細に湾曲した形状に限らず種々の形状(例えば、下流側よりも上流側の内径が大きなテーパ状、湾曲度の大きな湾曲状、屈曲状など)に形成できるが、通常、先細状の湾曲内壁を有している場合が多い。先端部の吐出孔は、半径方向に交差して延びるスリット状開口部で構成すればよく、噴霧パターンに応じて、十字状などの放射状開口部、星形状の開口部などで構成してもよい。吐出孔は、通常、周方向に等間隔で放射状に形成された開口部で構成できる。また、吐出孔は、前記のように、軸芯部(又は中心部)の幅が広く、周縁部に向かって幅が狭くなるスリットで構成してもよく、実質的に同じ幅で延びる複数のスリットで構成してもよく、これらのスリットを組み合わせて構成してもよい。また、スリットの周縁部(又は上流側)はV字状、U字状などに切り込んでいてもよい。さらに、吐出孔のスリットは、長方形状であってもよく、楕円形状などであってもよい。
【0031】
ノズル本体は、交差したスリット開口部に対応したパターンで混合ミストを噴霧可能であり、例えば、放射状開口部では、平面形状が、放射状スリットに対応し、かつ周縁部が湾曲して連なった多角形状(十字状開口部の噴射口では、通常、平面形状が周縁部が湾曲して連なった菱形状)であり、側面形状が広角の円錐状であるパターンなどに噴霧可能である。
【0032】
前記液体噴射ノズルと前記ノズル本体とは、軸線を同じくして配設され、前記噴射口からの液体の噴射方向を同一軸線上で吐出孔に向けて、液体噴射ノズルをノズル本体内に収容している。
【0033】
前記液体噴射ノズル外面とノズル本体内面との間の環状気体流路は、液体噴射ノズルの先端部や、この先端部よりも下流側に延びていてもよいが、通常、環状流路の下流端から液体噴射ノズルの先端部が突出している。環状流路は実質的に同じ流路径に形成してもよいが、通常、下流方向に向かって流路径が狭まっている場合が多く、例えば、環状流路の下流部は、オリフィスにより流路径が狭まったオリフィス流路として形成されている。
【0034】
また、ノズル本体の内壁には、必ずしも傾斜壁を形成する必要はないものの、液体との混合効率を高めるためには、気体を混合ゾーンへ案内するための案内手段(案内壁、案内部材など)を形成するのが好ましい。例えば、ノズル本体の内壁には、環状流路からの気体を内方又は中心部(軸芯)方向へ案内するための傾斜壁や案内部材を形成してもよい。傾斜壁又は案内壁は気体を混合ゾーンに案内可能である限り種々の形状や角度で形成でき、例えば、直線状又は湾曲状傾斜壁、階段状傾斜壁などであってもよい。傾斜壁又は案内壁は、環状流路の下流側に位置するノズル本体の適所に形成でき、例えば、液体噴射ノズルの噴射口よりも上流側に形成してもよく、噴射口よりも下流側に形成してもよく、噴射口を跨ぐ領域に形成してもよい。傾斜壁又は案内壁の壁面は、液体噴射ノズルの噴射口よりも上流側に向けて形成してもよく、噴射口又はその下流側(例えば、混合ゾーン)に向けて形成してもよい。傾斜壁は、通常、下流方向に向かって内径が小さくなるテーパー状に形成されている。このような傾斜壁を形成すると、気体流を円滑に液体流と合流させることができ、混合ゾーンでの混合効率を高めることができる。
【0035】
図4は本発明のノズル(二流体ノズル)の他の例を示す概略断面図である。なお、前記図1〜図3と同様の要素又は部材には、同じ符号を付して説明する。
【0036】
この例では、ノズル本体7のうち液体噴射ノズル1の先端部(チップ2)よりも上流側のノズルチップ18には、環状流路13からの気体を混合ゾーン14に案内するための傾斜壁18aが形成されており、この傾斜壁は、下流方向に向かって狭くなるテーパ状に形成されている。また、前記傾斜壁18aの壁面は、前記液体噴射ノズル1の先端部(チップ2)に向けて形成されている。そのため、環状流路13からの気体を液体噴射ノズル1の先端部に供給して液体流と合流できるとともに、液体噴射ノズル1から噴射される液体流を気体流で包み込んだ形態で混合ゾーン14で効率よく合流及び混合し、液体流を微細化しつつ均一な液滴を形成できる。
【0037】
前記噴射口の下流域に形成された混合ゾーンの大きさは、液体流と気体流とを効率よく混合できる限り特に制限されず、液体流と気体流との流量割合、ノズルのサイズなどに応じて選択できる。例えば、噴射口と吐出孔との間の領域を混合ゾーンとし、混合ゾーンでのノズル本体の内径を「100」とするとき、混合ゾーンの長さは、50〜500(例えば、100〜300、好ましくは150〜250)程度であってもよい。
【0038】
前記噴射口のスリット状開口部は、前記吐出孔の複数のスリット状開口部のうち少なくとも1つのスリット状開口部に対して実質的に同じ位相で配向していればよく、噴射口が放射状に延びるスリット状開口部で構成されている場合には、噴射口のうち少なくとも1つのスリット状開口部が吐出孔の複数のスリット状開口部に対して同じ位相で配向していてもよく、複数又は全てのスリット状開口部が吐出孔の複数のスリット状開口部に対して同じ位相で配向していてもよい。なお、「実質的に同じ位相」とは±15°以内(好ましくは±10°以内、さらに好ましくは±5°以内)の角度範囲で位相が同じであることを意味する。スリット状開口部は、通常、±3°程度の範囲で位相を同じくして配向している。
【0039】
液体噴射ノズルの先端部(チップ)において、液体噴射ノズルの外径d1とノズル本体の内径d2との割合は、例えば、前者:後者=1:1.1〜1:10程度の範囲から選択でき、通常、1:1.1〜1:5、好ましくは1:1.2〜1:4、さらに好ましくは1:1.3〜1:3程度の範囲から選択してもよい。また、液体噴射ノズルの先端部(チップ)において、液体噴射ノズルの液体流路に対する環状気体流路の面積比は、例えば、10〜100倍程度の範囲から選択でき、通常、20〜100倍、好ましくは30〜80倍、さらに好ましくは50〜70倍程度の範囲から選択してもよい。
【0040】
本発明の噴霧ノズルは、低い気体圧で気体を流通させても、広い噴霧角度で混合ミストを噴霧できる。気体の圧力は、通常、0.1MPa以下(例えば、0.01〜0.1MPa、好ましくは0.02〜0.08MPa、さらに好ましくは0.03〜0.06MPa)程度である。また、液体は、通常、加圧液体(又は高圧液)として供給され、圧力は、0.01MPa以上(例えば、0.05〜2MPa、好ましくは0.1〜1.5MPa)程度であってもよい。さらに、本発明では、液体に対して気体の流量を大きくして微細な液滴を形成できる。気体と液体との体積割合は、例えば、気体/液体(気液体積比)=150以上(例えば、200〜1500、好ましくは200〜1000、さらに好ましくは200〜500程度)であってもよい。
【0041】
さらに、液体流路に液体(水)を流通させ、環状気体流路に気体(空気)を流通させたとき、液体流路に対する環状気体流路での流体の体積比は、例えば、150〜1500倍、好ましくは150〜1000倍、さらに好ましくは200〜500倍程度の範囲から選択してもよい。
【0042】
また、本発明では、広い角度範囲で混合ミストを円錐状又は放射状に噴霧可能であり、噴霧角度は、ノズルの開口部の形状、気体及び液体の流量、位相ずれの程度などに応じて、例えば、15〜60°(例えば、20〜60°)、好ましくは20〜50°(例えば、25〜50°)、さらに好ましくは30〜50°程度ある。そのため、被処理体を広域に亘り均一化された微細な液滴で処理できる。
【0043】
本発明の方法では、前記噴霧ノズルを用いて混合ミストを噴霧する。この方法では、液体噴射ノズルからの液体と環状流路からの気体とを合流又は衝突させて混合ゾーンで一次微粒化し、ノズル本体の吐出孔から混合ミストを二次微粒化しつつ噴出させることができる。特に、環状流路からの気体を液体噴射ノズルから噴射された液体の外周部に供給し、気体流で噴射液体流を包み込んだ状態で混合ゾーンにおいて混合できる。そのため、液体を効率よくかつ均一な液滴径に一次微粒化できる。しかも、吐出孔からの噴出に伴って液滴をさらに微細化でき、粗大液滴に生成を抑制できる。特に、液滴の平均粒子径を均一化し、噴霧域の周縁部での液滴の粗大化を抑制できる。
【0044】
例えば、本発明では、空気圧P=0.03〜0.05MPa、水圧P=0.5〜2MPa、空気量Q=100〜200m/hr、水量Q=500〜600L/hr、気水体積比(空気量Q/水量Q)=200〜500の条件で噴霧すると、噴霧角度30〜50°で広域に亘り、平均液滴径20〜55μm(例えば、25〜45μm)程度、99%体積液滴径135μm以下(例えば、80〜125μm程度)の混合ミストを生成でき、液滴最大径を広範囲に亘って135μm以下(特に125μm以下)に制御できる。より具体的には、液体噴射ノズルのチップの内径1.3mmφ、環状流路の内径6mmφ及び環状流路の外径14mmφの噴霧ノズルを用い、空気圧P=0.04MPa、水圧P=1MPa、空気量Q=140m/hr、水量Q=600L/hr、気水体積比(空気量Q/水量Q)=240の条件で噴霧すると、噴霧角度35〜45°程度で噴霧できるとともに、噴霧ノズル(噴霧領域)の中心部と周縁部とでの液滴径の変動及び平均流速の変動も抑制でき、広域に亘って液滴径を均一化できる。さらに、噴霧域の周縁部においても、平均液滴径30〜55μm(例えば、40〜50μm)程度、99%体積液滴径135μm以下(例えば、125μm以下、特に80〜120μm程度)の混合ミストを生成でき、液滴最大径を広範囲に亘って135μm以下(特に125μm以下)に制御できる。
【0045】
なお、液体噴射ノズルとして、噴射口がスリット状開口部で構成され、かつ液体を、平面形状が帯状であり、かつ側面形状が円錐状であるパターンに噴射可能なフラットスプレーノズルを用いるとともに、ノズル本体として、吐出孔が放射状開口部で構成され、かつ液体を、平面形状が放射状開口部に対応して交差した帯状(又は菱形状などの多角形状)であり、側面形状が広角の円錐状であるパターンなどに噴霧可能なクロススプレーノズルを用いて液滴を噴霧するのが好ましい。このような組合せでは、前記フラットスプレーノズルの噴射口から液体を噴射するとともに前記フラットスプレーノズルとクロススプレーノズルとの間の環状流路から気体を供給することにより、噴射口の下流域の混合ゾーンで液体と気体とを効率よく合流及び混合させて液滴を微細化できるとともに、吐出孔から混合ミストを噴出させることにより液滴を微細化しつつ均一化できる。しかも、吐出孔からは、広角でしかもフルコーン状(円錐状)の噴霧パターンで混合ミストを噴霧できる。
【0046】
本発明の噴霧ノズルは、液滴の均一化が必要な種々の用途、例えば、圧延加工工程での鋼板の冷却、焼却炉などの加熱炉での高温ガスの冷却、製紙工程などでの加湿又は保湿、薬液や水の散布、スプレードライ装置、造粒装置、装飾用などの靄の生成などのノズルとして利用できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明では、噴射口と吐出孔とを特定の方向に配向させて液体噴射ノズルとノズル本体とを組み合わせて噴霧ノズルを構成できるので、構造を複雑化することなく、液滴径を均一かつ微細化できる。また、低い気体圧及び低い噴霧速度で液滴を微細化できるとともに、広角度で円錐状に噴霧できる。しかも、噴霧域(又は噴霧パターン)の周縁部でも液滴の粗大化を抑制できる。さらに、構造を簡素化して小型化できるとともに、メインテナンスが容易である。
【0048】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0049】
実施例1
図1に示す噴霧ノズルを用い、空気圧P=0.04MPa、水圧P=1.04〜1.26MPa、空気量Q=141m/hr、水量Q=600L/hr、気水体積比Q/Q=235の条件で噴霧試験を行った。なお、噴霧ノズルにおいて、液体噴射ノズルのチップの流路径φ1.3mm、環状流路の内径φ6mm及び環状流路の外径φ14mm、ノズルチップの噴射口の短径φ1.3mm、液体噴射ノズルの噴射口からノズル本体の吐出孔までの距離(混合ゾーンの長さ)=40mmである。
【0050】
そして、液滴径の分布を調べるため、図5に示すように、高さH=1000mmから垂直方向にミストを噴霧し、ノズルを起点(0地点)として水平方向(横方向)の距離L=250mmのA地点での液滴及び平均流速を調べた。また、噴霧ノズルから水平方向へミストを噴霧し、ノズル先端からの距離Lにおける噴霧ミストの幅Wを測定し、水平方向の噴霧パターンを調べた。
【0051】
比較例1
実施例1において、液体噴射ノズルのスリット状開口部(噴射口)を、ノズル本体の十字状開口部(吐出孔)に対して45°の角度で交差させる以外、実施例1と同様の噴霧ノズルを用いた。
【0052】
比較例2
特許第3034974号明細書に記載の加圧二流体ノズルに対応する二流体ノズルを用い、実施例1と同様にして噴霧試験を行った。なお、上記加圧二流体ノズルは、液体供給パイプの先端部に取り付けられた圧力旋回ノズルと、前記液体供給パイプを収容するとともに、先端部が先細り形状のジャケットパイプ(高速ガス吹き出し用筒状体)とを備えている。液体供給パイプの内径(流路径)は1.3mmφであり、液体供給パイプの外径はφ21.7mm、ジャケットパイプの内径はφ61mmである。なお、比較例では、噴霧角度が小さいため、ノズルを起点(0地点)として横方向の距離L=150mmのB地点での液滴及び平均流速を調べた。
【0053】
比較例3
特開2001−149822号公報に記載のノズルに対応する二流体ノズルを用い、実施例1と同様にして噴霧試験を行った。なお、上記二流体ノズルは、内筒、中筒および外筒の三重筒とし、前記内筒の中空部を中心空気流路、内筒と中筒との間の中間環状流路を液体流路、中筒と外筒との間の外側環状流路を外側空気流路として形成し、前記液体流路に液体を旋回させるための旋回手段(旋回流路)を設けており、外筒の先端部の噴射口から気液混合ミストが噴射する。
【0054】
なお、噴霧試験は、空気圧P=0.016MPa、水圧P=0.77MPa、空気量Q=150m/hr、水量Q=600L/hr、気水体積比Q/Q=250の条件(条件1)、又は空気圧P=0.04MPa、水圧P=2.18MPa、空気量Q=250m/hr、水量Q=1000L/hr、気水体積比Q/Q=250の条件(条件2)で噴霧試験を行った。また、噴霧角度が小さいため、ノズルを起点(0地点)として横方向の距離L=130mmのC地点での液滴及び平均流速を調べた。
【0055】
結果を表1に示す。なお、噴霧パターンが帯状である場合、噴霧角度は狭い角度A(°)×広い角度B(°)で示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004216320
【0057】
表中、C地点は起点(0地点)からの距離L=130mmの地点、B地点はL=150mmの地点、A地点はL=250mmの地点を示す。なお、比較例3において、条件1での測定結果と条件2での測定結果とを順次記載した。
【0058】
表1から明らかなように、比較例に比べ、実施例では低圧空気を用いて低い噴霧速度で液滴を微細化できるとともに、粗大液滴(特に噴霧域の周縁部での粗大液滴)の生成を抑制できる。特に、小さな噴霧流速で、広角の噴霧角度40°で円錐状に噴霧できる。なお、比較例3では噴霧条件を変えても、噴霧特性に大きな差は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の噴霧ノズルの一例を示す部分切欠斜視図である。
【図2】図2は図1に示すノズルの概略断面図である。
【図3】図3は図1に示すノズルの概略正面図である。
【図4】図4は本発明のノズルの他の例を示す概略断面図である。
【図5】図5は実施例での噴霧パターンを示す概略側面図である。
【符号の説明】
1…液体噴射ノズル
2…チップ
3…噴射口
6…液体流路
7…ノズル本体
8…ノズルチップ
8a…傾斜壁
9…吐出孔
12…オリフィス
13…環状流路
13a…オリフィス流路
14…混合ゾーン

Claims (10)

  1. 先端部に液体を噴射するための噴射口を備えた液体噴射ノズルと、この液体噴射ノズルを同軸に収容し、かつ先端部に吐出孔を有するノズル本体と、前記液体噴射ノズルとノズル本体との間に形成され、かつ気体を供給するための環状気体流路と、前記噴射口の下流域に形成され、かつ前記噴射口からの液体と前記環状流路からの気体とを混合するための混合ゾーンとを備えている噴霧ノズルであって、前記噴射口が半径方向に延びるスリット状開口部で構成され、前記吐出孔が半径方向に交差して延びる複数のスリット状開口部で構成されており、前記噴射口のスリット状開口部が、前記吐出孔の複数のスリット状開口部のうち少なくとも1つのスリット状開口部に対して実質的に同じ位相で配向している噴霧ノズル。
  2. 吐出孔が、先細り形状のノズル本体の先端部に形成され、かつ十字状スリット状開口部で構成されており、前記噴射口が前記吐出孔に向いている請求項1記載の噴霧ノズル。
  3. 液体噴射ノズルの先端部において、液体噴射ノズルの外径とノズル本体の内径との割合が、前者:後者=1:1.1〜1:5である請求項1記載の噴霧ノズル。
  4. 液体噴射ノズルの先端部において、液体噴射ノズルの液体流路に対する環状気体流路の面積比が20〜100倍である請求項1記載の噴霧ノズル。
  5. ノズル本体の内壁に、環状気体流路からの気体を混合ゾーンへ案内するための案内手段が形成されている請求項1記載の噴霧ノズル。
  6. 気体の圧力0.1MPa以下で、気体と液体とを気体/液体=150以上の体積比で混合したとき、噴霧角度20〜60°で混合ミストを円錐状又は放射状に噴霧可能である請求項1記載の噴霧ノズル。
  7. 請求項1記載の噴霧ノズルを用いる方法であって、液体噴射ノズルからの液体と環状流路からの気体とを合流又は衝突させて混合ゾーンで一次微粒化し、ノズル本体の吐出孔から混合ミストを二次微粒化しつつ噴出させる噴霧方法。
  8. 気体の圧力0.1MPa以下で、気体と液体とを、気体/液体=150以上の体積比で混合する請求項7記載の噴霧方法。
  9. 噴霧角度20〜60°で混合ミストを噴霧する請求項7記載の噴霧方法。
  10. 噴射口がスリット状開口部で構成され、かつ液体を帯状に噴射可能なフラットスプレーノズルと、吐出孔が放射状開口部で構成され、かつ液体を交差した帯状に噴射可能なクロススプレーノズルとを備え、前記フラットスプレーノズルが、噴射口を吐出孔に向けて、クロススプレーノズル内に同軸に収容されている噴霧ノズルを用いる方法であって、前記放射状開口部のうち半径方向に延びる1つの開口部に対して前記スリット状開口部を実質的に同じ位相に配向させ、前記フラットスプレーノズルの噴射口から液体を噴射するとともに前記フラットスプレーノズルとクロススプレーノズルとの間の環状流路から気体を供給し、噴射口の下流域の混合ゾーンで液体と気体とを混合し、吐出孔から混合ミストを広角の円錐状の噴霧パターンで噴霧する方法。
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