JP2016196524A - コークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置 - Google Patents

コークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】赤熱コークスの装入時に発生する多量の粉塵を安定して集塵することができるコークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置を提供する。【解決手段】赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を排ガスとともに集塵するコークス乾式消火設備の集塵方法であって、前記赤熱コークスの装入口に配設された集塵フードと、この集塵フードに連結された集塵ダクトと、この集塵ダクトの集塵方向下流側に配設された集塵フィルタ部と、前記集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、を有し、前記赤熱コークス装入時には、前記集塵ダクト内にミスト散水して、前記排ガスの温度を、前記集塵フィルタ部での露点温度を超え、かつ、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満に調整する。【選択図】なし

Description

本発明は、赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を集塵するコークス乾式消火設備の集塵方法、及び、コークス乾式消火設備の集塵装置に関するものである。
従来、コークス炉から窯出しされた赤熱コークスの消火方法として、湿式消火法及び乾式消火法が提供されていたが、近年では、赤熱コークスの顕熱を有効活用する観点から、乾式消火法(コークス乾式消火設備)が主流となっている。
コークス乾式消火設備においては、赤熱コークスを冷却塔に装入する際に多量の粉塵及び排ガスが発生するため、従来から粉塵の集塵方法について種々検討されている。
例えば、特許文献1においては、コークス乾式消火設備において、赤熱コークスの巻き上げ部及び装入部を収容する建屋全体を集塵する方法が提案されている。しかしながら、この特許文献1に記載された方法では、設備が大掛かりとなり、初期コストが増大してしまうといった問題があった。また、建屋全体を集塵することから、集塵効率が著しく低いといった問題があった。
また、特許文献2においては、赤熱コークスを装入するホッパーに集塵フードと集塵ダクトを一体化して配設し、赤熱コークス装入時に発生する粉塵を吸引する方法が提案されている。さらに、特許文献3においては、赤熱コークスをホッパーに受けて装入する際に、ホッパー下部に設けた集塵フードと冷却塔の上部をガスシール(水封)する方向が提案されている。
これら特許文献2,3に記載された方法では、赤熱コークス装入時の粉塵を効率良く集塵することができるが、粉塵とともに吸引される排ガス中に可燃性ガスが存在した場合には、この可燃性ガスが集塵ダクト内で異常燃焼してしまうおそれがあった。
また、特許文献4には、赤熱コークス装入時に、乾式消火設備の循環ガスの排気量を供給量より大きくなるように制御することで、粉塵を含む排ガスの発生を抑制する方法が提案されている。この場合、排気量と供給量のバランスが崩れることで、可燃性ガスを含む排ガスが排出されることになり、やはり、可燃性ガスが集塵ダクト内で異常燃焼してしまうおそれがあった。
排ガスに含まれる可燃性ガスの異常燃焼を抑制するためには、排ガスの温度を可燃性ガスの自己着火温度未満にまで冷却することが効果的である。
ここで、高温の排ガスを冷却する手段として、例えば特許文献5〜7には、高温のガスをミスト冷却する方法が提案されている。
特許文献5においては、高温の排ガスをミスト冷却する際に、ミスト粒径を規定することによって、ダストの堆積を抑制することが開示されている。しかしながら、粉塵の発生量が多いコークス乾式消火設備においては、粉塵の堆積を抑制することができないことから、特許文献5の方法を適用することができない。
また、特許文献6においては、排ガス中の可燃性ガスを燃焼器で燃焼させた後、ミスト冷却する方法が提案されている。この場合、排ガス中に含まれる粉塵が燃焼の妨げとなるため、粉塵の発生量が多いコークス乾式消火設備に適用することは困難であった。
さらに、特許文献7においては、転炉において溶銑を装入する際に、別系統の集塵装置を起動させて、粉塵の含有量が多い高温の排ガスを吸引するとともに、高温の排ガスを冷却水によって冷却することが開示されている。この場合、2系統の集塵装置を用いることから、設備が大掛かりとなり、初期コストが増大してしまうといった問題があった。
特開平07−126644号公報 特開2005−272500号公報 特開2006−265500号公報 特開2012−007112号公報 特開2006−000786号公報 特開平04−346810号公報 特開昭52−155108号公報
以上のように、従来のコークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置では、赤熱コークス装入時の粉塵及び排ガスを安定して集塵することが困難となっていた。
また、コークス原料のばらつきやコークス炉の操業条件によっては、コークス炉から窯出しされた赤熱コークスの中に未乾留コークスが存在し、この未乾留コークスの燃焼によって、粉塵の発生量や可燃性ガスの発生量が増加することがある。特に、老朽化したコークス炉においては、未乾留コークスが残存しやすく、粉塵の発生量や可燃性ガスの発生量が増加する傾向にあった。このような場合であっても、赤熱コークス装入時の粉塵を安定して集塵することが求められている。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、赤熱コークスの装入時に発生する多量の粉塵を安定して集塵することができるコークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るコークス乾式消火設備の集塵方法は、赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を排ガスとともに集塵するコークス乾式消火設備の集塵方法であって、前記赤熱コークスの装入口に配設された集塵フードと、この集塵フードに連結された集塵ダクトと、この集塵ダクトの集塵方向下流側に配設された集塵フィルタ部と、前記集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、を有し、前記赤熱コークス装入時には、前記集塵ダクト内にミスト散水して、前記排ガスの温度を、前記集塵フィルタ部での露点温度を超え、かつ、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満に調整することを特徴としている。
この構成のコークス乾式消火設備の集塵方法によれば、前記赤熱コークス装入時には、前記排ガスの温度が前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満になるように、前記集塵ダクト内にミスト散水しているので、集塵ダクト内における異常燃焼の発生を抑制することができる。また、前記排ガスの温度が前記集塵フィルタ部での露点温度を超えるように調整されているので、集塵フィルタ部における結露の発生を抑制できる。よって、赤熱コークス装入時に発生する粉塵を安定して集塵することができる。
ここで、本発明のコークス乾式消火設備の集塵方法においては、前記散水用ノズルは、二流体ノズルとされ、前記散水用ノズルにおけるエア流量QA(Nl/min)と散水量QW(Nl/min)との比QA/QWを100以上とすることが好ましい。
この場合、前記散水用ノズルとして二流体ノズルを用い、エア流量QA(Nl/min)と散水量QW(Nl/min)との比QA/QWを100以上に設定することにより、噴霧した水が蒸発しやすくなり、排ガスを確実に冷却することができるとともに集塵フィルタ部における結露の発生を確実に抑制することができる。
また、本発明に係るコークス乾式消火設備の集塵装置は、赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を集塵するコークス乾式消火設備の集塵装置であって、前記赤熱コークスの装入口に配設された集塵フードと、この集塵フードに連結された集塵ダクトと、この集塵ダクトの集塵方向下流側に配設された集塵フィルタ部と、前記集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、前記散水用ノズルの動作を制御する散水制御部と、を有し、前記散水制御部は、前記赤熱コークス装入時に、前記散水用ノズルから前記集塵ダクト内にミスト散水し、前記排ガスの温度が、前記集塵フィルタ部での露点温度を超え、かつ、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満となるように、前記散水用ノズルからの散水量を調整することを特徴としている。
この構成のコークス乾式消火設備の集塵装置によれば、集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、この散水用ノズルの動作を制御する散水制御部と、を有し、散水制御部が、前記赤熱コークス装入時に、前記集塵ダクト内にミスト散水し、前記排ガスの温度を、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満、かつ、前記集塵フィルタ部での露点温度を超えるように、散水用ノズルからの散水量を調整する構成とされているので、排ガスに含まれる可燃性ガスによる異常燃焼の発生を抑制することができ、かつ、集塵フィルタ部における結露の発生を抑制できる。
ここで、本発明のコークス乾式消火設備の集塵装置においては、前記散水用ノズルは、前記集塵フードと前記集塵ダクトとの連結部から集塵方向下流側の前記集塵ダクトの中心部に向けて散水するように配置されていることが好ましい。
この場合、前記集塵フードと前記集塵ダクトとの連結部から集塵方向下流側の前記集塵ダクトの中心部(集塵風速が速く、排ガスが淀みにくい領域)に向けてミスト散水しているので、集塵ダクト内の排ガスを確実に冷却することができる。
また、本発明のコークス乾式消火設備の集塵装置においては、前記散水用ノズルは、噴射角度が前記集塵ダクトの中心軸に対して10°以上30°以下の範囲となるように、かつ、ノズル先端位置が前記集塵ダクトの内壁面から100mm以上離間するように、配置されていることが好ましい。
この場合、散水用ノズルの噴射角度が前記集塵ダクトの中心軸に対して10°以上30°以下の範囲内に設定されているので、集塵ダクト内を流れる排ガスに対して確実にミスト散水することができ、排ガスの冷却を行うことができる。
また、ノズル先端位置が前記集塵ダクトの内壁面から100mm以上離間するように、内壁面から突出して配置されているので、集塵ダクトの壁面における結露の発生を抑制することができる。
また、本発明のコークス乾式消火設備の集塵装置においては、前記散水用ノズルには、保護管が配設されていることが好ましい。
この場合、保護管によって散水用ノズルの劣化が抑制されることになり、散水用ノズルの寿命延長を図ることができる。
上述のように、本発明によれば、赤熱コークスの装入時に発生する多量の粉塵を安定して集塵することができるコークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置を提供することが可能となる。
本実施形態であるコークス乾式消火設備の模式図である。 図1に示すコークス乾式消火設備の装入口近傍の概略説明図である。 図2に示すコークス乾式消火設備の装入口近傍の側面説明図である。 本発明の一実施形態であるコークス乾式消火設備の集塵装置の概略説明図である。 図4に示すコークス乾式消火設備の集塵装置に設けられた集塵ダクトの端面の概略説明図である。 図5に示す集塵ダクトの端面に設けられた排出ゲートの開閉状態を示す説明図である。(a)が赤熱コークス装入時の状態を示す。(b)が赤熱コークス装入時以外の状態を示す。 図4に示すコークス乾式消火設備の集塵装置に設けられた散水用ノズルの概略説明図である。 図4に示すコークス乾式消火設備の集塵装置に設けられた洗浄用ノズルの概略説明図である。
以下に、本発明の一実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵方法及びコークス乾式消火設備1の集塵装置10について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵装置10は、コークス乾式消火設備1の冷却塔3の装入口から赤熱コークスを装入する際に発生する粉塵を排ガスとともに集塵するものである。なお、この排ガスには、可燃性ガスが含まれる。
本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵装置10は、図1から図4に示すように、赤熱コークスの装入口に設けられた集塵フード11と、この集塵フード11に連結された集塵ダクト20と、この集塵ダクト20の集塵方向F下流側に配設された集塵フィルタ部13と、集塵ダクト20内にミスト散水する散水用ノズル23と、散水用ノズル23の動作を制御する散水制御部24と、集塵ダクト20内で発生した堆積ダストを水洗除去する洗浄用ノズル27と、を有している。
ここで、集塵フード11及び集塵ダクト20は、図2及び図3に示すように、移動台車15によって一体に移動する構成とされており、集塵ダクト20の側面に集塵フード11との連結部17が形成されている。本実施形態では、図2に示すように、集塵フード11と集塵ダクト20の連結部17は、集塵ダクト20の延在方向に3つ形成されている。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、集塵ダクト20は概略円筒状をなしており、円筒面の一部に上述の連結部17が形成されている。
この集塵ダクト20は、図2及び図4に示すように、集塵方向F上流側(図2及び図4において左側)から集塵方向F下流側(図2及び図4において右側)に向けて漸次上方に向かうように、水平線に対して1°以上5°以下の範囲で傾斜して配置されている。
また、集塵ダクト20の集塵方向F上流側端部には、図5及び図6に示すように、吊り下げ板方式の排出ゲート21が設けられている。なお、排出ゲート21の外側には、ガイド部22が設けられている。
この排出ゲート21は、図6に示すように、赤熱コークスの装入時に粉塵を集塵する際には、その空気圧によって閉止され(図6(a)参照)、赤熱コークス装入時以外は自由に開放される(図6(b)参照)構成とされている。
そして、本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵装置10においては、図4及び図7に示すように、集塵フード11と集塵ダクト20との連結部17が形成された位置に、それぞれ集塵ダクト20内に向けてミスト散水する散水用ノズル23が配設されている。本実施形態では、散水用ノズル23は、液体(水)と気体(エア)を混合して噴射する二流体ノズルとされている。
この散水用ノズル23は、連結部17から集塵方向F下流側の集塵ダクト20の中心に向けて散水するように配置されており、具体的には、噴射角度θ1が集塵ダクト20の中心軸Oに対して10°以上30°以下の範囲となるように設定されている。
また、散水用ノズル23は、その先端が集塵ダクト20内に突出して配置されており、ノズル先端位置と集塵ダクト20の内壁面との間の距離Hが100mm以上とされている。すなわち、散水用ノズル23は、ノズル先端位置が集塵ダクト20の内壁面から100mm以上離間するように、配設されている。
この散水用ノズル23のうち、集塵ダクト20内に突出した部分には、例えば、ステンレス鋼等からなる保護管25が配設されている。
この散水用ノズル23は、散水制御部24によって散水量及び散水タイミングが制御される。
具体的には、散水制御部24は、赤熱コークス装入時に集塵ダクト20内にミスト散水し、集塵ダクト20内の排ガスの温度を、排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満、かつ、集塵フィルタ部13での露点温度を超えるように、散水用ノズル23からの散水量を調整する構成とされている。
また、本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵装置10においては、図4及び図8に示すように、集塵フード11と集塵ダクト20との連結部17が形成された位置に、それぞれ集塵ダクト20内に向けて洗浄水を噴射する洗浄用ノズル27が配設されている。本実施形態では、洗浄用ノズル27は、噴角が10°以上30°以下の範囲内とされた扇状ノズルとされている。
この洗浄用ノズル27は、図4及び図8に示すように、集塵ダクト20の集塵方向F下流側から集塵方向F上流側に向けて洗浄水を噴射するように配置されている。具体的には、洗浄用ノズル27は、集塵ダクト20の上部に配置され、その俯角θ2が40°以上70°以下の範囲内に設定されている。
そして、洗浄用ノズル27は、洗浄水の衝突位置が、集塵フード11と集塵ダクト20との連結部17の集塵方向F下流側領域となるように、位置調整されている。
次に、本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵装置10を用いたコークス乾式消火設備1の集塵方法について説明する。
赤熱コークスを、コークス乾式消火設備1の冷却塔3に装入するために、装入ホッパー5とともに、集塵フード11を装入口の上方に配置する。
装入ホッパー5から赤熱コークスを装入する際には、装入口から発生する粉塵を含む排ガスを、集塵フード11及び集塵ダクト20を介して吸引し、集塵フィルタ部13において粉塵等を除去する。
ここで、赤熱コークス装入時においては、散水用ノズル23から集塵ダクト20内にミスト散水する。このとき、散水制御部24により、集塵ダクト20内の排ガスの温度を、排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満、かつ、集塵方向F下流側に設けられた集塵フィルタ部13での露点温度を超えるように、散水用ノズル23からの散水量を調整する。
なお、二流体ノズルからなる散水用ノズル23においては、エア流量QA(Nl/min)と散水量QW(Nl/min)との比QA/QWを100以上とする。
このように、赤熱コークスを装入する際に、散水用ノズル23から集塵ダクト20内にミスト散水すると、粉塵の一部が集塵ダクト20内に堆積することになる。
そこで、本実施形態では、赤熱コークスの装入が終了し、次の赤熱コークス装入までの間に、集塵ダクト20内の堆積ダストを洗浄除去する。
具体的には、洗浄用ノズル27から洗浄水を噴射し、堆積ダストを洗浄水によって洗浄し、集塵ダクト20の集塵方向F上流側端部に設けられた排出ゲート21から、堆積ダストを含む洗浄水を排出する。なお、排出ゲート21は、吊り下げ板方式とされていることから、洗浄水の水圧によって開放されることになる。
ここで、洗浄用ノズル27から噴射される洗浄水量は、1回の赤熱コークスの装入時に発生する堆積ダスト量に対して、体積比で2倍以上10倍以下に設定されている。
堆積ダストの洗浄除去を行った後、再度、赤熱コークスの装入を行う。このように、本実施形態では、ミスト散水による排ガスの冷却と、洗浄水による堆積ダストの洗浄除去を繰り返し行う。
以上のような構成とされた本実施形態であるコークス乾式消火設備1の集塵方法及びコークス乾式消火設備1の集塵装置10によれば、赤熱コークス装入時には、散水用ノズル23からミスト散水することにより、排ガスの温度を、排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満としているので、集塵ダクト20内における異常燃焼の発生を抑制することができる。
また、赤熱コークス装入時において、排ガスの温度が集塵方向F下流側に配設された集塵フィルタ部13での露点温度を超えるように、散水用ノズル23からの散水量が調整されているので、集塵フィルタ部13における結露の発生を抑制できる。よって、赤熱コークス装入時において発生する粉塵を安定して集塵することができる。
さらに、本実施形態では、散水用ノズル23として二流体ノズルが用いられており、散水用ノズル23におけるエア流量QA(Nl/min)と散水量QW(Nl/min)との比QA/QWを100以上とされているので、噴霧した水が蒸発しやすくなり、排ガスを確実に冷却することができるとともに集塵フィルタ部13における結露の発生を確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、散水ノズルは、集塵フード11と集塵ダクト20との連結部17から集塵方向F下流側の集塵ダクト20の中心部(集塵風速が速く、排ガスが淀みにくい領域)に向けて散水するように配置されているので、集塵ダクト20内の排ガスを確実に冷却することができる。
さらに、本実施形態では、散水用ノズル23の噴射角度θ1が集塵ダクト20の中心軸Oに対して10°以上30°以下の範囲内に設定されているので、集塵ダクト20内を流れる排ガスに対して確実にミスト散水することができ、排ガスの冷却を効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、散水用ノズル23は、その先端が集塵ダクト20内に突出して配置されており、ノズル先端位置と集塵ダクト20の内壁面との間の距離Hが100mm以上となるように配置されているので、集塵ダクト20の壁面における結露の発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、この散水用ノズル23のうち、集塵ダクト20内に突出した部分には、例えば、ステンレス鋼等からなる保護管25が配設されているので、散水用ノズル23の劣化が抑制されることになり、散水用ノズル23の寿命延長を図ることができる。
また、本実施形態では、赤熱コークス装入を装入していない時には、洗浄用ノズル27から洗浄水を噴射することにより、集塵ダクト20内の堆積ダストを水洗除去しているので、集塵ダクト20に堆積ダストが多量に存在することがなく、集塵を安定して行うことができる。
ここで、本実施形態では、1回の赤熱コークスの装入時に発生する堆積ダスト量に対して、体積比で2倍以上10倍以下の洗浄水を洗浄用ノズル27から噴射するように、洗浄水の水量を設定しているので、前回の赤熱コークスの装入時に発生した堆積ダストを、次回の赤熱コークスの装入前に洗浄除去することができ、堆積ダストが蓄積されることを抑制でき、安定して集塵を行うことができる。
さらに、本実施形態では、集塵ダクト20が、集塵方向F上流側から集塵方向F下流側に向けて漸次上方に向かうように、水平線に対して1°以上5°以下の範囲で傾斜した配置されており、集塵ダクト20の集塵方向F上流側端部には、堆積ダスト及び洗浄水を排出する排出ゲート21が設けられているので、洗浄用ノズル27によって集塵ダクト20の集塵方向F下流側から集塵方向F上流側に向けて洗浄水を噴射することにより、堆積ダストを含む洗浄水を、集塵ダクト20の集塵方向F上流側へ向けて流して集塵ダクト20の集塵方向F上流側端部に設けられた排出ゲート21から排出することができる。これにより、粉塵の発生量が多い場合でも、集塵ダクト20内の堆積ダストを確実に洗浄除去することができる。
また、本実施形態では、排出ゲート21が吊り下げ板方式とされており、赤熱コークスの装入時には排ガスの吸引によって閉止され、堆積ダストの洗浄時には、洗浄水の水圧によって開放される構造とされているので、排出ゲート21の開閉機構を設ける必要がなく、安定して堆積ダストを含む洗浄水を排出することができる。また、メンテナンス作業を大幅に軽減することができる。
さらに、本実施形態では、洗浄用ノズル27から噴射される洗浄水の衝突位置が集塵フード11と集塵ダクト20との連結部17の集塵方向F下流側領域となるように、位置調整されているので、堆積ダストが発生しやすい箇所に向けて洗浄水が噴射されることになり、堆積ダストを効率的に洗浄することができる。
また、本実施形態では、洗浄用ノズル27を集塵ダクト20の上部に配置し、その俯角θ2を40°以上70°以下の範囲内に設定しているので、集塵ダクト20の底部に存在する堆積ダストに対して洗浄水を衝突させることができ、堆積ダストを効率的に洗浄することができる。
さらに、本実施形態では、洗浄用ノズル27として、噴角が10°以上30°以下の範囲内とされた扇状ノズルを用いているので、噴射された洗浄水が飛散することが抑制され、集塵ダクト20の底部に沿って洗浄水が流れるようになり、堆積ダストを効率的に洗浄することができる。
以上、本発明の実施形態であるコークス乾式消火設備の集塵方法及びコークス乾式消火設備の集塵装置について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図1に示すコークス乾式消火設備に設けられた集塵装置として説明したが、これに限定されることはなく、他の構造のコークス乾式消火設備に適用したものであってもよい。
また、本実施形態では、3つの連結部を設けたものを例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、連結部の個数に限定はない。
さらに、図4においては散水用ノズルを3つ配設したものが例示されているが、これに限定されることはなく、散水用ノズルの個数に限定はない。
同様に、洗浄用ノズルの個数についても特に限定はなく、洗浄用ノズルを配設していなくてもよい。
また、本実施形態では、集塵ダクトを円筒状に形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、矩形筒状等の他の形状の集塵ダクトであってもよい。
1 コークス乾式消火設備
10 コークス乾式消火設備の集塵装置
11 集塵フード
13 集塵フィルタ部
17 連結部
20 集塵ダクト
21 排出ゲート
23 散水用ノズル
24 散水制御部
25 保護管
27 洗浄用ノズル

Claims (6)

  1. 赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を排ガスとともに集塵するコークス乾式消火設備の集塵方法であって、
    前記赤熱コークスの装入口に配設された集塵フードと、この集塵フードに連結された集塵ダクトと、この集塵ダクトの集塵方向下流側に配設された集塵フィルタ部と、前記集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、を有し、
    前記赤熱コークス装入時には、前記集塵ダクト内にミスト散水して、前記排ガスの温度を、前記集塵フィルタ部での露点温度を超え、かつ、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満に調整することを特徴とするコークス乾式消火設備の集塵方法。
  2. 前記散水用ノズルは、二流体ノズルとされ、前記散水用ノズルにおけるエア流量QA(Nl/min)と散水量QW(Nl/min)との比QA/QWを100以上とすることを特徴とする請求項1に記載のコークス乾式消火設備の集塵方法。
  3. 赤熱コークスの消火を行うコークス乾式消火設備において、前記赤熱コークスの装入時に発生する粉塵を集塵するコークス乾式消火設備の集塵装置であって、
    前記赤熱コークスの装入口に配設された集塵フードと、この集塵フードに連結された集塵ダクトと、この集塵ダクトの集塵方向下流側に配設された集塵フィルタ部と、前記集塵ダクト内にミスト散水する散水用ノズルと、前記散水用ノズルの動作を制御する散水制御部と、を有し、
    前記散水制御部は、前記赤熱コークス装入時に、前記散水用ノズルから前記集塵ダクト内にミスト散水し、前記排ガスの温度が、前記集塵フィルタ部での露点温度を超え、かつ、前記排ガスに含まれる可燃ガスの自己着火温度未満となるように、前記散水用ノズルからの散水量を調整することを特徴とするコークス乾式消火設備の集塵装置。
  4. 前記散水用ノズルは、前記集塵フードと前記集塵ダクトとの連結部から集塵方向下流側の前記集塵ダクトの中心部に向けて散水するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載のコークス乾式消火設備の集塵装置。
  5. 前記散水用ノズルは、噴射角度が前記集塵ダクトの中心軸に対して10°以上30°以下の範囲となるように、かつ、ノズル先端位置が前記集塵ダクトの内壁面から100mm以上離間するように、配置されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のコークス乾式消火設備の集塵装置。
  6. 前記散水用ノズルには、保護管が配設されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の集塵装置。
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