JP2015192468A - 振動アクチュエータのステータ及び振動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で、かつ、コストの低減が図れるとともに、ステータにおける山部の倒れや傾きのない振動アクチュエータのステータ及びそのステータを用いた振動アクチュエータを提供する。【解決手段】ステータ5に生じる進行波によって、ステータ5に圧接するロータ2を駆動する振動アクチュエータのステータ5であって、ステータ5は、一方の面が圧電振動子7の取り付け部となる基部6aと、基部6aの他方の面に一体形成され、基部6aの延在方向に設けられた複数の山部8と、隣接する山部8の間に設けられた谷部9とを備え、山部8は、圧電振動子7の取り付け部側が開口した中空状であって、頂部8eと、頂部8eと基部6aとの間に山部8の全周にわたって設けられた四面の周壁部とを備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、振動アクチュエータのステータ及びそのステータを用いた振動アクチュエータに関するものであり、特に、ステータの改良に関するものである。
振動アクチュエータの一例として、進行波を用いた超音波モータが従来から知られている。
超音波モータは、例えば、円環状の弾性体の裏面側に、圧電振動子(圧電素子)を接着して構成したステータと、前記ステータ上に配される円環状のロータと、前記ロータを前記ステータに加圧して接触させる加圧手段と、前記圧電振動子に高周波電圧を印加する電極とを備えて構成されている。
この超音波モータは、圧電振動子に高周波電圧を印加することで圧電振動子に生じる伸縮運動によってステータに進行波を生じさせ、この進行波によってロータを摩擦駆動する。
ステータを構成する弾性体として、例えば、黄銅やステンレス鋼(SUS)を切削加工して製造するものが知られていたが、切削加工に非常に時間を要するため、製造コストが高いものとなっていた。
そこで、上述のような課題を解決するために、板金のプレス加工により製造した弾性体が提案されているが、実用化の点でそれぞれ次のような課題があった。
(1)特許文献1では、板状の金属製円盤をプレス加工することで所定の溝を打ち抜き、その後、曲げ加工によって山部と谷部を形成した弾性体を開示している。
しかし、かかる弾性体にあっては、底板部から垂直にプレスによって折り曲げ加工することで薄板状に山部が形成されるため、山部の径方向の厚みが薄肉となり、山部に径方向の倒れや傾きが生じ易い。
(2)特許文献2では、まずプレスによって円環状に連続したロータ接触部を形成し、次にこの円環状に連続したロータ接触部に切削によって放射状の複数の溝(谷部)を複数形成することで、それぞれ周方向で隣り合う溝(谷部)間に山部をそれぞれ形成した弾性体を開示している。
しかし、かかる弾性体は、周方向に切削することで溝(谷部)と山部を形成するものとしているため、山部における周壁面は内周面側と外周面側のみであって、周方向の面部には壁面が存在していないため、山部に径方向の倒れや傾きが生じ易い。
(3)特許文献3では、プレス加工によって打ち抜いた複数枚の金属板や、曲げ加工して形成した複数枚の金属板をそれぞれ接合して形成した弾性体を開示している。
しかし、打ち抜き加工、曲げ加工して形成された複数枚の金属板を接合するための時間が掛かるため、製造に多くの時間を要し、量産に適していない。
特開平8−298792号公報 特開平9−298892号公報 特開平11−191968号公報
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その課題とするところは、製造が容易で、かつ、コストの低減が図れるとともに、ステータの山部に倒れや傾きが生じない振動アクチュエータのステータ及びそのステータを用いた振動アクチュエータを提供することにある。
この目的を達成するために、本発明の第1の発明は、
ステータに生じる進行波によって、前記ステータに圧接する移動体を駆動する振動アクチュエータのステータであって、
前記ステータは、
一方の面が圧電振動子の取り付け部となる基部と、
前記基部の他方の面に一体形成され、前記基部の延在方向に設けられた複数の山部と、
隣接する前記山部の間に設けられた谷部と、
を備え、
前記山部は、前記圧電振動子の取り付け部側が開口した中空状であって、
頂部と、
前記頂部と前記基部との間に、かつ、当該山部の全周にわたって設けられた周壁部と、
を備えたことを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第2の発明は、少なくとも前記山部は、塑性加工で形成されたことを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第3の発明は、第2の発明において、前記山部は、絞り加工で形成されたことを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第4の発明は、第1乃至第3のいずれか一の発明において、前記ステータは、板状体で構成されていることを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第5の発明は、第4の発明において、前記板状体は、板金であることを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第6の発明は、第1乃至第5の発明のいずれか一の発明において、前記山部のうちの少なくとも一つの山部の中空部に充填物を設けることにより、前記ステータの動剛性を部分的に不均一としたことを特徴とする振動アクチュエータのステータとしたことである。
本発明の第7の発明は、第1乃至第6のいずれか一に記載のステータを有することを特徴とする振動アクチュエータとしたことである。
本発明によれば、製造が容易で、かつ、コストの低減が図れるとともに、ステータの山部に倒れや傾きが生じない振動アクチュエータのステータ及びそのステータを用いた振動アクチュエータを提供することができる。
本発明に係る振動アクチュエータの第一の実施形態を一部切欠いて示す全体概略斜視図である。 第一の実施形態の振動アクチュエータにおけるステータの一実施形態を示す概略図で、(a)は他方の面(山部)側から見た概略斜視図、(b)は一方の面(圧電振動子の取付部)側から見た概略斜視図である。 ステータの山部の形状を示す概略図で、(a)は弾性体のみの断面図、(b)は山部の平面図、(c)は弾性体の他方の面に圧電振動子を備えた状態の断面図、(d)は弾性体と圧電振動子との間に金属板を介在した状態の断面図である。 ステータの他の実施形態で、山部の所定位置に貫通孔を設けた例を示す概略断面図で、(a)は周壁部に一箇所のみ設けた断面図、(b)は周壁部において対向する位置にそれぞれ一箇所ずつ設けた断面図、(c)は頂部の略中央位置に一箇所のみ設けた断面図である。 ステータの他の実施形態で、(a)はステータの山部を部分的に拡大して示す平面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。 ステータの他の実施形態で、(a)は山部の他の実施形態で、略円錐台状の山部を有する弾性体の一部を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す山部の縦断面図、(c)は山部の他の実施形態で、略円柱状の山部を有する弾性体の一部を示す概略斜視図、(d)は(c)に示す山部の縦断面図、(e)は山部の他の実施形態で、略ドーム状の山部を有する弾性体の一部を示す概略斜視図、(f)は(e)に示す山部の縦断面図である。 本発明の第二の実施形態で、(a)は直線型(リニア)の超音波モータの一実施形態を一部省略して示す概略斜視図、(b)はステータの弾性体の一部を示す平面図、(c)はステータの弾性体の一部を示す縦断面図である。 (a)は中空構造の弾性体のモデルを示す一部切欠き斜視図、(b)はソリッド構造の弾性体のモデルを示す一部切欠き斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明の振動アクチュエータの一例として図示した超音波モータをもって説明する。図1乃至図6は本発明の第一の実施形態、図7は第二の実施形態を示す。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態であって、何等これらに限定されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
「第一の実施形態」
図1は、本発明の第一の実施形態における超音波モータ(振動アクチュエータ)の一例を示す図である。
本実施形態の超音波モータは、ステータ5に生じる進行波によって、ステータ5に圧接するロータ(移動体)2を駆動する。
この超音波モータは、回転可能に支持された出力軸1と共に回転し、出力軸1を中心に同心円状に配設された円環状のロータ(移動体)2と、円環状に形成したベース部3上に配され、出力軸1を中心に同心円状に配設された円環状のステータ5と、ロータ2をステータ5に加圧して接触させる加圧手段と、ステータ5に備えた圧電振動子(圧電素子)7に高周波電圧を印加する図示しない電極とを備えて構成されている(図1参照)。
この超音波モータは、図示しない二相の電極に時間的な位相が90度異なる高周波電圧を印加することで圧電振動子7に伸縮運動を生じさせ、これによってステータ5の山部8に進行波を生じさせ、この進行波によってロータ2が出力軸1を中心に所定方向に駆動(回転)する。
ロータ2は、円環状のロータ本体2aを備え、ロータ本体2aのうちのステータ5に対向する面には、周方向に沿って円環状の摩擦材2bを備えている。
ロータ本体2aは、例えば、アルミ合金や樹脂などで形成されている。
一方、摩擦材2bは、ロータ2とステータ5との圧接時に安定した摩擦力を得るためのもので、例えば合成樹脂材料などで形成されているが、
摩擦材2bを特に設けなくてもよい。
加圧手段は、ロータ2上に配設されているバネ部材4であって、バネ部材4は、出力軸1に固定された押え部材10とロータ2との間に狭持された状態に備えられている。そして、この状態において、バネ部材4の弾性力がロータ2に伝達され、ロータ2をステータ5に向けて加圧することで、ロータ2とステータ5とが常時圧接された状態に維持される。
ステータ5は、円環状に形成された弾性体6と、弾性体6の一方の面に備えられた圧電振動子7とで構成されている(図1乃至図3参照)。
なお、例えば、弾性体6と圧電振動子7との間に金属板11を介在させてもよい(図3(d)参照)。
弾性体6は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、黄銅又はリン青銅等の板金で形成された所定肉厚の円環状の基部6aを備えており、基部6aの一方の面6bは、圧電振動子7の取り付け部となる。
また、基部6aの他方の面6cには、基部6aの延在方向(周方向)に複数の山部8,8,…が形成されており、隣接する山部8,8の間は、谷部9となる(図2参照)。
山部8は、基部6aを構成する円環状の板金部材に塑性加工(例えば、絞り加工やプレス加工)を施すことによって基部6aと一体に形成されており、また、山部8は、基部6aの他方の面6c側に膨出し、圧電振動子7の取り付け部側(一方の面6b側)が開口した中空状である(図2、図3参照)。図中、符号15は、一方の面6b側で開口する山部8の開口を示す。
また、山部8は、周方向に一定の間隔で設けられており、いずれの山部8,8,…も同一形状である。
谷部9は、本実施形態では断面視が略台形状である(図3参照)。また、谷部9は、周方向に一定の間隔で設けられており、いずれの谷部9,9,…も同一形状である。
本実施形態の山部8は、ロータ2(摩擦材2b)と接触する頂部8eと、頂部8eと基部6aとの間に、かつ、当該山部8の全周にわたって設けられた4つの周壁部8a、8b、8c、8dとを備えている。
山部8の頂部8e及び4つの周壁部8a、8b、8c、8dは、いずれも薄肉である。
詳細には、山部8は、対向する周壁部8a及び周壁部8cと、対向する周壁部8b及び周壁部8dとを備え、これら4つの連続した面部からなる周壁部8a、8b、8c、8dと、この周壁部8a、8b、8c、8dの各面部の上端側で一体に連続して形成された平面視四角形状の頂部8eとを備えており、この山部8は、略角錐台形状に基部6aの他方の面6cから膨出(突出)している。
このように山部8が略角錐台形状であるため、各周壁面8a、8b、8c、8dは、基端8gから頂部8eにわたって昇りの傾斜面である。
すなわち、山部8は、上述したとおり、圧電振動子7の取り付け部側のみが開口している中空状である。また、山部8は、その全周及び頂部が周壁部8a、8b、8c、8dと頂部8eですべて塞がれている。
従って、山部8は全ての面部(周壁部8a、8b、8c、8dと頂部8e)によって囲まれているため、径方向と周方向のいずれの方向にも傾いたり倒れたりすることがなく安定している。
また、本実施形態では、山部8の基端8gの周囲には、基部6aの他方の面6cで構成される平面部13が設けられている。すなわち、山部8の径方向の両側及び山部8の周方向の両側には、平面部13が設けられている(図2及び図3参照)。
このように山部8の周囲に平面部13を有することにより、山部8相互間の剛性が高くなり、より一層、傾きや倒れに対して強固となる。
本実施形態では、山部8と谷部9が基部6aの周方向にわたって規則正しく交互に配設されており、かつ、それぞれの谷部9には同一大きさの平面部13が設けられている(図2及び図3参照)。また、この平面部13の大きさは任意であり、隣接する山部8,8の間に平面部13を設けなくてもよい。なお、山部8がそれぞれ周方向に独立して設けられているため、隣接する山部8,8間に平面部13が無くても谷部9は常に存在する。
圧電振動子7は、高周波電圧を印加すると、伸縮運動する性質(電歪)を有する素子であり、例えばセラミックスなどである。
圧電振動子7は、基部6aの一方の面6b(開口15がある側の面)に接着されている。また、圧電振動子7の両面には、高周波電圧を印加するための電極(図示省略)が設けられている。
図4は、ステータ5の他の実施形態を示しており、この実施形態では、弾性体6の山部8は、その所定箇所に中空部8fと連通する貫通孔12を設けている。
図4(a)は、周壁部8aの所定箇所に一箇所のみ貫通孔12を設けた形態を示し、(b)は周壁部8a,8cにおいて対向する位置に貫通孔12をそれぞれ一箇所ずつ設けた形態を示し、(c)は頂部8eの略中央位置に貫通孔12を一箇所のみ設けた形態を示す。
なお、貫通孔12の孔数、孔形状、孔位置は任意であるが、山部8の剛性を低下させない(山部8に径方向及び周方向の傾きや倒れを生じさせない)程度を考慮して設計変更が可能である。
このように山部8に貫通孔12を設けた理由は次のとおりである。
(1)通常、大気圧中で弾性体6に圧電振動子(板状のセラミックス)7が接着されるため、山部8の中空部8fには、空気が封入された状態で密封されている。従って、例えば、ステータ5が高真空雰囲気に晒されると、弾性体6や圧電振動子7が変形したり歪んだりするおそれがある。
本実施形態のように、貫通孔12を設けて山部8の中空部8fと外気とが連通していれば、弾性体6や圧電振動子7の変形や歪みなどが防止できる。
(2)貫通孔12から山部8の中空部8fに所定の液体や粉体等を充填し、その後貫通孔12を閉鎖して封入するようにしてもよい。
また、図4(c)に示すように、頂部8eの略中央位置に貫通孔12を設ける。この貫通孔12から山部8の中空部8fに所定の液体や粉体等を充填し、液体や粉体等の充填後は、貫通孔12は閉鎖しない。そして、充填した液体や粉体等が貫通孔12から少しずつ頂部8e(ロータ2(摩擦材2b)と接触する面部)に漏出するように構成すれば、ロータ2との摩擦状態や界面状態を変化させることができる。
なお、山部8の中空部8fに液体や粉体等を充填する場合、基部6aの裏側の山部8の開口から充填し、圧電振動子7で開口を塞いで封入するようにしてもよい。
また、山部8の中空部8fには、金属材料や合成樹脂材料を充填してもよい。貫通孔12を介して金属材料や合成樹脂材料を充填した後に貫通孔12を閉鎖してもよい。
また、山部8,8,…のうちの少なくとも一つの山部8の中空部8fに充填物を設けることにより、弾性体6の動剛性を部分的に不均一としてもよい。
このように、弾性体6の動剛性を部分的に不均一とすることで、駆動用の進行波以外の騒音を発生させる可能性のある進行波の発生を抑制することができ、駆動時における鳴き等の騒音を抑えることができる。
なお、この駆動時における鳴き等の騒音抑制効果については、特許第2685284号公報、特許第2698414号公報に詳細に記載されている。
図5は、ステータ5の他の実施形態、詳しくは山部8の他の外観形態についての実施形態について示す。なお、山部8の外観形態以外は上述した実施形態と同じである。
図5(a)はステータ5の山部8を部分的に拡大して示す平面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
本実施形態においてステータ5の山部8は、平面視が略扇形であり、かつ、断面視が台形状の略角錐台状である。
具体的には、隣り合う山部8及び8の周方向で対向する基端8g及び8gと、頂部8eにおいて、隣り合う山部8及び8の周方向で対向する側辺8h及び8hは、それぞれ略平行な直線である。内周16と外周17に沿う基端(径方向の基端)8g及び8gと、内周16に沿う頂部8eの側辺8h、及び外周17に沿う頂部8eの側辺8hは、R状の曲線である。(図5(a)(b))。 また、内周16に沿う基端8gは、外周17に沿う基端8gよりも短く、かつ、内周16に沿う頂部8eの側辺8hは、外周17に沿う側辺8hよりも短い(図5(a)(b))。
また、周壁部8a及び8cは平坦面であるが、周壁部8b及び8dはそれぞれ曲面である(図5(a)(b))。
さらに、周壁部8a,8c,8dは、それぞれ基部8gから頂部8に向けて傾斜面であるが、周壁部8bは、基端8gから頂部8に向けて垂直面である(図5(b))。
また、本実施形態において、内周16に沿う基端8gと内周16との間の面部と、外周17に沿う基端8gと外周17との間の面部は、それぞれ径方向で略同一幅である(図5(a))。
図6は、ステータ5の他の実施形態を示しており、(a)は山部8の他の実施形態で、略円錐台状の山部8を有する弾性体6の一部を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す山部8の縦断面図、(c)は山部8の他の実施形態で、略円柱状の山部8を有する弾性体6の一部を示す概略斜視図、(d)は(c)に示す山部8の縦断面図、(e)は山部8の他の実施形態で、略ドーム状の山部8を有する弾性体6の一部を示す概略斜視図、(f)は(e)に示す山部8の縦断面図である。
このように、山部8の形状は特に限定されず任意であり、また、山部8の頂部8eの形状も面状であっても点状であってもよい。すなわち、山部8の形状は、平面視が、円形状、楕円形状、多角形状など任意であって、点状も一点状(一つの円錐状山部8などで、頂部8eの先端が一つの突起であるもの)であっても、多点状(頂部8eの先端が複数の突起からなるもの)であってもよい。
「第二の実施形態」
本実施形態は、直線型(リニア)の超音波モータに本発明を適用した第二の実施形態の一例を示す。
ステータ5は、細長い直線状の弾性体6と、弾性体6の一方の面に備えられた圧電振動子7とで構成されている(図7参照。)。
なお、特に図示はしないが、第一の実施形態における図3(c)のように、弾性体6と圧電振動子7との間に金属板11を介在させてもよい。
弾性体6は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、黄銅又はリン青銅等の板金で形成された所定肉厚の直線状の基部6aを備えており、基部6aの一方の面6bは、圧電振動子7の取り付け部となる。
また、基部6aの他方の面6cには、基部6aの長さ方向に複数の山部8,8,…が形成されており、隣接する山部8,8の間は、谷部9となる(図7参照)。
山部8は、基部6aを構成する直線状の板金部材に塑性加工(例えば、絞り加工やプレス加工)を施すことによって基部6aと一体に形成されており、また、山部8は、基部6aの他方の面6c側に膨出し、圧電振動子7の取り付け部側(一方の面6b側)が開口した中空状に形成されている(図7参照。)。図中、符号15は、一方の面6b側で開口する山部8の開口を示す。
また、山部8は、基部6aの長さ方向に一定の間隔で設けられており、いずれの山部8,8,…も同一形状である。
谷部9は、本実施形態では断面視が略矩形状であり(図7参照)。また、谷部9は、基部6aの長さ方向に一定の間隔で設けられており、いずれの谷部9,9,…も同一形状である。
なお、山部8と谷部9の形状は、本実施形態の形状に限定されるものではなく、また、第一の実施形態と同様に山部8の所定箇所に貫通孔12を設けてもよい。
本実施形態の山部8は、スライダ20と接触する頂部8eと、頂部8eと基部6aとの間に、かつ、当該山部8の全周にわたって設けられた4つの周壁部8a、8b、8c、8dとを備えている。
山部8の頂部8e及び4つの周壁部8a、8b、8c、8dは、いずれも薄肉である。
詳細には、山部8は、対向する周壁部8a及び周壁部8cと、対向する周壁部8b及び周壁部8dとを備え、これら4つの連続した面部からなる周壁部8a、8b、8c、8dと、この周壁部8a、8b、8c、8dの各面部の上端側で一体に連続して形成された平面視四角形状の頂部8eとを備えており、この山部8は、直方体形状に基部6aの他方の面6cから膨出(突出)している。
すなわち、山部8は、上述したとおり、圧電振動子7の取り付け部側のみが開口している中空状でり、また、山部8は、その全周及び頂部が周壁部8a、8b、8c、8dと頂部8eですべて塞がれている。
従って、山部8は、全ての面部(周壁部8a、8b、8c、8dと頂部8e)によって囲まれているため、基部6aの長さ方向と幅方向のいずれの方向にも傾いたり倒れたりすることがなく安定している。
また、本実施形態では、第一実施形態と同様、山部8の基端8gの周囲には、基部6aの他方の面6cで構成される平面部13が設けられている。すなわち、弾性体6の幅方向における山部8の両側に平面部13,13が、そして同じく弾性体6の長さ方向における山部8の両側に平面部13,13がそれぞれ設けられている(図7参照)。
このように山部8の周囲に平面部13を有することにより、山部8相互間の剛性が高くなり、より一層、傾きや倒れに対して強固となる。
本実施形態では、山部8と谷部9が基部6aの長さ方向にわたって規則正しく交互に配設されており、かつ、それぞれの谷部9には同一大きさの平面部13が設けられている。また、この平面部13の大きさは任意であり、隣接する山部8,8の間に平面部13を設けなくてもよい。なお、山部8がそれぞれ長さ方向に独立して設けられているため、隣接する山部8,8間に平面部13が無くても谷部9は常に存在する。
なお、上述した第一の実施形態及び第二の実施形態のいずれにおいても、弾性体6として金属製のものを例示したが、弾性体6は金属製に限定されない。弾性体6は、例えば、繊維強化プラスチック等の複合材料、エポキシガラス又は樹脂等を用いたものであってもよく、その材料は任意である。
弾性体6は、樹脂材料や金属材料を射出成形で製造してもよく、また、金属材料を用いた場合には、鋳造や粉末冶金等で製造してもよく、その製造方法も任意である。
図8(b)に示すソリッド構造(中実)の弾性体6´のモデルを基礎にして、固有振動数が一致する図8(a)に示す中空構造の弾性体6(本実施形態)のモデルをFEM解析により検討した。
ソリッド構造の弾性体6´のモデル及び中空構造の弾性体6のモデルの各部の寸法等は、次の通りである。
両者ともに基部6aの外径(直径)が30mm、内径(直径)が20mm、厚みが1mmである。
両者ともに中心から周壁部8bの基端8g´までの距離が14.5mm、中心から周壁部8dの基端8g´´までの距離が12mmである。
両者ともに山部8の基部6aからの高さが3mm、隣り合う山部8,8の対向する基端8g,8gの間隔が1mmである。
両者ともに基部6aに対する周壁部8a,8c,8dの立ち上がり角度は80°であり、基部6aに対する周壁部8bの立ち上がり角度は90°である。
両者ともに周方向に24個の山部8,8,…を等間隔に備える。
ソリッド構造の弾性体6´のモデルは、24個の山部8,8,…のすべてがソリッド構造(中実)である。
FEM解析による検討の結果、図8(a)に示すように、各山部8の頂部8e及び各周壁部8a,8b,8c,8dの各肉厚を1mmとした中空構造の弾性体6のモデルが、ソリッド構造の弾性体6´のモデルと固有振動数が略一致することが確認できた。なお、両者の固有振動数比は約102%で、中空構造の弾性体6のモデルの固有振動数の方が僅かに高かった。
この結果より、本願の実施形態に示すような中空体構造の弾性体6を使用しても、従来のソリッド構造の弾性体と略同等の特性が得られることが示唆される。
また、中空構造の弾性体6のモデルとソリッド構造の弾性体6´のモデルとの質量比は約68%であり、質量を約30%削減しても、略同等の特性が得られることが示唆される。すなわち、中空構造の弾性体6を使用した振動アクチュエータによれば、質量当たりの効率を大きく向上させることができる。
2 ロータ(移動体)
5 ステータ
6 弾性体
6a 基部
6b 一方の面
6c 他方の面
7 圧電振動子
8 山部
8a,8b,8c,8d 周壁部
8e 頂部
8f 中空部
8g 基端
9 谷部

Claims (7)

  1. ステータに生じる進行波によって、前記ステータに圧接する移動体を駆動する振動アクチュエータのステータであって、
    前記ステータは、
    一方の面が圧電振動子の取り付け部となる基部と、
    前記基部の他方の面に一体形成され、前記基部の延在方向に設けられた複数の山部と、
    隣接する前記山部の間に設けられた谷部と、
    を備え、
    前記山部は、前記圧電振動子の取り付け部側が開口した中空状であって、
    頂部と、
    前記頂部と前記基部との間に、かつ、当該山部の全周にわたって設けられた周壁部と、
    を備えていることを特徴とする振動アクチュエータのステータ。
  2. 少なくとも前記山部は、塑性加工で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の振動アクチュエータのステータ。
  3. 前記山部は、絞り加工で形成されたことを特徴とする請求項2に記載の振動アクチュエータのステータ。
  4. 前記ステータは、板状体で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の振動アクチュエータのステータ。
  5. 前記板状体は、板金であることを特徴とする請求項4に記載の振動アクチュエータのステータ。
  6. 前記山部のうちの少なくとも一つの山部の中空部に充填物を設けることにより、前記ステータの動剛性を部分的に不均一としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の振動アクチュエータのステータ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載のステータを有することを特徴とする振動アクチュエータ。
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