以下に、本願の開示する映像データ管理装置、映像データ管理方法および映像データ管理プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施例1に係るシステムの構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、ビデオサーバ6、電波塔7、テレビ受信機8、端末装置20a,20b,20c、読み取り端末25、映像データ管理装置100を有する。ビデオサーバ6、端末装置20a,20b,20c、映像データ管理装置100は、ネットワーク50に接続される。以下の説明では、端末装置20a,20b,20cを適宜、端末装置20と表記する。
ビデオサーバ6は、放送用に編集された映像ファイルを映像データ管理装置100から受信し、受信した映像ファイルを電波塔7に送信する装置である。電波塔7は、映像ファイルを、テレビ受信機8に送信する装置である。テレビ受信機8は、映像ファイルの情報を表示する装置である。
端末装置20は、映像データ管理装置100の1次ディスクに格納された映像ファイルにアクセスし、番組用に編集する装置である。
また、端末装置20は、図示しないカメラから映像ファイルを取得した場合には、映像ファイルの登録を映像データ管理装置100に対して要求する。端末装置20は、例えば、登録情報を生成し、映像データ管理装置100に送信する。なお、登録情報に含まれる各情報を、後述するように別々に送信してよい。
図2は、登録情報のデータ構造の一例を示す図である。図2に示すように、この登録情報は、映像ファイル識別情報と、映像ファイル名と、映像ファイルと、圧縮ファイルと、メタデータと、付加情報とを含む。図2の例では、テーブル形式で各項目のデータが対応づけられて記憶されている例を示しているが、各項目のデータが対応づけられて記憶できるのであれば、どのような形式で記憶されていても構わない。映像ファイル識別情報は、映像ファイルを一意に識別する情報である。映像ファイル名は、映像ファイルの名称である。映像ファイルは、カメラから取得した映像ファイルである。
圧縮ファイルは、映像ファイルを圧縮したファイルである。例えば、端末装置20は、映像ファイルを、MPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)またはH.264等の圧縮形式によって圧縮することで、圧縮ファイルを生成し、登録情報に含める。
メタデータは、映像ファイルに関連する各種の情報が含まれる。例えば、端末装置20は、映像ファイルに関連する情報を、メタデータに含める。例えば、映像ファイルに関連する情報の一例として、映像ファイルに登場する登場人物の詳細や、関連キーワード、字幕、表題などがある。また、メタデータに、映像ファイルおよび圧縮ファイルのデータ量の情報を含めても良い。
付加情報は、映像ファイルに関する各種の付加的な情報が含まれる。例えば、付加情報には、映像ファイルの放送日時等の情報が含まれる。
端末装置20によって、映像ファイルまたは圧縮ファイルが映像データ管理装置100の1次ディスクに格納された後に、編集者は、端末装置20を操作して、映像データ管理装置100にアクセスし、映像ファイルまたは圧縮ファイルを編集する。例えば、現場の取材担当者のカメラにより撮影された、スポーツの試合の開始前の選手室の映像から試合中を経て試合終了後のグラウンドの様子までの数時間の映像ファイルのうち、スポーツニュースで実際に放送されるのは、試合中のハイライトシーンいくつかを切り貼りして生成したほんの数分の放送映像である場合がある。編集作業では例えば、映像ファイルのうち、放送映像すべき部分を放送時間枠に合せて部分的に切り出したり、切り出した複数の映像をつなげたりする処理が行われる。編集者は、映像ファイルまたは圧縮ファイルに対する編集が完了した場合には、映像ファイルの放送指示を、映像データ管理装置100に対して行う。
読み取り端末25は、格納装置100が映像ファイルをカメラまたはテープから直接読み取る場合に利用する装置である。
映像データ管理装置100は、端末装置20、カメラ、テープ等から映像ファイルを取得し、取得した映像ファイルを1次ディスクに格納する装置である。映像データ管理装置100は、1次ディスクに格納された映像ファイルのうち、放送済みの映像ファイルを特定し、特定した映像ファイルの少なくとも一部を2次ファイルに移動させることで、1次ストレージの容量が増大することを防止する。
映像データ管理装置100は、1次ディスクに格納した映像ファイルに対するアクセスを、端末装置20から受け付け、映像ファイルに対する編集を許容する。映像データ管理装置100は、映像ファイルに対する編集作業が完了し、放送指示を受け付けた場合には、該当する映像ファイルを、ビデオサーバ6に送信する。
次に、図1に示した映像データ管理装置100の構成について説明する。図3は、本実施例1に係る映像データ管理装置の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、この映像データ管理装置100は、1次ディスク60、2次ディスク70、LTO80を有する。また、映像データ管理装置100は、通信部110、入力部120、表示部130、記憶部140、制御部150を有する。
1次ディスク60、2次ディスク70、LTO80は、映像ファイルに関する各種の情報を記憶する記憶装置である。記憶容量の大小関係は、1次ディスク60<2次ディスク70<LTO80となる。記憶された情報に対するアクセス速度の大小関係は、LTO80<2次ディスク70<1次ディスク60となる。
1次ディスク60は、映像ファイルまたは圧縮ファイルを格納する。1次ディスク60に格納された映像ファイルまたは圧縮ファイルは、端末装置20からアクセスを受け付け、番組用の映像データに編集される。例えば、1次ディスク60は、複数のディスク装置を含む。
例えば、1次ディスク60は、映像ファイルテーブル61を格納する。図4は、本実施例1に係る映像ファイルテーブルのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この映像ファイルテーブル61は、映像ファイル識別情報、映像ファイル、圧縮ファイル、メタデータと、編集情報を対応付ける。映像ファイル識別情報は、映像ファイルを一意に特定する情報である。編集情報は、映像ファイルまたは圧縮ファイルに対して行われた編集内容の情報を含む。編集情報は、例えば、EDL(Edit Decision List)に対応する。
2次ディスク70は、1次ディスク60に記憶された情報をバックアップする記憶装置である。LTO80は、2次ディスク70に記憶された情報をバックアップする記憶装置である。
通信部110は、ビデオサーバ6、端末装置20、読み取り端末25とデータ通信を実行する処理部である。通信部110は、通信装置に対応する。後述する制御部150は、通信部110を介して、ビデオサーバ6、端末装置20、読み取り端末25と情報をやり取りする。
入力部120は、各種の情報を入力する入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウス、タッチパネルなどに対応する。
表示部130は、制御部150から出力される情報を表示する表示装置である。例えば、表示部130は、ディスプレイ、モニタ、タッチパネルなどに対応する。
記憶部140は、ファイル管理テーブル141を有する。例えば、記憶部140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子や、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に対応する。
ファイル管理テーブル141は、1次ディスク60に格納された映像ファイルを2次ディスクに移動する日時の情報を保持するテーブルである。図5は、本実施例1に係るファイル管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、このファイル管理テーブル141は、映像ファイル識別情報、映像ファイル名、1次ディスク登録日、初回放送日時、最終放送日時、編集日時、ビデオサーバ送信日時、第1格納日時、第2格納日時、シリーズコード、最終フラグを対応付ける。
映像ファイル識別情報は、映像ファイルを一意に識別する情報である。映像ファイル名は、映像ファイルの名称である。1次ディスク登録日は、映像ファイルを1次ディスク60に登録した日時を示す。初回放送日時は、映像ファイルが初回に放送される日時を示す。最終放送日時は、映像ファイルが最後に放送される日時を示す。編集日時は、映像ファイルが編集された日時を示す。ビデオサーバ送信日時は、映像ファイルがビデオサーバ6に送信された日時を示す。
第1格納日時は、1次ディスク60に格納された映像ファイルを、2次ディスク70に移動する日時を示す。標準の場合には、第1格納日時は、映像ファイルを1次ディスク60に格納した日時から1ヶ月後となる。
第2格納日時は、2次ディスク70に格納された映像ファイルを、LTO80に移動する日時を示す。標準の場合には、第2格納日時は、映像ファイルを1次ディスク60に格納した日時から6ヶ月後となる。
シリーズコードは、シリーズ番組を特定する情報であり、同一のシリーズ番組となる映像ファイルのレコードには、同一のシリーズコードが付される。例えば、図5に示す例では、映像ファイル識別情報「A104、A105」のシリーズコードが「004」であるため、映像ファイル識別情報「A104、A105」の映像ファイルは、同一のシリーズ番組に対応する。
最終フラグは、シリーズ番組を構成する複数の映像ファイルのうち、最終話の映像ファイルであるか否かを示す情報である。最終話の映像ファイルである場合には、最終フラグが「オン」となる。最終話の映像ファイルでない場合には、最終フラグは「オフ」となる。
制御部150は、受信部151、判定部152、移動制御部153を有する。例えば、制御部150は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積装置に対応する。また、制御部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路に対応する。
受信部151は、端末装置20から登録情報を受け付けた場合に、登録情報に含まれる映像ファイル、圧縮ファイル、メタデータを、1次ディスク60の映像ファイルテーブル61に登録する。また、受信部151は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、映像ファイル識別情報に対応する1次ディスク登録日、第1放送日時、第2格納日時に日時を登録する。また、受信部151は、登録情報の付加情報に初回放送日時、最終放送日時が指定されている場合には、映像ファイル識別情報に対応する初回放送日時、最終放送日時に日時を登録する。
例えば、受信部151は、各レコードについて、1次ディスク登録日の1ヶ月後を、第1格納日時に設定する。受信部151は、1次ディスク登録日の6ヶ月後を、第2格納日時に設定する。
受信部151は、端末装置20から1次ディスク60に格納された映像ファイルに対する編集を許容する。受信部151は、映像ファイルに対する編集内容の情報を、映像ファイルテーブル61に登録する。また、受信部151は、編集内容に応じて、ファイル管理テーブル141の編集日時を更新する。
なお、端末装置20の利用者は、映像データ管理装置100にアクセスし、各映像ファイルを編集する場合に、ビデオサーバ送信日時、シリーズコード、最終フラグに値を設定して、ファイル管理テーブル141を更新してもよい。受信部151は、端末装置20からのアクセスに応じて、ファイル管理テーブル141を更新する。
判定部152は、1次ディスク60の空き容量を監視し、1次ディスク60の空き容量が閾値以下となった場合に、ファイル管理テーブル141の第1格納日時、第2格納日時を更新する処理部である。例えば、判定部152は、第1格納日時を早めることで、第1ディスクの映像ファイルが第2ディスク70に移動される日時を早めることができ、1次ディスク60の容量を確保することが可能となる。
以下において、判定部152が第1格納日時、第2格納日時の更新対象となるレコードを特定し、日時を更新する処理1〜5の一例について順に説明する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理1について説明する。判定部152は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、最終フラグが「オン」となるレコードを特定し、特定したレコードの最終放送日時を特定する。判定部152は、タイマから現在日時を取得し、現在日時が最終放送日時を経過しているか否かを判定する。
判定部152は、現在日時が最終放送日時を経過している場合には、最終フラグが「オン」でかつ最終放送日時を経過したレコードと同一のシリーズコードを有するレコードを特定する。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、最終放送日時に「1日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、最終放送日時に「8日」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図6は、本実施例1に係る判定部の処理を説明するための図(1)である。図6において、更新前のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141aとし、更新後のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141bとする。現在日時が最終放送日時を経過し、最終フラグが「オン」となるレコードを、映像ファイル識別情報「A105」のレコードとする。この映像ファイル識別情報「A105」のレコードのシリーズコードと同一のシリーズコードとなるレコードは、映像ファイル識別情報「A104」のレコードとなる。
判定部152は、映像ファイル識別情報「A105」、「A104」のレコードの第1格納日時を「2014/1/3 0:00」に更新する。また、判定部152は、映像ファイル識別情報「A105」、「A104」のレコードの第2格納日時を「2014/1/10 0:00」に更新する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理2について説明する。判定部152は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、現在日時が最終放送日時を経過したレコードを特定する。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、最終放送日時に「1日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、最終放送日時に「8日」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図7は、本実施例1に係る判定部の処理を説明するための図(2)である。図7において、更新前のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141aとし、更新後のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141bとする。現在時刻が最終放送日時を経過したレコードを、映像ファイル識別情報「A102」のレコードとする。判定部152は、映像ファイル識別情報「A102」のレコードの第1格納日時を「2013/12/31 0:00」に更新する。判定部152は、映像ファイル識別情報「A102」のレコードの第2格納日時を「2014/1/7 0:00」に更新する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理3について説明する。判定部152は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、生放送済みの映像ファイルのレコードを特定する。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、最終放送日時に「1日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、最終放送日時に「8日」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図8は、本実施例1に係る判定部の処理を説明するための図(3)である。図8において、更新前のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブルを141aとし、更新後のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブルを141bとする。生放送済みのレコードを、映像ファイル識別情報「A103」のレコードとする。判定部152は、映像ファイル識別情報「A103」のレコードの第1格納日時を「2014/1/1 0:00」に更新する。判定部152は、映像ファイル識別情報「A103」のレコードの第2格納日時を「2014/1/8 0:00」に更新する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理4について説明する。判定部152は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、ビデオサーバ6に送信済みのレコードを特定する。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、ビデオサーバ送信日時に「8日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、ビデオサーバ送信日時に「16」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図9は、本実施例1に係る判定部の処理を説明するための図(4)である。図9において、更新前のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141aとし、更新後のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブル141bとする。ビデオサーバ6に送信済みのレコードを、映像ファイル識別情報「A101」のレコードとする。判定部152は、映像ファイル識別情報「A101」のレコードの第1格納日時を「2013/12/9 0:00」に更新する。判定部152は、映像ファイル識別情報「A101」のレコードの第2格納日時を「2013/12/17 0:00」に更新する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理5について説明する。判定部1502は、ファイル管理テーブル141にアクセスし、編集済みのレコードを特定する。例えば、編集済みのレコードには、編集日時に値が設定されている。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、編集日時に「8日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、編集日時に「16」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図10は、本実施例1に係る判定部の処理を説明するための図(5)である。図10において、更新前のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブルを141aとし、更新後のファイル管理テーブル141を、ファイル管理テーブルを141bとする。編集済みのレコードを、映像ファイル識別情報「A105」のレコードとする。判定部152は、映像ファイル識別情報「A105」のレコードの第1格納日時を「2014/1/9 0:00」に更新する。判定部152は、映像ファイル識別情報「A105」のレコードの第2格納日時を「2014/1/17 0:00」に更新する。
更新対象となるレコードを特定し日時を更新する処理6について説明する。判定部152は、映像ファイルテーブル61にアクセスし、同一の映像ファイル識別情報について、高レゾ映像ファイルと、低レゾ映像ファイルとが存在する映像ファイル識別情報を特定する。図4において、例えば、放送用の映像ファイルであって、第1の画質である高レゾ映像ファイルを、映像ファイルとし、例えば編集用の映像ファイルであって、第1の画質よりも低画質である第2の画質である低レゾ映像ファイルを、圧縮ファイルとする。
判定部152は、特定した映像ファイル識別情報に対応するレコードを、ファイル管理テーブル141のレコードから特定する。判定部152は、特定したレコードの第1格納日時および第2格納日時を更新する。例えば、判定部152は、最終放送日時に「1日」を加算した日時を、第1格納日時に設定する。判定部152は、最終放送日時に「8」を加算した日時を、第2格納日時に設定する。更に、判定部152は、第1、2格納日時の時刻を「0:00」としてもよい。
図3の説明に戻る。移動制御部153は、タイマから取得する現在日時と、ファイル管理テーブル141の第1格納日時とを基にして、1次ディスク60に記憶された映像ファイルを、2次ディスク70に移動させる。また、移動制御部153は、タイマから取得する現在日時と、ファイル管理テーブル141の第2格納日時とを基にして、2次ディスク70に記憶された映像ファイルを、LTO80に移動させる。移動制御部153は、制御部の一例である。
図5を用いて移動制御部153の処理の一例を説明する。例えば、映像ファイル識別情報「A104」の第1格納日時を、現在日時が経過したとする。この場合に、移動制御部153は、映像ファイル識別情報「A104」をキーにして、1次ディスク60の映像ファイルテーブル61に格納された映像ファイルを検出し、検出した映像ファイルを2次ディスクに移動させる。なお、移動制御部153は、映像ファイルに対応する圧縮ファイルが存在する場合には、映像ファイルおよび圧縮ファイルの双方を移動させてもよいし、映像ファイルのみを移動させてもよい。
また、映像ファイル識別情報「A104」の第2格納日時を、現在日時が経過したとする。この場合に、移動制御部153は、映像ファイル識別情報「A104」をキーにして、2次ディスク70に格納された映像ファイルを検出し、検出した映像ファイルをLTO80に移動させる。
次に、本実施例1に係る端末装置および映像データ管理装置の処理手順の一例について説明する。図11は、本実施例1に係る端末装置および映像データ管理装置の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、端末装置20は、例えば撮影を行ったカメラから映像ファイルを取得し(ステップS101)、映像ファイルから圧縮ファイルを生成する(ステップS102)。映像ファイルや圧縮ファイルは登録情報に登録する。そして、端末装置20は、映像ファイルのメタデータや付加情報を登録情報に登録する(ステップS103)。
端末装置20は、登録情報を映像データ管理装置100に送信する(ステップS104)。映像データ管理装置100は、受信した登録情報に含まれる映像ファイル、圧縮ファイルを1次ディスクへ書き込む(ステップS105)。ステップS105において、映像データ管理装置100は、ファイル管理テーブル141の第1格納日時、第2格納日時等を設定する。
ここまでの処理によって、端末装置20に格納されていた映像ファイルもしくは圧縮ファイルが格納装置100の1次ディスク60に格納され終わると、本実施例に係るシステムとしては、映像データの編集作業を開始できる状態になる。端末装置20は、映像データ管理装置100の1次ディスク60に格納された映像ファイルの編集を行い(ステップS106)、映像データ管理装置100は、映像ファイルを更新する(ステップS107)。
端末装置20は、映像ファイルの放送指示を行い(ステップS108)、映像データ管理装置100は、映像ファイルをビデオサーバ6に送信する(ステップS109)。映像データ管理装置100は、映像ファイル退避処理を実行する(ステップS110)。
次に、図11のステップS110に示した映像ファイル退避処理の処理手順の一例について説明する。図12および図13は、本実施例1に係る映像ファイル退避処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、映像データ管理装置100は、ファイル管理テーブル141を読み込む(ステップS201)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS202)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS202,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS202,Yes)、最終フラグが「オン」となるレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの最終放送日時が経過している場合に、特定したレコードと同一のシリーズコードを有するレコードの第1、2格納日時を更新する(ステップS203)。
映像データ管理装置100は、上記のように第1、2格納日時を更新して映像ファイルを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS204)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS204,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS204,Yes)、最終放送日時を経過したレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの第1、2格納日時を更新する(ステップS205)。
映像データ管理装置100は、上記のように第1、2格納日時を更新して映像データを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS206)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS206,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS206,Yes)、生放送済みのレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの第1、2格納日時を更新する(ステップS207)。
映像データ管理装置100は、上記のように第1、2格納日時を更新して映像データを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS208)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS208,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS208,Yes)、ビデオサーバ送信済みのレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの第1、2格納日時を更新し(ステップS209)、図13のステップS210に移行する。
図13について説明する。映像データ管理装置100は、上記のように第1、2格納日時を更新して映像データを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS210)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS210,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS210,Yes)、編集済みのレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの第1、2格納日時を更新する(ステップS211)。
映像データ管理装置100は、上記のように第1、2格納日時を更新して映像データを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS212)。映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS212,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS212,Yes)、圧縮ファイルが存在する映像ファイルのレコードを特定する。映像データ管理装置100は、特定したレコードの第1、2格納日時を更新する(ステップS213)。
ところで、図12、図13に示した第1、2格納日時を更新するレコードを特定する順番は一例であり、適宜変更可能である。例えば、ステップS203、S205、S207、S209、S211、S213に示す処理の順番を入れ替えてもよい。また、映像データ管理装置100は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には、ステップS203、S205、S207、S209、S211、S213に示す処理を並列的に実行してもよい。
次に、本実施例1に係る映像データ管理装置100の効果について説明する。映像データ管理装置100は、ファイル管理テーブル141に基づいて、映像ファイルが放送済みのレコードを特定する。そして、映像データ管理装置100は、特定したレコードに対応する映像ファイルの第1格納日時を更新することで、映像データを1次ディスク60から2次ディスク70に移動させる。このため、映像データ管理装置100によれば、放送に影響を与えることなく、1次ディスク60の容量が増大することを防止することができる。
また、映像データ管理装置100は、映像ファイルに対応する圧縮ファイルが存在する場合には、映像ファイルを1次ディスク60から2次ディスク70に移動させる。例えば、編集用の圧縮ファイルが1次ディスク60に残っていれば、編集作業を行うことができる。このため、編集作業を妨げることなく、容量の大きい映像ファイルを2次ディスクに退避することで、効率的に1次ディスク60の容量が増大することを防止することができる。
図14は、本実施例2に係るシステムの構成を示す図である。図14に示すように、このシステムは、ビデオサーバ6、電波塔7、テレビ受信機8、端末装置20a,20b,20c、読み取り端末25、映像データ管理装置200を有する。ビデオサーバ6、電波塔7、テレビ受信機8、端末装置20、読み取り端末25に関する説明は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
映像データ管理装置200は、端末装置20、カメラ、テープ等から映像ファイルを取得し、取得した映像ファイルを1次ディスクに格納する装置である。映像データ管理装置200は、映像ファイルの親、子、孫の関係を特定し、孫素材の映像ファイル、次いで、子素材の映像ファイルを優先的に1次ディスクから2次ディスクに移動させることで、1次ディスクの容量を確保する。
ここで、映像ファイルの親、子、孫について説明する。図15は、映像ファイルの親、子、孫の関係を説明するための図である。図15の横軸は時間軸を示す。図15において、映像ファイルB101は、時刻「0:00」から「11:00」までの映像ファイルである。映像ファイルB102は、時刻「3:00」から「5:00」までの映像ファイルである。
映像ファイルB103は、時刻「5:45」から「6:15」までの映像ファイルである。映像ファイルB104は、時刻「3:30」から「8:00」までの映像ファイルである。映像ファイルB105は、時刻「7:00」から「8:00」までの映像ファイルである。映像ファイルB106は、時刻「5:00」から「5:30」まで、および、時刻「6:30」から「7:30」までの映像ファイルである。映像ファイルB107は、時刻「7:15」から「10:45」までの映像ファイルである。
本実施例2の映像データ管理装置200は、各映像ファイルの開始時刻および終了時刻に着目し、ある映像ファイルをすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルを、ある映像ファイルの親として判定する。
映像ファイルB102について説明する。映像ファイルB102をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB101である。このため、映像ファイルB102の親は、映像ファイルB101となる。すなわち、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB102を「子」と判定する。
映像ファイルB103について説明する。映像ファイルB103をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB104である。このため、映像ファイルB103の親は、映像ファイルB104となる。後述するように、映像ファイいるB104は、映像ファイルB101の子である。このため、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB104を「子」と判定し、映像ファイル103を「孫」と判定する。
映像ファイルB104について説明する。映像ファイルB104をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB101である。このため、映像ファイルB104の親は、映像ファイルB101となる。このため、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB104を「子」と判定する。
映像ファイルB105について説明する。映像ファイルB105をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB104である。このため、映像ファイルB105の親は、映像ファイルB104となる。このため、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB104を「子」と判定し、映像ファイル105を「孫」と判定する。
映像ファイルB106について説明する。映像ファイルB106をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB104である。このため、映像ファイルB106の親は、映像ファイルB104となる。このため、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB104を「子」と判定し、映像ファイルB106を「孫」と判定する。
映像ファイルB107について説明する。映像ファイルB107をすべて含む映像ファイルのうち、最も時間の短い映像ファイルは、映像ファイルB101である。このため、映像データ管理装置200は、映像ファイルB101を「親」と判定し、映像ファイルB107を「子」と判定する。
次に、図14に示した映像データ管理装置200の構成について説明する。図16は、本実施例2に係る映像データ管理装置の構成を示す機能ブロック図である。図16に示すように、この映像データ管理装置200は、1次ディスク60、2次ディスク70、LTO80を有する。また、映像データ管理装置200は、通信部210、入力部220、表示部230、記憶部240、制御部250を有する。
1次ディスク60、2次ディスク70、LTO80は、映像ファイルに関する各種の情報を記憶する記憶装置である。記憶容量の大小関係は、1次ディスク60<2次ディスク70<LTO80となる。記憶された情報に対するアクセス速度の大小関係は、LTO80<2次ディスク70<1次ディスク60となる。
1次ディスク60は、映像ファイルまたは圧縮ファイルを格納する。1次ディスク60に格納された映像ファイルまたは圧縮ファイルは、端末装置20からアクセスを受け付け、番組用の映像データに編集される。例えば、1次ディスク60は、複数のディスク装置を含む。
例えば、1次ディスク60は、映像ファイルテーブル62を格納する。図17は、本実施例2に係る映像ファイルテーブルのデータ構造の一例を示す図である。図17に示すように、この映像ファイルテーブル62は、映像ファイル識別情報、映像ファイル、圧縮ファイル、メタデータと、編集情報を対応付ける。
通信部210は、ビデオサーバ6、端末装置20、読み取り端末25とデータ通信を実行する処理部である。通信部210は、通信装置に対応する。後述する制御部250は、通信部210を介して、ビデオサーバ6、端末装置20、読み取り端末25と情報をやり取りする。
入力部220は、各種の情報を入力する入力装置である。例えば、入力部220は、キーボードやマウス、タッチパネルなどに対応する。
表示部230は、制御部250から出力される情報を表示する表示装置である。例えば、表示部230は、ディスプレイ、モニタ、タッチパネルなどに対応する。
記憶部240は、第1ファイル管理テーブル241、第2ファイル管理テーブル242を有する。例えば、記憶部240は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子や、HDDなどの記憶装置に対応する。
第1ファイル管理テーブル241は、各映像ファイルの親子関係や、映像ファイルの開始時刻、終了時刻の情報を保持するテーブルである。図18は、本実施例2に係る第1ファイル管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図18に示すように、この第1ファイル管理テーブル241は、映像ファイル識別情報、映像ファイル名、編集元ID、親子関係、親素材ID、開始タイムスタンプ1,2、終了タイムスタンプ1,2を有する。
映像ファイル識別情報は、映像ファイルを一意に識別する情報である。映像ファイル名は、映像ファイルの名称である。編集元IDは、編集元となった映像ファイルの映像ファイル識別情報を特定する情報である。例えば、映像ファイル識別情報「B102」のレコードにおいて、編集元IDが「B101」となっている。このため、映像ファイル識別情報「B102」の編集元の映像ファイルは、映像ファイル識別情報「B101」の映像ファイルとなる。
親子関係は、図15で説明した各映像ファイルの親子関係を示すものである。親素材IDは、該当する映像ファイルを基準とした親素材となる映像ファイルを特定する情報である。例えば、映像ファイル識別情報「B102」の映像ファイルの親となる映像ファイルは、映像ファイル識別情報「B101」の映像ファイルとなる。このため、映像ファイル識別情報「B102」のレコードにおいて、親素材IDが「B101」となる。また、映像ファイル識別情報「B103」の映像ファイルの親となる映像ファイルは、映像ファイル識別情報「B104」の映像ファイルとなる。このため、映像ファイル識別情報「B103」のレコードにおいて、親素材IDが「B104」となる。
開始タイムスタンプ1,2は、映像ファイルの開始日時を示す情報である。終了タイムスタンプ1,2は、映像ファイルの終了日時を示す情報である。映像ファイルが、断続的な映像ファイルから構成されている場合には、複数の開始タイムスタンプ、終了スタンプが設定される。
第2ファイル管理テーブル242は、1次ディスク60に格納された映像ファイルを2次ディスクに移動する日時の情報を保持するテーブルである。図19は、本実施例2に係る第2ファイル管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図19に示すように、この第2ファイル管理テーブル242は、映像ファイル識別情報、映像ファイル名、親素材ID、親子関係、1次ディスク登録日、第1格納日時、第2格納日時を対応付ける。このうち、映像ファイル識別情報、映像ファイル名、親素材ID、親子関係に関する説明は、図18で説明したものと同様である。
1次ディスク登録日時は、映像ファイルを1次ディスク60に登録した日時を示す。第1格納日時は、1次ディスク60に格納された映像ファイルを、2次ディスク70に移動する日時を示す。標準の場合には、第1格納日時は、映像ファイルを1次ディスク60に格納した日時から1ヶ月後となる。第2格納日時は、2次ディスク70に格納された映像ファイルを、LTO80に移動する日時を示す。標準の場合には、第2格納日時は、映像ファイルを1次ディスク60に格納した日時から6ヶ月後となる。
なお、ここでは説明の便宜上、第1ファイル管理テーブル241と、第2ファイル管理テーブル242とを分けた場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1ファイル管理テーブル241と第2ファイル管理テーブル242とを統合してもよい。
制御部250は、受信部251、判定部252、移動制御部253を有する。例えば、制御部250は、ASICや、FPGAなどの集積装置に対応する。また、制御部250は、例えば、CPUやMPU等の電子回路に対応する。受信部251は、取得部の一例である。移動制御部253は、制御部の一例である。
受信部251は、端末装置20から登録情報を受け付けた場合に、登録情報に含まれる映像ファイル、圧縮ファイル、メタデータを、1次ディスク60の映像ファイルテーブル62に登録する。また、受信部251は、端末装置20から1次ディスク60に格納された映像ファイルに対する編集を許容する。受信部151は、映像ファイルが編集されることによって新たに生成される映像ファイルを、映像ファイルテーブル62に登録する。
受信部251は、第1ファイル管理テーブル241にアクセスし、各映像ファイルの開始タイムスタンプ1,2、終了タイムスタンプ1,2を設定する。開始タイムスタンプ1,2、終了タイムスタンプ1,2の情報は、例えば、端末装置20から通知されるものとする。受信部251は、各開始タイムスタンプ1,2、終了タイムスタンプ1,2に基づいて、各映像ファイルの親子関係および親素材IDを判定し、判定結果を第1ファイル管理テーブル241に反映させる。受信部251が、各映像ファイルの親子関係を判定する処理は、図15で説明した処理と同様である。
受信部251は、第2ファイル管理テーブル242にアクセスし、映像ファイル識別情報に対応する1次ディスク登録日、第1格納日時、第2格納日時に日時を登録する。また、受信部251は、登録情報の付加情報に初回放送日時、最終放送日時が指定されている場合には、映像ファイル識別情報に対応する初回放送日時、最終放送日時に日時を登録する。
ここで、受信部251が、第2ファイル管理テーブル242の第1格納日時、第2格納日時を設定する処理の一例について説明する。受信部251は、第2ファイル管理テーブルの親子関係を参照し、孫素材となる映像ファイルの第1、2格納日時を、子素材となる映像ファイルの第1、2格納日時よりも早める。これによって、孫素材の映像ファイルを子素材の映像ファイルよりも優先して、1次ディスク60から2次ディスク70に移動させる。
受信部251は、子素材となる映像ファイルの第1、2格納日時を、親素材となる映像ファイルの第1、2格納日時よりも早める。これによって、子素材の映像ファイルを親素材の映像ファイルよりも優先して、1次ディスク60から2次ディスク70に移動させる。
例えば、受信部251は、親子関係が「親」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「1ヶ月後」を、第1格納日時に設定する。受信部251は、親子関係が「親」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「6ヶ月後」を、第2格納日時に設定する。
受信部251は、親子関係が「子」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「15日後」を、第1格納日時に設定する。受信部251は、親子関係が「子」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「3ヶ月後」を、第2格納日時に設定する。
受信部251は、親子関係が「孫」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「7日後」を、第1格納日時に設定する。受信部251は、親子関係が「孫」となるレコードについて、1次ディスク登録日から「1ヶ月後」を、第2格納日時に設定する。
判定部252は、端末装置20から映像ファイルの編集要求を受け付けた場合に、該当する映像ファイルが1次ディスク60に格納されているか否かを判定する処理部である。判定部252は、編集対象の映像ファイルの映像ファイル識別情報と、第2ファイル管理テーブル242の第1格納日時と、現時日時とを基にして、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に格納されているか否かを判定する。
判定部252は、編集対象の映像ファイルに関するレコードについて、現在日時が、第1格納日時を経過していなければ、編集対象の映像ファイルが、1次ディスク60に存在すると判定する。一方、判定部252は、現在日時が、第1格納日時を経過している場合には、編集対象の映像ファイルが、1次ディスク60に存在しないと判定する。
判定部252は、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に存在する場合には、編集対象の映像ファイルを利用者にレコメンドする。
判定部252は、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に存在しない場合には、第2ファイル管理テーブル242にアクセスし、編集対象の映像ファイルの親素材となる映像ファイルが、1次ディスク60に格納されているか否かを判定する。判定部252は、親素材となる映像ファイルが、1次ディスク60に存在している場合には、この親素材となる映像ファイルを利用者にレコメンドする。
図19を用いて、判定部252の上記処理を説明する。前提として、編集対象の映像ファイルを映像ファイル識別情報「B102」の映像ファイルとし、1次ディスク60に存在しないものとする。また、映像ファイル識別情報「B102」の映像ファイルの親素材となる映像ファイル識別情報「B101」の映像ファイルは、1次ディスク60に存在する物とする。この場合には、判定部252は、映像ファイル識別情報「B102」の映像ファイルの代わりに、映像ファイル識別情報「B101」の映像ファイルをレコメンドする。
これに対して、判定部252は、親素材となる映像ファイルが、1次ディスク60に存在している場合には、編集対象となる映像ファイルを、2次ディスク70からダウンロードし、利用者にレコメンドする。
判定部252は、親素材となる映像ファイルが、1次ディスク60に存在している場合には、この親素材となる映像ファイルを利用者にレコメンドし、利用者に受け入れられない場合には、編集対象となる映像ファイルを、2次ディスク70からダウンロードし、利用者にレコメンドする。
なお、判定部252は、編集対象となる映像ファイルの代わりに、親素材の映像ファイルをレコメンドし、受け入れられた際、親素材の映像ファイルを再生する場合には、編集情報を基に、子素材の映像ファイルと同等に再生する。例えば、図17において、映像ファイル識別情報「B102」の映像ファイルの代わりに、映像ファイル識別情報「B101」の映像ファイルを再生するものとする。この場合には、判定部252は、映像ファイルA12の編集情報を基にして、映像ファイルA11を再生することで、映像ファイル12と同等に映像ファイルA12を再生する。
図16の説明に戻る。移動制御部253は、タイマから取得する現在日時と、第2ファイル管理テーブル242の第1格納日時とを基にして、1次ディスク60に記憶された映像ファイルを、2次ディスク70に移動させる。また、移動制御部253は、タイマから取得する現在日時と、第2ファイル管理テーブル242の第2格納日時とを基にして、2次ディスク70に記憶された映像ファイルを、LTO80に移動させる。
次に、本実施例2に係る端末装置および映像データ管理装置200の処理手順について説明する。なお、本実施例2に係る端末装置および映像データ管理装置200の処理手順は、図11に説明した処理手順と同様であるため説明を省略する。
図11のステップS110に示した、本実施例2に係る映像ファイル退避処理の処理手順の一例について説明する。図20は、本実施例2に係る映像ファイル退避処理の処理手順を示すフローチャートである。図20に示すように、映像データ管理装置200は、第2ファイル管理テーブル242を読み込む(ステップS301)。映像データ管理装置200は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS302)。映像データ管理装置200は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS302,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置200は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS302,Yes)、孫素材の映像ファイルのレコードを特定する。映像データ管理装置200は、特定したレコードの第1,2格納日時を更新する(ステップS303)。
映像データ管理装置200は、上記のように第1,2格納日時を更新して映像ファイルを移動させても、1次ディスク60の空き容量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS304)。映像データ管理装置200は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下でない場合には(ステップS304,No)、映像ファイル退避処理を終了する。
一方、映像データ管理装置200は、1次ディスク60の空き容量が閾値以下である場合には(ステップS304,Yes)、子素材の映像ファイルのレコードを特定する。映像データ管理装置200は、特定したレコードの第1,2格納日時を更新する(ステップS305)。
次に、映像データ管理装置200が編集要求を端末装置から受け付けた場合の処理手順の一例について説明する。図21は、本実施例2に係る編集要求受け付け処理の処理手順を示すフローチャートである。図21に示すように、映像データ管理装置200は、編集要求を受け付ける(ステップS401)。映像データ管理装置200は、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に存在するか否かを判定する(ステップS402)。
映像データ管理装置200は、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に存在する場合には(ステップS402,Yes)、1次ディスク60に存在する映像ファイルをレコメンドする(ステップS403)。
映像データ管理装置200は、編集対象の映像ファイルが1次ディスク60に存在しない場合には(ステップS402,No)、映像ファイルの親素材が1次ディスク60に存在するか否かを判定する(ステップS404)。映像データ管理装置200は、映像ファイルの親素材が1次ディスク60に存在しない場合には(ステップS404,No)、親素材および子素材の映像ファイルを2次ディスク70からダウンロードし(ステップS405)、ステップS409に移行する。
一方、映像データ管理装置200は、映像ファイルの親素材が1次ディスク60に存在する場合には(ステップS404,Yes)、親素材の映像ファイルをレコメンドする(ステップS406)。映像データ管理装置200は、映像ファイルの親素材を選択されたか否かを判定する(ステップS407)。
映像データ管理装置200は、映像ファイルの親素材を選択されたかった場合には(ステップS407,No)、映像ファイルの直上の親素材となる映像ファイルをダウンロードする(ステップS408)。図19を用いて、ステップS408について具体的に説明する。例えば、編集対象の映像ファイルを映像ファイルB105とし、レコメンドした映像ファイルを、映像ファイルB105の親素材となる映像ファイルB104とする。この映像ファイルB104をレコメンドし、選択されなかった場合には、映像データ管理装置200は、映像ファイルB104の親素材となる映像ファイルB101を2次ディスク70からダウンロードする。
映像データ管理装置200は、映像ファイルを出力し(ステップS409)、親素材の映像ファイルを、編集情報を基にして子素材の映像ファイルと同等に再生する(ステップS410)。
次に、本実施例2に係る映像データ管理装置200の効果について説明する。映像データ管理装置200は、ある映像ファイルに対して編集処理が行われ、親素材、子素材、孫素材の映像ファイルが存在する場合に、孫素材の映像ファイル、子素材の映像ファイル、親素材の映像ファイルの優先順で、1次ディスク60から2次ディスク70に移動させる。孫素材や子素材の映像ファイルが、1次ディスク60に存在しない場合でも、親素材の映像ファイルが存在していれば、子素材、孫素材に対する編集と同等の編集作業を行うことができる。このため、1次ディスク60の容量が増大することを防止しつつ、編集作業も合わせて実行することができる。
また、映像データ管理装置200は、開始タイムスタンプ、終了タイムスタンプの情報を取得して、各映像ファイルの親子関係を判定するので、1次ディスク60から2次ディスクに優先して移動させるべき映像ファイルを効率的に特定することができる。
なお、上述した実施例2では、受信部251が開始タイムスタンプ、終了タイムスタンプに応じて、自動的に親子関係を特定していたが、これに限定されるものではない。例えば、利用者は、端末装置20を操作して、第2ファイル管理テーブル242にアクセスし、所望の映像ファイルの親子関係を「親」に設定してもよい。このように、ある映像ファイルに関する親子関係が更新された場合には、受信部251は、他の映像ファイルの親子関係を更新し、更に、第1格納日時、第2格納日時を更新する。
図22は、親子関係が利用者に設定された場合の受信部の処理を説明するための図である。図22において、第2ファイル管理テーブル242aは、指定される前の第2ファイル管理テーブル242である。第2ファイル管理テーブル242bは、指定された後の第2ファイル管理テーブル242である。図22に示すように、例えば、映像ファイル識別情報「B104」の親子関係が「子」から「親」に指定されたとする。そうすると、受信部251は、映像ファイル識別情報「B103、B105、B106」の親子関係を「孫」から「子」に更新する。また、受信部251は、更新後の親子関係を基にして、第1格納日時、第2格納日時を更新する。
また、本実施例1、2では、映像データ管理装置100,200を異なる装置として説明したが、映像データ管理装置100,200の機能を統合してもよい。例えば、図12、図13の処理を実行した後に、続けて、図20に示した処理を実行してもよい。
次に、上記実施例に示した映像データ管理装置100,200と同様の機能を実現する映像データ管理プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。図23は、映像データ管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図23に示すように、コンピュータ300は、各種演算処理を実行するCPU301と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置302と、ディスプレイ303とを有する。また、コンピュータ300は、記憶媒体からプログラム等を読取る読み取り装置304と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うインターフェース装置305とを有する。また、コンピュータ300は、各種情報を一時記憶するRAM306と、ハードディスク装置307とを有する。そして、各装置301〜307は、バス308に接続される。
ハードディスク装置307は、判定プログラム307a、制御プログラム307bを有する。CPU301は、判定プログラム307a、制御プログラム307bを読み出してRAM306に展開する。判定プログラム307aは、判定プロセス306aとして機能する。制御プログラム307bは、制御プロセス306bとして機能する。
例えば、判定プロセス306aは、判定部152,252に対応する。制御プロセス306bは、移動制御部153,253に対応する。
なお、判定プログラム307a、制御プログラム307bについては、必ずしも最初からハードディスク装置307に記憶させておかなくても良い。例えば、コンピュータ300に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300が判定プログラム307a、制御プログラム307bを読み出して実行するようにしてもよい。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1の格納装置に格納された映像データの放送日時又は放送時刻に関する情報に基づき、前記映像データが放送済みか否かを判定する判定部と、
前記映像データが放送済みである場合、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させる制御部と
を有することを特徴とする映像データ管理装置。
(付記2)前記制御部は、放送用データと編集用データとを含む場合に、前記放送用データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記1に記載の映像データ管理装置。
(付記3)前記制御部は、前記映像データが第1の映像データと前記第1の映像データから生成された、前記第1の映像データよりも小さい第2の映像データを含む場合に、前記第2の映像データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記1または2に記載の映像データ管理装置。
(付記4)前記第1の映像データの内、前記第2の映像データに対応する映像範囲に付与された時刻情報を取得する取得部を更に備えたことを特徴とする付記3に記載の映像データ管理装置。
(付記5)前記判定部は、前記映像データの属性情報に基づいて、前記映像データが、生放送済みの映像データであるか否か、サーバに送信済みの映像データであるか否か、編集済みの映像データであるか否か、第1画質の映像データと第2画質の映像データとを有する映像データであるか否か、あるシリーズの映像データに含まれ、該シリーズの最後の映像データが済みであるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部の判定結果を基にして、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の映像データ管理装置。
(付記6)コンピュータに、
第1の格納装置に格納された映像データの放送日時又は放送時刻に関する情報に基づき、前記映像データが放送済みか否かを判定し、
前記映像データが放送済みである場合、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させる
処理を実行させることを特徴とする映像データ管理プログラム。
(付記7)前記移動させる処理は、放送用データと編集用データとを含む場合に、前記放送用データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記6に記載の映像データ管理プログラム。
(付記8)前記移動させる処理は、前記映像データが第1の映像データと前記第1の映像データから生成された、前記第1の映像データよりも小さい第2の映像データを含む場合に、前記第2の映像データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記6または7に記載の映像データ管理プログラム。
(付記9)前記第1の映像データの内、前記第2の映像データに対応する映像範囲に付与された時刻情報を取得する処理を更に実行させることを特徴とする付記8に記載の映像データ管理プログラム。
(付記10)前記判定する処理は、前記映像データの属性情報に基づいて、前記映像データが、生放送済みの映像データであるか否か、サーバに送信済みの映像データであるか否か、編集済みの映像データであるか否か、第1画質の映像データと第2画質の映像データとを有する映像データであるか否か、あるシリーズの映像データに含まれ、該シリーズの最後の映像データが済みであるか否かを判定し、前記移動させる処理は、前記判定する処理の判定結果を基にして、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記6〜9のいずれか一つに記載の映像データ管理プログラム。
(付記11)コンピュータが実行する映像データ管理方法であって、
第1の格納装置に格納された映像データの放送日時又は放送時刻に関する情報に基づき、前記映像データが放送済みか否かを判定し、
前記映像データが放送済みである場合、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させる
処理を実行することを特徴とする映像データ管理方法。
(付記12)前記移動させる処理は、放送用データと編集用データとを含む場合に、前記放送用データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記11に記載の映像データ管理方法。
(付記13)前記移動させる処理は、前記映像データが第1の映像データと前記第1の映像データから生成された、前記第1の映像データよりも小さい第2の映像データを含む場合に、前記第2の映像データを前記第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記11または12に記載の映像データ管理方法。
(付記14)前記第1の映像データの内、前記第2の映像データに対応する映像範囲に付与された時刻情報を取得する処理を更に実行することを特徴とする付記13に記載の映像データ管理方法。
(付記15)前記判定する処理は、前記映像データの属性情報に基づいて、前記映像データが、生放送済みの映像データであるか否か、サーバに送信済みの映像データであるか否か、編集済みの映像データであるか否か、第1画質の映像データと第2画質の映像データとを有する映像データであるか否か、あるシリーズの映像データに含まれ、該シリーズの最後の映像データが済みであるか否かを判定し、前記移動させる処理は、前記判定する処理の判定結果を基にして、該映像データの少なくとも一部を前記第1の格納装置よりもデータアクセス時間が長い第2の格納装置に移動させることを特徴とする付記11〜14のいずれか一つに記載の映像データ管理方法。