JP2015189983A - 高炉操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェロコークスの強度を適正に管理して、通気抵抗指数を低く維持して、出銑量を良好とする高炉操業方法を提供する。【解決手段】高炉の操業では、フェロコークスが混合されている鉄鉱石とコークスとを高炉に投入する。フェロコークスの落下強度を、JIS M8711により規定されるが98.0以上99.1以下の範囲とする。また、フェロコークスの落下強度を、JIS K2151により規定されるドラム強度が65.0以上80.0以下の範囲とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、石炭と鉄鉱石とを混合して成型した成型物を乾留して製造されたフェロコークスを鉄鉱石に混合して使用する高炉操業方法に関する。
近年、高炉を低還元材比で操業することが求められている。還元材比を低下させるためには、高炉内に形成される熱保存帯の温度を低下させることが有効である(例えば、非特許文献1参照)。該熱保存帯の温度を低下させるためには、下記式(1)に示すコークスのガス化反応(吸熱反応)を促進させることが有効である。
CO+C→2CO (1)
コークスのガス化反応を促進させるために、特許文献1で提案されているように、石炭と鉄鉱石とを混合して成型した成型物を乾留して製造されるフェロコークスを高炉に装入することが有効である。高炉原料には、フェロコークス以外にも、石炭を室炉式コークス炉で乾留して製造されるコークス(以下、フェロコークスと区別するため、適宜「室炉コークス」ともいう)や、鉄源となる鉱石がある。鉱石には、粉状の鉄鉱石を石灰石などのフラックスと共に焼成した焼結鉱が主として用いられ、加えて、塊状の鉄鉱石(塊鉱石という)や微粉の鉄鉱石を造粒したペレットなども用いられる。
高炉原料は、その強度が低いと、高炉内での粉発生量が増加し、高炉の安定操業が阻害されてしまうので、高炉原料の強度を管理することが重要となっている。そこで、室炉コークスや焼結鉱は冷間強度の下限値を設定して品質が管理されており、それらの強度を管理する方法が確立されている。例えば、室炉コークスは、ある程度の高い強度を有するようにJIS K2151により規定されるドラム強度などで管理されている。室炉コークスは通常、炉頂から投入され、炉内を上昇してくる高温還元ガスにより昇温するが、1000℃近傍で高温還元ガス中のCOとの反応を受け強度が低下する。それ以降、室炉コークスは、炉内を降下する際に、粒子同士の接触時の磨耗などにより粉が発生する。さらに、室炉コークスは、炉下部の羽口からの送風により生じる羽口前の空間であるレースウェイ内でのCOとの反応や送風そのものによる機械的な衝撃を受け、粉が発生する。こうした高炉内での粉化は必ずしも室温で行われるドラム強度の測定における粉化のメカニズムとは合致していないと考えられるが、しかしながら、経験的にはドラム強度を高く保てば、これらの高炉内での粉の発生量を低減することができる上に、高炉の通気抵抗が減少する場合が多い。
一方で、フェロコークスについては、適切な強度がいかなるものであるかという知見が、これまでなく、適切に管理されているとは言い難い。例えば、特許文献2には、ドラム強度DI150/50(コークスをドラム内で150回転後、全コークス量に対する篩上15mm以上のコークスの割合の百分率)が82であることが記載されてはいるが、この値は、室炉コークスのドラム強度と同程度の強度であり、フェロコークスの高炉での挙動を考慮したものではなく、フェロコークスの強度を管理するための良好な方法は確立されていないというのが実情である。
特開2006−28594号公報 特開2011−149090号公報
内藤等、鉄と鋼、Vol.87(2001)No.5、第153〜160頁 佐藤等、材料とプロセス、Vol.9(1996)No.14
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、フェロコークスの強度を適正なレベルで管理して、通気抵抗指数を低く維持し、出銑量が安定した銑鉄製造を可能とする高炉操業方法を提供することである。
本発明者らは、フェロコークスの高炉内での挙動を鑑みて、フェロコークスの最適な強度管理方法を検討した。本発明者らは、フェロコークスはCOとの反応性が室炉コークスより高いことから、より低い温度域からフェロコークス中のカーボンのガス化反応が開始し、融着帯近傍では全量が反応して溶融し、炉下部ではフェロコークスが存在しない可能性が高いと考えた。更に、本発明者らは、炉下部の融着帯近傍ではフェロコークスが溶融して固体として存在しないのであれば、フェロコークスの強度も室炉コークスとは異なる取り扱いをしても差し支えない上に、高炉のうち、フェロコークスが主に存在することになるシャフト部では、室炉コークスの粉化はほとんど生じず、かつ、フェロコークスは焼結鉱と類似の挙動で高炉内を移動する点に注目すれば、むしろ、室炉コークスとは別の程度の強度で、フェロコークスを管理する方が好ましい可能性もあると考え、本発明の完成に至った。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、JIS M8711により規定される落下強度が98.0以上99.1以下の範囲であるフェロコークスを使用することを特徴とする高炉操業方法。
[2]フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、JIS K2151により規定されるドラム強度が65.0以上80.0以下の範囲であるフェロコークスを使用することを特徴とする高炉操業方法。
[3]前記フェロコークス中のカーボン量(kg/t−pig)を、高炉のソリューションロスカーボン量から50(kg/t−pig)減算して得られる値よりも低くすることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の高炉操業方法。
[4]フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、前記フェロコークス中のカーボン量(kg/t−pig)を、高炉のソリューションロスカーボン量から50(kg/t−pig)減算して得られる値よりも低くすることを特徴とする高炉操業方法。
本発明によれば、フェロコークスを高炉操業に使用する場合において、フェロコークスについて、室炉コークスではなく焼結鉱と同じレベルで強度管理を行うことにより、通気抵抗指数を低く維持し、出銑量を良好とする高炉操業を可能としている。ひいては、フェロコークスの管理に、必要以上の強度を維持する必要がなくなり、管理コストを抑えることができる。
高炉内に積層された高炉原料の状態を示す説明図である。 落下強度とドラム強度DI150/50との関係を示すグラフである。 通気抵抗指数とフェロコークスの落下強度との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、高炉内に積層されている高炉原料の状態を示す説明図である。図1に示す一点鎖線は炉中央を示す。高炉原料としては、室炉コークス2、鉱石3、フェロコークス4があり、該フェロコークス4は鉱石3に混合されて使用される。高炉操業においては、図1に示すように、炉中央から炉壁1までの間で、室炉コークス2と鉱石3とが交互に積層されるように高炉に投入される。
本発明者らが、本発明の完成に至った経緯を説明する。鉱石3は高炉に投入された後、融着帯で軟化・溶融してメタル及びスラグとして炉下部へ滴下する。すなわち、鉱石3は、炉下部では溶融しきっている。フェロコークス4は鉱石3に混合されて使用され、フェロコークス4もまた、鉱石3と同様に炉下部では溶融することが望ましい。
一方で、室炉コークス2は高炉に投入され、積層した後、鉱石3と同様に炉下部に向かうが、炉下部においても、室炉コークス2は強度を維持しておく必要がある。なぜならば、強度が維持された室炉コークス2を積層することによって、高炉内部の通気性を保つためである。このため、室炉コークス2について、ある程度の強度を有するような強度管理が行なわれている。
フェロコークス4も、従前、室炉コークス2と同様の強度管理が行なわれていた。しかしながら、融着帯における鉱石3及びフェロコークス4の溶融状態に関する知見に基づけば、本発明者らは、炉下部でフェロコークス4も溶融し、融着帯より下方ではフェロコークス4が消費されて存在しないことを前提として、フェロコークス4は、室炉コークス2ほどの強度を保つ必要がなく、鉱石3と同程度に強度管理を行えばよいと考えた。なお、鉱石3は前記したように主として焼結鉱からなるが、この焼結鉱は焼成条件を変更することでその強度を調整されている。
そこで、本発明者らは、焼結鉱と同程度の強度を有するフェロコークス4を鉱石3に混合し、焼結鉱を主として含む鉱石3と室炉コークス2とを用いて高炉を操業したところ、後述する実施例で示すように、通気抵抗指数をより低く維持し、還元材比を抑え、出銑比を安定させた高炉操業が可能であることを確認した。
次に、フェロコークス4の強度について説明する。強度を表す指標として、焼結鉱と同様に下記式(2)で算出される、JIS M 8711に規定されている落下強度を用いることができる。
落下強度=(10から15mmの試料を2m落下させることを4回実施した後の試料のうち、篩上10mmの試料質量)/(試験前の試料質量)×100 (2)
上記落下強度を算出する条件については、JIS M 8711に詳細に規定されている条件を用いる。
本発明の高炉操業においては、上記落下強度が98.0以上の範囲であるフェロコークス4を用いる。この落下強度が98.0以上という強度レベルは、焼結鉱3の強度管理で用いられているレベル(89〜91)より高い。更には、落下強度が99.1以下とすれば、強度を高くするために掛かる分の製造コストを抑えることもできる。
また、落下強度と、JIS K2151により規定されるドラム強度DI150/50との関係についても実際に調査(測定)した。図2は、縦軸を落下強度、横軸をドラム強度DI150/50とした、落下強度とドラム強度との関係を示すグラフであり、該グラフ上の点に基づき、実線で示す近似直線を作成した。この近似直線からすれば、この落下強度の98.0以上99.1以下の範囲は、ドラム強度DI150/50(試料を入れたドラムを150回転後、篩上15mm以上の試料の割合を百分率で表した値)で、65.0以上80.0以下の範囲に相当する。一般的な室炉コークスのドラム強度は82以上を目安に管理されているので、より低いドラム強度でフェロコークスを管理することができる。
また、フェロコークスの強度を上記の範囲としつつ、フェロコークス中のカーボン量kg/t−pig(「pig」は、溶銑を意味する)は、全体のソリューションロスカーボン量から50減算して得られる値よりも低くすることが好ましい。このようにすれば、高炉における融着帯より下方に、フェロコークス4に由来する小径のカーボンが降下することがより確実に防げ、炉内の通気抵抗を抑えることができ、高炉操業の安定化が図ることが可能となるからである。この理由を以下に説明する。
高炉では、炉下部の羽口から吹き込まれた送風により炉内のコークス中のカーボンが燃焼し発生したCOガスが、高炉内を上昇する間に鉱石を還元するが、この還元により生成するCOガスが炉内のコークス中のカーボンと式(1)のガス化反応によって再度COガスに戻り更に鉱石の還元に寄与するといった反応が、シャフト部などで起こっている。このガス化反応により消費されるカーボン量をソリューションロスカーボン量という。このソリューションロスカーボン量は高炉から発生する炉頂ガス中のカーボン量から、羽口前で燃焼したカーボン量を減じた量として計算することができる。具体的には、炉頂ガス中のCOガス濃度及びCOガス濃度と発生ガス量原単位から炉頂ガス中のカーボン量(kg/t−pig)を求めることができ、また、羽口からの送風中の酸素は全て羽口前のレースウェイ内でCOガスとなることから、送風中の酸素量原単位から羽口前で燃焼したカーボン量(kg/t−pig)が求まるので、炉頂ガス中のカーボン量と羽口前で燃焼したカーボン量との差分をソリューションロスカーボン量と計算することができる。
一方、シャフト部におけるフェロコークスは、鉄鉱石中の酸化鉄と石炭から由来するカーボンを有しているので、酸化鉄がCOガスにより還元され、その還元で発生するCOガスが、フェロコークス内部で更にカーボンと接触し、式(1)のガス化反応によりCOガスに戻り、再び酸化鉄を還元する、といった反応の連鎖が生じている。このため、フェロコークスは室炉コークスに比べて反応性が高く、シャフト部では室炉コークスのカーボンよりも先にフェロコークス中のカーボンが消費される。従って、フェロコークス中のカーボン量はソリューションロスカーボン量以下であればシャフト部で消費されて融着帯の下まで降下することはないと考えられる。
但し、微粉炭吹き込み量が多い場合、羽口から吹き込んだ微粉炭の全てが、羽口前のレースウェイ内で燃焼することができず、COガスにならず、未燃の一部の微粉炭由来の未燃カーボンが炉内ガスと共に上昇することになる。この未燃カーボンは微細であるため、上記した鉱石の還元により生じたCOガスとのガス化反応で優先的に消費されやすく、フェロコークス中のカーボンよりも先に消費されることになる。すなわち、ソリューションロスカーボン量から微粉炭由来の未燃カーボンを減算して得られた量よりもフェロコークス中のカーボン量が多いと、ガス化反応で消費しきれなかったフェロコークスに由来する小径のカーボンが融着帯の下まで降下して炉下部の通気性を阻害する可能性がある。そこで、フェロコークス中のカーボン量は下記の式(3)に適合するように管理することが望ましい。
フェロコークス中のカーボン量<
ソリューションロスカーボン量−微粉炭由来の未燃カーボン量 (3)
式(3)中の「カーボン量」の単位は、kg/t−pigであり、高炉で生産される溶銑1t当りのカーボンの原単位であることを示す。
微粉炭由来の未燃カーボン量は、例えば、微粉炭200kg/t−pigの多量吹き込み条件では、50kg/t−pigの未燃チャー(主にはカーボンからなる)が発生すると推測され、この未燃チャーの発生量は、例えば、非特許文献2に記載された、微粉炭吹き込み量と未燃カーボン量との関係を示す検量線から試算することができる。
ただし、実際の高炉操業において微粉炭由来の未燃カーボン量を逐次計算し、フェロコークス中のカーボン量を調整することは困難であり、操業管理上、より簡単な指標を用いてフェロコークスの使用量を管理することが望ましい。こうしたことから下記式(4)を導出してフェロコークスのカーボン量を調整することで、後述する実施例に示すように、出銑量を安定させた高炉操業を可能とすることを確認した。
フェロコークス中のカーボン量<
ソリューションロスカーボン量−50 (4)
式(4)では、式(3)における微粉炭由来の未燃カーボン量(kg/t−pig)に相当する量として50(kg/t−pig)を想定している。この50(kg/t−pig)は、前記した微粉炭吹き込みをダブルランスで、200(kg/t−pig)といった微粉炭の多量吹き込みをで実施した場合の未燃カーボン量に匹敵する。実際の高炉操業において、微粉炭吹き込み量が200(kg/t−pig)より少ない場合には、式(3)から考えればフェロコークス量中のカーボン量を増やせる(フェロコークス量を増やせることと同等)ことになるが、式(4)で操業管理することで、より確実に、フェロコークス中のカーボンは、シャフト部で消費されて融着帯の下まで降下することを防いだ高炉操業となる。
このように、フェロコークス中のカーボン量を、高炉のソリューションロスカーボン量から、50を減算した量以下にして高炉操業することで、融着帯より下方にフェロコークスに由来する小径のカーボンが降下することがなくなり、炉内の通気抵抗を小さくすることができ、高炉操業の安定化が図られる。
以上のようにして、フェロコークスに対して、室炉コークスと同様の強度ではなく焼結鉱と同じレベルの強度管理を行うことにより、また更にフェロコークス中のカーボン量を適正に管理することで、通気抵抗指数を低く維持し、良好な出銑量が安定して得られる高炉操業を可能としている。
フェロコークスの強度を変更したときの高炉操業への影響を調べるために、フェロコークスの高炉使用試験を実施した。還元材比を同じとするものの、フェロコークスの強度をそれぞれ変更して、7日間高炉操業を行う試験を複数回実施して、各高炉操業における通気抵抗指数などの結果を比較した(本発明例1〜5及び比較例1)。高炉操業では、フェロコークスを、石炭と鉄鉱石の混合物をブリケットマシンで成型後、竪型シャフト炉に装入し、乾留して製造した。フェロコークスの寸法は30×25×18mmの印籠型とした。フェロコークス中の鉄鉱石は30質量%であり、残り70質量%はコークス分とした。石炭として非粘結炭と微粘結炭とを用い、各々の配合量を変化させることにより、強度の異なるフェロコークスを製造した。
図1に示すように、高炉内で、室炉コークス2の層と、フェロコークス4が混合されている鉱石3の層とが交互に形成されるように、室炉コークス2、鉱石3及びフェロコークス4を高炉に装入し、高炉に設けられる送風羽口から微粉炭を吹き込んで、高炉を操業した。鉱石3には焼結鉱を使用した。
各高炉操業における還元材比、室炉コークス及び焼結鉱の落下強度は、次の通りである。
室炉コークス比: 288 [kg/t−pig]
フェロコークス比: 50 [kg/t−pig]
微粉炭比: 155 [kg/t−pig]
室炉コークスドラム強度: 83.0[−]
焼結鉱落下強度: 91.0[−]
本発明例1〜5及び比較例1では、フェロコークス中のカーボン量は、31[kg/t−pig]で一定としたが、非粘結炭と微粘結炭の配合を適宜調整して、フェロコークスのドラム強度及び落下強度はそれぞれ変更した。これらのフェロコークスは従来使用していたドラム強度82以上のフェロコークスよりも強度を低下するために、安価な非粘結炭の使用割合を増加でき、あるいは高価なバインダーの量を低減できたため、従来よりも製造コストを低下することができた。また、ソリューションロスカーボン量は、各操業期間における炉頂ガス中のカーボン量と羽口前で燃焼したカーボン量との差分で算出した。本発明例1〜5及び比較例1の操業結果を表1に示す。
Figure 2015189983
表1中のフェロコークスおよび焼結鉱の落下強度はJIS M 8711に規定された方法で測定した値であり、フェロコークスのドラム強度DI150/50はJIS K2151に規定された方法で測定した値であって、規定されたドラム内で150回転後の、コークス全量に対する15mm篩上のコークス量の割合を百分率[%]で表した値である。また、表1中の通気抵抗指数Kは、次の式(5)で表される指数であり、数値が高いほど炉内の圧力損失が大きく、操業が不安定になりやすいことを示す。
K=(P −P )/V1.7×100 (5)
ここで、P:送風圧(kPa)、
:炉頂圧(kPa)、
V:ボッシュガス量(Nm/分)である。
本発明例1〜5では、フェロコークスの落下強度を98.0以上99.1以下の範囲とし、ドラム強度を65.0以上80.0以下の範囲としてあるが、比較例では、落下強度及びドラム強度をそれらの範囲外としている。
本発明例1〜5及び比較例1において算出された通気抵抗指数とフェロコークスの落下強度との関係を図3に示す。図3のグラフは本発明例1〜5及び比較例1のデータに基づく。本発明例1〜5の操業においては、フェロコークスの強度が低下するにつれて、通気抵抗指数は上昇傾向にあるが、出銑量は11000[t−pig/日]を維持することができ、安定した操業を実施することができた。しかし、フェロコークスの強度がより低下した比較例1では、通気抵抗指数が上昇して出銑量を低減させる結果となった。フェロコークスの落下強度と通気抵抗指数の結果を図3に示してあるが、フェロコークスの落下強度が98.0を下回ると急激に通気が悪化することがわかる。
本発明例4と同様な高炉操業条件の下で、フェロコークスの原単位を変更した高炉操業を複数回行った。操業結果を表2に示す。
Figure 2015189983
表2における各項目は、実施例1と同様の方法で測定・評価したものである。比較例2は本発明例4の操業からフェロコークスの使用量を増やすと共に、焼結鉱の被還元性を向上させて、ソルーションロスカーボン量を低下させた結果であるが、ソリューションロスカーボン量−50[kg/t−pig]の値が28[kg/t−pig]となり、この量はフェロコークス中のカーボン量34.0[kg/t−pig]よりも小さくなった。この状況では、融着帯よりも上方のシャフト部でフェロコークス中のカーボンが完全には反応消失しなかったものと推察される。このため、比較例2の操業では、通気抵抗指数の数値が高くなり、操業が不安定となった結果、出銑量も低下している。
表2の本発明例7及び8は、本発明例4の操業からフェロコークスの原単位を低下させて操業した結果を示す。いずれもソリューションロスカーボン量−50[kg/t−pig]の値がフェロコークス中のカーボン量の値よりも大きく、通気抵抗指数の上昇もほとんどないため、出銑量は本発明例4と同様の安定した操業となっている。
ただし、本発明例8ではフェロコークスの使用量がフェロコークス比で5[kg/t−pig]と少ないため、フェロコークス中のカーボン量と室炉コークスや微粉炭とを合わせた還元材比は、フェロコークスを使用していない比較例3の操業とほとんど差がない操業となっている。したがって、フェロコークスを使用する操業に本発明を適用する際には、フェロコークス比を10[kg/t−pig]以上程度とすることが、より好ましいと考えられる。
以上の結果からも、フェロコークスに対して、コークスの強度管理ではなく焼結鉱と同様の強度管理を行うことによって、通気抵抗指数を安定的に低く維持し、出銑量が安定した高炉操業を行うことが可能であるとわかる。
1 炉壁
2 室炉コークス
3 鉱石
4 フェロコークス

Claims (4)

  1. フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、
    JIS M8711により規定される落下強度が98.0以上99.1以下の範囲であるフェロコークスを使用することを特徴とする高炉操業方法。
  2. フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、
    JIS K2151により規定されるドラム強度が65.0以上80.0以下の範囲であるフェロコークスを使用することを特徴とする高炉操業方法。
  3. 前記フェロコークス中のカーボン量(kg/t−pig)を、高炉のソリューションロスカーボン量から50(kg/t−pig)減算して得られる値よりも低くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉操業方法。
  4. フェロコークスが混合されている鉱石とコークスとを高炉に投入する高炉操業方法であって、
    前記フェロコークス中のカーボン量(kg/t−pig)を、高炉のソリューションロスカーボン量から50(kg/t−pig)減算して得られる値よりも低くすることを特徴とする高炉操業方法。
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