JP2015189974A - 光反射用樹脂組成物 - Google Patents

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英雄 東
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Abstract

【課題】光半導体素子を収納するパッケージに用いることで、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示す光反射用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂と、硬化剤と、ガラス組成物の原料中、ガラス組成物の総量100質量%に対する熔融前のバリウムまたはチタンのいずれかを含む金属塩の総量の割合が50質量%以上であるバリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とを含む光反射用樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、光半導体素子を収納するパッケージに用いる光反射用樹脂組成物に関する。
光半導体装置は、寿命が長くかつ消費電力が小さいため、各種ディスプレイのバックライト光源、各種照明、看板、および信号等の各種表示装置に幅広く使用されている。
光半導体装置は、光半導体素子と、それを収納するパッケージとを有する。このパッケージに用いる材料には、光反射用樹脂組成物として無機フィラー等を含む熱硬化性樹脂組成物が広く用いられている。
このような光半導体装置は、光半導体素子を封止する樹脂が含む各種の蛍光体の作用により、光半導体素子から発する波長350nm近辺の近紫外線を可視光領域の光へと変換することで、可視光領域の光の発光効率を高めている。
また、近年、紫外線硬化インク組成物を印刷する紫外線インクジェットプリンターが普及しつつある。紫外線インクジェットプリンターが備える光源は、装置の小型化のため、従来の放電ランプからLED(Light Emitting Diode)へと置き換わりつつある。このような紫外線硬化インク組成物は、350nm〜420nmの波長領域の光を照射することで硬化する。
したがって、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示す光反射用樹脂組成物が望まれている。
特開2006-156704号公報(特許文献1)には、熱硬化性樹脂と、酸化チタン、アルミナ、シリカ等の無機フィラーとを含む光半導体装置用パッケージ材料が開示されている。
また、特開2014−37461号公報(特許文献2)には、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、チタン酸バリウム(BaTiO)などの白色顔料と、を含む光反射用樹脂組成物が開示されている。
特開2006−156704号公報 特開2014−37461号公報
しかしながら、特許文献1に記載のパッケージ材料は、波長400nm〜420nmの範囲の光を吸収する酸化チタンを含むため、近紫外線に対する光反射率が十分ではない。
また、特許文献2に記載の光反射用樹脂組成物は、近紫外線、特に波長350nm近辺の光に対する光反射率が十分ではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光半導体素子を収納するパッケージに用いる光反射用樹脂組成物において、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示す光反射用樹脂組成物を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下のとおりである。
<1>熱硬化性樹脂と、硬化剤と、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とを含む光反射用樹脂組成物である。
<2>前記ガラス組成物の屈折率が1.8以上である<1>に記載の光反射用樹脂組成物である。
<3>前記ガラス組成物中のバリウムとチタンとのモル比(Ba/Ti)が、0.65〜2.0の範囲である<1>または<2>に記載の光反射用樹脂組成物である。
<4>波長350nmの光に対する光反射率が20%以上である<1>から<3>のいずれかひとつに記載の光反射用樹脂組成物である。
本発明の光反射用樹脂組成物を用いることで、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示すことができる。
光反射用樹脂組成物の波長ごとの光反射率曲線である。
本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
また、本明細書において、近紫外線とは、350nm〜420nmの波長領域の光を意味する。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
(光反射用樹脂組成物)
本発明の光反射用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とを含むため、光半導体装置が備える光半導体素子を収納するパッケージに用いることで、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示す。
なお、本明細書における光半導体素子は、LED等が挙げられる。
(熱硬化性樹脂)
本発明の光反射用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含むため、光半導体素子を収納するパッケージに用いた際に光半導体素子が発する熱による変形が起きず、耐熱性が優れる。
本発明に用いることができる熱硬化性樹脂は、特に限定されるものではなく、光反射用樹脂組成物に通常用いられる熱硬化性樹脂の中から適宜選択することができる。前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、硬化性アクリル樹脂、メラミン樹脂等を用いることができ、特に耐熱性、耐光性、密着性および成形性が優れるため、エポキシ樹脂を好適に用いることができる。
本発明の光反射用樹脂組成物に好適に用いることができるエポキシ樹脂は、特に制限されるものではなく、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、ヒダントイン型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、脂肪族系エポキシ化合物、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ジシクロ環型エポキシ化合物およびナフタレン型エポキシ化合物等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、トリグリシジルイソシアヌレート等のイソシアヌレート環構造を有するエポキシ樹脂が好ましい。
これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種以上を組み合せて用いることが可能である。
本発明の光反射用樹脂組成物に好適に用いることができるエポキシ樹脂は、2,4,6−トリ(グリシジルオキシ)―1,3,5―トリアジン(日本カーバイド工業株式会社調製品、略称TGC)、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、商品名セロキサイド2021P)、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(日産化学工業株式会社製、商品名TEPIC)等が挙げられる。
(硬化剤)
本発明の光反射用樹脂組成物は、硬化剤を含むため、熱硬化性樹脂を適切に硬化することができる。
本発明に用いることができる硬化剤は、特に制限されるものではなく、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系の硬化剤が挙げられる。特に、本発明に好適に用いることができる酸無水物系の硬化剤は、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
なお、これらの硬化剤は、単独で又は2種以上を組み合せて用いることが可能である。
また、本明細書において熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む組成物を、熱硬化性樹脂組成物と称することがある。
(ガラス組成物)
本発明の光反射用樹脂組成物は、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物を含む。
本明細書において「ガラス組成物」とは、各種金属の酸化塩、炭酸塩、水酸化塩、硝酸塩等の金属塩の混合物を1300℃〜1900℃の高温で熔融した後、冷却して得られる物質を意味する。
また、本明細書においてバリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とは、ガラス組成物の原料中、ガラス組成物の総量100質量%に対する熔融前のバリウムまたはチタンのいずれかを含む金属塩の総量の割合が50質量%以上であるガラス組成物を意味する。
たとえば、酸化チタン40質量部、酸化バリウム35質量部および酸化亜鉛25質量部の各金属塩を原料とし、この原料の混合物を高温で溶融した後に冷却して得られるガラス組成物は、ガラス組成物の原料中、熔融前のバリウムまたはチタンのいずれかを含む金属塩の総量の割合が75質量%となるため、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物である。
ただし、本明細書において、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物からは、酸化チタン(TiO)およびチタン酸バリウム(BaTiO)からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属塩を含む組成物を除くものとする。
本発明に好適に用いることができるガラス組成物は、特に制限されるものではなく、酸化チタン、酸化バリウム、炭酸バリウムおよび硫酸バリウム等のバリウムまたはチタンの少なくともいずれか一方を含む金属塩の混合物を原料とし、この原料を1300℃〜1900℃の温度で熔融した後、冷却することで得ることができる。なお、このようにして得られるガラス組成物には、ガラス組成物の原料である酸化チタン等は含まれていない。
さらに、本発明に好適に用いることができるガラス組成物の原料は、バリウムまたはチタンの少なくともいずれか一方を含む金属塩以外を用いることができる。ガラス組成物の原料に用いることができる金属塩は、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化スズ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、酸化カリウム、炭酸カリウム、酸化セリウム、酸化イットリウムおよび酸化ケイ素(シリカ)等が挙げられる。
ガラス組成物の原料にこれらの金属塩を用いることで、ガラス組成物の熔融温度や、ガラス組成物の光学特性(たとえば屈折率)を調整することができる。
本発明に好適に用いることができるガラス組成物は、再帰反射シート用ガラスビーズと同じ組成のガラス組成物を用いることができる。再帰反射シート用ガラスビーズの屈折率は、通常1.8以上である。
再帰反射シート用ガラスビーズの製造方法は、たとえば特公昭48−31734号公報、特開昭53−139615号公報、特開昭55−3352号公報、特開昭59−164650号公報、特開昭63−123835号公報、特開平7−315871号公報、特開2000−72481号公報および特表2003−505328号公報のそれぞれに記載されている。
本発明に好適に用いることができるガラス組成物は、再帰反射シート用ガラスビーズの製造工程で発生し再帰反射シートに使用できない過粉砕微小ガラス(ガラスカレット)を用いることができる。前記過粉砕微小ガラスをガラス組成物として用いた場合、本発明の光反射用樹脂組成物は、リサイクル品を使用し、環境負荷を小さくできるため好ましい。
本発明に用いることができるガラス組成物は、バリウムおよびチタンを含む各種の金属塩を原料として含む混合物を高温で熔融後冷却して得られた組成物を、ポットミル等で粉砕して用いることが好ましい。得られたガラス組成物の粒径(D50)が5.5μm以下、好ましくは1.5μm以下であれば、本発明の光反射用樹脂組成物の作製時に、樹脂組成物中のガラス組成物が十分流動し、光反射用樹脂組成物の成形が容易となるため好ましい。
なお、粒径(D50)は、大きい側と小さい側とが等量となる径を示す。本明細書において、粒径(D50)は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
本発明の光反射用樹脂組成物は、バリウムおよびチタンを含む各種の金属塩の混合物を1300℃〜1900℃の温度で熔融後冷却して得られるガラス組成物を含み、このガラス組成物が高温で一度溶融されていることで組成がより均一となっているため、従来の光反射用樹脂組成物と比べ、光を均一に反射することができる。
本発明者は、本発明に用いることができるガラス組成物と従来の光反射用樹脂組成物が含む酸化チタンやチタン酸バリウムとでは、組成物中でチタン原子やバリウム原子の配列が異なり、本発明のガラス組成物のバンドギャップ(伝導帯と価電子帯とのエネルギー差)が酸化チタンやチタン酸バリウムのバンドギャップよりも大きくなり、波長を連続的に変化させて光反射率を測定することで得られる光反射率曲線において波長420nm近辺の光に対する光反射率の急激な変化がない、と考えている。したがって、酸化チタンを含む従来の光反射用樹脂組成物と比べ、本発明の光反射用樹脂組成物が可視光領域の光および近紫外線に対して共に高い光反射率を示すと、本発明者は考えている。
本発明に用いることができるガラス組成物は、組成物中の各種原子の配列などが変化し屈折率が増加するため、溶融後冷却して得られるガラス組成物を700℃〜1000℃で加熱処理することが好ましい。
なお、再帰反射シートに用いるガラスビーズは、たとえば特開昭59−164650号公報に記載されているように、700℃で加熱処理することにより、屈折率が増加することが知られている。
本発明に用いることができるガラス組成物の屈折率は、1.8以上、より好ましくは2.1以上であることが好ましい。ガラス組成物の屈折率が1.8以上であれば、光半導体装置で上面へ放射される光の損失を抑えることができる。光半導体素子を収納するパッケージに本発明の光反射用樹脂組成物を用いることで、可視光領域および近紫外線の光に対して共に高い光反射率を示す。
本発明に用いることができるガラス組成物の屈折率は、ガラス組成物の作製時に原料として用いる酸化チタンの量により調整することができる。なお、酸化チタンは2.5〜2.7と高い屈折率を示す。
本発明に用いることができるガラス組成物の原料は、ガラス組成物の原料の総量100質量%に対して酸化チタンを25質量%以上55質量%以下、好ましくは45質量%以上55質量%以下を含むことが好ましい。25質量%以上を含む場合、ガラス組成物の屈折率が1.8以上となるため好ましい。55質量%以下を含む場合、ガラス組成物の作製時に、ガラス組成物の原料の熔融温度を過度に高くする必要がなく、工業的に安定して製造することができるため好ましい。
本発明に用いることができるガラス組成物の屈折率の測定法は、特に制限はなく、たとえば浸液法により測定することができる。浸液法とは、種々の屈折率の液体中にガラス組成物を沈め、ここに光を当てて、液体とガラス組成物との間で屈折率の変化の有無を確認することで屈折率を測定する方法である。
本発明に用いることができるガラス組成物中のバリウムとチタンとのモル比(Ba/Ti)は、0.65〜2.0の範囲が好ましく、0.7〜1.0の範囲がより好ましく、0.7〜0.98の範囲がさらに好ましく、0.7〜0.8の範囲が最も好ましい。
前記モル比が0.65以上であれば、光反射用樹脂組成物の波長350nmにおける光反射率が増大するため好ましい。また、2.0以下であれば、ガラス組成物の作製時にガラス組成物の原料の熔融温度を抑えることができ、工業的に安定して製造でき、さらにガラス組成物の光学特性が容易に調整できるため好ましい。
本発明に用いることができるガラス組成物中のバリウムおよびチタンのモル比は、光反射用樹脂組成物からガラス組成物を単離後、ガラス組成物をアルカリ融解及びふっ酸を用いて前処理し、ICP−AES(誘導結合高周波プラズマ原子発光分析)法により判定を行うことができる。
本発明に用いることができるガラス組成物は、シランカップリング処理することが好ましい。シランカップリング処理したガラス組成物を用いることで、本発明の光反射用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂とガラス組成物との分散性が良好となり、光半導体素子から発する近紫外線に対してより高い光反射率を示す。
(その他の成分)
本発明の光反射用樹脂組成物は、必要に応じて、無機フィラー、硬化促進剤、硬化助剤、着色剤、表面処理剤、酸化防止剤、光安定剤、粘度調整剤(増粘剤)、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤等のその他の成分を含んでもよい。
(光反射用樹脂組成物の光反射率)
本発明の光反射用樹脂組成物は、波長350nmの光に対する光反射率が20%以上であることが好ましい。従来の光反射用樹脂組成物が含む酸化チタンは、波長350nm近辺の近紫外線を吸収する。本発明の光反射用樹脂組成物は、ガラス組成物の原料として酸化チタン等の金属塩を用いるが、これらの金属塩を高温で熔融して得られるバリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物を含むことで、酸化チタンを含む従来の光反射用樹脂組成物とは異なり、近紫外線に対して高い光反射率を示す。
なお、本明細書において「波長350nmの光に対する光反射率が20%以上」とは、分光光度計[株式会社日立製作所製、U−4000]を用いて波長を連続的に変化させて測定した波長350nmの光に対する光反射率が、ポリテトラフルオロエチレンの標準白板の光反射率を100%とした相対値で20%以上であることを意味する。
(実施例)
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
(作製例1 熱硬化性樹脂組成物の作製)
トリグリシジルシアヌレート(2,4,6−トリ(グリシジルオキシ)−1,3,5−トリアジン、日本カーバイド工業株式会社製)100質量部をビーカーに入れ、内温が70℃になるように調整したオイルバスでビーカーを加熱しながらトリグリシジルシアヌレートを撹拌し融解させた。続いて1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(和光純薬工業株式会社製)5質量部を1時間30分かけてビーカーへ投入した。続いて、ビーカーの内容物の温度を70℃に保った状態でさらに30分間撹拌しながら加熱することで熱硬化性樹脂組成物を得た。
(作製例2 熱硬化性樹脂組成物の作製)
セロキサイド2021P(2,3−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、株式会社ダイセル製)30質量部と1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(和光純薬工業株式会社製)5質量部とをビーカーに入れ、内温を120℃に保った状態で30分間撹拌しながら加熱することで熱硬化性樹脂組成物を得た。
(作製例3 ガラス組成物の作製)
特開昭55−3352号公報に記載のNo1ガラスと同一の処方および手順で作製した。まず、酸化チタン48質量部、酸化バリウム23質量部、酸化亜鉛16.5質量部、酸化ジルコニウム10質量部、酸化カルシウム0.5質量部、二酸化ケイ素1質量部および酸化ナトリウム1質量部を均一に混合した後、これらの金属塩の混合物を白金ルツボに収容して、1350℃〜1450℃で約30分間熔融したのち、冷却した。次に、700℃で5分間の熱処理を行った。次に、ポットミルを用いて混合物を粉砕し、篩を用いて分級することで、作製例3のガラス組成物を得た。得られたガラス組成物の屈折率は2.2であった。また粒径(D50)は5.2μmであった。なお、作製例3のガラス組成物中のバリウムとチタンとのモル比は0.72であった。
(作製例4 ガラス組成物の作製)
作製例3と同様の手順で、篩を用いて分級し粒径(D50)が1.2μmである作製例4のガラス組成物を得た。作製例4のガラス組成物の屈折率は、作製例3と同じく2.2であった。また、ガラス組成物中のバリウムとチタンとのモル比は、作製例3と同じく0.72であった。
(実施例1)
作製例1の熱硬化性樹脂組成物105質量部と、作製例2の熱硬化性樹脂組成物35質量部と、作製例3のガラス組成物と、無機フィラーであるシリカビーズ[電気化学工業株式会社製、商品名SFP−30M、粒径(D50)0.7μm]55質量部と、シリカビーズ[電気化学工業株式会社製、商品名FB−304、粒径(D50)6μm]450質量部と、シリカビーズ[電気化学工業株式会社製、商品名FD−20D、粒径(D50)30μm]450質量部と、硬化促進剤であるテトラブチルホスニウムジエチルホスホジチオネート0.7質量部と、表面処理剤である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名KBM−403]10質量部と、離型剤であるステアリルステアリン酸エステル[理研ビタミン株式会社製、商品名リケマールSL−800]30質量部とを、表1に記載した質量部数で配合し、次いでこの配合物を50〜60℃で10分間ロール混練した後、冷却することで実施例1の光反射用樹脂組成物を得た。
(実施例2)
作製例3のガラス組成物を作製例4のガラス組成物に換えた以外は、実施例1と同様の手順で実施例2の光反射用樹脂組成物を得た。
(比較例1)
ガラス組成物をチタン酸バリウム[富士チタン工業株式会社製、商品名HPBT−1]350質量部に換えた以外は、実施例1と同様の手順で比較例1の光反射用樹脂組成物を得た。
(比較例2)
ガラス組成物を酸化チタン[石原産業株式会社製、商品名CR−90−2]175質量部および炭酸バリウム[日本化学工業株式会社製、商品名FO3]175質量部の混合物に換えた以外は、実施例1と同様の手順で比較例2の光反射用樹脂組成物を得た。
(光反射率の評価)
各実施例および各比較例の光反射率は以下の手順で評価した。
各実施例および各比較例の光反射用樹脂組成物を、温度180℃、圧力0.16MPa、硬化時間3分で加熱、加圧成形し、次いで150℃の温度で2時間ポストキュアを行い、厚み1mmに調製することでそれぞれの試験片を得た。各試験片の光反射率は、分光光度計[株式会社日立製作所製、U−4000]を用いて、波長300nm〜450nmの範囲で波長を連続的に変化させて測定し、ポリテトラフルオロエチレンの標準白板の光反射率を100%とすることで求めた。
波長350nmの光に対する光反射率が10%以上かつ波長450nmの光に対する光反射率が70%以上である光反射用樹脂組成物を合格とした。
各試験片の材料の組成および評価結果を表1にまとめた。
また、各試験片の波長ごとの光反射率曲線(反射スペクトル)を図1にまとめた。
Figure 2015189974
作製例3および作製例4のガラス組成物は、原料を1350℃〜1450℃で熔融した後に冷却して得られたガラス組成物であり、原料である酸化チタンを含まない。
実施例1および実施例2の光反射用樹脂組成物は、近紫外線である350nmの光に対する光反射率が24.5%および33.3%と共に高い値を示し、可視光領域の450nmの光に対する光反射率もいずれも70%以上と共に高い値を示した。
一方、ガラス組成物としてチタン酸バリウムを含む比較例1の光反射用樹脂組成物は、波長350nmの光に対する光反射率が9.1%であり、また、酸化チタンと炭酸バリウムとの混合物を含む比較例2の光反射用樹脂組成物は、6.2%であり、共に低い値を示した。
本発明の光反射用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とを含むことで、光半導体素子から発する近紫外線に対して高い光反射率を示すことができる。
本発明の光反射用樹脂組成物は、可視光領域の光と近紫外線に対して共に高い光反射率を示すため、各種表示装置の発光効率を改善できる。

Claims (4)

  1. 熱硬化性樹脂と、硬化剤と、バリウムおよびチタンを主成分とするガラス組成物とを含む光反射用樹脂組成物。
  2. 前記ガラス組成物の屈折率が1.8以上である請求項1に記載の光反射用樹脂組成物。
  3. 前記ガラス組成物中のバリウムとチタンとのモル比(Ba/Ti)が、0.65〜2.0の範囲である請求項1または2に記載の光反射用樹脂組成物。
  4. 波長350nmの光に対する光反射率が20%以上である請求項1から3のいずれか1項に記載の光反射用樹脂組成物。
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