JP2015189941A - 多成分型接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリカーボネート等のエンジニアプラスチックとアルミニウム等の金属との複合接着が良好であって、かつ硬化速度が良好な接着性を有する2成分形アクリル樹脂系接着剤組成物を提供することにある。
【解決手段】少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体と、(d)有機化酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有することを特徴とする多成分型接着剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体と、(d)有機化酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有することを特徴とする多成分型接着剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリカーボネート等のプラスチック及びアルミニウム等の金属に対して優れた接着性能を有し、硬化性にも優れる多成分型接着剤組成物に関する。
従来、室温で空気接触面まで完全に硬化する二液主剤型アクリル系接着剤が提案されている。特許文献1には木材等に対して優れた接着性を示す接着剤が開示されており、特許文献2には金属と、紙、布、コンクリート構造体等の気孔性材料とを強固に接着する接着剤が開示されている。
このように、二液主剤型アクリル系接着剤では適用可能な被着材が比較的狭く、常態では接着可能であっても各種条件下においては十分な性能が得られないことが多かった。
また、このような二液主剤型アクリル系接着剤は反応開始剤と触媒の混合により硬化反応が開始するため、少なくとも反応開始剤と触媒を別々の成分として保管する必要があり、反応開始剤を含む成分をA剤、触媒を含む成分をB剤として、使用直前に混合して使用されることが多い。
一方、A剤およびB剤それぞれについても成分の組み合わせによっては貯蔵安定性に問題があり、接着剤を設計する際の制約となっていた。また、貯蔵安定性を改良すると混合後の硬化性が低下する場合があり、貯蔵安定性と混合後の硬化性を両立させる必要があった。
また、このような二液主剤型アクリル系接着剤は反応開始剤と触媒の混合により硬化反応が開始するため、少なくとも反応開始剤と触媒を別々の成分として保管する必要があり、反応開始剤を含む成分をA剤、触媒を含む成分をB剤として、使用直前に混合して使用されることが多い。
一方、A剤およびB剤それぞれについても成分の組み合わせによっては貯蔵安定性に問題があり、接着剤を設計する際の制約となっていた。また、貯蔵安定性を改良すると混合後の硬化性が低下する場合があり、貯蔵安定性と混合後の硬化性を両立させる必要があった。
本発明の課題は、ポリカーボネート等のプラスチック及びアルミニウム等の金属に対して、湿熱条件下においても優れた接着性能を有し、貯蔵安定性にも優れ、硬化に時間が掛からない多成分型接着剤組成物を提供することである。
本発明は、少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を含む重合性(メタ)アクリルモノマーと、(d)有機過酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有することを特徴とする多成分型接着剤組成物である。
本発明に係る多成分型接着剤組成物は、ポリカーボネート等のプラスチック及びアルミニウム等の金属に対して、湿熱条件下においても優れた接着性能を有する。よって、特にエンプラと金属との接着用途において有用である。また、貯蔵安定性にも優れるため比較的長い時間保管でき、使用時の硬化性にも優れる。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の多成分型接着剤組成物は、少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を含む重合性(メタ)アクリルモノマーと、(d)有機過酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有する。
(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマー
アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーはアクリロニトリルおよびブタンジエン、その他の単量体から合成されるエラストマーであり、本願発明において接着剤組成物に弾性を付与する目的で添加される。以下、アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーの具体例について説明する。
カルボキシル化ニトリルゴム系樹脂(XNBR)とは常温でゴム状弾性を有するニトリル系エラストマーであってメタクリル酸やアクリル酸を第3モノマーとして共重合し、側鎖にカルボン酸を有するものである。水素化ニトリル系樹脂(HNBR)は、ポリマー主鎖にあるブタジエンに含まれる残存二重結合を化学的に水素化することによって得られる。本願発明において、耐湿熱接着性能の点からカルボキシル化ニトリルゴム系樹脂や水素化ニトリル系樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂などの他のエラストマーを用いた場合、弾性は付与できるものの接着剤組成物の硬化を阻害して硬化性が低下しやすいため、本願発明においてはアクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーを用いる必要がある。
アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーはアクリロニトリルおよびブタンジエン、その他の単量体から合成されるエラストマーであり、本願発明において接着剤組成物に弾性を付与する目的で添加される。以下、アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーの具体例について説明する。
カルボキシル化ニトリルゴム系樹脂(XNBR)とは常温でゴム状弾性を有するニトリル系エラストマーであってメタクリル酸やアクリル酸を第3モノマーとして共重合し、側鎖にカルボン酸を有するものである。水素化ニトリル系樹脂(HNBR)は、ポリマー主鎖にあるブタジエンに含まれる残存二重結合を化学的に水素化することによって得られる。本願発明において、耐湿熱接着性能の点からカルボキシル化ニトリルゴム系樹脂や水素化ニトリル系樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂などの他のエラストマーを用いた場合、弾性は付与できるものの接着剤組成物の硬化を阻害して硬化性が低下しやすいため、本願発明においてはアクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーを用いる必要がある。
(b)不飽和ポリエステル
不飽和ポリエステルは、不飽和二塩基酸と2価のアルコールを重縮合させたものである。不飽和二塩基酸としては無水マレイン酸等が挙げられ、2価のアルコールとしてはエチレングリコールやプロピレングリコール等が挙げられる。本願発明においては、後述する重合性(メタ)アクリルモノマーとともに硬化成分となり、相溶性や貯蔵安定性の向上に寄与するとともに、エンジニアリングプラスチックへの密着性向上させる。
不飽和ポリエステルは、不飽和二塩基酸と2価のアルコールを重縮合させたものである。不飽和二塩基酸としては無水マレイン酸等が挙げられ、2価のアルコールとしてはエチレングリコールやプロピレングリコール等が挙げられる。本願発明においては、後述する重合性(メタ)アクリルモノマーとともに硬化成分となり、相溶性や貯蔵安定性の向上に寄与するとともに、エンジニアリングプラスチックへの密着性向上させる。
(c)重合性(メタ)アクリルモノマー
重合性(メタ)アクリルモノマーは、少なくとも重合性(メタ)アクリル酸誘導体を含む重合性モノマーであり、液状乃至固形状の重合性(メタ)アクリルモノマーを使用することができる。固形状の重合性(メタ)アクリルモノマーを使用する際には液状の重合性(メタ)アクリルモノマーと併用し、液状の重合性(メタ)アクリルモノマーに溶解して使用する。
重合性(メタ)アクリルモノマーは、少なくとも重合性(メタ)アクリル酸誘導体を含む重合性モノマーであり、液状乃至固形状の重合性(メタ)アクリルモノマーを使用することができる。固形状の重合性(メタ)アクリルモノマーを使用する際には液状の重合性(メタ)アクリルモノマーと併用し、液状の重合性(メタ)アクリルモノマーに溶解して使用する。
重合性(メタ)アクリル酸誘導体としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を混合して使用する。また、重合性(メタ)アクリルモノマーは上記に記載されるものに限定されるものではなく一般的に市販されている重合性(メタ)アクリルモノマーを使用することが出来る。
なお、重合性(メタ)アクリルモノマーとして、4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を含む必要がある。なお、貯蔵安定性の点から4−ヒドロキシブチルアクリレートを含むことが好ましい。いずれも含まない場合、接着性や硬化性が劣る。
(d)有機過酸化物
有機過酸化物は前記不飽和ポリエステルおよび重合性(メタ)アクリルモノマーの重合開始剤として使用される。有機過酸化物としては例えば、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましく、配合量は重合性(メタ)アクリルモノマー100重量部に対して0.05重量部以上10重量部未満が好ましい。0.05重量部未満では硬化が不十分であり、10重量部以上では可使時間が短くなり作業性が不良となるが、最終的には必要とする硬化時間及び作業性を考慮して決定することができる。
有機過酸化物は前記不飽和ポリエステルおよび重合性(メタ)アクリルモノマーの重合開始剤として使用される。有機過酸化物としては例えば、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましく、配合量は重合性(メタ)アクリルモノマー100重量部に対して0.05重量部以上10重量部未満が好ましい。0.05重量部未満では硬化が不十分であり、10重量部以上では可使時間が短くなり作業性が不良となるが、最終的には必要とする硬化時間及び作業性を考慮して決定することができる。
(e)有機バナジウム化合物
有機バナジウム化合物は、有機過酸化物のラジカル発生促進剤である。バナジルアセチルアセトネート、バナジルステアレート、バナジウムナフテネート、バナジウムアセチルアセトネート、バナジウムベンゾイルアセトネート、シュウ酸バナジル等が挙げられる。配合量としては、B剤中の重合性(メタ)アクリルモノマー100重量部に対して0.01重量部以上10重量部未満を配合し、より好ましくは1重量部以上5重量部未満である。0.01重量部未満では十分な硬化性が得られず、10重量部以上では貯蔵安定性が低下する。また1重量部未満では硬化性が低下する傾向にあり、5重量部以上では貯蔵安定性が低下する傾向にある。
有機バナジウム化合物は、有機過酸化物のラジカル発生促進剤である。バナジルアセチルアセトネート、バナジルステアレート、バナジウムナフテネート、バナジウムアセチルアセトネート、バナジウムベンゾイルアセトネート、シュウ酸バナジル等が挙げられる。配合量としては、B剤中の重合性(メタ)アクリルモノマー100重量部に対して0.01重量部以上10重量部未満を配合し、より好ましくは1重量部以上5重量部未満である。0.01重量部未満では十分な硬化性が得られず、10重量部以上では貯蔵安定性が低下する。また1重量部未満では硬化性が低下する傾向にあり、5重量部以上では貯蔵安定性が低下する傾向にある。
本発明の接着剤組成物は、上記のように少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を含む重合性(メタ)アクリルモノマーと、(d)有機過酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有するが、硬化性を向上させるための添加剤として、重合性(メタ)アクリル基を持たない酸性リン化合物を添加しても良い。該酸性リン化合物としては、モノメチルフォスフェート、ジメチルフォスフェート、モノエチルフォスフェート、ジエチルフォスフェート、モノイソプロピルフォスフェート、ジイソプロピルフォスフェート、モノブチルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、フェニルフォスフェート等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。
さらには、貯蔵安定性を向上させる目的で、重合禁止剤を配合することができる。重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、トリフェニルホスファイト、フェノチアジン及びN−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等を挙げることができる。配合量は重合性(メタ)アクリルモノマー及び重合性(メタ)アクリル基を持つ酸性リン化合物の合計量に対して0.01重量部以上10重量部未満が好ましい。
その他、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、クエン酸等のα−ヒドロキシカルボン酸、パラフィンワックスなどを硬化性調整のため配合しても良く、さらにはDOP、DBP等の可塑剤を配合することもできる。
本発明の接着剤組成物は使用時に各成分が混合されることによって性能が発現する。混合前の形態は特に限定されないが、混合の手間を考慮すると2成分形とすることが好ましい。(d)有機過酸化物と(e)有機バナジウム化合物が混合すると硬化が始まるため、これらは別々の成分とする必要がある。
例えば、(d)有機過酸化物側をA成分とすると、その他にエラストマー、不飽和ポリエステル、粘着付与樹脂、架橋剤、重合禁止剤等の成分を添加し、(e)有機バナジウム化合物側をB成分とすると、その他にエラストマー、不飽和ポリエステル、タッキファイヤー、架橋剤、粘着付与樹脂等の成分を添加することにより、2成分形とすることができる。
例えば、(d)有機過酸化物側をA成分とすると、その他にエラストマー、不飽和ポリエステル、粘着付与樹脂、架橋剤、重合禁止剤等の成分を添加し、(e)有機バナジウム化合物側をB成分とすると、その他にエラストマー、不飽和ポリエステル、タッキファイヤー、架橋剤、粘着付与樹脂等の成分を添加することにより、2成分形とすることができる。
以下、実施例及び比較例にて本出願に係る2成分形アクリル樹脂系接着剤組成物について具体的に説明する。
実施例1
メタクリル酸メチルを用いて50重量%に溶解させた未変性不飽和ポリエステルであるバイロン240(東洋紡績社製、商品名)5重量部、同じくバイロン630(東洋紡績社製、商品名)25重量部に、重合性アクリルモノマーである4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA)2重量部ならびにカヤマーPM−1(日本化薬社製、商品名)1重量部、有機過酸化物であるパーブチルH(日油社製、商品名)0.5重量部、酸性リン化合物であるトリエチルホスフェート0.1重量部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール(MEHQ)0.05重量部を混合することにより、A液を調製した。
カルボキシル基含有NBRであるNipol 1072(日本ゼオン社製、商品名)30重量部、4−HBAを2重量部、有機バナジウム化合物であるナーセムバナジル1重量部、トリエチルホスフェート1重量部およびMEHQ0.05重量部を混合することにより、B液を調製した。
メタクリル酸メチルを用いて50重量%に溶解させた未変性不飽和ポリエステルであるバイロン240(東洋紡績社製、商品名)5重量部、同じくバイロン630(東洋紡績社製、商品名)25重量部に、重合性アクリルモノマーである4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA)2重量部ならびにカヤマーPM−1(日本化薬社製、商品名)1重量部、有機過酸化物であるパーブチルH(日油社製、商品名)0.5重量部、酸性リン化合物であるトリエチルホスフェート0.1重量部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール(MEHQ)0.05重量部を混合することにより、A液を調製した。
カルボキシル基含有NBRであるNipol 1072(日本ゼオン社製、商品名)30重量部、4−HBAを2重量部、有機バナジウム化合物であるナーセムバナジル1重量部、トリエチルホスフェート1重量部およびMEHQ0.05重量部を混合することにより、B液を調製した。
実施例2〜3、比較例1〜5
実施例1で用いた原材料の他、水素化HNBRであるZeoforte ZSC2295CX(日本ゼオン社製、商品名)、酸変性SBSであるアサプレン912(旭化成ケミカルズ社製、商品名)、未変性SBSであるアサプレンT−411(旭化成ケミカルズ社製、商品名)、重合性メタクリルモノマーである2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)を用いて、表1記載の配合にて実施例2〜3、比較例1〜5の各A液およびB液を調製し、二成分型接着剤とした。
各接着剤について、以下の方法で評価を行った。
実施例1で用いた原材料の他、水素化HNBRであるZeoforte ZSC2295CX(日本ゼオン社製、商品名)、酸変性SBSであるアサプレン912(旭化成ケミカルズ社製、商品名)、未変性SBSであるアサプレンT−411(旭化成ケミカルズ社製、商品名)、重合性メタクリルモノマーである2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)を用いて、表1記載の配合にて実施例2〜3、比較例1〜5の各A液およびB液を調製し、二成分型接着剤とした。
各接着剤について、以下の方法で評価を行った。
金属とエンジニアリングプラスチックの接着性
23℃雰囲気下において、十分に脱脂した70mm×25mm×厚さ0.5mmの1枚のアルミ試験片の端部から25mm部分に、実施例1〜3、比較例1〜5の各A剤とB剤を10:1(重量比)で十分に混合した接着剤組成物を、80g/m2塗布する。塗布後直ちに70mm×25mm×厚さ2.0mmの1枚のポリカーボネート試験片の端部から25mm部分を該接着剤組成物の塗布部分に重ねあわせてこの部分のみオーバーラップさせた長さ115mmの形状とし、0.05MPaで1時間圧締することにより試験体を作成した。
試験体を23℃雰囲気下で24時間養生し、引張速度5mm/分にて該引張試験片を引張り、せん断強度(N/mm2)および破壊状態を確認した。また、試験体を60℃、95%RH雰囲気下で5日間養生した後、同様に試験を行うことにより湿熱条件下における接着性を評価した。なお、せん断強度が2N/mm2未満であると、実用強度を欠くといえる。
23℃雰囲気下において、十分に脱脂した70mm×25mm×厚さ0.5mmの1枚のアルミ試験片の端部から25mm部分に、実施例1〜3、比較例1〜5の各A剤とB剤を10:1(重量比)で十分に混合した接着剤組成物を、80g/m2塗布する。塗布後直ちに70mm×25mm×厚さ2.0mmの1枚のポリカーボネート試験片の端部から25mm部分を該接着剤組成物の塗布部分に重ねあわせてこの部分のみオーバーラップさせた長さ115mmの形状とし、0.05MPaで1時間圧締することにより試験体を作成した。
試験体を23℃雰囲気下で24時間養生し、引張速度5mm/分にて該引張試験片を引張り、せん断強度(N/mm2)および破壊状態を確認した。また、試験体を60℃、95%RH雰囲気下で5日間養生した後、同様に試験を行うことにより湿熱条件下における接着性を評価した。なお、せん断強度が2N/mm2未満であると、実用強度を欠くといえる。
貯蔵安定性
実施例1〜3、比較例1〜5の各A剤とB剤それぞれについて、25gを30ccガラス瓶に入れて60℃恒温槽中に放置し、状態を目視にて観察する。
3日間以内にゲル化していたものを×、7日間以内にゲル化していたものを△、7日間を超えてゲル化しなかったものを○と評価した。
実施例1〜3、比較例1〜5の各A剤とB剤それぞれについて、25gを30ccガラス瓶に入れて60℃恒温槽中に放置し、状態を目視にて観察する。
3日間以内にゲル化していたものを×、7日間以内にゲル化していたものを△、7日間を超えてゲル化しなかったものを○と評価した。
硬化性
実施例1〜3、比較例1〜6の各A剤とB剤を10:1(重量比)で十分に混合した後硬化に要する時間を測定した。硬化とはA剤とB剤を混合後、液の流動性が無くなり液を持ち上げても垂れなくなる点を示す。5分以内に硬化したものを○、10分以内に硬化したものを△、10分経過しても硬化しないものを×と評価した。
実施例1〜3、比較例1〜6の各A剤とB剤を10:1(重量比)で十分に混合した後硬化に要する時間を測定した。硬化とはA剤とB剤を混合後、液の流動性が無くなり液を持ち上げても垂れなくなる点を示す。5分以内に硬化したものを○、10分以内に硬化したものを△、10分経過しても硬化しないものを×と評価した。
表2に示されるように各実施例の接着剤組成物はいずれの評価も良好であった。一方、比較例の各接着剤組成物においてはいずれかの性能が劣っていた。
Claims (2)
- 少なくとも(a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーと、(b)不飽和ポリエステルと、(c)4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を含む重合性(メタ)アクリルモノマーと、(d)有機過酸化物と、(e)有機バナジウム化合物を含有することを特徴とする多成分型接着剤組成物。
- (a)アクリロニトリルブタジエン共重合体エラストマーが、水素化ニトリルゴム系樹脂またはカルボキシル化ニトリルゴム系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の多成分型接着剤組成物。
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JP2014070220A JP2015189941A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 多成分型接着剤組成物 |
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Cited By (1)
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JP2018012754A (ja) * | 2016-07-19 | 2018-01-25 | デンカ株式会社 | 接着剤組成物 |
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2014
- 2014-03-28 JP JP2014070220A patent/JP2015189941A/ja active Pending
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