JP2015189783A - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性や放熱性(熱伝導率)を備えつつ、軽量で成形性に優れた樹脂成形品を得ることが可能なポリオレフィン樹脂組成物、及びそれを用いた成形体を提供する。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、熱伝導フィラーを30〜200質量部、及び難燃剤を1〜80質量部含むポリオレフィン樹脂組成物、並びにそれを用いた成形体。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、難燃性や放熱性(高熱伝導性)を備えつつ軽量な樹脂成形品を得ることが可能である、成形性に優れたポリオレフィン樹脂組成物及びそれを用いた成形体に関する。
近年、ディスプレイは携帯電話、パーソナルコンピューター、テレビジョン等の電気、電子機器の高機能化にともない、発熱量が高くなり、放熱技術が大きな課題となっている。また、電気、電子機器では、コストダウンや軽量化から、金属部品を樹脂化する必要がある。但し、樹脂を用いる場合、難燃性と放熱性(高熱伝導性)の付与が課題となる。
電気、電子機器に使用される樹脂部品として、例えば、特許文献1では、芳香族ポリエステル系樹脂からなる基材層に、芳香族ポリエステル系樹脂と導電性フィラーとを含有する熱可塑性樹脂組成物からなる導電層を積層してなり、ICやICを用いた電子機器部品の包装用途に用いられる導電性プラスチックシートが開示されている。また、特許文献2では、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル及び衝撃改良材からなる熱可塑性樹脂組成物であり、溶融されたポリアミド中にポリフェニレンエーテルを添加し溶融混練することで、低温衝撃性及び流動性が改善されることが開示されている。
上記特許文献のいずれも、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアミド及びポリフェニレンエーテル等のエンジニアリングプラスチックを用いることで、これに難燃性や放熱性を付与する技術が提案されている。
特開2003−251778号公報 特開2004−143242号公報
しかし、上述したエンジニアリングプラスチックを用いた樹脂組成物は、高温混練・高温成形が必要であったり、特殊設備が必要であったり、射出成形は可能だが押出成形は困難であるといった成形性の観点から取扱が難しく、また比重が大きく軽量化が困難であるという課題があった。
そこで本発明は、難燃性と放熱性を備えつつ、エンジニアリングプラスチックを用いた場合と比べて比重が軽く、成形性に優れた樹脂組成物及び成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂に対し、熱伝導フィラー及び難燃剤を特定量で含有するポリオレフィン樹脂組成物により、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記のポリオレフィン樹脂組成物に関する。
1.ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、熱伝導フィラーを30〜200質量部、及び難燃剤を1〜80質量部含むポリオレフィン樹脂組成物。
2.前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂から選ばれる1種又は2種以上を含む樹脂である、前記1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
3.前記難燃剤が、ハロゲン系難燃剤である、前記1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
4.前記難燃剤が、水酸化化合物を除くノンハロゲン系難燃剤である、前記1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
5.前記熱伝導フィラーが、カーボンブラック、黒鉛粒子、炭素繊維、金属粉、金属酸化物、及び金属繊維から選ばれる1種又は2種以上である、前記1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
6.さらに難燃助剤を含む、前記1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
7.前記1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を射出成形して得られる成形体。
8.前記1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を押出成形して得られる押出成形体。
9.前記8に記載の押出成形体を加工又は成形して得られる成形体。
10.前記1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物から得られるペレット。
本発明によれば、汎用プラスチックであるポリオレフィン系樹脂に特定の難燃剤と熱伝導フィラーを添加することで、難燃性、放熱性(高熱伝導性)を備えつつ、エンジニアリングプラスチックを用いた場合と比べて、軽量で且つ成形性に優れた樹脂組成物及び成形体を提供することができる。
[ポリオレフィン系樹脂]
ポリオレフィン系樹脂として、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等を用いることができる。なかでも、成形性、低比重、耐薬品性の観点から、ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂から選ばれる1種又は2種以上を含む樹脂であることが好ましい。
このポリオレフィン系樹脂において2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含む場合、その混合方法は特に限定されない。例えば、共重合を伴う混合であってもよく、溶融混練による混合であってもよい。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、及びプロピレンを主成分とする共重合体等から選ばれる1種又は2種以上で構成することができる。
プロピレンの単独重合体としては、特に制限はないが、軽量且つ成形性に優れさせる観点から、230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.1〜200g/10分であるプロピレン単独重合体が好ましく、さらに樹脂組成物の剛性や耐衝撃性の観点から230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.2〜60g/10分であることがより好ましい。
プロピレンを主成分とする共重合体としては、特に制限はないが、例えば、プロピレンとプロピレン以外である1種又は2種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体、及びプロピレンとプロピレン以外である1種又は2種以上のα−オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。プロピレンを主成分とする共重合体のなかでも、軽量且つ成形性に優れさせる観点から、230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.1〜200g/10分であるプロピレン共重合体が好ましく、さらに樹脂組成物の剛性や耐衝撃性の観点から230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.2〜60g/10分であることがより好ましい。
プロピレン以外のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、及びエチレンを主成分とする共重合体等から選ばれる1種又は2種以上で構成することができる。
エチレンの単独重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられるが、軽量且つ成形性に優れさせる観点から、密度0.910〜0.965g/cm3、190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.01〜200g/10分であるエチレン単独重合体が好ましい。190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが上記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性及び成形体の表面外観に不具合生じるおそれがなく、0.01〜60g/10分であることがより好ましい。
エチレンを主成分とする共重合体としては、例えば、エチレンとエチレン以外である1種又は2種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体、及びエチレンとエチレン以外である1種又は2種以上のα−オレフィンとのブロック共重合体が挙げられる。エチレンを主成分とする共重合体のなかでも、軽量且つ成形性に優れさせる観点から、190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが0.01〜200g/10分であるエチレン共重合体が好ましい。また、190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレートが上記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性及び成形体の表面外観に不具合生じるおそれがなく、0.01〜60g/10分であることがより好ましい。
エチレン以外のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等が挙げられる。
また、上記ポリオレフィン系樹脂に加え、ビニル系樹脂、ジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、及び熱可塑性エラストマーを添加してもよく、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ビニル系樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル系樹脂〔(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等から選ばれる1種又は2種以上のモノマーの(共)重合体等〕、及びスチレン系樹脂〔ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、及びHIPS等〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ジエン系ゴムとしては、例えば、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム〔アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体、及びこれらを水添した誘導体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[熱伝導フィラー]
熱伝導フィラーとしては、特に限定されず、熱伝導性を示す種々の材料からなるフィラーを用いることができる。なかでも、放熱性の観点から、カーボンブラック、黒鉛粒子、炭素繊維、金属粉、金属酸化物、及び金属繊維から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましく、低比重かつ低モース硬度であり成形機への摩耗による劣化を防止できる観点から、黒鉛粒子を用いることがより好ましい。
熱伝導フィラーは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上の組み合わせを混合して使用する場合は、特に限定されないが、黒鉛粒子と炭素繊維の組み合わせ等が挙げられる。
黒鉛粒子としては、例えば、球状黒鉛、鱗片状黒鉛、及び土状黒鉛を挙げることができ、なかでも、粒子と粒子とが重なりやすく放熱性を発現しやすい観点から、鱗片状黒鉛が好ましい。また、黒鉛粒子は、成形体の外観の観点から、重量平均粒子径(D50)が10〜200μmであり、特に、成形性の観点から重量平均粒子径(D50)は、40〜150μmであることがより好ましい。
上記重量平均粒子径(D50)は、例えば、JISふるいで分級し、各粒径成分の重量を電子天秤にて秤量し、重量分布曲線を得ることにより測定することができる。
(含有割合)
本発明のポリオレフィン樹脂組成物において、熱伝導フィラーの含有割合は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、30〜200質量部であり、好ましくは50〜180質量部であり、より好ましくは80〜160質量部である。熱伝導フィラーの上記含有割合が、30質量部未満では目的の熱伝導率を得ることができない、また、200質量部を超えるとポリオレフィン樹脂組成物を得ることができない。
[難燃剤]
難燃剤としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、軽量化及び難燃性の両立の観点から、ハロゲン系難燃剤、及び水酸化化合物を除くノンハロゲン系難燃剤を用いることが好ましい。難燃剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ハロゲン系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラブロモビスフェノールA(TBA)、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ジブロモメチル−ジブロモスクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、ハロゲン化ポリカーボネート及びハロゲン化ポリカーボネートの(共)重合体、これらのオリゴマー(TBAカーボネートオリゴマー)、デカブロモジフェニルエーテル、TBAエポキシオリゴマー、ハロゲン化ポリオレフィン、ハロゲン含有アクリル系樹脂〔ハロゲン化ポリベンジル(メタ)アクリレート系樹脂、例えば、ポリ(ペンタブロモベンジル(メタ)アクリレート)等の臭素化ポリベンジル(メタ)アクリレート、ポリ(ペンタクロロベンジル(メタ)アクリレート)等のハロゲン化ベンジル(メタ)アクリレートの単独又は共重合体等〕、ハロゲン含有スチレン系樹脂〔例えば、ハロゲン化ポリスチレン(臭素化ポリスチレン、塩素化ポリスチレン等のスチレン系樹脂をハロゲン化処理したハロゲン化物、ハロゲン化スチレン系単量体の単独又は共重合体等)等〕、ハロゲン含有ポリカーボネート系樹脂〔例えば、臭素化ポリカーボネート、塩素化ポリカーボネート等ハロゲン化ポリカーボネート等〕、ハロゲン含有エポキシ化合物〔例えば、臭素含有エポキシ樹脂(臭素化エポキシ樹脂等)、塩素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有エポキシ樹脂[ハロゲン化エポキシ樹脂等];臭素含有フェノキシ樹脂[臭素化フェノキシ樹脂等]等のハロゲン含有フェノキシ樹脂(ハロゲン化フェノキシ樹脂等)等〕、ハロゲン含有リン酸エステル〔例えば、トリス(ブロモエチル)ホスフェート、トリス(モノ又はジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(モノ又はジブロモブチル)ホスフェート、トリス(モノ乃至トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)フェニルホスフェート、トリス(ブロモフェニル)ホスフェート等の臭素含有リン酸エステル等〕、ハロゲン含有トリアジン化合物〔例えば、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン等の臭素含有トリアジン化合物等〕、ハロゲン含有イソシアヌル酸化合物〔例えば、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリス(2,3,4−トリブロモブチル)イソシアヌレート、トリス(ペンタブロモベンジル)イソシアヌレート等の臭素含有イソシアヌル酸化合物等〕、ハロゲン化ポリアリールエーテル化合物〔例えば、オクタ乃至デカブロモジフェニルエーテル、オクタ乃至デカクロロジフェニルエーテル等のビス(ハロゲン化アリール)エーテル(例えば、ビス(ハロゲン化フェニル)エーテル等);臭素化ポリフェニレンエーテル等のハロゲン含有ポリフェニレンオキシド系樹脂等〕、ハロゲン化芳香族イミド化合物〔例えば、エチレンビス臭素化フタルイミド等の臭素化芳香族イミド化合物(例えば、ビスイミド化合物等)等〕、ハロゲン化ビスアリール化合物〔例えば、臭素化ジフェニル等のビス(ハロゲン化C6-10アリール);臭素化ジフェニルメタン等のビス(ハロゲン化C6-10アリール)C1-4アルカン;臭素化ビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類又はその誘導体(ハロゲン化ビスフェノール類のエチレンオキシド付加体を重合した臭素化ポリエステル等)等〕、ハロゲン化脂環族炭化水素〔架橋環式飽和又は不飽和ハロゲン化脂環族炭化水素、例えば、ドデカクロロペンタシクロオクタデカ−7,15−ジエン等のハロゲン化ポリシクロアルカジエン等〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ハロゲン系難燃剤のなかでも、テトラブロモビスフェノールA及びその誘導体、テトラブロモビスフェノールS及びその誘導体、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)及びその誘導体、トリス(ブロモネオペンチル)ホスフェート及びその誘導体、エチレンビステトラブロモフタルイミド及びその誘導体、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート及びその誘導体等が好ましく、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)がより好ましい。
ノンハロゲン系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、リン酸塩化合物〔例えば、ポリリン酸アンモニウム塩、ポリリン酸メラミン塩、ポリリン酸ピペラジン塩、オルトリン酸ピペラジン塩、ピロリン酸メラミン塩、ピロリン酸ピペラジン塩、ポリリン酸メラミン塩、オルトリン酸メラミン塩、リン酸カルシウム、及びリン酸マグネシウム等〕及びその誘導体若しくはこれら混合物、メラミン系誘導体〔例えば、メラミン、メラミンシアヌレート化合物、硫酸メラミン、及びホウ酸メラミン等〕、赤リン〔有機化合物、無機化合物等による各種表面処理赤リンを含む〕、シリコーン化合物〔シリコーンオイル、シリコーンゴム、及びシリコーン樹脂等〕、及びアルコキシイミノ基ヒンダードアミン系化合物〔ピペリジン環のイミノ基(>N−H)のHがアルコキシル基(−OR)に置換されたNOR型ヒンダードアミン系化合物及びその誘導体であれば限定されなく、例えば、N,N’,N’’’−トリス{2,4−ビス[(1−ヒドロカルビオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アルキルアミノ]−s−トリアジン−6−イル}−3,3’−エチレンジイミノジプロピルアミン、N,N’,N’’−トリス{2,4−ビス[(1−ヒドロカルビオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アルキルアミノ]−s−トリアジン−6−イル}−3,3’−エチレンジイミノジプロピルアミン及びその架橋型誘導体、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、及びビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル オクタデカノエート等〕及びその誘導体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ノンハロゲン系難燃剤のなかでも、リン酸塩化合物及びその誘導体若しくはこれら混合物、硫酸メラミン、赤リン、アルコキシイミノ基ヒンダードアミン系化合物及びその誘導体が好ましく、リン酸塩化合物及びその誘導体がより好ましい。
上記ハロゲン系難燃剤とノンハロゲン系難燃剤とはそれぞれ単独で用いてもよく、混合して使用しても良い。混合して使用する場合は、特に限定されないが、エチレンビスペンタブロモジフェニルとリン酸塩化合物との組み合わせ等が挙げられる。
(含有割合)
本発明のポリオレフィン樹脂組成物において、難燃剤の含有割合は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、1〜80質量部であり、好ましくは5〜75質量部であり、より好ましくは10〜70質量部である。難燃剤の上記含有割合が、1質量部未満では難燃性を発現することができない。また、80質量部を超えると放熱性が著しく低下する。
[難燃助剤]
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、さらに難燃助剤を含有していてもよい。
難燃助剤としては、例えば、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、ポリテトラフルオロエチレン、金属酸化物、二酸化ケイ素ハイドロタルサイト、重炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化モリブデン及びその表面処理品、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、モノペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、及びポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、ポリテトラフルオロエチレン、金属酸化物、及び二酸化ケイ素が好ましい。
ハロゲン系難燃剤を使用する場合の難燃助剤は、例えば、三酸化アンチモン等が特に好ましく、ノンハロゲン系難燃剤を使用する場合の難燃助剤は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等が特に好ましい。
(含有割合)
本発明のポリオレフィン樹脂組成物において、難燃助剤の含有割合は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、好ましくは0.01〜20質量部であり、より好ましくは0.05〜15質量部である。難燃剤の上記含有割合が0.01質量部以上であれば難燃性をさらに向上させることができる。また、20質量部以下であればポリオレフィン樹脂組成物の比重が高くなるおそれはない。
[添加剤成分]
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、必要に応じて、さらに各種の添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、滑剤、結晶核剤、軟化剤、帯電防止剤、金属不活性化剤、抗菌・抗カビ剤、顔料等が挙げられる。添加剤の含有量は、本樹脂組成物の特性が損なわれない範囲であれば特に制限はない。
紫外線吸収剤は、樹脂成分の劣化を促進する紫外線を吸収する成分であり、特に限定されないが、ベンゾフェノン化合物、トリアゾール化合物、ベンゾエート化合物等が挙げられる。
具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光安定剤は、樹脂成分の劣化を促進するラジカルを取り込む成分であり、特に限定されないが、N−H型ヒンダードアミン化合物、N−メチル型ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
具体的には、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、紫外線吸収剤及び光安定剤とは、それぞれ単独で用いてもよく、混合して用いてもよいが、樹脂成分の劣化をより防止できるという観点から、混合して用いることが好ましい。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール系酸化防止剤としては、具体的には、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
リン系酸化防止剤としては、具体的には、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
チオエーテル系酸化防止剤としては、具体的には、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類;ペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
滑剤としては、特に限定されないが、脂肪酸アミド系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤、脂肪酸系滑剤、脂肪酸金属塩系滑剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族アミド系滑剤としては、具体的には、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族エステル系滑剤としては、具体的には、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、ベヘニン酸メチル、ラウリル酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ヤシ脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル、牛脂脂肪酸オクチルエステル、ラウリル酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸ベヘニル、ミリスチン酸セチル、炭素数28〜30の直鎖状で分岐がない飽和モノカルボン酸(以下モンタン酸と略記する)とエチレングリコールのエステル、モンタン酸とグリセリンのエステル、モンタン酸とブチレングリコールのエステル、モンタン酸とトリメチロールエタンのエステル、モンタン酸とトリメチロールプロパンのエステル、モンタン酸とペンタエリスリトールのエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスクイオレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸系滑剤のうち飽和脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸(ドデカン酸)、イソデカン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、ペンタデシル酸、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、イソステアリン酸、ツベルクロステアリン酸(ノナデカン酸)、2−ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸(イコサン酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)、リグノセリン酸(テトラドコサン酸)、セロチン酸(ヘキサドコサン酸)、モンタン酸(オクタドコサン酸)、メリシン酸等が挙げられ、特に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸及びモンタン酸等が挙げられる。
脂肪酸系滑剤のうち不飽和脂肪酸としては、ミリストレイン酸(テトラデセン酸)、パルミトレイン酸(ヘキサデセン酸)、オレイン酸(cis−9−オクタデセン酸)、エライジン酸(trans−9−オクタデセン酸)、リシノール酸(オクタデカジエン酸)、バクセン酸(cis−11−オクタデセン酸)、リノール酸(オクタデカジエン酸)、リノレン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、エレステアリン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、ガドレイン酸(イコサン酸)、エルカ酸(ドコサン酸)、ネルボン酸(テトラドコサン酸)等が挙げられる。
これらの脂肪酸系滑剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸金属塩系滑剤としては、前記脂肪酸系滑剤の脂肪酸のリチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩及びアルミニウム塩等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結晶核剤としては、特に限定されないが、ソルビトール類、リン系核剤、ロジン類、石油樹脂類等が挙げられる。
具体的には、アルキル置換ベンジリデンソルビトール等のソルビトール類(1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−o−メチルベンジリデン2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール等)、リン系核剤(リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、有機リン酸塩系複合品等)、安息香酸ナトリウム、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、酸化アルミニウム、カオリンクレー、タルク、ロジン類、石油樹脂類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
軟化剤としては、特に限定されないが、流動パラフィン、鉱物油系軟化剤(プロセスオイル)、非芳香族系ゴム用鉱物油系軟化剤(プロセスオイル)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
帯電防止剤としては、特に限定されないが、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノニオン系帯電防止剤、両性系帯電防止剤、グリセリン脂肪酸モノエステル等の脂肪酸部分エステル類が挙げられる。
具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムメソスルフェート、(3−ラウリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム硝酸塩、ステアロアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムリン酸塩、カチオン性ポリマー、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキル硝酸エステル塩、リン酸アルキルエステル塩、アルキルホスフェートアミン塩、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ジグリセリン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミン脂肪酸モノエステル、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリエーテルブロックコポリマー、セチルベタイン、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属不活性化剤としては、特に限定されないが、ヒドラジン系金属不活性化剤、窒素化合物系金属不活性化剤、亜リン酸エステル系金属不活性化剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒドラジン系金属不活性化剤としては、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、イソフタル酸ビス(2−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、デカンジカルボン酸ジサリチロイルビドラジド、シュウ酸ビスベンジリデンヒドラジド等が挙げられる。
窒素化合物系金属不活性化剤としては、N,N’−ビス{2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシル]エチル}オキサミド、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4,−トリアゾール、酸アミド系金属不活性化剤、メラミン等が挙げられる。
亜リン酸エステル系金属不活性化剤としては、トリス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5−t−ブチル)フェニル−5−メチル]ホスファイト等が挙げられる。
これらの金属不活性化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
抗菌・抗カビ剤としては、特に限定されないが、有機化合物系抗菌・抗カビ剤、天然物有機系抗菌抗カビ剤、無機物系抗菌・抗カビ剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機化合物系抗菌・抗カビ剤としては、チアベンダゾール、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、パラオキシ安息酸メチル、パラオキシ安息酸エチル、パラオキシ安息酸プロピル、N−(フルオロシクロメチルチオ)−フタルイミド、ビス(1−ヒドロキシ−2(1H)ピリジンチオナート−O,S)亜鉛、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン、10,10’−オキシビスフェノキシアルシン等が挙げられる。
天然物有機系抗菌・抗カビ剤としては、イソチオシアン酸アリル等が挙げられる。
無機物系抗菌・抗カビ剤としては、銀を担持したシリカゲル、銀を担持したゼオライト、銀イオンを担持したヒドロキシアパタイト、銀イオンを担持した水ガラス、銀イオンを担持したリン酸ジルコニウム、銀イオンを担持したポリリン酸アンモニウム、銀及び銅イオンを担持したゼオライト、亜鉛を担持したゼオライト等が挙げられる。
これらの抗菌・抗カビ剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顔料としては、特に限定されないが、無機顔料、有機顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アルミナホワイト、黄色酸化鉄、カドミウムレッド、朱、黄鉛、モリブデートオレンジ、石膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、群青、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、エメラルドグリーン、紺青、カーボンブラック、アルミニウム粉、亜鉛粉等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料、酸性染料レーキ、塩基性染料レーキ、縮合多環顔料等が挙げられる。
これらの顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[混練・成形]
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、特に限定されないが、例えば、各原料を溶融混練し、ペレタイザーにてペレットとして調製することができる。このときの配合及び混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラー等で予備混合して、ヘンシェルミキサー(商品名)、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、及びコニーダ等を用いる方法で行うことができる。
混練の際の加熱温度は、通常200〜280℃の範囲で適宜選択すればよい。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレット状の樹脂組成物を原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、及び発泡成形法等により各種成形体を製造することができる。特に、上記溶融混練方法により、ペレット状のポリオレフィン樹脂組成物である成形原料を製造し、次いでこのペレットを用いて、射出成形による射出成形体の製造、及び押出成形による押出成形体の製造に好適に用いることができる。また、押出成形にて押出シート等の押出成形体にした後に熱成形等の加工又は成形をして成形体としてもよい。
[樹脂組成物の物性]
(放熱性)
本発明の樹脂組成物は放熱性に優れるものであり、該放熱性は熱伝導率によって評価することができ、放熱性の観点から、1〜8W/m・Kであることが好ましく、3〜7W/m・Kであることがより好ましい。上記熱伝導率は、具体的には実施例に記載の方法により測定される。
(比重)
本発明の樹脂組成物は低比重であり、軽量化の観点から、1.00〜1.80g/cm3であることが好ましく、1.10〜1.60g/cm3であることがより好ましい。上記比重は、具体的には実施例に記載の方法により測定される。
[成形体]
本発明の成形体は、前述のポリオレフィン系樹脂に難燃剤と熱伝導フィラーを特定範囲で配合してなるポリオレフィン樹脂組成物を用いて成形してなるものであり、難燃性と放熱性(高熱伝導性)を備えつつ、エンジニアリングプラスチックを含む樹脂組成物を用いた場合と比べて、軽量な成形体を容易に得ることができる。
具体的には、本発明のポリオレフィン樹脂組成物を用いた場合、エンジニアリングプラスチックを含む樹脂組成物を用いた場合と比べて、特殊な設備を必要とせずに、一般的な射出成形や押出成形にて成形することができる。そのため、本発明の成形体は、照明器具、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピューター、プリンター、電話機、情報端末機等の電気、電子部品等の放熱性(高熱伝導性)及び難燃性が必要となる成形体として好適に用いることができる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
各例で得られた樹脂組成物の性能試験は、次のとおり行った。
[性能試験]
(1)比重
後述の方法で作製した試験片(大きさ:127mm×12.7mm、厚み:1.6mm)を用いて、比重ASTM D792に準拠する方法で測定した。
(2)難燃性
後述の方法で作製した試験片(大きさ:127mm×12.7mm、厚み:1.6mm)を用いて、UL94垂直燃焼試験に準拠する方法で評価した。なお、UL94の規格外であったものを「Not V」として示す。得られた結果を表1に示す。
(3)放熱性(熱伝導率)
後述の方法で作製した試験片(大きさ:大きさ:100mm×100mm、厚み:3.0mm)を用いて、熱伝導率をASTM E1461に準拠する方法により評価した。得られた結果を表1に示す。
(4)成形性
射出成形性、押出成形、及び熱成形性により成形性を評価した。得られた結果を表1に示す。
・射出成形性
後述の方法で作製したペレットを、射出成形機でシリンダー温度210℃、金型温度50℃、射出圧力80MPaにて、肉厚2mm、幅10mmのスパイラル状の成形品を作製し、その流動長さ(スパイラルフロー)を測定した。
・押出成形性及び熱成形性(賦形性)
後述の方法で作製したペレットを用いて、溶融張力を測定することで、押出成形性及び熱成形性の指標となる賦形性を評価した。
また、各例で用いた各成分は次のとおりである。
(樹脂)
・樹脂A;ポリプロピレン樹脂〔日本ポリプロ株式会社製、商品名:ニューコンNBC03HR、プロピレンエチレンブロック重合体、密度:0.91g/cm3、230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレート:30g/10分〕
・樹脂B;ポリプロピレン樹脂〔株式会社プライムポリマー製、商品名:E−185G、プロピレンエチレンブロック共重合体、密度:0.3g/cm3、230℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレート:0.5g/10分〕
・樹脂C;ポリエチレン樹脂〔日本ポリエチレン株式会社製、商品名:ノバテックLJ902、単独重合体、密度:0.915g/cm3、190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレート:45g/10分〕
・樹脂D;ポリエチレン樹脂〔日本ポリエチレン株式会社製、商品名:ノバテックHE30、単独重合体、密度:0.915g/cm3、190℃、荷重2.16kgでのメルトマスフローレート:0.5g/10分〕
・樹脂E;ポリフェニレンサルファイド樹脂〔DIC株式会社製、商品名:MB652290G〕
(フィラー)
・熱伝導フィラー;黒鉛粒子〔伊藤黒鉛工業株式会社、鱗片状黒鉛、商品名:Z−100、重量平均粒子径(D50):60μm〕
・非熱伝導フィラー;炭酸カルシウム〔株式会社カルファイン製、商品名:KS1300〕
(難燃剤)
・ハロゲン系難燃剤A;エチレンビス(ペンタブロモフェニル)〔アルベマール株式会社製、商品名:SAYTEX8010〕
・ハロゲン系難燃剤B;2,2’−ビス[4−(2,3−(ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]〔プロパン第一工業製薬株式会社、商品名:ピロガードSR720〕
・ノンハロゲン系難燃剤A;リン酸塩〔株式会社ADEKA製、商品名:アデカスタブFP2100J〕
・ノンハロゲン系難燃剤B;水酸化マグネシウム〔協和化学工業株式会社製、商品名:キスマ5A〕
(難燃助剤)
・難燃助剤A;三酸化アンチモン〔錫鉱山閃星アンチモン業有限責任公司製、商品名:TWINKLING STAR〕
・難燃助剤B;ポリテトラフルオロエチレン〔三菱レーヨン株式会社製、商品名:メタブレンA3800〕
[実施例1〜8及び比較例1〜7]
表1に示す配合量で各成分を配合し、二軸押出成形機(株式会社池貝、機種名:PCM45)を用い、スクリュー口径45mm、シリンダー温度220〜250℃にて溶融混練し、ダイスから吐出されたストランドを冷却バスにより冷却し、ペレタイザーにて切断して、ペレット化したポリオレフィン樹脂組成物(ペレット)を調製した。なお、比較例2のみシリンダー温度350℃で溶融混練した。
次に、得られたペレットを用い、射出成形機にて、シリンダー温度を210℃、金型温度を50℃の成形条件において、比重、難燃性評価用の試験片(大きさ:127mm×12.7mm、厚み:1.6mm)、及び放熱性評価用の試験片(大きさ:100mm×100mm、厚み:3.0mm)を作製し、前述の性能試験を行った。結果を表1に示した。なお、比較例2のみシリンダー温度を300℃、金型温度を150℃の成形条件で成形した。
Figure 2015189783
表1の全ての実施例から、本発明のポリオレフィン樹脂組成物であれば、成形性に優れ、難燃性及び放熱性を備えつつ軽量な成形体が得られることがわかる。一方、比較例1、4、6から熱伝導フィラー又は難燃剤の含有量が規定した範囲外の場合や、比較例5から非熱伝導フィラーを含有させた場合では、難燃性、放熱性及び成形性に優れさせることができないことがわかる。また、ポリオレフィン系樹脂の替わりにポリフェニレンサルファイト樹脂を用いた比較例2では、比重が大きくなり軽量化することができないことがわかる。なお、難燃剤の含有量が多すぎた比較例3及び7では混練不可となり、樹脂組成物を得ることができなかった。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、難燃性、放熱性(高熱伝導性)を備えつつ、エンジニアリングプラスチックを用いた場合と比べて、軽量で且つ成形性に優れた樹脂組成物であることから、照明器具、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピューター、プリンター、電話機、情報端末機等の電気、電子部品等の放熱性(高熱伝導性)及び難燃性が必要となる樹脂部品に利用可能である。

Claims (10)

  1. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、熱伝導フィラーを30〜200質量部、及び難燃剤を1〜80質量部含むポリオレフィン樹脂組成物。
  2. 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂から選ばれる1種又は2種以上を含む樹脂である、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  3. 前記難燃剤が、ハロゲン系難燃剤である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  4. 前記難燃剤が、水酸化化合物を除くノンハロゲン系難燃剤である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  5. 前記熱伝導フィラーが、カーボンブラック、黒鉛粒子、炭素繊維、金属粉、金属酸化物、及び金属繊維から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  6. さらに難燃助剤を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を射出成形して得られる成形体。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を押出成形して得られる押出成形体。
  9. 請求項8に記載の押出成形体を加工又は成形して得られる成形体。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物から得られるペレット。
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