JP6392614B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6392614B2
JP6392614B2 JP2014203313A JP2014203313A JP6392614B2 JP 6392614 B2 JP6392614 B2 JP 6392614B2 JP 2014203313 A JP2014203313 A JP 2014203313A JP 2014203313 A JP2014203313 A JP 2014203313A JP 6392614 B2 JP6392614 B2 JP 6392614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
parts
halogen
acid
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014203313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016069602A (ja
Inventor
信行 重文字
信行 重文字
野寺 明夫
明夫 野寺
前山 茂
茂 前山
悠貴 山田
悠貴 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Idemitsu Composites Co Ltd
Original Assignee
Lion Idemitsu Composites Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Idemitsu Composites Co Ltd filed Critical Lion Idemitsu Composites Co Ltd
Priority to JP2014203313A priority Critical patent/JP6392614B2/ja
Publication of JP2016069602A publication Critical patent/JP2016069602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6392614B2 publication Critical patent/JP6392614B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、難燃性と耐候性を有するポリオレフィン系樹脂組成物に関する。特に、高い難燃性、耐候性が必要とされる軽量の樹脂成形品の製造に好適に使用される。
ポリオレフィンは着火しやすい、燃えやすいという欠点を有するため、種々の難燃化が施されている。特に電気製品、建材等に使用されているポリオレフィンには、
安全性のために、ますます高度の難燃化が要求される傾向にある。このため、種々の難燃剤を配合して難燃化をはかっている。
難燃剤には有機系と無機系のものがあり、特にポリオレフィンについては、デカブロモジフェニルオキシド、臭素化ビスフェノールS誘導体及び臭素化ビスフェノールA誘導体に代表されるハロゲン含有の有機系難燃剤を使用する場合が多い。
一方、太陽や蛍光灯・水銀灯にさらされる部位に使用する用途では、耐候性が必要となる。そのために、例えば、難燃剤のトリス(臭素化ネオペンチル)ホスフェート、難燃助剤の三酸化アンチモンを添加したポリオレフィンに、N−メチル置換ヒンダードアミン系耐候剤を配合して耐候性を向上させるという提案がある(特許文献1)。
しかしながら、難燃剤を配合してポリオレフィンに難燃性を付与した場合、ヒンダードアミン系耐侯剤を配合すると、難燃剤と耐侯剤とが反応し、難燃性と耐光性とが著しく損なわれるという問題がある。
特開平6−136188号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み、ポリオレフィンを難燃化した樹脂組成物において、難燃性を維持しつつ、高度な耐候性を付与した難燃剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々検討した結果、ポリオレフィンに、トリス(臭素化ネオペンチル)ホスフェート、臭素化ビスフェノールS誘導体、臭素化ビスフェノールA誘導体などのハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモン、ヒンダードアミン化合物を配合した樹脂組成物に、少量の四酸化アンチモンを含有させ、かつハロゲン系難燃剤としてハロゲン原子が特定量脱離したハロゲン系難燃剤を用いることにより、難燃剤の劣化がなくなり、難燃性と高度な耐侯性を併せ有する樹脂組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の難燃性樹脂組成物に関する。
[1]ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、(A)ハロゲン系難燃剤1〜50質量部、(B)粒径が0.01μm〜5μmの三酸化アンチモン0.1〜20質量部、(C)ヒンダードアミン化合物0.01〜5質量部を配合し、更に(D)四酸化アンチモンを(D)/(B)=0.03/99.97〜0.5/99.5(質量比)の比率で含み、かつ、(A)+(B)+(C)の混合物を250℃加熱後、核磁気共鳴分光法(H−NMR)により分析したときに、(A)ハロゲン系難燃剤のハロゲン原子が結合する炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJaと、ハロゲン原子が脱離した炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJbの強度比Jb/Jaが0.01〜0.50である難燃性樹脂組成物。
[2]前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂である上記[1]の難燃性樹脂組成物。
本発明のヒンダードアミン系耐候剤を配合した難燃性樹脂組成物は、難燃助剤として、所定の粒径の三酸化アンチモンと該三酸化アンチモンに対し所定の比率の四酸化アンチモンを配合し、かつ、ハロゲン系難燃剤としてハロゲン原子が特定量脱離したハロゲン系難燃剤を用いる(Jb/Jaが0.01〜0.50)ことにより、難燃剤の劣化がなくなり、難燃性と耐候性の両立を達成することができる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に、(A)ハロゲン系難燃剤、(B)特定粒径の三酸化アンチモン、(C)ヒンダードアミン化合物を、それぞれ特定量配合し、更に、(D)四酸化アンチモンを前記三酸化アンチモンに対して特定の比率で含み、かつ、ハロゲン系難燃剤としてハロゲン原子が特定量脱離したハロゲン系難燃剤を用いることを特徴とする。
[ポリオレフィン系樹脂]
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等を用いることができる。なかでも、成形性、低比重、耐薬品性の観点から、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂から選ばれる1種以上を含む樹脂であることが好ましい。
2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含む場合、その混合方法は特に限定されない。例えば、共重合を伴う混合であってもよく、溶融混練による混合であってもよい。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体及びプロピレンを主成分とする共重合体等から選ばれる1種以上で構成することができる。
プロピレンの単独重合体としては、特に制限はないが、軽量かつ成形性に優れるという観点から、230℃でのメルトマスフローレートが0.1〜200g/10分であるプロピレン単独重合体が好ましい。さらに難燃性樹脂組成物としたときの剛性や耐衝撃性の観点から、230℃でのメルトマスフローレートが0.2〜60g/10分以下であるプロピレン単独重合体がより好ましい。
プロピレンを主成分とする共重合体としては、特に制限はないが、例えば、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体、及びプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレンを主成分とする共重合体のなかでも、軽量かつ成形性に優れるという観点から、230℃でのメルトマスフローレート0.1〜200g/10分であるプロピレン共重合体が好ましい。さらに難燃性樹脂組成物からの成形体の剛性や耐衝撃性の観点から230℃でのメルトマスフローレートが0.2〜60g/10分以下であるプロピレン共重合体がより好ましい。
プロピレン以外のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体及びエチレンを主成分とする共重合体等から選ばれる1種以上で構成することができる。
エチレンの単独重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられるが、軽量かつ成形性に優れるという観点から、密度が0.910〜0.965g/cm、190℃でのメルトマスフローレートが0.01〜200g/10分であるエチレン単独重合体が好ましい。190℃でのメルトマスフローレートがこの範囲内であれば、難燃性樹脂組成物としたときの流動性及び成形体の表面外観に不具合が生じるおそれがなく、0.01〜60g/10分以下であることがより好ましい。
エチレンを主成分とする共重合体としては、例えば、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体、及びエチレンとエチレン以外のα−オレフィンとのブロック共重合体が挙げられる。軽量かつ成形性に優れるという観点から、190℃でのメルトマスフローレート0.01〜200g/10分であるエチレン共重合体が好ましい。190℃でのメルトマスフローレートがこの範囲内であれば、難燃性樹脂組成物の流動性及び成形体の表面外観に不具合が生じるおそれがなく、0.01〜60g/10分以下であることがより好ましい。
エチレン以外のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等が挙げられる。
また、上記ポリオレフィン系樹脂に加え、ビニル系樹脂、ジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、及び熱可塑性エラストマーを添加してもよく、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ビニル系樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル系樹脂〔(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等から選ばれる1種以上のモノマーの(共)重合体等〕、及びスチレン系樹脂〔ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、HIPS等〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ジエン系ゴムとしては、例えば、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム〔アクリロニトリル−ブタジエン共重合体〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられるハロゲン系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA(TBA)、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ジブロモメチル−ジブロモスクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、ハロゲン化ポリカーボネート及びハロゲン化ポリカーボネートの(共)重合体、これらのオリゴマー(TBAカーボネートオリゴマー)、デカブロモジフェニルエーテル、TBAエポキシオリゴマー、ハロゲン化ポリオレフィン、ハロゲン含有アクリル系樹脂〔例えば、ポリ(ペンタブロモベンジル(メタ)アクリレート)等の臭素化ポリベンジル(メタ)アクリレート、ポリ(ペンタクロロベンジル(メタ)アクリレート)等のハロゲン化ベンジル(メタ)アクリレートの単独又は共重合体〕、ハロゲン含有スチレン系樹脂〔例えば、ハロゲン化ポリスチレン(臭素化ポリスチレン、塩素化ポリスチレン等のスチレン系樹脂をハロゲン化処理したハロゲン化物、ハロゲン化スチレン系単量体の単独又は共重合体等)等〕、ハロゲン含有ポリカーボネート系樹脂〔例えば、臭素化ポリカーボネート、塩素化ポリカーボネート等ハロゲン化ポリカーボネート等〕、ハロゲン含有エポキシ化合物〔例えば、臭素含有エポキシ樹脂(臭素化エポキシ樹脂等)、塩素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有エポキシ樹脂(ハロゲン化エポキシ樹脂等);臭素含有フェノキシ樹脂(臭素化フェノキシ樹脂等)等のハロゲン含有フェノキシ樹脂(ハロゲン化フェノキシ樹脂等)等〕、ハロゲン含有リン酸エステル〔例えば、トリス(ブロモエチル)ホスフェート、トリス(モノ又はジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(モノ又はジブロモブチル)ホスフェート、トリス(モノ乃至トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)フェニルホスフェート、トリス(ブロモフェニル)ホスフェート等の臭素含有リン酸エステル等〕、ハロゲン含有トリアジン化合物〔例えば、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン等の臭素含有トリアジン化合物等〕、ハロゲン含有イソシアヌル酸化合物〔例えば、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリス(2,3,4−トリブロモブチル)イソシアヌレート、トリス(ペンタブロモベンジル)イソシアヌレート等の臭素含有イソシアヌル酸化合物等〕、ハロゲン化ポリアリールエーテル化合物〔例えば、オクタ乃至デカブロモジフェニルエーテル、オクタ乃至デカクロロジフェニルエーテル等のビス(ハロゲン化アリール)エーテル(例えば、ビス(ハロゲン化フェニル)エーテル等);臭素化ポリフェニレンエーテル等のハロゲン含有ポリフェニレンオキシド系樹脂等〕、ハロゲン化芳香族イミド化合物〔例えば、エチレンビス臭素化フタルイミド等の臭素化芳香族イミド化合物(例えば、ビスイミド化合物等)等〕、ハロゲン化ビスアリール化合物〔例えば、臭素化ジフェニル等のビス(ハロゲン化C6-10アリール);臭素化ジフェニルメタン等のビス(ハロゲン化C6-10アリール)C1-4アルカン;臭素化ビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類又はその誘導体(ハロゲン化ビスフェノール類のエチレンオキシド付加体を重合した臭素化ポリエステル等)等〕、ハロゲン化脂環族炭化水素〔架橋環式飽和又は不飽和ハロゲン化脂環族炭化水素、例えば、ドデカクロロペンタシクロオクタデカ−7,15−ジエン等のハロゲン化ポリシクロアルカジエン等〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ハロゲン系難燃剤のなかでも、テトラブロモビスフェノールA及びその誘導体、テトラブロモビスフェノールS及びその誘導体、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)及びその誘導体、トリス(ブロモネオペンチル)ホスフェート及びその誘導体、エチレンビステトラブロモフタルイミド及びその誘導体、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート及びその誘導体等が好ましく、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)がより好ましい。
ハロゲン系難燃剤の配合量は、ポリオレフィン100質量部に対し、1〜50質量部であり、好ましくは2〜40質量部、さらに好ましくは、5〜30質量部である。ハロゲン系難燃剤の配合量が1質量部より少ない場合は充分な難燃性が得られず、また50質量部より多い場合は耐候性、耐衝撃性の低下、比重の増加などがあるだけではなく、安定的な混練作業が困難となる。
本発明で用いられる三酸化アンチモンは、粒子径が0.01μm〜5μmの範囲であれば一般に入手可能なものであれば特に制限なく使用できる。
三酸化アンチモンの配合量は、ポリオレフィン100質量部に対し、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜18質量部で、より好ましくは1〜15質量部である。三酸化アンチモンの配合量が0.1質量部より少ない場合は充分な難燃性が得られず、また20質量部より多い場合はそれ以上の難燃性の向上が見られぬ上に、比重の増加や耐衝撃性の低下がある。
本発明で用いられる四酸化アンチモンは、一般的に入手可能なものであれば特に制限なく使用できる。
四酸化アンチモンの配合量は、四酸化アンチモン/三酸化アンチモン=0.03/99.97〜0.5/99.5(質量比)であり、好ましくは0.04/99.96〜0.4/99.6(質量比)であり、より好ましくは0.05/99.95〜0.3/99.7(質量比)である。四酸化アンチモンの配合比率が下限値より少ない場合は、十分な耐候性が得られず、また上限より多い場合は加工安定性が低下する。
本発明で用いられるヒンダードアミン化合物は、公知の化合物を何ら制限なく使用でき、N−H型ヒンダードアミン化合物、N−メチル型ヒンダードアミン化合物、N−O−R型ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
具体的には、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒンダードアミン化合物の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、0.01〜5質量部であり、好ましくは0.05〜3質量部であり、さらに好ましくは、0.1〜2質量部である。
ヒンダードアミン化合物の配合量が0.01質量部より少ない場合は充分な耐候性が得られず、また5質量部より多い場合はそれ以上の耐候性の向上が見られぬ上に、成形品表面へのブリードアウトが発生する。
(A)+(B)+(C)の混合物を250℃加熱後、核磁気共鳴分光法(H−NMR)により分析したときに、ハロゲン原子が結合する炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJaと、ハロゲン原子が脱離した炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJbの強度比がJb/Ja=0.01〜0.5の範囲にあることが、本発明の樹脂組成物において好適な実施態様である。Jb/Jaが0.01より小さい場合は、十分な耐候性が得られず、また0.5より大きい場合は、耐変色性が低下する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、必要に応じて、さらに各種の添加剤を含有していてもよい。
そのような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、結晶核剤、軟化剤、帯電防止剤、金属不活性化剤、抗菌・抗カビ剤、顔料等が挙げられる。
添加剤の含有量は、本発明の難燃性樹脂組成物の特性が損なわれない範囲であれば特に制限はない。
紫外線吸収剤は、樹脂成分の劣化を促進する紫外線を吸収する成分であり、特に限定されないが、ベンゾフェノン化合物、トリアゾール化合物、ベンゾエート化合物等が挙げられる。
具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。これらは1種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
リン系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
チオエーテル系酸化防止剤としては、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類;ペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
滑剤としては、特に限定されないが、脂肪酸アミド系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤、脂肪酸系滑剤、脂肪酸金属塩系滑剤等が挙げられる。これらは1種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族アミド系滑剤としては、具体的には、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族エステル系滑剤としては、具体的には、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、ベヘニン酸メチル、ラウリル酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ヤシ脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル、牛脂脂肪酸オクチルエステル、ラウリル酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸ベヘニル、ミリスチン酸セチル、炭素数28〜30の直鎖状で分岐がない飽和モノカルボン酸(以下モンタン酸と略記する)とエチレングリコールのエステル、モンタン酸とグリセリンのエステル、モンタン酸とブチレングリコールのエステル、モンタン酸とトリメチロールエタンのエステル、モンタン酸とトリメチロールプロパンのエステル、モンタン酸とペンタエリスリトールのエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスクイオレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸系滑剤のうち飽和脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸(ドデカン酸)、イソデカン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、ペンタデシル酸、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、イソステアリン酸、ツベルクロステアリン酸(ノナデカン酸)、2−ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸(イコサン酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)、リグノセリン酸(テトラドコサン酸)、セロチン酸(ヘキサドコサン酸)、モンタン酸(オクタドコサン酸)、メリシン酸等が挙げられ、特に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸及びモンタン酸等が挙げられる。
脂肪酸系滑剤のうち不飽和脂肪酸としては、ミリストレイン酸(テトラデセン酸)、パルミトレイン酸(ヘキサデセン酸)、オレイン酸(cis−9−オクタデセン酸)、エライジン酸(trans−9−オクタデセン酸)、リシノール酸(オクタデカジエン酸)、バクセン酸(cis−11−オクタデセン酸)、リノール酸(オクタデカジエン酸)、リノレン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、エレステアリン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、ガドレイン酸(イコサン酸)、エルカ酸(ドコサン酸)、ネルボン酸(テトラドコサン酸)等が挙げられる。
これらの脂肪酸系滑剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸金属塩系滑剤としては、前記脂肪酸系滑剤の脂肪酸のリチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩及びアルミニウム塩等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結晶核剤としては、特に限定されないが、ソルビトール類、リン系核剤、ロジン類、石油樹脂類等が挙げられる。
具体的には、アルキル置換ベンジリデンソルビトール等のソルビトール類(1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−o−メチルベンジリデン2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール等)、リン系核剤(リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、有機リン酸塩系複合品等)、安息香酸ナトリウム、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、酸化アルミニウム、カオリンクレー、タルク、ロジン類、石油樹脂類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
軟化剤としては、特に限定されないが、流動パラフィン、鉱物油系軟化剤(プロセスオイル)、非芳香族系ゴム用鉱物油系軟化剤(プロセスオイル)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
帯電防止剤としては、特に限定されないが、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノニオン系帯電防止剤、両性系帯電防止剤、グリセリン脂肪酸モノエステル等の脂肪酸部分エステル類が挙げられる。
具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムメソスルフェート、(3−ラウリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム硝酸塩、ステアロアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムリン酸塩、カチオン性ポリマー、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキル硝酸エステル塩、リン酸アルキルエステル塩、アルキルホスフェートアミン塩、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ジグリセリン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミン脂肪酸モノエステル、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリエーテルブロックコポリマー、セチルベタイン、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属不活性化剤としては、特に限定されないが、ヒドラジン系金属不活性化剤、窒素化合物系金属不活性化剤、亜リン酸エステル系金属不活性化剤等が挙げられる。これらは1種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒドラジン系金属不活性化剤としては、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、イソフタル酸ビス(2−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、デカンジカルボン酸ジサリチロイルビドラジド、シュウ酸ビスベンジリデンヒドラジド等が挙げられる。
窒素化合物系金属不活性化剤としては、N,N’−ビス{2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシル]エチル}オキサミド、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4,−トリアゾール、酸アミド系金属不活性化剤、メラミン等が挙げられる。
亜リン酸エステル系金属不活性化剤としては、トリス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5−t−ブチル)フェニル−5−メチル]ホスファイト等が挙げられる。
これらの金属不活性化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
抗菌・抗カビ剤としては、特に限定されないが、有機化合物系抗菌・抗カビ剤、天然物有機系抗菌抗カビ剤、無機物系抗菌・抗カビ剤等が挙げられる。
有機化合物系抗菌・抗カビ剤としては、チアベンダゾール、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、パラオキシ安息酸メチル、パラオキシ安息酸エチル、パラオキシ安息酸プロピル、N−(フルオロシクロメチルチオ)−フタルイミド、ビス(1−ヒドロキシ−2(IH)ピリジンチオナート−O,S)亜鉛、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン、10,10’−オキシビスフェノキシアルシン等が挙げられる。
天然物有機系抗菌・抗カビ剤としては、イソチオシアン酸アリル等が挙げられる。
無機物系抗菌・抗カビ剤としては、銀を担持したシリカゲル、銀を担持したゼオライト、銀イオンを担持したヒドロキシアパタイト、銀イオンを担持した水ガラス、銀イオンを担持したリン酸ジルコニウム、銀イオンを担持したポリリン酸アンモニウム、銀及び銅イオンを担持したゼオライト、亜鉛を担持したゼオライト等が挙げられる。
これらの抗菌・抗カビ剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顔料としては、特に限定されないが、無機顔料、有機顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アルミナホワイト、黄色酸化鉄、カドミウムレッド、朱、黄鉛、モリブデートオレンジ、石膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、群青、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、エメラルドグリーン、紺青、カーボンブラック、アルミニウム粉、亜鉛粉等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料、酸性染料レーキ、塩基性染料レーキ、縮合多環顔料等が挙げられる。
これらの顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[混練・成形]
本発明の難燃性樹脂組成物は、例えば、各原料を溶融混練し、ペレタイザーにてペレットとして調製することができる。このときの配合及び混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラー等で予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、及びコニーダ等を用いる方法で行うことができる。
混練の際の加熱温度は、通常200〜280℃の範囲で適宜選択すればよい。
本発明の樹脂組成物は、上記の溶融混練およびペレット化によって得られたペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、及び発泡成形法等により各種成形品を製造することができる。特に、上記溶融混練方法により、ペレット状の成形原料を製造し、次いでこのペレットを用いて、射出成形による射出成形品の製造、及び押出成形による押出成形品の製造に好適に用いることができる。また、押出成形にて押出シートにした後に熱成形して成形体としてもよい。
本発明の難燃性樹脂組成物から製造される成形品は、高い難燃性、耐候性が必要とされる軽量の樹脂成形品の用途、例えば、家電製品部品及び建材部品等に好適に使用される。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例に用いる物質は、下記のとおりである。
(樹脂)
樹脂A;ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製「J−700GP」)
〔密度=0.905g/cm、MFR=6.8g/10分(230℃、2.16kg〕
樹脂B;ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製「20100J」)
〔密度=0.916g/cm、MFR=8.5g/10分(190℃、2.16kg〕
(難燃剤)
難燃剤A;テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル(丸菱油化工業社製「ノンネンPR−2H」)
難燃剤B;テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル(帝人化成社製「ファイヤーガード3100」)
難燃剤C;トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート(大八化学工業所社製「CR−900」)
(難燃助剤)
難燃助剤A;三酸化アンチモン(日本精鉱社製「PTOX−U」)〔平均粒径:0.01μm〕
難燃助剤B;三酸化アンチモン(日本精鉱社製「PTOX−M」)〔平均粒径:0.5μm〕
難燃助剤C;三酸化アンチモン(日本精鉱社製「PTOX−L」)〔平均粒径:8μm〕
(四酸化アンチモン)
四酸化アンチモン;四酸化アンチモン(山中産業社製)
(耐光剤)
耐光剤A;ヒンダードアミン系耐候剤(N−H型)(ADEKA社製「アデカスタブLA−77」)
耐光剤B;ヒンダードアミン系耐候剤(N−CH3型)(ADEKA社製「アデカスタブLA−52」)
耐光剤C;ヒンダードアミン系耐候剤(N−OR型)(BASF社製「チヌビンXT850」)
難燃性樹脂組成物の調製および試験方法は以下のようにして行った。
(1)溶融混練
第1表、第2表に記載の各原料を溶融混練し、ペレタイザーにてペレットとして調製した。
配合及び混練は、池貝社製のPCM45を使用して混練温度200〜280℃の範囲でペレット化した。
(2)成形
こうして得られた組成物ペレットを、日精樹脂工業社製の射出成形機「NX110」を用いてシリンダー温度190〜210℃、金型温度50℃で射出成形して試験片を作製し、その特性を下記の評価方法で評価した。結果を第1表に示す。
(4)効果試験
4−1)難燃性評価(UL−94)
試験機:Atlas社製、HVULプラスチックUL燃焼テストチャンバーを用いた。
試験法:試験片の厚み1/16インチについて、UL−94V規格に従って垂直燃焼試験を行った。
4-2)耐候性試験
試験機:スガ試験機製サンシャインウェザーオメーター(SWOM.と略記する)を使用した。
試験法:試験片の厚み1/8インチについて、紫外線カーボンアークによる光照射、ブラックパネル63℃、雨有りの条件で促進試験を行い、表面微小クラックが発生するまでの時間を測定した。また、光照射2000時間での色相変化(ΔE)を、カラーコンピュータにて測定した。
4-3)色相変化(ΔE)測定
試験機:スガ試験機社製「SMカラーコンピューターSM−3」を使用した。
4-4)拮抗作用試験
試験法:(A)+(B)+(C)の混合物(実施例、比較例の配合量)を250℃で加熱した。加熱後の組成物を核磁気共鳴分光法(H−NMR)にて測定し、臭素が結合する炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJaと、臭素が脱離した炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJbを測定した。測定によって得られたシグナルJaとシグナルJbの強度比により、難燃剤とヒンダードアミン系耐候剤との拮抗作用を測定した。
実施例1〜12、比較例1〜5
前記したように、予備混合、溶融混練、成形することで得た試験片について、前記の評価を行い、その結果を第1表、第2表に示した。
Figure 0006392614
Figure 0006392614

Claims (9)

  1. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、(A)ハロゲン系難燃剤1〜50質量部、(B)粒径が0.01μm〜5μmの三酸化アンチモン0.1〜20質量部、(C)ヒンダードアミン化合物0.01〜5質量部を配合し、更に(D)四酸化アンチモンを(D)/(B)=0.03/99.97〜0.5/99.5(質量比)の比率で含み、かつ、
    前記で配合した(A)+(B)+(C)と同じ比率で混合した混合物を250℃加熱後、核磁気共鳴分光法(1H−NMR)により分析したときに、(A)ハロゲン系難燃剤のハロゲン原子が結合する炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJaと、ハロゲン原子が脱離した炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJbの強度比Jb/Jaが0.01〜0.50である樹脂組成物。
  2. 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ハロゲン系難燃剤が、ハロゲン含有リン酸エステルである請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ハロゲン系難燃剤の配合量が、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、2〜40質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記三酸化アンチモンの配合量が、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.5〜18質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記ヒンダードアミン化合物が、N−H型又はN−メチル型ヒンダードアミン化合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記ヒンダードアミン化合物の配合量が、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.05〜3質量部である請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記強度比Jb/Jaが0.01〜0.1である請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、(A)ハロゲン含有リン酸エステル2〜40質量部、(B)粒径が0.01μm〜5μmの三酸化アンチモン0.5〜18質量部、(C)N−H型又はN−メチル型ヒンダードアミン化合物0.05〜3質量部を配合し、更に(D)四酸化アンチモンを(D)/(B)=0.03/99.97〜0.5/99.5(質量比)の比率で含み、かつ、
    前記で配合した(A)+(B)+(C)と同じ比率で混合した混合物を250℃加熱後、核磁気共鳴分光法(1H−NMR)により分析したときに、(A)ハロゲン系難燃剤のハロゲン原子が結合する炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJaと、ハロゲン原子が脱離した炭素原子に結合している水素原子に由来するシグナルJbの強度比Jb/Jaが0.01〜0.1である樹脂組成物。
JP2014203313A 2014-10-01 2014-10-01 樹脂組成物 Active JP6392614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014203313A JP6392614B2 (ja) 2014-10-01 2014-10-01 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014203313A JP6392614B2 (ja) 2014-10-01 2014-10-01 樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016069602A JP2016069602A (ja) 2016-05-09
JP6392614B2 true JP6392614B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=55866041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014203313A Active JP6392614B2 (ja) 2014-10-01 2014-10-01 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6392614B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021020020A1 (ja) * 2019-07-30 2021-02-04

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5190484B2 (ja) * 2009-04-28 2013-04-24 第一工業製薬株式会社 難燃性発泡スチレン系樹脂組成物
CN103443193B (zh) * 2011-03-31 2016-03-23 东丽株式会社 碳纤维增强聚丙烯树脂组合物、成型材料及成型品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016069602A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5462584B2 (ja) ガラス長繊維含有難燃性樹脂組成物及び成形品
KR102181957B1 (ko) 수지 조성물
JP6586339B2 (ja) 樹脂組成物
JP5478013B2 (ja) オレフィン系弾性樹脂組成物
JP6431680B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物
TWI526447B (zh) A photonic agent composition containing a sorbitol compound, and a method for producing a polypropylene resin composition using the sorbitol compound
JP2008189822A (ja) 樹脂添加剤マスターバッチ
EP2716734A1 (en) Flame-retardant agent and flame-retardant resin composition
WO2014156572A1 (ja) 樹脂添加剤マスターバッチおよび該樹脂添加剤マスターバッチが配合されたポリオレフィン樹脂組成物
JP6689715B2 (ja) ポリプロピレン系積層体、並びにそれを含む成形体及びその製造方法
JP5503071B1 (ja) 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、成形品及び難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法
JP2009102633A (ja) マスターバッチ
US7018570B2 (en) Ultraviolet absorber composition and resin composition stabilized therewith
WO2014080821A1 (ja) 難燃剤及び難燃性樹脂組成物
JP5628539B2 (ja) ジベンジリデンソルビトール系透明化剤の効果を向上させた透明化剤組成物
JP2006342257A (ja) アルミニウム顔料配合樹脂組成物
JP6392614B2 (ja) 樹脂組成物
JP6283294B2 (ja) ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物
JP2015189785A (ja) 難燃性軟質樹脂組成物
JP2017002101A (ja) 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物
JP5722412B1 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物、成形体および積層構造体
JP2011207992A (ja) 粒径の大きなソルビトール系透明化剤を配合したポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法
JP2008202005A (ja) 樹脂組成物
JP7241513B2 (ja) 難燃性スチレン系樹脂組成物、及び成形品
JP7219645B2 (ja) 難燃性スチレン系樹脂組成物、成形品、及び押出シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6392614

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350