JP2015189495A - 包装袋 - Google Patents

包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP2015189495A
JP2015189495A JP2014068934A JP2014068934A JP2015189495A JP 2015189495 A JP2015189495 A JP 2015189495A JP 2014068934 A JP2014068934 A JP 2014068934A JP 2014068934 A JP2014068934 A JP 2014068934A JP 2015189495 A JP2015189495 A JP 2015189495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
easy
packaging bag
opening
base material
sealant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014068934A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6476511B2 (ja
Inventor
誠人 宮脇
Masato Miyawaki
誠人 宮脇
雅彦 岡崎
Masahiko Okazaki
雅彦 岡崎
正弘 平原
Masahiro Hirahara
正弘 平原
廣明 石井
Hiroaki Ishii
廣明 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Star Plastic Industry Inc
Original Assignee
Star Plastic Industry Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=54424347&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015189495(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Star Plastic Industry Inc filed Critical Star Plastic Industry Inc
Priority to JP2014068934A priority Critical patent/JP6476511B2/ja
Publication of JP2015189495A publication Critical patent/JP2015189495A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6476511B2 publication Critical patent/JP6476511B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】密封性に優れ、予め開封しなくても電子レンジによる加熱時に充分に蒸気が抜け、かつ加熱後の開封が容易である包装袋を提供することを目的とする。【解決手段】基材とシーラント材が積層された積層フィルム10が、前記シーラント材同士が対向するように重ねられ、それらシーラント材同士が融着されて製袋され、前記基材が最外層であり、前記シーラント材が最内層である包装袋であって、前記シーラント材の抗張力が8〜20N/15mmであり、前記基材の引張弾性率が550N/cm以上であり、対向する積層フィルム10の一方には、前記シーラント材を貫通しない切込からなる線状の第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32が形成されている、包装袋1。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋に関する。
近年、食生活には電子レンジの使用が欠かせなくなっている。ピザ、ホットアップルパイ等の固形物を主体とした電子レンジ加熱用食品の包装袋においては、商品が消費者に届くまで品質を保持するための充分な密封性が要求される。さらに、最近では、予め包装袋を開封することなく、そのまま電子レンジで加熱できることが要求されている。包装袋を開封せずにそのまま電子レンジで加熱できれば、予め開封して電子レンジで加熱する場合に比べて、食品の水分や香りの消失を抑制できるため、食品本来の風味をより味わうことができる。
充分な密封性を有し、かつ予め開封する等の予備的操作を必要とせずに電子レンジで加熱できる包装袋としては、例えば、以下に示すものが知られている。
(1)内層(低密度ポリエチレン等)と中間層(ポリウレタン系接着剤等)と外層(ポリアミド等)からなる積層フィルムを、内層同士が接合するように周辺部でヒートシールして密封された袋であって、袋の縁近傍の内層に、該内層を貫通する貫通孔又は貫通しない非貫通孔が形成された小孔ゾーンが設けられている包装袋(特許文献1)。
(1)の包装袋では、電子レンジで加熱した際に、袋内部で生じた蒸気によって小孔ゾーンの外層と中間層の間に隙間が形成され、該隙間を通じて蒸気が袋の縁から外部に放出される。そのため、電子レンジで加熱する前に包装袋を開封しなくても加熱時に蒸気が充分に抜け、加熱時に袋が破裂して中身が飛び散る等の不具合が防がれる。
特許第4785356号公報
しかし、(1)のような従来の包装袋では、電子レンジによる加熱でフィルムが軟化することで開封時の力が分散し、包装袋の開封が困難になることがある。なかなか開封できない包装袋を無理やり開けようとすると、袋が開いた際に中身が飛び散ることもあるため、加熱後の包装袋を容易に開封できることは重要である。特に、便利さを求める消費者の増加やバリアフリー等の理由から、はさみ等の道具を使わずに手で簡単に開封できることが求められる。
本発明は、密封性に優れ、予め開封しなくても電子レンジによる加熱時に充分に蒸気が抜け、かつ加熱後の開封が容易である包装袋を提供することを目的とする。
本発明の包装袋は、基材とシーラント材が積層された積層フィルムが、前記シーラント材同士が対向するように重ねられ、それらシーラント材同士が融着されて製袋され、前記基材が最外層であり、前記シーラント材が最内層である包装袋であって、前記シーラント材の抗張力が8〜20N/15mmであり、前記基材の引張弾性率が550N/cm以上であり、対向する前記積層フィルムの一方には、前記基材の外表面から内側に向かう、前記シーラント材を貫通しない複数の切込が、任意の方向に並んで形成された易開封部が設けられている。
本発明の包装袋では、一方を長手とする平面視長方形状であり、前記易開封部が前記の長手方向に伸びることが好ましい。
また、幅方向の中央部と、幅方向の両方の側端寄りとに前記易開封部がそれぞれ形成されていることが好ましい。
本発明の包装袋は、密封性に優れ、予め開封しなくても電子レンジによる加熱時に充分に蒸気が抜けるうえ、加熱後の開封も容易である。
本発明の包装袋の一例を示した平面図である。 図1の包装袋における易開封部を拡大した拡大平面図である。 図1の包装袋における易開封部を形成した部分の積層フィルムの断面図である。
以下、本発明の包装袋の一例を示して説明する。
本実施形態の包装袋1は、図1に示すように、積層フィルム10の両方の側端部12,14が背面で貼り合わされて背張り部16が形成されることで筒状とされ、さらにその上端部と下端部がそれぞれヒートシールされて上端シール部18及び下端シール部20が形成されることで袋状とされたピロー形状の包装袋である。
この例の包装袋1の形状は、背張り部16の長さ方向、すなわち縦方向を長手とする平面視長方形状である。
包装袋1の正面1aにおいては、図1に示すように、第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32(以下、これらをまとめて易開封部ということがある。)が、それぞれ包装袋1の上端から下端まで長手方向に伸びるように形成されている。
ピロー形状の包装袋1では、製造工程上、積層フィルム10のMD方向が、背張り部16の長さ方向、すなわち包装袋1の縦方向となる。
[積層フィルム]
積層フィルム10は、図3に示すように、基材22とシーラント材24とが接着層26を介して貼り合わされて形成されている。
包装袋1では、背張り部16において、シーラント材24同士が対向するように重ねられ、それらシーラント材24同士が融着されている。また、上端シール部18及び下端シール部20においても、シーラント材24同士が対向するように重ねられ、それらシーラント材24同士が融着されている。
包装袋1では、基材22が最外層であり、シーラント材24が最内層である。
基材22の引張弾性率は、550N/cm以上である。基材22が引張弾性率550N/cm以上という高い剛性を有することで、電子レンジでの加熱時に生じる蒸気による内圧が易開封部(この例では特に第2易開封部30)に集中してかかりやすくなる。これにより、該易開封部において内圧によって基材22及びシーラント材24が部分的に裂けて貫通口が形成され、該貫通口を通じて蒸気抜きが可能となる。また、基材22の引張弾性率が550N/cm以上であることで、電子レンジで加熱された後においても積層フィルム10が充分な剛性を維持できる。その結果、加熱後に包装袋1を開封する際に力が分散しにくくなるため、易開封部を利用した包装袋1の開封が容易となる。
基材22のMD方向の引張弾性率は、550N/cm以上であり、550N/cm〜1,500N/cmが好ましく、600N/cm〜1,000N/cmがより好ましい。基材22のMD方向の引張弾性率が前記下限値以上であれば、包装袋1の開封が容易になる。基材22のMD方向の引張弾性率が前記上限値以下であれば、包装袋1の取り扱い時に屈曲ピンホールを引き起こしにくい。
基材22のTD方向の引張弾性率は、MD方向の引張弾性率と同様の理由から、550N/cm以上であり、600N/cm〜2,500N/cmが好ましく、750N/cm〜1,500N/cmがより好ましい。
なお、基材22のMD方向の引張弾性率とは、包装袋1の製造時における基材22のMD方向(流れ方向)の引張弾性率を意味する。また、基材22のTD方向の引張弾性率とは、包装袋1の製造時における基材22のTD方向(流れ方向と垂直な方向)の引張弾性率を意味する。
基材22の厚みは、20μm〜40μmが好ましく、25μm〜30μmがより好ましい。基材22の厚みが前記下限値以上であれば、包装袋1の開封が容易になる。基材22の厚みが前記上限値以下であれば、包装袋1の取り扱い時に屈曲ピンホールを引き起こしにくい。
基材22の具体例としては、例えば、前記引張弾性率の条件を満たす、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、二軸延伸ナイロン(NYLON)フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(PP)フィルム、二軸延伸蒸着PETフィルム、二軸延伸蒸着PPフィルム等が挙げられる。なかでも疎水性のため加熱蒸気による物性影響を受けにくく、経済性にも優れた二軸延伸PPフィルムが好ましい。
シーラント材24の抗張力は、8N/15mm〜20N/15mmであり、10N/15mm〜18N/15mmが好ましく、12N/15mm〜15N/15mmがより好ましい。シーラント材24の抗張力が前記下限値以上であれば、優れた密封性が得られる。シーラント材24の抗張力が前記上限値以下であれば、シーラント材24の凝集力が充分に小さいために、電子レンジでの加熱時に生じる蒸気による内圧によって易開封部おいて貫通口が形成され、蒸気抜きが可能となる。
シーラント材24の厚みは、10μm〜30μmが好ましく、15μm〜20μmがより好ましい。シーラント材24の厚みが前記下限値以上であれば、優れた密封性が得られやすい。シーラント材24の厚みが前記上限値以下であれば、電子レンジでの加熱時における蒸気抜きが容易となる。
シーラント材24の材質としては、ヒートシールが可能で、かつ人手で容易に剥離できる機能(イージーピール性)を有するものが使用できる。具体的には、例えば、ポリオレフィン(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状LDPE(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、PP等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、アイオノマー、及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。なかでも、抗張力およびヒートシール性の点から、LDPEが好ましい。
接着層26は、基材22とシーラント材24を接着する層である。
接着層26を形成する接着成分としては、接着機能を有する樹脂材料を使用でき、例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系等の接着剤;酸変性ポリオレフィン、LDPE、LLDPE、変性LDPE等の熱接着性を有する樹脂等が挙げられる。
接着層26の厚みは、1μm〜4μmが好ましく、1μm〜3μmがより好ましい。接着層26の厚みが前記下限値以上であれば、基材22とシーラント材24の密着性が充分となる。接着層26の厚みが前記上限値以下であれば、電子レンジでの加熱時に貫通口が形成されやすく、蒸気抜きが容易となる。
[易開封部]
第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32は、電子レンジによる加熱時に生じる蒸気によって発生する内圧によって、積層フィルム10に蒸気が抜ける貫通口が形成されるきっかけとなる。また、電子レンジで加熱後の包装袋1の開封時に、積層フィルム10の開裂を誘導する役割を果たす。
本発明では、この例の包装袋1のように、易開封部が包装袋の長手方向に伸びるように形成されていることが好ましい。これにより、電子レンジによる加熱時に蒸気によって易開封部に貫通口がより形成されやすくなり、蒸気抜けがより容易になる。
第1易開封部28は、図1〜3に示すように、包装袋1の正面1aの積層フィルム10において、基材22の外表面から内側に向かう、シーラント材24を貫通しない複数の切込34が、包装袋1の上端から下端まで長手方向に直線状に並ぶことで形成されている。各々の切込34がシーラント材24を貫通しないように形成されていることにより、充分な密封性が得られる。
第1易開封部28では、平面視ハ字状の複数の切込34が直線状に3列並行して形成されている。同様に、第2易開封部30及び第3易開封部32においても、平面視ハ字状の複数の切込34が直線状に3列並行して形成されている。第1易開封部28においては、複数の切込34が線状に1列又は2列形成された態様であってもよく、複数の切込34が線状に4列以上形成された態様であってもよい。また、第1易開封部28は、直線状に伸びる態様には限定されず、例えば、波線状に伸びる態様であってもよい。
第2易開封部30及び第3易開封部32についても同様である。
切込34の長さd1(易開封部の長さ方向の長さ、図2)は、1.0mm〜2.5mmが好ましく、1.5mm〜2.0mmがより好ましい。切込34の長さd1が前記下限値以上であれば、電子レンジで加熱した際の蒸気抜けがより良好になり、また加熱後の開封も容易になる。切込34の長さd1が前記上限値以下であれば、切込の配置幅を狭くでき、開封時の直進性が得やすい。
基材22の厚みD(図3)に対する切込34の深さd2(図3)の比率(d2/D)は、1/10〜10/10が好ましく、4/10〜10/10がより好ましく、6/10〜10/10がさらに好ましい。前記比率比率(d2/D)が前記下限値以上であれば、電子レンジで加熱した際の蒸気抜けがより良好になり、また加熱後の開封も容易になる。
包装袋1の密封性の点では、切込34はシーラント材24に入っていないことが好ましい。なお、充分な密封性が確保できる範囲内であれば、切込34がシーラント材24まで入っていてもよい。
平面視ハ字状の切込34の角度θ(図2)は、45°〜85°が好ましく、60°〜80°がより好ましい。切込34の角度θが前記下限値以上であれば、開封時の切込の開裂伝播が連続しやすく、開封が容易になる。切込34の角度θが前記上限値以下であれば、電子レンジで加熱した際に切込が開裂しやすく、蒸気抜けが良好になる。
易開封部の長さ方向に隣り合う切込34の間隔d3(図2)は、−1.0mm〜1.0mmが好ましく、−1.0mm〜0.5mmがより好ましい。切込34の間隔d3が前記下限値以上であれば、切込34に角度をつけていても、開封時の積層フィルム破断方向を袋長手方向に誘導しやすく、包装袋1の開封が容易になる。切込34の間隔d3が前記上限値以下であれば、切込の個数を増やすことができ、電子レンジで加熱した際に蒸気抜けが良好になる。
間隔d3が負の値であることは、平面視ハ字状の切込34における幅が狭い先端部分が、その先端側に位置する次の平面視ハ字状の切込34における幅が広い後端部分の間に入り込んでいることを意味する。
易開封部において幅方向に隣り合う切込34の間隔d4(図2)は、0.5mm〜3.0mmが好ましく、1.0mm〜2.0mmがより好ましい。切込34の間隔d4が前記下限値以上であれば、切込間のフィルム剛性を確保でき、電子レンジで加熱した際に蒸気抜けが良好になる。切込34の間隔d4が前記上限値以下であれば、積層フィルムが易開封部に沿って開裂しやすくなるため、包装袋1の開封が容易になる。
本発明では、包装袋1の第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32のように、包装袋の幅方向の中央部と、幅方向の両方の側端寄りとに易開封部がそれぞれ形成されていることが好ましい。これにより、特に幅方向の中央部に形成された易開封部において、電子レンジでの加熱時に貫通口が形成されやすくなり、加熱時の蒸気抜けがより良好になる。また、加熱後の包装袋の開封も容易になる。
包装袋1における第1易開封部28の幅方向の位置は、包装袋1の幅をL(図1)、包装袋1における第1の側縁1b(第1易開封部28に近い側の側縁)から第1易開封部28の幅方向の中央までの距離をa(図1)としたとき、a/Lが1/10〜6/10となる位置が好ましく、1/10〜3/10となる位置がより好ましい。第1易開封部28の幅方向の位置が、a/Lが前記範囲内となる位置であれば、電子レンジでの加熱時における蒸気抜きがより容易になる。
包装袋1における第2易開封部30の幅方向の位置は、包装袋1における第1の側縁1bから第2易開封部30の幅方向の中央までの距離をb(図1)としたとき、第1易開封部28と第3易開封部32の間の範囲内において、b/Lが3/10〜7/10となる位置が好ましく、4/10〜6/10となる位置がより好ましい。第2易開封部30の幅方向の位置が、b/Lが前記範囲内となる位置であれば、電子レンジでの加熱時における蒸気抜きがより容易になる。
また、電子レンジでの加熱時に第2易開封部30において貫通口が形成されやすく、より蒸気抜きが容易になる点から、第2易開封部30の幅方向の位置は、包装袋1の幅方向の中央からずれていることが好ましい。すなわち、第2易開封部30の幅方向の位置は、b/Lが3/10以上5/10未満、又は5/10超7/10以下となる位置がより好ましく、b/Lが4/10以上5/10未満、又は5/10超6/10以下となる位置が特に好ましい。
包装袋1における第3易開封部32の幅方向の位置は、包装袋1における第1の側縁1bから第3易開封部32の幅方向の中央までの距離をc(図1)としたとき、第1易開封部28よりも包装袋1の第2の側縁(第1の側縁1aと反対の側縁)側の範囲内において、c/Lが4/10〜9/10となる位置が好ましく、7/10〜9/10となる位置がより好ましい。第3易開封部32の幅方向の位置が、c/Lが前記範囲内となる位置であれば、電子レンジでの加熱時における蒸気抜きがより容易になる。
なお、易開封部の本数は、1本又は2本であってもよく、4本以上であってもよい。また、易開封部は、直線状に形成された態様には限定されず、例えば、波線状に形成された態様であってもよい。
[製造方法]
積層フィルム10の製造方法としては、特に限定されず、例えば、下記の工程(a)、工程(b)、工程(c)、工程(d)及び工程(e)を有する方法が挙げられる。
(a)基材22を製造する工程。
(b)基材22の所定の位置に第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32を形成する工程。
(c)シーラント材24を製造する工程。
(d)基材22とシーラント材24を積層して積層フィルム10を得る工程。
(e)積層フィルム10を製袋して包装袋1を得る工程。
(工程(a)、工程(c))
基材22及びシーラント材24を製造する方法としては、公知の方法を採用でき、押出成形、インフレーション成形等が挙げられる。
(工程(b))
基材22に第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、平面視ハ字状の針状突起が外周面に周方向に多数形成されたロールを用いて、基材22のMD方向に線状に切込34を形成することで、第1易開封部28、第2易開封部30及び第3易開封部32を形成する方法が挙げられる。
工程(b)は、工程(d)の前に行うことが好ましい。工程(d)の前に工程(b)を行うことで、シーラント材に切込が形成されることを防ぐことが容易になる。なお、充分な密封性を損なわない範囲であれば、工程(b)を工程(d)の後に行ってもよい。
(工程(d))
基材22とシーラント材24を積層する方法としては、特に限定されず、例えば、基材22及びシーラント材24のいずれか一方又は両方に接着剤を塗布した後、それらを貼り合わせて積層するドライラミネーション法が挙げられる。また、接着層26となる樹脂を溶融フィルムとして押出成形し、該溶融フィルムの両面に基材22及びシーラント材24をそれぞれ貼り合わせて積層するサンドラミネーション法を用いてもよい。
(工程(e))
包装袋1を得る方法としては、積層フィルム10を用いる以外は公知の方法を採用でき、例えば、以下の方法が挙げられる。
積層フィルム10の両方の側端部12,14を、シーラント材24同士が対向するように背面で重ね合わせ、それらをヒートシールして背張り部16を形成する。次いで、背張り部16が形成された筒状となった積層フィルム10の下端部をヒートシールし、下端シール部20を形成する。次いで、ピザ等の内容物を上部の開口部から袋内に収容し、上端部をヒートシールして上端シール部18を形成し、密封して包装袋1を得る。
[作用効果]
以上説明した本発明の包装袋においては、基材の外表面から内側に向かう切込が任意の方向に並んで形成された易開封部が設けられていることで、電子レンジでの加熱時に生じる蒸気によって発生する内圧により、易開封部が部分的に開裂して貫通口が形成され、該貫通口を通じて蒸気が抜ける。特に、本発明では、基材の剛性が高いために蒸気による内圧が易開封部に集中してかかりやすい。さらに、シーラント材24の抗張力が特定の範囲に制御されていることで、シーラント材24の凝集力が充分に小さいため、内圧によって易開封部おいてシーラント材24が基材22から剥離しやすい。これらのことから、加熱時に易開封部に貫通口が形成されやすく、蒸気抜きが良好に行える。そのため、本発明の包装袋では、電子レンジでの加熱時に袋が破裂して中身が飛び散る等の不具合を抑制できる。
また、本発明では、基材の剛性が高いことで、加熱後においても基材の剛性が充分に高く保たれる。その結果、加熱後の開封時に力が分散しにくくなることで、易開封部を利用して包装袋を容易に開封することができる。
また、本発明の包装袋においては、易開封部を形成する各々の切込がシーラント材を貫通しないように形成され、さらにシーラント材24の抗張力が特定の範囲に制御されているため、優れた密封性も確保される。
以上のように、本発明の包装袋では、優れた密封性を確保しつつ、開封せずに電子レンジでの加熱を可能とし、さらに優れた易開封性を得るという相反する要求、所謂二律背反的特性を両立することができる。また、本発明の包装袋は、開封後の袋自体を皿の代わりとして利用することもできるため、皿等を汚すことなく食品を味わうことができる点でも有用である。
なお、本発明の包装袋は、前記した包装袋1には限定されない。
例えば、本発明の包装袋は、三方シール袋、四方シール袋等の態様であってもよい。また、本発明の包装袋は、易開封部が包装袋の幅方向に形成されたものであってもよい。
また、本発明の包装袋は、易開封部が包装袋の長手方向に伸びる態様には限定されず、例えば、易開封部が短手方向に伸びる包装袋としてもよい。また、本発明の包装袋は、積層フィルムのMD方向が包装袋の幅方向となるようにしてもよい。
また、本発明の包装袋は、接着層を有さない積層フィルムを用いたものであってもよい。具体的には、例えば、基材とシーラント材を共押出しした後に、基材の表面から内側に向かう切込を形成して得た積層フィルムを用いた包装袋であってもよい。
また、本発明の包装袋においては、易開封性をさらに高めるために、易開封部の端部における基材及びシーラント材のいずれか一方又は両方に、0.5mmR程度の微細な傷を1mm当たり10個以上形成する態様としてもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[引張弾性率]
JIS K7127に準拠し、下記の条件において、基材のMD方向とTD方向の引張弾性率(N/cm)をそれぞれ測定した。
(試験条件)
試験片:試験片タイプ2。
測定温度:23℃。
測定機器:ストログラフE3−L(株式会社東洋精機製作所製)。
引張速度:300mm/分。
[抗張力]
JIS Z1702に準拠し、下記の条件において、シーラント材の抗張力(N/15mm)を測定した。
(試験条件)
試験片:15mm幅。
測定温度:23℃。
測定機器:ストログラフE3−L(株式会社東洋精機製作所製)。
引張速度:500mm/分。
[蒸気抜け]
各例で得られたピザ入りの包装袋を冷凍庫にて冷凍した後、易開封部が形成された面を上にして電子レンジ(出力500W)で2分間加熱し、該包装袋からの蒸気抜けの状態を目視にて確認して、以下の基準で評価した。
◎:第2易開封部30より、破裂音を伴わず蒸気が噴出する。
○:第1易開封部28または第3易開封部32より、破裂音を伴わず蒸気が噴出する。
△:易開封部より、小さな破裂音と共に蒸気が噴出する。
×:易開封部より、大きな破裂音と共に蒸気が噴出する。
[易開封性]
蒸気抜けの評価における電子レンジでの加熱後、人手で易開封部を利用して包装袋を開封し、その際の感触を以下の基準で評価した。
○:易開封部に沿って容易に開封できる。
△:易開封部に沿って開封できる。
×:易開封部に沿って開封できない。
[密封性]
各例で得られたピザ入りの包装袋を冷凍庫にて冷凍し、該包装袋を1.2mの高さから3回落下させた後、包装袋の下端シール部を開封し、ピザを取り出した。その後、包装袋の内側から上端シール部に対してエージレスシールチェックスプレー(三菱ガス化学株式会社製)のチェック液(赤色)を噴霧した。上端シール部を鉛直方向下方にして包装袋を吊り下げ、24時間後に上端シール部を観察し、以下の基準で評価した。
○:上端シール部へのチェック液の浸透が見られない。
×:上端シール部へのチェック液の浸透が見られる。
[実施例1]
基材の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名「パイレンフィルム−OT」、東洋紡株式会社製、厚み30μm、MD方向の引張弾性率:660N/cm、TD方向の引張弾性率:960N/cm)と、シーラント材の低密度ポリエチレンフィルム(商品名「ポリスターLD」、スタープラスチック工業株式会社製、厚み20μm、抗張力:15N/15mm)とを貼り合わせた積層フィルムを使用し、図1〜3に例示したピロー形状の包装袋1(縦220mm×横200mm)を作製した。包装袋1は、内部に120gのピザを収容した後に開口部をヒートシールして密封した。
また、基材には、積層フィルムとする前に、外周面に針状突起が多数形成されたロールを用いて、平面視ハ字状の複数の切込が直線状に3列並行してなる第1易開封部、第2易開封部及び第3易開封部をそれぞれ基材のMD方向(包装袋1の縦方向)に形成した。また、基材のMD方向(積層フィルムのMD方向)が包装袋1の縦方向となるようにした。各々の平面視ハ字状の切込は、長さd1を1.6mm、深さd2を30μm、d2/Dを10/10、角度θを60°、前後の間隔d3を0.5mm、幅方向の間隔d4を1mmとした。また、包装袋1の幅方向における第1易開封部、第2易開封部及び第3易開封部のそれぞれの位置は、a/Lが2/10、b/Lが4/10、c/Lが8/10となるようにした。
[実施例2〜16]
積層フィルムの構成、易開封部の条件を表1及び表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして包装袋を作製した。
[比較例1〜3]
積層フィルムの構成、易開封部の条件を表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして包装袋を作製した。
実施例及び比較例の包装袋についての評価結果を表1及び表2に示す。
なお、表1及び表2における積層フィルムの構成の欄の括弧内は各フィルムの厚みを示す。また、表1及び表2における略号は以下の意味を示す。
OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名「パイレンフィルム−OT」、東洋紡株式会社製)。
LDPE:低密度ポリエチレンフィルム(商品名「ポリスターLD」、スタープラスチック工業株式会社製)。
PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「東洋紡エステルフィルム」、東洋紡株式会社製)。
Figure 2015189495
Figure 2015189495
表1及び表2に示すように、引張弾性率が550N/cm以上の基材と抗張力が8〜20N/15mmのシーラント材を積層した積層フィルムを用い、基材の外表面から内側に向かう、シーラント材を貫通しない複数の切込からなる易開封部を形成した実施例1〜16では、密封性に優れ、また電子レンジでの加熱時の蒸気抜けが良く、加熱後の易開封性にも優れていた。
一方、引張弾性率が550N/cm未満の基材を用いた比較例1、及び抗張力が20N/15mm超のシーラント材を用いた比較例2では、密封性は優れていたもの、電子レンジでの加熱時に充分に蒸気が抜けず、加熱後の易開封性も劣っていた。
また、抗張力が8N/15mm未満のシーラント材を用いた比較例3では、電子レンジでの加熱時の蒸気抜けが良く、加熱後の易開封性にも優れていたものの、充分な密封性が得られなかった。
1 包装袋
10 積層フィルム
12,14 側端部
16 背張り部
18 上端シール部
20 下端シール部
22 基材
24 シーラント材
26 接着層
28 第1易開封部
30 第2易開封部
32 第3易開封部
34 切込

Claims (3)

  1. 基材とシーラント材が積層された積層フィルムが、前記シーラント材同士が対向するように重ねられ、それらシーラント材同士が融着されて製袋され、前記基材が最外層であり、前記シーラント材が最内層である包装袋であって、
    前記シーラント材の抗張力が8〜20N/15mmであり、
    前記基材の引張弾性率が550N/cm以上であり、
    対向する前記積層フィルムの一方には、前記基材の外表面から内側に向かう、前記シーラント材を貫通しない複数の切込が、任意の方向に並んで形成された易開封部が設けられている、包装袋。
  2. 一方を長手とする平面視長方形状であり、前記易開封部が前記の長手方向に伸びる、請求項1に記載の包装袋。
  3. 幅方向の中央部と、幅方向の両方の側端寄りとに前記易開封部がそれぞれ形成されている、請求項2に記載の包装袋。
JP2014068934A 2014-03-28 2014-03-28 包装袋 Active JP6476511B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014068934A JP6476511B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014068934A JP6476511B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015189495A true JP2015189495A (ja) 2015-11-02
JP6476511B2 JP6476511B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=54424347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014068934A Active JP6476511B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6476511B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020070056A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 凸版印刷株式会社 電子レンジ加熱用包装袋
JP2020192997A (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 凸版印刷株式会社 蓋、パッケージ、および、包装体

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003096278A (ja) * 2001-09-19 2003-04-03 Toray Ind Inc ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルム
JP2005104152A (ja) * 2003-09-12 2005-04-21 Toyobo Co Ltd ヒートシール性積層ポリプロピレン系樹脂フィルム及び包装体
JP2010105671A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Mitsuharu Ueno 物品包装用フィルム
JP2011031439A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Maruto Sangyo Kk ミシン目付包装用2層フィルム及び包装袋
JP2012240734A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Hosokawa Yoko Co Ltd 電子レンジ調理用包装袋

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003096278A (ja) * 2001-09-19 2003-04-03 Toray Ind Inc ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルム
JP2005104152A (ja) * 2003-09-12 2005-04-21 Toyobo Co Ltd ヒートシール性積層ポリプロピレン系樹脂フィルム及び包装体
JP2010105671A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Mitsuharu Ueno 物品包装用フィルム
JP2011031439A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Maruto Sangyo Kk ミシン目付包装用2層フィルム及び包装袋
JP2012240734A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Hosokawa Yoko Co Ltd 電子レンジ調理用包装袋

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020070056A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 凸版印刷株式会社 電子レンジ加熱用包装袋
JP2020192997A (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 凸版印刷株式会社 蓋、パッケージ、および、包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6476511B2 (ja) 2019-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101897428B1 (ko) 적층 필름 및 포장 용기
US7862869B2 (en) Tear initiation and directional tear films and packages made therefrom
RU2563779C2 (ru) Упаковочный пакет
JP2013018230A (ja) 積層体および包装袋
EP3470344B1 (en) Resealable packaging for food such as sliced meat and associated methods
US20170233159A1 (en) Easy-open reclosable flow-wrap package
JP5659824B2 (ja) 包装袋
JP2015189495A (ja) 包装袋
JP2015123987A (ja) カットテープ付きチャックテープ、及びカットテープ付きチャックテープを具備した包装袋
US10464728B2 (en) Peelable/resealable package with absorbent strip
JP4906662B2 (ja) 易切開性多層容器
US11214422B2 (en) Easy-open flow-wrap package
KR101196147B1 (ko) 상단 일면에 접착되지 않은 파지부가 제공된 봉합체 및 그 제조방법
JP2017030761A (ja) ピロー包装体
JP6191065B2 (ja) 包装袋
JP4121794B2 (ja) 易開封性シーラントフィルム及びそれを用いた包装材料及び容器
JP5659578B2 (ja) 包装材及びその製造方法
JPS62260677A (ja) 易シ−ル判別包装材
US20170362006A1 (en) Manually Openable Flexible Film Package
JP2020164178A (ja) 包装材料および包装体
JP2004359293A (ja) 易開封性包装袋およびその製造方法
JP5986719B2 (ja) 包装用フィルム、および包装体
JP4464673B2 (ja) 即席食品用湯切り蓋材及びその製造方法
JP2004315055A (ja) 易開封性包装袋及びその製造方法
JP2017159914A (ja) 包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181105

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6476511

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250