JP2015189293A - ガラス位置決め装置及びガラス取付装置、 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス取付装置1で用いるガラス取り付けロボット14にガラスSG1を供給可能に支持するガラス載置台16と、ガラス載置台より上向きに突出しガラスの裏面に当接することでガラスを載置する複数の受具161と、複数の受具に載置のガラスの周縁を複数個所から押圧して所定の向きに位置決めする位置決め装置160と、互いに隣り合う受具を結ぶ結線よりガラスが離脱方向に移動して下方にずれ変位する際にガラスの縁部を受け止める落下防止部材24とを有する。
【選択図】図4
Description
このガラス取付装置は、図7に示すように、車両Bの組立ラインを構成する搬送コンベアCの側方に前後一対設けられており、前後のウインドガラスFGn、RGnの周縁部に接着剤を塗布する前後塗布ロボット201、202と、前後ウインドガラスFGn、RGnを搬送して車体Bにそれぞれ取り付ける前後一対の組付ロボット301、302と、を備える。
このように縦長で比較的幅の狭い縦長矩形あるいは三角形のガラスFGnの場合であると、これを載置する複数の受具601の数が限られ、複数の受具601が結ぶ結線701で囲む安定領域702が狭くなる。このような状況のため、小型ガラスFGnを載置する際や位置決めの際に、安定領域702内よりガラスの重心703が外側に離脱しやすい。特に、ガラスFGnの周縁を複数の位置決め装置801により押圧して、組付ロボット302の基準位置となる設定位置に所定の向きで位置決めするとする。この際、ガラスの載置の際や位置決の際に、ガラスが過度にずれたような場合、安定領域702内よりガラスの重心703が外側に離脱し、ガラスFGnの落下が図8(b)に2点鎖線で示すように生じ、位置決め処理のためガラスの位置修正を行なうという機能を的確に発揮できない場合がある。
請求項1記載の発明であるガラス位置決め装置は、ガラス取付装置で用いるガラス取り付けロボットにガラスを供給可能に支持するガラス載置台と、前記ガラス載置台より上向きに突出し前記ガラスの裏面に当接することでガラスを載置する複数の受具と、前記複数の受具に載置のガラスの周縁を複数個所から押圧して所定の向きに位置決めする位置決め装置と、前記互いに隣り合う受具を結ぶ結線より前記ガラスが離脱方向に移動して下方にずれ変位する際にガラスの縁部を受け止める落下防止部材と、を有する。
前記ガラスを載置する複数の受具は3つあることを特徴とする。
本発明を適用したガラス位置決め装置は、要するに、車体に取り付けるガラスをガラス戴置台に供給するにあたり、供給されるガラスの位置のバラツキによりガラスが複数の受具上より落下するのを防止できる落下防止部材を設けたことが特徴となっている。
本発明の特徴について、以下の実施形態及び変形例等を用いて説明する。なお、実施形態及び変形例等に亘り、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより、以後の説明を省略する。
実施形態1のガラス位置決め装置を備えるガラス取付装置1は車体Bの組み立てラインにおける、ガラス組み立てエリアEに配備される。ここでガラス組み立てエリアEには、たとえば、シャトル・プレート・コンベア(以後単にコンベアと記す)Cによって車体Bが搬送されてくる。その上で、図1中で、コンベアCの右と左にほぼ車体長程度前後にずれて2つのガラス取付装置1、1aが配備されている。
図1において、ガラス組み立てエリアEの中央にはコンベアCが車体Bの移送可能に配備される。更に、コンベアCの搬送方向Xに向かって右側に前ガラスFG及び右側方ガラスSG1の取り付け装置(以後単に右ガラス取付装置と記す)5が、左側に後ガラスRG及び左側方ガラスSG2の取り付け装置(以後単に左ガラス取付装置と記す)6が配備される。
ここで、左右のガラス取付装置5、6はほぼ左右対称に装備され、それぞれ実質的に同一の機能若しくは相当する機能を有する要素を有する部材から成り、右ガラス取付装置5に対し、左ガラス取付装置6に属する要素であることを示すため添え字aを付し、重複説明を略す。
右作業エリア7には接着剤塗布前処理装置としての脱脂液塗布装置21及びプライマ塗布装置22と、接着剤塗布装置23と、ガラス取り付け用のロボット14と、ガラス載置台としての前ガラス位置決め台15と、ガラス載置台としての右側方ガラス位置決め台16とが配備される。更に、ガラス取り付け用のロボット14のアーム端に選択的に着脱できる前ガラス用吸着具17及び右側方ガラス用吸着具18が収容される着脱保持装置19が配備される。なお、これらの機器は、ロボット14のアーム141の可動範囲内に配備されている。
右作業エリア7のガラス供給エリア10との近傍側には前ガラス位置決め台15、右側方ガラス位置決め台16が配備される。前ガラス位置決め台15、右側方ガラス位置決め台16は、取り付けロボット14がガラス供給を受けるに先立ち、前ガラス位置決め台15、右側方ガラス位置決め台16上でガラスの位置決め(セッティング)を行なうものである。
この受具152は組み立てに供される車両の形式に応じた前ガラスFGの裏面の凹凸(図3(b)参照)に応じて予め突出量を変位調整される。この受具152は半球状の突状部材で、摩擦抵抗の少ない樹脂等で形成され、軸部153は基台151に対して上方突き出し量を適時に調整可能に突き出し調整部154を介して支持されている。
なお、場合により、押圧器に位置決めローラとは別に不図示の基準ローラを併設してもよい。載置されたガラスが基準ローラ側に寄っていればこの基準ローラが先んじて押し出し作動し、そうでない場合には位置決めローラが動作をしてガラスを基準ローラに当たる所まで押し出す様に操作してもよい。
この受具162は上述の前ガラス位置決め台15の受具152と同様に摩擦抵抗の少ない樹脂等で形成され、受具162の軸部163が基台161に対して突き出し調整部164を介して支持されている。
右側方位置決め装置160の各押圧器168は同時に加圧源の加圧エアにより駆動され、右側方ガラスSG1の周縁をガラス中心側に押圧して、所定の右側方ガラスの基準位置P2に位置決めするよう押圧作動量が設定される。
ここで、右側方位置決め装置160の各押圧器168は同時に加圧源の加圧エアにより駆動され、側方ガラスの周縁をガラス中心側に押圧して、所定の右側方ガラスの基準位置P2に位置決めするよう押圧作動量が設定されている。
この比較的狭い縦長三角形の領域e1に縦長矩形である縦長台形の比較的小型の右側方ガラスSG1を載置した上で、右側方位置決め装置160の複数の押圧器168を位置決め作動させる。この場合、比較的狭い縦長三角形の領域e1より右側方ガラスSG1が過度にずれると、その重心CG2が2本の結線s−1で挟まれえる領域e1を超えて離脱しやすい。この場合、図6(a)〜(c)に示すように、右側方ガラスSG1はその3つの受具162より落下する可能性がある。そこで、位置決め台16はその基台161上に、3つの受具161の内、互いの間隔が最も小さくなる位置の二つの受具1621と他の一つの受具1622間を結ぶ2本の結線s−1に沿って、その直下に複数の落下防止部材24を配備している。これにより右側方ガラスSG1の落下を阻止している。
ここで、特に、右側方位置決め装置160に乾燥待機時の右側方ガラスSG1が載置されたとする。この場合、右側方ガラスSG1の側端縁の裏面にはプライマ塗布ラインが存在する。このため、右側方ガラスSG1が傾斜して落下した際にその時の右側方ガラスSG1と落下防止部材24の間の傾斜角θ1(図6(c)参照)は右側方ガラスSG1の周縁部に塗布されているプライマ塗布ラインが落下防止部材24の上面に当たることがないようあらかじめ設定されている。
このようなロボット14は各固定ノズルに対応する位置で、吸盤qにより吸着保持したガラスFG、SG1を三次元的に移動させ、この時に固定ノズルによる脱脂液、プライマ、接着剤の塗布がそれぞれ行なわれるようになっている。
ロボット14は、前ガラスFGの取り付け指示を制御系より受けるとアーム141に前ガラス用吸着具17を装着し、パレット4の前ガラスFGを吸着し、前ガラス位置決め台15の複数の受具152上に載置し、ガラス供給工程を完了する。これに応じて、前ガラス位置決め台15の前位置決め装置150の複数の押圧器158を位置決め作動させ、前ガラスFGを基準位置P1に保持する。この際、複数の受具152を結ぶ結線s(図3参照)は比較的大きな環状を成し、前位置決め装置150により前ガラスFGが位置修正移動したとしても環状を成す結線sの外部に離脱する憂いは少なく、前ガラスFGの位置決め作動がなされ、前ガラスの位置決め工程が完了する。なお、場合により右側方ガラス位置決め台16で説明した落下防止部材24と同様の機能を有する落下防止部材を結線sの直下に配備してもよい。
この後、ロボット1は、接着剤が塗布された前ガラスFGを車体Bの所定箇所まで3次元移動して車両に臨ませ、前ガラスFGを車体Bの前窓枠(前開口)に嵌め込み、接着処理を行うこととなる。
これに応じて、右側方ガラス位置決め台16の右側方位置決め装置160の3つの押圧器168を位置決め作動させ、右側方ガラスSG1を基準位置P2に位置修正する。
この際、3つの受具162は、互いに隣り合う受具162間を結ぶ2本の結線s−1及び比較的短い結線s−2が縦長三角形を成す。
この後、ロボット1は、接着剤が塗布された右側方ガラスSG1を車体Bの所定箇所まで3次元移動して車両に臨ませ、右側方ガラスSG1を車体Bの前側端枠(前側方開口)に嵌め込み、接着処理を行うこととなる。
更に、二つの受具1621と他の一つの受具1622間を結ぶ2本の結線s−1に沿って落下防止部材24、24aを配備するので、2本の結線より重心CG2が離脱しやすい小型のガラスであっても、その落下を落下防止部材24、24aが防止できる。
更に、上述のガラス取付装置1は各ガラス位置決め装置150、160を用いてガラスの落下を防止でき、小型ガラスの位置決めを確実に行なえる。
ラスFGを前ガラス位置決め台15より吸着保持し、その上で、接着剤塗布のために接着剤塗布装置13に臨ませ、車体Bの前窓枠(前開口)に嵌め込み、接着処理を行っていた。これに代えて、予め、脱脂液塗布、プライマ塗布を済ませた前ガラスFG,右側方ガラスSG1を、ガラス供給エリア10に搬送するようにして、ガラス取付作業時間の短縮を図ってもよい。この場合、ガラスの位置決め装置に達する前段階でプライマ塗布済みのガラスが供給され、プライマ塗布済みであるからこそ、プライマ塗布面を汚さないように複数の受具152の配置位置がプライマ塗布ラインの狭い範囲e1内に限定され、小さいガラスが落下するという問題が発生するが、ここで、落下防止部材24、24aが,ガラスが落下を防止できる。
例えば本発明を適用するガラス取付装置の製造ラインは、上述のタイプに限らず、他のタイプ、例えば、ガラス組み立てエリアがコンベアの搬送方向における左右一方側に複数直列配備されてもよい。この場合、製造ラインが直列配備であるので、横幅が過度に増加することを防止できる。本発本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じるもっとも好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されるものに限定されるものではない。
5 右ガラス取付装置
6 左ガラス取付装置
14 ガラス取り付けロボット
15 前ガラス位置決め台(ガラス載置台)
16 右側方ガラス位置決め台(ガラス載置台)
150、150a 前位置決め装置
160、160a 右側方位置決め装置
151、161 基台
152、162 受具
158、168 押圧器
24 落下防止部材
CG1、CG2 重心
s 結線
SG1、SG2 ガラス位置決め装置
Claims (6)
- ガラス取付装置で用いるガラス取り付けロボットにガラスを供給可能に支持するガラス載置台と、
前記ガラス載置台より上向きに突出し前記ガラスの裏面に当接することでガラスを載置する複数の受具と、
前記複数の受具に載置のガラスの周縁を複数個所から押圧して所定の向きに位置決めする位置決め装置と、
前記互いに隣り合う受具を結ぶ結線より前記ガラスが離脱方向に移動して下方にずれ変位する際にガラスの縁部を受け止める落下防止部材と、
を有するガラス位置決め装置。 - 請求項1記載のガラス位置決め装置であって、
前記落下防止部材の上面は前記互いに隣り合う受具を結ぶ結線の位置より所定量下方に配備されることを特徴とするガラス位置決め装置。 - 請求項1又は2記載のガラス位置決め装置であって、
前記ガラスを載置する複数の受具は3つあることを特徴とする。 - 請求項3記載のガラス位置決め装置であって、
前記3つの受具の内互いの間隔が最も小さくなる位置の二つの受具と他の一つの受具間を結ぶ2本の結線に沿って前記落下防止部材を配備したことを特徴とするガラス位置決め装置。 - 請求項4記載のガラス位置決め装置であって、
前記2本の結線が前記二つの受具間の結線より長く、前記ガラスは縦長矩形を成していることを特徴とするガラス位置決め装置。 - 請求項1〜5のいずれか一つに記載のガラス位置決め装置を備えることを特徴とするガラス取付装置。
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