JP3080258B2 - ワーク搬送用治具 - Google Patents

ワーク搬送用治具

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JP3080258B2
JP3080258B2 JP04076001A JP7600192A JP3080258B2 JP 3080258 B2 JP3080258 B2 JP 3080258B2 JP 04076001 A JP04076001 A JP 04076001A JP 7600192 A JP7600192 A JP 7600192A JP 3080258 B2 JP3080258 B2 JP 3080258B2
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浩幸 内田
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Suzuki Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワーク搬送用治具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のフロントフード等は、アウタパ
ネルとインナパネルとを互いに接合することによって構
成されている。このため、マスチック塗布専用機で振動
防止性を有する接着剤のマスチックシーラをワークのア
ウタパネルに塗布し、この塗布したアウタパネルをベル
トコンベア等で次工程に搬送する。そして、次工程のマ
リッジ工程で上記アウタパネルとインナパネルを組合
せ、ヘミング加工等により結合するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のパネル接合方法にあっては、専用機によるマスチッ
クシーラの塗布工程がワークの搬送工程と別個に設けら
れているので、当該一工程分の作業時間と設置スペース
が必要になり、設備費が嵩むという不具合を有してい
た。また、ワークを次工程に搬送する手段には、ベルト
コンベア等が使用されているため、生産ラインのレイア
ウトにおける自由度が欠けていた。
【0004】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、専用機による粘性流体の塗
布工程を廃止し、工場内でのスペースの有効利用とコス
トダウンを図ることが可能なワーク搬送用治具を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本発明においては、ロボットアー
ムの先端にワークを保持する治具本体を取付け、該治具
本体に、ノズルを備えた粘性流体塗布装置を設け、前記
ロボットアームによるワークの搬送中に、前記塗布装置
のノズルから粘性流体を吐出させて前記ワークの所定位
置に塗布するように構成している。
【0006】
【作 用】本発明に係るワーク搬送用治具では、治具本
体に粘性流体塗布装置を組み込んでおり、ロボットアー
ムによるワークの搬送中に粘性流体塗布装置が作動し、
粘性流体をノズルから吐出させてワークの所定位置に塗
布しているため、ロボットアームの動作領域内であれば
次工程の位置をどこに設置してもワークを搬送すること
が可能になる上、搬送工程と別個に粘性流体の塗布工程
を設ける必要がなくなり、専用機による塗布工程を廃止
できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0008】図1〜図7は本発明に係るワーク搬送用治
具の一実施例を示すものである。図において、1は図外
の制御盤によって制御される搬送ロボットであって、こ
の搬送ロボット1のアーム2の先端に位置する手首部3
にはワーク搬送用治具4が着脱可能に取付けられてい
る。
【0009】上記ワーク搬送用治具4は、機種に対応し
て交換可能に構成されており、ワークWを保持する長方
形の治具枠たる治具本体5を有している。このため、治
具本体5の上面部には、搬送ロボット1の手首部3と連
結する連結部材6が固設されているとともに、その下面
部には、複数個のワーク保持用のバキュームカップ7が
取付ブラケット8を介して前後左右に間隔を置き取付け
られている。これらバキュームカップ7は、治具本体5
の下面部よりも下方へ突出して配置され、一端部がバキ
ュームユニット9に連通している。
【0010】このバキュームユニット9は、エアの吸引
作用などによってバキュームカップ7の内部を負圧にす
る装置であり、治具本体5の上面部側に配設されてい
る。しかして、ワークWは、バキュームユニット9によ
りバキュームカップ7を作動させ、該バキュームカップ
7を介して治具本体5に吸着され、搬送可能な状態で保
持されるようになっている。なお、ワークWとしては、
例えば図示しないインナパネルと接合することによって
自動車のフロントフードを構成するアウタパネルがあげ
られる。
【0011】また、上記治具本体5の上面部側には、粘
性流体の接着剤たるマスチックシーラの定量塗布装置1
0がバキュームユニット9と反対側に設けられている。
この定量塗布装置10の吐出側には、ワークWの塗布箇
所に相当する数のチューブ11の基端部が接続されてお
り、これらチューブ11の先端部にはマスチックシーラ
を吐出するノズル12がそれぞれ取付けられている。
【0012】上記ノズル12は、チューブホルダ13に
位置調整可能な状態で固定され、該バキュームホルダ1
3は治具本体5の下部に位置調整可能に締付けられてい
る。また、ノズル12の先端はバキュームカップ7より
も治具本体5側に配置され、バキュームカップ7にて吸
着されたワークWの面が直接にノズル12に接触しない
ように構成されている。
【0013】一方、上記定量塗布装置10の供給側に
は、シーラホース14の一端が接続され、該シーラホー
ス14の他端は図示しないシーラポンプおよびシーラタ
ンクに接続されている。しかして、定量塗布装置10に
は、図外のシーラポンプによりシーラタンクからシーラ
ホース14を介してマスチックシーラが供給され、この
供給されたマスチックシーラを各ノズル12から所定量
吐出すようになっている。なお、図1において15はワ
ークWを載置する基盤、図6において16はマリッジ工
程で使用されるセット治具であり、このセット治具16
は、図7に示す如く搬送ロボット1のアーム2の動作領
域内に設置されている。
【0014】上記ワーク搬送用治具4を使用してワーク
Wの搬送と塗布を行うには、まず機種に応じてワーク搬
送用治具4を選択し、この選択されたワーク搬送用治具
4を治具本体5の連結部材6を介して搬送ロボット1の
アーム2の手首部3に取付けるとともに、基盤15上に
載置されているワークWをバキュームカップ7で吸着し
て保持する。次いで、搬送ロボット1のアーム2の手首
部3を上昇させてワークWを搬送用治具4を介して持ち
上げ、さらに当該アーム2を次工程のマリッジ工程で使
用されるセット治具16まで移動させてワークWを搬送
する。
【0015】そして、この搬送ロボット1のアーム2に
よるワークWの搬送中に定量塗布装置10を作動させ
る。この定量塗布装置10には、図示しないシーラタン
クからシーラポンプおよびシーラホース14を経てマス
チックシーラが供給されている。したがって、定量塗布
装置10が作動すると、一定量のマスチックシーラがチ
ューブ11を介して各ノズル12からワークWの所定の
塗布位置に吐出され、ワークWがマスチックシーラによ
って部分的に塗布されることになる。
【0016】マスチックシーラの塗布後は、セット治具
16の上方に配置されている搬送用治具4を搬送ロボッ
ト1のアーム2によって下降させ、バキュームカップ7
の吸着作用を解除してワークWをセット治具16上にセ
ットする。そして、ワークWが自動車のフロントフード
のアウタパネルの場合に、インナパネルを図外の手段で
組合せ、ヘミング加工等により互いに結合させる。
【0017】本実施例によれば、バキュームカップ7に
てワークWを保持する搬送用治具4を搬送ロボット1の
アーム2で次工程のマリッジ工程に搬送しているため、
図7に示す如くアーム2の動作領域内であれば、セット
治具16を所望の位置に設置することが可能となり、ベ
ルトコンベア等を用いる場合に比べて生産ラインのレイ
アウトの自由度を増大させることができる。しかも、搬
送ロボット1によるワークWの搬送中に、マスチックシ
ーラをノズル12から吐出させてワークWの所定位置に
塗布しているため、専用機を使用するマスチックシーラ
の塗布工程を廃止することが可能となり、作業時間(サ
イクルタイム)の短縮化が図れる。
【0018】以上、本発明の一実施例につき述べたが、
本発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能
である。
【0019】既述の実施例では、定量塗布装置10のノ
ズル12からマスチックシーラを吐出させてワークWに
塗布したが、粘性流体であればマスチックシーラに限ら
れず他の塗布剤でもよい。
【0020】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係るワーク搬送用
治具は、ロボットアームの先端にワークを保持する治具
本体を取付け、この治具本体に粘性流体塗布装置を設
け、前記ロボットアームによるワークの搬送中に、前記
塗布装置のノズルから粘性流体を吐出させて前記ワーク
の所定位置に塗布するように構成したので、ワーク搬送
と粘性流体塗布の2つの作業を同時に行え、専用機によ
る塗布工程を廃止することができ、工場内のスペースと
作業時間の節約が可能となってコストダウンを図ること
ができるとともに、生産性を向上させることができる。
また、本発明のワーク搬送用治具を使用すれば、ロボッ
トアームにてワークを搬送することが可能になるため、
ベルトコンベア等の搬送手段を用いる場合に比べて生産
ラインのレイアウトの自由度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るワーク搬送用治具を搬
送ロボットに取付けた状態を示す斜視図である。
【図2】上記ワーク搬送用治具を示す斜視図である。
【図3】上記ワーク搬送用治具とワークとの関係を示す
平面図である。
【図4】上記ワーク搬送用治具とワークとの関係を示す
正面図である。
【図5】上記ワーク搬送用治具とワークとの関係を示す
側面図である。
【図6】マリッジ工程に使用されるセット治具を示す斜
視図である。
【図7】上記搬送ロボットとセット治具との関係を示す
概念図である。
【符号の説明】
1 搬送ロボット 2 アーム 3 手首部 4 ワーク搬送用治具 5 治具本体 6 連結部材 7 バキュームカップ 9 バキュームユニット 10 定量塗布装置 11 チューブ 12 ノズル 13 チューブホルダ 14 シーラホース W ワーク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットアームの先端にワークを保持す
    る治具本体を取付け、該治具本体に、ノズルを備えた粘
    性流体塗布装置を設け、前記ロボットアームによるワー
    クの搬送中に、前記塗布装置のノズルから粘性流体を吐
    出させて前記ワークの所定位置に塗布するように構成し
    たことを特徴とするワーク搬送用治具。
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JP5735161B1 (ja) * 2014-07-08 2015-06-17 中外炉工業株式会社 塗布装置及びその改良方法
JP7002127B2 (ja) * 2018-03-03 2022-01-20 武蔵エンジニアリング株式会社 ピックアップ部材を備える吐出ヘッドおよび液体材料吐出装置

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