JP2015189283A - ワイパ制御装置 - Google Patents

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拓司 配島
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Abstract

【課題】簡素な構成でびびり振動を抑制できるワイパ制御装置を提供する。
【解決手段】ワイパモータ20の出力軸38の近くに設けられた基板78上に実装されたアナログフィルタは、基板78上に実装された加速度センサ58Aが出力した信号からびびり振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出する。ワイパ制御回路は、びびり振動を含む所定の範囲の周波数成分を用いてワイパモータ20の回転速度の指令を補正する。そして、駆動回路は、補正された回転速度の指令に基づいてワイパモータ20に印加する電圧を生成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイパ制御装置に関する。
ウィンドシールドガラスを払拭するワイパ装置は、ウィンドシールドガラス表面の摩擦抵抗の変動、電源であるバッテリの電圧の変動又はワイパブレードの劣化等により、払拭時にワイパブレードが不規則に振動する、いわゆるびびり振動が発生する場合がある。びびり振動は、ウィンドシールドガラスの払拭を不完全にする上に、ユーザにも不快感をもたらすので、かかるびびり振動を抑制する技術が提案されている。
特許文献1には、びびり振動を加速度センサで検知し、検知したびびり振動の大きさに応じてワイパモータの回転速度を速めることにより、びびり振動を抑制するワイパ装置が開示されている。また、特許文献2には、振動センサによって検知したびびり振動成分とは逆位相の制御信号を生成してびびり振動成分に同期させる。そして、同期させた制御信号とワイパ制御ユニットからの駆動信号とを合成してワイパモータに印加することで、びびり振動を抑制するワイパのびびり振動防止装置が開示されている。また、特許文献3には、回転数検出センサで検知したびびり振動に応じてワイパブレードの払拭速度のパターンを選択することによって、びびり振動を抑制するワイパ装置が開示されている。
特開平8−290756号公報 特開平10−194090号公報 特開2008−143215号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のワイパ制御装置はワイパブレードの先端部に、上記特許文献2に記載のワイパのびびり振動防止装置はワイパアームに、各々センサを設けている。センサからはセンサが出力した信号を伝えるための配線を引き回す必要があるが、ワイパブレード及びワイパアームは可動部分であるので、ワイパ装置が作動する毎に当該配線がストレスを受け、故障を誘発するおそれがあった。また、ワイパアームに引き回された配線が美観を損ねるという問題があった。
特許文献3に記載のワイパ装置では、回転数検出センサの分解能が高くないとびびり振動を精度よく検知できず、ワイパ装置の出力軸の回転数の変動からびびり振動の成分のみを抽出する処理が複雑であり、高価なマイコンが必要になるという問題点があった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、簡素な構成でびびり振動を抑制できるワイパ制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のワイパ制御装置は、ワイパモータの出力軸に一端が連結されたワイパアームに設けられたワイパブレードが、前記ワイパモータの出力軸の回転により、ウィンドシールドガラスの下部から上部までの所定の範囲を払拭する動作をしたときに生じた振動を検知し、振動に応じた信号を出力する振動検知部と、前記振動検知部が出力した信号から前記振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出する信号濾過部と、前記所定の範囲の周波数成分を用いて前記ワイパモータへの印加電圧を補正すると共に、補正した印加電圧に基づいて前記ワイパモータを駆動する制御部と、を備えている。
このワイパ制御装置によれば、ワイパブレードの振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出している。かかる抽出はフィルタ等の回路でも可能なので、簡素な構成で、ワイパブレードの振動を含む所定の範囲の周波数成分の信号を用いて、ワイパモータの回転速度の制御に係る信号を補正することができる。
また、このワイパ制御装置によれば、ワイパブレードの振動の成分を含む信号とワイパモータの回転速度の制御に係る信号とを、PI制御(Proportional Integral Controller)等により加算することで、ワイパモータの回転速度の制御に係る信号を補正できる。したがって、簡素な構成でびびり振動を抑制できるという効果を奏する。
請求項2に記載のワイパ制御装置は、請求項1に記載のワイパ制御装置において、前記信号濾過部は、低周波数成分及び高周波数成分を除去するフィルタを含み、前記振動検知部が出力した信号から低周波数成分及び高周波数成分を除去することにより、前記振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出する。
このワイパ装置によれば、高価なマイコンではなくフィルタを用いて振動検知部が出力した信号から低周波数成分及び高周波数成分を除去することにより、前記振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出している。したがって、簡素な構成で、ワイパブレードの振動を含む所定の範囲の周波数成分の信号を用いて、ワイパモータの回転速度の制御に係る信号を補正することができる。
請求項3に記載のワイパ制御装置は、請求項2に記載のワイパ制御装置において、前記フィルタは、低周波数成分を除去するハイパスフィルタ及び高周波数成分を除去するローパスフィルタを含んだ回路、又は低周波数成分及び高周波数成分を除去するバンドパスフィルタを含んだ回路で構成されている。
このワイパ制御装置によれば、汎用的な回路であるハイパスフィルタ及びローパスフィルタ、又はバンドパスフィルタを用いることにより、ワイパブレードの振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出している。したがって、簡素な構成でびびり振動を抑制できるという効果を奏する。
請求項4に記載のワイパ制御装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパ制御装置において、前記振動検知部は、前記ワイパモータの出力軸のトルクを検知するトルクセンサである。
このワイパ制御装置によれば、ワイパブレードの振動を検知するトルクセンサを、ワイパブレード又はワイパアーム等の可動部には設けず、ワイパモータの出力軸に設けている。したがって、トルクセンサからワイパアーム等の可動部分に配線を引き回す必要がなく、ワイパ装置の作動による配線の損傷による故障を回避できる。また、配線がワイパアーム上に存在しないので、配線によって美観が損なわれることもない。
また、このワイパ制御装置によれば、出力軸のトルクの変動に基づいてワイパブレードの振動を検知できるので、簡素な構成でびびり振動を抑制できるという効果を奏する。
請求項5に記載のワイパ制御装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパ制御装置において、前記振動検知部は、前記制御部を含む回路が実装されると共に前記ワイパモータの出力軸の近くに設けられた回路基板上に実装された加速度センサである。
このワイパ制御装置によれば、ワイパブレードの振動を検知する加速度センサを、ワイパブレード又はワイパアーム等の可動部には設けず、ワイパモータの出力軸の近くに設けられた回路基板上に実装している。したがって、加速度センサからワイパアーム等の可動部分に配線を引き回す必要がなく、ワイパ装置の作動による配線の損傷による故障を回避できる。また、配線がワイパアーム上に存在しないので、配線によって美観が損なわれることもない。
また、このワイパ装置によれば、出力軸の近くに設けられた回路基板上に実装された加速度センサが検知した加速度の変化に基づいてワイパブレードの振動を検知できるので、簡素な構成でびびり振動を抑制できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置における右ワイパ装置のワイパモータの各構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置において振動センサが検知した振動の一例を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置において振動センサが出力した信号からびびり振動を抽出するためのアナログフィルタの一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置においてアナログフィルタによる処理後の信号の一例を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置において振動センサから駆動回路に至る回路の一例を示した概略図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置において、ワイパモータの位置(速度)制御の指令を、びびり信号の成分を用いて補正する専用回路の一例を示す概略図である。
図1は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10の構成を示す概略図である。ワイパ制御装置10は、一例として、車両のウィンドシールドガラス12の下部の車室側から見て左に左ワイパ装置14、車両のウィンドシールドガラス12の下部の車室側から見て右に右ワイパ装置16を各々備えた対向払拭型のワイパ装置に含まれている。
左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16は、ワイパモータ18,20、減速機構22,24、ワイパアーム26,28及びワイパブレード30,32を各々備えている。左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16は、ワイパモータ18,20の正逆回転が減速機構22,24で各々減速され、減速機構22,24によって減速された正逆回転で出力軸36,38が各々回転する。さらに、出力軸36,38の正逆回転の回転力がワイパアーム26,28に各々作用することによりワイパアーム26,28がウィンドシールドガラス12上を往復動作する。かかるワイパアーム26,28の動作により、ワイパアーム26,28の先端に各々設けられたワイパブレード30,32がウィンドシールドガラス12表面の下反転位置P1から上反転位置P2の間を払拭する。なお、減速機構22,24は、例えばウォームギア等で構成され、ワイパモータ18,20の回転を、ワイパブレード30,32によるウィンドシールドガラス12表面の払拭に適した回転速度に各々減速し、当該回転速度で出力軸36,38を各々回転させる。
ワイパモータ18,20には、ワイパモータ18,20の回転を制御するためのワイパ制御回路60が接続されている。本実施の形態に係るワイパ制御回路60は、マイクロコンピュータ62とメモリ64とを含む。
マイクロコンピュータ62には、ワイパモータ18の出力軸36及びワイパモータ20の出力軸38の回転速度及び回転角度を各々検知する回転センサ42,44並びにワイパブレードに生じたびびり振動を検知する振動センサ56,58が接続されている。マイクロコンピュータ62は、回転センサ42,44からの信号に基づいて、ウィンドシールドガラス12上でのワイパブレード30,32の位置を各々算出すると共に、振動センサ56,58からの信号に基づいて、びびり振動を抑制する処理を行う。また、マイクロコンピュータ62は、算出した位置に応じて出力軸36,38の回転速度が変化するように駆動回路46,48を各々制御する。なお、回転センサ42,44は、ワイパモータ18,20の減速機構22,24内に各々設けられ、出力軸36,38に連動して回転する励磁コイル又はセンサマグネットの磁界(磁力)を電流に変換して検出する。
また、ワイパ制御回路60には、駆動回路46,48の制御に用いるデータ及びプログラムを記憶したメモリ64があり、マイクロコンピュータ62には、ワイパスイッチ66が接続されている。駆動回路46,48は、ワイパモータ18,20を各々作動させるための電圧(電流)をPWM(Pulse Width Modulation)制御によって生成してワイパモータ18,20に各々供給する。
本実施の形態に係るワイパモータ18,20は、上述のように、ウォームギアで構成された減速機構22,24を各々有しているので、出力軸36,38の回転速度及び回転角度は、ワイパモータ18,20本体の回転速度及び回転角度と同一ではない。しかしながら、本実施の形態では、ワイパモータ18,20と減速機構22,24は各々一体不可分に構成されているので、以下、出力軸36,38の回転速度及び回転角度を、ワイパモータ18,20の各々の回転速度及び回転角度とみなす。
ワイパスイッチ66は、車両のバッテリからワイパモータ18,20に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ワイパスイッチ66は、ワイパブレード30,32を、低速で動作させる低速作動モード選択位置、高速で動作させる高速作動モード選択位置、一定周期で間欠的に動作させる間欠作動モード選択位置、停止モード選択位置に切替可能である。また、各モードの選択位置に応じてワイパモータ18,20を回転させるための指令信号をマイクロコンピュータ62に出力する。
ワイパスイッチ66から各モードの選択位置に応じて出力された信号がワイパ制御回路60に入力されると、ワイパ制御回路60がワイパスイッチ66からの指令信号に対応する制御をメモリ64に記憶されたデータ及びプログラムを用いて行う。具体的には、ワイパ制御回路60のマイクロコンピュータ62は、ワイパスイッチ66からの指令信号並びにメモリ64に記憶されているデータ及びプログラムに基づいて、所望する往復払拭周期でワイパブレード30,32が作動するように、マイクロコンピュータ62は出力軸36,38の回転信号を読み取って駆動回路46,48を制御する。
図1では、1のワイパ制御回路60により左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16の各々を制御することを示している。しかしながら、右ワイパ装置16と左ワイパ装置14とに各々ワイパ制御回路を設け、各々のワイパ制御回路を例えばプロトコルにLIN(Local Interconnect Network)を用いた通信が行われるようにしてもよい。かかる通信により、例えば、左ワイパ装置14を右ワイパ装置16に従属させ、ワイパブレード32とワイパブレード30とが干渉することを防止する。
図2は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10における右ワイパ装置16のワイパモータ20の各構成を示す概略図である。図2に示したワイパモータ20は、DCブラシ付きモータである。ワイパモータ20は、例えばアルミダイキャスト製のモータハウジング70に、複数の電磁石で構成されたロータ72Aと、各々がロータ72Aの1の電磁石に対応した複数の板状の導電体で構成された整流子72Bと、内面に永久磁石であるステータ(図示せず)が設けられたロータカバー76と、整流子72Bと接触して電力を供給するブラシ74とが組み合わされている。なお、左ワイパ装置14のワイパモータ18も、上述のワイパモータ20と実質的に同じ構成なので、詳細な説明は省略する。
整流子72Bを介してロータ72Aの電磁石に電力が供給されると、ロータ72Aに磁界が生じ、ロータカバー76の内面に設けられた永久磁石にロータ72Aが引き寄せられることにより、ロータ72Aは回転を始める。
ロータ72Aの回転により、ブラシ74から整流子72Bを構成する各々の導電体へ供給される電力が切り替わるので、ロータ72Aを構成する電磁石の磁界も、ロータ72Aの回転に伴って切り替わり、ロータカバー76の内面に設けられた永久磁石の磁界との相互作用により、ロータ72Aは回転を継続する。
また、モータハウジング70には、ウォームホイール24Aが設けられた出力軸38が、ウォームホイール24Aとロータ72Aの回転軸72Cに設けられたウォーム24Bとが噛み合うように取り付けられている。そして、出力軸38のウォームホイール24A側の一端には、センサマグネット44Aが取り付けられている。図2に示したウォーム24Bとウォームホイール24Aとにより、ワイパモータ20の減速機構24が構成される。
モータハウジング70には、ワイパ制御回路60及び駆動回路48等を構成する素子が実装された基板78が、スペーサー80を介して取り付けられる。基板78のセンサマグネット44Aに対応する位置には回転センサ44が実装されている。また、基板78の一角には振動センサ58の一種として加速度センサ58Aが実装されている。
本実施の形態では、基板78に実装した加速度センサ58Aにより、ワイパブレード30のびびり振動を検知する。びびり振動が発生した場合、ワイパアーム28及び出力軸38を介してびびり振動が出力軸38の近くにある基板78にも伝わるので、加速度センサ58Aは所定の周波数での基板78の振動を、加速度の変化として検知する。
また、本実施の形態では、加速度センサ58Aに代えて、出力軸38に非接触で出力軸38のトルクを検知するトルクセンサ58Bを設け、かかるトルクセンサ58Bを振動センサとして用いてもよい。トルクセンサ58Bは、びびり振動を出力軸38のトルクの変動として検知する。
また、モータハウジング70には、基板78及び減速機構24等を保護するために、モータハウジングカバー82が取り付けられる。
図3は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10において振動センサ56,58が検知した振動の一例を示すグラフである。図3では、原信号84の周波数20Hzを中心とした領域Aにびびり振動を示す不規則な変化が現れているが、低周波数の領域Bにはびびり振動に相当する変化は生じていない。高周波数の領域Cには、一部不規則な変化が生じているが、ユーザがびびり振動として覚知する周波数よりも高周波なので、びびり振動の成分ではない。
びびり振動を抑制するには、発生したびびり振動を含む所定の範囲の周波数成分である領域Aを抽出することを要する。図3に示した例では、領域Aは、12〜34Hzの範囲であるが、ワイパ装置、車種等によって異なるので、コンピュータを用いたシミュレーション及び実機を用いた試験を通じて具体的に決定する。
図4は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10において振動センサ58が出力した信号からびびり振動を抽出するためのアナログフィルタ90の一例を示す概略図である。図4に示したアナログフィルタ90は、低周波数の成分を除去するハイパスフィルタ92と、高周波数の成分を除去するローパスフィルタ94とを含んでいる。
ハイパスフィルタ92は、オペアンプ92Aを用いたVCVS(電圧制御型電圧源)型の2次ハイパスフィルタである。オペアンプ92Aの前段に設けられたコンデンサ92B,92C及び一端が接地された抵抗92Dにより、1次ハイパスフィルタが構成されており、かかる1次ハイパスフィルタの出力端が、オペアンプ92Aの非反転入力端(+)に接続されている。
オペアンプ92Aの出力端は、抵抗92Eを介してコンデンサ92Bとコンデンサ92Cとの間に接続されると共に、オペアンプ92Aの反転入力端(−)に接続されている。図4に示した状態でオペアンプ92Aは一種のバッファとして機能している。
ハイパスフィルタ92の後段に設けられたローパスフィルタ94は、抵抗94Aと一端が接地されたコンデンサ94Bとで構成された一種の分圧回路である。ローパスフィルタ94の出力端は、ワイパ制御回路60に接続されている。ワイパ制御回路60は、アナログフィルタ90から入力されたびびり振動の成分に基づいて、当該びびり振動を抑制するようにPWM制御信号を生成する。
なお、図4に示した例では、アナログフィルタ90の前段にハイパスフィルタ92を、後段にローパスフィルタ94を設けたが、前段にローパスフィルタ94、後段にハイパスフィルタ92を設けてもよい。また、ハイパスフィルタ92及びローパスフィルタ94に代えて、低周波数の成分及び高周波数の成分を各々除去するバンドパスフィルタをアナログフィルタ90に用いてもよい。
図5は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10においてアナログフィルタ90による処理後の信号の一例を示すグラフである。アナログフィルタによる処理前の原信号84に比して処理後信号86は、びびり振動を含まない領域B,Cの信号強度が減衰している。その結果、びびり振動を含む領域Aの信号強度が抽出されている。抽出されたびびり振動を含む所定の範囲の周波数成分は、後述するように、ワイパモータの回転速度の制御に係る指令を補正するために用いられる。
図6は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10において振動センサ56,58から駆動回路46,48に至る回路の一例を示した概略図である。振動センサ56,58からの信号はアナログフィルタ90による処理を経た後、コンパレータ等の回路によりアナログ信号をデジタル化されマイクロコンピュータ62に入力される。
マイクロコンピュータ62では、ワイパスイッチ66からのワイパモータ18,22の回転速度に係る指令に、回転センサ42,44からの信号から算出されたワイパブレード30,32の位置及び払拭速度に基づく位置(速度)制御の情報を、例えばPI制御によってフィードバックして位置(速度)制御出力98を算出する。そして、位置(速度)制御出力98には、デジタル化されたびびり信号の成分が、例えばPI制御により加算(合成)される。
マイクロコンピュータ62では、上記の合成により補正された信号に基づいてPWM制御信号が生成され、生成されたPWM制御信号は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)で構成された駆動回路46,48に出力される。
図7は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10において、ワイパモータ18,22の位置(速度)制御の指令を、びびり信号の成分を用いて補正する専用回路の一例を示す概略図である。図7に示したように、振動センサ56,58からの信号はアナログフィルタ90による処理を経た後、オペアンプ96Aを備えた加算回路96に入力される。
オペアンプ96Aの非反転入力端(+)は接地されている。オペアンプ96Aの反転入力端(−)には、抵抗96Bを介してアナログフィルタ90からの信号が入力されると共に、抵抗96Cを介して位置(速度)制御出力98が入力される。また、オペアンプ96Aの出力端は抵抗96Dを介して反転入力端(−)に接続されている。
前述のように、位置(速度)制御出力98は、ワイパスイッチ66からのワイパモータ18,22の回転速度に係る指令に、ワイパブレード30,32の位置及び払拭速度に基づく位置(速度)制御の情報をフィードバックして求めた制御の指令である。
図7に示した加算回路96において、抵抗96B、96C,96Dの各々の抵抗値はR,R,Rであり、かつR=Rである。また、位置(速度)制御出力98の電圧をV、アナログフィルタ90から出力される信号の電圧をVとすると、加算回路96が出力する電圧値であるVOUTは、下記の式(1)で算出される。
OUT=−(R/R)(V+V) ・・・(1)
式(1)に示したように、加算回路96は、アナログフィルタ90の出力値と位置(速度)制御出力98とを加算している。かかる加算により、ワイパスイッチ66からのワイパモータ18,22の回転速度に係る指令及び回転センサ42,44からの信号から算出されたワイパブレード30,32の位置に基づく位置(速度)制御の指令を、びびり振動の成分を用いて補正することができる。
加算回路96で処理された信号は、コンパレータ102で、一定周期を有する三角波であるPWMキャリア信号100と比較されることにより、矩形波であるPWM制御信号が生成される。生成されたPWM制御信号は駆動回路46,48に出力される。駆動回路46,48は、入力されたPWM制御信号に基づいて電源であるバッテリの電力をスイッチングして、ワイパモータ18,20に印加する電圧を生成する。
前述のPI制御による位置(速度)制御の信号へのびびり振動成分の加算、又は加算回路96による位置(速度)制御の指令とびびり振動成分との加算に基づいた補正により、ワイパブレード30,32の挙動が以下のように改善され得る。
例えば、ワイパブレード30,32に発生したびびり振動は振動センサ56,58により検知される。同時にワイパモータ18,20には微小な加減速の力が加えられる。回転センサ42,44では、かかる微小な加減速を検出し難いが、振動センサ56,58であれば検出できる。本実施の形態では、振動センサ56,58が出力した信号から振動低減用の制御電圧を生成し、位置(速度)制御出力98に加算することで、ワイパモータ18,20がワイパブレード30,32のびびり振動を打ち消すためのトルクがワイパモータ18,20の出力軸36,38に各々生じるようにする。
本実施の形態では、びびり振動を打ち消すタイミングでワイパモータ18,20の出力軸36,38のトルクを増加させることで、発生したびびり振動を打ち消すようにワイパブレード30,32を作動させるため、結果としてびびり振動の発生を抑制できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ワイパモータの制御回路の基板又はワイパモータの出力軸に設けられた振動センサが出力した信号から、アナログフィルタを用いてびびり振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出している。アナログフィルタは汎用的な回路であるハイパスフィルタ及びローパスフィルタであり、高価なマイコンを要しない。さらに、びびり振動を含む信号により、ワイパモータの回転速度の制御に係る信号を補正することにより、簡素な構成でびびり振動を抑制できる。
10…ワイパ制御装置、12…ウィンドシールドガラス、14…左ワイパ装置、16…右ワイパ装置、18,20…ワイパモータ、22,24…減速機構、24A…ウォームホイール、24B…ウォーム、26,28…ワイパアーム、30,32…ワイパブレード、36,38…出力軸、42,44…回転センサ、44A…センサマグネット、46,48…駆動回路、56,58…振動センサ、58A…加速度センサ、58B…トルクセンサ、60…ワイパ制御回路、62…マイクロコンピュータ、64…メモリ、66…ワイパスイッチ、70…モータハウジング、72A…ロータ、72B…整流子、72C…回転軸、74…ブラシ、76…ロータカバー、78…基板、80…スペーサー、82…モータハウジングカバー、84…原信号、86…処理後信号、90…アナログフィルタ、92…ハイパスフィルタ、92A…オペアンプ、92B,92C…コンデンサ、92D,92E…抵抗、94…ローパスフィルタ、94A…抵抗、94B…コンデンサ、96…加算回路、96A…オペアンプ、96B,96C,96D,96E…抵抗、98…位置(速度)制御出力、100…PWMキャリア信号、102…コンパレータ、P1…下反転位置、P2…上反転位置

Claims (5)

  1. ワイパモータの出力軸に一端が連結されたワイパアームに設けられたワイパブレードが、前記ワイパモータの出力軸の回転により、ウィンドシールドガラスの下部から上部までの所定の範囲を払拭する動作をしたときに生じた振動を検知し、振動に応じた信号を出力する振動検知部と、
    前記振動検知部が出力した信号から前記振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出する信号濾過部と、
    前記所定の範囲の周波数成分を用いて前記ワイパモータへの印加電圧を補正すると共に、補正した印加電圧に基づいて前記ワイパモータを駆動する制御部と、
    を備えたワイパ制御装置。
  2. 前記信号濾過部は、低周波数成分及び高周波数成分を除去するフィルタを含み、前記振動検知部が出力した信号から低周波数成分及び高周波数成分を除去することにより、前記振動を含む所定の範囲の周波数成分を抽出する請求項1に記載のワイパ制御装置。
  3. 前記フィルタは、低周波数成分を除去するハイパスフィルタ及び高周波数成分を除去するローパスフィルタを含んだ回路、又は低周波数成分及び高周波数成分を除去するバンドパスフィルタを含んだ回路で構成された請求項2に記載のワイパ制御装置。
  4. 前記振動検知部は、前記ワイパモータの出力軸のトルクを検知するトルクセンサである請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパ制御装置。
  5. 前記振動検知部は、前記制御部を含む回路が実装されると共に前記ワイパモータの出力軸の近くに設けられた回路基板上に実装された加速度センサである請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパ制御装置。
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