JP2015189008A - レーザ印字用多層積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題を解決するための手段】 外層、インキ組成物層、および内層の順に積層されたレーザ印字用多層積層フィルムであって、該インキ組成物層は、レーザの照射により変色するインキ組成物からなり、該外層と該インキ組成物層との間のラミネート強度は、該内層と該インキ組成物層との間のラミネート強度と異なることを特徴とする、上記レーザ印字用多層積層フィルム。
【選択図】 図1
Description
また一方で、細かい文字等の画像を印刷する場合に、発色したインキが滲み、シャープな画像が得られず、文字が潰れてしまうという問題がある。
すなわち、外層、インキ組成物層、および内層の順に積層されたレーザ印字用多層積層フィルムであって、該インキ組成物層は、レーザの照射により変色するインキ組成物からなり、該外層と該インキ組成物層との間のラミネート強度は、該内層と該インキ組成物層との間のラミネート強度と異なることを特徴とする、上記レーザ印字用多層積層フィルムが、上記の目的を達成することを見出したものである。
1.外層、インキ組成物層、および内層の順に積層されたレーザ印字用多層積層フィルムであって、該インキ組成物層は、レーザの照射により変色するインキ組成物からなり、該外層と該インキ組成物層との間のラミネート強度は、該内層と該インキ組成物層との間の
ラミネート強度と異なることを特徴とする、上記レーザ印字用多層積層フィルム。
2.外層とインキ組成物層との間のラミネート強度と、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度との差が、0.2N/15mm以上であることを特徴とする、上記1に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
3.外層および内層の少なくとも1層が、バリア層を含む多層フィルムからなることを特徴とする、上記1または2に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
4.外層とインキ組成物層との間のラミネート強度が、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度より小さいことを特徴とする、上記1〜3のいずれかに記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
5.外層とインキ組成物層との間のラミネート強度が、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度より大きいことを特徴とする、上記1〜3のいずれかに記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
6.上記1〜5のいずれかに記載のレーザ印字用多層積層フィルムにおいて、内層が、最内層のシーラントとして機能するヒートシール性樹脂層を含むことを特徴とする、レーザ印字用包装材料。
7.上記6に記載のレーザ印字用包装材料の、最内層のヒートシール性樹脂層同士を対向させ、製袋したことを特徴とする、レーザ印字用包装袋。
8.上記6に記載のレーザ印字用包装材料の最内層のヒートシール性樹脂層と、ヒートシール性樹脂層を有する第2の積層フィルムのヒートシール性樹脂層とを対向させ、製袋したことを特徴とする、レーザ印字用包装袋。
9.上記4に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射することにより、外層とインキ組成物層との間に空隙が形成され、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像が形成されたことを特徴とする、レーザ印字付き多層積層フィルム。
10.上記5に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射することにより、内層とインキ組成物層との間に空隙が形成され、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像が形成されたことを特徴とする、レーザ印字付き多層積層フィルム。
11.上記4に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射して、外層とインキ組成物層との間に空隙を形成し、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像を形成することを特徴とする、レーザ印字方法。
12.上記5に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射して、内層とインキ組成物層との間に空隙を形成し、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像を形成することを特徴とする、レーザ印字方法。
13.前記レーザが、グリーンレーザ、YVO4レーザ、またはファイバーレーザであることを特徴とする、上記11または12に記載のレーザ印字方法。
層を全層厚にわたって全て蒸散させるまでレーザ出力を高める必要なしに、所望に応じて、フィルムの一方の面には視認性に優れたレーザ印字画像を形成することができる。そして、他方の面には、細かくシャープな印字画像を形成することができる。
ここで、レーザ照射は、外層側からでも、内層側からでもよく、いずれの場合にも、上記空隙は、所望の側に形成される。
これらの利点から、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムは、食料品、化成品等の包装材料として好適に用いられ、賞味期限、製造日、製造番号、検査結果等の情報をレーザ印字画像として記録することができる。
<I> 本発明のレーザ印字用多層積層フィルムおよびレーザ印字付き多層積層フィルムの層構成
図1は、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムの層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
図1に示されるように、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムは、外層1、インキ組成物層2および内層3からなる構成を基本とする。ここで、各層はそれぞれ、単層構成であっても、2またはそれ以上の層を積層した多層構成であってもよい。
また、インキ組成物層と外層・内層とのラミネート強度を調整するために、必要に応じて、外層や内層の積層面に対して、積層前に表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の前処理を施すことができる。
またさらに、インキ組成物層と外層および/または内層との間に、例えば、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層等を設けてもよい。
本発明において、外層は、その使用目的、用途等に応じた任意のフィルムを使用することができる。
具体的には、基本素材となり、更に、印字後は、表面保護層を構成するものである。外層側から視認するためには、レーザ印字画像を透視し得るものである。また、機械的、物理的、化学的等に優れた強度を有し、その他所望に応じて、耐突き刺し性、耐熱性、防湿性等に優れたフィルムを使用することができる。
アミドフィルム、アルミナ蒸着ポリエステルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、MXD6等が挙げられる。なお、バリア層を2層以上有してもよい。バリア層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
また、外層は、必要に応じて、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光層や、任意の中間層を設けることもできる。
本発明においては、上記のような理由から、例えば5μm〜170μm、好ましくは10μm〜50μm程度である。
本発明において、インキ組成物層は、レーザ照射により変色するインキ組成物を、外層または内層上に印刷や塗布等により積層して設けられる層である。インキ組成物層は、単層構成であっても、同じかまたは異なるインキ組成物を2層以上積層した多層構成であってもよい。
レーザ照射により変色するインキ組成物としては、白色インキ等の有色インキ、および/または、レーザ照射により発色する発色剤を含むレーザ発色性インキが使用される。
インキ組成物を構成するバインダー樹脂としては、従来公知の任意の樹脂を用いることができる。例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂等を単独で、または2種以上混合して使用することができる。
インキ組成物を希釈する溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸n−プロピル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、1−メトキシー2−プロパノール、トルエン、キシレン等の有機溶剤を用いることができる。
ジメチルアミノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等を挙げることができる。
また、発色剤としては、モリブデン、鉄、銅、ニッケル、クロム、ジルコニウム、アンチモン、ビスマス等の金属を含む無機化合物、例えば酸化ビスマスが挙げられる。
本発明において、レーザ発色性インキとしては、上記の発色剤と、上記のバインダー樹脂とを含むインキ組成物が挙げられる。
インキ組成物層の積層方法は、特に限定されないが、インクジェット、浸漬、スピンコーティング、印刷等の方法を用いることができる。本発明においては印刷により積層する方法が好ましい。特に、印刷下地として全面または一部にベタ印刷することにより、製造工程を簡略化できる。
本発明において、内層は、その使用目的、用途等に応じた任意のフィルムを使用することができる。また、内層側から視認するためには、レーザ印字画像を透視し得るものである。
レーザ印字用包装材料として適用するためには、最内層のシーラントとして機能するヒートシール性樹脂層を含むものである。
ル性樹脂層との積層方法としては、慣用のドライラミネート法、押し出しコーティング法、サンドラミネート法等を適宜選択することができる。
内層を形成するヒートシール性樹脂中には、インキ組成物層とのラミネート強度を調整する等の各種目的のために、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加することができる。
内層の層厚は、レーザ印字用多層積層フィルムの用途に応じて適宜に設定することができるが、好ましくは5〜170μmであり、更に好ましくは10〜50μmである。
本発明の多層積層フィルムは、外層の積層面に、インクジェット、浸漬、スピンコーティング、印刷等の方法によってインキ組成物層を設け、次いで、内層を、慣用のドライラミネート法、押し出しコーティング法、サンドラミネート法等により積層することができる。
あるいは、内層の積層面にインクジェット、浸漬、スピンコーティング、印刷等の方法によってインキ組成物層を設け、次いで、外層を、慣用のドライラミネート法、押し出しコーティング法、サンドラミネート法等により積層してもよい。
さらに、外層・内層とインキ組成物層との間に、例えば、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層等を設けてもよい。
いずれの場合においても、外層・内層とインキ組成物層とのラミネート強度が相違するように、樹脂の種類の組み合わせ、積層方法、接着剤の種類、表面処理方法等を選択する。
逆に、外層とインキ組成物層との間のラミネート強度を、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度より大きくするためには、外層の積層面に、ラミネート強度を高めるための表面処理を行うか、または、適宜アンカーコート剤層等を設けることができる。
mm以上であることが好ましく、より好ましくは1.0N/15mm以上である。ラミネート強度の差が小さ過ぎると、所望の層間に空隙を形成することができず、本発明の効果が得られない。
本発明において、ラミネート強度は、移動速度50mm/minとし、測定サンプルの幅を15mmとし、その他の条件をJIS K6854に準拠して実施するT型剥離接着強さ試験で測定される値である。
本発明で使用するレーザ光の種類は特に問わないが、エネルギー量の微細なコントロールが可能で、かつ、透明フィルムに対する透過率が高いYVO4(イットリウム・バナデート)レーザ光線(波長ピーク1060nmおよび1064nm付近)、グリーンレーザ(波長ピーク532nm付近)、およびファイバーレーザ(波長ピーク1090nm付近)を好適に用いることができる。ビームの中心一点にパワーのピークが集中するシングルモードであれば、ムラのない細密な印刷がより好ましく達成できる。これらのレーザは、透明体を透過する性質を有し、印字時の煙等の発生が抑えられ、また、発色濃度やフィルムに与える影響等を調整することができる。その結果、レーザ印字画像を形成しても穴あき等がない極めて鮮明なレーザ印字画像を形成することができる。
そして、空隙が形成された側には、太く視認性に優れた印字画像が形成され、その反対側には、細かくシャープな印字画像が形成される。
本発明のレーザ印字用多層積層フィルムへの印字工程において、レーザの平均出力を低く設定しても、または、スキャンスピードを速く設定しても、鮮明な印字画像、例えば太くて明瞭な文字を印字することができる。
本発明において、レーザ印字画像は、文字、数字、記号、図柄等を含むが、これらに限定されない。
また、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムに印字して得られるレーザ印字付き多層積層フィルムは、各種包装材料、ラベル類、カード類等に適用することができる。
本発明の多層積層フィルムからなる包装材料を、最内層のヒートシール性樹脂層同士を対向させて、周囲をヒートシールすることにより、レーザ印字用包装袋が得られる。
また、ヒートシール性樹脂層を有する任意のフィルムを用いて、そのヒートシール性樹脂層と、本発明の包装材料のヒートシール性樹脂層とを対向させて、同様に製袋してもよい。
レーザ印字は、製袋前および製袋後のいずれに行ってもよい。
袋体の形態としては、三方シールタイプ、四方シールタイプ、スタンディングパウチ、ガセットタイプ、封筒貼りシールタイプ、ピロータイプ等を任意に選ぶことができ、特に限定されるものではない。
また、ヒートシールの方法としては、たとえば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の周知の方法で行うことができる。なお、袋状体のヒートシール部には易開封性手段として開封用のノッチ部を設けてもよい。
[実施例1]
厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製OP−M1)の一方の面上に、レーザ露光腐食製版方式により作成した版を取り付けたグラビア印刷機を用いて、以下の組成よりなるインキ組成物を、線数175/インチ、版深30μmにて塗工し、塗布量2.7g/m2(乾燥時)のインキ組成物層を設けた。
インキ組成物
酸化チタン 80質量%(固形分換算値)
ウレタン樹脂 20質量%(固形分換算値)
合計100質量%
上記組成からなるインキ組成物を、等質量の混合溶剤(メチルエチルケトン:酢酸エチル:イソプロピルアルコール=4:4:2(質量比))と混合して使用した。
実施例1と同様にして、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製OP−M1)の一方の面上に、上記実施例1で用いたインキ組成物を塗布量2.7g/m2(乾燥時)となるように塗布し、第1のインキ組成物層を設けた。
固形分換算値)および塩素化ポリプロピレン系樹脂25質量%(インキ組成物全質量に対する固形分換算値)を含む第2のインキ組成物を、線数175/インチ、版深30μmにて塗工し、塗布量2.7g/m2(乾燥時)の第2のインキ組成物層を設けた。
次いで、該第2のインキ組成物層上に、ポリプロピレン樹脂を300℃にて押出コーティング法により、厚さ13μmとなるように積層し、内層(シーラント層)を設けた。これにより、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムを得た。該フィルムにおいて、外層と第1のインキ組成物層との間のラミネート強度は、0.4〜0.6N/15mmであり、第2のインキ組成物層と内層との間のラミネート強度は、5.0〜6.0N/15mmであった。
厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製OP−M1)の一方のコロナ処理面上に、レーザ露光腐食製版方式により作成した版を取り付けたグラビア印刷機を用いて、以下の組成よりなるインキ組成物を、線数175/インチ、版深30μmにて塗工し、塗布量2.7g/m2(乾燥時)のインキ組成物層を設けた。
インキ組成物
酸化ビスマス10質量%(固形分換算値)
酸化チタン 25質量%(固形分換算値)
ウレタン樹脂 65質量%(固形分換算値)
合計100質量%
上記組成からなるインキ組成物を、等質量の混合溶剤(メチルエチルケトン:酢酸n−プロピル:イソプロピルアルコール=3:5:2(質量比))と混合して使用した。
実施例1と同様にして、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製OP−M1)の一方のコロナ処理面上に、上記実施例1で用いたインキ組成物を塗布量2.7g/m2(乾燥時)となるように塗布し、第1のインキ組成物層を設けた。
次いで、該第2のインキ組成物層上に、ポリプロピレン樹脂を280℃にて押出コーティング法により、厚さ13μmとなるように積層し、内層(シーラント層)を設けた。これにより、本発明のレーザ印字用多層積層フィルムを得た。該フィルムにおいて、外層と第1のインキ組成物層との間のラミネート強度は、0.7〜0.9N/15mmであり、第2のインキ組成物層と内層との間のラミネート強度は、0.4〜0.6N/15mmであった。
厚さ12μmの易カット性PETフィルムの一方の面上に、レーザ露光腐食製版方式により作成した版を取り付けたグラビア印刷機を用いて、実施例3で用いたインキ組成物を、線数175/インチ、版深30μmにて塗工し、塗布量2.7g/m2(乾燥時)のイン
キ組成物層を設けた。
次いで、2液硬化型ポリエステル系接着剤を用いてドライラミネーション法により接着剤層を設け、厚さ12μmの易カット性PETフィルム及び厚さ40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネーション法により積層した。
厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製OP−M1)の一方の面上に、レーザ露光腐食製版方式により作成した版を取り付けたグラビア印刷機を用いて、以下の組成よりなるインキ組成物を、線数175/インチ、版深30μmにて塗工し、塗布量2.7g/m2(乾燥時)の第1のインキ組成物層を設けた。
インキ組成物
酸化ビスマス10質量%(固形分換算値)
酸化チタン 25質量%(固形分換算値)
ウレタン樹脂 65質量%(固形分換算値)
合計100質量%
上記組成からなるインキ組成物を、等質量の混合溶剤(メチルエチルケトン:酢酸n−プロピル:イソプロピルアルコール=3:5:2(質量比))と混合して使用した。
次いで、該第2のインキ組成物層上に、ポリプロピレン樹脂を押出コーティング法により、厚さ13μmとなるように積層し、内層(シーラント層)を設け、レーザ印字用多層積層フィルムを得た。該フィルムにおいて、外層と第1のインキ組成物層との間のラミネート強度、第2のインキ組成物層と内層との間のラミネート強度は等しく、3.0〜4.0N/15mmであった。
実施例1〜4および比較例1のレーザ印字用多層積層フィルムについて、下記条件下で、外層側または内層側からYVO4レーザ光を照射し、レーザ印字画像を形成してレーザ印字付き多層積層フィルムを得た。
レーザ照射条件
YVO4レーザ機にて平均出力10W、印字パルス周期20μs、スキャンスピード9000mm/s
実施例1のレーザ印字用多層積層フィルムについて、下記条件下で、外層側からグリー
ンレーザ光(SHGタイプ、波長532nm)を照射し、レーザ印字画像を形成してレーザ印字付き多層積層フィルムを得た。
レーザ照射条件
平均出力4.8W、印字パルス周期30kHz、スキャンスピード2000mm/s
実施例5のレーザ印字用多層積層フィルムについて、下記条件下で、外層側からグリーンレーザ光(SHGタイプ、波長532nm)を照射し、レーザ印字画像を形成してレーザ印字付き多層積層フィルムを得た。
レーザ照射条件
平均出力4.8W、印字パルス周期40kHz、スキャンスピード2000mm/s
得られたレーザ印字画像について、外層側および内層側の着色線幅を測定した。また、レーザ照射後の外観を確認した。
結果を以下の表1および表2に示す。
これとは逆に、実施例3および4のレーザ印字用多層積層フィルムについては、外層側には細くシャープな印字が得られ、内層側には濃く太い印字が得られた。
実施例5のレーザ印字用多層積層フィルムについては、にじみがなく、細部までシャー
プな印字が得られた。
1a.最外層
1b.バリア層
2.インキ組成物層
2a.第1のインキ組成物層
2b.第2のインキ組成物層
3.内層
3a.非ヒートシール性樹脂層
3b.ヒートシール性樹脂層
4.印字部
A.空隙の直径
Claims (13)
- 外層、インキ組成物層、および内層の順に積層されたレーザ印字用多層積層フィルムであって、
該インキ組成物層は、レーザの照射により変色するインキ組成物からなり、
該外層と該インキ組成物層との間のラミネート強度は、該内層と該インキ組成物層との間のラミネート強度と異なることを特徴とする、上記レーザ印字用多層積層フィルム。 - 外層とインキ組成物層との間のラミネート強度と、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度との差が、0.2N/15mm以上であることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
- 外層および内層の少なくとも1層が、バリア層を含む多層フィルムからなることを特徴とする、請求項1または2に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
- 外層とインキ組成物層との間のラミネート強度が、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度より小さいことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
- 外層とインキ組成物層との間のラミネート強度が、内層とインキ組成物層との間のラミネート強度より大きいことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ印字用多層積層フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ印字用多層積層フィルムにおいて、内層が、最内層のシーラントとして機能するヒートシール性樹脂層を含むことを特徴とする、レーザ印字用包装材料。
- 請求項6に記載のレーザ印字用包装材料の、最内層のヒートシール性樹脂層同士を対向させ、製袋したことを特徴とする、レーザ印字用包装袋。
- 請求項6に記載のレーザ印字用包装材料の最内層のヒートシール性樹脂層と、ヒートシール性樹脂層を有する第2の積層フィルムのヒートシール性樹脂層とを対向させ、製袋したことを特徴とする、レーザ印字用包装袋。
- 請求項4に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射することにより、外層とインキ組成物層との間に空隙が形成され、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像が形成されたことを特徴とする、レーザ印字付き多層積層フィルム。
- 請求項5に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射することにより、内層とインキ組成物層との間に空隙が形成され、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像が形成されたことを特徴とする、レーザ印字付き多層積層フィルム。
- 請求項4に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射して、外層とインキ組成物層との間に空隙を形成し、変色したインキ組成物が該空隙中に広がってレーザ印字画像を形成することを特徴とする、レーザ印字方法。
- 請求項5に記載のレーザ印字用多層積層フィルムに、外層側からまたは内層側からレーザを照射して、内層とインキ組成物層との間に空隙を形成し、変色したインキ組成物が該
空隙中に広がってレーザ印字画像を形成することを特徴とする、レーザ印字方法。 - 前記レーザが、グリーンレーザ、YVO4レーザ、またはファイバーレーザであることを特徴とする、請求項11または12に記載のレーザ印字方法。
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