JP2015187955A - マイクロ波照射方法 - Google Patents

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Yasutaka Awakura
康崇 粟倉
晋作 前田
Shinsaku Maeda
晋作 前田
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Takayoshi Akao
隆嘉 赤尾
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Abstract

【課題】集光されたマイクロ波を被加熱対象に照射する際、被加熱対象にクラックが発生する頻度を低減すること。
【解決手段】周波数が10GHz〜300GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波源と、発生したマイクロ波を反射して集光する反射機構と、前記反射されたマイクロ波が照射される被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置が利用される。載置台に載置された被加熱対象に前記反射されたマイクロ波が集光して照射される。被加熱対象が、接合されるべき被加熱体A,Bからなる。被加熱体Aは「透過材」で構成され、被加熱体Bは「吸収材」で構成される。「被加熱体A、Bの接合面同士が向かい合って接触し、且つ、反射されたマイクロ波が被加熱体Aの内部を透過した後に被加熱体Bの接合面に照射されるように、反射されたマイクロ波が被加熱対象に照射される。
【選択図】図5

Description

本発明は、マイクロ波照射方法に関する。なお、「マイクロ波」とは、一般には、300MHz〜3THzの電波(電磁波)を指すが、本明細書にて、「マイクロ波」とは、10GHz〜300GHzの電波(電磁波)を指すものとする。なお、一般に、3GHz〜30GHzの電波(電磁波)は、「センチメートル波」とも呼ばれ、30GHz〜300GHzの電波(電磁波)は、「ミリ波(ミリメートル波)」とも呼ばれる。従って、本明細書における「マイクロ波」は、センチメートル波、又は、ミリ波である、ともいえる。
従来より、マイクロ波を発生するマイクロ波源と、前記マイクロ波源から発生した前記マイクロ波を反射して集光する反射機構と、前記反射機構によって反射された前記マイクロ波が照射される対象である被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
マイクロ波を被加熱対象に集光して照射することによって、被加熱対象を局所的に強く加熱することができる。従って、例えば、セラミックスで構成された2つの物体を接合する際に上記文献に記載の装置を使用することができる。この場合、反射されたマイクロ波を集光して前記2つの物体の接合部分に直接的に照射することによって、前記接合部分の周囲の広い範囲を溶かすことなく、前記2つの物体を確実に接合することができる。
特開2003−288978号公報
ところで、上述のように、反射されたマイクロ波を集光して被加熱対象に直接的に照射すると、被加熱対象の照射面(マイクロ波が照射される表面を含む面)にクラックが発生するという問題が発生し得る。この問題は、被加熱対象の照射面に過大な温度差(温度勾配)が発生することに基づく、と考えられる(詳細は、後述する)。このようなクラックが発生し難いマイクロ波照射方法が提供されることが望まれるところである。
本発明は上記問題に対処するものであり、その目的は、集光されたマイクロ波を被加熱対象に照射する際にて、被加熱対象にクラックが発生する頻度を低減することにある。
本発明に係るマイクロ波照射方法は、上記文献に記載の装置と同様のマイクロ波源、反射機構、並びに、被加熱対象が載置される載置台、を備えたマイクロ波照射装置を利用する。本発明では、前記マイクロ波の周波数が28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、ある材料の内部を前記マイクロ波が通過する際に、前記マイクロ波のエネルギーの大きさ(単位:ワット(W))が半減するのに必要な前記マイクロ波の移動距離が、その材料の「半減深さ」と定義される。また、前記半減深さが100mm以上である材料が、「透過材」と定義され、前記半減深さが100mm未満である材料が、「吸収材」と定義される。
本発明に係るマイクロ波照射方法の特徴は、前記被加熱対象の構成、並びに、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置される際の前記被加熱対象の載置態様にある。
具体的には、本発明に係るマイクロ波照射方法の第1の特徴は、前記被加熱対象が、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、「前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面とが向かい合って接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部を透過した後に前記第2被加熱体の接合面に照射される」ように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波が照射されること、にある。
ここにおいて、前記第1、第2被加熱体は、緻密質又は多孔質の固体であることが好ましい。前記反射機構によって反射されたマイクロ波の全てが前記第1被加熱体に進入するように、前記被加熱対象が配置されることが好ましい。
上記第1の特徴によれば、第1被加熱体は「透過材」で構成されている。従って、第1被加熱体に進入したマイクロ波の殆ど全てが第1被加熱体を透過する。即ち、反射機構によって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、第1被加熱体を透過した後に、第2被加熱体の接合面(=照射面)に照射される。この構成では、上記背景技術の欄に記載した「反射されたマイクロ波が集光して被加熱対象に直接的に照射される構成」と比べて、第2被加熱体の接合面(=照射面)に発生する温度差(温度勾配)が小さくなる(詳細は、後述する)。この結果、第2被加熱体の接合面(=照射面)にクラックが発生し難くなる。
また、本発明に係るマイクロ波照射方法の第2の特徴は、前記被加熱対象が、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体と、前記第1、第2被加熱体を接合するための接合材と、を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、前記接合材は前記透過材で構成され、「向かい合う前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面との間に前記接合材が介在し、前記第1被加熱体の接合面と前記接合材とが接触するとともに前記第2被加熱体の接合面と前記接合材とが接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部及び前記接合材の内部を透過した後に前記第2被加熱体の接合面に照射される」ように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波が照射されること、にある。
上記第2の特徴によれば、反射機構によって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、第1被加熱体及び接合材を透過した後に、第2被加熱体の接合面(=照射面)に照射される。この場合も、上記第1の特徴と同じ理由によって、第2被加熱体の接合面(=照射面)に発生する温度差(温度勾配)が小さくなる(詳細は、後述する)。この結果、第2被加熱体の接合面(=照射面)にクラックが発生し難くなる。
また、本発明に係るマイクロ波照射方法の第3の特徴は、前記被加熱対象が、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体と、前記第1、第2被加熱体を接合するための接合材と、を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、前記接合材は前記吸収材で構成され、「向かい合う前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面との間に前記接合材が介在し、前記第1被加熱体の接合面と前記接合材とが接触するとともに前記第2被加熱体の接合面と前記接合材とが接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部を透過した後に前記接合材に照射される」ように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波が照射されること、にある。
また、本発明に係るマイクロ波照射方法の第4の特徴は、上記第3の特徴において、前記第2被加熱体を構成する材料を「吸収材」から「透過材」に変更することによって得られる。
上記第3、第4の特徴によれば、反射機構によって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、第1被加熱体を透過した後に、接合材における第1被加熱体との界面(=照射面)に照射される。この構成でも、上記背景技術の欄に記載した「反射されたマイクロ波が集光して被加熱対象に直接的に照射される構成」と比べて、第2被加熱体の接合面に発生する温度差(温度勾配)が小さくなる(詳細は、後述する)。この結果、第2被加熱体の接合面にクラックが発生し難くなる。
本発明に係るマイクロ波照射方法の実施形態に使用されるマイクロ波照射装置の全体の概略構成図である。 比較例において、被加熱体にマイクロ波が照射される一例を示した斜視図である。 図2に示す比較例において、熱の伝わり方を説明するための図である。 図2に示す比較例において、被加熱体の温度分布を示すグラフであり、具体的には、(a)は、被加熱体の照射面におけるx軸方向における温度分布を示し、(b)は、被加熱体の照射面におけるy軸方向における温度分布を示し、(c)は、被加熱体の厚さ方向における温度分布を示す。 第1実施形態において、被加熱対象にマイクロ波が照射される一例を示した、図2に対応する斜視図である。 図5に示す本実施形態において、熱の伝わり方を説明するための、図3に対応する図である。 図5に示す本実施形態において、被加熱体の温度分布を示した、図4に対応するグラフである。 第2実施形態において、被加熱対象にマイクロ波が照射される一例を示した、図5に対応する斜視図である。 図8に示す第2実施形態において、熱の伝わり方を説明するための、図6に対応する図である。 第3実施形態において、被加熱対象にマイクロ波が照射される一例を示した、図5に対応する斜視図である。 図10に示す第3実施形態において、熱の伝わり方を説明するための、図6に対応する図である。 第4実施形態において、被加熱対象にマイクロ波が照射される一例を示した、図5に対応する斜視図である。 図12に示す第4実施形態において、熱の伝わり方を説明するための、図6に対応する図である。
以下、本発明に係るマイクロ波照射方法の実施形態(本実施形態)について説明する。
(マイクロ波照射装置の構成)
図1は、本実施形態に使用される、既に知られているマイクロ波照射装置の全体の概略を示す。この装置は、マイクロ波を発生するマイクロ波源10と、マイクロ波源10から発生したマイクロ波を反射して集光する反射機構20と、被加熱対象を載置する載置台30と、マイクロ波が装置の外部へ漏洩するのを防止するための筐体40と、を備える。この装置は、筐体40内の空気が常温の状態で使用される。
マイクロ波源10は、マイクロ波を発生する電子管11と、電子管11の作動に必要な磁場を形成する磁場発生装置12と、電子管11の先端部(筐体40内)に設けられたアンテナ13と、を備える。電子管11は、例えば、ジャイロトロンを含んで構成される。磁場発生装置12は、例えば、電磁石を含んで構成される。反射機構20は、筐体40内に設けられ、凹状の曲面ミラーを含んで構成される。この曲面ミラーは、アンテナ13から放出されたマイクロ波を反射し、載置台30に載置された被加熱対象に向けてビーム状に集光する。
以下、この既に知られているマイクロ波照射装置の作動について簡単に説明する。電子管11は、図示しない電源装置から電力を供給され、且つ、磁場発生装置12から磁場を供給されながら、マイクロ波(10GHz〜300GHzの電波(電磁波))を発生する。典型的には、マイクロ波の周波数は28GHz、マイクロ波の出力は200Wである。電子管11内で発生したマイクロ波は、(導波管内伝搬モードで)電子管11内を伝搬してアンテナ13に達し、アンテナ13から、(ビーム状伝搬モードで)筐体40内の反射機構20(曲面ミラー)に向けて放出される。その後、(ビーム状伝搬モードの)マイクロ波は、反射機構20(曲面ミラー)によって反射され、載置台30に載置された被加熱対象の照射面(或いは、照射面の近傍)が焦点と一致するように、集光される。このように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波は、集光されて被加熱対象の照射面に照射される。ここで、被加熱対象は、「吸収材」(後述する)で構成される部分を少なくとも含む。この結果、被加熱対象が局所的に加熱される。
以下、先ず、「半減深さ」、「透過材」、及び、「吸収材」について定義しておく。一般に、或る材料の「半減深さ」とは、「その材料の内部をマイクロ波が通過する際に、マイクロ波のエネルギーの大きさ(単位:ワット(W))が半減するのに必要なマイクロ波の移動距離」と定義される。「半減深さ(m)」は、下記(1)式によって算出される。下記(1)式において、αは半減深さ定数(m/s)、fはマイクロ波の周波数(Hz)、εrはその材料の比誘電率(無次元)、tanδはその材料の誘電正接(無次元)である。εr、及び、tanδは、マイクロ波の周波数f、及び、温度によって変化する。半減深さ定数α=3.31×10^7(一定)である。
半減深さ=α/(f×εr^(1/2)×tanδ) …(1)
特に、本明細書では、或る材料の「半減深さ(m)」とは、「マイクロ波の周波数fが28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、その材料の内部をマイクロ波が通過する際に、マイクロ波のエネルギーの大きさ(単位:ワット(W))が半減するのに必要なマイクロ波の移動距離」と定義される。従って、本明細書で定義される、或る材料の「半減深さ(m)」は、マイクロ波の周波数fが28GHz、且つ、温度が25℃という条件下にて実測されたその材料のεr、及び、tanδのそれぞれの値を上記(1)式に適用することによって算出され得る。
本明細書では、「半減深さ」が100mm以上の材料が、「透過材」と定義され、「半減深さ」が100mm未満の材料が、「吸収材」と定義される。「透過材」は、マイクロ波(10GHz〜300GHzの電波(電磁波))を殆ど吸収せずに透過するので(半減深さが十分に大きいので)、マイクロ波を照射しても、殆ど加熱されない(温度が殆ど上昇しない)。一方、「吸収材」は、マイクロ波(10GHz〜300GHzの電波(電磁波))を殆ど吸収するので(半減深さが十分に小さいので)、マイクロ波が照射されると、十分に加熱される(温度が上昇し易い)。
図2は、この既に知られているマイクロ波照射装置を用いて、被加熱対象としての「接合されるべき2つの直方体状のセラミック体(被加熱体A、及び、被加熱体B)」を接合する場合の一例を示す。この例では、被加熱体A、B共に、「吸収材」で構成されている。この場合、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波が集光されて、図2に示すように、載置台30に載置された被加熱体A,Bの照射面(上面、x−y平面方向の面)における接合部分(接合面の近傍部分)に直接的に照射される。マイクロ波のビーム中心は、被加熱体A,Bの接合面を通る。この場合、マイクロ波を照射しながら、マイクロ波と被加熱体A,Bとの相対位置をy軸方向に徐々に移動することによって、被加熱体A,Bの照射面における「マイクロ波が照射される領域」(マイクロ波のスポット位置)を接合面に沿って(y軸方向に沿って)徐々に移動することが好適である。これにより、被加熱体A,Bにおける接合部分の近傍のみを溶かして(接合部分の周囲の広い範囲を溶かすことなく)、被加熱体A,Bを確実に接合することができる。
(被加熱体の照射面におけるクラックの発生)
ところで、図2に示すように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波を集光して被加熱体に直接的に照射すると、被加熱体(被加熱体A,B)の照射面にクラックが発生するという問題が発生し得る。以下、この点について詳述する。
図3は、図2に示すように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波が集光されて被加熱体(被加熱体A,B)の照射面(上面)における接合部分に直接的に照射される場合における、熱の伝わり方の一例を示す。被加熱体の周囲に存在する空気は、マイクロ波を殆ど吸収せずに透過する。従って、マイクロ波が被加熱体に照射されても、マイクロ波が通過してきた空気(従って、被加熱体の周囲に存在する空気)の温度は殆ど上昇しない(常温の近傍に維持される)。一方、被加熱体は「吸収材」で構成されている。従って、図3に示すように、マイクロ波が被加熱体の照射面における接合部分に照射されると、マイクロ波が前記照射面の接合部分に吸収され、前記照射面の接合部分の温度が上昇する。前記照射面の接合部分の温度上昇によって発生する熱(より具体的には、赤外線)は、図3に細い黒矢印で示すように、伝導熱として、前記照射面の前記接合部分(マイクロ波が照射される領域)から、前記照射面における前記接合部分の外側(x−y平面方向)、及び、被加熱体の内部(z軸負方向)に向けて広がるように伝導されていく。この伝導熱の伝導によって、被加熱体の照射面、及び被加熱体の内部の広い範囲に亘って、被加熱体の温度が上昇していく。
被加熱体の照射面の温度が上昇すると、被加熱体の照射面からは、図3に太い黒矢印で示すように、放射熱(より具体的には、赤外線)が上方に向けて放出される。この放射熱の放出によって、被加熱体の照射面の温度が低下する。被加熱体の照射面の周囲に存在する空気は、この放射熱を殆ど吸収しない。即ち、この放射熱が放出されても、被加熱体の照射面の周囲に存在する空気の温度は殆ど上昇しない。従って、被加熱体の照射面の周囲に存在する空気は、「外部から照射面に供給される熱の発生源」とはならない。換言すれば、マイクロ波以外では、「外部から照射面に供給される熱の発生源」が存在しない。
図4(a)は、被加熱体の照射面におけるx軸方向における温度分布の一例を示し、図4(b)は、被加熱体の照射面におけるy軸方向における温度分布の一例を示し、図4(c)は、被加熱体の接合部分の厚さ方向における温度分布の一例を示す。図4(a)(b)に示すように、被加熱体の照射面の温度は、マイクロ波のビーム中心から離れるにつれて、大きく低下していく。換言すれば、被加熱体の照射面に発生する温度差(温度勾配)が大きい。加えて、図4(c)に示すように、被加熱体の厚さ方向に関し、照射面から僅かに内側の部分と比べて照射面の温度が低い。換言すれば、被加熱体の厚さ方向における照射面からの近傍領域において温度差(温度勾配)が大きい。これらのような大きな温度差(温度勾配)の発生は、被加熱体の内部での上述した伝導熱の伝導量に対して被加熱体の照射面からの上述した放射熱の放出量が相当程度大きいこと、並びに、マイクロ波以外で「外部から照射面に供給される熱の発生源」が存在しないことに起因する。
上述した被加熱体の照射面にクラックが発生するのは、被加熱体の照射面(或いは、厚さ方向における照射面の近傍)に上述のような大きい温度差(温度勾配)が発生することによって、照射面に過大な熱応力が局所的に発生することに基づく、と考えられる。以上のように、図1に示す既に知られているマイクロ波照射装置を利用して、マイクロ波を集光して被加熱体に直接的に照射すると、被加熱体の照射面にクラックが発生し易い。
(被加熱体におけるクラックの発生頻度の低減)
<第1実施形態>
このようなクラックの発生頻度を低減するため、本発明に係るマイクロ波照射方法の第1実施形態では、図2、及び図3に示す態様に対して、被加熱対象の構成、並びに、被加熱対象が載置台30の上に載置される際の被加熱対象の載置態様が変更された(後述する第2〜第4実施形態も同様)。
具体的には、第1実施形態では、図5に示すように、被加熱対象が、接合されるべき被加熱体A、及び、被加熱体Bからなる。被加熱体Aは「透過材」で構成され、被加熱体Bは「吸収材」で構成される。被加熱体用の「透過材」の材料としては、例えば、窒化アルミ、炭化ケイ素、αアルミナ等が挙げられ、被加熱体用の「吸収材」の材料としては、例えば、ジルコニア、βアルミナ等が挙げられる(後述する第2〜第4実施形態についても同様。)。図5に示す例では、被加熱体A、Bは共に、例えば、幅(x軸方向)30mm、奥行き(y軸方向)30mm、高さ(z軸方向)20mmの直方体状を呈している(後述する第2〜第4実施形態についても同様。)。
第1実施形態では、図5に示すように、載置台30に載置された被加熱体Bの上に、被加熱体Aが直接積まれている。換言すれば、被加熱体Aの接合面(下面)と被加熱体Bの接合面(上面)とが向かい合って接触している。曲面ミラーによって反射されたマイクロ波の全てが上方から被加熱体Aに進入するように、被加熱対象(被加熱体A+被加熱体B)が配置されている。反射されたマイクロ波は、被加熱体Aの内部を透過した後に、被加熱体Bの接合面(上面)に照射される。なお、以下、反射されたマイクロ波が最初に照射される「吸収材で構成された物体の面」を「照射面」と呼ぶことにする。図5に示す例では、被加熱体Bの接合面(上面)が「照射面」となる。
以下、図5に示す第1実施形態の作用・効果について説明する。図6は、図5に示すように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波が、被加熱体Aを透過した後に、被加熱体Bの接合面(=照射面)に集光して照射される場合における、熱の伝わり方の一例を示す。被加熱体Aは、「透過材」で構成されている。従って、マイクロ波が被加熱体Aを透過しても、被加熱体Aは殆ど加熱されない。一方、被加熱体Aに進入したマイクロ波の殆ど全てが被加熱体Aを透過する。即ち、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、被加熱体Aを透過した後に、被加熱体Bの接合面(=照射面)に照射される。この結果、被加熱体Bの接合面の温度が上昇し、図6に太い黒矢印で示すように、温度が上昇した被加熱体Bの接合面(上面)から、被加熱体Bの接合面に接触している被加熱体Aの接合面(下面)へ、伝達熱が上向きに伝達される。以下、この伝達熱を「一次伝達熱」と呼ぶ。
被加熱体Aの接合面は、この一次伝達熱を受ける。この結果、被加熱体Aの接合面の温度が上昇する。被加熱体Aの接合面の温度が上昇すると、図6に太い白矢印で示すように、被加熱体Aの接合面(下面)から、被加熱体Bの接合面(上面)へ、伝達熱が下向きに伝達される。以下、この伝達熱を「二次伝達熱」と呼ぶ。
被加熱体Bの接合面は、この二次伝達熱を受ける。換言すれば、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Bの接合面に供給される熱の発生源」(=二次伝達熱)が存在する。被加熱体Bの接合面の温度分布は、被加熱体Bの内部での上述した「伝導熱」の伝導による温度の上昇と、「一次伝達熱」の放出による温度の低下と、「二次伝達熱」の供給による温度の上昇と、のバランスによって決定される。
図7(a)〜図7(c)は、上述した図4(a)〜図4(c)にそれぞれ対応している。図7(a)〜図7(c)において、実線は、図5に示す第1実施形態の温度分布を示し、二点鎖線は、図4に示した温度分布と同じ温度分布(即ち、図2に示す態様の温度分布)を示す。図7(a)〜図7(c)から理解できるように、第1実施形態では、図2に示す態様と比べて、被加熱体Bの接合面(=照射面)に発生する温度差(温度勾配)、並びに、被加熱体Bの厚さ方向における接合面(=照射面)からの近傍領域における温度差(温度勾配)が共に小さくなる。これは、上述したように、図2に示す態様と異なり、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Bの接合面に供給される熱の発生源」(=二次伝達熱)が存在することに起因する。この結果、被加熱体Bの接合面(=照射面)に過大な熱応力が発生し難くなることによって、被加熱体Bの照射面(=照射面)にクラックが発生し難くなる。
加えて、図6から理解できるように、被加熱体Aの接合面についても、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Aの接合面に供給される熱の発生源」(=一次伝達熱)が存在する。この結果、被加熱体Aの接合面に発生する温度差(温度勾配)も小さくなり、被加熱体Aの照射面にもクラックが発生し難くなる。
以上、第1実施形態では、被加熱対象(=被加熱体A+被加熱体B)の全体について、クラックが発生する頻度を低減することができる。この第1実施形態では、被加熱体Aにおける接合面の近傍部分、及び、被加熱体Bにおける接合面の近傍部分が、温度上昇によって溶融されることによって、被加熱体A、Bの接合面同士が確実に接合される。
<第2実施形態>
次に、本発明に係るマイクロ波照射方法の第2実施形態について、図5及び図6にそれぞれ対応する図8及び図9を参照しながら説明する。この第2実施形態は、向かい合う被加熱体Aの接合面(下面)と被加熱体Bの接合面(上面)との間に、「透過材」で構成された接合材が介在している点においてのみ、接合材が介在されていない上記第1実施形態と異なる。
即ち、第2実施形態では、図8に示すように、被加熱対象が、接合されるべき被加熱体A及び被加熱体Bと、被加熱体A、Bを接合するための接合材と、からなる。被加熱体Aは「透過材」で構成され、接合材は「透過材」で構成され、被加熱体Bは「吸収材」で構成される。従って、被加熱体Bの接合面(上面)が「照射面」となる。接合材用の「透過材」としては、例えば、窒化アルミ、炭化ケイ素、αアルミナ等が挙げられる。図8に示す例では、接合材は、例えば、幅(x軸方向)30mm、奥行き(y軸方向)30mm、高さ(z軸方向)1mmの極薄の直方体状を呈している(後述する第3、第4実施形態についても同様。)。被加熱体Aの接合面(下面)と接合材の上面とが接触し、被加熱体Bの接合面(上面)と接合材の下面とが接触している。
第2実施形態では、図9に示すように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、被加熱体Aの内部、及び、接合材の内部を透過した後に、被加熱体Bの接合面(=照射面)に照射される。この結果、被加熱体Bの接合面の温度が上昇し、図9に太い黒矢印で示すように、温度が上昇した被加熱体Bの接合面(上面)から、被加熱体Bの接合面に接触している接合材の下面へ、一次伝達熱が上向きに伝達される。
接合材の下面は、この一次伝達熱を受ける。この結果、接合材の温度が上昇する。接合材の温度が上昇すると、図9に太い白矢印で示すように、接合材の下面から、被加熱体Bの接合面(上面)へ、二次伝達熱が下向きに伝達される。被加熱体Bの接合面は、この二次伝達熱を受ける。換言すれば、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Bの接合面に供給される熱の発生源」(=二次伝達熱)が存在する。この結果、被加熱体Bの接合面に発生する温度差(温度勾配)が小さくなり、被加熱体Bの照射面にクラックが発生し難くなる。
加えて、図9に太い白矢印で示すように、温度が上昇した接合材の上面から、被加熱体Aの接合面(下面)へ、二次伝達熱が上向きに伝達される。被加熱体Aの接合面は、この二次伝達熱を受ける。換言すれば、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Aの接合面に供給される熱の発生源」(=二次伝達熱)が存在する。この結果、被加熱体Aの接合面に発生する温度差(温度勾配)も小さくなり、被加熱体Aの照射面にクラックが発生し難くなる。
以上、第2実施形態では、被加熱対象(=被加熱体A+被加熱体B+接合材)の全体について、クラックが発生する頻度を低減することができる。この第2実施形態では、接合材、並びに、被加熱体Aにおける接合面の近傍部分、及び、被加熱体Bにおける接合面の近傍部分が、温度上昇によって溶融されることによって、被加熱体A、Bの接合面同士が確実に接合される。
<第3実施形態>
次に、本発明に係るマイクロ波照射方法の第3実施形態について、図8及び図9にそれぞれ対応する図10及び図11を参照しながら説明する。この第3実施形態は、向かい合う被加熱体Aの接合面(下面)と被加熱体Bの接合面(上面)との間に介在している接合材が「吸収材」で構成されている点においてのみ、接合材が「透過材」で構成されている上記第2実施形態と異なる。
即ち、第3実施形態では、図10に示すように、被加熱体Aは「透過材」で構成され、接合材は「吸収材」で構成され、被加熱体Bは「吸収材」で構成される。従って、接合材の上面が「照射面」となる。接合材用の「吸収材」としては、例えば、ジルコニア、βアルミナ等が挙げられる(後述する第4実施形態についても同様。)。
第3実施形態では、図11に示すように、曲面ミラーによって反射されたマイクロ波の殆ど全て(例えば、90%以上)が、被加熱体Aの内部を透過した後に、接合材の上面(=照射面)に照射される。この結果、接合材の温度が上昇する。接合材の温度が上昇すると、図11に太い黒矢印で示すように、接合材の下面から、被加熱体Bの接合面(上面)へ、一次伝達熱が下向きに伝達される。被加熱体Bの接合面は、この一次伝達熱を受ける。換言すれば、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Bの接合面に供給される熱の発生源」(=一次伝達熱)が存在する。この結果、被加熱体Bの接合面に発生する温度差(温度勾配)が小さくなり、被加熱体Bの照射面にクラックが発生し難くなる。
加えて、図11に太い黒矢印で示すように、温度が上昇した接合材の上面から、被加熱体Aの接合面(下面)へ、一次伝達熱が上向きに伝達される。被加熱体Aの接合面は、この一次伝達熱を受ける。換言すれば、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Aの接合面に供給される熱の発生源」(=一次伝達熱)が存在する。この結果、被加熱体Aの接合面に発生する温度差(温度勾配)も小さくなり、被加熱体Aの照射面にクラックが発生し難くなる。
以上、第3実施形態では、被加熱対象(=被加熱体A+被加熱体B+接合材)の全体について、クラックが発生する頻度を低減することができる。この第3実施形態でも、上記第2実施形態と同様、接合材、並びに、被加熱体Aにおける接合面の近傍部分、及び、被加熱体Bにおける接合面の近傍部分が、温度上昇によって溶融されることによって、被加熱体A、Bの接合面同士が確実に接合される。
<第4実施形態>
次に、本発明に係るマイクロ波照射方法の第4実施形態について、図10及び図11にそれぞれ対応する図12及び図13を参照しながら説明する。この第4実施形態は、被加熱体Bが「透過材」で構成されている点においてのみ、被加熱体Bが「吸収材」で構成されている上記第3実施形態と異なる。
即ち、第4実施形態では、図12に示すように、被加熱体Aは「透過材」で構成され、接合材は「吸収材」で構成され、被加熱体Bは「透過材」で構成される。従って、接合材の上面が「照射面」となる。
第4実施形態では、図11及び図13の比較から理解できるように、上記第3実施形態と全く同じ理由によって、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Bの接合面に供給される熱の発生源」(=一次伝達熱)が存在し、且つ、マイクロ波以外で「外部から被加熱体Aの接合面に供給される熱の発生源」(=一次伝達熱)が存在する。従って、上記第3実施形態と同様、この第4実施形態でも、被加熱対象(=被加熱体A+被加熱体B+接合材)の全体について、クラックが発生する頻度を低減することができる。この第4実施形態でも、上記第2、第3実施形態と同様、接合材、並びに、被加熱体Aにおける接合面の近傍部分、及び、被加熱体Bにおける接合面の近傍部分が、温度上昇によって溶融されることによって、被加熱体A、Bの接合面同士が確実に接合される。
10…マイクロ波源、20…反射機構(曲面ミラー)、30…載置台

Claims (4)

  1. 周波数が10GHz〜300GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波源と、
    前記マイクロ波源から発生した前記マイクロ波を反射して集光する反射機構と、
    前記反射機構によって反射された前記マイクロ波が照射される対象である被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置を利用して、前記載置台に載置された前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を集光して照射する、マイクロ波照射方法であって、
    前記マイクロ波の周波数が28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、ある材料の内部を前記マイクロ波が通過する際に、前記マイクロ波のエネルギーの大きさが半減するのに必要な前記マイクロ波の移動距離が、その材料の半減深さと定義され、
    前記半減深さが100mm以上である材料が、透過材と定義され、
    前記半減深さが100mm未満である材料が、吸収材と定義され、
    前記被加熱対象は、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、
    前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面とが向かい合って接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部を透過した後に前記第2被加熱体の接合面に照射されるように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を照射する、マイクロ波照射方法。
  2. 周波数が10GHz〜300GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波源と、
    前記マイクロ波源から発生した前記マイクロ波を反射して集光する反射機構と、
    前記反射機構によって反射された前記マイクロ波が照射される対象である被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置を利用して、前記載置台に載置された前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を集光して照射する、マイクロ波照射方法であって、
    前記マイクロ波の周波数が28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、ある材料の内部を前記マイクロ波が通過する際に、前記マイクロ波のエネルギーの大きさが半減するのに必要な前記マイクロ波の移動距離が、その材料の半減深さと定義され、
    前記半減深さが100mm以上である材料が、透過材と定義され、
    前記半減深さが100mm未満である材料が、吸収材と定義され、
    前記被加熱対象は、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体と、前記第1、第2被加熱体を接合するための接合材と、を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、前記接合材は前記透過材で構成され、
    向かい合う前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面との間に前記接合材が介在し、前記第1被加熱体の接合面と前記接合材とが接触するとともに前記第2被加熱体の接合面と前記接合材とが接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部及び前記接合材の内部を透過した後に前記第2被加熱体の接合面に照射されるように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を照射する、マイクロ波照射方法。
  3. 周波数が10GHz〜300GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波源と、
    前記マイクロ波源から発生した前記マイクロ波を反射して集光する反射機構と、
    前記反射機構によって反射された前記マイクロ波が照射される対象である被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置を利用して、前記載置台に載置された前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を集光して照射する、マイクロ波照射方法であって、
    前記マイクロ波の周波数が28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、ある材料の内部を前記マイクロ波が通過する際に、前記マイクロ波のエネルギーの大きさが半減するのに必要な前記マイクロ波の移動距離が、その材料の半減深さと定義され、
    前記半減深さが100mm以上である材料が、透過材と定義され、
    前記半減深さが100mm未満である材料が、吸収材と定義され、
    前記被加熱対象は、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体と、前記第1、第2被加熱体を接合するための接合材と、を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記吸収材で構成され、前記接合材は前記吸収材で構成され、
    向かい合う前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面との間に前記接合材が介在し、前記第1被加熱体の接合面と前記接合材とが接触するとともに前記第2被加熱体の接合面と前記接合材とが接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部を透過した後に前記接合材に照射されるように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を照射する、マイクロ波照射方法。
  4. 周波数が10GHz〜300GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波源と、
    前記マイクロ波源から発生した前記マイクロ波を反射して集光する反射機構と、
    前記反射機構によって反射された前記マイクロ波が照射される対象である被加熱対象が載置される載置台と、を備えたマイクロ波照射装置を利用して、前記載置台に載置された前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を集光して照射する、マイクロ波照射方法であって、
    前記マイクロ波の周波数が28GHzであり且つ温度が25℃という条件下において、ある材料の内部を前記マイクロ波が通過する際に、前記マイクロ波のエネルギーの大きさが半減するのに必要な前記マイクロ波の移動距離が、その材料の半減深さと定義され、
    前記半減深さが100mm以上である材料が、透過材と定義され、
    前記半減深さが100mm未満である材料が、吸収材と定義され、
    前記被加熱対象は、接合されるべき第1被加熱体及び第2被加熱体と、前記第1、第2被加熱体を接合するための接合材と、を含み、前記第1被加熱体は前記透過材で構成され、前記第2被加熱体は前記透過材で構成され、前記接合材は前記吸収材で構成され、
    向かい合う前記第1被加熱体の接合面と前記第2被加熱体の接合面との間に前記接合材が介在し、前記第1被加熱体の接合面と前記接合材とが接触するとともに前記第2被加熱体の接合面と前記接合材とが接触し、且つ、前記反射されたマイクロ波が前記第1被加熱体の内部を透過した後に前記接合材に照射されるように、前記被加熱対象が前記載置台の上に載置された状態で、前記被加熱対象に前記反射されたマイクロ波を照射する、マイクロ波照射方法。
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