JP2015187341A - ライン型天井構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐震性が高く、崩落した場合であっても被害が少なく、かつ高い意匠性を確保できるライン型天井構造体を提供する。【解決手段】照明器具41、複数の第1及び第2の天井支持部材11、21、並びに尺長天井板31を具備しており、照明器具41が、第1の天井支持部材11に沿って設置されており、第1の天井支持部材11が、部屋側に露出して部屋側で尺長天井板31を係止する第1の露出係止部11aを有し照明器具41と互いに略平行に配置されており、第2の天井支持部材21が、部屋側に露出して部屋側で尺長天井板31を係止する第2の露出係止部21aを有し第1の天井支持部材11と略直交して配置されており、隣接する2つの第1の天井支持部材11と隣接する2つの第2の天井支持部材21とによって囲まれた尺長領域を形成しており、尺長天井板31が、グラスウール尺長天井板であり尺長領域に支持されているライン型天井構造体。【選択図】図1

Description

本発明は、ライン型天井構造体に関する。より詳しくは、本発明は、耐震性が高く、仮に崩落した場合であっても被害が少なく、かつ高い意匠性を確保できるライン型天井構造体に関する。
オフィスビル等に設置される天井構造体は、照明器具、天井板、並びにそれらを支持している天井支持部材を具備している。この天井構造体は、照明器具等及び天井支持部材の配置の違いから、ライン型とグリッド型とに大きく分類されている。
ライン型天井構造体では、部屋側から見た概略図を図2(a)に、天井裏側から見た概略図を図2(b)に示すように、第1の天井支持部材(12)が互いに略平行に配置されており、照明器具等(42)が第1の天井支持部材(12)に沿って設置されており、第2の天井支持部材(22)が第1の天井支持部材(12)と略直交して配置されており、かつ第1及び第2の天井支持部材(12、22)で囲まれた尺長領域に尺長天井板(32)を配置する。
天井構造体で用いられる天井板としては、石膏ボード、ロックウール天井板、グラスウール天井板等が挙げられるが、ライン型天井構造体のための尺長天井板としては、グラスウールは用いられず、ロックウールが主に用いられている。
また、ライン型天井構造体のための尺長天井板としてロックウールを使用する際には、第2の天井支持部材(22)は、図4(a)のように、尺長天井板(32)の側面に挿入されて天井板(32)を係止する挿入係止部(22a)を有している。このような挿入係止部(22a)は、部屋側に露出せず、したがって図2(a)で示されるように、尺長天井板(32)の間の境界(32a)が目立たないので、意匠性の点で好ましいとされている。なお、グラスウール製の天井板では側面に溝を形成するのが困難であるので、このような挿入係止部を有する天井支持部材との組み合わせでは用いられていない。
これに対して、グリッド型天井構造体では、部屋側から見た概略図を図3(a)に、天井裏側から見た概略図を図3(b)に示すように、第1の天井支持部材(13)と第2の天井支持部材(23)と略直交させて格子状に配置し、第1及び第2の天井支持部材で囲まれた格子状の領域に、天井板(33)及び照明器具等(43)を配置する。
グリッド型天井構造体においては、天井板としてロックウールと並んで、グラスウールが用いられることもある。
グリッド型天井構造体のための天井板としてグラスウールを使用する場合には、第1及び第2の天井支持部材(13、23)は、図4(b)のように、部屋側に露出して部屋側で天井板(33)を係止する露出係止部(13a、23a)を有している。図3(a)で示されるように、このような露出係止部(13a、23a)は、部屋側に露出し、したがって天井板(33)の間に境界線として現れる。しかしながら、グリッド型天井構造体においては、このような天井の境界線は、格子状の模様として認識されて、意匠性に関してあまり問題視されていない。
本発明では、耐震性が高く、仮に崩落した場合であっても被害が少なく、かつ高い意匠性を確保できるライン型天井構造体を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は以下の解決手段を採用する:
[1] 照明器具、それぞれ略平行に並んでいる複数の第1及び第2の天井支持部材、並びに尺長天井板を具備しているライン型天井構造体であって、
前記照明器具が、前記第1の天井支持部材に沿って設置されており、
前記第1の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第1の露出係止部を有し、かつ前記照明器具と互いに略平行に配置されており、
前記第2の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第2の露出係止部を有し、かつ前記第1の天井支持部材と略直交して配置されており、それにより隣接する2つの前記第1の天井支持部材と隣接する2つの前記第2の天井支持部材によって囲まれた、前記第1の天井支持部材側を短辺とする尺長領域を形成しており、
前記尺長天井板が、グラスウール尺長天井板であり、かつ前記第1及び第2の露出係止部によって、前記尺長領域に支持されており、
前記尺長領域の短辺と長辺との比が、1:1.1〜1:10であり、
前記第2の露出係止部の幅と第1の露出係止部の幅との比が、1:1.1〜1:10である、
ライン型天井構造体。
[2] 前記尺長領域の短辺と長辺との比が、1:1.5〜1:5であり、
前記第2の露出係止部の幅と第1の露出係止部の幅との比が、1:1.5〜1:5である、
前記[1]に記載のライン型天井構造体。
[3] 前記尺長領域の短辺の長さが、300mm〜1500mmであり、かつ
前記第2の露出係止部の幅が、6mm〜30mmである、
前記[1]に記載のライン型天井構造体。
[4] 照明器具、それぞれ略平行に並んでいる複数の第1及び第2の天井支持部材、並びに尺長天井板を具備しているライン型天井構造体であって、
前記照明器具が、前記第1の天井支持部材に沿って設置されており、
前記第1の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第1の露出係止部を有し、かつ前記照明器具と互いに略平行に配置されており、
前記第2の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第2の露出係止部を有し、かつ前記第1の天井支持部材と略直交して配置されており、それにより隣接する2つの前記第1の天井支持部材と隣接する2つの前記第2の天井支持部材とによって囲まれた、前記第1の天井支持部材側を短辺とする尺長領域を形成しており、
前記尺長天井板が、グラスウール尺長天井板であり、かつ前記第1及び第2の露出係止部によって、前記尺長領域に支持されており、
前記尺長領域の短辺及び長辺の長さは、それぞれ300mm〜1400mm及び1200mm〜5000mmの範囲から長辺が長くなるように選択され、かつ
前記第2及び第1の露出係止部の幅がそれぞれ、6mm〜19mm及び20mm〜50mmである、
ライン型天井構造体。
[5] 前記尺長領域の短辺及び長辺の長さがそれぞれ、500mm〜1400mm及び1500mm〜4000mmであり、かつ
前記第2及び第1の露出係止部の幅がそれぞれ、10mm〜19mm及び20mm〜40mmである、
前記[4]に記載のライン型天井構造体。
[6] 前記第1及び第2の天井支持部材が、前記尺長天井板を突き刺して固定できる突刺固定部をさらに有する、前記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
[7] 前記尺長天井板のグラスウール密度が、30kg/m〜100kg/mである、前記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
[8] 吊りボルト、ブレース材、及びこれらの連結具を更に具備している、前記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
[9] 前記ブレース材を、18m/組〜25m/組で有する、前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
[10] 2.2Gの水平震度に対して前記尺長天井板が崩落しない、前記[9]に記載のライン型天井構造体。
本発明のライン型天井構造体によれば、耐震性が高く、仮に崩落した場合であっても被害が少なく、かつ高い意匠性を確保できる。
本発明のライン型天井構造体の概略図である。(a)は部屋側から見た図であり、(b)は天井裏側から見た図である。 ロックウール天井板を用いた従来のライン型天井構造体の概略図である。(a)は部屋側から見た図であり、(b)は天井裏側から見た図である。 従来のグリッド型天井構造体の概略図である。(a)は部屋側から見た図であり、(b)は天井裏側から見た図である。 天井支持部材が天井板を支持する部分の断面図である。(a)は従来からのロックウール天井板を支持する場合であり、(b)は本発明においてグラスウール天井板を支持する場合である。 本発明の天井構造体の揺れを示す概略図である。(a)は尺長天井板の長手方向の揺れを示しており、(b)は尺長天井板の短手方向の揺れを示している。 本発明の好ましい実施態様で用いられる突刺固定部を示す概略図である。ここでは、突刺固定部を表示させるために手前側の天井板を省略して表示している。 吊りボルト、ブレース材、及びこれらの連結具を含む天井構造体の概略図である。
<ライン型天井構造体>
本発明のライン型天井構造体は、照明器具;第1及び第2の天井支持部材;並びに尺長天井板を含む。
(照明器具)
照明器具は、好ましくは一直線状に、複数列で並んで、かつ連続的に又は不連続的に配置されている。この照明器具は、第1の天井支持部材によって、天井構造体に沿って設置され固定されている。
(天井支持部材)
天井支持部材は、それぞれ略平行に並んでいる複数の第1の天井支持部材及び第2の天井支持部材を少なくとも含む。第1の天井支持部材と第2の天井支持部材とを上面からみた場合、これらは略平行四辺形、好ましくは略長方形の尺長領域を構成し、この領域において尺長天井板を支持する。
第1の天井支持部材は、図4(b)に示すような露出係止部を有し、その露出係止部の片側上で、グラスウール天井板を支持し、もう片方の露出係止部上で照明器具を支持することができる。また、第2の天井支持部材も露出係止部を有し、その両側上で、グラスウール天井板を支持する。なお、露出係止部は、天井支持部材の中央に位置している必要はない。第1の天井支持部材及び第2の天井支持部材はそれぞれ独立した形状を有していてもよく、特に第1の天井支持部材については、固定する照明器具等の形状を考慮して、係止部の位置、形状等を適宜変更することができる。また、図4(a)及び(b)においては、天井支持部材の下側部分(露出係止部)のみが表示されているが、天井支持部材の上側部分の形状については、本発明において特に限定されない。すなわち、本発明においては、天井支持部材の上側部分が、下側部分の板(露出係止部)と実質的に平行で、かつ例えば同等の幅の板を有する、いわゆる従来より知られているHバー形状であってもよく、また従来より知られているTバー形状であってもよい。
本発明では、ライン型天井構造体が、略平行四辺形、特に略長方形の尺長天井板を用いることに着目して、図1(a)に示すように、天井板の短辺と照明器具とを支持する第1の天井支持部材(11)の露出係止部(11a)の幅を比較的大きくし、かつ天井板の長辺を支持する第2の天井支持部材(21)の露出係止部(21a)の幅を比較的小さくした。
したがって、本発明においては、尺長天井板(1)の短辺を、第1の天井支持部材の大きな係止部で十分に支持しながら、その代わりに第2の天井支持部材の係止部を細くして尺長天井板(31)の長辺は比較的簡単に支持する構成となっている。これは、揺れが発生した際に、図5(a)のように天井板の長手方向の揺れが比較的大きくなり、短手方向の揺れは、図5(b)のように比較的小さくなるため、天井板の長辺さえしっかりと固定しておけば天井板の崩落をかなりの程度で防ぐことができるという点と、照明器具と略平行に延びる第1の天井支持部材の露出係止部については外観上で問題視されにくい点とに、本発明者らが初めて着目し、初めて見出した構成である。
すなわち、本発明の構成によれば、外観上で問題視されやすい第2の天井支持部材の露出係止部を細くすることで、意匠上の課題を最小化しながら、天井板の崩落を防ぐことができる。既存の耐震工事を行う際には、この程度の意匠上の課題は、顧客から問題視されないことが多く、本発明の構成は特に有利となる。
具体的には、本発明で用いる第2の天井支持部材及び第1の天井支持部材を、特定の間隔の比及び/又は特定の間隔の寸法で並べ、かつこれらの露出係止部の幅を、特定の比及び/又は特定の寸法とする。
すなわち、略平行に並んでいる第1の天井支持部材と第2の天井支持部材間とが形成する尺長領域は、その短辺と長辺との比が、1:1.1〜1:10であり、好ましくは1:1.2〜1:5、より好ましくは1:1.5〜1:3.3である。なお、この尺長領域の寸法を測る場合には、露出係止部の中心線を基準とする。
特に、尺長領域の長辺の長さ(第1の天井支持部材間の平均距離)は、900mm以上4000mm以下、好ましくは1200mm以上3500mm以下、より好ましくは1500mm以上3000mm以下の範囲であり、尺長領域の短辺の長さ(第2の天井支持部材間の平均距離)は、300mm以上1500mm以下、好ましくは500mm以上1200mm以下、より好ましくは800mm以上1000mm以下の範囲である。第1の天井支持部材及び第2の天井支持部材の間隔は、上記の比を満たすようにして、これらの長さから選択される。
また、尺長領域の長辺の長さと短辺の長さとの好ましい組合せとしては、短辺及び長辺の長さがそれぞれ、300mm〜1400mm及び1200mm〜5000mmの範囲、500mm〜1400mm及び1500mm〜4000mmの範囲、又は700mm〜1200mm及び1300mm〜3000mmの範囲を挙げることができる。この場合、当然に長辺は短辺よりも長い寸法が選択される。
また、第2の天井支持部材の露出係止部である第2の露出係止部の幅と、第1の天井支持部材の露出係止部である第1の露出係止部の幅との比は、1:1.1〜1:10であり、好ましくは1:1.2〜1:5、より好ましくは1:1.5〜1:3である。なお、この幅の寸法は、露出係止部の長さに渡っての平均値である。
特に、第1の露出係止部の幅は、15mm以上80mm以下、好ましくは20mm以上60mm未満、より好ましくは25mm以上40mm未満の範囲であり、第2の露出係止部の幅は、6mm以上30mm未満、好ましくは8mm以上20mm未満、より好ましくは10mm以上15mm未満の範囲である。
また、第2の露出係止部の幅と第1の露出係止部の幅との好ましい組合せとしては、それぞれの幅が、6mm〜19mm及び20mm〜50mmの範囲、10mm〜19mm及び20mm〜40mmの範囲、又は10mm〜15mm及び20mm〜30mmの範囲を挙げることができる。
さらに第1の天井支持部材及び/又は第2の天井支持部材は、図5に示すように、尺長天井板(3)を突き刺して固定できる、突刺固定部(1b)を有していてもよい。これにより尺長天井板をより強固に天井支持部材に固定することができる。図6に示すように、この突刺固定部(1b)は、第1の天井支持部材(11)と第2(21)の天井支持部材とを互いに固定するための固定部材(1c)に用いられる連結具、例えばビス(1d)の一部であってもよい。なお、図6では、突刺固定部(1b)を表示させるために手前側の天井板を省略して表示している。また、この実施態様においては、第1の天井支持部材(11)は、その上側部分に、下側部分の露出係止部(11a)のような板を有さないTバー形状となっている。一方、第2の天井支持部材(21)は、上側部分の板が、下側部分の露出係止部(21a)の板とが実質的に平行で同等の幅を有するHバー形状となっているが、第1の露出係止部と同様にTバー形状を有しているものであってもよい。
(グラスウール天井板)
本発明で用いる尺長天井板は、塩化ビニル、ガラス不織布等の表面仕上げ材を随意に有するグラスウール天井板である。この天井板尺長天井板は、略平行四辺形であり、好ましくは略長方形である。尺長天井板の寸法は、天井支持部材によって形成される上記の尺長領域とおおよそ一致する。
この天井板は非常に軽く、その密度は30kg/m以上100kg/m以下、好ましくは32kg/m以上96kg/m以下、より好ましくは40kg/m以上96kg/m以下の範囲である。これは、従来用いられているロックウール天井板の密度が最小でも400kg/m程度であることを考慮すれば、非常に軽量であることがわかる。このように軽量なグラスウール天井板を用いた場合、たとえ天井板が高い場所から崩落した場合であっても、その下にいる人又は物の受ける損傷が非常に小さいことが分かっている(参照:「天井等の非構造材の落下防止事故ガイドライン」、日本建築学会、平成26年3月19日検索、インターネット<URL:http://news-sv.aij.or.jp/tokubetsu/s21/20130304.pdf>)。したがって、本発明の構成は、耐震性が高いだけではなく、仮に崩落した場合であっても被害が少ないために有益である。例えば、本発明の天井構造体は、床からの高さが順に好ましくは2.5m以上、2.7m以上、3.0m以上、4.0m以上、又は5.0m以上であっても、本質的に安全な構造であるといえる。
なお、本発明で用いる天井板の厚みは、好ましくは10mm以上100mm以下、より好ましくは12mm以上50mm以下、さらに好ましくは15mm以上30mm以下である。
このような天井板を用いる本発明のライン型天井構造体によれば、仮に天井が崩落したとしても、下にいる人又は物に損傷を与える可能性が低い。同様に、このようなライン型天井構造体では軽量であるために、吊りボルト、ブレース材、及びこれらの連結具の構成を単純化することができる。
(随意の構成部材)
本発明の天井構造体は、図7に示すような、吊りボルト(5)、ブレース材(6)、及びこれらの連結具(7)をさらに含んでもよい。これらを含むことで、天井構造体は、吊り天井となる。連結具としては、公知の連結具、例えば特開2011−140749号公報に記載の連結具を用いることができる。
上記の通り、本発明の天井構造体で用いる天井板は非常に軽いために、吊りボルト、ブレース材、及びこれらの連結具の構成を単純化することができる。
国土交通省は、建築基準法施行令に基づく告示771号を2013年8月15日に公布し、特定天井の基準を設けて、その新たな耐震基準を最大2.2Gとしている。特定天井とは、居室等の日常立ち入る場所に設けられた吊り天井であって、高さが6mを超え、水平投影面積が200平方メートルを超え、かつ天井面の構成部材等の1平方メートル当たりの単位面積質量が2キログラムを超えるものをいう。したがって、高さが2〜3m程度であるオフィスビル等の天井ではこの基準は関係がないが、この基準は東日本大震災の規模の地震が起きた場合であっても天井が崩落しないための基準を定めているものであり、オフィスビルの耐震工事又は耐震設計においても、この基準が参考にされる。
具体的には、上記の国土交通省告示771号の基準を満たすように、本発明の天井構造体を構成する場合、すなわち2.2Gの水平震度を与えても天井板が崩落しないように天井構造体を構成する場合、ブレース材は、18m/組以上(100mの天井当たりブレース材5.56組以下)、好ましくは20m/組以上(100mの天井当たりブレース材5組以下)、より好ましくは22m/組以上(100mの天井当たりブレース材4.55組以下)、さらに好ましくは23m/組以上(100mの天井当たりブレース材4.35組以下)程度しか必要がない。
さらに驚くべき事に、このような天井構造体では、間仕切り(パーティション)を設置したとしても、耐震性に大きな影響が出ないことが分かった。
本発明者らが検討したところ、従来のロックウール天井板及び図4(a)のような天井支持部材を用いて構成した天井構造体を用いた吊り天井では、一定の荷重の間仕切りを設置したところ、耐震性が30%程度低下した。すなわち、間仕切りのない状態で、吊りボルト、ブレース材、及び連結具を適切に用いて構成した、ロックウール天井板の天井構造体では、水平震度3.5Gまで天井板が落下しなかったが、間仕切りを設置した状態では、水平震度が2.4G超で天井板が落下した。
それに対して、本発明の天井板を用いた天井構造体では、一定の荷重の間仕切りを設置したとしても、耐震性の低下は8%程度であった。すなわち、グラスウール天井板を用いた本発明の天井構造体は、上記の試験で用いた吊りボルト、ブレース材、及び連結具よりも大幅に簡素化して、間仕切りのない状態で水平震度2.5Gまで天井板の落下がなく、間仕切りを設置した状態でも水平震度2.3Gまで天井板の落下がなかった。
すなわち、本発明の吊り天井は、間仕切りの設置を行う場合を考慮しても、吊りボルト、ブレース材、及び連結具等の構成を非常に簡単にすることができるため有利である。
11、12、13 第1の天井支持部材
21、22、23 第2の天井支持部材
12a、22a 挿入係止部
11a、21a、13a、23a 露出係止部
1b 突刺固定部
1c 支持部材の固定部材
1d ビス
31、32、33 尺長天井板
41、42、43 照明器具
5 ブレース材
6 吊りボルト
7 連結具
10 天井構造体

Claims (10)

  1. 照明器具、それぞれ略平行に並んでいる複数の第1及び第2の天井支持部材、並びに尺長天井板を具備しているライン型天井構造体であって、
    前記照明器具が、前記第1の天井支持部材に沿って設置されており、
    前記第1の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第1の露出係止部を有し、かつ前記照明器具と互いに略平行に配置されており、
    前記第2の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第2の露出係止部を有し、かつ前記第1の天井支持部材と略直交して配置されており、それにより隣接する2つの前記第1の天井支持部材と隣接する2つの前記第2の天井支持部材とによって囲まれた、前記第1の天井支持部材側を短辺とする尺長領域を形成しており、
    前記尺長天井板が、グラスウール尺長天井板であり、かつ前記第1及び第2の露出係止部によって、前記尺長領域に支持されており、
    前記尺長領域の短辺と長辺との比が、1:1.1〜1:10であり、
    前記第2の露出係止部の幅と第1の露出係止部の幅との比が、1:1.1〜1:10で
    ある、
    ライン型天井構造体。
  2. 前記尺長領域の短辺と長辺との比が、1:1.5〜1:5であり、
    前記第2の露出係止部の幅と第1の露出係止部の幅との比が、1:1.5〜1:5である、
    請求項1に記載のライン型天井構造体。
  3. 前記尺長領域の短辺の長さが、300mm〜1500mmであり、かつ
    前記第2の露出係止部の幅が、6mm〜30mmである、
    請求項1に記載のライン型天井構造体。
  4. 照明器具、それぞれ略平行に並んでいる複数の第1及び第2の天井支持部材、並びに尺長天井板を具備しているライン型天井構造体であって、
    前記照明器具が、前記第1の天井支持部材に沿って設置されており、
    前記第1の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第1の露出係止部を有し、かつ前記照明器具と互いに略平行に配置されており、
    前記第2の天井支持部材が、部屋側に露出して部屋側で前記尺長天井板を係止する第2の露出係止部を有し、かつ前記第1の天井支持部材と略直交して配置されており、それにより隣接する2つの前記第1の天井支持部材と隣接する2つの前記第2の天井支持部材とによって囲まれた、前記第1の天井支持部材側を短辺とする尺長領域を形成しており、
    前記尺長天井板が、グラスウール尺長天井板であり、かつ前記第1及び第2の露出係止部によって、前記尺長領域に支持されており、
    前記尺長領域の短辺及び長辺の長さは、それぞれ300mm〜1400mm及び1200mm〜5000mmの範囲から長辺が長くなるように選択され、かつ
    前記第2及び第1の露出係止部の幅がそれぞれ、6mm〜19mm及び20mm〜50mmである、
    ライン型天井構造体。
  5. 前記尺長領域の短辺及び長辺の長さがそれぞれ、500mm〜1400mm及び1500mm〜4000mmであり、かつ
    前記第2及び第1の露出係止部の幅がそれぞれ、10mm〜19mm及び20mm〜40mmである、
    請求項4に記載のライン型天井構造体。
  6. 前記第1及び第2の天井支持部材が、前記尺長天井板を突き刺して固定できる突刺固定部をさらに有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
  7. 前記尺長天井板のグラスウール密度が、30kg/m〜100kg/mである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
  8. 吊りボルト、ブレース材、及びこれらの連結具を更に具備している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
  9. 前記ブレース材を、18m/組〜25m/組で有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のライン型天井構造体。
  10. 2.2Gの水平震度に対して前記尺長天井板が崩落しない、請求項9に記載のライン型天井構造体。
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