JP2015187227A - ディップ成形用組成物およびディップ成形品 - Google Patents

ディップ成形用組成物およびディップ成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】貯蔵安定性に優れ、手袋等の用途に好適な、装着耐久性に優れ、変色し難く、臭気の少ないディップ成形品を与えるディップ成形用組成物の提供。【解決手段】カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスと、カルボジイミド化合物(B)と、を含有するディップ成形用組成物であって、前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス中における、残留カルボン酸量が2200重量ppm以下のディップ成形用組成物。前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスが、共役ジエン単量体30〜89.5重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体10〜50重量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜20重量%、及び、これらの単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体0〜20重量%を共重合して得られる共重合体のラテックスであるディップ成形用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ディップ成形用組成物およびディップ成形品に関し、さらに詳しくは、貯蔵安定性に優れ、かつ、手袋等の用途に好適な、装着耐久性に優れ、変色しにくく、臭気の少ないディップ成形品を与えるディップ成形用組成物、およびこのようなディップ成形用組成物を用いて得られるディップ成形品に関する。
ゴム手袋は、家事用、食品工業や電子部品製造業などの種々の工業用および医療用などに、幅広く使用されている。しかしながら、これら各種用途のゴム手袋においては、装着耐久性が十分でなく、そのため、作業中に破れたり、それを着用して指を動かしながら作業を継続すると、指の股部分に微小亀裂が発生してしまうという問題が発生することがあった。
そのため、特許文献1には、特定量のカルボキシル基を含有するアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、少量の酸化亜鉛、比較的多量の硫黄および加硫促進剤を含有するディップ成形用組成物からディップ成形されたゴム手袋が開示されている。しかしながら、このような手袋を着用して作業を継続した場合、手袋自体が着色して、その商品価値を著しく低下させる場合があり、また残留する硫黄による臭気が問題となる場合があった。
特表2002−527632号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、貯蔵安定性に優れ、かつ、手袋等の用途に好適な、装着耐久性に優れ、変色しにくく、臭気の少ないディップ成形品を与えるディップ成形用組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、このようなディップ成形用組成物を用いて得られるディップ成形品を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、残留カルボン酸量を特定量以下に制御されたカルボキシル基含有共役ジエンゴムのラテックスと、カルボジイミド化合物とを含むディップ成形用組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスと、カルボジイミド化合物(B)とを含有するディップ成形用組成物であって、前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス中における、残留カルボン酸量が2200重量ppm以下であることを特徴とするディップ成形用組成物が提供される。
好ましくは、前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスが、共役ジエン単量体30〜89.5重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体10〜50重量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜20重量%、および、これらの単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体0〜20重量%を含有してなる単量体混合物を重合して得られる共重合体のラテックスである。
また、本発明によれば、上記に記載のディップ成形用組成物を、ディップ成形して得られるディップ成形品が提供され、該ディップ成形品が手袋であることが好ましい。
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、かつ、手袋等の用途に好適な、装着耐久性に優れ、変色しにくく、臭気の少ないディップ成形品を与えるディップ成形用組成物を提供することができる。また、本発明によれば、このようなディップ成形用組成物を用いて得られるディップ成形品を提供することができる。
本発明のディップ成形用組成物は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスと、カルボジイミド化合物(B)とを含有し、前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス中における、残留カルボン酸量が2200重量ppm以下である。
カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス
本発明のディップ成形用組成物に用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスは、共役ジエン単量体およびエチレン性不飽和カルボン酸単量体を共重合して得られる共重合体のラテックスであり、該ラテックス中の残留カルボン酸量が2200重量ppm以下のものである。
共役ジエン単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレンなどの炭素数4〜6の共役ジエン単量体が好ましく、1,3−ブタジエンおよびイソプレンがより好ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。共役ジエン単量体は1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン単量体の使用量は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)中の共役ジエン単量体単位の含有量が、30〜89.5重量%となる量とすることが好ましく、より好ましくは40〜84重量%となる量、さらに好ましくは50〜78重量%となる量である。この量が少なすぎると得られるディップ成形物の風合いに劣り、逆に多すぎると引張強度に劣る傾向がある。
エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、特に限定されず、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸単量体;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステル単量体;などが挙げられ、また、加水分解によりカルボキシル基が生成することから、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸無水物もエチレン性不飽和カルボン酸単量体である。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体の中でも、本発明の効果がより一層顕著になることから、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が好ましく、炭素数3〜10のエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体がより好ましく、アクリル酸およびメタクリル酸がさらに好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体はアルカリ金属塩またはアンモニウム塩として用いることもできる。なお、これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体は、1種を単独でも、2種以上を併用してもよい。
エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)中のエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量が、0.5〜20重量%となる量とすることが好ましく、より好ましくは1〜15重量%となる量、さらに好ましくは2〜10重量%となる量である。この量が少な過ぎると、得られるディップ成形品が引張強度に劣る傾向があり、逆に多すぎると風合い及び密着状態の持続性に劣る傾向がある。
本発明のディップ成形用組成物に用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスは、引張強度改善の観点から、エチレン性不飽和ニトリル単量体をさらに共重合したものであることが好ましい。
エチレン性不飽和ニトリル単量体の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエチルアクリロニトリル等が挙げられるが、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルが特に好ましい。なお、これらのエチレン性不飽和ニトリル単量体は、1種を単独でも、2種以上を併用してもよい。
エチレン性不飽和ニトリル単量体の使用量は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)中のエチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が、10〜50重量%となる量とすることが好ましく、より好ましくは15〜45重量%となる量、さらに好ましくは20〜40重量%となる量である。この量が少なすぎると、得られるディップ成形物の引張強度に劣る場合があり、逆に多すぎると風合いに劣る場合がある。
また、本発明のディップ成形用組成物に用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスは、本発明の効果を損ねない範囲で、さらに上記の単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体を共重合してもよい。
このような共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸アミド、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどが挙げられる。このような共重合可能な他の単量体の使用量は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)中の共重合可能な他の単量体の単位の含有量が、0〜20重量%となる量とすることが好ましく、より好ましくは0〜10重量%となる量、さらに好ましくは0重量%となる量である。
芳香族ビニル単量体としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、モノクロルスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸アミド単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
これらの単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を併用してもよい。
また、本発明のディップ成形用組成物に用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスは、該ラテックス中の残留カルボン酸量が2200重量ppm以下であり、好ましくは2100重量ppm以下、より好ましくは2000重量ppm以下である。本発明においては、ラテックス中の残留カルボン酸量を上記範囲とすることにより、貯蔵安定性を適切に向上させることができる。なお、残留カルボン酸量とは、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)に共重合していない、遊離のカルボン酸であり、通常、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスを得る際に用いたエチレン性不飽和カルボン酸単量体が残留カルボン酸を構成することとなる。
なお、後述するように、重合反応停止後にpHを調整した場合には、ラテックス中の残留カルボン酸がカルボン酸塩になっていることもあるが、その場合には該カルボン酸塩も残留カルボン酸量に含む。ただし、その際には、カルボン酸塩では無く、カルボン酸として残留カルボン酸量を求める。その測定方法としては、例えば、ラテックスに塩酸水溶液を添加し、カルボン酸塩をカルボン酸に変換してから、ガスクロマトグラフィーにて測定すれば良い。
本発明で用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスは、上記の単量体を含有してなる単量体混合物を、重合して得られる共重合体のラテックスであるが、乳化重合して得られるものが好ましい。乳化重合方法としては、従来公知の方法を採用することができる。
上記の単量体の混合物を乳化重合するには、通常用いられる、乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤等の重合副資材を使用することができる。これら重合副資材の添加方法は特に限定されず、初期一括添加法、分割添加法、連続添加法などいずれの方法でもよい。
乳化剤としては、特に限定されないが、アニオン性乳化剤、非イオン性乳化剤、カチオン性乳化剤などを用いることができる。
アニオン性乳化剤の具体例としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸の如き脂肪酸の塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩;アルキルスルホコハク酸塩;等を挙げることができる。これらのアニオン性乳化剤における塩としては、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩を挙げることができる。
非イオン性乳化剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等を挙げることができる。
カチオン性乳化剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、ベンジルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
乳化剤の使用量は、使用する全単量体100重量部に対して、通常、0.5〜10重量部、好ましくは1〜8重量部、より好ましくは2〜5重量部である。
重合開始剤としては、特に限定されないが、たとえば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物;等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、過酸化物は重亜硫酸ナトリウム等の還元剤と組み合わせて、レドックス系重合開始剤として使用することもできる。重合開始剤としては、無機または有機の過酸化物が好ましく、無機過酸化物がより好ましく、過硫酸ナトリウムおよび過硫酸カリウムが特に好ましく使用できる。
重合開始剤の使用量は、使用する全単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部、より好ましくは0.05〜1.5重量部である。
乳化重合を行うに際して、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のメチルエチルケトン不溶解分を調整するために、分子量調整剤を使用することが好ましい。分子量調整剤としては、たとえば、n−ブチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、テトラエチルチウラムスルフィド、ジベンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等のスルフィド類、α−メチルスチレン2量体、四塩化炭素等が挙げられる。なかでも、メルカプタン類が好ましく、t−ドデシルメルカプタンがより好ましい。これらは一種もしくは二種以上組み合わせて使用することが可能である。
分子量調整剤の使用量は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のメチルエチルケトン不溶解分が所望の範囲となるよう適宜決定すればよいが、使用する全単量体100重量部に対して、好ましくは0.3〜0.8重量部である。
乳化重合する際に使用する水の量は、使用する全単量体100重量部に対して、80〜600重量部が好ましく、100〜200重量部が特に好ましい。
単量体の添加方法としては、たとえば、反応容器に使用する単量体を一括して添加する方法、重合の進行に従って連続的または断続的に添加する方法、単量体の一部を添加して特定の転化率まで反応させ、その後、残りの単量体を連続的または断続的に添加して重合する方法等が挙げられ、いずれの方法を採用してもよい。単量体を混合して連続的または断続的に添加する場合、混合物の組成は、一定としても、あるいは変化させてもよい。
また、各単量体は、使用する各種単量体を予め混合してから反応容器に添加しても、あるいは別々に反応容器に添加してもよい。
さらに、必要に応じて、キレート剤、分散剤、pH調整剤、脱酸素剤、粒子径調整剤等の重合副資材を用いることができ、これらは種類、使用量とも特に限定されない。
乳化重合する際の重合温度は、通常、0〜95℃であり、重合時間は5〜40時間程度である。
以上のように単量体を乳化重合し、所定の重合転化率に達した時点で、重合系を冷却したり、重合停止剤を添加したりして、重合反応を停止する。重合反応を停止する際の重合転化率は、好ましくは95重量%以上、より好ましくは96重量%以上である。また、重合転化率の上限は、特に限定されないが、好ましくは99重量%以下である。本発明においては、重合転化率をこのような範囲とすることにより、重合に用いた単量体のうち、未反応の単量体、具体的には、未反応のエチレン性不飽和カルボン酸単量体の量を低減させることができ、これにより、得られるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス中における、残留カルボン酸の量を上述した範囲に低減することができる。なお、従来は、重合転化率をあまり高くし過ぎると、成形する際の亀裂や得られるディップ成形物の風合いが劣るなどの不具合が生じる可能性があるとされ、通常、92重量%程度の重合転化率で重合を停止させていた。
なお、ラテックスの製造においては、重合反応停止後、減圧回収の方法などにより、未反応の単量体を除去することが行われる場合もあるが、このような方法によれば、未反応の単量体のうち、一部については除去することが可能である。しかしながら、このような方法では、未反応の単量体が一定量残存することとなり、特に、残留カルボン酸を構成することとなるエチレン性不飽和カルボン酸単量体は、重合体粒子内に取り込まれ易く、また、沸点も高いので減圧回収では除去することが難しい。そのため、このような方法では、微量の残留エチレン性不飽和カルボン酸単量体を除去することが難しいのが実状である。これに対し、上記ように、重合反応を停止する際における、重合転化率を上記所定範囲とすることにより、未反応のエチレン性不飽和カルボン酸単量体の量を低減し、これにより、残留カルボン酸の量を上述した範囲に適切に低減することができるものである。
重合停止剤は、通常、乳化重合において使用されているものであれば、特に限定されないが、その具体例としては、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシアミン硫酸塩、ジエチルヒドロキシアミン、ヒドロキシアミンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩等のヒドロキシアミン化合物;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム;ハイドロキノン誘導体;カテコール誘導体;ヒドロキシジメチルベンゼンチオカルボン酸、ヒドロキシジエチルベンゼンジチオカルボン酸、ヒドロキシジブチルベンゼンジチオカルボン酸等の芳香族ヒドロキシジチオカルボン酸及びこれらのアルカリ金属塩等の芳香族ヒドロキシジチオカルボン酸化合物;等が挙げられる。
重合停止剤の使用量は、特に限定されないが、通常、使用する全単量体100重量部に対して、0.05〜2重量部である。
重合反応を停止した後、所望により、未反応の単量体を除去し、固形分濃度やpHを調整してカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスを得る。
本発明で用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスには、必要に応じて、老化防止剤、防腐剤、抗菌剤、分散剤、紫外線吸収剤、pH調整剤などを適宜添加してもよい。
本発明で用いるカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスの数平均粒子径は、好ましくは60〜300nm、より好ましくは80〜150nmである。なお、この粒子径は、乳化剤および重合開始剤の使用量を調節する等の方法により、所望の値に調整することができる。
カルボジイミド化合物(B)
本発明のディップ成形用組成物は、上述したカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスに加えて、カルボジイミド化合物(B)を含有する。
本発明で用いるカルボジイミド化合物(B)としては、分子中にカルボジイミド基を有する化合物であればよいが、カルボジイミド基に加えて、炭素−炭素二重結合を有する化合物であることが好ましい。カルボジイミド化合物(B)の具体例としては、1−ビニル−3−エチル−カルボジイミド、1−ビニル−3−プロピル−カルボジイミド、1−ビニル−3−メトキシプロピル−カルボジイミド、1−ビニル−3−イソブチル−カルボジイミドなどの炭素数5〜20のビニル基を有するカルボジイミド;1−プロペニル−3−エチル−カルボジイミド、1−プロペニル−3−プロピル−カルボジイミド、1−プロペニル−3−メトキシプロピル−カルボジイミド、1−プロペニル−3−イソブチル−カルボジイミドなどの炭素数5〜20のプロペニル基を有するカルボジイミド;などが挙げられる。
また、本発明で用いるカルボジイミド化合物(B)としては、カルボジイミド基および炭素−炭素二重結合を有する化合物を、単独で重合してなるカルボジイミド重合体、あるいは2種以上を共重合してなるカルボジイミド重合体、さらには、カルボジイミド基および炭素−炭素二重結合を有する化合物と、共重合可能な単量体とを共重合してなるカルボジイミド重合体を用いてもよい。
このような共重合可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、モノクロルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体;などが挙げられ、スチレン、アクリル酸ブチルおよびメタクリル酸メチルが好適である。
カルボジイミド重合体中における、カルボジイミド単量体単位の含有割合は、本発明の効果がより一層顕著になることから、全単量体単位に対して、好ましくは5〜80モル%、より好ましくは10〜70モル%、特に好ましくは15〜60モル%である。
また、カルボジイミド重合体の重量平均分子量は、好ましくは500〜1,000,000、さらに好ましくは1,000〜500,000である。
ディップ成形用組成物
本発明のディップ成形用組成物は、上述したカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス、およびカルボジイミド化合物(B)を含んでなるものである。
本発明のディップ成形用組成物中におけるカルボジイミド化合物(B)の配合量は、本発明の効果がより一層顕著になることから、ディップ成形用組成物中のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部である。なお、カルボジイミド化合物(B)は、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)と架橋反応することにより、架橋構造が形成される。
また、本発明のディップ成形用組成物には、加硫剤、加硫促進剤および酸化亜鉛を配合しても良いが、残留する硫黄による臭気改善の観点から、加硫剤、加硫促進剤および酸化亜鉛を配合しないことが好ましい。
本発明のディップ成形用組成物には、所望により、通常配合される、pH調整剤、増粘剤、老化防止剤、分散剤、顔料、充填剤、軟化剤等を配合してもよい。
また、本発明の目的を損なわない限り、天然ゴムラテックス、イソプレンゴムラテックス等のその他のラテックスを併用することもできる。
本発明のディップ成形用組成物の固形分濃度は、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは15〜45重量%である。
本発明のディップ成形用組成物のpHは、通常、7〜12、好ましくは8〜11の範囲である。
ディップ成形品
本発明のディップ成形品は、上記本発明のディップ成形用組成物をディップ成形してなる。
ディップ成形法としては、通常の方法を採用すればよく、たとえば、直接浸漬法、アノード凝着浸漬法、ティーグ凝着浸漬法等が挙げられる。なかでも、均一な厚みを有するディップ成形物が得られやすい点で、アノード凝着浸漬法が好ましい。
アノード凝着浸漬法の場合、たとえば、ディップ成形用型を凝固剤溶液に浸漬して、該型表面に凝固剤を付着させた後、それをディップ成形用組成物に浸漬して、該型表面にディップ成形層を形成する。
凝固剤としては、たとえば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のハロゲン化金属;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛等の硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛等の酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩;等が挙げられる。なかでも、塩化カルシウム及び硝酸カルシウムが好ましい。
これら凝固剤は、通常、水、アルコール、又はそれらの混合物の溶液として使用する。凝固剤濃度は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。
得られたディップ成形層は、通常、加熱処理を施し架橋する。加熱処理を施す前に、水、好ましくは30〜70℃の温水、に、1〜60分程度浸漬し、水溶性不純物(例えば、余剰の乳化剤や凝固剤等)を除去してもよい。この操作は、ディップ成形層を加熱処理した後に行なってもよいが、より効率的に水溶性不純物を除去できる点から、加熱処理前に行なうのが好ましい。
そして、このようにして得られたディップ成形層は、80〜150℃の温度で、10〜120分の加熱処理を行い、架橋する。加熱の方法としては、赤外線や熱空気による外部加熱または高周波による内部加熱による方法が採用できる。なかでも、熱空気による加熱が好ましい。
次いで、架橋したディップ成形層をディップ成形用型から脱着することによって、ディップ成形品が得られる。脱着方法としては、手で成形用型から剥したり、水圧や圧縮空気の圧力により剥したりする方法を採用することができる。
なお、脱着後、さらに60〜120℃の温度で、10〜120分の加熱処理を行なってもよい。
また、ディップ成形品は、さらに、その内側および/または外側の表面に、表面処理層が形成されていてもよい。
本発明のディップ成形品は、上述した本発明のディップ成形用組成物を用いて得られるものであり、手袋等の用途に好適な、装着耐久性に優れ、変色しにくく、臭気の少ないものである。また、上述した本発明のディップ成形用組成物は、貯蔵安定性に優れるものであるため、本発明によれば、貯蔵期間の長短に拘わらず、安定して上記特性を有するディップ成形品を得ることができる。
このような本発明のディップ成形品は、厚みを約0.03〜約3ミリとすることができ、特に厚みが0.05〜0.3ミリの薄手のものに好適に使用できる。具体的には、哺乳瓶用乳首、スポイト、導管、水枕等の医療用品;風船、人形、ボール等の玩具や運動具;加圧成形用バッグ、ガス貯蔵用バッグ等の工業用品;手術用、家庭用、農業用、漁業用及び工業用の手袋;指サック等が挙げられる。特に、薄手の手術用手袋に好適である。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限られるものではない。以下において、特記しない限り、「部」は重量基準である。物性および特性の試験または評価方法は以下のとおりである。
残留メタクリル酸量
ラテックス約5gの重量(F)、エチレングリコール約20μlの重量(G)をそれぞれ精秤した後、これらを、1.8重量%のポリオキシエチレンアルキレンエーテル(商品名「エマルゲン1150S−60」、花王社製)水溶液90mlに加え、次いで、0.1M塩酸水溶液1mlを加えて、15分以上攪拌し、残留メタクリル酸量測定用のサンプルを得た。このサンプルについて、キャピラリガスクロマトグラフィーにて測定を行い、得られたチャートよりメタクリル酸の積算値(H)、および、エチレングリコールの積算値(I)を求め、上記にて精秤した重量(F)、重量(G)、および装置固有の補正係数(E)を用いて、下記計算式にしたがって、残留メタクリル酸量(重量ppm)を求めた。
残留メタクリル酸量(重量ppm)=〔(H×G×E)/(F×I)〕×10
なお、上記補正係数(E)は、以下のようにして求める。
すなわち、メタクリル酸単量体約20μlの重量(p)、エチレングリコール約20μlの重量(r)をそれぞれ精秤した後、1.8重量%のポリオキシエチレンアルキレンエーテル(商品名「エマルゲン1150S−60」、花王社製)水溶液100mlに加え、そこに0.1M塩酸水溶液1mlを加え約5分間攪拌し補正係数測定用のサンプルを得た後、このサンプルをキャピラリガスクロマトグラフィーで測定し、得られたチャートよりメタクリル酸単量体の積算値(p1)、エチレングリコールの積算値(r1)を求め、下記計算式により補正係数(E)を算出する。
補正係数(E)=(p×r1)/(r×p1)
銅イオン変色性
得られたゴム手袋(ディップ成形品)を、3%硫酸銅水溶液に30秒間浸漬し、1時間後のゴム手袋の変色度合いを目視にて判定し、以下の基準で評価した。
○:ゴム手袋の変色が確認されなかった。
×:ゴム手袋の変色が見られた。
なお、上記試験で変色が認められるゴム手袋は、それを長時間に亘り着用して作業した際に、ゴム手袋自体が着色し易いことを示す。
臭気
得られたゴム手袋(ディップ成形品)を被験者10人が着用し、キーボード入力操作の軽作業を1時間行ない、1時間の作業後に臭気による不快感を感じた人の人数をカウントし、以下の基準により評価した。
無し:不快感を感じた人数が0人であった。
有り:不快感を感じた人数が1人以上であった。
装着耐久性
得られたゴム手袋(ディップ成形品)を、被験者10人が着用し、キーボード入力操作の軽作業を行なった。作業を開始して10分経過する毎に、ゴム手袋の指の股部分を観察し、微小亀裂の発生の有無を確認した。各試験においてゴム手袋に微小亀裂が発生するまでの時間を測定した後、最短および最長の時間を除いた8つのデータ(8人のデータ)を算術平均することで、装着耐久時間を求めた。なお、装着耐久試験は、最大240分まで行なった。この装着耐久時間が長い程、装着耐久性に優れていると判断できる。
7日貯蔵後、14日貯蔵後の装着耐久性(貯蔵安定性)
得られた7日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)、および14日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)を用いた以外は、上記と同様にして、装着耐久時間を求めた。装着耐久時間が長いほど、装着耐久性に加えて、ディップ成形用組成物としての貯蔵安定性に優れていると判断できる。
製造例1
重合反応器に、アクリロニトリル29部、1,3−ブタジエン64部、メタクリル酸7部、t−ドデシルメルカプタン0.5部、イオン交換水132部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3部、β−ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩0.5部、過硫酸カリウム0.3部およびエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩0.05部を仕込み、重合温度を37℃に保持して重合を開始した。重合転化率が60重量%になった時点で、t−ドデシルメルカプタン0.2部を添加して、重合温度を40℃に昇温し、重合転化率が96重量%に達するまで反応させた。その後、重合停止剤としてジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.1部を添加して重合反応を停止した。得られた共重合体ラテックスから、減圧回収の方法により未反応単量体を除去した後、共重合体ラテックスのpHおよび固形分濃度を調整して、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、2000重量ppmであった。また、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)を構成する各単量体の単位の含有割合を測定したところ、仕込み量と同等であった(後述する製造例2〜7も同様。)。
製造例2
重合転化率が98重量%に達するまで反応を行った以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a2)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a2)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、1500重量ppmであった。
製造例3
1,3−ブタジエンの配合量を64部から65部に、メタクリル酸の配合量を7部から6部に、それぞれ変更した以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度40重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a3)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a3)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、1800重量ppmであった。
製造例4
重合転化率が98重量%に達するまで反応を行った以外は、製造例3と同様にして、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a4)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a4)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、1100重量ppmであった。
製造例5
1,3−ブタジエンの配合量を64部から66部に、メタクリル酸の配合量を7部から5部に、それぞれ変更した以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a5)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a5)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、1600重量ppmであった。
製造例6
アクリロニトリルの配合量を29部から30部に、1,3−ブタジエンの配合量を64部から65部に、メタクリル酸の配合量を7部から5部に、それぞれ変更するとともに、重合反応を、重合転化率が94重量%に達した時点で終了した以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a6)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a6)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、2300重量ppmであった。
製造例7
アクリロニトリルの配合量を30部から29部に、メタクリル酸の配合量を7部から6部に、それぞれ変更した以外は、製造例6と同様にして、固形分濃度45重量%、pH8のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a7)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a7)のラテックスについて、残留メタクリル酸量を測定したところ、2500重量ppmであった。
実施例1
ディップ成形用組成物の調製
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスに、カルボジイミド化合物(B)(商品名「カルボジライトV−02−L2」、日清紡ケミカル社製)を添加し、次いで、アンモニア水溶液、イオン交換水をさらに添加してpH10.0、固形分濃度を30重量%に調整した後に、温度20℃で攪拌して均一に分散させ、ディップ成形用組成物を得た。
なお、本実施例においては、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックス中のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)100部に対して、カルボジイミド構造を有する重合体が2部となるように添加した。
ゴム手袋(ディップ成形品)の製造
次いで、上記にて得られたディップ成形用組成物を使用して、ゴム手袋(ディップ成形品)を、以下の方法により製造した。
まず、硝酸カルシウム20部、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル0.05部および水80部を混合した凝固剤水溶液を準備した。
次いで、この凝固剤水溶液に、手袋型を5秒間浸漬し、引上げた後、温度50℃、10分間の条件で乾燥して、凝固剤を手袋型に付着させた。そして、凝固剤を付着させた手袋型を、上記にて得られたディップ成形用組成物に8秒間浸漬し、その後40℃の温水に3分間浸漬して、水溶性不純物を溶出させた後、温度50℃、10分間の条件で乾燥し手袋型にディップ成形層を形成した。
そして、ディップ成形層を形成した手袋型を、温度70℃、10分間の条件で乾燥し、引続いて、温度125℃、20分間の条件で加熱処理してディップ成形層を架橋させ、架橋したディップ成形層を手袋型から剥し、厚みが0.08mmのゴム手袋(ディップ成形品)を得た。得られたゴム手袋(ディップ成形品)について、上記方法により、銅イオン変色性、臭気、および、装着耐久性の各評価を行った。結果を表1に示す。
7日貯蔵後、14日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)の製造
上記と同様にして得られたディップ成形用組成物を、50℃で7日間貯蔵した後、この7日間貯蔵したディップ成形用組成物を使用した以外は、上記と同様にして、7日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)を得た。
また、同様に、上記と同様にして得られたディップ成形用組成物を、50℃で14日間貯蔵した後、この14日間貯蔵したディップ成形用組成物を使用した以外は、上記と同様にして、14日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)を得た。
そして、得られた7日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)、および14日貯蔵後のゴム手袋(ディップ成形品)を用いて、上記方法にしたがい、7日貯蔵後、14日貯蔵後の装着耐久性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例2で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a2)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例3で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a3)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例4で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a4)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例5で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a5)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例6で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a6)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスの代わりに、製造例7で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a7)のラテックスを使用した以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
硫黄1部、ジブチルカルバミン酸亜鉛0.5部、β−ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩0.1部、水酸化カリウム0.03部、および水1.63部を混合して、加硫剤分散液を調製した。
製造例1で得られたカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックスに、上記にて調製した加硫剤分散液を添加し、次いで、アンモニア水溶液、イオン交換水をさらに添加してpH10.0、固形分濃度を30%に調整した後に、温度20℃、24時間の条件で攪拌して均一に分散させ、ディップ成形用組成物を得た。
なお、比較例3においては、カルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)のラテックス中のカルボキシル基含有共役ジエンゴム(a1)100部に対して、上記加硫剤分散液が3.26部となるように添加した。
そして、このようにして得られたディップ成形用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例4
カルボジイミド化合物(B)としてのカルボジイミド構造を有する重合体2部を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして、ディップ成形用組成物、および各ゴム手袋(ディップ成形品)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015187227
表1より、カルボキシル基含有共役ジエンゴムのラテックスとして、残留メタクリル酸量(残留カルボン酸量)が2200重量ppm以下であるものを用い、かつ、これにカルボジイミド化合物を配合してなるディップ成形用組成物を用いて得られるディップ成形品は、変色が抑えられ(銅イオンによる変色が抑えられ)、臭気がなく、装着耐久性に優れるものであり、さらには、該ディップ成形用組成物は、50℃下貯蔵7日後、50℃下貯蔵14日後においても、装着耐久性に優れたディップ成形品を与えることができ、貯蔵安定性に優れるものであった(実施例1〜5)。
一方、カルボキシル基含有共役ジエンゴムのラテックスとして、残留メタクリル酸量(残留カルボン酸量)が2200重量ppmを超えるものを用いた場合には、50℃下貯蔵7日後や、50℃下貯蔵14日後において、得られるディップ成形品の装着耐久性が劣るものなってしまい、貯蔵安定性に劣るものであった(比較例1,2)。
また、カルボジイミド化合物の代わりに、硫黄を用いた場合には、得られるディップ成形品は、着色が見られ、さらには、硫黄に起因する臭気も感じられるものであった(比較例3)。
さらに、カルボジイミド化合物を配合しない場合には、得られるディップ成形品は、装着耐久性に劣るものであった(比較例4)。

Claims (4)

  1. カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスと、カルボジイミド化合物(B)とを含有するディップ成形用組成物であって、
    前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックス中における、残留カルボン酸量が2200重量ppm以下であることを特徴とするディップ成形用組成物。
  2. 前記カルボキシル基含有共役ジエンゴム(A)のラテックスが、共役ジエン単量体30〜89.5重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体10〜50重量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜20重量%、および、これらの単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体0〜20重量%を含有してなる単量体混合物を重合して得られる共重合体のラテックスである請求項1に記載のディップ成形用組成物。
  3. 請求項1または2に記載のディップ成形用組成物を、ディップ成形して得られるディップ成形品。
  4. 手袋である請求項3に記載のディップ成形品。
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