JP2015187029A - 用紙搬送装置、画像形成装置、及び用紙搬送方法 - Google Patents

Abstract

【課題】用紙搬送装置において用紙と搬送ガイドとの摩擦低減のためのコロを効率的に配置する。
【解決手段】原稿搬送機構６５は、通紙幅の中央の１箇所に配置され、用紙を１枚ずつ搬送する給紙ローラー７０ａと、給紙ローラー７０ａの下流において通紙幅に亘って複数箇所に配置され、給紙ローラー７０ａにより搬送される用紙をニップして搬送する搬送ローラー８０ａと、給紙ローラー７０ａと搬送ローラー８０ａとの間の湾曲した用紙搬送路１００における湾曲凸面を形成する搬送ガイド９０と、搬送ガイド９０の表面の複数箇所に配置され、通紙幅方向に延びる回転軸回りに自由回転するコロ９１と、を備える。コロ９１が、給紙ローラー７０ａと通紙幅両端の搬送ローラー８０ａとを結んだ三角形１０１の領域内に集中配置されている。
【選択図】図２

Description

本発明は、用紙搬送装置、これを備えた画像形成装置、及び用紙搬送方法に関し、特に、用紙搬送装置において用紙と搬送ガイドとの摩擦低減のためのコロの効率的な配置に関する。

プリンター装置、コピー機、ファクシミリ装置、スキャナー装置、又はこれら各機能を備えた複合機等の画像形成装置には、用紙搬送装置が搭載されている。用紙搬送装置は、手差しトレイや給紙カセットから記録媒体（用紙）を１枚ずつ画像形成部に搬送する用途や、載置された原稿（用紙）を１枚ずつ原稿読取部に搬送する用途に用いられる。

用紙搬送装置において、給紙ローラーは、用紙の重送防止のための捌き機能を持たせるために通紙幅の中央に１箇所だけ配置される。給紙ローラーに対して用紙搬送方向の下流には、用紙の直進安定性を確保するために２個以上の搬送ローラーが配置される。このような構成の用紙搬送装置において、給紙ローラーと搬送ローラーとの間に湾曲した用紙搬送路が設けられている場合、用紙が湾曲凸面を擦って搬送される。下記特許文献１では、そのような湾曲凸面に自由回転する負荷低減ローラー（コロ）を設けて用紙の搬送負荷を低減している。

特開平７−１７９２３８号公報

用紙搬送装置において用紙には給紙ローラーの捌きによって外力が加えられ、搬送ローラーに到達するまでに、用紙搬送方向に直交する用紙幅方向に波打ちが発生する。そのような波打ちが発生する用紙部分は用紙搬送路と擦れないため、上記特許文献１に開示された負荷低減ローラーによる摩擦低減の効果は得られない。したがって、上記特許文献１のように負荷低減ローラーを通紙幅に亘って配置しても、波打ちが発生する用紙部分については負荷低減ローラーによる効果を十分に得ることは困難であった。

本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、用紙搬送装置において用紙と搬送ガイドとの摩擦低減のためのコロを効率的に配置することを目的とする。

本発明の一局面に係る用紙搬送装置は、通紙幅の中央の１箇所に配置され、用紙を１枚ずつ搬送する給紙ローラーと、
前記給紙ローラーの下流において通紙幅に亘って複数箇所に配置され、前記給紙ローラーにより搬送される用紙をニップして搬送する搬送ローラーと、
前記給紙ローラーと前記搬送ローラーとの間の湾曲した用紙搬送路における湾曲凸面を形成する搬送ガイドと、
前記搬送ガイドの表面の複数箇所に配置され、通紙幅方向に延びる回転軸回りに自由回転するコロと、を備え、
前記コロが、前記給紙ローラーと通紙幅両端の前記搬送ローラーとを結んだ三角形領域内に集中配置されているものである。

本発明によれば、コロが、前記給紙ローラーと通紙幅両端の搬送ローラーとを結んだ三角形領域内に集中配置されているので、用紙搬送装置において用紙と搬送ガイドとの摩擦低減のコロが効率的に配置される。これにより、少ない個数のコロでより大きな搬送負荷低減効果を得ることができる。

本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置を備えた画像形成装置の構造を示す正面断面図である。 原稿搬送機構の構造を示す正面断面図である。 原稿搬送機構の内部の斜視図である。 原稿搬送機構における給紙ローラー、搬送ローラー、及びコロの配置関係を示す図である。

以下、本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置、画像形成装置、及び用紙搬送方法について図面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。画像形成装置１は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を兼ね備えた複合機である。

画像形成装置１は、装置本体１１と、装置本体１１の上方に対向配置された原稿読取装置２０と、原稿読取装置２０と装置本体１１との間に設けられた連結部３０とから概略構成される。

原稿読取装置２０は、連結部３０の上端部に支持されている。原稿読取装置２０は、原稿読取部５と、原稿搬送部６とを備えている。

原稿読取部５は、原稿読取部筐体の上面開口に装着された、原稿を載置するためのコンタクトガラス１６１を備えている。コンタクトガラス１６１には、載置された原稿を読み取る原稿固定読取部（図略）と、原稿搬送部６により搬送される原稿を読み取る原稿搬送読取部（図略）とがある。原稿読取部５は、さらに、コンタクトガラス１６１に載置された原稿を押さえる開閉自在の原稿押さえカバー１６２と、原稿固定読取部におけるコンタクトガラス１６１に載置された原稿、及び原稿搬送読取部におけるコンタクトガラス１６１上へ搬送される原稿の各画像を読み取る読取ユニット１６３とを備えている。読取ユニット１６３は、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）やＣＭＯＳ（Complementary Metal Oxide Semiconductor）等のイメージセンサーを用いて原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。

原稿搬送部６は、原稿が載置される原稿載置台６１と、画像読み取り済みの原稿が排出される原稿排出部６６と、原稿搬送機構６５と、を備える。原稿搬送機構６５は、図略の給紙ローラー、搬送ローラー、及び用紙反転機構を備えている。原稿搬送機構６５は、給紙ローラー及び搬送ローラーの駆動により、原稿載置トレイ６１に載置された原稿を１枚ずつ繰り出して原稿搬送読取部におけるコンタクトトガラス１６１上へ搬送して読取ユニット１６３による読取を可能とした後、原稿排出トレイ６６へと排出する。また、原稿搬送機構６５は、用紙反転機構が原稿を表裏反転させて原稿搬送読取部におけるコンタクトガラス１６１上へ再搬送することで、当該原稿の両面の画像を読取ユニット１６３により読取可能にしている。原稿搬送機構６５は、特許請求の範囲に記載の用紙搬送装置に相当する。

さらに原稿搬送部６は、その前面側が上方に移動可能となるように原稿読取部５に対して回動自在に設けられている。原稿搬送部６の前面側を上方に移動させて原稿台としてのコンタクトガラス１６１上面を開放することにより、コンタクトガラス１６１の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等をユーザーが載置できるようになっている。

原稿読取装置２０の前面に操作部４７が配置されている。操作部４７は、画像形成装置１が実行可能な各種動作及び処理について操作者から画像形成動作実行指示や原稿読取動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部４７は、操作者への操作案内等を表示する表示部４７３を備えている。

装置本体１１は、画像形成部１２、定着部１３、給紙部１４、用紙排出部１５等を備えて構成されている。

画像形成装置１が原稿読取動作を行う場合、原稿搬送部６により搬送されてくる原稿、又はコンタクトガラス１６１に載置された原稿の画像を原稿読取部５が光学的に読み取り、画像データを生成する。原稿読取部５により生成された画像データは内蔵ＨＤＤ又はネットワーク接続されたコンピューター等に保存される。

画像形成装置１が画像形成動作を行う場合は、上記原稿読取動作により生成された画像データ、又はネットワーク接続されたコンピューターやスマートフォン等のユーザー端末装置から受信した画像データ、又は内蔵ＨＤＤに記憶されている画像データ等に基づいて、画像形成部１２が、給紙部１４から給紙される記録媒体としての用紙Ｐにトナー像を形成する。画像形成部１２の画像形成ユニット１２Ｍ、１２Ｃ、１２Ｙ、及び１２Ｂｋは、感光体ドラムと、感光体ドラムへトナーを供給する現像装置と、トナーを収容するトナーカートリッジと、帯電装置と、露光装置と、１次転写ローラー１２６とをそれぞれ備えている。

カラー印刷を行う場合、画像形成部１２のマゼンタ用の画像形成ユニット１２Ｍ、シアン用の画像形成ユニット１２Ｃ、イエロー用の画像形成ユニット１２Ｙ及びブラック用の画像形成ユニット１２Ｂｋは、それぞれに、画像データを構成するそれぞれの色成分からなる画像に基づいて、帯電、露光及び現像の工程により感光体ドラム１２１上にトナー像を形成し、トナー像を１次転写ローラー１２６により、駆動ローラー１２５ａ及び従動ローラー１２５ｂに張架されている中間転写ベルト１２５上に転写させる。

中間転写ベルト１２５は、その外周面にトナー像が転写される像担持面が設定され、感光体ドラム１２１の周面に当接した状態で駆動ローラー１２５ａによって駆動される。中間転写ベルト１２５は、各感光体ドラム１２１と同期しながら、駆動ローラー１２５ａと従動ローラー１２５ｂとの間を無端走行する。

中間転写ベルト１２５上に転写される各色のトナー画像は、転写タイミングを調整して中間転写ベルト１２５上で重ね合わされ、カラーのトナー像となる。２次転写ローラー２１０は、中間転写ベルト１２５の表面に形成されたカラーのトナー像を、中間転写ベルト１２５を挟んで駆動ローラー１２５ａとのニップ部Ｎにおいて、給紙部１４から搬送路１９０を搬送されてきた用紙Ｐに転写させる。この後、定着部１３が、用紙Ｐ上のトナー像を熱圧着により用紙Ｐに定着させる。定着処理の完了したカラー画像形成済みの用紙Ｐは、排出トレイ１５１に排出される。

給紙部１４は、手差しトレイ１４１を含む複数の給紙カセットを備える。図示しない制御部は、操作者による指示で指定されたサイズの用紙が収容された給紙カセットのピックアップローラー１４５を回転駆動させて、各給紙カセットに収容されている用紙Ｐを上記ニップ部Ｎに向けて搬送させる。

次に、本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置（原稿搬送機構６５）について図面を参照して説明する。図２は、原稿搬送機構６５の構造を示す正面断面図である。図３は、原稿搬送機構６５の内部の斜視図である。

原稿搬送機構６５は、給紙ローラー７０ａと、ピックアップローラー７５とを備える。給紙ローラー７０ａは、ピックアップローラー７５に対して用紙搬送方向の下流に配置されている。また、給紙ローラー７０ａは、通紙幅の中央の１箇所に配置されている。給紙ローラー７０ａとピックアップローラー７５とは図示しない駆動伝達部材により接続され、給紙機構を構成している。

ピックアップローラー７５は、積層された用紙束の最上面に対して、積層された用紙間の摩擦力よりも大きな摩擦力を付与することで、用紙束の最上面の１枚の用紙をピックアップするローラーである。

給紙ローラー７０ａは、駆動軸を介して図示しないモーターに連結されている。したがって、給紙ローラー７０ａが図において時計回りに回転駆動されることで上記の給紙機構が下方向に回動する。原稿載置トレイ６１に載置された原稿の先端は分離壁７６に当接しており、上記の給紙機構が下方向に回動することで、ピックアップローラー７５が最上位の用紙と当接する。

給紙ローラー７０ａに対向して分離パッド７０ｂが配置されている。給紙ローラー７０ａと分離パッド７０ｂとで搬送ニップが形成される。ピックアップローラー７５がピックアップした原稿束が搬送ニップに進入するとき、重なった用紙が１枚ずつ分離されて給紙ローラー７０ａによって下流側に搬送される。

給紙ローラー７０ａの下流において通紙幅に亘って複数箇所に搬送ローラー８０ａが配置されている。搬送ローラー８０ａに従動ローラー８０ｂが当接しており、搬送ローラー８０ａと従動ローラー８０ｂとでニップ部が形成される。搬送ローラー８０ａは図示しないモーターにより回転駆動される。これにより、搬送ローラー８０ａは、給紙ローラー７０ａにより搬送される用紙を従動ローラー８０ｂとの間で形成されるニップ部でニップして、原稿搬送読取部５１へ搬送する。

給紙ローラー７０ａと搬送ローラー８０ａとの間において湾曲した用紙搬送路１００が形成されている。給紙ローラー７０ａにより搬送される用紙は、用紙搬送路１００を通って搬送ローラー８０ａに到達する。

搬送ガイド９０は、用紙搬送路１００の下面、すなわち、湾曲凸面を形成している。搬送ガイド９０の表面の複数箇所に、通紙幅方向に延びる回転軸回りに自由回転するコロ９１が配置されている。すなわち、コロ９１は、搬送ガイド９０の湾曲凸面を擦って搬送される用紙の搬送負荷を低減する負荷低減ローラーとして機能する。

搬送ガイド９０においては、湾曲突出したガイドリブ９０ａが通紙幅方向に多数配置されている。これらガイドリブ９０ａの先端が全体として上記の湾曲凸面を形成する。

図４は、原稿搬送機構６５における給紙ローラー７０ａ、搬送ローラー８０ａ、及びコロ９１の配置関係を示す図である。コロ９１は、給紙ローラー７０ａと通紙幅両端の搬送ローラー８０ａとを結んだ三角形１０１のほぼ領域内（以下、単に領域内という）に集中配置されている。用紙は、給紙ローラー７０ａにおいて通紙幅中央でニップされ、搬送ローラー８０ａにおいて全通紙幅でニップされる。したがって、三角形１０１に対応する用紙部分には給紙ローラー７０ａ及び搬送ローラー８０ａによる張力が加わるため、波打ち発生しにくい。一方、それ以外の用紙部分には張力が加わらないため、波打ちが発生し得る。このため、三角形１０１の領域内にコロ９１を集中配置することで、少ない個数のコロ９１でより大きな搬送負荷低減効果を得ることができる。

コロ９１の配置の仕方として、図４に示したように、複数の列に分散配列することができる。この場合、上流側の列幅が狭く、下流側の列幅が広くなるように、例えば、上流側の列にはコロを１個配置し、下流側の列にはコロ９１を３個配置する。これにより、コロ９１を三角形１０１の領域内に集中配置することができる。このように、同じ寸法のコロ９１を用いると、配置個数を変えるだけで列幅を任意に調整することができる。

なお、列毎にコロ９１の寸法を変更してもよい。例えば、下流側の列に、上流側の列に配置されるコロ９１よりも横幅の長いコロ９１を配置してもよい。また、列数は２に限られず、３以上であってもよい。

このように、コロ９１と通紙幅両端の搬送ローラーとを結んだ三角形領域内に集中配置し、これらピックアップローラー７５、コロ９１、及び搬送ローラー８０ａにより用紙を搬送する。

以上のように、本実施形態によれば、用紙搬送機構６５において原稿（用紙）と搬送ガイド９０との摩擦低減のためのコロ９１が効率的に配置される。これにより、少ない個数のコロ９１でより大きな搬送負荷低減効果を得ることができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明に係る用紙搬送装置を複合機に搭載した例を説明しているが、これは一例に過ぎず、本発明に係る用紙搬送装置は、他の電子機器、例えば、プリンター装置、コピー機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等で搭載可能である。

また、上記実施形態では、図１乃至図４を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。

６５ 原稿搬送機構（用紙搬送装置）
７０ａ 給紙ローラー
８０ａ 搬送ローラー
９０ 搬送ガイド
９１ コロ
１００ 用紙搬送路

Claims (5)

1. 通紙幅の中央の１箇所に配置され、用紙を１枚ずつ搬送する給紙ローラーと、
   前記給紙ローラーの下流において通紙幅に亘って複数箇所に配置され、前記給紙ローラーにより搬送される用紙をニップして搬送する搬送ローラーと、
   前記給紙ローラーと前記搬送ローラーとの間の湾曲した用紙搬送路における湾曲凸面を形成する搬送ガイドと、
   前記搬送ガイドの表面の複数箇所に配置され、通紙幅方向に延びる回転軸回りに自由回転するコロと、を備え、
   前記コロが、前記給紙ローラーと通紙幅両端の前記搬送ローラーとを結んだ三角形領域内に集中配置されている用紙搬送装置。
2. 前記コロが複数の列に分散して配列され、上流側の列幅が狭く、下流側の列幅が広くされている請求項１に記載の用紙搬送装置。
3. 前記コロの寸法がすべて同じである請求項１又は請求項２に記載の用紙搬送装置。
4. 請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の用紙搬送装置を備えた画像形成装置。
5. 通紙幅の中央の１箇所に配置され、用紙を１枚ずつ搬送する給紙ローラーと、
   前記給紙ローラーの下流において通紙幅に亘って複数箇所に配置され、前記給紙ローラーにより搬送される用紙をニップして搬送する搬送ローラーと、
   前記給紙ローラーと前記搬送ローラーとの間の湾曲した用紙搬送路における湾曲凸面を形成する搬送ガイドと、
   前記搬送ガイドの表面の複数箇所に配置され、通紙幅方向に延びる回転軸回りに自由回転するコロと、を備えた用紙搬送装置による用紙搬送方法であって、
   前記コロを、前記給紙ローラーと通紙幅両端の前記搬送ローラーとを結んだ三角形領域内に集中配置し、これら給紙ローラー、コロ、及び搬送ローラーにより用紙を搬送する用紙搬送方法。