JP2015185297A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】前後方向に対して傾斜した導光レンズの前面を前方向きに発光させつつ、従来に比べて光利用率を向上させる。【解決手段】車両用灯具1は、前後方向に対して斜めに傾斜した基準線Sに沿って延在するとともに、複数のレンズカット330,…を後面33に有する長尺な導光レンズ3と、導光レンズ3の前端部に対向配置されたLED2と、導光レンズ3の後方に配置された反射部材4とを備える。各レンズカット330は、基準線Sに対して急峻な角度で後方へ立ち上がる後側の第一プリズム面331と、基準線Sに対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる前側の第二プリズム面332とを有する鋸歯状に形成されている。反射部材4は、導光レンズ3の各レンズカット330の第一プリズム面331から後方へ出射した光を、当該レンズカット330の後側に隣接する他のレンズカット330の第二プリズム面332に向けて反射させる。【選択図】図3
Description
本発明は、車両に搭載される車両用灯具に関し、特に、前後方向に対して斜めに傾斜した長尺な導光レンズを発光させる車両用灯具に関する。
従来、車両に搭載される車両用灯具として、長尺な導光レンズを発光させるものが知られている。この種の車両用灯具では、一般に、長手方向の側端面から導光レンズ内に入射した光を、その長手方向に沿って導光させつつ後面のレンズカットで反射させて前面から出射させることによって、当該導光レンズの前面を発光させている。
しかし、このような車両用灯具では、その前後方向に対して斜めに傾斜した方向に沿って導光レンズが配置された場合に、長手方向前側の側端面から導光レンズ内に入射した光を前方に向けて出射させることができず、ひいては導光レンズの前面を前方向きに発光させることができない。
具体的には、図6(a)に示すように、例えば右側から左側に向かって斜め後方へ傾斜した長尺な導光レンズの前面を発光させる場合、その長手方向前側の側端面と対向した光源(図示省略)からの光は、導光レンズに沿って斜め後方向きに当該導光レンズ内を導光する。そのため、この光を導光レンズの前面から前方向きに出射させるには、後面のレンズカットで鋭角に内部反射させなければならないが、その目的で単純にレンズカットの後側の面を急峻なものとすると、この面から後方へ光が抜けてしまう。したがって、光が抜けることを防止しようとすると、レンズカットの後側の面をあまり急峻には形成できず、結果として、導光レンズから前方向きに光を出射させることができない。
そこで、特許文献1に記載の車両用灯具では、導光レンズの後方に反射部材を配置し、導光レンズから後方に抜けた光を反射部材で反射させて導光レンズ内に再入射させることによって前方向きの光を得ている。より詳しくは、図6(b)に示すように、導光レンズから後方へ一度抜けた光を、反射部材によって比較的に緩やかな角度で反射させ、レンズカットの前側の面で屈折させつつ導光レンズ内に再入射させた後に、このレンズカットの後側の面で前方へ内部反射させている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用灯具では、導光レンズ及び反射部材による比較的に緩やかな角度での屈折と反射を繰り返すことで前方向きの光を得ているため、光の屈折と反射の総回数が多くなっている。特に、より大きく光の向きを変える導光レンズへの再入射時には、同一のレンズカットによる屈折と反射が必要となっている。その結果、屈折と反射に伴う光のロスが大きくなり、光利用率が大きく低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、前後方向に対して傾斜した導光レンズの前面を前方向きに発光させるものであって、従来に比べて光利用率を向上させることができる車両用灯具の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
前後方向に対して斜めに傾斜した方向に沿って延在するよう配置されるとともに、その長手方向に沿って並設された複数のレンズカットを後面に有する長尺な導光レンズと、
前記導光レンズの長手方向前側の端部に対向配置された光源と、
前記導光レンズの後方に前記長手方向に沿って配置された反射部材と、
を備える車両用灯具であって、
前記複数のレンズカットは、前記長手方向に対して急峻な角度で後方へ立ち上がる後側の第一プリズム面と、前記長手方向に対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる前側の第二プリズム面と、を有する鋸歯状にそれぞれ形成され、
前記反射部材は、前記導光レンズの各レンズカットの前記第一プリズム面から後方へ出射した光を、当該レンズカットの後側に隣接する他のレンズカットの前記第二プリズム面に向けて反射させることを特徴とする。
前後方向に対して斜めに傾斜した方向に沿って延在するよう配置されるとともに、その長手方向に沿って並設された複数のレンズカットを後面に有する長尺な導光レンズと、
前記導光レンズの長手方向前側の端部に対向配置された光源と、
前記導光レンズの後方に前記長手方向に沿って配置された反射部材と、
を備える車両用灯具であって、
前記複数のレンズカットは、前記長手方向に対して急峻な角度で後方へ立ち上がる後側の第一プリズム面と、前記長手方向に対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる前側の第二プリズム面と、を有する鋸歯状にそれぞれ形成され、
前記反射部材は、前記導光レンズの各レンズカットの前記第一プリズム面から後方へ出射した光を、当該レンズカットの後側に隣接する他のレンズカットの前記第二プリズム面に向けて反射させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用灯具において、
前記導光レンズは、前記光源から出射した光を平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる入光部を、前記長手方向前側の端部に有することを特徴とする。
前記導光レンズは、前記光源から出射した光を平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる入光部を、前記長手方向前側の端部に有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用灯具において、
前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の部分が、前記入光部からの前記平行光を平面視で前記基準線に対して4〜8°の範囲内で傾斜した方向へ反射させる反射面となっていることを特徴とする。
前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の部分が、前記入光部からの前記平行光を平面視で前記基準線に対して4〜8°の範囲内で傾斜した方向へ反射させる反射面となっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両用灯具において、
前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前記長手方向前側の端部が後方へ屈曲されるとともに、当該端部の先端に前記入光部が設けられ、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の屈曲部近傍の部分が、前記入光部から当該導光レンズ内に入射した前記平行光を前記基準線に略沿うように反射させる第二反射面となっていることを特徴とする。
前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前記長手方向前側の端部が後方へ屈曲されるとともに、当該端部の先端に前記入光部が設けられ、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の屈曲部近傍の部分が、前記入光部から当該導光レンズ内に入射した前記平行光を前記基準線に略沿うように反射させる第二反射面となっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用灯具において、
前記第二反射面が、前記平行光を平面視で1〜3°の角度範囲に拡散させる湾曲面状に形成されていることを特徴とする。
前記第二反射面が、前記平行光を平面視で1〜3°の角度範囲に拡散させる湾曲面状に形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の車両用灯具において、
前記第二反射面が、前記平行光を平面視で前記基準線に対して−9〜−11°の範囲内で傾斜した方向へ反射させることを特徴とする。
前記第二反射面が、前記平行光を平面視で前記基準線に対して−9〜−11°の範囲内で傾斜した方向へ反射させることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の車両用灯具において、
前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、平面視で、前記基準線の前記角度が大きくなるに連れて、当該基準線に対する当該反射面の角度が小さくなることを特徴とする。
前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、平面視で、前記基準線の前記角度が大きくなるに連れて、当該基準線に対する当該反射面の角度が小さくなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の車両用灯具において、
前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第一プリズム面のものよりも大きく、
前記第一プリズム面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第二プリズム面のものよりも大きいことを特徴とする。
前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第一プリズム面のものよりも大きく、
前記第一プリズム面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第二プリズム面のものよりも大きいことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、光源から出射して長手方向前側の端部から導光レンズ内に入射した光が、当該導光レンズの長手方向に沿ってその内部を導光した後に、後面の複数のレンズカットのうちの第一プリズム面から当該導光レンズの後方へ出射される。この光は、反射部材によって反射されて、当該光を出射させたレンズカットの後側に隣接する他のレンズカットの第二プリズム面から導光レンズ内に再入射した後に、当該導光レンズの前面から前方へ出射される。つまり、導光レンズから後方へ出射した光を反射部材で鋭角に反射させることにより、レンズカットの第二プリズム面を通じて屈折のみを生じさせつつ当該光を導光レンズ内に再入射させて、当該導光レンズの前面を前方向きに発光させることができる。したがって、光を導光レンズ内に再入射させるときに当該光の屈折と反射が必要であった従来に比べ、反射の回数を減らして光利用率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、導光レンズが、光源から出射した光を平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる入光部を長手方向前側の端部に有するので、光源から出射された光を所望の光路に沿って制御しやすくすることができ、ひいては、光利用率をさらに向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における車両用灯具1の正面図であり、図2は、図1のII−II線での断面図であり、図3は、図2のA部の拡大図であり、図4は、図3のB部の拡大図である。
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用灯具1から見た方向、すなわち、当該車両用灯具1が搭載される図示しない車両から見た方向を意味するものとする。
図1は、本実施形態における車両用灯具1の正面図であり、図2は、図1のII−II線での断面図であり、図3は、図2のA部の拡大図であり、図4は、図3のB部の拡大図である。
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用灯具1から見た方向、すなわち、当該車両用灯具1が搭載される図示しない車両から見た方向を意味するものとする。
図1に示すように、車両用灯具1は、図示しない車両の前部左側に搭載されるヘッドランプであり、その前面を構成する素通しのアウターレンズ10を備えている。アウターレンズ10は、図示しない車両ボディの意匠ラインに沿って、平面視で左方(車両外側)に向かって斜め後方へ傾斜した形状に形成されており、本実施形態では、平面視で左右方向に対して約40°左斜め後方へ傾斜している。このアウターレンズ10に前方を覆われた灯室の内部には、主配光用の2つのランプユニット11,11が収容されている。
また、灯室内の下部には、図2に示すように、LED(発光ダイオード)2と、導光レンズ3と、反射部材4とが収容されている。
このうち、LED2は、導光レンズ3を発光させる光源であり、後述する導光レンズ3の入光部31に発光面を対向させた状態で灯室内の右端部に配置されている。具体的には、LED2は、アウターレンズ10に沿った(つまり平面視で左右方向に対して約40°左斜め後方へ傾斜した)基準線Sに対し、平面視で角度α1(本実施形態では−9〜−11°)だけ傾斜した左斜め後方を向く光軸Axを有しており、この光軸Axを中心として略放射状に光を出射させる。なお、角度α1は、基準線Sを前側から後側へ向かう始線としたときの当該基準線Sに対する一般角として、その大きさ等を記載することとし、後述する角度α2〜角度α5についても同様に記載することとする。
このうち、LED2は、導光レンズ3を発光させる光源であり、後述する導光レンズ3の入光部31に発光面を対向させた状態で灯室内の右端部に配置されている。具体的には、LED2は、アウターレンズ10に沿った(つまり平面視で左右方向に対して約40°左斜め後方へ傾斜した)基準線Sに対し、平面視で角度α1(本実施形態では−9〜−11°)だけ傾斜した左斜め後方を向く光軸Axを有しており、この光軸Axを中心として略放射状に光を出射させる。なお、角度α1は、基準線Sを前側から後側へ向かう始線としたときの当該基準線Sに対する一般角として、その大きさ等を記載することとし、後述する角度α2〜角度α5についても同様に記載することとする。
導光レンズ3は、長尺な棒状に形成されており、平面視で前後方向に対して斜めに傾斜した方向に略沿って延在した状態に配置されている。より詳しくは、導光レンズ3は、基準線Sに略沿うように、平面視で左方(車両外側)に向かって斜め後方へ傾斜した状態に配置されている。
導光レンズ3の長手方向の前端部には、LED2から出射した光を当該導光レンズ3内に入射させる入光部31が設けられている。この入光部31は、第一入射面311と、第二入射面312と、入光部反射面313とを有している。
このうち、第一入射面311は、光軸Axを回転対称軸としてLED2側へ膨出する凸面状に形成され、その焦点にLED2が位置するように設けられている。この第一入射面311は、LED2から出射した光のうち光軸Ax周辺の中央のものを、当該光軸Axに略沿った平行光としつつ導光レンズ3内へ入射させる。
第二入射面312は、第一入射面311の周縁部からLED2側へ立設された略円筒面である。この第二入射面312は、LED2から出射した光のうち、第一入射面311へのものよりも出射角度が大きいものを導光レンズ3内へ入射させる。
入光部反射面313は、第二入射面312の先端から光軸Ax方向へ向かって外側(光軸Axから離間する側)へ広がるように傾斜した裁頭円錐面であり、第二入射面312から導光レンズ3内へ入射した光を、光軸Axに略沿うように内部反射(全反射)させる。
このような構成により、入光部31は、LED2から出射した光を、光軸Axに略沿った平行光としつつ導光レンズ3内へ入射させる。
このうち、第一入射面311は、光軸Axを回転対称軸としてLED2側へ膨出する凸面状に形成され、その焦点にLED2が位置するように設けられている。この第一入射面311は、LED2から出射した光のうち光軸Ax周辺の中央のものを、当該光軸Axに略沿った平行光としつつ導光レンズ3内へ入射させる。
第二入射面312は、第一入射面311の周縁部からLED2側へ立設された略円筒面である。この第二入射面312は、LED2から出射した光のうち、第一入射面311へのものよりも出射角度が大きいものを導光レンズ3内へ入射させる。
入光部反射面313は、第二入射面312の先端から光軸Ax方向へ向かって外側(光軸Axから離間する側)へ広がるように傾斜した裁頭円錐面であり、第二入射面312から導光レンズ3内へ入射した光を、光軸Axに略沿うように内部反射(全反射)させる。
このような構成により、入光部31は、LED2から出射した光を、光軸Axに略沿った平行光としつつ導光レンズ3内へ入射させる。
導光レンズ3の前面32は、当該導光レンズ3の略全長に亘って形成されており、平面視で前方への凸状にやや湾曲した長尺な湾曲平面状に形成されている。この前面32は、後述するように、当該導光レンズ3から前方へ光を出射させる出射面となっている。
但し、この前面32のうち前端部近傍の部分は、出射面であると同時に、入光部31から導光レンズ3内に入射した光を内部反射(全反射)させる前面反射面321となっている。この前面反射面321は、光軸Axに略沿った入光部31からの光を、平面視で基準線Sに対して角度α2(本実施形態では4〜8°)だけ傾斜した方向に内部反射(全反射)させる。
但し、この前面32のうち前端部近傍の部分は、出射面であると同時に、入光部31から導光レンズ3内に入射した光を内部反射(全反射)させる前面反射面321となっている。この前面反射面321は、光軸Axに略沿った入光部31からの光を、平面視で基準線Sに対して角度α2(本実施形態では4〜8°)だけ傾斜した方向に内部反射(全反射)させる。
導光レンズ3の後面33には、図3及び図4に示すように、当該導光レンズ3の長手方向(つまり基準線S)に沿って並設された複数のレンズカット330,…が、当該導光レンズ3(後面33)の略全長に亘って形成されている。
各レンズカット330は、上下方向に沿って一様な断面形状の鋸歯状に形成されており、導光レンズ3の長手方向後側(左側)の第一プリズム面331と、導光レンズ3の長手方向前側(右側)の第二プリズム面332とを有している。
このうち、第一プリズム面331は、導光レンズ3の長手方向に対して急峻な角度で後方へ立ち上がる面となっており、より詳しくは、平面視で基準線Sに対して直角に近い角度α3(本実施形態では約73〜77°)だけ傾斜した面となっている。この第一プリズム面331は、入光部31から導光レンズ3内に入射して前面反射面321で内部反射された光を、やや屈折させつつ導光レンズ3の後方へ出射させる。
一方、第二プリズム面332は、導光レンズ3の長手方向に対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる面となっており、より詳しくは、平面視で基準線Sに対して角度α3よりも小さな角度α4(本実施形態では約14〜18°)だけ傾斜した面となっている。この第二プリズム面332は、第一プリズム面331から導光レンズ3の後方へ出射して反射部材4で反射された光を、当該導光レンズ3内に再入射させる。また、第二プリズム面332は、第一プリズム面331と互いの先端で滑らかに連結している。
各レンズカット330は、上下方向に沿って一様な断面形状の鋸歯状に形成されており、導光レンズ3の長手方向後側(左側)の第一プリズム面331と、導光レンズ3の長手方向前側(右側)の第二プリズム面332とを有している。
このうち、第一プリズム面331は、導光レンズ3の長手方向に対して急峻な角度で後方へ立ち上がる面となっており、より詳しくは、平面視で基準線Sに対して直角に近い角度α3(本実施形態では約73〜77°)だけ傾斜した面となっている。この第一プリズム面331は、入光部31から導光レンズ3内に入射して前面反射面321で内部反射された光を、やや屈折させつつ導光レンズ3の後方へ出射させる。
一方、第二プリズム面332は、導光レンズ3の長手方向に対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる面となっており、より詳しくは、平面視で基準線Sに対して角度α3よりも小さな角度α4(本実施形態では約14〜18°)だけ傾斜した面となっている。この第二プリズム面332は、第一プリズム面331から導光レンズ3の後方へ出射して反射部材4で反射された光を、当該導光レンズ3内に再入射させる。また、第二プリズム面332は、第一プリズム面331と互いの先端で滑らかに連結している。
反射部材4は、導光レンズ3の後面33を覆うように、当該導光レンズ3の後方に近接されつつその長手方向に沿って配置されている。この反射部材4の前面は、導光レンズ3の後面33に形成された複数のレンズカット330,…と噛み合うように対応した鋸歯状に形成されており、複数の鋸歯状反射面41,…を有している。各鋸歯状反射面41は、導光レンズ3の各レンズカット330のうちの第一プリズム面331と対向する面となっており、平面視で基準線Sに対して角度α5(本実施形態では約108〜112°)だけ傾斜した面となっている。この鋸歯状反射面41と、導光レンズ3のレンズカット330の第一プリズム面331及び第二プリズム面332とは、それぞれを規定する角度α5,角度α3及び角度α4が、α5>α3>α4を満足するように設定されている。当該鋸歯状反射面41は、導光レンズ3の各レンズカット330の第一プリズム面331から後方へ出射した光を、当該レンズカット330の後側に隣接する他のレンズカット330の第二プリズム面332に向けて反射させる。
以上の構成を具備する車両用灯具1では、図2〜図4に示すように、LED2から出射した光が、導光レンズ3の入光部31を通じて光軸Axに略沿った平行光とされつつ当該導光レンズ3内に入射した後に、導光レンズ3の前面32のうちの前面反射面321によって、基準線Sに沿った方向よりもやや後方向きとなるように内部反射される。この光は、導光レンズ3後面33の複数のレンズカット330,…のうち、導光レンズ3の長手方向に対して急峻な角度α3で後方へ立ち上がる第一プリズム面331から当該導光レンズ3の後方へ出射される。導光レンズ3から後方へ出射した光は、反射部材4の複数の鋸歯状反射面41,…によって前方へ鋭角に反射された後に、導光レンズ3後面33の複数のレンズカット330,…のうち、導光レンズ3の長手方向に対して緩やかな角度α4で後方へ立ち上がる第二プリズム面332を通じて屈折されつつ導光レンズ3内に再入射する。そして、この光が、導光レンズ3の前面32を通じて前後方向に略沿うように屈折されつつ前方へ出射されることにより、当該前面32が前方向きに発光する。
以上のように、車両用灯具1によれば、導光レンズ3から後方へ出射した光を反射部材4で鋭角に反射させることにより、レンズカット330の第二プリズム面332を通じて屈折のみを生じさせつつ当該光を導光レンズ3内に再入射させて、当該導光レンズ3の前面32を前方向きに発光させることができる。したがって、光を導光レンズ内に再入射させるときに当該光の屈折と反射が必要であった従来に比べ、反射の回数を減らして光利用率を向上させることができる。一般に、アクリルなどの導光部材では1回の屈折や反射によって数%のロスが生じるため、従来に比べて、このロス分に相当する光利用率の向上が期待でき、ひいては、LED2の消費電力低減やこれによる車両の燃費向上といった副次的な効果も期待できる。
また、前後方向に対して斜めに傾斜した導光レンズ3の前面32を前方向きに発光させることができるので、正面視での点灯フィーリングを良好なものとすることができるのは勿論のこと、同様に傾斜した意匠ラインを有する車両に好適に適用することができ、ひいては灯体のレイアウトやデザイン自由度を向上させることができる。
また、導光レンズ3が、LED2から出射した光を平行光としつつ当該導光レンズ3内に入射させる入光部31を長手方向前側の端部に有するので、LED2から出射された光を所望の光路に沿って制御しやすくすることができ、ひいては光利用率をさらに向上させることができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、導光レンズ3が棒状に形成されており、その長手方向の前端部に入光部31が設けられていることとしたが、図5に示すように、導光レンズ3の長手方向の前端部が後方へ屈曲されて屈曲部34が形成され、その先端に入光部31が設けられることとしてもよい。
この場合、LED2は、光軸Axが左右方向に対して例えば10°以上後方へ傾斜した方向に沿うように、左斜め前方向きに配置されており、導光レンズ3の入光部31は、このLED2からの光を光軸Axに沿った平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる。また、導光レンズ3の前面32のうち屈曲部34近傍の部分は、入光部31から当該導光レンズ3内に入射した平行光を基準線Sに略沿うように内部反射(全反射)させる第二前面反射面322となっている。より詳しくは、第二前面反射面322は、入光部31からの平行光を、前面反射面321に向けて、基準線Sに対して平面視で上述の角度α1だけ傾斜した方向に反射させる。また、第二前面反射面322は、入光部31からの平行光を平面視で1〜3°の角度範囲に拡散させるように湾曲面状に形成されていることが好ましい。
この場合、LED2は、光軸Axが左右方向に対して例えば10°以上後方へ傾斜した方向に沿うように、左斜め前方向きに配置されており、導光レンズ3の入光部31は、このLED2からの光を光軸Axに沿った平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる。また、導光レンズ3の前面32のうち屈曲部34近傍の部分は、入光部31から当該導光レンズ3内に入射した平行光を基準線Sに略沿うように内部反射(全反射)させる第二前面反射面322となっている。より詳しくは、第二前面反射面322は、入光部31からの平行光を、前面反射面321に向けて、基準線Sに対して平面視で上述の角度α1だけ傾斜した方向に反射させる。また、第二前面反射面322は、入光部31からの平行光を平面視で1〜3°の角度範囲に拡散させるように湾曲面状に形成されていることが好ましい。
また、導光レンズ3が略沿うように配置される基準線Sは、平面視で左右方向に対して約40°左斜め後方へ傾斜していることとしたが、約60°までの範囲であれば、さらに傾斜していてもよい。但し、この基準線Sの傾斜角度に応じて、上述の角度α1〜角度α5なども変わることは勿論であり、例えば、反射部材4の鋸歯状反射面41を規定する角度α5は、左右方向に対する基準線Sの角度が大きくなるに連れて、小さくなる。
また、導光レンズ3の前面32からは、前後方向に略沿った光が出射されることとしたが、右斜め前方へ傾斜した方向に沿った光を出射させることとしてもよい。
1 車両用灯具
2 LED(光源)
Ax 光軸
α1 角度
3 導光レンズ
31 入光部
32 前面
321 前面反射面
α2 角度
322 第二前面反射面
33 後面
330 レンズカット
331 第一プリズム面
α3 角度
332 第二プリズム面
α4 角度
34 屈曲部
4 反射部材
41 鋸歯状反射面
α5 角度
S 基準線
2 LED(光源)
Ax 光軸
α1 角度
3 導光レンズ
31 入光部
32 前面
321 前面反射面
α2 角度
322 第二前面反射面
33 後面
330 レンズカット
331 第一プリズム面
α3 角度
332 第二プリズム面
α4 角度
34 屈曲部
4 反射部材
41 鋸歯状反射面
α5 角度
S 基準線
Claims (8)
- 前後方向に対して斜めに傾斜した方向に沿って延在するよう配置されるとともに、その長手方向に沿って並設された複数のレンズカットを後面に有する長尺な導光レンズと、
前記導光レンズの長手方向前側の端部に対向配置された光源と、
前記導光レンズの後方に前記長手方向に沿って配置された反射部材と、
を備える車両用灯具であって、
前記複数のレンズカットは、前記長手方向に対して急峻な角度で後方へ立ち上がる後側の第一プリズム面と、前記長手方向に対して緩やかな角度で後方へ立ち上がる前側の第二プリズム面と、を有する鋸歯状にそれぞれ形成され、
前記反射部材は、前記導光レンズの各レンズカットの前記第一プリズム面から後方へ出射した光を、当該レンズカットの後側に隣接する他のレンズカットの前記第二プリズム面に向けて反射させることを特徴とする車両用灯具。 - 前記導光レンズは、前記光源から出射した光を平行光としつつ当該導光レンズ内に入射させる入光部を、前記長手方向前側の端部に有することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の部分が、前記入光部からの前記平行光を平面視で前記基準線に対して4〜8°の範囲内で傾斜した方向へ反射させる反射面となっていることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。 - 前記導光レンズは、
平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
当該導光レンズの前記長手方向前側の端部が後方へ屈曲されるとともに、当該端部の先端に前記入光部が設けられ、
当該導光レンズの前面のうち、前記長手方向前側の屈曲部近傍の部分が、前記入光部から当該導光レンズ内に入射した前記平行光を前記基準線に略沿うように反射させる第二反射面となっていることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用灯具。 - 前記第二反射面が、前記平行光を平面視で1〜3°の角度範囲に拡散させる湾曲面状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用灯具。
- 前記第二反射面が、前記平行光を平面視で前記基準線に対して−9〜−11°の範囲内で傾斜した方向へ反射させることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用灯具。
- 前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、平面視で、前記基準線の前記角度が大きくなるに連れて、当該基準線に対する当該反射面の角度が小さくなることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の車両用灯具。 - 前記導光レンズは、平面視で前後方向に対して所定の角度で斜めに傾斜した基準線に略沿うように配置され、
前記反射部材の反射面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第一プリズム面のものよりも大きく、
前記第一プリズム面は、前記基準線に対する平面視での角度が前記第二プリズム面のものよりも大きいことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の車両用灯具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059614A JP2015185297A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 車両用灯具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059614A JP2015185297A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 車両用灯具 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015185297A true JP2015185297A (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54351642
Family Applications (1)
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JP2014059614A Pending JP2015185297A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 車両用灯具 |
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JP (1) | JP2015185297A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017168306A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-21 | スタンレー電気株式会社 | 灯具ユニット |
-
2014
- 2014-03-24 JP JP2014059614A patent/JP2015185297A/ja active Pending
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JP2017168306A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-21 | スタンレー電気株式会社 | 灯具ユニット |
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