JP2015184575A - アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒を含むレジスト組成物であって、該アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%であり、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であるレジスト組成物。
【選択図】なし
Description
以下に本発明を詳述する。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も本発明の好ましい形態である。
本発明のレジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂とアルコール系溶媒とを含むが、必要に応じ、更に他の成分を1種又は2種以上含んでいてもよい。各含有成分は、それぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
本発明において、アルコール系溶媒とは、飽和アルコール、すなわち不飽和二重結合を有さず、かつ水酸基を少なくとも1つ含む化合物を意味する。
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;等が好ましい。より好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
本発明のレジスト組成物はまた、アルコール系溶媒以外の溶媒(他の溶媒とも称す)を1種又は2種以上更に含んでもよい。他の溶媒としては、例えば、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。中でも、エステル系溶媒が好ましい。
本発明において、アルカリ可溶性樹脂とは、アルカリ可溶性を示す樹脂(重合体)であって、酸基を含み、かつ側鎖に第3級炭素原子を含む重合体である。このようなアルカリ可溶性樹脂を含むことで、本発明のレジスト組成物は、感光性、基板との密着性、現像性、耐熱性、透明性等の各種物性に優れるとともに、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、未露光部の残渣や地汚れ等がなく、かつ膜厚が充分に低減された硬化物(硬化膜)を、安定して与えることができる。なお、重合体中の酸基及び第3級炭素原子は、それぞれ1個でもよいし、2個以上であってもよい。
本明細書中、第3級炭素原子とは、当該炭素原子に結合している他の炭素原子の数が3個である、炭素原子を意味する。また、側鎖に第3級炭素原子を含むとは、第3級炭素原子が存在するのが重合体主鎖ではなく、重合体側鎖であることを意味する。
上記アルカリ可溶性樹脂は、酸基を1種のみ有してもよいし、2種以上有してもよい。
本明細書中、重合体の酸価は、後述する実施例に記載の方法により重合体溶液の酸価を測定した後、重合体溶液の酸価と重合体溶液の固形分濃度とから、固形分(重合体1g)あたりの酸価を計算することで求めることができる。重合体溶液の固形分は、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
ここで、アルカリ可溶性樹脂が高分子量である場合には、酸価が高い方が良好な製版性が得られ、低分子量である場合は、酸価が低くても良好な製版性が得られる傾向がある。
本明細書中、重量平均分子量は、後述する実施例に記載の方法にて求めることができる。
本明細書中、レジスト組成物の固形分総量とは、特に断りのない限り、溶媒(溶剤)以外の全ての含有成分の合計量を意味する。
3級炭素含有単量体とは、第3級炭素原子及び重合性二重結合を含む化合物であるが、重合性二重結合としては、重合性炭素−炭素二重結合が好ましく、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。当該単量体として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で、(メタ)アクリロイル基を少なくとも有するものが好ましい。したがって、3級炭素含有単量体は、分子中に(メタ)アクリロイル基と第3級炭素原子とを含む化合物(この化合物を「3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体」とも称す)であることが好適である。すなわち上記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を少なくとも用いて得られる重合体であることが好ましい。この場合、上記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体に由来する構成単位(当該単量体中の重合性炭素−炭素二重結合(C=C)が単結合(C−C)になった構造単位を意味する)を有することになる。
本明細書中、(メタ)アクリロイル基とは、「CH2=C(R)−C(=O)−」(Rは、水素原子又はメチル基を表す)で表される基である。
CH2=C(R)−C(=O)−O−A (1)
(Rは、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物である。
酸基含有単量体とは、分子中に酸基及び重合性二重結合を含む化合物である。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基との間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物類;ライトエステルP−1M(共栄社化学製)等のリン酸基含有不飽和化合物;等が挙げられる。
これらの中でも、汎用性、入手性等の観点から、カルボン酸系単量体(例えば不飽和モノカルボン酸類、不飽和多価カルボン酸類、不飽和酸無水物類)を用いることが好適である。より好ましくは、反応性やアルカリ可溶性等の点で、不飽和モノカルボン酸類(不飽和モノカルボン酸とも称す)であり、更に好ましくは(メタ)アクリル酸(すなわちアクリル酸及び/又はメタクリル酸)であり、特に好ましくはメタクリル酸である。
上記単量体成分はまた、必要に応じ、3級炭素含有単量体及び酸基含有単量体以外の単量体(他の単量体とも称す)を1種又は2種以上含んでもよい。
他の単量体として好ましくは、重合体の主鎖骨格に環構造を導入し得る単量体である。これにより、得られるアルカリ可溶性樹脂が主鎖に環構造を有する重合体となるため、耐熱性や硬度(表面硬度)、透明性、密着性、色材分散性、製版性等の各種物性がより向上された硬化物(硬化膜)を与えることができる。この硬化物はまた、高温暴露後の経時変化がより抑制されて各種物性をより安定して発現することができる。
上述の単量体単位を含む樹脂(重合体)とは、例えば、単量体の重合反応や架橋反応によって当該単量体由来の構成単位を含む樹脂を意味する。ダイマー単位も同様である。
上記単量体成分が更にN置換マレイミドを含むことにより、特に耐熱性や色材分散性、硬度等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。
N置換マレイミドとしては、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、着色の少なさや色材分散性等に優れる点で、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが好ましく、特にN−ベンジルマレイミドが好適である。
アクリル系エーテルダイマーとしては、例えば、下記一般式(2):
なお、R4及びR5は、同種の有機基であってもよいし、異なる有機基であってもよい。
具体的には、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−メトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−エトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジフェニル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ジシクロペンタジエニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(トリシクロデカニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソボルニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジアダマンチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。
上記単量体成分がα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートを含むことにより、特に、密着性、硬化性、乾燥再溶解性等の製版性に寄与する性能や、色材分散性、耐熱性、透明性等がより向上される。
α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートとしては、例えば、アルキル−(α−メタリルオキシメチル)アクリレートや、α−(アリルオキシメチル)アクリレートが好適である。中でも、α−(アリルオキシメチル)アクリレートがより好ましい。
具体的には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−アミル、s−アミル、t−アミル、n−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、s−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、カプリル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セチル、ヘプタデシル、ステアリル、ノナデシル、エイコシル、セリル、メリシル等の鎖状飽和炭化水素基;メトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、エトキシエチル、エトキシエトキシエチル、フェノキシエチル、フェノキシエトキシエチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をアルコキシ基で置き換えたアルコキシ置換鎖状飽和炭化水素基;ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をヒドロキシ基で置き換えたヒドロキシ置換鎖状飽和炭化水素基;フルオロエチル、ジフルオロエチル、クロロエチル、ジクロロエチル、ブロモエチル、ジブロモエチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をハロゲンで置き換えたハロゲン置換鎖状飽和炭化水素基;ビニル、アリル、メタリル、クロチル、プロパギル等の鎖状不飽和炭化水素基、及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた鎖状不飽和炭化水素基;シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、ジシクロペンタジエニル等の脂環式炭化水素基及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた脂環式炭化水素基;フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、ジフェニルエチル、トリフェニルメチル、シンナミル、ナフチル、アントラニル等の芳香族炭化水素基及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた芳香族炭化水素基;等が挙げられる。また、これら有機基に更に任意の置換基が結合していてもよい。
α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸i−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘプチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メリシル、
上記他の単量体としてはまた、例えば、特開2013−61599号公報〔0039〕〜〔0040〕に記載された、(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;芳香族ビニル類;重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;共役ジエン類;ビニルエステル類;N−ビニル化合物類;不飽和イソシアネート類;等の1種又は2種以上を使用することができる。
これらの中でも、耐熱性や色材分散性、溶剤再溶解性のバランスを取り易い点で、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;を用いることが好ましい。より好ましくは(メタ)アクリル酸エステル類である。このように上記単量体成分は、更に(メタ)アクリル酸エステル類を含むことが好適である。
本発明のレジスト組成物はまた、重合性化合物を更に含むことが好適である。重合性化合物は、1種であってもよいし、2種以上含んでもよい。
重合性化合物とは、重合性単量体とも称し、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好適である。
本発明のレジスト組成物はまた、光重合開始剤を更に含むことが好適である。光重合開始剤は、1種であってもよいし、2種以上含んでもよい。
光重合開始剤として好ましくは、ラジカル重合性の光重合開始剤である。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものである。また、必要に応じて、光増感剤や光ラジカル重合促進剤等を1種又は2種以上併用してもよい。光重合開始剤とともに、光増感剤及び/又は光ラジカル重合促進剤を併用しなくても本願発明の効果は充分に発揮されるが、併用した場合は感度や硬化性がより向上される。
本発明のレジスト組成物はまた、適用される各用途の要求特性に応じて、例えば、色材(着色剤とも称す);分散剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等の1種又は2種以上を更に含んでいてもよい。例えば、上記レジスト組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、色材を含むことが好ましい。また、色材、分散剤、耐熱向上剤、レベリング剤、カップリング剤及び現像助剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む形態も好適である。
本発明のレジスト組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、上述した含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散することによって調製することができる。混合・分散工程は特に限定されず、通常の手法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含むものであってもよい。なお、上記レジスト組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程(好ましくは、特開2013−61599号公報〔0099〕に記載の分散処理工程)を経て製造することが好適である。
得られたレジスト組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
本発明はまた、アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物の保存方法であって、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であり、該保存方法は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整して保存するレジスト組成物の保存方法でもある。
この保存方法で使用されるアルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒は、それぞれ上述したとおりであり、レジスト組成物が含んでもよい任意成分についても上述したとおりである。保存対象であるレジスト組成物は、上述した本発明のレジスト組成物であることが好適である。
本発明のレジスト組成物及び本発明の保存方法により得られるレジスト組成物は、極めて保存安定性に優れ、酸価の上昇が充分に抑制されたものである。また、アルカリ可溶性樹脂が酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であることに起因して、感光性、基板(基材)との密着性、現像性、耐熱性、透明性等の基本性能に優れる硬化物を与えるものであり、当該レジスト組成物に加熱処理を施せば、アルカリ可溶性樹脂の構成単位の一部(すなわち、第3級炭素原子に由来する部分)が分解して揮散するため、優れた性能を維持したまま、膜厚が充分に低減され、かつ色材が高濃度の硬化物(硬化膜)を容易に得ることができる。これにより、カラーフィルターの高色純度化やブラックマトリックスの高遮光率化をより達成することができ、表示装置や撮像素子等における表示品位や撮像品位を充分に高めることが可能になる。また、上記硬化物は、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、現像後に未露光部の残渣や地汚れ等がないものである。このように上記レジスト組成物を硬化して得られる硬化物は、本発明の好適な実施形態の1つである。
なお、カラーフィルターや表示装置の好ましい形態・製造方法として、例えば、特開2013−61599号公報〔0102〕〜〔0116〕に記載の形態等が挙げられる。
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
製造例で調製した共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(樹脂)の重量を計算した。
製造例等で調製した共重合体溶液又は樹脂組成物を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価を求めた(mgKOH/g)。
なお、樹脂組成物の酸価増加率(%)は、40℃1ヶ月間保存後の酸価を、樹脂組成物の調製時の酸価(初期酸価)で除すことにより求めた。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA−M)15g、メタクリル酸(MAA)31g、t−ブチルメタクリレート(tBuMA)54g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日本油脂社製、以下PBOともいう)2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−メルカプトプロピオン酸(β−MPA)1.8g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)130gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9200、酸価は208mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)27g、重合禁止剤として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(商品名「トパノール」、東京化成工業社製)0.04g、触媒としてジメチルベンジルアミン(DMBA)0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.9%を含む共重合体溶液(A−1)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は11000、酸価は92mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g、PGME30gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとPGME100gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9300、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.8%を含む共重合体溶液(A−2)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は11200、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(MD)15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとPGME130gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9200、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.7%を含む共重合体溶液(A−3)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は10900、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA75gとPGME93gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9600、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.4%を含む共重合体溶液(A−4)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12000、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9700、酸価は228mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA28.3g、PGME12.2gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.0%を含む共重合体溶液(A−5)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12200、酸価は110mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g、PGMEA30gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA57gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9800、酸価は230mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA28.3g、PGME12.2gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)38.9%を含む共重合体溶液(A−6)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12100、酸価は111mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA22g、tBuMA63g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA132gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは11000、酸価は200mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA40.5gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.9%を含む共重合体溶液(A−7)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は14000、酸価は87mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)として共重合体溶液(A−1)12.5g(すなわち、樹脂不揮発分5g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製、以下DPHAと表す)5g、及び、光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン(商品名「IRGACURE(登録商標)907」、BASFジャパン社製、以下Irg907と表す)0.5gを用い、不揮発分濃度が40%となるようにPGMEAで希釈して、樹脂組成物を調製した。この時の樹脂組成物の酸価(初期酸価)は17.5mgKOH/gであった。この樹脂組成物を40℃で1ヶ月間保存し、1ヶ月後の酸価を比較した。樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
組成を表2に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして各樹脂組成物を得た後、実施例1と同様の評価に供した。各樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)として共重合体溶液(A−7)12.5g(すなわち、樹脂不揮発分5g)、DPHA5g、Irg907を0.5g、PGME5.3gを用い、不揮発分濃度が40%となるようにPGMEAで希釈し、樹脂組成物を調製した。この時の樹脂組成物の酸価(初期酸価)は16.5mgKOH/gであった。この樹脂組成物を40℃で1ヶ月間保存し、1ヶ月後の酸価を比較した。樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
組成を表2に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして各樹脂組成物を得た後、実施例1と同様の評価に供した。各樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
実施例1〜5と比較例1〜3とは、主に、樹脂組成物中のアルコール系溶媒の含有割合の点で相違する。アルコール系溶媒の含有割合が、樹脂組成物の総量100質量%に対し10質量%以上となる実施例1〜5では、10質量%未満となる比較例1〜3に比べて、共重合体が有する第3級炭素原子の脱離が充分に抑制され、保存中の酸価上昇を充分に抑制することができた。したがって、アルコール系溶媒の含有割合を適切に設定することで、保存安定性が著しく向上されることが分かった。
Claims (4)
- アルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒を含むレジスト組成物であって、
該アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%であり、
該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であることを特徴とするレジスト組成物。 - 前記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を少なくとも用いて得られることを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
- 前記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有することを特徴とする請求項2に記載のレジスト組成物。
- アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物の保存方法であって、
該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であり、
該保存方法は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整して保存することを特徴とするレジスト組成物の保存方法。
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