JP2015184468A - 帯電装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成される画像における残像の発生を抑制する。
【解決手段】電子写真方式を採用するとともに、トナーおよびトナーに添加された外添剤を含む現像剤を用いて現像を行う画像形成装置において、感光体ドラム11のn周目に、感光体ドラム11の第1領域D1に画像濃度が第1濃度に設定された第1画像G1を形成し、これに続くn+1周目に、第1領域D1を包含する第2領域D2に第1画像G1よりも画像濃度が低い第2濃度に設定された第2画像G2を形成する場合に、n周目の第1画像G1の形成で帯電に使用する直流帯電電流Icの大きさ(第2帯電電流値I2)を、n+1周目の第2画像G2の形成で帯電に使用する直流帯電電流Icの大きさ(第2帯電電流値I1)よりも増加させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、帯電装置および画像形成装置に関する。
公報記載の従来技術として、回転する感光体ロールと、感光体ロールに接触して感光体ロールを帯電する帯電ロールと、帯電された感光体ロールを露光して静電潜像を形成する露光部と、感光体ロールに形成された静電潜像を、磁性キャリアと固体潤滑剤を付着させたトナーとを含む現像剤を用いて現像する現像部と、感光体ロールに現像されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写する一次転写ロールと、感光体ロールに接触して一次転写後の感光体ロールに残留するトナーを除去するクリーニングブレードとを備えた画像形成装置において、現像部から固体潤滑剤が付着したトナーを感光体ドラムに転移させるとともに、感光体ロール上の固体潤滑剤の多寡に応じて、帯電ロールに印加する印加電圧を、直流電圧に交流電圧を重畳した重畳電圧あるいは直流電圧のみからなる非重畳電圧に切り換えるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2010−164641号公報
本発明は、形成される画像における残像の発生を抑制することを目的とする。
請求項1記載の発明は、回転する像保持体に接触して配置される帯電部材と、前記帯電部材に帯電電流を供給する供給部と、前記像保持体の第n周回(nは1以上の整数)において当該像保持体上の特定の領域に画像濃度が第1濃度に設定された第1画像を形成し、当該第n周回に続く第n+1周回において当該特定の領域に当該第1画像よりも画像濃度が低い第2濃度に設定された第2画像を形成する場合に、当該第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、当該第2画像の形成における当該帯電電流の大きさよりも増加させる設定を行う設定部とを含む帯電装置である。
請求項2記載の発明は、前記設定部は、前記第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、前記第2画像の形成における当該帯電電流の大きさに近づけるように徐々に減少させることを特徴とする請求項1記載の帯電装置である。
請求項3記載の発明は、前記設定部は、前記第1濃度よりも前記第2濃度が30%以上低い場合に前記設定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の帯電装置である。
請求項4記載の発明は、前記設定部は、相対湿度が35%以下となる場合に前記設定を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の帯電装置である。
請求項5記載の発明は、回転する像保持体と、前記像保持体に接触して当該像保持体を帯電する帯電部材と、帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成部と、前記像保持体に形成された前記静電潜像を、トナーおよび当該トナーに添加された外添剤を含む現像剤で現像する現像部と、前記像保持体に現像された画像を記録材に転写する転写部と、前記像保持体に接触して転写後の前記像保持体を清掃する清掃部材と、前記帯電部材に帯電電流を供給する供給部と、前記像保持体の第n周回(nは1以上の整数)において当該像保持体上の特定の領域に画像濃度が第1濃度に設定された第1画像を形成し、当該第n周回に続く当該像保持体の第n+1周回において当該特定の領域に当該第1画像よりも画像濃度が低い第2濃度に設定された第2画像を形成する場合に、当該第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、当該第2画像の形成における当該帯電電流の大きさよりも増加させる設定を行う設定部とを含む画像形成装置である。
請求項1記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、形成される画像における残像の発生を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像における残像の発生を抑制するとともに、像保持体の摩耗を抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像における残像の発生を抑制するとともに、像保持体の摩耗を抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像における残像の発生を抑制するとともに、像保持体の摩耗を抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、形成される画像における残像の発生を抑制することができる。
実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示した図である。 画像形成装置における制御系の構成を説明するためのブロック図である。 (a)は現像剤を構成するキャリアおよびトナーを、(b)は現像剤に含まれるトナーおよび外添剤を、それぞれ示す図である。 感光体ドラムにおける帯電電位および露光電位と、現像装置における現像電位との関係を説明するための図である。 本実施の形態の画像形成装置における直流帯電電流の設定手順を説明するためのフローチャートである。 (a)〜(c)は、本実施の形態の直流帯電電流の設定手順を用いた画像形成プロセスの一例を説明するための図である。 (a)〜(j)は、図6に示す画像形成プロセスの詳細を説明するための図である。 (a)〜(c)は、本実施の形態の変形例を説明するための図である。 直流帯電電流の大きさと得られる明度差との関係を示すグラフ図である。 第1画像の濃度をパラメータとしたときの、第2画像の濃度と得られる明度差との関係を示すグラフ図である。 相対湿度と得られる明度差との関係を示すグラフ図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を示した図である。
この画像形成装置1は、電子写真方式にてトナー像を形成する画像形成部10と、画像形成部10に向けて用紙Pを供給する用紙供給部20と、画像形成部10によって用紙P上に形成された画像(トナー像)を定着させる定着部30と、画像形成装置1を構成する各部の動作を制御する制御装置100とを有している。
これらのうち、画像形成部10は、図中に示す移動方向M方向に回転可能に設けられた感光体ドラム11を有している。また、画像形成部10は、この感光体ドラム11の周囲に矢印M方向に沿って設けられた、帯電ロール12、露光装置13、現像装置14、転写ロール15および清掃装置16を有している。
本実施の形態において、像保持体の一例としての感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層(図示せず)を形成してなり、ここでは有機感光層が負極性に帯電する材料で構成されている。また、感光体ドラム11は接地されている。
帯電部材の一例としての帯電ロール12は、導電性を有するゴムロール等で構成されるとともに、感光体ドラム11に接触して回転可能に配置されており、感光体ドラム11の回転に従動して回転する。また、帯電ロール12には、感光体ドラム11を負の電位に帯電するための帯電バイアスが印加される。
潜像形成部の一例としての露光装置13は、帯電ロール12によって負の電位に帯電された感光体ドラム11に、レーザ光等を用いて選択的に光書き込みを行うことで静電潜像を形成する。ここで、本実施の形態の露光装置13は、トナー像(画像)となる部位(画像部)に対して光を照射し、背景となる部位(背景部)に対しては光を照射しない、所謂画像部露光方式にて露光を行う。なお、露光装置13における光源としては、レーザ光源以外に、LED(Light Emitting Diode)光源を用いることも可能である。
現像部の一例としての現像装置14は、感光体ドラム11に対向して回転可能に配置される現像ロール14aを備えており、現像装置14の内部には、予め決められた色(例えば黒色)のトナーを含む現像剤を収容している。ここで、本実施の形態の現像装置14では、現像剤として、磁性を有するキャリアと、予め決められた色に着色されたトナーとを含む、所謂2成分現像剤を用いている。また、この現像剤において、キャリアは正の帯電極性を有しており、トナーは負の帯電極性を有している。現像ロール14aは磁石(図示せず)を内蔵しており、静電気力によってトナーを付着させたキャリアすなわち現像剤を、磁力によって現像ロール14aの表面に保持する。現像装置14では、現像ロール14a上に保持させた現像剤が形成する磁気ブラシを感光体ドラム11に接触させて、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーで現像する。この現像装置14は、現像ロール14aを負の電位とするための現像バイアスを供給することで、静電潜像のうち負極性に帯電している画像部に、負極性に帯電したトナーを転移させる、所謂反転現像方式にて現像を行う。
転写部の一例としての転写ロール15は、導電性を有するゴムロール等で構成されており、感光体ドラム11に接触して配置され、感光体ドラム11の回転に従動して回転する。そして、転写ロール15には、トナーの帯電極性とは逆極性(この例では正極性)の転写バイアスが印加される。
清掃装置16は、感光体ドラム11の移動方向Mと交差する方向に、感光体ドラム11の外周面に沿って延びて設けられるとともに、感光体ドラム11の移動方向Mと対向する方向(ドクター方向)に突出し、突出する側の先端部が感光体ドラム11の外周面に突き当たるように配置されるクリーニングブレード16aを備えている。清掃部材の一例としてのクリーニングブレード16aは、例えばウレタンゴム等のゴム材で構成されており、転写後且つ帯電前の感光体ドラム11上の付着物(トナー等)を除去する。
また、本実施の形態における用紙供給部20は、用紙Pを収容する収容容器、用紙Pを収容容器から繰り出す繰り出し機構、繰り出された用紙Pを、画像形成部10における感光体ドラム11と転写ロール15との対向部(転写部)および定着部30を介して外部に搬送する搬送機構等を有している。
さらに、本実施の形態における定着部30は、互いに接触した状態で回転する一対の回転体を備えており、これら2つの回転体の少なくとも一方を加熱するとともに、これら2つの回転体の間に形成される定着ニップ部に用紙Pを挿通させることで、用紙P上の画像を定着させるようになっている。
図2は、本実施の形態の画像形成装置1における制御系の構成を説明するためのブロック図である。
制御装置100は、プログラムを読み出して実行するCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101が実行するプログラムやプログラムを実行する際に使用するデータ等を記憶するROM102(Read Only Memory)と、プログラムを実行する際に一時的に生成されるデータ等を記憶するRAM103(Random Access Memory)と、プログラムを実行する際に使用するデータ等を記憶するとともに、その内容を書き換え可能であって、電源を供給しなくてもその記憶内容を保持することが可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)104とを備えている。
設定部の一例としての制御装置100は、感光体ドラム11を回転駆動するドラム駆動部111、帯電ロール12に帯電バイアスを供給する帯電電源112、露光装置13に設けられた光源を駆動する光源駆動部113に、それぞれ制御信号を出力する。また、制御装置100は、現像装置14に設けられた現像ロール14aに現像バイアスを供給する現像電源114a、現像ロール14aを回転駆動する現像駆動部114bに、それぞれ制御信号を出力する。さらに、制御装置100は、転写ロール15に転写バイアスを供給する転写電源115、用紙供給部20を含む用紙Pの搬送系を駆動する搬送駆動部120、定着部30を構成する回転体に加熱用電力を供給する定着電源130a、定着部30を構成する回転体を回転駆動する定着駆動部130bに、それぞれ制御信号を出力する。また、制御装置100には、画像形成装置1に内蔵され且つ外部から入力されてくるプリントジョブデータに画像処理を施す画像処理部40から画像処理後の画像データが、また、画像形成装置1に内蔵され且つ画像形成装置1がおかれた環境(温度や湿度)を測定する環境測定部50から環境測定データが、それぞれ入力される。
本実施の形態において、供給部の一例としての帯電電源112は、負の値に設定された直流成分に交流成分を重畳させた帯電バイアスを、帯電ロール12に供給する。なお、以下の説明においては、帯電バイアスにおける直流成分を直流帯電バイアスと呼び、帯電バイアスにおける交流成分を交流帯電バイアスと呼ぶ。ここで、直流帯電バイアスは、感光体ドラム11に設けられた有機感光層を目標とする電位(帯電電位と呼ぶ)に帯電させるためのものであり、交流帯電バイアスは、直流帯電バイアスによる有機感光層の帯電を補助するためのものである。この画像形成装置1では、直流帯電バイアスが、電流(以下では直流帯電電流という)の増減によって制御される。
また、本実施の形態において、現像電源114aは、負の値に設定された直流成分に交流成分を重畳させた現像バイアスを、現像ロール14aに供給する。なお、以下の説明においては、現像バイアスにおける直流成分を直流現像バイアスと呼び、現像バイアスにおける交流成分を交流現像バイアスと呼ぶ。ここで、直流現像バイアスは、現像ロール14aから感光体ドラム11に設けられた有機感光層(より具体的には画像部)に、トナーを転移させるためのものであり、交流現像バイアスは、直流現像バイアスによる現像ロール14aから有機感光層へのトナーの転移を補助するためのものである。
そして、本実施の形態では、制御装置100が、転写電源115から転写ロール15に供給される転写バイアスを定電流制御または定電圧制御している。なお、転写バイアスは、基本的に直流成分を含むものであればよいが、さらに交流成分を重畳したものであってもかまわない。
図3は、本実施の形態で用いた現像剤Dを説明するための図である。
本実施の形態の現像剤Dは、図3(a)に示したように、磁性を有するキャリアCと、例えば黒に着色されたトナーTとを含んでいる。また、この現像剤Dは、図3(b)に示すように、トナーTに対して添加される外添剤Aをさらに含んでいる。
現像剤DにおけるキャリアCとしては、磁性を有するとともに正極性に帯電する特性を有するものであって、平均粒径が約35μmのフェライトビーズが用いられる。
また、現像剤DにおけるトナーTは、負極性に帯電する特性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約6.4μmである。なお、トナーTの体積平均粒径は、良好な画像を形成するという観点からすれば、3〜10μmの範囲内であることが好ましい。
さらに、現像剤Dにおける外添剤Aとしては、平均粒径5〜200nmのシリカ(SiO)、チタニア(TiO)、およびセリア(CeO)等の無機微粒子を用いている。ここで、外添剤Aについては、トナーTに対し、平均粒径が100nmに設定されたシリカを1.48重量%だけ添加している。また、シリカの他に、チタニアを0.8重量%、そしてセリアを0.7重量%、それぞれ添加している。この例において、外添剤Aを構成するシリカは、トナーTと同じ帯電極性(負極性)を有している。
図4は、感光体ドラム11における帯電電位VHおよび露光電位VLと、現像装置14(より具体的には現像ロール14a)における現像電位VBとの関係を説明するための図である。なお、図4における横軸は感光体ドラム11上の位置であり、図4における縦軸は電位(ただし、下方がグランド(GND)であり、上方ほど負の電位が高い)である。ここで、帯電電位VHは、上述した帯電バイアス(直流帯電バイアスおよび交流帯電バイアス)における直流帯電バイアス(直流帯電電流)の大きさによって決まり、露光電位VLは、帯電バイアスと露光装置13による露光エネルギーとによって決まる。また、現像電位VBは、上述した現像バイアス(直流現像バイアスおよび交流現像バイアス)における直流現像バイアスの大きさによって決まる。
本実施の形態では、帯電電位VHおよび露光電位VLがともに負極性となっているが、露光電位VLの大きさは、絶対値で帯電電位VHよりも小さい値となる(|VL|<|VH|)。そして、本実施の形態における現像電位VBすなわち直流現像バイアスの値は、負極性であって、その絶対値が帯電電位VHと露光電位VLとの間の大きさに設定される(|VL|<|VB|<|VH|)。
帯電電位VHと露光電位VLと現像電位VBとが上述した関係を有している場合、感光体ドラム11と現像ロール14aとが対向する現像位置を通過する現像ロール14a上のトナーT(負極性に帯電)は、感光体ドラム11上で相対的に正の電位となる露光電位VL(画像部)の領域には転移(飛翔)しやすくなる一方、感光体ドラム11上で相対的に負の電位となる帯電電位VH(背景部)の領域には転移(飛翔)しにくくなる。また、現像位置を通過する現像ロール14a上のキャリアC(正極性に帯電)は、トナーTとは逆に、感光体ドラム11上で相対的に正の電位となる露光電位VL(画像部)の領域には転移(飛翔)しにくくなる一方、感光体ドラム11上で相対的に負の電位となる帯電電位VH(背景部)の領域には転移(飛翔)しやすくなる。ただし、現像剤DにおけるキャリアCは現像ロール14aに磁気的に保持されていることから、実際には、キャリアCの転移は殆ど生じない。そこで、以下の説明においては、トナーTの飛翔しやすさを基準として考え、露光電位VLを基準とする露光電位VLと現像電位VBとの差を飛翔電位差Vdeveと呼び、現像電位VBを基準とする現像電位VBと帯電電位VHとの差を逆飛翔電位差Vcfと呼ぶ。また、露光電位VLを基準とする露光電位VLと帯電電位VHとの差を、潜像電位差Viと呼ぶ。この潜像電位差Viは、飛翔電位差Vdeveと逆飛翔電位差Vcfとの和として表現することもできる。
次に、図1に示す画像形成装置1を用いた画像形成動作について説明する。
画像形成部10では、移動方向Mに回転する感光体ドラム11が、帯電ロール12と接触する帯電位置において、帯電ロール12に供給される帯電バイアスによって帯電電位VHに帯電される。次に、露光装置13による露光が開始され、帯電電位VHに帯電された状態で回転する感光体ドラム11は、露光装置13から出射される光によって、露光位置において画像部が選択的に露光される。その結果、帯電および露光が行われた有機感光層には、背景部が帯電電位VHとなり画像部が露光電位VLとなる静電潜像が形成される。
続いて、感光体ドラム11に形成された静電潜像は、感光体ドラム11の回転に伴って、現像装置14に設けられた現像ロール14aと対向する現像位置に到達する。このとき、現像ロール14aは、表面にキャリアC、トナーTおよび外添剤Aを含む現像剤Dを保持した状態で回転しており、しかも現像ロール14aには、現像バイアスが供給されているために、現像ロール14aは現像電位VBに設定されている。このため、現像ロール14aから感光体ドラム11に対し、静電潜像のうち露光電位VLとなっている画像部に、選択的にトナーTが転移する。このとき、トナーTに付着している外添剤Aも、トナーTとともに画像部に転移する。その結果、現像位置を通過した感光体ドラム11上には、静電潜像に対応したトナー像が現像される。
このようにして感光体ドラム11上に現像されたトナー像は、感光体ドラム11の回転に伴って、転写ロール15と対向する転写位置に向かう。
一方、用紙供給部20から取り出された用紙Pは、図示しない搬送機構により、感光体ドラム11上のトナー像が転写位置に到達するタイミングに合わせて、転写位置へと搬送される。
それから、感光体ドラム11上に現像されたトナー像は、感光体ドラム11の回転に伴って、転写ロール15と対向する転写位置に到達する。このとき、転写ロール15に転写バイアスが供給されることにより、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、転写位置を通過する用紙P上に転写(静電転写)される。トナー像が転写された用紙Pは、定着部30を通過することにより、用紙P上のトナー像が定着された状態で画像形成装置1の機外に排出される。一方、転写後に感光体ドラム11上に残存するトナー等の付着物は、感光体ドラム11のさらなる回転に伴って清掃装置16に設けられたクリーニングブレード16aとの対向部(以下ではクリーニング位置という)に到達し、クリーニングブレード16aによって除去される。クリーニング位置を通過した感光体ドラム11は、その後、上述した帯電位置、露光位置、現像位置、転写位置そしてクリーニング位置を順次通過していくことで、感光体ドラム11には帯電、露光および露光によるトナー像の形成、トナー像の転写、残存する付着物のクリーニングが順次行われていく。
このように、本実施の形態では、画像形成動作において、感光体ドラム11上で画像部となる領域に、トナーTとともに外添剤Aを転移させている。現像装置14から感光体ドラム11上に転移した外添剤Aは、転写位置においてその一部がトナーTとともに用紙Pに転写されるものの、残りの一部については転写位置を通過してクリーニング位置に到達し、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの間において潤滑剤として機能することになる。
ここで、現像装置14から感光体ドラム11に転移する外添剤Aの量は、基本的に、現像装置14から感光体ドラム11に転移するトナーTの量に比例する。したがって、感光体ドラム11上に高濃度のトナー像を形成する場合と低濃度のトナー像を形成する場合とでは、前者の方が、感光体ドラム11に供給される外添剤Aの量は多くなる。
上述したように、本実施の形態では、現像装置14から感光体ドラム11に転移した外添剤Aの一部が、転写位置を通過してクリーニング位置に到達し、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの間において潤滑剤として機能する。ただし、感光体ドラム11上に高濃度のトナー像を形成した場合は、低濃度のトナー像を形成した場合と比較して、トナー像に含まれる外添剤Aの量が増加する分、転写位置を通過してクリーニング位置に到達する外添剤Aの量も増加することとなる。その結果、感光体ドラム11上に保持された状態でクリーニング位置を通過する(感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの間をすり抜ける)外添剤Aの量も増加することになる。
このようにしてクリーニング位置を通過した感光体ドラム11上の外添剤Aは、その後、感光体ドラム11と帯電ロール12とが接触する帯電位置を通過した後、現像位置にて、現像ロール14aに保持された現像剤Dが形成する磁気ブラシにより掻き取られ、現像装置14内に回収される。
このとき、帯電位置では、感光体ドラム11上に存在する外添剤Aの量に応じて、感光体ドラム11の帯電電位VHにむらが生じる。より具体的に説明すると、感光体ドラム11上で外添剤Aの付着量が多い領域は、外添剤Aの付着量が少ない領域に比べて、外添剤A自身が帯電されることに起因して帯電されにくくなり、帯電電位VHが低下しやすくなる。
そして、感光体ドラム11上で帯電電位VHのむらが生じている領域に露光を行うと、帯電電位VHのむらに起因して露光電位VLにもむらが生じ、結果として、得られるトナー像の濃度にもむらが生じ、次に形成されるトナー像に、前に形成されたトナー像の残像(ゴースト)が発生することになる。このような現象は、感光体ドラム11上のある領域に高濃度のトナー像を形成した後、感光体ドラム11の次の回転において、同じ領域に低濃度のトナー像を形成した場合に顕著に現れる。
ここで、感光体ドラム11に対するクリーニングブレード16aの突き当て力を大きくすることで、クリーニング位置からの外添剤Aのすり抜けを抑制することが考えられる。ただし、感光体ドラム11に対するクリーニングブレード16aの突き当て力を大きく設定する構成を採用した場合には、感光体ドラム11(より具体的には有機感光層)およびクリーニングブレード16aの摩耗量の増加を招き、結果として、これら感光体ドラム11およびクリーニングブレード16aの寿命が短くなってしまう。
そこで、本実施の形態では、感光体ドラム11上にこれから形成するトナー像(画像)の濃度を監視し、感光体ドラム11上の同じ領域に高濃度のトナー像に続いて低濃度のトナー像を形成する場合に、高濃度のトナー像の形成において行われる帯電における帯電バイアス(より具体的には直流帯電電流)を増加させ、帯電における放電生成物の発生量ひいては感光体ドラム11に対する放電生成物の付着量を増加させることにより、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの密着性を一時的に向上させ、クリーニング位置に到達した外添剤Aのすり抜けを抑制するようにした。
図5は、本実施の形態の画像形成装置1における直流帯電電流Icの設定手順を説明するためのフローチャートである。
この処理では、まず、制御装置100が、画像処理部40から画像データを取得する(ステップ10)。次に、制御装置100は、ステップ10で取得した画像データに基づいて露光装置13で使用する露光データを作成するとともに、作成した露光データに基づいて画像の濃度データを作成する(ステップ20)。続いて、制御装置100は、作成した濃度データを、仮想的に感光体ドラム11に展開する(ステップ30)。
そして、制御装置100は、感光体ドラム11の周回数nを1に設定し(ステップ40)、ステップ30で得られた展開結果に基づき、n周目(最初は1周目)の濃度データ(以下では、今回濃度データJという)を抽出し(ステップ50)、n周目の次の周回となるn+1周目(最初は2周目)の濃度データ(以下では、次回濃度データKという)を抽出する(ステップ60)。
次いで、制御装置100は、ステップ50で抽出した今回濃度データJとステップ60で抽出した次回濃度データKとを用い、感光体ドラム11が2回転する間に感光体ドラム11上で画像が重なる領域があるか否かを判断する(ステップ70)。
ステップ70において肯定の判断(YES)を行った場合、制御装置100は、次に、感光体ドラム11上で画像が重なる領域において、今回濃度データJの画像濃度が、次回濃度データKの画像濃度に比べて30%以上高くなっているか否か、すなわち、高濃度画像の次に低濃度画像を形成することになっているか否かを判断する(ステップ80)。
ステップ80において肯定の判断(YES)を行った場合、制御装置100は、次に、環境測定部50から環境測定データを取得する(ステップ90)。そして、制御装置100は、ステップ90で取得した環境測定データに基づき、機内の相対湿度が35%以下となっているか否かを判断する(ステップ100)。
上記ステップ70、ステップ80およびステップ100のそれぞれにおいて否定の判断(NO)を行った場合、制御装置100は、n周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icの大きさを第1帯電電流値I1(通常の帯電電流値)に設定し(ステップ110)、次のステップ130へと進む。
一方、ステップ100において肯定の判断(YES)を行った場合、制御装置100は、n周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icの大きさを、上記第1帯電電流値I1よりも大きい第2帯電電流値I2(特別な帯電電流値)に設定し、次のステップ130へと進む。
そして、制御装置100は、画像形成動作が終了したか否かを判断し(ステップ130)、肯定の判断(YES)を行った場合には一連の処理を完了する。一方、ステップ130において否定の判断(NO)を行った場合、制御装置100は、感光体ドラム11の周回数nをインクリメントし(ステップ140)、ステップ50へと戻って処理を続行する。
では、上述した直流帯電電流Icの設定について、具体的な例を挙げて説明を行う。
図6は、本実施の形態の直流帯電電流Icの設定手順を用いた画像形成プロセスの一例を説明するための図である。ここで、図6(a)は、図5に示すステップ30において、濃度データを仮想的に感光体ドラム11に展開した状態を例示している。また、図6(b)は、図6(a)に示す濃度データに基づき、画像形成動作において設定される直流帯電電流Icを示している。さらに、図6(c)は、図6(a)に示す濃度データに基づき、画像形成動作において設定される感光体ドラム11上の電位を示している。
最初に、図6(a)を参照しつつ、この例において感光体ドラム11上に形成する画像について説明を行う。この例では、感光体ドラム11のn周目(第n周回に対応)において、感光体ドラム11全面のうちの第1領域D1に、第1濃度jに設定された第1画像G1を形成し、これに続く感光体ドラム11のn+1周目(第n+1周回に対応)において、感光体ドラム11全面のうち上記第1領域D1を包含する第2領域D2に、第2濃度kに設定された第2画像G2を形成するものとする。すなわち、この例では、感光体ドラム11のn周目とn+1周目とで、感光体ドラム11上で画像が重なる領域(特定の領域に対応)が存在する(図5に示すステップ70においてYES)ものとする。また、この例において、第1画像G1の第1濃度jと第2画像G2の第2濃度kとの濃度差は30%以上(図5に示すステップ80においてYES)であるものとし、機内の相対湿度は35%以下(図5に示すステップ100においてYES)であるものとする。
このような場合、本実施の形態では、図6(b)に示すように、相対的に高濃度となる第1画像G1の形成が行われるn周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icは第2帯電電流値I2に設定され、相対的に低濃度となる第2画像G2の形成が行われるn+1周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icは第1帯電電流値I1(I1>I2)に設定される。
また、このような場合、図6(c)に示すように、n周目の感光体ドラム11に対しては、背景部が帯電電位VHとなり第1画像G1(相対的に高濃度)に対応する画像部が第1帯電電位VL1となるように静電潜像が形成され、これに続くn+1周目の感光体ドラム11に対しては、背景部が帯電電位VHとなり第2画像G2(相対的に低濃度)に対応する画像部が第1帯電電位VL1よりも高い第2帯電電位VL2(|VL1|<|VL2|)となるように静電潜像が形成される。
図7は、図6に示す画像形成プロセスの詳細を説明するための図である。ここで、図7(a)はn周目の帯電プロセスを、図7(b)はn周目の露光プロセスを、図7(c)はn周目の現像プロセスを、図7(d)はn周目の転写プロセスを、図7(e)はn周目のクリーニングプロセスを、図7(f)はn+1周目の帯電プロセスを、図7(g)はn+1周目の露光プロセスを、図7(h)はn+1の現像プロセスを、図7(i)はn+1周目の転写プロセスを、図7(j)はn+1周目のクリーニングプロセスを、それぞれ示している。
図7(a)に示すように、n周目の帯電プロセスにおいて、感光体ドラム11は、帯電ロール12により、全面にわたって帯電電位VHに帯電される。このとき、感光体ドラム11には、直流帯電電流Icが第1帯電電流値I1よりも大きく設定された第2帯電電流値I2が供給されている。このため、帯電位置の周辺では、直流帯電電流Icとして第1帯電電流値I1が供給される場合と比べて、より多くの放電生成物(図示せず)が発生する。その結果、帯電位置を通過したn周目の感光体ドラム11の表面には、第1帯電電流値I1が供給される場合に比べて、より多くの放電生成物が付着する。ここで、放電生成物は、潮解性を有する硝酸塩を含むもので構成される。
次に、図7(b)に示すように、n周目の露光プロセスにおいて、感光体ドラム11は、露光装置13により、第1画像G1に対応した露光量にて、第1領域D1が選択的に露光される。その結果、露光位置を通過したn周目の感光体ドラム11には、全面のうち第1領域D1が第1露光電位VL1となり残りの領域が帯電電位VHとなる、第1画像G1に対応した静電潜像が形成される。
続いて、図7(c)に示すように、n周目の現像プロセスにおいて、感光体ドラム11は、現像装置14により、第1領域D1が選択的に現像される。その結果、現像位置を通過したn周目の感光体ドラム11には、全面のうち第1領域D1にトナーTが転移し残りの領域にはトナーTが転移しないことで得られたトナー像(第1画像G1)が形成される。このとき、第1領域D1には、トナーTとともに外添剤A(図示せず)も転移する。
次いで、図7(d)に示すように、n周目の転写プロセスにおいて、感光体ドラム11の第1領域D1に形成された第1画像G1を構成するトナーTおよびトナーTに付着した外添剤Aは、その多くが用紙Pに転写される。その結果、転写位置を通過したn周目の感光体ドラム11には、全面のうちの第1領域D1に、付着物として一部のトナーTおよび一部の外添剤Aが存在する状態となる。
そして、図7(e)に示すように、n周目のクリーニングプロセスにおいて、感光体ドラム11の第1領域D1に存在する付着物(トナーTおよび外添剤A)は、クリーニング位置において感光体ドラム11に突き当てられたクリーニングブレード16aに堰き止められ、感光体ドラム11から取り除かれる。このとき、クリーニング位置を通過する感光体ドラム11には、帯電プロセスにおいて第2帯電電流値I2に設定された直流帯電電流Icを供給していることに伴って多くの放電生成物が付着しており、この放電生成物が潮解性を有しているために、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの密着性が、帯電プロセスにおいて第1帯電電流値I1に設定された直流帯電電流Icを供給している場合よりも高くなっている。このため、クリーニング位置を通過することのできる外添剤Aの量は減ることになり、クリーニング位置を通過したn周目の感光体ドラム11は、外添剤Aの多くが取り除かれた状態となる。
その後、図7(f)に示すように、n+1周目の帯電プロセスにおいて、感光体ドラム11は、再び、帯電ロール12により、全面にわたって帯電電位VHに帯電される。このとき、前周回(n周目)の感光体ドラム11に存在していた外添剤Aの多くは、上述した直流帯電電流Icの設定に伴ってクリーニングブレード16aを通過することができなくなっていることから、帯電位置を通過する感光体ドラム11に存在する外添剤Aの量は少なくなっており、結果として、感光体ドラム11の帯電むらが抑制される。
また、このとき、感光体ドラム11には、直流帯電電流Icが第2帯電電流値I2よりも小さく設定された第1帯電電流値I1が供給されている。このため、帯電位置の周辺では、直流帯電電流Icとして第2帯電電流値I2が供給される場合と比べて、放電生成物(図示せず)の発生量は低下する。その結果、帯電位置を通過したn+1周目の感光体ドラム11の表面には、第2帯電電流値I2が供給される場合に比べて、より少ない放電生成物が付着する。
次に、図7(g)に示すように、n+1周目の露光プロセスにおいて、感光体ドラム11は、露光装置13により、第2画像G2に対応した露光量にて、第1領域D1を含む第2領域D2が選択的に露光される。その結果、露光位置を通過したn+1周目の感光体ドラム11には、全面のうち第2領域D2が第2露光電位VL2(|VL2|>|VL1|)となり残りの領域が帯電電位VHとなる、第2画像G2に対応した静電潜像が形成される。
続いて、図7(h)に示すように、n+1周目の現像プロセスにおいて、感光体ドラム11は、現像装置14により、第2領域D2が選択的に現像される。その結果、現像位置を通過したn+1周目の感光体ドラム11には、全面のうち第2領域D2にトナーTが転移し残りの領域にはトナーTが転移しないことで得られたトナー像(第2画像G2)が形成される。このとき、第2領域D2には、トナーTとともに外添剤A(図示せず)も転移する。
次いで、図7(i)に示すように、n+1周目の転写プロセスにおいて、感光体ドラム11の第2領域D2に形成された第2画像G2を構成するトナーTおよびトナーTに付着した外添剤Aは、その多くが用紙Pに転写される。その結果、転写位置を通過したn+1周目の感光体ドラム11には、全面のうち第2領域D2に、付着物として一部のトナーTおよび一部の外添剤Aが存在する状態となる。ただし、n+1周目に形成する第2画像G2の濃度は、n周目に形成した第1画像G1の濃度よりも低いため、付着物として感光体ドラム11に付着する外添剤Aの量は、n周目よりも少なくなっている。
そして、図7(j)に示すように、n+1周目のクリーニングプロセスにおいて、感光体ドラム11の第2領域D2に付着する付着物(トナーTおよび外添剤A)は、クリーニング位置に置いて感光体ドラム11に突き当てられたクリーニングブレード16aに堰き止められ、感光体ドラム11から取り除かれる。このとき、クリーニング位置を通過する感光体ドラム11には、帯電プロセスにおいて第1帯電電流値I1に設定された直流帯電電流Icを供給していることに伴って、n周目よりも少ない放電生成物が付着している。ただし、n+1周目の感光体ドラム11では、n周目の感光体ドラム11に比べて付着物に含まれる外添剤Aの量が少なくなっているため、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの密着性をn周目のレベルまで高くしなくても、感光体ドラム11に付着している外添剤Aの多くを、クリーニングブレード16aを用いて取り除くことが可能になる。このため、この場合においても、クリーニング位置を通過することのできる外添剤Aの量は減ることになり、クリーニング位置を通過したn周目の感光体ドラム11は、外添剤Aの多くが取り除かれた状態となる。また、感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの密着性を高めることに起因する、感光体ドラム11(感光層)の摩耗およびクリーニングブレード16aの摩耗が抑制される。
なお、本実施の形態では、n周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icの大きさを、1周にわたって第2帯電電流値I2に維持するようにしていたが、これに限られるものではない。
図8は、本実施の形態の変形例を説明するための図であり、図8(a)〜(c)は、それぞれ、図6(a)〜(c)に対応するものとなっている。
図8(b)に示したように、n周目の感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icの大きさを、初期値として第2帯電電流値I2に設定した後、1周にわたって順次第1帯電電流値I1に近づくように低減させるようにしてもかまわない。この場合には、感光体ドラム11およびクリーニングブレード16aの摩耗をさらに抑制することが可能になる。
ここで、本発明者が行った各種実験について説明を行う。
本発明者は、感光体ドラム11上に図6(a)に示す画像(第1画像G1および第2画像G2)を形成する場合において、感光体ドラム11に供給する直流帯電電流Icの大きさと、感光体ドラム11上に形成された第2画像G2における、第1画像G1と重なる領域および重ならない領域の明度差との関係について調査を行った。なお、この実験では、第1画像G1の濃度を、第2画像G2の濃度よりも高くなるように設定した。
図9は、この実験の結果を示すものであって、直流帯電電流Icと得られる明度差との関係を示すグラフ図である。ここで、横軸に示す直流帯電電流Icの大きさは、帯電むらに起因する白点が消失する白点消失電流(この例では−1.0mA程度)との差で表されている。また、縦軸に示す明度差は、得られる第2画像G2内に第1画像G1の残像が存在しているか否かを示す尺度であって、この実験では、明度差が2以下となる場合を許容範囲内とした。
図9に示したように、直流帯電電流Icを小さくするほど、第2画像G2における明度差が大きくなり、直流帯電電流Icを大きくするほど、第2画像G2における明度差が小さくなることが分かる。つまり、直流帯電電流Icを大きくすることで、第2画像G2において第1画像G1の残像が判別しづらくなることが分かる。そして、この例では、白点消失電流との差が0.5mA以上に設定された直流帯電電流Icを用いることで、明度差が2以下となる第2画像G2が得られることが判明した。
また、本発明者は、感光体ドラム11上に図6(a)に示す画像(第1画像G1および第2画像G2)を形成する場合において、第1画像G1および第2画像G2の濃度差と、感光体ドラム11上に形成された第2画像G2における、第1画像G1と重なる領域および重ならない領域の明度差との関係について調査を行った。なお、この実験では、第1画像G1の濃度を、第2画像G2の濃度以上となるように設定した。
図10は、この実験の結果を示すものであって、第1画像G1の濃度をパラメータとしたときの、第2画像G2の濃度と得られる明度差との関係を示すグラフ図である。なお、この実験でも、明度差が2以下となる場合を許容範囲内とした。
図10に示したように、第2画像G2に比べて第1画像G1の濃度が大きくなることに伴って第1画像G1と第2画像G2との濃度差が大きくなるほど、第2画像G2における明度差は大きくなることが分かる。これを逆の観点からみれば、第2画像G2に比べて第1画像G1の濃度が大きくても、第1画像G1と第2画像G2との濃度差が小さい場合には、第2画像G2における明度差は小さくなるということになる。そして、図10から明らかなように、第2画像G2の濃度よりも第1画像G1の濃度が30%以上大きい場合に、第2画像G2における明度差が2を超えていることが分かる。このため、本実施の形態では、第2画像G2の濃度よりも第1画像G1の濃度が30%以上大きい場合に、直流帯電電流Icの大きさを、第1帯電電流値I1から第2帯電電流値I2に変更することとした。
さらに、本発明者は、感光体ドラム11上に図6(a)に示す画像(第1画像G1および第2画像G2)を形成する場合において、画像形成動作が行われる環境(より具体的には相対湿度)と、感光体ドラム11上に形成された第2画像G2における、第1画像G1と重なる領域および重ならない領域の明度差との関係について調査を行った。なお、この実験では、第1画像G1の濃度を、第2画像G2の濃度よりも高くなるように設定した。
図11は、この実験の結果を示すものであって、相対湿度と得られる明度差との関係を示すグラフ図である。なお、この実験でも、明度差が2以下となる場合を許容範囲内とした。
図11に示したように、相対湿度が35%以下となる環境下において、第2画像G2における明度差が大きくなることが分かる。これを逆の観点からみれば、相対湿度が35%を超える環境下では、第2画像G2における明度差が許容範囲内に収まるということになる。このため、本実施の形態では、環境測定によって得られた相対湿度が35%以下となる場合に、直流帯電電流Icの大きさを、第1帯電電流値I1から第2帯電電流値I2に変更することとした。
ここで、相対湿度が35%を超える場合に、第2画像G2における明度差が小さくなるのは、感光体ドラム11に付着した水分が放電生成物と似た役割を果たすこと、すなわち、水分が感光体ドラム11とクリーニングブレード16aとの密着性を高める機能を有していること、に起因するものと考えられる。
1…画像形成装置、10…画像形成部、11…感光体ドラム、12…帯電ロール、13…露光装置、14…現像装置、14a…現像ロール、15…転写ロール、16…清掃装置、16a…クリーニングブレード、20…用紙供給部、30…定着部、40…画像処理部、50…環境測定部、100…制御装置、D…現像剤、C…キャリア、T…トナー、A…外添剤

Claims (5)

  1. 回転する像保持体に接触して配置される帯電部材と、
    前記帯電部材に帯電電流を供給する供給部と、
    前記像保持体の第n周回(nは1以上の整数)において当該像保持体上の特定の領域に画像濃度が第1濃度に設定された第1画像を形成し、当該第n周回に続く第n+1周回において当該特定の領域に当該第1画像よりも画像濃度が低い第2濃度に設定された第2画像を形成する場合に、当該第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、当該第2画像の形成における当該帯電電流の大きさよりも増加させる設定を行う設定部と
    を含む帯電装置。
  2. 前記設定部は、前記第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、前記第2画像の形成における当該帯電電流の大きさに近づけるように徐々に減少させることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 前記設定部は、前記第1濃度よりも前記第2濃度が30%以上低い場合に前記設定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の帯電装置。
  4. 前記設定部は、相対湿度が35%以下となる場合に前記設定を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の帯電装置。
  5. 回転する像保持体と、
    前記像保持体に接触して当該像保持体を帯電する帯電部材と、
    帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成部と、
    前記像保持体に形成された前記静電潜像を、トナーおよび当該トナーに添加された外添剤を含む現像剤で現像する現像部と、
    前記像保持体に現像された画像を記録材に転写する転写部と、
    前記像保持体に接触して転写後の前記像保持体を清掃する清掃部材と、
    前記帯電部材に帯電電流を供給する供給部と、
    前記像保持体の第n周回(nは1以上の整数)において当該像保持体上の特定の領域に画像濃度が第1濃度に設定された第1画像を形成し、当該第n周回に続く当該像保持体の第n+1周回において当該特定の領域に当該第1画像よりも画像濃度が低い第2濃度に設定された第2画像を形成する場合に、当該第1画像の形成における前記帯電電流の大きさを、当該第2画像の形成における当該帯電電流の大きさよりも増加させる設定を行う設定部と
    を含む画像形成装置。
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