JP5535372B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は,電子写真方式・静電記録方式などを用いた画像形成装置に関し、特に複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に係り、特に像担持体と現像剤担持体との間隔を維持するような保持部材を備えた構成の画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置では、静電潜像が形成された像担持体である感光ドラムに、現像剤を担持搬送する現像剤担持体である現像スリーブを対向させる。そして、静電潜像を現像剤で顕像化させるような現像行程を行うのが一般的である。
この現像行程では、非磁性トナーと磁性キャリアを所定の比率で混合させた二成分現像剤を用いた二成分現像方式の画像形成装置においては、感光ドラムと現像スリーブを所定の間隔(S−Dギャップ)をもって対向して配設される。そして、現像スリーブに現像バイアスを印加することにより現像剤中のトナーにより現像を行っている。このS−Dギャップは、広すぎると感光ドラムと現像スリーブ間の電界強度が低下するため現像性が低下する。逆に、S−Dギャップが狭すぎると、電界強度が強くなるため異常放電が発生しやすく、異常放電によるリング形状の斑点のような画像不良が発生する場合がある。
そこで、S−Dギャップを所定の範囲内に維持するために、現像スリーブの端部に間隔保持部材を備え、間隔保持部材を感光ドラム表面に突き当てる構成の画像形成装置が提案されている。(特許文献1)
特開平07−175321号公報
しかしながら、上述した先行技術1のような現像スリーブに間隔保持部材を取り付け、感光ドラムに突き当てるような構成の画像形成ユニットを備えた画像形成装置においては、感光ドラムの回転や現像スリーブの回転により間隔保持部材と摩擦が生じる。このため、間隔保持部材が磨耗し、S−Dギャップが変動してしまう。特に、現像性を向上させる目的で、感光ドラムと現像スリーブとの対向部である現像部により多くの現像剤を搬送するために感光ドラムと現像スリーブの対向位置において周速差を設けている画像形成装置においては、磨耗が顕著である。間隔保持部材の磨耗によりS−Dギャップが狭くなると、現像スリーブに担持搬送されている二成分現像剤がS−Dギャップを通過しにくくなり、S−Dギャップ付近に現像剤が滞留する現象が発生する。S−Dギャップ付近に現像剤が滞留すると、現像スリーブ上に薄層コートされて現像スリーブ内のマグネットにより担持されていた磁性キャリアを含む現像剤が滞留によりマグネットの磁力による保持の効かない位置まで移動する。すると、磁性キャリアを含む現像剤が現像装置から溢れ出てしまい、しいては転写材に磁性キャリアが付着した状態で排出されるような不具合が発生する。さらに、現像装置から出てしまった磁性キャリアはトナー像と共に転写手段や定着手段等まで搬送されてしまうので、画像形成装置本体の被害が大きい。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。即ち、像担持体に当接することで現像剤担持体と像担持体との間隔を保持する間隔保持部材が削れることによって、現像スリーブと感光ドラムの対向部付近における現像剤の滞留による不具合を抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。
像担持体と、前記像担持体と対向する現像領域に非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、少なくとも前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の回転に伴って摺動する摺動部を備え、前記像担持体と前記現像剤担持体の間の距離を保持する間隔保持部材と、前記像担持体の非画像部電位と前記現像剤担持体に印加される現像バイアスとの電位差を制御する制御部と、備え、前記間隔保持部材は、前記現像手段と一体的に交換される画像形成装置において、前記制御部は、前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の少なくとも一方の駆動量の増加に応じて前記電位差を小さくするモードを実行可能であって、前記制御部は、前記現像手段の初期設置、もしくは、前記現像手段が交換されてからの前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の少なくとも一方の駆動量に関する情報に基づき、前記モードを実行するか否を決定することを特徴とする。
本発明は、像担持体に当接することで現像剤担持体と像担持体との間隔を保持する間隔保持部材が削れることによって発生する、現像スリーブと感光ドラムの対向部付近における現像剤の滞留による不具合を抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の1例を示す概略構成図である。 図1の画像形成装置の画像形成ステーションの概略図である。 図1の画像形成装置の第1画像形成ステーションPaを示した概略図である。 実施例1における間隔保持部材49を示す概略図である。 実施例1における画像形成装置の現像部付近の概略図である。 実施例1における画像形成装置の現像部における電位を示した図である。 実施例1における画像形成装置のかぶり取り電位とS−Dギャップと現像剤の滞留の関係を示したグラフである。 実施例1における制御を行う検知部と制御部とを示したブロック図である 実施例1における現像スリーブ駆動に応じて高圧制御を行うフローチャートである。 現像カウントに応じて制御するVbackテーブルを示す図である。 実施例1における間隔保持部材の摩耗量に応じて高圧制御を行うフローチャートである。 実施例1における間隔保持部材の摩耗量に応じてコントラスト電位の制御を行うフローチャートである。 本発明に係る画像形成装置の別例を示す概略構成図である。 実施例1おける間隔保持部材49の別例を示す概略図である。 実施例2における間隔保持部材49を示した図である。 実施例3における間隔保持部材の摩耗量に応じて高圧制御を行うフローチャートである。 実施例4における間隔保持部材の摩耗量に応じてプロセスカートリッジの交換指示を行うフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照にして詳細に説明する。
図1および図2は、本発明に係る中間転写方式のカラー画像形成装置の例を示す断面図である。本実施例の画像形成装置は接触帯電方式、二成分接触現像方式、クリーナレス方式を採用した電子写真方式のレーザビームプリンタである。
[画像形成装置]
本実施例の画像形成装置100には、図1に示すように、4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdが画像送り方向に直列に並置されている。4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdは画像形成装置100から着脱可能なプロセスカートリッジとなっている。図2は画像形成ステーションPaの断面を示しており、4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdは同様の構成をしている。図2に示すように、画像形成ステーションPaには、像担持体である感光ドラム1a、帯電装置2a、露光装置3a、現像装置4a、上流帯電補助装置51a、下流帯電補助装置52aを備えている。また、各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdの感光ドラム1a、1b、1c、1dと一次転写装置7a、7b、7c、7dとの間を通るように、中間転写体である中間転写ベルト11が矢印方向に移動可能に配置されている。
画像形成装置100の下方部には光源装置32およびポリゴンミラー33および露光窓34が内包されたスキャナユニット31が設置されている。光源装置32から発せられたレーザー光はポリゴンミラー33の回転により走査され、その走査光の光束が複数の反射ミラーによって偏向する。偏光された光は、fθレンズにより感光ドラム1a、1b、1c、1dの母線上に集光して露光することにより、感光ドラム上に画像信号に応じた静電潜像が形成される。
4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdの現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの非磁性トナーと磁性キャリアが所定の混合比で混合された二成分現像剤が所定量充填されている。感光ドラム上の潜像を順次各色のトナーで現像してトナー像を形成し、中間転写ベルト11上にトナー像が一次転写される。さらに、転写材カセット14に収容された転写材Pが二次転写装置12まで搬送され、中間転写ベルト11上に担持されたトナー像は転写材Pへ二次転写され、定着部9にて加熱及び加圧によりトナー像を定着した後、記録画像として装置外に排出される。
また、二次転写位置から中間転写ベルト進行方向下流には中間転写ベルト11表面に付着したかぶりトナーや二次転写残トナー等をクリーニングする中間転写ベルトクリーニングブレード13が常時に当接され清掃される。一方、画像形成ステーションPaの感光ドラム1a上に残留した一次転写残トナー等は、上流帯電補助装置51a、下流帯電補助装置52a、および帯電装置2aによりトナーの帯電量制御が行われた後、現像装置4aに回収される。その他の画像形成ステーションにおいても同様である。
また画像形成装置100は、画像形成装置を制御するCPU61を有し、このCPU61には、作業用のメモリとして使われるRAM62、CPUが実行するプログラムや各種データが格納されたROM63が接続されている。
[帯電プロセス]
次に、本実施例における感光ドラム周りの画像形成動作について図2および図3に基づいて説明する。図3は画像形成装置の第1画像形成ステーションPaを示した概略図である。本実施例において画像形成装置はプロセススピード130mm/secで画像形成を行う。最初に、画像形成装置100は、接触帯電装置(接触帯電器)2aに高圧を印加することにより、感光ドラム1a表面を一様に帯電処理する。本実施例において、接触帯電装置2aは、帯電ローラを使用したが、接触帯電部材は、帯電ローラの他に、ファーブラシ,フェルトなどの形状・材質のものも使用可能である。また、各種材質のものの組み合わせでより適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得ることができる。
帯電ローラ2aは、芯金の両端部をそれぞれ軸受け部材(図示せず)により回転自在に保持されると共に、押圧ばね21aによって感光ドラム1aに向かって付勢して、感光ドラム1aの表面に対して所定の押圧力をもって圧接させている。これにより、帯電ローラ2aは、感光ドラム1aの回転に従動して回転する。帯電ローラ2aの芯金には、高圧電源101aにより所定の条件の帯電バイアス電圧が印加される。これにより、回転する感光ドラム1a表面は、所定の極性・電位に接触帯電処理される。本実施例において、帯電ローラ2aに対する帯電バイアス電圧は、直流電圧と交流電圧とを重畳した振動電圧である。より具体的には、−700Vの直流電圧と、周波数1.3kHz、ピーク間電圧Vpp=1.5kVの正弦波の交流電圧とを重畳した振動電圧である。この帯電バイアス電圧により、感光ドラム1a表面は帯電ローラ2aに印加した直流電圧と同じ−700V(暗電位Vd)に一様に帯電される。
次に、画像形成装置100は、帯電された感光ドラム1aの面に露光装置3aにより静電潜像を形成する。本実施例において、露光装置3aは半導体レーザーを用いたレーザービームスキャナである。
[現像プロセス]
次に、画像形成装置100は、感光ドラム1a上の静電潜像に従って現像装置4aによりトナーを供給し、トナー画像(現像剤像)を形成する。本実施例においては、現像装置は非磁性トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤による磁気ブラシを、感光ドラムに接触させながら現像を行う二成分接触現像方式を採用した現像装置である。現像装置4aは、現像剤担持体としての内部に固定されたマグネット42aを配設した非磁性の現像スリーブ41aを備えている。現像スリーブ41aは、その外周面の一部を現像装置の外部に露呈させて、感光ドラム1aと最近接距離(S−Dギャップ)を300μmに保持して近接対向配設されている。この感光ドラム1aと現像スリーブ41aとの対向部が現像領域部(現像領域)である。現像スリーブ41aの軸方向の両端部には、間隔保持部材49が取り付けられ、間隔保持部材49を感光ドラム41aに突き当てるようにしてS−Dギャップを保持している。また、現像スリーブ41aは、現像部において感光ドラム1aの回転方向Yとは逆方向の回転方向Xに回転駆動される。これは、クリーナレス方式の画像形成装置において、後に説明する帯電補助装置や帯電装置により再帯電した転写残トナーやかぶりトナーを効率的に現像装置に回収するためである。
本実施例において、二成分現像剤の磁性キャリアは、体積抵抗値が約1013Ω・cm、粒径(体積平均粒径:レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いた。その際、0.5〜350μmの範囲を32対数分割して測定し、体積50%メジアン径をもって体積平均粒径とする)は約40μmである。また、非磁性トナーはポリエステルを主体とした樹脂に着色料、荷電制御剤などを分散し、体積平均粒径が7μm程度の粉体としたものであり、非磁性トナーは磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。
現像スリーブ41aには、高圧電源102aから所定の現像バイアスが印加される。本実施例において現像バイアス電圧は、直流電圧と交流電圧とを重畳した振動電圧である。より具体的には、−500Vの直流電圧と、周波数8.0kHz、ピーク間電圧Vpp=1.8kVの矩形波の交流電圧とを重畳した振動電圧である。この現像バイアスと、感光ドラム1a表面に形成された静電潜像の電界によって静電潜像が反転現像される。
この時、感光ドラム1a上に現像されたトナーの帯電量は、温度23℃、絶対水分量10g/mの環境下ではおおよそ−25μC/gである。
[転写プロセス]
次に、画像形成装置100は、一次転写装置7aにより、感光ドラム1a上に形成された現像剤像を中間転写ベルト11に一次転写する。本実施例においては、一次転写装置7aは転写ローラである。転写ローラ7aは、感光ドラム1aに所定の押圧力をもって圧接されている。転写ローラ7aには高圧電源103aからトナーの帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアス、本実施例では+2kVが印加され、トナーは中間転写ベルト11に一次転写される。
[帯電補助プロセス]
このとき、感光ドラム1a上に現像された現像剤像のうち、一次転写されなかった転写残トナーやかぶりトナーは上流帯電補助装置51aおよび下流帯電補助装置52aに搬送され、トナーの帯電極性は正規帯電の状態に調整される。本実施例においては、上流帯電補助装置51aおよび下流帯電補助装置52aはどちらも帯電ブラシであるが、帯電補助装置は固定のブラシ状部材に限定されるものではなく、ブラシ回転体、弾性ローラ、シート状部材など任意の形態の部材であっても良い。
上流帯電補助装置51aには高圧電源104a、下流帯電補助装置52aには高圧電源105aがそれぞれ接続され、上流帯電補助装置51aには高圧電源104aからトナーの正規帯電極性である負極性と逆極性の直流電圧、本実施例では+300Vが印加される。また、下流帯電補助装置52aには高圧電源105aからトナーの正規帯電極性である負極性と同極性の直流電圧、本実施例では―800Vが印加される。この2つの帯電補助部材51a、52aにより、転写残トナーの帯電極性は正規帯電の状態である負極性に調整される。次に、正規帯電の極性に調整された転写残トナーは、帯電ローラ2aの直流電圧と交流電圧とを重畳した振動電界により、さらに帯電量調整が行なわれ、トナーの帯電量分布が狭域分布になる。
そして、このように帯電量調整された転写残トナーやかぶりトナーは、かぶり取り電位(Vback)の+200Vにより、現像装置4aにより現像同時回収される。かぶり取り電位(Vback)は、非画像部電位である感光ドラムの暗電位(Vd)と、現像スリーブの直流電圧(Vdc)との電位差である。
このようなクリーナレス方式の画像形成ステーションが4つ並列に配置され、画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdによりカラー画像が形成される。
[間隔保持部材]
図4は、本実施例におけるS−Dギャップを保持するための間隔保持部材49を示す概略図である。間隔保持部材49には曲面Aと円周面Bがあり、曲面Aは感光ドラム1に接し、円周面Bには現像スリーブ41の端部軸が通され接している。それぞれの曲率は接している感光ドラムや現像スリーブと略同等である。本実施例において、間隔保持部材49はポリアミド(PA)を材質として形成されている。間隔保持部材49の材質としては、その他にポリフタルアミド(PPA)、ポリフェニルサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアセタール(POM)等の樹脂を用いても構わない。そして、現像スリーブ側から感光ドラム側に突き当てるように加圧され、S−Dギャップを保持するようにしている。図4に示すような形状の間隔保持部材は、感光ドラムとの接触面積が広いため、加圧による圧力が分散され間隔保持部材の摩耗を良化させる効果がある。また、トナー塊やキャリア等を感光ドラムと間隔保持部材の間に挟み込んでも、現像スリーブや感光ドラムの周期的なS−Dギャップの変動を起こしにくいという効果がある。
しかし、多量の画像形成動作が繰り返されると、曲面Aは感光ドラム1と、円周面Bは現像スリーブ41の端部軸と接触して摩擦しているため、間隔保持部材49の曲面Aおよび円周面Bは摩耗し、S−Dギャップが狭くなってしまう。S−Dギャップが狭くなりすぎると、現像スリーブ41により担持搬送されている現像剤がS−Dギャップを通過しにくくなり、現像剤がS−Dギャップ付近で滞留するという現象が発生する。
[SDギャップ変動による滞留のメカニズム]
ここで、図5、図6および図7に基づき、現像剤の滞留について説明する。図5は、本実施例にかかる画像形成装置の現像部付近の概略図である。非磁性トナーTと磁性キャリアCからなる二成分現像剤は、現像スリーブ内部に固定して配設されたマグネット42の磁力により現像スリーブ41側へ引き付けられる。ブラスト処理により表面粗さRzが10μmに処理された非磁性の現像スリーブ41がX方向に回転することにより、二成分現像剤が穂立った状態でX方向に担持搬送される。また、感光ドラム1は現像スリーブ41との対向部において進行方向が逆であるY方向に回転する。S−Dギャップが狭くなると、現像スリーブ41の回転による接線方向への搬送力が、穂立った状態の現像剤が感光ドラムに接して遮られる。このため、現像剤がS−Dギャップを通過しにくくなり、S−Dギャップへ担持搬送されてくる現像剤量よりS−Dギャップを通過する現像剤量のほうが少なくなるため、現像剤が滞留してしまう。滞留する現像剤量が増えてきて現像スリーブからの距離が遠くなる位置まで溜まってしまうと、マグネット42の磁力による現像スリーブ側への保持力が弱くなる。このため、現像スリーブに担持することができず、感光ドラムの回転方向Yに沿って現像剤が搬送されてしまう。
図6は白地部にかかる電界(a)とベタ部にかかる電界(b)を示した図である。本実施例における画像形成装置は反転現像方式であり、露光手段により静電潜像を形成した部分にトナーを現像している。また、現像剤は非磁性トナーと磁性キャリアを現像装置4内で攪拌することにより摩擦帯電して電荷を付与しており、帯電極性は非磁性トナーが負極性(−)であり、磁性キャリアが正極性(+)である。
図6(a)に示すように、白地部においては感光ドラム電位(Vd)と現像スリーブ電位(Vdc)はかぶり取り電位(Vback)の状態になる。本実施例において、ドラム電位Vdは−700V、現像スリーブ電位Vdcは−500Vに設定されている。すると、負極性のトナーは現像スリーブ電位(Vdc)に留まるが、正極性のキャリアはより電位がマイナスである感光ドラム電位(Vd)のほうに移動するような力が働く。すると、現像スリーブ41の回転による接線方向Eの力とは別に現像スリーブ41から感光ドラム1に向かう方向Fの力が働くので、現像剤の搬送スピードが低下し、S−Dギャップにおいて現像剤の滞留が発生しやすくなる。
また、図6(b)に示すように、ベタ画像部においては、感光ドラム電位は露光手段により潜像電位(V)となる。このとき、現像スリーブ電位(Vdc)と潜像電位(V)との電位差がコントラスト電位(Vcont)となる。
本実施例において、ベタ画像時の潜像電位Vは画像濃度制御により変化するが、おおよそ−140V〜−300V程度に設定される。すると、負極性のトナーはより電位がプラスである潜像電位(V)のほうに移動するような力が働き、正極性のキャリアは現像スリーブ電位(Vdc)に留まる。しかし、ベタ画像の場合、感光ドラムへ現像されるトナー量が多いため、キャリア表面に静電付着しているトナーと一緒にキャリアまで感光ドラムに現像されてしまう、ベタ時キャリア付着という現象が発生する。すると、白地部同様に、現像スリーブ41の回転による接線方向Eの力とは別に現像スリーブ41から感光ドラム1に向かう方向Fの力が働くので、現像剤の搬送スピードが低下し、S−Dギャップにおいて現像剤の滞留が発生しやすくなる。
図7は本実施例におけるかぶり取り電位(Vback)とS−Dギャップと現像剤の滞留の関係を示したグラフである。図7のグラフは、本実施例における画像形成装置において、現像スリーブの現像位置にコートされた、面積1cm当たりの現像剤量(M/S)が35[mg/cm]のときの滞留が発生する条件を示している。例えば、間隔保持部材49が摩耗してS−Dギャップが240μmまで狭くなったとき、Vbackが200V以上に設定されると、白地部において現像剤の滞留が発生する。さらに摩耗が進んでS−Dギャップが210μmまで狭くなると、Vbackが80V以上の設定で、白地部において現像剤の滞留が発生する。これは、Vbackが大きいほど、現像スリーブ41から感光ドラム1に向かう方向Fに働く力が大きくなり、現像スリーブによる現像剤の搬送スピードを低下させるためである。つまり、S−Dギャップが狭くなるほど現像剤の滞留が発生しやすく、Vbackが大きいほど現像剤の滞留が発生しやすい。これは、コントラスト電位(Vcont)に対しても同様であり、Vcontが大きいほど現像剤の滞留が発生しやすい。
次に、本実施例における制御について図8、図9、図10、図11および図12に基づいて説明する。
[剤劣化要因によるVback制御(第1の制御)]
図8は、本実施例における制御を行う検知部と制御部とを示したブロック図である。制御部はCPU61を有し、このCPU61には、作業用のメモリとして使われるRAM62、CPUが実行するプログラムや各種データが格納されたROM63、画像形成装置周囲の環境を検知する環境センサ80、感光ドラム回転検知手段71が接続されている。更に、現像スリーブ回転検知手段72、感光ドラム1を帯電するために帯電手段2に帯電バイアスを印加する帯電高圧電源101、現像スリーブ4に現像バイアスを印加する現像高圧電源102、静電潜像を形成させる露光装置3が接続されている。
図9は現像スリーブの駆動に応じて高圧制御を行うフローチャートである。
まず、画像形成装置の動作が開始される(S1)と、今回の画像形成動作までに進んだ現像カウントD(現像スリーブの駆動量積算値)をバックアップRAM62から読み出す(S2)。次に、環境センサ80により画像形成装置周囲の温度と湿度を検出する(S3)。次に、現像スリーブ回転検知手段72によって、現像装置の初期設置時もしくは交換時からの検出した現像スリーブの総駆動時間から現像カウントDを算出する(S4)。現像カウントDの計算は、現像スリーブの駆動時間Tを画像形成1枚当たりの現像スリーブ駆動時間TS0で割ることで、何枚の画像形成相当の現像スリーブ駆動が行われたか換算する。即ち、現像スリーブの総回転数に対応している。本実施例では、現像装置もしくは現像装置を含むプロセスカートリッジは、一体的に交換する構成となっている。従って、現像装置の初期設置時もしくは交換時からの現像スリーブの回転数をみることで、現像剤の劣化がわかる構成となっている。
このスリーブ駆動時間Tは画像形成動作以外の各種制御(画像濃度制御、色ずれ補正制御、トナー濃度制御等)や電源ON時やスリープ復帰時の前多回転等で現像スリーブの駆動が行われるときにもカウントアップする。次に、算出された現像カウントDおよび環境データに基づき図10に示すようなかぶり取り電位(Vback)の設定を決める(S5)。そして、帯電バイアス、現像バイアス等の環境テーブルに基づき帯電高圧電源101および現像高圧電源102の高圧設定が決定されて印加され(S6)、画像形成動作が行われる(S7)。
図10は現像カウントDに応じて制御するVbackテーブルを示す図である。図中において、実線1は低湿度環境(絶対水分量1.0g)におけるかぶり取り電位の耐久テーブルであり、破線2は高湿度環境(絶対水分量22.0g)におけるかぶり取り電位の耐久テーブルである。実線1および破線2のどちらも、現像カウントDが進むと、Vbackを大きくするような制御になっている。また、高湿度環境においては、低湿度環境時に比べて耐久が進むとさらにVbackを大きくするようになっている。
これは以下の理由で行っている。現像スリーブの駆動が行われると、現像装置内の二成分現像剤が攪拌され、現像スリーブ上で規制部材43により規制され薄層コートされる。その際に、現像剤どうしの摺擦や、規制部材の現像スリーブ回転方向の上流部での現像剤だまりにおいて剤圧を受けることにより、現像剤中のトナー表面に付着させているシリカやチタンの埋め込みや遊離、磁性キャリア表面へのトナー融着などが発生する。こうして、トナーの帯電量が低下しやすい。すると、帯電量の低いトナーは現像部において電界の影響を受けにくいため、Vbackを印加しても、感光ドラムにトナーが付着する白地部かぶりといった画像不良が発生する。そのため、Vbackを大きくして、帯電量の低いトナーでもかぶりが発生しにくいようにしている。また、高湿度環境では、キャリアやトナーや外添剤に水分が付着して表面抵抗や体積抵抗が低下するため、摩擦による電荷付与がされにくく、トナーの帯電量が低くなるため、Vbackをさらに大きくなるようにしている。
尚、上述した本実施例の第1の制御では、現像カウントD(現像スリーブの駆動量積算値)として、現像スリーブの駆動時間Tと、画像形成1枚当たりの現像スリーブ駆動時間TS0と、に基づいて算出する構成を例に説明したがこれに限定されない。例えば、検知精度は若干落ちるが、駆動時間Tをそのまま現像カウントDとしてもよい。また、画像形成枚数の積算値をそのまま現像カウントDとして算出してもよい。また現像スリーブの駆動時間の代わりに、現像装置内の現像剤を撹拌する撹拌スクリューの駆動時間や、感光ドラムの駆動時間を採用してもよい。
[間隔保持部材削れ要因によるVback制御(第2の制御)]
次に、本発明の特徴部分である、間隔保持部材49の摩耗に応じた制御(第2の制御)について図11および図12に基づいて説明する。
図11は間隔保持部材の摩耗量に応じて高圧制御を行うフローチャートである。
本実施例では、現像手段の初期設置時もしくは交換時からの現像スリーブの駆動量に関する情報を検知することで、間隔保持部材の摩耗量Zを検知している。尚、本発明では、現像装置もしくは現像装置を含むプロセスカートリッジは、間隔保持部材と一体的に交換される構成となっている。従って、初期設置時もしくは現像装置交換時からの現像スリーブの回転数が間隔保持部材の摩耗量と対応する関係となっている。まず、画像形成装置の動作が開始される(S11)と、今回の画像形成動作までの間隔保持部材の摩耗量ZをバックアップRAM62から読み出す(S12)。次に、環境センサ80により画像形成装置周囲の温度と湿度を検出する(S13)。次に、現像装置の初期設置時もしくは交換時からの感光ドラム回転検知手段71で検出した感光ドラム1の駆動時間T、現像スリーブ検知手段72で検出した現像スリーブ41の駆動時間Tから摩耗量Zを算出する(S14)。摩耗量Zは感光ドラム駆動による磨耗量と現像スリーブ駆動による磨耗量の和(演算値)で算出される。
感光ドラム駆動による磨耗量は、画像形成30000枚の感光ドラムの駆動時間で間隔保持部材49の曲面Aが10μm磨耗するとして算出する。本体動作における感光ドラムの駆動時間Tの増加分を画像形成1枚あたりの駆動時間TD0で割り、10/30000[μm/枚]を掛けて積算した。また、現像スリーブ駆動による磨耗量は、画像形成30000枚の感光ドラムの駆動時間で間隔保持部材49の円周面Bが20μm磨耗するとして算出する。本体動作における現像スリーブの駆動時間Tの増加分を画像形成1枚当たりの現像スリーブ駆動時間TS0で割り、20/30000[μm/枚]を掛けて積算した。このようにして、間隔保持部材がどれくらい摩耗したか予測した。
本実施例の画像形成装置は1次転写装置7a〜7dが感光ドラム1a〜1dに対して離間する機構を備えておらず、モノクロの画像形成を行う際に感光ドラム1a〜1dは駆動される。また、モノクロの画像形成を行う際に現像スリーブ41a〜41dのうち、ブラックの現像剤を内包している現像器の現像スリーブ41dは駆動されるが、イエロー、マゼンタ、シアンの現像剤を内包している現像器の現像スリーブ41a〜41cは駆動されない。すると、図4に示すような間隔保持部材49において、フルカラーの画像形成を行う場合は、画像形成ステーションPa〜Pdの間隔保持部材49の感光ドラムと接触する曲面Aと現像スリーブと接触する円周面Bのどちらも摩耗する。しかし、モノクロの画像形成を行う場合は、ブラックの画像形成ステーションPdの間隔保持部材49の感光ドラムと接触する曲面Aと現像スリーブと接触する円周面Bのどちらも摩耗する。一方、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成ステーションPa〜Pcの間隔保持部材49は感光ドラムと接触する曲面Aだけ摩耗するので、摩耗量Zが画像形成ステーションや画像モードにより異なることになる。次に、計算された摩耗量Zが30μmより大きいかどうかを判断し(S15)、30μmより大きい場合は摩耗量に応じたVbackオフセットWを計算する(S16)。本実施例において、S−Dギャップの設定値は交差を含めて300±20μmであり、公差下限のプロセスユニットでは280μmから使用され始める。図7に示すように間隔保持部材が30μm摩耗して250μmになると、Vbackが250V以上に設定されると現像剤の滞留が発生するので、Vbackを小さくする制御を行い現像剤の滞留を防止する。このように、現像スリーブの駆動積算値に基づいて、Vbackの値を小さくする期間をもたせることで、間隔保持部材の摩耗によってSDギャップ変動し、現像剤が滞留することを抑制している。VbackオフセットWの計算は、摩耗量が30μmを超えて1μmの摩耗につき―6Vのオフセットを加えるようにした。これは、図7のグラフよりS−Dギャップが10μm狭くなるのに対してVbackを45V小さくする必要があり、それよりVbackを小さくすれば現像剤の滞留が発生しないからである。次に、現像カウントDおよび環境データに基づき図9に示すようなかぶり取り電位(Vback)の設定に対して、摩耗量に応じたVbackオフセットWを加える。(S17)そして、帯電バイアス、現像バイアス等の環境テーブルに基づき帯電高圧電源101および現像高圧電源102の高圧設定が決定されて印加され(S19)、画像形成動作が行われる(S20)。ステップ(S15)において、摩耗量Zが30μm以下の場合は、図9に示したような現像カウントDに基づいたVbackの設定が行われ(S18)、高圧設定が決定されて印加され(S19)、画像形成動作が行われる(S20)。
なお、本実施例では、間隔保持部材の削れ対策によるVback制御(第2の制御)の方が、剤劣化対策によるVback制御(第1の制御)よりも、Vbackの変化量が大きくなっている。そのため、摩耗量が30μmを超えた場合、現像スリーブの回転数の増加に伴ってVbackを減少させる制御が行われるようになっている。
また、間隔保持部材の削れ対策によるVback制御(第2の制御)は、耐久後期に実施される。一方、第1の制御は、第2の制御よりも早い段階で実行される。従って、装置の使用に伴って、最初は剤劣化に対応すべくVbackを増加する期間を有する。その後、間隔保持部材の削れによる剤の滞留に対応すべく、Vbackを小さくする期間に切り替わる制御が行われることになる。
[間隔保持部材の削れ要因によるVcont制御]
図12は間隔保持部材の摩耗量に応じてコントラスト電位の制御を行うフローチャートである。本実施例では、コントラスト電位を制御する方法として、露光手段であるレーザーの光量を制御することで行った。
まず、画像形成装置の動作が開始される(S22)と、今回の画像形成動作までの間隔保持部材の摩耗量ZをバックアップRAM62から読み出す(S23)。次に、環境センサ80により画像形成装置周囲の温度と湿度を検出する(S24)。次に、感光ドラム回転検知手段71で検出した感光ドラム1の駆動時間T、現像スリーブ検知手段72で検出した現像スリーブ41の駆動時間Tから摩耗量Zを算出する(S25)。次に、計算された摩耗量Zが30μmより大きいかどうかを判断し(S26)、30μmより大きい場合は摩耗量に応じた露光装置3のレーザーパワーの上限を計算する(S27)。本実施例の画像形成装置において、感光ドラムをVd=−700Vに一様に帯電したとき、レーザーパワーが0.32μJ/cmのドラム面光量になるようにして潜像を形成した場合に潜像電位Vが−140Vであった。また、レーザーパワーが0.26μJ/cmのドラム面光量になるようにして潜像を形成した場合に潜像電位Vが−172V、レーザーパワーが0.20μJ/cmのドラム面光量になるようにして潜像を形成した場合に潜像電位Vが−224Vであった。Vbackが200Vに設定されているとき、現像バイアス電位Vdc=−500Vであり、コントラスト電位Vcont=Vdc−Vなのでレーザーパワーが弱いほうがコントラスト電位が低く、現像剤の滞留が発生しにくい。本実施例において、レーザーパワー上限の計算は、摩耗量が30μmを超えて1μmの摩耗につき潜像電位Vが−5V小さくなるような光量のレーザーパワーを上限となるように設定した。そして、画像濃度制御により決定されたレーザーパワーがレーザーパワー上限より強い場合は、レーザーパワー上限に設定するようにした。また、画像濃度制御により決定されたレーザーパワーがレーザーパワー上限より弱い場合は、そのレーザーパワーを使用するようにした(S28)。そして、露光装置3のレーザーパワーが設定され(S29)、画像形成動作が行われる(S30)。ステップ(S26)において、摩耗量Zが30μm以下の場合は、画像濃度制御により決定されたレーザーパワーに設定され(S29)、画像形成動作が行われる(S30)。
以上のような制御により、感光ドラムと現像スリーブの間隔保持部材の摩耗量を感光ドラムの駆動時間および現像スリーブの駆動時間から予測し、摩耗量に応じてかぶり取り電位およびコントラスト電位を制御した。すると、多量の画像形成動作により間隔保持部材が摩耗してS−Dギャップが狭くなった場合においても、現像剤の滞留が発生しなかった。
以上、本実施例によれば、感光ドラムと現像スリーブとの最近接距離(S−Dギャップ)を現像スリーブの軸方向の両端部に取り付けられた間隔保持部材を感光ドラムに突き当てている。こうすることでS−Dギャップを保持する画像形成ステーションを備えた画像形成装置において、間隔保持部材の摩耗量を感光ドラムの駆動時間および現像スリーブの駆動時間から予測し、摩耗量に応じてかぶり取り電位を小さくする。更に、コントラスト電位が大きくならないように制御する。こうすることにより、現像スリーブと感光ドラムとの対向部付近における現像剤の滞留を防止し、磁性キャリアを含む現像剤が現像装置から出てしまうことによる不具合を防止することが出来た。
本実施例では、上流帯電補助装置51および下流帯電補助装置52を備えたクリーナレス方式の画像形成装置で説明したが、この限りではない。図13に示すような帯電補助装置の代わりに感光ドラムクリーニング装置を備えて転写残トナーをクリーニングする画像形成装置において、以上のような制御を行っても、同様の効果が得られるのは言うまでもない。
また、本実施例の間隔保持部材は図4に示すような形状をしたものを使用したが、図14に示すような円筒形状の保持部材を使用してもよい。現像スリーブと感光ドラムの対向位置において周速差が設けられていると、必ず感光ドラムまたは/および現像スリーブと摺擦するので、間隔保持部材の感光ドラムとの接触面Aおよび現像スリーブとの接触面Bが摩耗してS−Dギャップが狭くなってしまう。このような間隔保持部材を備えたプロセスユニットにおいても、同様の制御を行うことで現像スリーブと感光ドラムとの対向部付近における現像剤の滞留を防止することが出来る。
さらに、本実施例では現像スリーブと感光ドラムの対向位置における進行方向が逆方向である現像方式の画像形成装置だったが、この限りではない。現像スリーブと感光ドラムの対向位置における進行方向が同方向である現像方式の画像形成装置においても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
次に、図15に基づいて実施例2について説明する。実施例1では間隔保持部材49としてポリアミド樹脂を材料とするものを使用したのに対し、本実施例は、間隔保持部材が樹脂部材およびベアリングで構成したものを使用した例である。その他の本体構成については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図15は、実施例2における間隔保持部材49を示した図である。本実施例における間隔保持部材49は樹脂部材491およびベアリング492からなり、樹脂部材は実施例1と同様にポリアミドを材質とし使用している。樹脂部材491の曲面Aは感光ドラム1に当接し、またベアリング492には現像スリーブ41の端部軸が通され、現像スリーブ側から感光ドラム側に突き当てるように加圧され、S−Dギャップを保持するようにしている。
このような間隔保持部材では、感光ドラム1の駆動が行われると曲面Aが磨耗してS−Dギャップが狭くなるが、現像スリーブ41の駆動が行われても現像スリーブとの当接部がベアリングなので磨耗が起きず、S−Dギャップが狭くなるようなことがない。そこで、本実施例において、本体動作における感光ドラムの駆動時間Tの増加分を画像形成1枚あたりの駆動時間TD0で割り、10/30000[μm/枚]を掛けて積算し、間隔保持部材の磨耗量Zを予測した。
以上のようにして間隔保持部材49の磨耗量Zを予測し、実施例1と同様にかぶり取り電位およびコントラスト電位の制御を行った。すると、多量の画像形成動作により間隔保持部材が摩耗してS−Dギャップが狭くなった場合においても、現像剤の滞留が発生しなかった。また、画像形成枚数に対して間隔保持部材の磨耗量が少なく、より長寿命にすることが出来た。
次に、図16に基づいて実施例3について説明する。実施例1では間隔保持部材の摩耗量を予測し、摩耗量が所定値以上になったときにかぶり取り電位およびコントラスト電位の制御を行った。これに対し、本実施例は、摩耗量が所定値以上になったときに画像形成ユニットの交換を報知する。こうすることで、ユニットの交換を促しながら実施例1と同様の制御を行う例である。その他の本体構成については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図16は本実施例における間隔保持部材の摩耗量に応じて高圧制御を行うフローチャートである。
まず、画像形成装置の動作が開始される(S41)と、今回の画像形成動作までの間隔保持部材の摩耗量ZをバックアップRAM62から読み出す(S42)。次に、環境センサ80により画像形成装置周囲の温度と湿度を検出する(S43)。次に、感光ドラム1の駆動時間Tおよび現像スリーブ41の駆動時間Tから摩耗量Zを算出する(S44)。次に、計算された摩耗量Zが30μmより大きいかどうかを判断する(S45)。30μmより大きい場合、操作パネル上にプロセスカートリッジPの交換タイミングの表示を行う(S46)。次に、摩耗量に応じたVbackオフセットWを計算して(S47)、現像カウントDおよび環境データに基づき図10に示すようなかぶり取り電位(Vback)の設定に対して、摩耗量に応じたVbackオフセットWを加える。(S48)そして、帯電バイアス、現像バイアス、転写バイアス等の環境テーブルに基づき高圧設定が決定されて印加され(S50)、画像形成動作が行われる(S51)。ステップ(S45)において、摩耗量Zが30μm以下の場合は、図9に示したような現像カウントDに基づいたVbackの設定が行われ(S49)、高圧設定が決定されて印加され(S50)、画像形成動作が行われる(S51)。
以上のような制御を行い、間隔保持部材の磨耗量を予測し、摩耗量が所定値以上になったらプロセスカートリッジの交換を促すような表示を操作パネルに行う。さらに、かぶり取り電位およびコントラスト電位の制御を行ったところ、多量の画像形成動作により間隔保持部材が摩耗してS−Dギャップが狭くなった場合においても、現像剤の滞留が発生しなかった。また、プロセスカートリッジの交換を促すことにより、さらに摩耗が進む前にプロセスカートリッジ交換をしてもらうことで確実に現像剤の滞留を防ぐことが出来た。
また、実施例2のような構成の間隔保持部材を使用して、摩耗量を感光ドラムの駆動時間により算出するような場合においても、同様な制御により同様な効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例においては、画像形成装置100に対して着脱可能な感光ドラムと現像装置を含むプロセスカートリッジPの例で説明している。しかしながら、間隔保持部材を備えた現像装置4として画像形成装置100に対して着脱可能な構成で、現像装置4の交換を促すことにより同様な効果が得られることは言うまでもない。
次に、図17に基づいて実施例4について説明する。実施例1では間隔保持部材の摩耗量を予測し、摩耗量が所定値以上になったときにかぶり取り電位およびコントラスト電位の制御を行った。これに対し、本実施例は、摩耗量が所定値以上になったときに画像形成装置の画像形成動作を停止し、プロセスカートリッジ交換を促す例である。その他の本体構成については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図17は本実施例における間隔保持部材の摩耗量に応じてプロセスカートリッジPa〜Pdの交換指示を行うフローチャートである。
まず、画像形成装置の動作が開始される(S61)と、今回の画像形成動作までの間隔保持部材の摩耗量ZをバックアップRAM62から読み出す(S62)。次に、環境センサ80により画像形成装置周囲の温度と湿度を検出する(S63)。次に、感光ドラム1の駆動時間Tおよび現像スリーブ41の駆動時間Tから摩耗量Zを算出する(S64)。次に、計算された摩耗量Zが30μmより大きいかどうかを判断する(S65)。30μmより大きい場合、操作パネル上にプロセスカートリッジPの交換を指示する表示を行う(S66)。次に、画像形成装置100の画像形成動作を停止し、その後の画像形成動作指示を受け付けないようにする(S67)。ステップ(S65)において、摩耗量Zが30μm以下の場合は、画像形成動作が行われる(S69)。
以上のような制御を行い、間隔保持部材の磨耗量を予測し、摩耗量が所定値以上になったら画像形成動作を停止し、プロセスカートリッジPの交換指示の表示を操作パネルに行った。こうすることで、プロセスカートリッジ交換をしてもらうことで確実に現像剤の滞留を防ぐことが出来た。
また、実施例2のような構成の間隔保持部材を使用して、摩耗量を感光ドラムの駆動時間により算出するような場合においても、同様な制御により同様な効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例においては、画像形成装置100に対して着脱可能な感光ドラムと現像装置を含むプロセスカートリッジPの例で説明している。しかしながら、間隔保持部材を備えた現像装置4として画像形成装置100に対して着脱可能な構成で、現像装置4の交換を促すことにより同様な効果が得られることは言うまでもない。
Pa〜Pd 画像形成ステーション
1a〜1d 感光ドラム(像担持体)
2a〜2d 帯電装置
3a〜3d 露光装置
4a〜4d 現像装置
41 現像スリーブ
49 間隔保持部材
61 CPU
62 RAM
63 ROM

Claims (3)

  1. 像担持体と、前記像担持体と対向する現像領域に非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、少なくとも前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の回転に伴って摺動する摺動部を備え、前記像担持体と前記現像剤担持体の間の距離を保持する間隔保持部材と、前記像担持体の非画像部電位と前記現像剤担持体に印加される現像バイアスとの電位差を制御する制御部と、備え、前記間隔保持部材は、前記現像手段と一体的に交換される画像形成装置において、前記制御部は、前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の少なくとも一方の駆動量の増加に応じて前記電位差を小さくするモードを実行可能であって、前記制御部は、前記現像手段の初期設置、もしくは、前記現像手段が交換されてからの前記像担持体もしくは前記現像剤担持体の少なくとも一方の駆動量に関する情報に基づき、前記モードを実行するか否を決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記モードは、前記像担持体の駆動量と、前記現像剤担持体の駆動量のそれぞれの増加に応じて前記電位差を小さくするモードであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記間隔保持部材と前記現像剤担持体の回転軸が摺動する構成であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか記載の画像形成装置。
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