JP2015183602A - ノッキング検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転モードの変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行うこと。【解決手段】本発明のノッキング検出装置(30)は、振動センサ(15)とバンドパスフィルタ(31)と閾値算出部(35)とノッキング判定部(36)とを備えている。本発明の特徴は、ノッキング検出装置が、全筒運転中と休筒運転中とで異なる閾値を設定することで、運転モード(全筒運転モード/休筒運転モード)の変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行うように構成されたことにある。具体的には、ノッキング検出装置は、周波数帯切換部(32)をさらに備えている。この周波数帯切換部は、バンドパスフィルタにおける通過周波数帯を、全筒運転中と休筒運転中とで切り換えるように設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、火花点火式の内燃機関におけるノッキング発生状態を検出するように構成された、ノッキング検出装置に関する。
この種の装置において、シリンダブロックに装着された振動センサ(ノックセンサと称されることもある)の出力を統計処理して閾値(ノック判定値)を算出し、この算出した閾値を用いてノッキング発生状態を検出するように構成されたものが知られている(例えば、特開2009−287487号公報、等参照。)。
特開2009−287487号公報
ところで、内燃機関において、複数の気筒のすべてを稼働させる全筒運転モードと、複数の気筒のうちの一部の稼働を休止させる休筒運転モードと、を切り換え可能な、いわゆる可変気筒式のものが、従来種々検討されている(例えば特許第3358887号公報等参照)。また、かかる可変気筒式の内燃機関については、近年、その実用化が進行している。
このような可変気筒式の内燃機関においては、全筒運転モードと休筒運転モードとで、振動センサのノイズレベルが変化する。このため、かかる可変気筒式の内燃機関においては、運転モードの変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行う必要性が生じる。本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。
本発明のノッキング検出装置は、複数の気筒のすべてを稼働させる全筒運転と、複数の前記気筒のうちの一部の稼働を休止させる休筒運転と、を切り換え可能に構成された、火花点火式の内燃機関における、ノッキング発生状態を検出するように構成されている。このノッキング検出装置は、振動センサと、バンドパスフィルタと、閾値算出部と、ノッキング判定部と、を備えている。
前記振動センサは、前記内燃機関にて発生した振動に応じた信号を出力するように設けられている。前記バンドパスフィルタは、フィルタ通過信号(前記振動センサの出力から所定周波数帯の信号を抽出することで得られた信号)を出力するように設けられている。前記閾値算出部は、前記フィルタ通過信号を統計処理することで得られた特性値に基づいて、ノッキング発生の有無を判定するための閾値を算出するように設けられている。前記ノッキング判定部は、前記フィルタ通過信号と、前記閾値算出部によって算出された前記閾値と、に基づいて、ノッキング判定を行う(ノッキング発生の有無を判定する)ように設けられている。
本発明の特徴は、前記ノッキング検出装置が、前記全筒運転中と前記休筒運転中との相違に応じて、前記閾値の設定を適切に行うことで、運転モード(全筒運転モード/休筒運転モード)の変化に伴うノイズレベルの変化に適応した適切なノッキング判定を行うように構成されたことにある。
例えば、前記閾値算出部は、前記閾値の算出用の前記特性値を、前記全筒運転中と前記休筒運転中とで別々に設定(算出)するようになっている。かかる特性値は、例えば、前記フィルタ通過信号の代表値(典型的には所定クランク角度内のピーク値)の度数分布における標準偏差である。具体的には、前記ノッキング検出装置は、例えば、周波数帯切換部をさらに備えている。この周波数帯切換部は、前記バンドパスフィルタにおける前記所定周波数帯を、前記全筒運転中と前記休筒運転中とで切り換えるように設けられている。
かかる構成を有する本発明のノッキング検出装置においては、ノッキング判定にあたり、前記全筒運転中と前記休筒運転中との相違に応じて、前記閾値が適切に設定される。これにより、運転モード(全筒運転モード/休筒運転モード)の変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行うことが可能となる。
本発明の適用対象の一例である火花点火式の内燃機関の概略構成を示す図。 図1に示されているECU等によって実現された、本発明のノッキング検出装置の一実施形態の機能ブロック図。 図2に示されているノッキング検出装置の動作の具体例を示すグラフ。 図2に示されているノッキング検出装置の動作の具体例を示すグラフ。 図2に示されているノッキング検出装置の動作の具体例を示すグラフ。 図2に示されているノッキング検出装置の動作の具体例を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、変形例は、当該実施形態の説明中に挿入されると首尾一貫した一実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<全体構成>
図1を参照すると、本実施形態においては、火花点火式の内燃機関であるエンジン10には、4つの気筒11(第一気筒#1〜第四気筒#4)が一列に配列形成されている。第一気筒#1、第二気筒#2、第三気筒#3、及び第四気筒#4には、それぞれ、点火プラグ12が設けられている。
また、エンジン10には、気筒休止機構13が設けられている。この気筒休止機構13は、運転状態に応じて、特定の気筒11(例えば第二気筒#2及び第四気筒#4)における吸排気弁の動作を停止させて吸排気ポートを閉塞することで、当該特定の気筒11の稼働(4サイクル動作)を休止させるように構成されている。
すなわち、本実施形態のエンジン10は、複数の気筒11のすべてを稼働させる全筒運転と、複数の気筒11のうちの一部の稼働を休止させる休筒運転と、を切り換え可能に構成されている。なお、かかるエンジン10及び気筒休止機構13の構成は周知であるので、本明細書においては、これらについてのこれ以上の詳細な説明は省略する(必要に応じて、例えば、特許第3358887号公報(米国特許第5636609号明細書、欧州特許第0703357号明細書)や特許第5007825号公報(米国特許出願公開第2009/0248277号明細書)等を参照のこと。)
エンジン10の本体部分を構成するシリンダブロック14には、本発明の「振動センサ」としてのノックセンサ15が装着されている。ノックセンサ15は、シリンダブロック14にて発生し当該シリンダブロック14内を伝播する振動に応じた波形の信号を出力するように設けられている。
また、エンジン10には、クランク角センサ16が装着されている。クランク角センサ16は、エンジン10の内部に設けられた図示しないクランクシャフトの回転角度に対応する信号を出力するように設けられている。具体的には、このクランク角センサ16は、クランクシャフトが10度回転する毎の幅狭のパルスと360度回転する毎の幅広のパルスとを有する信号(これに基づいてエンジン回転数NEが取得される)を出力するように構成されている。
エンジン10を搭載した図示しない車両には、スロットル開度センサ17と、アクセル開度センサ18と、ECU20と、が搭載されている。スロットル開度センサ17は、図示しないスロットルバルブの開度(回転角度)であるスロットル開度TAに対応する出力を生じるように設けられている。アクセル開度センサ18は、図示しないアクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accに対応する出力を生じるように設けられている。
ECU20は、上述したエンジン10の各部や各種センサ類(上述のノックセンサ15、クランク角センサ16、スロットル開度センサ17、及びアクセル開度センサ18を含む)と、信号授受可能に接続されている。また、ECU20には、CPUやメモリ等を有する所謂マイクロコンピュータが内蔵されている。このECU20は、上述のセンサ類等からの入力に基づいて得られた各種情報を用いつつ各種の制御プログラム(ルーチン)を実行することで、上述したエンジン10の各部の状態を診断したり、当該各部の駆動を制御したりするように設けられている。
<ノッキング検出装置>
図2を参照すると、本実施形態に係るノッキング検出装置30は、エンジン10におけるノッキング発生状態を検出するように構成されている。具体的には、ノッキング検出装置30は、バンドパスフィルタ31と、周波数帯切換部32と、代表値取得部33と、統計演算部34と、ノック判定値算出部35と、ノッキング判定部36と、を備えている。
バンドパスフィルタ31は、ノックセンサ15の出力から所定の通過周波数帯の信号を抽出することで得られたフィルタ通過信号を出力するように設けられている。周波数帯切換部32は、バンドパスフィルタ31における上述の通過周波数帯を、運転状態(具体的には、クランク角センサ16の出力に基づいて得られたエンジン回転数NEと、スロットル開度センサ17の出力に基づいて得られた機関負荷KLと)に基づいて設定するように設けられている。
特に、本実施形態においては、周波数帯切換部32は、バンドパスフィルタ31における上述の通過周波数帯を、全筒運転中と休筒運転中とで切り換えるように設けられている。すなわち、周波数帯切換部32は、上述の運転状態をパラメータとして通過周波数を設定するためのマップであって、全筒運転用のマップf1(NE,KL)と、休筒運転用のマップf2(NE,KL)と、を有している。
代表値取得部33は、バンドパスフィルタ31から出力されたフィルタ通過信号から代表値を取得(算出)するように設けられている。具体的には、代表値取得部33は、所定クランク角度内のフィルタ通過信号のピーク値を取得するピークホールド機能と、かかるピーク値を対数変換する対数変換機能と、を有していて、かかるピークホールド機能及び対数変換機能を経て得られた値(すなわちピーク値を対数変換した値)である代表値Vpkを出力するようになっている。
統計演算部34は、代表値取得部33から出力された代表値Vpkを統計処理することで、後述するノック判定値Vthの算出に用いられる特性値である標準偏差σを算出するように設けられている。この標準偏差σは、代表値Vpkの度数(頻度)分布における標準偏差である。
すなわち、統計演算部34は、ノック判定値Vthの算出用の特性値を、全筒運転中と休筒運転中とで別々に設定するようになっている。また、本実施形態においては、統計演算部34は、全筒運転と休筒運転との間の切り換え時の過渡状態(後述)にて、上述の統計処理(標準偏差σの更新等)を停止するようになっている。ここで、全筒運転用のマップf1(NE,KL)によって設定された通過周波数帯のフィルタ通過信号に基づいて算出された標準偏差をσ1とし、休筒運転用のマップf2(NE,KL)によって設定された通過周波数帯のフィルタ通過信号に基づいて算出された標準偏差をσ2とする。
ノック判定値算出部35は、運転状態に基づいて設定される係数U(後述)と標準偏差σ(全筒運転中はσ1、休筒運転中はσ2)とを用いて、ノック判定値Vth(ノッキング発生の有無を判定するための閾値)を算出するように設けられている。すなわち、本実施形態においては、統計演算部34及びノック判定値算出部35が、本発明における「閾値算出部」に相当する。
ノッキング判定部36は、上述のフィルタ通過信号を処理して得られた信号(具体的には代表値取得部33からの出力である代表値Vpk)と、ノック判定値算出部35によって算出されたノック判定値Vth(これは上述のように全筒運転中か休筒運転中かに応じて適切に設定されたものである)と、に基づいて、ノッキング判定を行う(ノッキング発生の有無を判定する)ように設けられている。このように、ノッキング検出装置30は、全筒運転中と休筒運転中との相違に応じて、ノック判定値Vthを適切に設定することで、運転モード(全筒運転モード/休筒運転モード)の変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行うように構成されている。
なお、上述の構成のうち、バンドパスフィルタ31、代表値取得部33、統計演算部34(標準偏差σの意義及びその算出に関する部分)、及びノック判定値算出部35(係数U及びノック判定値Vthの意義及びその算出に関する部分)については周知であるので、本明細書においては、これらについてのこれ以上の詳細な説明は省略する(必要に応じて、例えば、特許第2,730,215号公報(米国特許第5,134,980号明細書、欧州特許第0446376号明細書)等参照)。
<作用・効果>
以下、本実施形態の構成による作用・効果について、図1及び図2に加えて、図3〜図5のグラフ及び図6のフローチャートをも適宜参照しつつ説明する。なお、図6のフローチャートにおいては、「ステップ」は「S」と略記されている。
ノッキング検出装置30は、所定のノッキング判定条件が成立すると、ノッキング判定動作を行う。ここで、「ノッキング判定条件」とは、ノッキング判定を行うための前提条件であって、例えば、クランク角度が所定角度(具体的にはATDC20°CA)であるか、等が含まれる。ノッキング判定動作の概要は、以下の通りである(かかるノッキング判定動作における、本発明の特徴部分以外の部分は、周知であるので、その詳細は上述の公報を参照のこと。)。
まず、バンドパスフィルタ31による処理が行われることで、ノックセンサ15の出力から、所定の通過周波数帯の信号が抽出される。図3は、かかる抽出処理の様子を示すグラフ(パワースペクトル)である。なお、図中、横軸は周波数、縦軸は信号強度(スペクトル強度)を示す。また、実線はノッキング非発生時のバックグラウンド波形(ノイズレベル)を示し、破線はノッキング発生時の波形を示す。図3は、選択可能な複数の通過周波数帯(周波数帯fa:中心周波数が10kHzの周波数帯、周波数帯fb:中心周波数が15kHzの周波数帯、及び周波数帯fc:中心周波数が18kHzの周波数帯)のうち、中心周波数が10kHzの周波数帯(周波数帯fa)を通過周波数帯として設定した場合の例を示している。
このようにして抽出された信号(フィルタ通過信号:図3における右側参照)が、代表値取得部33によりピークホールド処理及び対数変換処理を受けることで、代表値Vpkが取得(算出)される。この代表値Vpkは、統計演算部34及びノッキング判定部36に入力される。
統計演算部34は、代表値Vpkを統計処理することで、上述の標準偏差σを算出する。ノック判定値算出部35は、上述の係数Uと標準偏差σとを用いて(具体的には両者の積により)、ノック判定値Vthを算出する。ノッキング判定部36は、代表値取得部33から入力された代表値Vpkと、ノック判定値算出部35により算出されたノック判定値Vthと、に基づいて(具体的には両者の対比により)、ノッキング判定を行う。
図4は、図3に示されているようにして抽出されたフィルタ通過信号(図3における右側のパワースペクトル参照)に基づいて得られた代表値Vpkを統計処理した結果を示す度数分布グラフである。図中、横軸は信号強度を示し、縦軸は度数を示す。ここで、図中左側の高いピークを有する正規分布は、上述のバックグラウンド波形に基づくノイズレベルを示す。また、図中右側の低いピークの分布は、ノッキング発生時の信号に基づくものである。
図4を参照すると、ノイズレベルの上限値L1と、ノッキングレベルの下限値L2と、の間に、ノック判定値Vthが設定される。特に、上述のL1とL2との間隔(図中矢印参照)が可及的に広くなることで、より精度良いノッキング判定が可能となる。
ところで、上述のノイズレベルを構成するバックグラウンド波形には、例えば、エンジン10の振動の高周波成分や、吸排気バルブにおける閉弁時に発生する着座ノイズ等が含まれる。このため、本実施形態のような、いわゆる可変気筒式のエンジン10においては、全筒運転中と休筒運転中とで、ノイズレベルに変動が生じる。したがって、ノイズレベルが異なるにもかかわらず、全筒運転中と休筒運転中とで、バンドパスフィルタ31にて同一の通過周波数帯を用いると、精度良いノッキング判定が困難となる可能性がある。図5は、この典型的な例を示している。
すなわち、例えば、図5における左側に示されているように、周波数帯fa(10kHz)を通過周波数帯として用いた場合、休筒運転においてはL1とL2との間隔が良好に設けられることでノック判定値Vthを良好に設定することが可能である一方、全筒運転においてはノック判定値Vthを良好に設定することが困難である。これに対し、例えば、図5における右側に示されているように、周波数帯fb(15kHz)を通過周波数帯として用いた場合、全筒運転においてはL1とL2との間隔が良好に設けられることでノック判定値Vthを良好に設定することが可能である一方、休筒運転においてはノック判定値Vthを良好に設定することが困難である。
そこで、本実施形態においては、周波数帯切換部32は、バンドパスフィルタ31における通過周波数帯を、全筒運転中と休筒運転中とで切り換える。具体的には、周波数帯切換部32は、全筒運転用のマップf1(NE,KL)と、休筒運転用のマップf2(NE,KL)と、を切り換えて使用する(上述の図5の例では、休筒運転中は周波数帯faが用いられる一方で全筒運転中は周波数帯fbが用いられる。)。これにより、全筒運転中と休筒運転中との相違に応じて、ノック判定値Vthが適切に設定される。
また、上述のように、全筒運転と休筒運転との間の切り換えに伴い、上述のノイズレベルが変動する。このため、切り換えの直後は、シリンダブロック14(図1参照)における振動状態、すなわちノイズレベルの状態が、過渡状態(非定常状態)となっていることが想定される。そこで、本実施形態においては、統計演算部34は、全筒運転と休筒運転との間の切り換え時の過渡状態にて、上述の統計処理(標準偏差σの更新等)を停止する。ここで、「過渡状態」とは、本具体例においては、全筒運転と休筒運転との間の切り換えが行われた時点から所定時間経過する前の状態であるものとする。
上述のように、本実施形態によれば、運転モード(全筒運転モード/休筒運転モード)の変化に伴うノイズレベルの変化に適応した、適切なノッキング判定を行うことが可能となる。
以下、上述の動作例をフローチャート化した図6に基づいて、上述の動作例をよりいっそう具体的に説明する。図6に示されているルーチンは、ECU20に設けられた上述のCPUによって、所定時間毎に起動される。かかるルーチンが起動されると、まず、ステップ605にて、所定のノッキング判定条件が成立しているか否かが判定される。
ノッキング判定条件が成立していない場合(ステップ605=NO)、これ以降の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。よって、以下の動作説明では、ノッキング判定条件が成立しているものとする(ステップ605=YES)。すると、処理がステップ610に進行する。
ステップ610においては、全筒運転と休筒運転との間の切り換え時の過渡状態が終了したか否か(切り換え時点から所定時間経過したか否か)が判定される。過渡状態中である場合(ステップ610=NO)、これ以降の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。これにより、過渡状態中にて、統計処理が停止され、度数分布の更新や、標準偏差σ等の統計パラメータの更新が、停止(マスク)される。
一方、過渡状態が終了している場合(ステップ610=YES)、処理がステップ615に進行する。ステップ615においては、現在全筒運転中であるか否かが判定される。現在全筒運転中である場合(ステップ615=YES)、処理がステップ620〜628に進行する。一方、現在休筒運転中である場合(ステップ615=NO)、処理がステップ630〜638に進行する。
現在全筒運転中である場合(ステップ615=YES)、ステップ620にて、全筒運転用のマップf1(NE,KL)が選択され、このマップと運転状態(エンジン回転数NE及び機関負荷KL)に基づいて、全筒運転用のバンドパスフィルタ31における通過周波数帯f1が設定される。次に、ステップ622においては、かかる通過周波数帯f1を用いてフィルタ処理(バンドパスフィルタ31における信号抽出処理)が行われる。続いて、ステップ624においては、フィルタ処理を経て得られたフィルタ通過信号に対してピークホールド処理及び対数変換処理を施すことで、代表値Vpkが算出される。
算出された代表値Vpkは、ステップ626にて、統計処理に供される。すなわち、度数分布(図4参照)が、今回算出された代表値Vpkにより更新される。そして、今回更新された度数分布に基づいて、全筒運転用の標準偏差σ1が算出される。その後、処理がステップ628に進行し、全筒運転用のノック判定値Vthが、今回更新された全筒運転用の標準偏差σ1に基づいて算出される。
現在休筒運転中である場合(ステップ615=NO)、ステップ630にて、休筒運転用のマップf2(NE,KL)が選択され、このマップと運転状態に基づいて、休筒運転用のバンドパスフィルタ31における通過周波数帯f2が設定される。次に、ステップ632においては、かかる通過周波数帯f2を用いてフィルタ処理が行われる。続いて、ステップ634においては、フィルタ処理を経て得られたフィルタ通過信号に対してピークホールド処理及び対数変換処理を施すことで、代表値Vpkが算出される。
算出された代表値Vpkは、ステップ636にて統計処理に供され、今回更新された度数分布に基づいて、休筒運転用の標準偏差σ2が算出される。その後、処理がステップ638に進行し、全筒運転用のノック判定値Vthが、今回更新された休筒運転用の標準偏差σ2に基づいて算出される。
上述のようにして、現在全筒運転中であるか、あるいは、現在休筒運転中であるか、に応じて、ノック判定値Vthが設定された後、処理がステップ640に進行する。ステップ640においては、今回算出された代表値Vpkが、今回更新されたノック判定値Vthよりも大きいか否かが判定される。Vth<Vpkである場合(ステップ640=YES)、処理がステップ650に進行してノッキング発生が判定(検知)され、本ルーチンが一旦終了する。一方、Vth≧Vpkである場合(ステップ640=NO)、ステップ650の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。
<変形例>
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部分に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、上述の実施形態の一部、及び、複数の変形例の全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明は、上述した具体的な装置構成や動作(制御)態様に限定されない。例えば、気筒11の数、バンク数、等には、特段の限定はない。また、標準偏差σ1,σ2、及びこれらの基礎となる度数分布は、全筒運転か休筒運転か否かのみならず、通過周波数帯に応じて、及び/又は、運転領域(エンジン回転数NE及び機関負荷KLの範囲)に応じて、細分化されていてもよい。
機関負荷KLは、スロットル開度センサ17の出力に代えて、あるいはこれとともに、アクセル開度センサ18の出力に基づいて取得され得る。あるいは、機関負荷KLの取得にあたっては、図示しない吸気量センサ又は吸気圧センサの出力が用いられ得る。あるいは、スロットル開度TA、アクセル開度Acc、及び/又は吸入空気量Gaが、機関負荷KLに代えて、上述の各処理に用いられ得る。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構成及びその均等物の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構成をも含む。さらに、公知あるいは周知の技術事項について説明を省略した箇所に対応して、本明細書にて引用した各公報の記載内容(明細書及び図面を含む)は、当該省略した説明を補足するために、技術的矛盾がない範囲内及び法令が許容する範囲内において、本明細書の一部を構成するものとして適宜援用され得る。
10…エンジン、11…気筒、12…点火プラグ、13…気筒休止機構、15…ノックセンサ、20…ECU、30…ノッキング検出装置、31…バンドパスフィルタ、32…周波数帯切換部、33…代表値取得部、34…統計演算部、35…閾値算出部、36…ノッキング判定部。

Claims (2)

  1. 複数の気筒のすべてを稼働させる全筒運転と、複数の前記気筒のうちの一部の稼働を休止させる休筒運転と、を切り換え可能に構成された、火花点火式の内燃機関(10)における、ノッキング発生状態を検出するように構成された、ノッキング検出装置(30)であって、
    前記内燃機関にて発生した振動に応じた信号を出力するように設けられた、振動センサ(15)と、
    前記振動センサの出力から所定周波数帯の信号を抽出することで得られたフィルタ通過信号を出力するように設けられた、バンドパスフィルタ(31)と、
    前記バンドパスフィルタにおける前記所定周波数帯を、前記全筒運転中と前記休筒運転中とで切り換えるように設けられた、周波数帯切換部(32)と、
    前記フィルタ通過信号を統計処理することで得られた特性値に基づいて、ノッキング発生の有無を判定するための閾値を算出するように設けられた、閾値算出部(34,35)と、
    前記フィルタ通過信号と、前記閾値算出部によって算出された前記閾値と、に基づいて、ノッキング発生の有無を判定するように設けられた、ノッキング判定部(36)と、
    を備えたことを特徴とする、ノッキング検出装置。
  2. 請求項1に記載の、ノッキング検出装置であって、
    前記閾値算出部は、前記全筒運転と前記休筒運転との間の切り換え時の過渡状態にて、前記統計処理を停止するように設けられたことを特徴とする、ノッキング検出装置。
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