JP2015183398A - トンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止方法及びリーク防止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 覆工コンクリートからの漏水生時における止水対策であって、覆工打設単位(ブロック)のトンネル延長方向の両端部において、防水シート40と覆工コンクリート30の間に位置するように、トンネル横断方向に中空状で柔軟性を有するリーク防止部材50を設置し、いずれかのブロックで防水シート40と覆工コンクリート30との間で漏水が生じた場合に、当該ブロックの両端部に設置したリーク防止部材50の中空部内に流体を圧入することにより、リーク防止部材50を膨張させて覆工コンクリート30及び防水シート40に密着させ、隙間内に充填材70を注入することにより、充填材のリークを各ブロック単位で防止して漏水を止水する。
【選択図】図1
Description
本発明のトンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止方法及びリーク防止装置は、例えば、NATM工法を用いて構築した山岳トンネルに対して、好適に適用することができる。図示しないが、このトンネルは、ジャンボ等の掘削装置により掘削を行った後に、トンネル側面にロックボルトを装入するとともに支保工を施工する。
本発明の実施形態に係る充填材のリーク防止装置は、覆工コンクリート30の打設単位を1ブロックとして、各ブロック間に生じる打ち継ぎ目31からの漏水を防止するための装置である。この充填材のリーク防止装置は、図2及び図3に示すように、リーク防止部材50と、圧入装置80とを主要な構成部材としている。
リーク防止部材50は、各ブロックのトンネル延長方向の両端部において、防水シート40と覆工コンクリート30との間に位置するよう、トンネル横断方向に設置した、中空状で柔軟性を有する部材である。このリーク防止部材50は、専用の部材を用いることもできるが、中空状で柔軟性を有すればよく、例えば、ゴム製あるいは合成樹脂製のチューブやホースを転用することができる。なお、リーク防止部材50は、一端部が閉塞されており、他端部が圧入装置80に連通接続可能となっている。
圧入装置80は、リーク防止部材50の中空部内に流体を圧入する装置である。この圧入装置80は、例えば、リーク防止部材50の端部に接続して、中空部内に流体を送出するポンプからなる。リーク防止部材50の中空内に圧入する流体は、リーク防止部材50を膨張させることができればどのような材料であってもよく、例えば、空気、水、粘性流体等を用いることができる。また、リーク防止部材50を膨張させた後に、膨張状態を維持させるためには、例えば、圧入時には流動性を有し、所定時間経過後に硬化する硬化材を用いればよい。
本実施形態では、覆工コンクリート30の内空面側から防水シート40側へ貫通するとともに、通常状態では閉塞され、充填材70を注入する際に開放可能な充填材注入部60を備えている。この充填材注入部60は、例えば、覆工コンクリート30を、その厚み方向に貫通するパイプからなり、覆工コンクリート30の内空面側にボルト等の栓部材61を取り付ける。そして、通常状態では、栓部材61により充填材注入部60を閉塞状態としておく。そして、防水シート40と覆工との隙間に充填材70を注入する際に、栓部材61を取り外して充填材注入部60の一端部(トンネル内空面側)に充填材注入装置(図示せず)を取り付け、充填材注入部60を介して、防水シート40と覆工コンクリート30との隙間に充填材70を充填する。
本実施形態の充填材のリーク防止方法は、図1及び図2に示すように、各ブロックのトンネル延長方向の両端部において、防水シート40と覆工コンクリート30との間に位置するように、トンネル横断方向に中空状で柔軟性を有するリーク防止部材50を設置しておく。そして、いずれかのブロックで防水シート40と覆工コンクリート30との間で漏水が生じた場合に、当該ブロックの両端部に設置したリーク防止部材50の中空部内に流体を圧入することにより、リーク防止部材50を膨張させて膨張部51を形成し、リーク防止部材50の外周面を覆工コンクリート30及び防水シート40に密着させる(図1下段、図3参照)。
20 凝固剤
30 覆工コンクリート
31 打ち継ぎ目
40 防水シート
50 リーク防止部材
51 膨張部
60 充填材注入部
61 栓部材
70 充填材
80 圧入装置
Claims (4)
- 覆工コンクリートから漏水が発生した場合の止水対策で充填材を注入する際に、覆工コンクリートの打設単位を1ブロックとして、各ブロック間に生じる打ち継ぎ目からの充填材のリークを防止するためのリーク防止方法であって、
前記各ブロックのトンネル延長方向の両端部において、防水シートと覆工コンクリートとの間に位置するように、トンネル横断方向に中空状で柔軟性を有するリーク防止部材を設置し、
前記いずれかのブロックで防水シートと覆工コンクリートとの間で漏水が生じた場合に、当該ブロックの両端部に設置した前記リーク防止部材の中空部内に流体を圧入することにより、前記リーク防止部材を膨張させて覆工コンクリート及び防水シートに密着させ、
前記隙間内に充填材を注入することにより、当該充填材のリークを各ブロック単位で防止して前記漏水を止水する、
ことを特徴とするトンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止方法。 - 前記隙間内へ充填材を注入するために、覆工コンクリートの適宜位置に、覆工コンクリートの内空面側から防水シート側へ貫通するとともに、通常状態では、閉塞された充填材注入部を設け、
前記防水シートと覆工コンクリートとの間で漏水が生じた場合に、前記充填材注入部の閉塞を開放し、前記隙間に充填材を注入する、
ことを特徴とする請求項1に記載のトンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止方法。 - 覆工コンクリートから漏水が発生した場合の止水対策で充填材を注入する際に、覆工コンクリートの打設単位を1ブロックとして、各ブロック間に生じる打ち継ぎ目からの充填材のリークを防止するためのリーク防止装置であって、
前記各ブロックのトンネル延長方向の両端部において、防水シートと覆工コンクリートとの間に位置するよう、トンネル横断方向に設置した、中空状で柔軟性を有するリーク防止部材と、
前記リーク防止部材の中空部内に流体を圧入する圧入装置と、
を備えたことを特徴とするトンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止装置。 - 前記覆工コンクリートには、その内空面側から防水シート側へ貫通するとともに、通常状態では閉塞され、充填材を注入する際に開放可能な充填材注入部を備えたことを特徴とする請求項3に記載のトンネル覆工コンクリート背面への充填材注入時における打ち継ぎ目からのリーク防止装置。
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