JP2015182801A - ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ピストンのシール部が導入孔の開口縁に引っ掛かるのを抑制する。【解決手段】ピストン14のシリンダ15に対する下降移動に伴い、シリンダ内の内容物がステム11内に流入し、かつピストンのシリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体W内の内容物がシリンダ内に流入するポンプ1であって、ピストンには、シリンダの内周面に摺接するシール部28aが形成された外筒28が備えられ、シリンダにおいて、外筒の外周面と対向し、かつシール部の下方に位置する部分に、径方向に貫通する導入孔20が形成され、ステムと挿通孔12との間には、外部に連通する導入通路25が形成され、導入孔の開口縁における上端部及び下端部のうちの少なくとも一方は、この導入孔の平面視において、導入孔の外側に向けて突となる曲線状を呈し、その曲率半径をR、導入孔の開口面積をS、円周率をπとしたときに、R<√(S/π)を満たす。【選択図】図1
Description
本発明は、ポンプに関するものである。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、上方付勢状態で下降移動自在に立設されたステムと、ステムが上下動自在に挿通された挿通孔が形成されるとともに、容器本体の口部に装着される装着キャップと、ステムに連係するピストンと、ピストンが上下摺動自在に嵌合されたシリンダと、を備え、ピストンのシリンダに対する下降移動に伴い、シリンダ内の内容物がステム内に流入し、かつピストンのシリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体内の内容物がシリンダ内に流入するポンプが知られている。
ピストンは、シリンダの内周面に摺接するシール部(上シール部)及び下シール部が形成された外筒を備え、シリンダにおいて、シール部と下シール部との間に位置する部分に、導入孔が形成されている。また、ステムと挿通孔との間には、ピストンの下降時に外部と導入孔とを連通する導入通路が形成されている。
そして、内容物の吐出後に、ピストンのシリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体内の内容物がシリンダ内に流入したときに、外気が、導入通路及び導入孔を通して容器本体内に流入する。
ピストンは、シリンダの内周面に摺接するシール部(上シール部)及び下シール部が形成された外筒を備え、シリンダにおいて、シール部と下シール部との間に位置する部分に、導入孔が形成されている。また、ステムと挿通孔との間には、ピストンの下降時に外部と導入孔とを連通する導入通路が形成されている。
そして、内容物の吐出後に、ピストンのシリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体内の内容物がシリンダ内に流入したときに、外気が、導入通路及び導入孔を通して容器本体内に流入する。
しかしながら、前記従来のポンプでは、ピストンがシリンダ内を上下摺動しつつ導入孔を通過する過程において、シール部の一部(以下、めり込み部分という)が導入孔内にめり込んだ後、シリンダの内周面上に戻る際に、シール部の前記めり込み部分が導入孔の開口縁に引っ掛かりやすく、シール部が破損するおそれがあった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ピストンのシール部が、導入孔の開口縁に引っ掛かるのを抑制することができるポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のポンプは、上方付勢状態で下降移動自在に立設されたステムと、前記ステムが上下動自在に挿通された挿通孔が形成されるとともに、容器本体の口部に装着される装着キャップと、前記ステムに連係するピストンと、前記ピストンが上下摺動自在に嵌合されたシリンダと、を備え、前記ピストンの前記シリンダに対する下降移動に伴い、前記シリンダ内の内容物が前記ステム内に流入し、かつ前記ピストンの前記シリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体内の内容物が前記シリンダ内に流入するポンプであって、前記ピストンには、前記シリンダの内周面に摺接するシール部が形成された外筒が備えられ、前記シリンダにおいて、前記外筒の外周面と対向し、かつ前記シール部の下方に位置する部分に、径方向に貫通する導入孔が形成され、前記ステムと前記挿通孔との間には、外部と前記外筒の内周面側とを連通する導入通路が形成され、前記導入孔の開口縁における上端部及び下端部のうちの少なくとも一方は、この導入孔の平面視において、前記導入孔の外側に向けて突となる曲線状を呈し、その曲率半径をR、前記導入孔の開口面積をS、円周率をπとしたときに、R<√(S/π)を満たすことを特徴とする。
この発明によれば、導入孔の開口面積を維持したまま、導入孔の開口縁において、上端部及び下端部のうちの少なくとも一方側に位置する部分の、シリンダ軸回りに沿う周方向の幅を狭くすることができる。
したがって、ピストンがシリンダ内を上下摺動しつつ導入孔を通過する過程で、シール部の一部(以下、めり込み部分という)が導入孔内にめり込んだ後、シリンダの内周面上に戻る際に、シール部の前記めり込み部分が、導入孔の開口縁に摺接しつつ、前記周方向の両側に位置する部分から中央側に位置する部分に向けて漸次、導入孔から抜け出していくことになると考えられ、シール部の前記めり込み部分が導入孔の開口縁に引っ掛かることを抑えることができる。
以上より、導入通路、及び導入孔を通した外気の容器本体内への導入を阻害することなく、シール部が破損するのを防ぐことができる。
したがって、ピストンがシリンダ内を上下摺動しつつ導入孔を通過する過程で、シール部の一部(以下、めり込み部分という)が導入孔内にめり込んだ後、シリンダの内周面上に戻る際に、シール部の前記めり込み部分が、導入孔の開口縁に摺接しつつ、前記周方向の両側に位置する部分から中央側に位置する部分に向けて漸次、導入孔から抜け出していくことになると考えられ、シール部の前記めり込み部分が導入孔の開口縁に引っ掛かることを抑えることができる。
以上より、導入通路、及び導入孔を通した外気の容器本体内への導入を阻害することなく、シール部が破損するのを防ぐことができる。
ここで、前記導入孔の開口縁は、この導入孔の平面視において、上端部及び下端部に位置する小径部と、これらの上端部及び下端部を接続し、かつ前記小径部より曲率半径の大きい一対の大径部と、により構成されてもよい。
この場合、シール部が破損するのを確実に防ぐことができる。
この場合、シール部が破損するのを確実に防ぐことができる。
これに代えて、前記導入孔の開口縁は、この導入孔の平面視において、角部が上端部及び下端部に位置する矩形状を呈してもよい。
この場合、シール部が破損するのを確実に防ぐことができる。
この場合、シール部が破損するのを確実に防ぐことができる。
本発明によれば、ピストンのシール部が、導入孔の開口縁に引っ掛かるのを抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係るポンプ1について説明する。
本実施形態のポンプ1は、図1に示されるように、上方付勢状態で下降移動自在に立設されたステム11と、ステム11が上下動自在に挿通された挿通孔12が形成されるとともに、容器本体Wの口部W1に装着される装着キャップ13と、ステム11に連係するピストン14と、ピストン14が上下摺動自在に嵌合されたシリンダ15と、を備えている。
ステム11、装着キャップ13、ピストン14及びシリンダ15はそれぞれ、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を軸線Oといい、軸線O方向から見た平面視において、軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
本実施形態のポンプ1は、図1に示されるように、上方付勢状態で下降移動自在に立設されたステム11と、ステム11が上下動自在に挿通された挿通孔12が形成されるとともに、容器本体Wの口部W1に装着される装着キャップ13と、ステム11に連係するピストン14と、ピストン14が上下摺動自在に嵌合されたシリンダ15と、を備えている。
ステム11、装着キャップ13、ピストン14及びシリンダ15はそれぞれ、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を軸線Oといい、軸線O方向から見た平面視において、軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
さらに本実施形態では、ポンプ1は、内容物の吐出孔16aが形成されるとともに、ステム11の上端部に装着された押下ヘッド16と、ステム11の下部に装着されるとともに、シリンダ15内に上下動自在に配設されたピストンガイド17と、シリンダ15内において、ピストンガイド17の下方に位置する部分に配設され、シリンダ15の下端開口を開閉する弁部材18と、ピストンガイド17を上方に向けて付勢する付勢手段19と、を備えている。
シリンダ15は、筒状に形成され、その上部に径方向の外側に向けて突出するフランジ部15aが全周にわたって形成され、フランジ部15aが、容器本体Wの口部W1の上端開口縁上に配置されている。シリンダ15には、容器本体W内とシリンダ15内とを連通する導入孔20が形成されている。シリンダ15には下方に向けて筒体が突設されており、この筒体内に吸い上げパイプ15cが嵌合されている。
押下ヘッド16は、ステム11の上端部に嵌合された嵌合筒16bと、嵌合筒16bから径方向の外側に向けて突出し、その先端に吐出孔16aが形成された吐出筒16cと、嵌合筒16bを径方向の外側から囲う螺着筒16dと、を備えている。吐出筒16cは、螺着筒16dを径方向に貫いている。
押下ヘッド16は、ステム11の上端部に嵌合された嵌合筒16bと、嵌合筒16bから径方向の外側に向けて突出し、その先端に吐出孔16aが形成された吐出筒16cと、嵌合筒16bを径方向の外側から囲う螺着筒16dと、を備えている。吐出筒16cは、螺着筒16dを径方向に貫いている。
装着キャップ13は、容器本体Wの口部W1に螺着された装着筒21と、下方端位置に位置する押下ヘッド16が螺着され、下方端位置に位置するステム11及び押下ヘッド16の上昇移動を規制する規制筒22と、押下ヘッド16が下方端位置に位置しているときに、シリンダ15の導入孔20を閉塞するシール筒23と、を備えている。
装着筒21は、環状の天壁部21aを備える有頂筒状に形成され、天壁部21aの内側に、シリンダ15のうち、フランジ部15aより上方に位置する上端部が挿通された状態で、天壁部21aがシリンダ15のフランジ部15a上に配置されている。
規制筒22は、シリンダ15の上端部に外嵌された外嵌筒22aと、下方端位置に位置する押下ヘッド16の螺着筒16dが螺着される雄ねじ筒22bと、を備えている。雄ねじ筒22bのうち、下部がシリンダ15の上端部内に挿入され、かつ上部がシリンダ15の上端部から上方に突出しており、この上部の外周面に雄ねじ部が形成されている。雄ねじ筒22bの下部の外周面、及びシリンダ15の上端部の内周面にはそれぞれ、互いに係合する回り止め部が形成されている。
シール筒23は、規制筒22の雄ねじ筒22b内に挿入され、その下端部に、シリンダ15内に摺動自在に嵌合された閉塞筒部23aが形成されている。閉塞筒部23aは、図1に示されるような、ステム11が上昇端位置に位置する待機時には、雄ねじ筒22bより下方に突出し、シリンダ15の内周面に当接している。一方、ステム11及び押下ヘッド16が下方端位置に位置して、押下ヘッド16が規制筒22に螺着された状態では、閉塞筒部23aは、シリンダ15の導入孔20を閉塞する。図示の例では、閉塞筒部23aにおける上端部及び下端部にそれぞれ、径方向の外側に向けて膨出するシール部が形成されており、押下ヘッド16が規制筒22に螺着された状態で、導入孔20が、閉塞筒部23aの両シール部同士の間に位置することで閉塞される。
規制筒22は、シリンダ15の上端部に外嵌された外嵌筒22aと、下方端位置に位置する押下ヘッド16の螺着筒16dが螺着される雄ねじ筒22bと、を備えている。雄ねじ筒22bのうち、下部がシリンダ15の上端部内に挿入され、かつ上部がシリンダ15の上端部から上方に突出しており、この上部の外周面に雄ねじ部が形成されている。雄ねじ筒22bの下部の外周面、及びシリンダ15の上端部の内周面にはそれぞれ、互いに係合する回り止め部が形成されている。
シール筒23は、規制筒22の雄ねじ筒22b内に挿入され、その下端部に、シリンダ15内に摺動自在に嵌合された閉塞筒部23aが形成されている。閉塞筒部23aは、図1に示されるような、ステム11が上昇端位置に位置する待機時には、雄ねじ筒22bより下方に突出し、シリンダ15の内周面に当接している。一方、ステム11及び押下ヘッド16が下方端位置に位置して、押下ヘッド16が規制筒22に螺着された状態では、閉塞筒部23aは、シリンダ15の導入孔20を閉塞する。図示の例では、閉塞筒部23aにおける上端部及び下端部にそれぞれ、径方向の外側に向けて膨出するシール部が形成されており、押下ヘッド16が規制筒22に螺着された状態で、導入孔20が、閉塞筒部23aの両シール部同士の間に位置することで閉塞される。
ここで、シール筒23の内側が、ステム11が上下動自在に挿通される挿通孔12となっている。
ステム11の外周面と、挿通孔12と、の間には、外部と後述するピストン14の外筒28の内周面側とを連通する導入通路25が形成されている。導入通路25は、ステム11の外周面と挿通孔12との間の径方向の隙間となっている。
ピストンガイド17は、ステム11の下端開口から下方に突出している。ピストンガイド17の下端部は有頂筒状に形成され、その外周面にシリンダ15の内周面に近接する近接突起17aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。ピストンガイド17の下端部内に付勢手段19の上端部が配設されている。なお、内容物の吐出後、ステム11を上方に復元移動させる際に、ピストンガイド17の下端部における天壁部が、ピストン14の下端に係合し、ピストン14を上方に復元移動させる。
弁部材18は、シリンダ15内の加圧時に、シリンダ15の下端開口を閉塞したままに維持し、シリンダ15内の減圧時に、シリンダ15の下端開口を開放する逆止弁となっている。これにより、シリンダ15内の加圧時に、シリンダ15内の内容物がシリンダ15の下端開口から容器本体W内に戻ることが阻止され、シリンダ15内の減圧時に、容器本体内の内容物がシリンダ15の下端開口からシリンダ15内に流入する。
ステム11の外周面と、挿通孔12と、の間には、外部と後述するピストン14の外筒28の内周面側とを連通する導入通路25が形成されている。導入通路25は、ステム11の外周面と挿通孔12との間の径方向の隙間となっている。
ピストンガイド17は、ステム11の下端開口から下方に突出している。ピストンガイド17の下端部は有頂筒状に形成され、その外周面にシリンダ15の内周面に近接する近接突起17aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。ピストンガイド17の下端部内に付勢手段19の上端部が配設されている。なお、内容物の吐出後、ステム11を上方に復元移動させる際に、ピストンガイド17の下端部における天壁部が、ピストン14の下端に係合し、ピストン14を上方に復元移動させる。
弁部材18は、シリンダ15内の加圧時に、シリンダ15の下端開口を閉塞したままに維持し、シリンダ15内の減圧時に、シリンダ15の下端開口を開放する逆止弁となっている。これにより、シリンダ15内の加圧時に、シリンダ15内の内容物がシリンダ15の下端開口から容器本体W内に戻ることが阻止され、シリンダ15内の減圧時に、容器本体内の内容物がシリンダ15の下端開口からシリンダ15内に流入する。
ピストン14は、シリンダ15の内周面に摺接するシール部28aが形成された外筒28と、外筒28の内側に配設された内筒29と、外筒28と内筒29とを全周にわたって連結する環状の連結部27と、を備えている。
外筒28において、シール部28aより下方に位置する部分に、シール部28aと同様に、シリンダ15の内周面に摺接する下シール部28dが形成されている。
連結部27は、外筒28及び内筒29それぞれにおける上端部と下端部との間に位置する中間部同士を連結している。シール部28a及び下シール部28dは、外筒28における上端部及び下端部に各別に形成され、径方向の外側に向けて膨出している。外筒28の中間部の外周面と、シリンダ15の内周面と、の間には径方向の隙間が設けられている。
ここで、ステム11が上昇端位置に位置する待機状態で、導入孔20は、外筒28の外周面のうち、シール部28aの下方に位置する部分に径方向で対向している。図示の例では、導入孔20は、外筒28の中間部の外周面に径方向で対向している。つまり、導入孔20が、シール部28aと下シール部28dとの間に位置することで閉塞されている。
また、外筒28の上端縁と、シール筒23の閉塞筒部23aの下端縁と、が当接している。ステム11の下端部は、内筒29に上下摺動自在に外嵌されている。
外筒28において、シール部28aより下方に位置する部分に、シール部28aと同様に、シリンダ15の内周面に摺接する下シール部28dが形成されている。
連結部27は、外筒28及び内筒29それぞれにおける上端部と下端部との間に位置する中間部同士を連結している。シール部28a及び下シール部28dは、外筒28における上端部及び下端部に各別に形成され、径方向の外側に向けて膨出している。外筒28の中間部の外周面と、シリンダ15の内周面と、の間には径方向の隙間が設けられている。
ここで、ステム11が上昇端位置に位置する待機状態で、導入孔20は、外筒28の外周面のうち、シール部28aの下方に位置する部分に径方向で対向している。図示の例では、導入孔20は、外筒28の中間部の外周面に径方向で対向している。つまり、導入孔20が、シール部28aと下シール部28dとの間に位置することで閉塞されている。
また、外筒28の上端縁と、シール筒23の閉塞筒部23aの下端縁と、が当接している。ステム11の下端部は、内筒29に上下摺動自在に外嵌されている。
そして、本実施形態では、導入孔20の開口縁における上端部及び下端部のうちの少なくとも一方は、この導入孔20の平面視において、導入孔20の外側に向けて突となる曲線状を呈し、その曲率半径をR、導入孔20の開口面積をS、円周率をπとしたときに、R<√(S/π)を満たしている。図示の例では、導入孔20の開口縁における上端部及び下端部の双方が、前述のような曲線状を呈している。また、前記曲率半径Rは、√(S/π)の半分以下となっている。
また、導入孔20の開口縁は、前記平面視において、上端部及び下端部に位置する小径部20aと、これらの上端部及び下端部を接続し、かつ小径部20aより曲率半径の大きい一対の大径部20bと、により構成されている。
図示の例では、大径部20bは、前記平面視において、小径部20aと同様に導入孔20の外側に向けて突となる曲線状を呈している。また、例えば、導入孔20の開口面積Sは約4.3mm2とされ、小径部20aの曲率半径Rは約0.3mmとされ、大径部20bの曲率半径は約1.33mmとされ、導入孔20の周方向の幅は約2.2mmとされ、導入孔20の上下方向の長さは約2.6mmとなっている。
また、導入孔20の開口縁は、前記平面視において、上端部及び下端部に位置する小径部20aと、これらの上端部及び下端部を接続し、かつ小径部20aより曲率半径の大きい一対の大径部20bと、により構成されている。
図示の例では、大径部20bは、前記平面視において、小径部20aと同様に導入孔20の外側に向けて突となる曲線状を呈している。また、例えば、導入孔20の開口面積Sは約4.3mm2とされ、小径部20aの曲率半径Rは約0.3mmとされ、大径部20bの曲率半径は約1.33mmとされ、導入孔20の周方向の幅は約2.2mmとされ、導入孔20の上下方向の長さは約2.6mmとなっている。
次に、以上のように構成されたポンプ1の作用について説明する。
まず、下方端位置に位置する押下ヘッド16を、規制筒22に対して軸線O回りに回転させることで、押下ヘッド16の螺着筒16dの雌ねじ部と、規制筒22の雄ねじ筒22bの雄ねじ部と、の螺合を解除する。この際、付勢手段19の上方付勢力によって、ピストンガイド17、ステム11、及び押下ヘッド16が一体に上昇する。この過程において、ピストンガイド17の下端部における天壁部が、ピストン14の内筒29の下端に係合し、ピストン14も上昇する。
これにより、シリンダ15内が減圧することで、弁部材18がシリンダ15の下端開口を開放し、容器本体W内の内容物が、吸い上げパイプ15cを通してシリンダ15内に流入する。また、ピストン14の外筒28の上端縁が、シール筒23の閉塞筒部23aの下端縁に係合することで、シール筒23を上昇させて導入孔20から上方に離間させ、外筒28がシリンダ15の導入孔20を覆う。
これにより、シリンダ15内が減圧することで、弁部材18がシリンダ15の下端開口を開放し、容器本体W内の内容物が、吸い上げパイプ15cを通してシリンダ15内に流入する。また、ピストン14の外筒28の上端縁が、シール筒23の閉塞筒部23aの下端縁に係合することで、シール筒23を上昇させて導入孔20から上方に離間させ、外筒28がシリンダ15の導入孔20を覆う。
そして、押下ヘッド16を押下して、ステム11及びピストンガイド17とともに下降移動させると、まず、ピストンガイド17の下端部における天壁部が、ピストン14の内筒29の下端から下方に離れて、シリンダ15内とステム11内とが連通し、また、ステム11の下端部が、ピストン14の連結部27に当接する。さらに、この下降移動を継続すると、ピストン14も下降移動することで、ピストン14が導入孔20から下方に離間しつつ、シリンダ15内の内容物が、ピストンガイド17における周方向で互いに隣り合う近接突起17a同士の間を通して、ステム11内に流入し、吐出孔16aから吐出される。
次に、押下ヘッド16の押下を解除すると、付勢手段19の上方付勢力によって、前述と同様に、ピストンガイド17、ピストン14、ステム11、及び押下ヘッド16が上方に復元移動し、容器本体W内の内容物がシリンダ15内に流入する。
次に、押下ヘッド16の押下を解除すると、付勢手段19の上方付勢力によって、前述と同様に、ピストンガイド17、ピストン14、ステム11、及び押下ヘッド16が上方に復元移動し、容器本体W内の内容物がシリンダ15内に流入する。
以上説明したように、本実施形態によるポンプ1によれば、導入孔20がR<√(S/π)を満たすように形成されているので、導入孔20の開口面積Sを維持したまま、導入孔20の開口縁のうち上端部及び下端部に位置する各部分の、軸線O回りに沿う周方向の幅を狭くすることができる。
したがって、ピストン14がシリンダ15内を上下摺動しつつ導入孔20を通過する過程において、シール部28aの一部(以下、めり込み部分という)が導入孔20内にめり込んだ後、シリンダ15の内周面上に戻る際に、シール部28aの前記めり込み部分が、導入孔20の開口縁に摺接しつつ、前記周方向の両側に位置する部分から中央側に位置する部分に向けて漸次、導入孔20から抜け出していくことになると考えられ、シール部28aの前記めり込み部分が導入孔20の開口縁に引っ掛かることを抑えることができる。
以上より、導入通路25、及び導入孔20を通した外気の容器本体W内への導入を阻害することなく、シール部28aが破損するのを防ぐことができる。
したがって、ピストン14がシリンダ15内を上下摺動しつつ導入孔20を通過する過程において、シール部28aの一部(以下、めり込み部分という)が導入孔20内にめり込んだ後、シリンダ15の内周面上に戻る際に、シール部28aの前記めり込み部分が、導入孔20の開口縁に摺接しつつ、前記周方向の両側に位置する部分から中央側に位置する部分に向けて漸次、導入孔20から抜け出していくことになると考えられ、シール部28aの前記めり込み部分が導入孔20の開口縁に引っ掛かることを抑えることができる。
以上より、導入通路25、及び導入孔20を通した外気の容器本体W内への導入を阻害することなく、シール部28aが破損するのを防ぐことができる。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば 前記実施形態では、大径部20bが、前記平面視において、導入孔20の外側に向けて突となる曲線状を呈する構成を示したが、図3に示されるような、前記平面視で、上下方向に真っ直ぐ延びる大径部30bを採用してもよい。なお、この図3に示す第2実施形態において、例えば、導入孔30の開口面積Sは約4.3mm2とされ、小径部30aの曲率半径Rは約1.0mmとされ、導入孔30の周方向の幅は約2.0mmとされ、導入孔30の上下方向の長さは約2.6mmとなっている。また、図3に示す第2実施形態では、前記曲率半径Rは、√(S/π)の半分より大きくなっている。
また、図4に示されるような、導入孔40を採用してもよい。この導入孔40の開口縁は、導入孔40の平面視において、4つの角部40aのうちの2つが上端部及び下端部に位置する矩形状を呈している。なお、この図4に示す第3実施形態において、例えば、導入孔40の開口面積Sは約4.3mm2とされ、角部40aの曲率半径Rは約0.1mmとされ、導入孔40の周方向の幅は約3.2mmとされ、導入孔40の上下方向の長さは約2.6mmとなっている。
以上の図2〜図4で示した形態において、前述した数値は適宜変更してもよい。
また、図4に示されるような、導入孔40を採用してもよい。この導入孔40の開口縁は、導入孔40の平面視において、4つの角部40aのうちの2つが上端部及び下端部に位置する矩形状を呈している。なお、この図4に示す第3実施形態において、例えば、導入孔40の開口面積Sは約4.3mm2とされ、角部40aの曲率半径Rは約0.1mmとされ、導入孔40の周方向の幅は約3.2mmとされ、導入孔40の上下方向の長さは約2.6mmとなっている。
以上の図2〜図4で示した形態において、前述した数値は適宜変更してもよい。
また、装着キャップ13、ピストンガイド17、及び弁部材18等の構成は、前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、外筒28に、シール部28aのみならず下シール部28dも形成したが、シール部28aだけを形成し、導入孔20、30、40より上方に位置させてもよい。
また、外筒28に、シール部28aのみならず下シール部28dも形成したが、シール部28aだけを形成し、導入孔20、30、40より上方に位置させてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 ポンプ
11 ステム
12 挿通孔
13 装着キャップ
14 ピストン
15 シリンダ
20、30、40 導入孔
20a、30a 小径部
20b、30b 大径部
25 導入通路
28 外筒
28a シール部
40a 角部
W 容器本体
W1 口部
11 ステム
12 挿通孔
13 装着キャップ
14 ピストン
15 シリンダ
20、30、40 導入孔
20a、30a 小径部
20b、30b 大径部
25 導入通路
28 外筒
28a シール部
40a 角部
W 容器本体
W1 口部
Claims (3)
- 上方付勢状態で下降移動自在に立設されたステムと、
前記ステムが上下動自在に挿通された挿通孔が形成されるとともに、容器本体の口部に装着される装着キャップと、
前記ステムに連係するピストンと、
前記ピストンが上下摺動自在に嵌合されたシリンダと、を備え、
前記ピストンの前記シリンダに対する下降移動に伴い、前記シリンダ内の内容物が前記ステム内に流入し、かつ前記ピストンの前記シリンダに対する上昇移動に伴い、容器本体内の内容物が前記シリンダ内に流入するポンプであって、
前記ピストンには、前記シリンダの内周面に摺接するシール部が形成された外筒が備えられ、
前記シリンダにおいて、前記外筒の外周面と対向し、かつ前記シール部の下方に位置する部分に、径方向に貫通する導入孔が形成され、
前記ステムと前記挿通孔との間には、外部と前記外筒の内周面側とを連通する導入通路が形成され、
前記導入孔の開口縁における上端部及び下端部のうちの少なくとも一方は、この導入孔の平面視において、前記導入孔の外側に向けて突となる曲線状を呈し、その曲率半径をR、前記導入孔の開口面積をS、円周率をπとしたときに、R<√(S/π)を満たすことを特徴とするポンプ。 - 前記導入孔の開口縁は、この導入孔の平面視において、上端部及び下端部に位置する小径部と、これらの上端部及び下端部を接続し、かつ前記小径部より曲率半径の大きい一対の大径部と、により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
- 前記導入孔の開口縁は、この導入孔の平面視において、角部が上端部及び下端部に位置する矩形状を呈することを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014062347A JP2015182801A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | ポンプ |
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-
2014
- 2014-03-25 JP JP2014062347A patent/JP2015182801A/ja active Pending
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