JP2015182024A - 塗膜の剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基材が露出する箇所が無くても効率的に塗膜を剥離する。【解決手段】導電性基材10に塗布された塗膜12を剥離する方法であって、塗膜12表面に水性浸透剤20を塗布し、塗布した水性浸透剤20の表面に可搬型電極40を接触させ、可搬型電極40を陽極、導電性基材10を陰極として、可搬型電極40から水性浸透剤20と塗膜12を介して導電性基材10に直流電流を流す。ここで、前記水性浸透剤は、溶剤、アルコール、グリコールエーテル、ケトン、エーテル、有機アミン化合物、キレート剤のうち少なくとも一つと水を含むことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、塗膜の剥離方法に係り、特に、屋外に設置された橋梁やタンク、海洋鋼構造物、水門、地上パイプライン、水力発電パイプ、鋼製配水池等の鋼構造物等の外壁に塗布された塗装を剥離するのに好適な、導電性の基材を損傷することなく、防食性が低下した基材の上に形成された塗膜を除去することが可能な塗膜の剥離方法に関する。
屋外に設置された橋梁やタンク、海洋鋼構造物、水門、地上パイプライン、水力発電パイプ、鋼製配水池等の鋼構造物等の外壁は、防食や意匠のため塗装が施されている。塗装は長い年月の経過によって汚れたり、膨れたり、ヒビ割れ等が生じ、塗り替えを行う際には古い塗膜を剥離する必要がある。これまで鋼道路橋に広く適用されていた一般塗装系塗膜は、10年から15年程度で塗り替えが必要である。
例えば、昭和42年から47年にかけて橋梁に使用された塩化ゴム系塗料の一部に可塑剤としてポリ塩化ビフェニル(以下PCB)が使用された。PCBは毒性があり、自然環境では分解しにくい。塗膜中のPCBは外部に流出することはないが、塗り替え施工においては、塗膜を全面除去し、廃塗料は無害化して廃棄する必要がある。また、鉛を含んだ塗膜も使用されており、これらの塗膜も塗り替え施工においてダストの飛散を防止する必要がある。
既存の塗膜の除去方法としては、塗膜の種類や各種の条件に応じて種々の方法がある。
その一つに、ブラスト材を圧縮空気または高圧水と共に塗膜に噴射して剥離するサンドブラスト工法またはウエットブラスト工法がある。又、モータ軸に円盤を取付け、これに砥石や布やすり等を取付けたディスクサンダーで行うサンダー工法もある。更に、高圧の水をノズルから噴出し、塗膜を剥離する高圧水工法がある。更に、特許文献1に記載されているように、剥離剤を塗布した後、スクレーパ等で除去する剥離剤工法や、特許文献2に記載されているように、電解により電解質を電気分解し、発生するガスによって塗膜を剥離する方法がある。
しかしながら、サンドブラスト工法の場合には、圧縮空気と混合して噴射される珪砂が被剥離面に当って粉塵が発生し、その粉塵が飛散する恐れがある。ブラスト材が当ると同時に吸引回収するバキュームブラストという手法があるが、この方法は圧縮空気圧により送られてきたブラスト材を、吐出と同時に吸収回収するため粉塵等の発生は少ないが作業効率が悪かった。
一方、ウエットブラスト工法の場合は、ブラスト材が高圧水と共に被剥離面に噴射されるので、粉塵の発生は少ないものの、塗膜を含む水を含んだブラスト材の回収およびその処理のために処理設備が必要であった。
又、特許文献1に記載されているように、剥離剤を塗布した後、スクレーパ等で除去する剥離剤工法は、剥離剤として塩素化炭化水素(ジクロロメタン)を含むものを用いると、剥離剤が皮膚や目と接触すると炎症を引き起こす場合があり、また発がん性の危険があることが知られている。最近は塩素系剥離剤に代わる非塩素系水溶性剥離剤が開発されている。しかし、非塩素系水溶性剥離剤は塗布してから剥離まで長い時間が必要であったり、無機ジンクプライマーやガラスフレーク入り塗料は剥離できなかった。
又、特許文献2に記載されているように、電解により電解質を電気分解し、発生するガスによって塗膜を剥離する方法は、塗膜が絶縁体であるため塗膜の欠損など不良部位の周囲や剥離のために傷を付けた部分に限定され、膨れや汚れ、基材に到達していない塗膜のヒビ割れなどには適用が困難である。更に、特許文献2には、水溶液の例として食塩の水溶液が挙げられているが、食塩は特に基材が鉄の場合、腐食を促進させるため好ましくない。また、食塩の水溶液は電気分解すると塩素や次亜塩素酸を発生させるため好ましくない、等の問題点を有していた。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、塗装が長い年月の経過により、汚れたり、膨れたり、ヒビ割れ等が生じたりした古い塗膜を除去して塗り替えを行う際に、基材が露出する箇所が無くても効率的に塗膜を剥離する方法を提供することを課題とする。
本発明は、導電性基材に塗布された塗膜を剥離する方法であって、塗膜表面に水性浸透剤を塗布し、塗布した水性浸透剤の表面に可搬型電極を接触させ、可搬型電極を陽極、導電性基材を陰極として、可搬型電極から水性浸透剤と塗膜を介して導電性基材に直流電流を流すことにより、前記課題を解決するものである。
ここで、前記水性浸透剤は、溶剤、アルコール、グリコールエーテル、ケトン、エーテル、有機アミン化合物、キレート剤のうち少なくとも一つと水を含むことができる。
又、前記水性浸透剤に過酸化水素水を含むことができる。
又、前記水性浸透剤に増粘剤を添加することができる。
又、前記水性浸透剤に防錆剤を添加することができる。
本発明は、塗膜が形成された導電性を有する基材を陰極とし、塗膜の上に水性浸透剤を塗布し、水性浸透剤を塗膜に浸透させた後、可搬型電極を陽極として水性浸透剤に電極を接触させて通電し、塗膜を剥離させることを特徴としている。水性浸透剤を用いることで塗膜に欠損などが無くても塗膜を通して電気を流すことができる。また電気を流すことで基材と塗膜の界面で以下に示す(1)式の溶存酸素の還元反応が起こり界面を強アルカリ性にする。溶存酸素は大気中に含まれる酸素が水性浸透剤に溶解して生成する。界面が強アルカリ性になると、塗膜と基材との付着力が低下し、塗膜が剥離しやすくなる。また、電源電圧を上げると、界面が強アルカリ性になることに加え、界面で水の電気分解により陰極からは水素が発生し((2)式)、水素の気泡が塗膜を押し上げるため付着力が低下して塗膜が剥離しやすくなる。一方、可搬型電極でなる陽極上では(3)式のような反応が起こる。
(A)基材と塗膜の界面で起こる反応(低電圧時:約1.23V未満の主な反応)
溶存酸素の還元反応
1/2O2+H2O+2e- → 2OH- …(1)
(B)基材と塗膜の界面で起こる反応(高電圧時:約1.23V以上)
水の電気分解
2H++2e- → H2 …(2)
可搬型電極の陽極上の反応
4OH- → O2+2H2O 4e- …(3)
(A)基材と塗膜の界面で起こる反応(低電圧時:約1.23V未満の主な反応)
溶存酸素の還元反応
1/2O2+H2O+2e- → 2OH- …(1)
(B)基材と塗膜の界面で起こる反応(高電圧時:約1.23V以上)
水の電気分解
2H++2e- → H2 …(2)
可搬型電極の陽極上の反応
4OH- → O2+2H2O 4e- …(3)
ここで、水性浸透剤に過酸化水素水を含むことで、塗膜/基材界面で酸素が発生するため、塗膜が押し上げられ塗膜が剥離しやすくなる。過酸化水素は水と酸素に分解するため酸素を発生させる働きがある。
又、水性浸透剤に増粘剤を添加することで、垂れや剥離対象部以外に塗膜浸透剤が広がることを防止できるため、堰を必要とせず、垂直面でも適用できる。
又、水性浸透剤に防錆剤を添加することで、塗膜を剥離した後の基材を防食することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
図1は、本発明の塗膜剥離方法と塗膜の一実施形態の概要を示した図である。
図1に示した塗膜剥離方法は、防食性や意匠性を付与するために塗装され、基材10の表面に形成された塗膜に、長い年月の経過により、汚れたり、膨れたり、ヒビ割れ等が生じたりした古い塗膜12を剥離して新しく塗装し直す場合に用いる。
本実施形態では、塗膜12表面に水性浸透剤20を塗布し、塗布した水性浸透剤20の表面に可搬型電極40を接触させ、可搬型電極40を陽極、導電性基材10を陰極として、直流電源30より、可搬型電極40から水性浸透剤20と塗膜12を介して導電性基材10に直流電流を流す。
前記基材10は、直流電源30からの電力の供給により電流が流れる導電性を有するものであり、例えば、金属材、導電性樹脂材などである。基材10の形状には特に制限はない。
前記水性浸透剤20は、溶剤、アルコール、グリコールエーテル、ケトン、エーテル、有機アミン化合物、キレート剤のうち少なくとも一つと水を含むものである。
前記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、アジピン酸ジメチル、琥珀酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、フタル酸ジメチル、1,3ジメチル−2イミダゾソジノンを用いることができる。
前記アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルベンジルアルコール、プロパギルアルコール、フルフリルアルコール、ベンジルアルコール、2−メチルベンジルアルコール、3−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコールを用いることができる。
前記グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルを用いることができる。
前記ケトンとしては、メチルイソアミルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンを用いることができる。
前記エーテルとしては、アニソール、ヒドロキシアニソール、ベラトロール、ブロモアニソール、フェニルグリコールエーテル、酢酸プロピレングリコールメチルエーテル、酢酸エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、酢酸ジエチレングリコールエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いることができる。
前記有機アミン化合物としては、ヒドラジン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、アリルアミン、シクロブチルアミン、アニリン、モノイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ヘキサメチルリン酸トリアミドを用いることができる。
前記キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はその塩、ニトリロ三酢酸(NTA)又はその塩、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はその塩、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)又はその塩、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)又はその塩、1,3−プロパンジアミン四酢酸(PDTA)又はその塩、1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸(DPTA−OH)又はその塩、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HIDA)又はその塩、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グリシン(DHEG)又はその塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)又はその塩、L−グルタミン酸二酢酸(CMGA)又はその塩、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)又はその塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)又はその塩、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)(NTMP)又はその塩、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)又はその塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(EDTMP)又はその塩、グルコン酸又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、スルホン酸共重合体又はその塩、カルボン酸共重合体又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩等を用いることができる。
又、前記水性浸透剤20は、必要に応じて増粘剤を添加することができる。増粘剤は、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ポリアクリルアミド、アルキルセルロース、ポリエチレンオキサイド、酸化ポリエチレン、ポリアクリル酸又はその塩、アクリル酸・アクリル酸エステル共重合体又はその塩、アクリル酸・アクリルアミド共重合体又はその塩、オレフィン・マレイン酸共重合体又はその塩、スチレン・マレイン酸共重合体又はその塩、ベントナイト、シリカ、ゼオライト、カリオン、タルク、ウンモ、バーミキュライト、スメクタイトのうち少なくとも一つを含むものである。
又、前記水性浸透剤20は、必要に応じて防錆剤を添加することができる。防錆剤は、硝酸塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち少なくとも一つを含むものである。
前記直流電源30は、導電性基材10と可搬型電極40の間に直流電圧を印加し、通電を行うものである。また、直流電源30としては、直流電圧を印加することのできるものであれば特に制限はない。
前記可搬型電極40も、直流電源30からの電力の供給により電流が流れる導電性を有するものである。材質は、溶解しにくい材料、例えばステンレスやニッケル基合金が好ましい。可搬型電極40の形状については特に制限はない。例えば図2に例示するようなこて状電極の他、板状、棒状、図3に例示するようなペンシル状などの各種のものとすることができる。図において、42は、例えばステンレス等の導電体製の接触通電部、44は、例えばプラスチック等の絶縁体製の把持部、46は、例えば被覆銅線である。平面の塗装を剥離する際には、こて状又は板状が望ましく、ボルト周辺などの細かい所の塗装を剥離する際は、棒状やペンシル状が望ましい。
100mm×150mm×1.2tの鋼板に長ばく形エッチングプライマー(膜厚15μm)、鉛・クロムフリー錆止めペイント(膜厚35μm)、鉛・クロムフリー錆止めペイント(膜厚35μm)、長油性フタル酸樹脂塗料中塗(膜厚30μm)、長油性フタル酸樹脂塗料上塗(膜厚25μm)を塗装し供試材とした。また、水性浸透剤20は、溶剤としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)10wt%、アルコールとしてベンジルアルコール30wt%、グリコールエーテルとしてジエチレングリコールモノブチルエーテル40wt%、ケトンとしてメチルエチルケトンを5wt%、残りを水として製作した。水性浸透剤20を塗膜厚(140μm)と同じ厚さ以上になるように膜厚を測定しながら、例えばスプレーで塗布し(刷毛塗りも可)、24時間保持した。すると水性浸透剤20が塗膜12に浸透し、膨潤して柔らかくなり、塗膜12の抵抗が低下して電気が流せるようになる。電気が流せる状態になった後、例えばこて状の可搬型電極40を塗膜12に押し当てて電気を流して塗膜12を剥離させる。可搬型電極40と導電性基材10との間に3Vの電圧を印加させた。可搬型電極40と導電性基材10との間に塗膜12や水性浸透剤20があるため、導電性基材10の電位は約−1.2V(V vs.Ag/AgCl)であった。可搬型電極40は30cm/minの速度で移動させた。施工後、塗膜12をヘラで表面から削り取った。
導電性基材10と可搬型電極40の間の電圧、及び、可搬型電極40の移動速度を変えて塗膜12が剥離できたか実験を行った。実験結果を表1に示す。電圧は1.0V以下では塗膜12を剥離することができなかったので、1.5V以上とすることが望ましい。一方、40Vを超えると作業者が感電する恐れがあるので40V以下が望ましい。可搬型電極40の移動速度は60cm/minを超えると剥離ができなかったので、60cm/min以下であることが望ましい。さらに、温度は3℃未満では剥離ができなかったので、3℃以上であることが望ましい。
過酸化水素水を1wt%添加して塗布した結果を表2に示す。
増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を1wt%添加して垂直面に塗布した結果を表3に示す。
10…導電性基材
12…塗膜
20…水性浸透剤
30…直流電源
40…可搬型電極
12…塗膜
20…水性浸透剤
30…直流電源
40…可搬型電極
Claims (5)
- 導電性基材に塗布された塗膜を剥離する方法であって、
塗膜表面に水性浸透剤を塗布し、
塗布した水性浸透剤の表面に可搬型電極を接触させ、
可搬型電極を陽極、導電性基材を陰極として、
可搬型電極から水性浸透剤と塗膜を介して導電性基材に直流電流を流すことを特徴とする塗膜の剥離方法。 - 前記水性浸透剤は、溶剤、アルコール、グリコールエーテル、ケトン、エーテル、有機アミン化合物、キレート剤のうち少なくとも一つと水を含むことを特徴とする請求項1に記載の塗膜の剥離方法。
- 前記水性浸透剤に過酸化水素水を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗膜の剥離方法。
- 前記水性浸透剤に増粘剤を添加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塗膜の剥離方法。
- 前記水性浸透剤に防錆剤を添加することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塗膜の剥離方法。
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