JP2015179213A - 消色型電子写真トナーの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消色型電子写真トナーの製造において行う溶融混練によって消色が生じるのを抑制可能とする。
【解決手段】連続式2本ロールミルにより、樹脂と着色剤と消色剤とを溶融混練する工程を含み、溶融混練する工程は、着色剤及び消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、連続式2本ロールミルの第1位置P1に供給することと、着色剤及び消色剤の他方のみ或いは更に樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、第1位置P1よりも下流の第2位置P2に供給することとを含み、第2材料の供給を、混練が行われる領域の上流側の端から第2位置P2に対応した位置までの距離Dが上記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ長さL未満となるように行う。
【選択図】図3
【解決手段】連続式2本ロールミルにより、樹脂と着色剤と消色剤とを溶融混練する工程を含み、溶融混練する工程は、着色剤及び消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、連続式2本ロールミルの第1位置P1に供給することと、着色剤及び消色剤の他方のみ或いは更に樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、第1位置P1よりも下流の第2位置P2に供給することとを含み、第2材料の供給を、混練が行われる領域の上流側の端から第2位置P2に対応した位置までの距離Dが上記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ長さL未満となるように行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、消色型電子写真トナーの製造方法及び製造装置に関する。
近年、自然保護、特に森林資源の保護及び都市部におけるゴミの削減のため、使用済みの紙類の再利用又は再生利用が見直されつつある。その一環として、企業のオフィス内で生じる不要になった使用済みの複写紙、印刷物、ファクシミリ用紙などの廃紙の再利用などについて検討されている。
そのような状況のなか、消色型電子写真トナーが注目されている。消色型電子写真トナーとしては、ロイコ色素を用いたトナーや近赤外線吸収色素を用いたトナーなどがある。消色型電子写真トナーを用いて複写機やプリンタにより文字などの画像を形成した印刷物は、熱や光によって画像を消去することができる。従って、この技術によれば、被印刷媒体を再使用することが可能である。
しかしながら、消色型電子写真トナーは、その製造において行う溶融混練の際に、過熱のため消色してしまう可能性がある。
この解決策として、特許文献1には、近赤外線吸収色素を含んだ消色型電子写真トナーの製造において、耐熱性老化防止剤として、ヒドロキノン誘導体又はフェノール誘導体を使用することが記載されている。また、特許文献2には、可視光線乃至近赤外線吸収色素を含んだ消色型電子写真トナーの製造において、可視光線乃至近赤外線吸収色素を含有した結着樹脂Aと、結着樹脂Aとは非相溶性の結着樹脂Bと、消色剤とを溶融混練することが記載されている。
しかしながら、消色型電子写真トナーに老化防止剤を添加すると、このトナーに求められる消色性能を悪化させることとなる。そのため、消色剤の添加量増加や消色装置の光エネルギー/熱エネルギーの増強を強いられる。また、非相溶性の2種類の結着樹脂を用いる方法は、樹脂の選定や均一な分散方法、均一な粉砕方法等に大きな課題があり、実用には至っていない。
本発明の目的は、消色型電子写真トナーの製造において行う溶融混練によって消色が生じるのを抑制可能とすることにある。
上記課題を解決するため、本発明の一側面によると、樹脂と、着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤とを、ロールミルにより溶融混練する工程を含み、前記溶融混練する工程は、前記着色剤及び前記消色剤の何れか一方と前記樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記ロールミルの第1位置に供給することと、前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記ロールミルの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給することとを含み、前記第2材料の供給を、前記ロールミルの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dが前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満となるように行う、消色型電子写真トナーの製造方法が提供される。
本発明の他の側面によると、ロール面同士が隙間を空けて向き合うように配置された2本のロールの少なくとも一方の前記ロール面にスパイラル溝が設けられ、回転することによって、混練すべき材料を、それらの回転に伴って生じる前記スパイラル溝の搬送作用により前記2本のロールの何れか一方の一端から他端へ向けて搬送しながら混練する第1ロール及び第2ロールと、前記第1ロール及び前記第2ロールを回転させる駆動機構と、着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの第1位置に供給する第1供給装置と、前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給する第2供給装置であって、前記2本のロールの一端から他端へ向けての間のうちの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dは、前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満である第2供給装置と、を具備した消色型電子写真トナーの製造装置が提供される。
本発明によると、消色型電子写真トナーの製造において行う溶融混練によって消色が生じるのを抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る消色型電子写真トナーの製造装置を概略的に示す正面図である。図2は、図1の製造装置の側面図である。図3は、図1の製造装置が含んでいるロールの上面図である。
なお、図1乃至図3において、X方向及びY方向は、互いに直交した略水平方向である。また、Z方向は、X方向及びY方向と直交した略鉛直方向である。
図1及び図2に示す製造装置100は、連続式2本ロールミル10と、第1供給装置20と、第2供給装置30とを備えている。
連続式2本ロールミル10は、第1ロール11a及び第2ロール11bと、図示しない温度調節システムと、駆動機構12と、回収装置13とを含んでいる。
ロール11a及び11bは、図3に示すように、それらのロール面同士が隙間を空けて向き合うように配置されている。ロール11a及び11bは、典型的には、それらの軸が略平行になるように配置する。
ロール11a及び11bの少なくとも一方のロール面には、スパイラル溝Gが設けられている。ロール11a及び11bの一方のロール面にのみスパイラル溝Gを設けた場合、他方のロール面には、溝を設けなくてもよく、ロールの軸方向に対して長さ方向が平行な溝を設けてもよい。また、スパイラル溝Gを設けたロール面には、ロールの軸方向に対して長さ方向が平行な溝を、スパイラル溝Gと重なるように更に設けてもよい。ここでは、一例として、ロール11a及び11bのロール面には、巻き方向が逆向きのスパイラル溝Gが設けられていることとする。
ロール11a及び11bは、中空構造を有している。温度調節システムは、伝熱媒体、例えば、蒸気及び温水などの熱媒又は冷却水などの冷媒を、ロール11aの内部とロール11bの内部とに供給する。温度調整システムは、ロール11a及び11bのロール面の温度を制御可能である。なお、ロール11a及び11bは、異なる温度に設定してもよい。例えば、ロール11aは、ロール11bよりも高い温度に設定してもよい。また、ロール11a及び11b並びに温度調整システムには、ロール11a及び11bの各々に、その長さ方向に沿った温度の分布を生じさせ得る構成を採用してもよい。
駆動機構12は、図1に示すように、支持体12aと、モータ12bと、動力伝達装置12cとを含んでいる。
支持体12aは、モータ12bを支持するとともに、ロール11a及び11bを回転可能に支持している。支持体12aは、ロール11a及び11b間の距離を調節可能に構成されている。
動力伝達装置12cは、例えば、ベルト、ギア、チェーン、又はそれらの組み合わせである。動力伝達装置12cは、モータ12bの動力をロール11a及び11bに伝達する。
モータ12b及び動力伝達装置12cは、ロール11a及び11bを互いに対して逆方向に回転させる。具体的には、モータ12b及び動力伝達装置12cは、ロール11a及び11bをそれぞれ矢印Aa及びAbで示す方向に回転させる。
モータ12b及び動力伝達装置12cは、ロール11a及び11bを、同じ回転数で回転させてもよく、異なる回転数で回転させてもよい。後者の場合、例えば、ロール11aは、ロール11bと比較してより高い回転数で回転させる。
回収装置13は、ロール11a及び11bの端部近傍に設置されている。回収装置13は、図3に示す位置P3において、ロール11a及び11bの少なくとも一方のロール面から混練物を回収する。図1及び図2に示す例では、回収装置13は、スクレーパ13aと容器13bとを含んでいる。
第1供給装置20は、後述する第1材料を、ロール11a若しくは11b又はそれらの隙間上の何れかの第1位置P1に供給する。
図1及び図2に示す例では、供給装置20は二軸押出混練機である。ここでは、二軸押出混練機は、材料を混練する役割に加え、供給装置としての役割を果たす。
この二軸押出混練機は、スクリュー部21と、駆動機構22と、ホッパ23と、フィーダ24とを含んでいる。
スクリュー部21は、ヒータが取り付けられたバレル(バレルシリンダ)と、その中に収容された一対のスクリューとを含んでいる。スクリュー部21は、ヒータを作動させるとともに、スクリューを回転させることにより、第1材料を溶融混練しながら、バレルの一端側から他端側へ向けて第1材料を搬送する。ここでは、スクリュー部は、図3に示す位置P1へ第1材料を供給するように設置されている。
駆動機構22は、モータ22aと、動力伝達装置22bとを含んでいる。駆動機構22は、モータ22aの動力を、動力伝達装置22bを介してスクリューに伝達し、スクリューを回転させる。
ホッパ23は、第1材料を収容している。なお、第1材料は、典型的には、ヘンシェルミキサなどによって予め混合してある。
フィーダ24は、例えば、スクリューフィーダである。フィーダ24は、ホッパ23からスクリュー部21へ第1材料を一定の速度で供給する。
第2供給装置30は、後述する第2材料を、ロール11a若しくは11b又はそれらの隙間上の何れかの第2位置P2に供給する。第2位置P2は、ロール11a及び11bによって混練される材料の流れにおいて、第1位置P1に対して下流にある。この例では、第2供給装置30は、スクリューフィーダである。第2供給装置30は、典型的には、第2位置P2をロール11a及び11bの長さ方向に変更可能に構成される。第2位置P2については、後で詳述する。
次に、この製造装置100を用いた消色型電子写真トナーの製造について説明する。
先ず、上述した第1及び第2材料を準備する。第1材料は、着色剤及び消色剤の何れか一方と、樹脂とを含んでいる。第2材料は、着色剤及び消色剤の他方と、任意に樹脂とを含んでいる。第1及び第2材料は、帯電制御剤及び離型剤などの他の成分を更に含むことができる。帯電制御剤及び離型剤などの他の成分は、混合の均一性の観点で、第1材料に含有させることが好ましい。
第1及び第2材料に含有させる樹脂は、結着樹脂である。結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として公知のものを含む広い範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂を単独で用いてもよく、二種類以上組み合わせて用いてもよい。なお、これらの樹脂のうち、ポリエステル系樹脂が好ましい。
結着樹脂の量は、好ましくは、トナー質量の50乃至95質量%であり、より好ましくは、60乃至90質量%である。
なお、「トナー質量」は、結着樹脂、着色剤、消色剤、帯電制御剤、及びワックスなどの、所謂「内添剤」と呼ばれる物質の合計質量である。即ち、「トナー質量」は、シリカなどの「外添剤」の質量は含んでいない。
着色剤としては、近赤外線吸収色素を用いてもよく、又は、ロイコ色素を用いてもよい。但し、ロイコ色素を用いた消色方式では、通常、ヒータが断熱構造によって囲まれている箱型の熱消去装置を用い、まとまった枚数の被印刷媒体を数時間かけて消色するため、オンデマンドで消色することは難しい。
近赤外線吸収色素としては、従来公知のものを用いることができる。そのような近赤外線吸収色素として、例えば、特開平4−362935号公報及び特開平5−119520号公報に記載されているものがある。具体的な近赤外線吸収色素の例として、例えば、IRT(商品名;昭和電工(株)製)を挙げることができる。
消色剤としては、例えば、従来公知の第四級アンモニウムホウ素錯体を用いることができる。そのような第四級アンモニウムホウ素錯体として、例えば、特開平4−362935号公報及び特開平5−119520号公報に記載されているものがある。具体的な第四級アンモニウムホウ素錯体の例として、P3B(商品名;昭和電工(株)製)を挙げることができる。
消色剤は、着色剤と反応することにより、着色剤を消色させる。例えば、着色剤として近赤外線吸収色素を含んだ消色型電子写真トナーを用いて、電子写真プロセスにより文字などの画像を印刷すると、この画像は、可視光下では高い印刷濃度であるが、近赤外線を照射すると消色する。これは、次のような現象に基づく。
即ち、印字又は画像に近赤外線を照射すると、トナー中の近赤外線吸収色素が励起状態になり、消色剤と反応し、消色現象が生ずる。その結果、画像が消色し、消色型電子写真トナーが転写された被印刷媒体を再使用することが可能となる。
なお、消色反応は、近赤外線吸収色素のカチオンが、消色剤のアルキル基と結合することにより生ずる。また、消色型電子写真トナーにおける近赤外線吸収色素と消色剤との比率は、消色反応後に未反応の近赤外線吸収色素が残留しないように適宜選択される。
帯電制御剤は、トナーの帯電量及び帯電速度を調節するために添加する。帯電制御剤としては、通常、電子写真用トナーに使用される任意のものを使用可能である。
離型剤は、熱ローラ定着などの接触加熱定着によりトナーを被転写媒体に定着させる際に、トナーの一部が分断し、加熱面に付着するオフセット現象を防ぐために添加する。離型剤としては、通常、電子写真用トナーに使用される任意のものを使用可能である。
次に、第1材料を供給装置20のホッパ23に投入し、第2材料を供給装置30のホッパに投入する。そして、必要に応じて温度調節システムを作動させて、ロール11a及び11bのロール面を第1及び第2材料の溶融混練に適した温度に調節する。結着樹脂の軟化点をT(℃)とした場合、混練物が巻き付く側のロール面の温度は、例えば、T−20℃乃至T+20℃の範囲内とする。
なお、溶融混練は発熱を伴う。そのため、溶融混練を継続した場合には、ロール11a及び11bの加熱は必ずしも必要ではない。
次いで、連続式2本ロールミル10の駆動機構12及び回収装置13を稼働させる。そして、供給装置20及び30を稼働させる。即ち、位置P1へ第1材料を供給するとともに、位置P2へ第2材料を供給する。
位置P1へ供給した第1材料は、ロール11a及び11bの回転によって、それらの隙間へ向けて移動し、ロール11a及び11bの長さ方向へ広がろうとする。但し、ロール11a及び11bにはスパイラル溝Gが設けられているので、先の隙間の上方に溜まった第1材料の多くは、溝Gの長さ方向に沿って隙間から遠ざかる向きへ移動しようとする。その結果、第1材料は、溶融混練されながら、矢印Acで示す向きへ搬送される。なお、位置P1へ供給した第1材料の一部は、位置P1の上流側へ広がるが、最終的には下流側へ搬送される。
位置P2へ供給した第2材料は、ロール11a及び11bの回転によって、それらの隙間へ向けて移動し、ロール11a及び11bの長さ方向へ広がろうとする。但し、上記の通り、ロール11a及び11bにはスパイラル溝Gが設けられている。また、先の隙間の上方では、第1材料が下流側へ向けて移動している。従って、位置P2へ供給した第2材料の殆どは、第1材料と溶融混練されながら、矢印Acで示す向きへ搬送される。
第1及び第2材料は、位置P3へ到達するまでの間に十分に混練される。位置P3へ到達した混練物Mは、回収装置13によって回収される。なお、例えば、ロール11aの回転数をロール11bの回転数よりも高くすること、及び、位置P3の近傍においてロール11aのロール面の温度をロール11bのロール面の温度よりも高くすることの少なくとも一方を行うと、少なくとも位置P3の近傍において、混練物Mをロール11aのロール面に付着させることができる。従って、この場合、混練物Mの回収は、ロール11aのみから行えばよい。
回収した混練物Mは、熱供給を断たれるため硬化する。この硬化物は、粗砕し、更に粉砕する。その後、この粉砕物と外添剤とを混合することにより、消色型電子写真トナーを得る。
この方法では、第2材料を供給する第2位置P2を以下のようにする。即ち、ロール11aとロール11bとの隙間のうち混練が行われる領域の上流側の端から先の隙間上の第2位置P2に対応した位置までの距離Dを、先の領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ長さL未満とする。位置P2は、好ましくは、距離Dが長さLの0.6倍乃至0.99倍となるように、より好ましくは、距離Dが長さLの0.6倍乃至0.9倍となるように設定する。
こうすると、着色剤と消色剤とが共存する条件下で行われる溶融混練の時間が短くなる。従って、上述した方法を採用すると、溶融混練によって消色が生じるのを抑制することが可能となる。
なお、着色剤及び消色剤のうち第2材料に含有させる材料の分散度は、例えば、第2位置P2をロール11a及び11bの長さ方向に変更すること、ロール11a及び11bの回転数又は回転数比を変更すること、ロール11a及び11bの温度を変更することなどにより調節することができる。
ロール長さ(L)/ロール径(φ)は、例えば、4乃至6の範囲内にある。L/φが小さい場合、混練が不十分となることがある。長さLが大きい場合、製造装置100の設置に広いスペースが必要となる。
第2材料の供給速度RF2は、典型的には、第1材料の供給速度RF1と比較して小さくする。第2材料の供給速度RF2と第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1が大きい場合、ロール11aとロール11bとの隙間の上方において上流側から下流側へ向けて移動する混練物の流れが、第2位置P2の近傍において妨げられることがある。比RF2/RF1は、0.01乃至1.0の範囲内とすることがより好ましい。
次に、図面を参照して、上記の消色型電子写真トナーを用いて被印刷媒体上に画像を形成するための、及び、この画像を消色して被印刷媒体を再使用可能とするための消色機能付プリンタについて説明する。
図4に示すプリンタは、市販されているプリンタ(N3500:カシオ計算機(株)製)を改造したものである。このプリンタでは、印字ベルト1の周囲に、消色型電子写真トナー現像器2、消色用ヒータ3、消色用ハロゲンランプヘッド4、転写部5、及び定着部6が配置されている。このプリンタの底部には、消色型電子写真トナーを用いて画像が印刷された用紙等の被印刷媒体Pを収納するカセット7が設置され、上部には、消色型電子写真トナーを用いて画像が再印刷された被印刷媒体を排出する排紙部8が設けられている。なお、消色型電子写真トナー現像器2には、消色型電子写真トナーを収納するトナーカートリッジ9が取り付けられている。
図4に示すプリンタは、次のようにして動作する。
最初に、カセット7から被印刷媒体Pを取り出す。次いで、被印刷媒体Pを、被印刷媒体経路10に沿って搬送する。この搬送過程では、先ず、消色用ヒータ3及び消色用ハロゲンランプヘッド4が、被印刷媒体Pに熱を加えるとともに近赤外線を照射する。この際、被印刷媒体Pの印刷面は消色用ハロゲンランプヘッド4側を向いている。被印刷媒体Pに消色型電子写真トナーからなる画像が形成されている場合、この画像は、これら熱及び近赤外線によって消去(又は消色)される。次いで、転写部5において、消色型電子写真トナーの画像を印字ベルト1から被印刷媒体P上へと転写する。なお、この画像は、トナーカートリッジ9に収容している消色型電子写真トナーを用いて、現像器2によって印字ベルト1上に形成したものである。続いて、定着部6において、先の画像を被印刷媒体Pに定着させる。その後、被印刷媒体Pを排紙部8へと排出する。これにより、操作を完了する。
なお、このプリンタを動作させる際には、例えば、消色用ヒータ3の設定温度は100℃とし、ハロゲンランプヘッド4の出力は50mW/cm2とする。また、被印刷媒体経路10に沿った被印刷媒体Pの搬送速度は、任意の速度に設定可能である。
以下に、本発明の例と比較例とを記載する。
<消色型電子写真トナーの製造>
先ず、第1及び第2材料を調製した。具体的には、第1及び第2材料の配合は、表1に示す通りとした。第1材料は、10Lヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製)で十分に予備混合した。
<消色型電子写真トナーの製造>
先ず、第1及び第2材料を調製した。具体的には、第1及び第2材料の配合は、表1に示す通りとした。第1材料は、10Lヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製)で十分に予備混合した。
表1において、「樹脂」は、融点が110℃のポリエステル樹脂(花王(株)製)である。「離型剤」は、融点が83℃のカルナバワックス((株)加藤洋行製)である。「帯電制御剤」は、有機ホウ素化合物LR147(商品名;日本カーリット(株)製)である。「着色剤」は、近赤外線吸収色素IRT(商品名;昭和電工(株)製)である。「消色剤」は、ホウ素化合物P3B(商品名;昭和電工(株)製)である。
また、表1において、「着色剤+樹脂」は、20質量部の「着色剤」と80質量部の「樹脂」との混合物である。「消色剤+樹脂」は、20質量部の「消色剤」と80質量部の「樹脂」との混合物である。これら混合物は、10Lヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製)で十分に混合し、二軸押出混練機PCM46(商品名;(株)池貝製;L/D=35)を用いて溶融混練し、延伸冷却し、その後、粉砕機フェザーミル(商品名;ホソカワミクロン(株)製)にてφ1mmのスクリーンを用いて粉砕することにより得たものである。
次いで、これら第1及び第2材料を、図1乃至図3を参照しながら説明した製造装置100を用いて混練した。具体的には、連続式2本ロールミル10として、ロールの外径が0.16mのオープンロール型連続混練機ニーデックス(三井鉱山(株)製)を使用した。第1供給装置20として、二軸押出混練機((株)池貝製;L/D=15)を使用した。第2供給装置30として、スクリューフィーダ(ホソカワミクロン(株)製)を使用した。
表2に、連続式2本ロールミル10及び第1供給装置20の運転条件を示す。また、表3に、第1及び第2材料の供給速度並びに距離Dと長さLとの比D/Lを示す。なお、ここでは、長さLは0.7mであった。
次に、硬化後の混練物を、フェザーミルFM−1(商品名;ホソカワミクロン(株)製)にて粉砕し、更に衝突板式粉砕機IDS−2(商品名;日本ニューマチック工業(株)製)にて微粉砕し、TSPセパレータ(商品名;ホソカワ アルピネAG.製)で分級を行い、重量平均粒径が約6μmの着色微粒子を得た。この着色微粒子100質量部に、外添剤としてR972(商品名;疎水性シリカ;日本アエロジル(株)製)を2質量添加し、これをヘンシェルミキサで混合して消色型電子写真トナーを得た。
<発色性比較用サンプルの製造>
消色剤を省略したこと以外は上記消色型電子写真トナーと同様の方法により、電子写真トナーを製造した。即ち、表1の「配合率6」に示す配合にて、表2及び表3の「比較例1」と同じ混練条件にて混練した。以下、この電子写真トナーを「発色性比較用サンプル」と呼ぶ。
消色剤を省略したこと以外は上記消色型電子写真トナーと同様の方法により、電子写真トナーを製造した。即ち、表1の「配合率6」に示す配合にて、表2及び表3の「比較例1」と同じ混練条件にて混練した。以下、この電子写真トナーを「発色性比較用サンプル」と呼ぶ。
<消色性の評価>
上記の消色型電子写真トナーをカートリッジに詰め、このカートリッジを図4に示すプリンタに設置した。このプリンタでは、印字要求に対して、現像器2において消色型電子写真トナーにより現像した像を、転写部5にて被印刷媒体Pへと転写し、定着部6にて定着する通常の印刷を行った。その結果、図5に示すような印刷物が得られた。ここでは、被印刷媒体PとしてP紙(富士ゼロックス(株)製)を用いた。
上記の消色型電子写真トナーをカートリッジに詰め、このカートリッジを図4に示すプリンタに設置した。このプリンタでは、印字要求に対して、現像器2において消色型電子写真トナーにより現像した像を、転写部5にて被印刷媒体Pへと転写し、定着部6にて定着する通常の印刷を行った。その結果、図5に示すような印刷物が得られた。ここでは、被印刷媒体PとしてP紙(富士ゼロックス(株)製)を用いた。
このようにして画像を形成した被印刷媒体Pに対し、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行い、画像濃度C(ID)を求めた。
次に、これら被印刷媒体Pを消去プロセスに供した。先ず、画像を形成した被印刷媒体Pを、図4に示すプリンタのカセット7へセットした。プリンタの消色用ヒータ3と消色用ハロゲンランプヘッド4とを点灯し、被印刷媒体Pを矢印Adで示す経路に沿って搬送して、その画像を消色させた。その後、被印刷媒体Pを機外へ排出した。図6に、消色後の被印刷媒体Pを示す。
このようにして画像を消色させた被印刷媒体Pに対し、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行い、画像濃度C(ID)を求めた。
次に、上記の測定結果から、以下の等式に従って消色性を数値化した。
消色性=消色後の画像濃度/消色前の画像濃度
そして、消色性の評価を、以下の基準で行った。
◎:0.15未満。
○:0.15以上0.25未満。
△:0.25以上0.35未満。
×:0.35以上。
消色性=消色後の画像濃度/消色前の画像濃度
そして、消色性の評価を、以下の基準で行った。
◎:0.15未満。
○:0.15以上0.25未満。
△:0.25以上0.35未満。
×:0.35以上。
<発色性の評価>
よく乾燥させたA4サイズの用紙に、上記の発色性比較用サンプルを用いてベタ画像を印刷した。そして、印刷前後の用紙の質量と印刷領域の面積とから、この印刷物における単位面積当たりのトナー質量M0を算出した。また、この印刷物について、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行い、画像濃度C(ID)を求めた(C0)。以上を、単位面積当たりのトナー質量Mを変化させて繰り返し、単位面積当たりのトナー質量Mと画像濃度C(ID)との関係を線形近似により求めた。これにより得られた関係を以下に示す。
C(ID)=1.1117×M+0.068
以下、上記の一次式の係数を発色性係数α0と呼ぶ。
よく乾燥させたA4サイズの用紙に、上記の発色性比較用サンプルを用いてベタ画像を印刷した。そして、印刷前後の用紙の質量と印刷領域の面積とから、この印刷物における単位面積当たりのトナー質量M0を算出した。また、この印刷物について、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行い、画像濃度C(ID)を求めた(C0)。以上を、単位面積当たりのトナー質量Mを変化させて繰り返し、単位面積当たりのトナー質量Mと画像濃度C(ID)との関係を線形近似により求めた。これにより得られた関係を以下に示す。
C(ID)=1.1117×M+0.068
以下、上記の一次式の係数を発色性係数α0と呼ぶ。
次に、発色性比較用サンプルの代わりに上記の消色型電子写真トナーを使用したこと以外は同様の方法により、印刷及び測定を行い、単位面積当たりのトナー質量Mと画像濃度C(ID)との関係を線形近似により求めた。これにより得られた一次式の係数を発色性係数α1と呼ぶ。
次いで、各消色型電子写真トナーについて、下記等式に従って発色率を算出した。
発色率(%)=α1/α0
そして、発色性の評価を、以下の基準で行った。
◎:90%超。
○:80%以上90%未満。
△:70%以上80%未満。
×:70%未満。
発色率(%)=α1/α0
そして、発色性の評価を、以下の基準で行った。
◎:90%超。
○:80%以上90%未満。
△:70%以上80%未満。
×:70%未満。
上記表4には、配合、第1及び第2材料の供給速度、及び距離Dと長さLとの比D/L、消色性及び発色性の評価、並びに総合評価を示している。なお、総合評価は、以下の基準で行った。
◎:消色性及び発色性の一方が◎であり且つ他方が◎又は○である。
○:消色性及び発色性の一方が◎であり且つ他方が△であるか又は双方が○である。
△:消色性及び発色性の一方が○であり且つ他方が△であるか又は双方が△である。
×:消色性及び発色性の少なくとも一方が×である。
◎:消色性及び発色性の一方が◎であり且つ他方が◎又は○である。
○:消色性及び発色性の一方が◎であり且つ他方が△であるか又は双方が○である。
△:消色性及び発色性の一方が○であり且つ他方が△であるか又は双方が△である。
×:消色性及び発色性の少なくとも一方が×である。
表4に示すように、比D/Lを十分に大きくすることにより、消色性及び発色性について優れた性能を達成することができた。
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらは何れも特許請求の範囲に記載した発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
[1]
樹脂と、着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤とを、ロールミルにより溶融混練する工程を含み、
前記溶融混練する工程は、前記着色剤及び前記消色剤の何れか一方と前記樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記ロールミルの第1位置に供給することと、前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記ロールミルの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給することとを含み、
前記第2材料の供給を、前記ロールミルの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dが前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満となるように行う、
消色型電子写真トナーの製造方法。
[2]
前記第2材料の供給を、前記距離Dが前記長さLの0.6倍乃至0.9倍となるように行う項1に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[3]
前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1を0.01乃至1.0の範囲とする項1又は2に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[4]
前記第1材料の供給及び前記第2材料の供給を、それぞれ前記ロールミルの第1若しくは第2ロール又はそれらの隙間上の何れかに行う項1又は3に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[5]
ロール面同士が隙間を空けて向き合うように配置された2本のロールの少なくとも一方の前記ロール面にスパイラル溝が設けられ、回転することによって、混練すべき材料を、それらの回転に伴って生じる前記スパイラル溝の搬送作用により前記2本のロールの何れか一方の一端から他端へ向けて搬送しながら混練する第1ロール及び第2ロールと、
前記第1ロール及び前記第2ロールを回転させる駆動機構と、
着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの第1位置に供給する第1供給装置と、
前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給する第2供給装置であって、前記2本のロールの一端から他端へ向けての間のうちの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dは、前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満である第2供給装置と、
を具備した消色型電子写真トナーの製造装置。
[6]
前記距離Dは前記長さLの0.6倍乃至0.9倍の範囲内にある項5に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
[7]
前記第1供給装置及び前記第2供給装置は、前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1が0.01乃至1.0の範囲となるように前記第1材料及び前記第2材料をそれぞれ供給する項5又は6に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
[1]
樹脂と、着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤とを、ロールミルにより溶融混練する工程を含み、
前記溶融混練する工程は、前記着色剤及び前記消色剤の何れか一方と前記樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記ロールミルの第1位置に供給することと、前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記ロールミルの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給することとを含み、
前記第2材料の供給を、前記ロールミルの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dが前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満となるように行う、
消色型電子写真トナーの製造方法。
[2]
前記第2材料の供給を、前記距離Dが前記長さLの0.6倍乃至0.9倍となるように行う項1に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[3]
前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1を0.01乃至1.0の範囲とする項1又は2に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[4]
前記第1材料の供給及び前記第2材料の供給を、それぞれ前記ロールミルの第1若しくは第2ロール又はそれらの隙間上の何れかに行う項1又は3に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
[5]
ロール面同士が隙間を空けて向き合うように配置された2本のロールの少なくとも一方の前記ロール面にスパイラル溝が設けられ、回転することによって、混練すべき材料を、それらの回転に伴って生じる前記スパイラル溝の搬送作用により前記2本のロールの何れか一方の一端から他端へ向けて搬送しながら混練する第1ロール及び第2ロールと、
前記第1ロール及び前記第2ロールを回転させる駆動機構と、
着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの第1位置に供給する第1供給装置と、
前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給する第2供給装置であって、前記2本のロールの一端から他端へ向けての間のうちの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dは、前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満である第2供給装置と、
を具備した消色型電子写真トナーの製造装置。
[6]
前記距離Dは前記長さLの0.6倍乃至0.9倍の範囲内にある項5に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
[7]
前記第1供給装置及び前記第2供給装置は、前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1が0.01乃至1.0の範囲となるように前記第1材料及び前記第2材料をそれぞれ供給する項5又は6に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
1…印字ベルト、1a…印刷部、1b…非印刷部、2…消色型電子写真トナー現像器、3…消色用ヒータ、4…消色用LEDヘッド、5…転写部、6…定着部、7…カセット、8…排紙部、9…消色型電子写真トナーカートリッジ、10…連続式2本ロールミル、11a…第1ロール、11b…第2ロール、12…駆動機構、12a…支持体、12b…モータ、12c…動力伝達装置、13…回収装置、13a…スクレーパ、13b…容器、20…第1供給装置、21…スクリュー部、22…駆動機構、22a…モータ、22b…動力伝達装置、23…ホッパ、24…フィーダ、30…第2供給装置、100…製造装置、Aa…矢印、Ab…矢印、Ac…矢印、Ad…矢印、G…スパイラル溝、P1…第1位置、P2…第2位置、P3…位置。
Claims (7)
- 樹脂と、着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤とを、ロールミルにより溶融混練する工程を含み、
前記溶融混練する工程は、前記着色剤及び前記消色剤の何れか一方と前記樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記ロールミルの第1位置に供給することと、前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記ロールミルの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給することとを含み、
前記第2材料の供給を、前記ロールミルの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dが前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満となるように行う、
消色型電子写真トナーの製造方法。 - 前記第2材料の供給を、前記距離Dが前記長さLの0.6倍乃至0.9倍となるように行う請求項1に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
- 前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1を0.01乃至1.0の範囲とする請求項1又は2に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
- 前記第1材料の供給及び前記第2材料の供給を、それぞれ前記ロールミルの第1若しくは第2ロール又はそれらの隙間上の何れかに行う請求項1又は3に記載の消色型電子写真トナーの製造方法。
- ロール面同士が隙間を空けて向き合うように配置された2本のロールの少なくとも一方の前記ロール面にスパイラル溝が設けられ、回転することによって、混練すべき材料を、それらの回転に伴って生じる前記スパイラル溝の搬送作用により前記2本のロールの何れか一方の一端から他端へ向けて搬送しながら混練する第1ロール及び第2ロールと、
前記第1ロール及び前記第2ロールを回転させる駆動機構と、
着色剤と、前記着色剤と反応することにより前記着色剤による色を消色させる消色剤の何れか一方と樹脂の全部又は少なくとも一部とを含んだ第1材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの第1位置に供給する第1供給装置と、
前記着色剤及び前記消色剤の他方のみ或いは更に前記樹脂の他の一部とを含んだ第2材料を、前記第1ロール若しくは前記第2ロール又は前記隙間上の何れかの前記第1位置よりも下流の第2位置に供給する第2供給装置であって、前記2本のロールの一端から他端へ向けての間のうちの混練が行われる領域の上流側の端から前記第2位置に対応した位置までの距離Dは、前記領域の長さLの0.5倍よりも大きく且つ前記長さL未満である第2供給装置と、
を具備した消色型電子写真トナーの製造装置。 - 前記距離Dは前記長さLの0.6倍乃至0.9倍の範囲内にある請求項5に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
- 前記第1供給装置及び前記第2供給装置は、前記第2材料の供給速度RF2と前記第1材料の供給速度RF1との比RF2/RF1が0.01乃至1.0の範囲となるように前記第1材料及び前記第2材料をそれぞれ供給する請求項5又は6に記載の消色型電子写真トナーの製造装置。
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