JP2000352837A - 循環再使用可能なトナーおよびその製法 - Google Patents

循環再使用可能なトナーおよびその製法

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JP2000352837A
JP2000352837A JP11165006A JP16500699A JP2000352837A JP 2000352837 A JP2000352837 A JP 2000352837A JP 11165006 A JP11165006 A JP 11165006A JP 16500699 A JP16500699 A JP 16500699A JP 2000352837 A JP2000352837 A JP 2000352837A
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toner
external additive
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surface area
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JP11165006A
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Masafumi Inoue
雅文 井上
Yuki Abe
勇喜 阿部
Masashi Kohara
正志 幸原
Susumu Nakawa
進 名川
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字率が4%程度の低い水準で長時間使用さ
れる場合にも循環再使用可能な、電子写真式の現像装置
に用いられるトナーを得る。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、帯電制御剤および
外添剤を含有する電子写真装置に用いられるトナーであ
って、外添剤としてBET比表面積が異なる3種の外添
剤を混合し、循環再使用可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、循環再使用可能な
トナーおよびその製法に関する。さらに詳しくは、静電
複写機、レーザープリンターなどの電子写真方式の現像
装置に用いられる循環再使用可能なトナーおよびその製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式による複写機、ファ
クシミリおよびプリンターは、一般家庭などにも広く普
及するにつれ、小型・低価格、高複写速度、低消費電
力、さらには使用済みトナーの廃棄による公害を惹き起
こさないものが求められている。とくにトナーの廃棄に
よる環境汚染の問題を低減するために、トナーを効率良
く使用し、廃棄量を減らすことが求められている。そこ
で、像の転写後に像保持体に残留したトナーをクリーニ
ングブレードなどでかき取り、捕集したトナーをスクリ
ューなどの搬送手段を用いて現像装置へ循環再使用する
ことが行なわれている。
【0003】トナーは一般に、結着樹脂、帯電制御剤お
よび外添剤を必須成分とし、疎水化されたシリカなどの
外添剤を外添する前のトナー(素材トナー)の粒子の外
周に付着させて粒子同士が付着することを防止すること
によって、流動性の低下が防止されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記循環再使用環境下
において、トナーは現像装置内で現像スリーブ外周面に
薄層化して担持されており、像保持体に移される工程や
クリーニング装置から現像装置に搬送される工程で種々
の外力を受け、この外力によって外添剤がトナー粒子の
中に埋め込まれ、付着防止の機能を果たさなくなる。こ
の結果、再使用されるトナーが現像装置へ戻るまでにト
ナーの粒子同士が付着して流動性が大きく低下したり、
トナー粒子が搬送部や現像部に固着しやすくなって循環
再使用が困難になったりする。
【0005】前記問題を解決するために、本出願人は、
「循環再使用可能なトナーおよびその製法」に関する出
願(特願平10−77790号)を行ない、BET比表
面積の異なる2種の外添剤を用いることで、再使用され
るときの流動性を確保し、循環再使用を可能にする技術
を開発している。
【0006】しかしながら、印字率が4%程度の低い水
準で長時間使用される場合には消費されるトナーが少な
いので、空回転などで現像装置内でトナーが受けるエネ
ルギー履歴が大きくなり、流動性の低下は避けられず、
更なる改良が必要になった。
【0007】
【課題を解決するための手段】特願平10−77790
号明細書に記載のトナーにおける前記問題を改善する本
発明は、少なくとも結着樹脂、帯電制御剤および外添剤
を含有するトナーであって、外添剤としてBET比表面
積が異なる3種の外添剤を混合し、循環再使用可能にし
たことを特徴とするトナー(請求項1)、3種の外添剤
のうち、第1の外添剤がBET比表面積5〜50m2
gの疎水化処理されたシリカであり、第2の外添剤がB
ET比表面積50m2/gをこえ100m2/g以下で、
かつ第1の外添剤より30〜60m2/g大きい疎水化
処理されたシリカ、アルミナおよび酸化チタンの少なく
とも1種であり、第3の外添剤がBET比表面積100
2/gをこえ350m2/g以下で、かつ第2の外添剤
より50〜250m2/g大きい疎水化処理されたシリ
カ、アルミナおよび酸化チタンの少なくとも1種である
請求項1記載のトナー(請求項2)、外添剤添加前のト
ナー(素材トナー)100重量部(以下、部という)に
対して、第1の外添剤の添加量が0.1〜2.5部、第
2の外添剤の添加量が0.1〜5.0部、第3の外添剤
の添加量が0.1〜3.0部である請求項1記載のトナ
ー(請求項3)、外添剤添加前のトナー(素材トナー)
が、機械式粉砕機で粉砕された平均粒径6〜12ミクロ
ンのものである請求項1、2または3記載のトナー(請
求項4)、および請求項1記載の循環再使用可能なトナ
ーの製法であって、少なくとも結着樹脂、帯電制御剤を
混練りし、冷却後、ミル粉砕し、分級して外添剤添加前
のトナー(素材トナー)を得、外添剤としてBET比表
面積が異なる3種の外添剤を添加して混合することを特
徴とするトナーの製法(請求項5)に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のトナーは、少なくとも結
着樹脂、帯電制御剤および外添剤を含有する電子写真装
置に用いられるトナーである。
【0009】前記結着樹脂とは、トナーに紙への定着性
と耐オフセット性とを付与するために用いられるもので
あり、そのような機能を付与することができるものであ
る限りとくに限定はないが、たとえばスチレン−メチル
(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−エチル(メ
タ)アクリレート共重合体、スチレン−ブチル(メタ)
アクリレート共重合体、スチレン−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート共重合体などのスチレン−アクリ
ル系樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオ
レフィン系樹脂;ポリアミド系樹脂;エポキシ樹脂;ポ
リエステル系樹脂などがあげられる。なかでも、トナー
の粉砕性(加工性)の点から、スチレン−メチル(メ
タ)アクリレート共重合体またはポリエステル系樹脂が
好ましい。
【0010】前記結着樹脂の分子量としては、混練のし
やすさを考慮すると、重量平均分子量(Mw)が1.0
×105〜3.0×105であるのが好ましい。
【0011】また、前記結着樹脂の含有率としては、紙
への定着性の点から、外添剤添加前のトナー(素材トナ
ー)中50〜85重量%(以下、%という)であるのが
好ましい。
【0012】前記外添剤添加前のトナー(素材トナー)
とは、結着樹脂、帯電制御剤のほか磁性体、着色剤(顔
料または染料)、定着改良剤などを溶融混練し、冷却後
粒子状に粉砕されたもののことである。
【0013】前記帯電制御剤とは、感光体上に形成され
た静電潜像にトナーを付着させて現像を行なうのに必要
な帯電性を付与するものをいい、このような機能を有す
るものである限りとくに限定はないが、たとえばニグロ
シン系染料、アジン染料、塩基性染料、モノアゾ染料な
どがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上
を組み合わせて用いてもよい。なかでも帯電特性および
価格の点から、ニグロシン系染料が好ましい。帯電制御
剤が黒色の場合、着色剤の機能も併せ持たせることもで
きる。
【0014】前記帯電制御剤の含有率としては、帯電量
が安定する点から、素材トナー中0.5〜5.0%であ
るのが好ましい。
【0015】前記磁性体とは、磁場によってその方向に
強く磁化する物質をいい、たとえば鉄、フェライト、マ
グネタイトをはじめとする鉄系金属、ニッケル、コバル
トなどの強磁性を示す物質、これらの金属を含む合金ま
たは化合物、強磁性元素を含まないが熱処理することに
よって強磁性を示すようになる合金、たとえばマンガン
−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズなどのホイス
ラー合金とよばれる種類の合金、二酸化クロムなどがあ
げられる。なかでも、マグネタイトが好ましい。
【0016】前記磁性体の含有率としては、トナーの電
気抵抗をある所望のレベルに制御することを考慮する
と、素材トナー中に10〜45%であることが好まし
い。
【0017】前記着色剤としては、たとえば顔料である
カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラ
ック、ナフトールイエロー、ベンガラ、フタロシアニン
ブルーなどや、染料であるアゾ系染料、アントラキノン
系染料などがあげられる。
【0018】前記着色剤の含有率としては、帯電安定性
や電気抵抗の点から、素材トナー中に0.5〜10%で
あることが好ましい。
【0019】前記定着改良剤としては、たとえばポリエ
チレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、脂肪酸
エステル、高級脂肪酸、パラフィンなどのワックス、シ
リコーンオイルなどがあげられる。これらのなかでは、
JIS K2531−1960に規定されている環球法
で測定したときの軟化点が80〜160℃であるポリエ
チレン、ポリプロピレンからなるワックスが離型性が優
れている点から好ましい。
【0020】前記定着改良剤の含有率としては、定着性
および分散性の点から、素材トナー中に0.5〜10.
0%であることが好ましい。
【0021】前記外添剤は、素材トナーの流動性の改
善、帯電量のコントロールなどのために用いられるもの
であり、具体例としては、たとえばシリカ、アルミナ、
酸化チタン、酸化セリウム、酸化クロム、チタン酸スト
ロンチウムなどがあげられる。なかでも、トナーの流動
性の点から、シリカ、アルミナ、酸化チタンが好まし
い。
【0022】前記外添剤は、その表面をメチル化、エチ
ル化などにより疎水化することが好ましい。疎水化する
ことによって、トナー表面に水分が吸着しにくくなり、
流動性が良好で、かつ帯電性が安定する。
【0023】本発明では、前記外添剤として、BET比
表面積が異なる3種の外添剤を混合したもの、好ましく
は、第1の外添剤としてBET比表面積5〜50m2
gの疎水化処理されたシリカ、第2の外添剤としてBE
T比表面積50m2/gをこえ100m2/g以下で、か
つ第1の外添剤より30〜60m2/g大きい疎水化処
理されたシリカ、アルミナおよび酸化チタンの少なくと
も1種、第3の外添剤としてBET比表面積100m2
/gをこえ350m2/g以下で、かつ第2の外添剤よ
り50〜250m2/g大きい疎水化処理されたシリ
カ、アルミナおよび酸化チタンの少なくとも1種の3種
を混合したものが使用される。このように、BET比表
面積が異なる3種の外添剤、とくに前記のごとき特定の
3種の外添剤を混合したものを使用することにより、ト
ナーが、たとえば4%という低い印字率で連続して循環
再使用される場合にも、高い流動性を持続し、画像濃度
も確保することができる。本発明者らはこの理由をつぎ
のように考えている。
【0024】すなわち、一般に、BET比表面積が大き
くなると粒径が小さくなり、逆に小さくなると粒径が大
きくなる。BET比表面積が100m2/gをこえ35
0m2/g以下のものは小粒径、50m2/gをこえ10
0m2/g以下のものは中粒径と分類され、5〜50m2
/gの大粒径のものと区別される。従来、中粒径もしく
は小粒径のものが1種、素材トナー100部に0.1〜
2部程度添加され、トナーの流動性および帯電性の制御
が行なわれてきており、この方法で初期の流動性は確保
できている。しかし、低い印字率で連続使用され、トナ
ーが循環再使用される場合、とくに小粒径の外添剤を使
用する場合には、外添剤が外力によってトナー中に埋め
込まれてしまい、トナーが現像装置に戻るまでにトナー
粒子同士が付着して流動性が大きく低下したり、トナー
粒子が固着しやすくなって循環再使用が困難になる。中
粒径の外添剤の場合には、循環再使用性はある程度確保
されるが、流動性は低下する。この問題を改善して流動
性を向上させるために添加量を増加させると、帯電性の
コントロールが難しくなり、画像濃度が低下する問題が
生じる。さらに感光体へのフィルミングの問題も生ず
る。また、中粒径の外添剤と小粒径の外添剤の併用も考
えられるが、中粒径の外添剤では小粒径の外添剤のトナ
ーへの埋め込みを防止するだけの外力の吸収機能が充分
でなく、流動性の低下を充分にくい止めることができな
い。
【0025】そこで、本発明者らは、中粒径の外添剤お
よび小粒径の外添剤に加えてBET比表面積が50m2
/g以下のいわゆる大粒径の外添剤を加えることによ
り、高い流動性を持続させることができ、しかも画像濃
度も確保できることを見出した。すなわち、本発明で
は、中粒径の外添剤を基本として、外力の吸収のために
大粒径の外添剤を、流動性付与のために小粒径の外添剤
を使用する。
【0026】そして前記外添剤の添加量は、素材トナー
100部に対して好ましくは大粒径の外添剤が0.1〜
2.5部、中粒径の外添剤が0.1〜5.0部、小粒径
の外添剤が0.1〜3.0部の範囲である。
【0027】第1の外添剤としてBET比表面積5〜5
0m2/gのシリカを使用するのが好ましいのは、BE
T比表面積が5m2/g未満になるとトナーへの密着性
がわるく、脱離しやすくなるためであり、50m2/g
をこえると第2の外添剤との差異が小さくなり、循環再
使用時の外力による衝撃を緩和することが困難になるた
めであり、また、シリカを用いるのが、帯電性、流動性
付与の点から好ましいからである。
【0028】また、第2の外添剤としてBET比表面積
が50m2/gをこえ100m2/g以下で、かつ第1の
外添剤より30〜60m2/g大きいものが好ましいの
は、第1の外添剤との差異が明確になり、第1の外添剤
による衝撃緩和効果と、第3の外添剤の流動性付与効果
のバランスを取ることができるからである。また、シリ
カ、アルミナおよび酸化チタンの少なくとも1種を用い
るのが好ましいのは、少量の添加で流動性が付与される
点からである。
【0029】さらに、第3の外添剤としてBET比表面
積が100m2/gをこえ350m2/g以下で、かつ第
2の添加剤より50〜250m2/g大きいものが好ま
しいのは、第2の外添剤との差異が明確になり、流動性
付与効果が期待できるためであり、350m2/gをこ
えると工業上製造が困難となり、コストアップになるた
めである。また、シリカ、アルミナおよび酸化チタンの
少なくとも1種を用いるのが好ましいのは、少量の添加
で流動性が付与される点からである。
【0030】前記BET比表面積の明確に異なる3種の
外添剤を前記の量使用する結果、素材トナー粒子の表面
に大粒径の外添剤、中粒径の外添剤が外力を吸収し、小
粒径の外添剤が流動性を付与するために付着する。大粒
径の外添剤の衝撃緩和効果により、小粒径の外添剤のト
ナーへの埋め込みが防止でき、流動性を持続させること
ができる。素材トナー粒子1の表面に大粒径の外添剤
2、中粒径の外添剤3および小粒径の外添剤4が付着し
ている状態を示す説明図を図1に示す。素材トナー粒子
1の表面に大粒径〜小粒径の外添剤が図1のように付着
していることはトナー粒子のSEM観察により観察され
ている。
【0031】前記BET比表面積とは、ある一定の圧力
において吸着気体を検体に吸着させ、そのときの吸着気
体の吸着量、単分子層吸着量、吸着気体の飽和蒸気圧か
らBETの吸着等温式を用いて、粉体の表面積を求める
方法である。
【0032】本発明においては、外添剤を除いた成分で
ある結着樹脂、帯電制御剤および適宜用いられる他の添
加剤を予備混合し、混練することによって、素材トナー
塊状物が得られる。
【0033】前記混練方法にはとくに限定はないが、た
とえば単軸混練機、2軸混練機、熱ロールミル(三本ロ
ール)などがあげられる。なかでも、材料が溶融しやす
く、均一に分散しやすい点から、2軸混練機を用いて7
0〜200℃の温度で2軸混練するのが好ましい。
【0034】冷却固化して得られた素材トナー塊状物は
そののち粉砕・分級され、粒子状の素材トナーが製造さ
れる。
【0035】粉砕する方法にはとくに限定はないが、た
とえばターボミルなどを用いた機械式粉砕機で粉砕する
方法、ジェット式粉砕機で衝突板に高速で当てて粉砕す
る方法などがあげられる。なかでも、素材トナー粒子形
状を丸くすることができ、流動性が向上する点から、タ
ーボミルなどを用いた機械式粉砕機でミル粉砕する方法
が好ましい。
【0036】素材トナー粒子の平均粒径は、6〜12μ
mであるのが好ましい。平均粒径が6μm未満の場合に
は、クリーニング性の低下やトナーが飛散しやすくな
り、一方、12μmより大きいと、解像度の高い画像を
形成することが困難になる傾向がある。
【0037】素材トナー粒子の平均粒径を前記平均粒径
に揃えるためには、粉砕後の粒子を目の粗さの異なるふ
るいを利用したり、遠心力を利用した乾式気流分級機を
利用して分級する方法があげられる。なかでも、作業効
率の点から乾式気流分級機を用いる方法が好ましい。な
お、特性の揃ったトナーにするためには、素材トナーの
粒度分布は狭いことが好ましい。具体的には90%以上
の素材トナーが素材トナーの平均粒径の0.5〜1.5
倍の範囲内にあることが好ましい。
【0038】前記素材トナーの平均粒径および粒度分布
は「コールターカウンタ、TYPETAII」(コール
ターエレクトロニクス社製)を用いて測定されたもので
あり、平均粒径とは重量累積が50%になったときの粒
径をいう。
【0039】得られた素材トナーに外添剤を混合する方
法としては、バッチ式乾式高速混合法、表面埋め込み式
混合法などの方法があげられる。なかでも、均一付着性
および高流動性の点から、バッチ式乾式高速混合法が好
ましい。混合するときの条件としては、たとえば撹拌時
間90秒、回転数1000rpmがあげられる。
【0040】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0041】実施例1 結着樹脂(飽和共重合型ポリエステル樹脂、三菱レイヨ
ン(株)製のFC−714)95部、定着改良剤( 平
均分子量5000のPPワックス、三洋化成工業(株)
製、ビスコール550P)5部、架橋剤(イソシアネー
ト、住友バイエルウレタン(株)製のデイスモジュール
TT)1.4部、帯電制御剤(保土谷化学(株)製のス
ピロンブラックTRH)1.5部、磁性体(関東電化工
業(株)製のKBC−100SNW)48部を120℃
に設定した2軸混練機(池貝(株)製、PCM−30)
を用いて加熱溶融混練した。冷却固化して得られた塊状
物を機械式粉砕機(ターボ工業(株)製、ターボミル)
で粉砕し、分級装置(日本ニューマチック工業(株)
製、DS式)で分級して、平均粒径10μmの外添剤添
加前の素材トナーを得た。
【0042】得られた素材トナー100部に対して、B
ET比表面積35m2/gのシリカ(日本エアロジル
(株)製のRX−50)0.25部、BET比表面積6
5m2/gのシリカ(日本エアロジル(株)製のNX−
90)1.25部、BET比表面積213m2/gのシ
リカ(キャボット(CABOT)社製のTS−530)
0.4部を配合し、混合機(カワタ(株)製のスーパー
ミキサー)を用いて均一に混合してトナーを得た。
【0043】得られたトナーを、トナー循環再利用方式
を採用したプリンターにセットし、オリジナル画像(印
字面積4%チャート)を原稿として10000枚の複写
を行ない、1枚目と10000枚目の複写印刷物(大き
さA4サイズ用紙)の画像濃度とトナー詰まりを以下の
方法によって測定した。結果を表1に示す。
【0044】(イ)画像濃度 複写印刷物の画像濃度を、マクベス濃度計を用いて等分
に区画した10箇所を測定し、その平均値を画像濃度と
して以下の基準をもとに判定した。 判定基準 ○:良好 (画像濃度1.3以上) △:やや劣る(画像濃度1.1〜1.3未満) ×:不可 (画像濃度1.1未満)
【0045】(ロ)トナー詰まり 現像器内のスリーブ上のトナーの有無を目視で判定し
た。 判定基準 ○:無し (トナー詰まり無し) △:一部発生(スリーブ上に1本のスジが発生) ×:発生 (スリーブ上に2本以上のスジが発生)
【0046】実施例2 溶融混練後の塊状物をジェット式粉砕機(日本ニューマ
チック工業(株)製、I−DS)で粉砕した以外は、実
施例1と同様にして、平均粒径10μmの素材トナーに
3種の外添剤を均一に混合したトナーを得た。得られた
トナーを用いて、実施例1と同様の方法で画像濃度とト
ナー詰りを測定した。結果を表1に示す。
【0047】比較例1〜3 実施例1で得られた外添剤添加前の素材トナー100部
に対して、表1に記した外添剤を表1に記載の量配合
し、均一に混合したトナーを得た。
【0048】得られたトナーを用いて、実施例1と同様
の方法で画像濃度とトナー詰りを測定した。結果を表1
に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の循環再使用可能なトナーは、循
環再使用してもトナーの流動性が極端に低下せず、一定
の流動性を有する。したがって、本発明の循環再使用可
能なトナーを用いて循環再使用現像システムによる複写
を行なった場合には、現像機内におけるトナー詰まりが
なく、画像濃度が一定に保持された高品質の画像を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを構成する粒子の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 素材トナー粒子 2 大粒径の外添剤 3 中粒径の外添剤 4 小粒径の外添剤
フロントページの続き (72)発明者 幸原 正志 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 名川 進 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 AB04 CB07 CB13 DA01 EA05 EA07 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、帯電制御剤および
    外添剤を含有するトナーであって、外添剤としてBET
    比表面積が異なる3種の外添剤を混合し、循環再使用を
    可能にしたことを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 3種の外添剤のうち、第1の外添剤がB
    ET比表面積5〜50m2/gの疎水化処理されたシリ
    カであり、第2の外添剤がBET比表面積50m2/g
    をこえ100m2/g以下で、かつ第1の外添剤より3
    0〜60m2/g大きい疎水化処理されたシリカ、アル
    ミナおよび酸化チタンの少なくとも1種であり、第3の
    外添剤がBET比表面積100m2/gをこえ350m2
    /g以下で、かつ第2の外添剤より50〜250m2
    g大きい疎水化処理されたシリカ、アルミナおよび酸化
    チタンの少なくとも1種である請求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】 外添剤添加前のトナー100重量部に対
    して、第1の外添剤の添加量が0.1〜2.5重量部、
    第2の外添剤の添加量が0.1〜5.0重量部、第3の
    外添剤の添加量が0.1〜3.0重量部である請求項1
    記載のトナー。
  4. 【請求項4】 外添剤添加前のトナーが、機械式粉砕機
    で粉砕された平均粒径6〜12ミクロンのものである請
    求項1、2または3記載のトナー。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の循環再使用可能なトナー
    の製法であって、少なくとも結着樹脂、帯電制御剤を混
    練りし、冷却後、ミル粉砕し、分級して外添剤添加前の
    トナーを得、外添剤としてBET比表面積が異なる3種
    の外添剤を添加して混合することを特徴とするトナーの
    製法。
JP11165006A 1999-06-11 1999-06-11 循環再使用可能なトナーおよびその製法 Pending JP2000352837A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003015356A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP2015075601A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用トナー
JP2018025828A (ja) * 2017-11-15 2018-02-15 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2019179256A (ja) * 2019-06-19 2019-10-17 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用トナー

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