JP2015179040A - プラント長期停止後の運転方法及び腐食生成物除去装置 - Google Patents

プラント長期停止後の運転方法及び腐食生成物除去装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015179040A
JP2015179040A JP2014057006A JP2014057006A JP2015179040A JP 2015179040 A JP2015179040 A JP 2015179040A JP 2014057006 A JP2014057006 A JP 2014057006A JP 2014057006 A JP2014057006 A JP 2014057006A JP 2015179040 A JP2015179040 A JP 2015179040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant
flow rate
long
structural material
corrosion product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014057006A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6437206B2 (ja
Inventor
柴崎 理
Osamu Shibazaki
理 柴崎
孝次 根岸
Koji Negishi
孝次 根岸
矢板 由美
Yumi Yaita
由美 矢板
山本 誠二
Seiji Yamamoto
誠二 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014057006A priority Critical patent/JP6437206B2/ja
Publication of JP2015179040A publication Critical patent/JP2015179040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6437206B2 publication Critical patent/JP6437206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Pipeline Systems (AREA)

Abstract

【課題】プラントの長期停止後における運転再開前に腐食生成物を含む固体成分の濃度を基準値以下に低減できること。
【解決手段】原子力発電プラント10を長期間停止した後に運転を再開するプラント長期停止後の運転方法であって、原子力発電プラント10の長期停止時に原子力発電プラント10を構成するプラント構造材に堆積した固体の腐食生成物を、冷却材流速制御を実施する腐食生成物除去装置22を用いて、運転再開前に除去するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明はプラント長期停止後の運転方法、及びこのプラント長期停止後の運転方法に用いられる腐食生成物除去装置に関する。
原子力発電プラントまたは火力発電プラント等の発電プラントおよび化学プラントは毎年実施される定期点検時に運転の一時停止を行っており、停止において発電プラントおよび化学プラントの保全に大きな影響を与える問題は無い、あるいは十分な対策が施されている。
例えば、特許文献1には、原子炉停止中にフィルタを備えた異物回収用具を再循環ポンプ(インターナルポンプ)に設置し、次に、再循環ポンプを運転して異物回収用具により異物(針金等)を捕捉し、その後、再循環ポンプを停止して異物回収用具を取り出すことで、この異物回収用具と共に異物を回収する異物回収方法が開示されている。
また、特許文献2には、原子炉の炉心における多数の燃料集合体のうち少なくとも1体を、冷却材中の異物(金屑や金属片等)を捕捉する異物捕捉装置に置き換え、原子炉停止中または運転中に異物捕捉装置により冷却材中の異物を捕捉し回収する沸騰水型原子炉の運転方法が開示されている。
特開2006−234406号公報 特開2006−201107号公報
一方で、社会的な要因等により発電プラントまたは化学プラントを1ヶ月ほどの定期点検以外でこの定期点検期間を超えて長期間停止せざるをえないことが考えられる。1年以上の例えば数年間に及ぶ長期の運転停止で発生する問題に対しては経験が少なく、新たな問題が発生することが考えられる。この長期の運転停止時に発生する問題の1つとして固体の腐食生成物が挙げられる。腐食は、プラント構造材が環境中の液体や気体と化学反応して、金属状態からイオンなど他の化学形態に変化する現象であり、プラント構造材としての機能が低下する経年劣化事象である。
水環境で発生する代表的な腐食反応を式(1)に示す。発生した鉄イオンは、水と反応して、式(2)、式(3)に示すように鉄の酸化物あるいは水酸化物に変化する。この腐食反応により生成する鉄の酸化物、水酸化物などの腐食生成物は水に不溶性であり、固体成分としてプラント構造材の表面に堆積する。
Fe→Fe2++2e …式(1)
2Fe2++3HO→Fe+6H+2e …式(2)
Fe2++2HO→Fe(OH)+2H …式(3)
上述の腐食反応は水環境に接する限り発生し続けるため、水の入った状態で停止中の原子力発電プラントにおいては、プラント構造材の表面に腐食生成物(固体成分)が堆積すると考えられる。運転中の原子力発電プラントにおいては、内部を流れる冷却材の流動の効果により腐食生成物は剥離すると共に、剥離した腐食生成物は浄化系で除去されるため、プラント構造材の表面に多量の腐食生成物が堆積することは無い。
しかしながら、停止中の原子力発電プラントにおいては冷却材の流速が低く、腐食生成物はプラント構造材に多量に堆積することが考えられる。これらの堆積物(固体成分)は、プラントの長期停止後の運転再開時に冷却材の高流速運転によって剥離し、原子力発電プラントの冷却材中の固体成分濃度が上昇することが考えられる。
このように、原子力発電プラントにおける長期停止後の運転再開時には冷却材中の固体成分濃度が上昇することが考えられる一方で、原子力発電プラントでは固体成分濃度に関し運転基準値が規定されていることから、原子力発電プラントの長期停止後における運転再開時に固体成分濃度が運転基準値を超え、原子力発電プラントの運転に影響を与える恐れがある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、原子力発電プラント、火力発電プラントを含むプラントの長期停止後における運転再開前に腐食生成物を含む固体成分の濃度を基準値以下に低減できるプラント長期停止後の運転方法及び腐食生成物除去装置を提供することにある。
本発明に係るプラント長期停止後の運転方法は、プラントを長期間停止した後に運転を再開するプラント長期停止後の運転方法であって、前記プラントの長期停止時に前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を、プラント水流速制御、化学的溶解制御、電気化学的制御の少なくとも1つを実施して、運転再開前に除去することを特徴とするものである。
また、本発明に係る腐食生成物除去装置は、プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、前記プラント内を流れるプラント水の流速を調整し、前記腐食生成物を剥離させるべく前記プラント水を高流速運転させる流速調整手段と、この流速調整手段により前記プラント水が低流速運転された際に、前記高流速運転で前記構造材から剥離した前記腐食生成物を固体成分として回収し除去する固体成分除去装置と、前記プラント水中の前記固体成分の濃度を測定する固体成分濃度測定装置と、この固体成分濃度測定装置により測定された前記固体成分濃度の上昇率が低下して一定値に至るまでは前記流速調整手段にて高流速運転を実施させ、前記一定値に至ったときに前記流速調整手段にて低流速運転を実施させるよう制御する制御手段と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る腐食生成物除去装置は、プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、前記プラント内を流れるプラント水中に、前記腐食生成物を化学的に溶解可能な第1薬剤を注入する第1薬剤注入装置と、前記第1薬剤を分解可能な第2薬剤を前記プラント水中に注入する第2薬剤注入装置と、前記第1薬剤により前記腐食生成物が化学的に溶解して生成された金属イオンを除去する金属イオン除去装置と、前記プラント水中の前記金属イオンの濃度を測定する金属イオン濃度測定装置と、この金属イオン濃度測定装置により測定された前記金属イオン濃度が所定値まで低下したときに、前記第1薬剤注入装置からの前記第1薬剤の注入を停止すると共に、前記第2薬剤注入装置から前記第2薬剤を注入するよう制御する制御手段と、を有することを特徴とするものである。
更に、本発明に係る腐食生成物除去装置は、プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、前記構造材の表面から離間して配置された電極と、この電極と前記構造材との間に、前記構造材に堆積した前記腐食生成物が電気化学的に不安定な領域で且つ前記プラント内を流れるプラント水が電気化学的に安定した領域となる電位を付与することで、前記腐食生成物を前記プラント水中に電気化学的に溶解して除去するよう制御する電位制御手段と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、プラントの長期停止時にプラントの構造材に堆積した固体の腐食生成物を運転再開前に除去することから、プラントの長期停止後における運転再開前に、腐食生成物を含む固体成分の濃度を基準値以下に低減できる。
本発明に係るプラント長期停止後の運転方法における第1実施形態が適用された原子力発電プラントの一部を示す系統図。 図1の原子力発電プラントを流れる冷却材の流速と固体成分濃度との関係を示すグラフ。 本発明に係るプラント長期停止後の運転方法における第2実施形態が適用された原子力発電プラントの一部を示す系統図。 本発明に係るプラント長期停止後の運転方法における第3実施形態が適用された原子力発電プラントの原子炉冷却材浄化系の一部を示す構成図。 鉄酸化物の電気化学的安定領域と水の電気化学的安定領域とを示すグラフ。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1、図2)
図1は、本発明に係るプラント(原子力発電プラントまたは火力発電プラント等の発電プラントおよび化学プラント等)長期停止後の運転方法における第1実施形態が適用された原子力発電プラントの一部を示す系統図である。この図1に示す原子力発電プラント10の沸騰水型原子炉11は、原子炉圧力容器12内に炉心13、及びプラント水としての冷却材(冷却水)を収容し、この冷却材を炉心13の核反応熱で加熱して蒸気を発生させる。
炉心13で発生した蒸気は、図示しない気水分離器及び蒸気乾燥器を通り、主蒸気配管15を経てタービン(不図示)へ至り、このタービンを駆動して発電する。タービンで仕事した蒸気は、図示しない復水器で凝縮されて復水となり、給水系16を通る間に加熱されて給水となり、この給水系16の給水系配管17から原子炉圧力容器12内へ冷却材として供給される。この冷却材は、原子炉再循環系18の再循環ポンプ19により昇圧され、原子炉圧力容器12内の炉心13の周囲に複数配置された図示しないジェットポンプによって炉心13の下方へ導かれ、炉心13により再び加熱される。
また、原子炉再循環系18を流れる冷却材の一部は原子炉冷却材浄化系20に取水され、この原子炉冷却材浄化系20のろ過脱塩装置21により冷却材中の非溶解性及び溶解性の不純物が除去される。この不純物が除去された冷却材は、給水系配管17の一部を経て原子炉圧力容器12内へ戻される。
ところで、上述の原子力発電プラント10では、1年以上の長期間に亘る停止後に運転を再開しようとする際に、長期間の停止によりプラント構造材の表面に堆積した固体の腐食生成物を、冷却材流速制御を実施する腐食生成物除去装置22を用いて、運転再開前に除去する。
ここで、前記プラント構造材としては、原子炉圧力容器12、この原子炉圧力容器12内の炉心13を構成する燃料集合体、気水分離器や蒸気乾燥器を含む機器、再循環系配管23、原子炉冷却材浄化系20の冷却材浄化系配管24、給水系16の給水系配管17の一部である。また、腐食生成物としては、鉄の酸化物や水酸化物を含む固体成分である。
前記腐食生成物除去装置22は、流量調整手段としての前記再循環ポンプ19、固体成分除去装置25、固体成分濃度測定装置26、及び制御手段としての制御装置27を有して構成される。固体成分除去装置25及び固体成分濃度測定装置26は、原子炉冷却材浄化系20の冷却材浄化系配管24に、固体成分濃度測定装置26を上流側として設置される。このうちの固体成分除去装置25は、ろ過脱塩装置21の上流側に配置される。また、制御装置27は、固体成分濃度測定装置26及び再循環ポンプ19に電気的に接続される。尚、固体成分濃度測定装置26は、原子炉冷却材浄化系20の上流側の原子炉再循環系18または原子炉圧力容器12に設置されてもよい。
再循環ポンプ19は、原子力発電プラント10の長期停止後における運転再開前に、原子炉再循環系18と原子炉冷却材浄化系20と給水系配管17の一部と原子炉圧力容器12との間でプラント水としての冷却材を循環させ、この循環する冷却材の流速を調整する機能も有する。つまり、再循環ポンプ19は、プラント構造材の表面に堆積した腐食生成物を剥離させる剥離工程を実施するために冷却材を高流速運転させ、または剥離した腐食生成物を固体成分として固体成分除去装置25により回収する回収工程を実施するために冷却材を低流速運転させる。
剥離工程を実施するための高流速運転では、冷却材の流速は、原子力発電プラント10の通常運転時における冷却材の流速の77%〜100%に、冷却材の温度は、原子力発電プラント10の通常運転時における温度280℃に対し0℃〜50℃にそれぞれ設定される。冷却材は、凝固しないことが望ましいので、その温度は、特に常温(20℃±5℃)〜50℃が好ましい。
ここで、冷却材の流動がプラント構造材からの腐食生成物の剥離に与える影響因子として、冷却材の流速、粘度、流動状態が挙げられる。冷却材の流動状態としては、層流よりも乱流の方がプラント構造材から腐食生成物を剥離させ易く、この冷却材は、原子力発電プラント10の通常運転時の流速の7%以上であれば乱流になる。また、冷却材(水)の粘度は低温ほど低く、温度280℃の場合に比べ温度27℃の場合が高くなる。このため、冷却材の粘度は、冷却材を同一の流速で運転したときには、冷却材の温度が低いほど腐食生成物の剥離に与える影響が大きくなる。これらのことから、冷却材の温度を0℃〜50℃とし、且つ冷却材の流速を原子力発電プラント10の通常運転時の77%〜100%とすることで、原子力発電プラント10の通常運転時と同等の剥離を実現できる。
また、回収工程を実施するための低流速運転では、冷却材の流速は、原子力発電プラント10の通常運転時における冷却材の流速の7%〜50%に設定される。冷却材の流速を原子力発電プラント10の通常運転時の50%以下としたのは、剥離した固体成分(腐食生成物)によるプラント構造材、特に機器への影響を低減するためである。また、冷却材の流速を原子力発電プラント10の通常運転時の7%以上としたのは、冷却材を乱流とすることで、冷却材中の固体成分が例えば原子炉圧力容器12の底部に沈殿することを避けるためである。
固体成分除去装置25は、冷却材の低流速運転時に、冷却材中の剥離した腐食生成物(固体成分)を捕捉して回収し、冷却材中から除去するものである。この固体成分除去装置25は、ろ過装置、遠心分離装置、沈降分離装置のように固体成分を除去可能な装置の少なくとも1台が用いられる。
固体成分濃度測定装置26は、冷却材中の固体成分の濃度を測定するものであり、測定結果は制御装置27へ送信される。この制御装置27は、上述の剥離工程と回収工程のそれぞれを開始、終了させるべく制御するものであり、剥離工程の終了後に回収工程を開始する。
つまり、制御装置27は、図1及び図2に示すように、原子力発電プラント10の長期間停止後の運転再開前に再循環ポンプ19を起動し、原子炉再循環系18と原子炉冷却材浄化系20と給水系配管17の一部と原子炉圧力容器12との間で冷却材を高流速運転により循環させて、プラント構造材の表面から腐食生成物を剥離する剥離工程を開始する。この制御装置27は、固体成分濃度測定装置26により測定された冷却材中の固体成分濃度の上昇率が低下して一定値に至るまでは剥離工程(冷却材の高流速運転)を実施し、一定値に至った時点Taで剥離工程を終了する。
また、制御装置27は、剥離工程の終了後直ちに、再循環ポンプ19の回転数を低下させて冷却材を低流速運転により、原子炉再循環系18と原子炉冷却材浄化系20と給水系配管17の一部と原子炉圧力容器12との間で循環させて、冷却材中の固体成分(腐食生成物)を固体成分除去装置25にて回収して除去する回収工程を開始する。この制御装置27は、回収工程中に、固体成分濃度測定装置26により測定された冷却材中の固体成分濃度が運転基準値まで低下した時点Tbで再循環ポンプ19を停止し、冷却材の低流速運転による回収工程を終了する。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)原子力発電プラント10の長期停止後の運転再開前に、再循環ポンプ19の起動により冷却材を、原子炉再循環系18と原子炉冷却材浄化系20と給水系配管17の一部と原子炉圧力容器12との間で循環させ、剥離工程(冷却材の高流速運転)によりプラント構造材から腐食生成物を剥離し、この剥離した腐食生成物を固体成分として回収工程(冷却材の低流速運転)で固体成分除去装置25により回収する。このように、原子力発電プラント10の長期停止時に原子力発電プラント10のプラント構造材に堆積した固体の腐食生成物を運転再開前に除去することができるので、原子力発電プラント10の長期停止後における運転再開前に、腐食生成物を含む固体成分の濃度を運転基準値以下に低減できる。
[B]第2実施形態(図3)
図3は、本発明に係るプラント長期停止後の運転方法における第2実施形態が適用された原子力発電プラントの一部を示す系統図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の原子力発電プラント30では、1年以上の長期間に亘る停止後に運転を再開しようとする際に、長期間の停止によりプラント構造材の表面に堆積した固体の腐食生成物(鉄の酸化物や水酸化物)を、化学的溶解制御を実施する腐食生成物除去装置33を用いて、運転再開前に除去する。
腐食生成物除去装置33は、第1薬剤注入装置31、第2薬剤注入装置32、金属イオン除去装置としての原子炉冷却材浄化系20のろ過脱塩装置21、金属イオン濃度測定装置34、pH測定装置35、及び制御手段としての制御装置36を有して構成される。原子炉冷却材浄化系20の冷却材浄化系配管24におけるろ過脱塩装置21の下流側に、第1薬剤注入装置31、第2薬剤注入装置32が下流へ向かって順次配設される。また、冷却材浄化系配管24におけるろ過脱塩装置21の上流側に、金属イオン濃度測定装置34、pH測定装置35が上流へ向かって順次配設される。制御装置36は、再循環ポンプ19、第1薬剤注入装置31、第2薬剤注入装置32、金属イオン濃度測定装置34及びpH測定装置35に電気的に接続される。
第1薬剤注入装置31は、腐食生成物を化学的に溶解可能な第1薬剤を、冷却材浄化系配管24内を流れる冷却材中に注入して、プラント構造材の表面に堆積した腐食生成物を化学的に溶解させる。この第1薬剤により腐食生成物が溶解して生成された金属イオン(主に鉄イオン)は、ろ過脱塩装置21により除去される。また、第1薬剤は、液体であれば冷却材にそのまま注入され、電解質の固体(粉体)であれば冷却材に注入されることで水溶液となる。この第1薬剤は、例えばギ酸やシュウ酸を含む有機酸が用いられる。
第2薬剤注入装置32は、第1薬剤を分解可能な第2薬剤を、冷却材浄化系配管24内を流れる冷却材中に注入して、第1薬剤注入装置31により注入された第1薬剤を分解させる。この第2薬剤は、第1薬剤がギ酸やシュウ酸を含む有機酸である場合には過酸化水素水であり、分解に際して更に紫外線を照射させることが好ましい。
金属イオン濃度測定装置34は、第1薬剤により腐食生成物が化学的に溶解して生成された金属イオン(鉄イオン)の濃度を測定する。この金属イオン濃度測定装置34による測定結果は制御装置36へ送信される。また、pH測定装置35は、第1薬剤及び第2薬剤の注入により変化する冷却材のpHを測定する。このpH測定装置35による測定結果も制御装置36へ送信される。
制御装置36は、金属イオン濃度測定装置34及びpH測定装置35からの測定結果に基づいて、第1薬剤注入装置31と第2薬剤注入装置32のそれぞれを制御するものである。つまり、制御装置36は、原子炉再循環系18の再循環ポンプ19を起動させて冷却材を、原子炉再循環系18と原子炉冷却材浄化系20と給水系配管17の一部と原子炉圧力容器12との間で循環させている間に、冷却材浄化系配管24内を流れる冷却材中に第1薬剤注入装置31から第1薬剤を注入する。この第1薬剤の注入により、プラント構造材の表面に堆積した腐食生成物が化学的に溶解され、この溶解により生成された金属イオンがろ過脱塩装置21により除去されることで溶解・除去工程が実施される。
この溶解・除去工程の実施により冷却材中の金属イオン濃度は、当初一旦上昇するものの、ろ過脱塩装置21により除去されることで徐々に低下する。制御装置36は、金属イオン濃度測定装置34により測定された金属イオン濃度が所定値まで低下したときに、第1薬剤注入装置31からの第1薬剤の注入を停止して溶解・除去工程を終了すると共に、冷却材浄化系配管24内を流れる冷却材中に第2薬剤注入装置32から第2薬剤を注入し紫外線を照射することで分解工程を開始する。
この分解工程で注入される第2薬剤の注入量は、冷却材中に注入された第1薬剤の注入量により決定される。更に、制御装置36は、pH測定装置35による測定結果を監視し、分解工程の実施によりギ酸などの有機酸が分解されて冷却材のpHが中性になった段階で、第2薬剤注入装置32による第2薬剤の注入を停止して分解工程を終了する。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、次の効果(2)を奏する。
(2)原子力発電プラント30の長期停止後の運転再開前に、原子炉冷却材浄化系20に設置された第1薬剤注入装置31から冷却材中に、プラント構造材に堆積した腐食生成物を化学的に溶解可能な第1薬剤を注入し、この腐食生成物の溶解により生成された金属イオンを原子炉冷却材浄化系20のろ過脱塩装置21で除去する溶解・除去工程が実施される。このように、原子力発電プラント30の長期停止時にプラント構造材に堆積した固体の腐食生成物を運転再開前に除去することができるので、原子力発電プラント30の長期停止後における運転再開前に、腐食生成物を含む固体成分の濃度を運転基準値以下に低減できる。
尚、本第2実施形態において、溶解・除去工程及び分解工程を実施する際には、原子炉再循環系18の再循環ポンプ19を必ずしも起動させる必要はなく、再循環ポンプ19を停止させて原子炉冷却材浄化系20におけるプラント構造材に堆積した腐食生成物を除去するようにしてもよい。
[C]第3実施形態(図4、図5)
図4は、本発明に係るプラント長期停止後の運転方法における第3実施形態が適用された原子力発電プラントの原子炉冷却材浄化系の一部を示す構成図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の原子力発電プラント40では、1年以上の長期間に亘る停止後に運転を再開しようとする際に、長期間の停止によりプラント構造材の表面に堆積した固体の腐食生成物(鉄の酸化物や水酸化物)を、電気化学的制御を実施する腐食生成物除去装置41を用いて、運転再開前に除去する。
腐食生成物除去装置41は、対極電極42、電位制御手段としての電位制御装置43、原子炉冷却材浄化系20のろ過脱塩装置21(図1)、及び参照電極44を有して構成される。対極電極42及び参照電極44は例えば原子炉冷却材浄化系20に設置される。また、電位制御装置43は、対極電極42、参照電極44、及び内表面に腐食生成物が堆積した冷却材浄化系配管24に電気的に接続される。
対極電極42は、冷却材浄化系配管24の内部に、この冷却材浄化系配管24の内表面から離間して配置され、その内表面に腐食生成物が堆積した冷却材浄化系配管24との間に電流を誘導可能とする。また、参照電極44は、電位制御装置43が対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与する電位を計測するために用いられるものであり、例えば銀塩化銀電極(S.S.E)である。
電位制御装置43は、冷却材浄化系配管24内に冷却材が流動または停止した状態で、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に後述の所定の電位を付与して、これらの対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に電流を誘導し、冷却材浄化系配管24の内周面に堆積した腐食生成物を電気化学的に溶解して除去するよう制御する。腐食生成物が電気化学的に溶解されて生成された金属イオンは、原子炉冷却材浄化系20のろ過脱塩装置21により除去される。また、電位制御装置43は、対極電極42と冷却材浄化系配管24間に付与する電位と共に、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に流れる電流をそれぞれ計測する。
ここで、電位制御装置43は、対極電導42と冷却水浄化系配管24との間の電位を、実際には、参照電極44を用いて対極電極42と参照電極44との間の電位として計測し、更に参照電極44を標準水素電極と仮定したときの電位の値(標準水素電極(S.H.E)比較の値)に換算する。
電位制御装置43が対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与する所定の電位は、プラント構造材(例えば冷却材浄化系配管24)に堆積した腐食生成物が電気化学的に不安定になる領域で、且つ冷却材浄化系配管24内を流れる冷却材(水)が電気化学的に安定した領域となる電位である。
具体的には、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与される電位は、標準水素電極比較で、冷却材がpH7のときに−0.42VvsS.H.E〜−0.25VvsS.H.E、または0.91VvsS.H.E〜1.06VvsS.H.Eであり、前記プラント水がpH8のときに0.81VvsS.H.E〜1.00VvsS.H.Eであり、前記プラント水がpH6のときに−0.36VvsS.H.E〜−0.01VvsS.H.E、または1.00VvsS.H.E〜1.12VvsS.H.Eである。
対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与される電位は、水が電気化学的に安定した領域にあり、且つ例えば鉄酸化物が電気化学的に不安定な領域にあるときには、水の分解により発生する水素などの心配をせずに鉄酸化物を電気化学的に溶解できる。例えば、図5に示すように、pH7の水質を仮定した場合、鉄酸化物の安定領域Aは、標準水素電極比較で−0.25VvsS.H.Eを越え且つ0.91VvsS.H.E未満の電位範囲である。一方、pH7での水の安定領域Bは、理論上−0.41VvsS.H.Eから0.82VvsS.H.Eの電位範囲であるが、実際の水の分解反応には活性化エネルギーが必要になるので、水の分解反応が発生しない電位範囲は広くなって、−0.42VvsS.H.E〜1.06VvsS.H.Eになる。
従って、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与される電位が−0.42VvsS.H.E〜−0.25VvsS.H.Eの電位範囲では、対極電極42において水素が発生することがないため、冷却材浄化系配管24の腐食生成物を安全に溶解できる。また、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に付与される電位が0.91VvsS.H.E〜1.06VvsS.H.Eの電位範囲では、冷却材浄化系配管24の腐食生成物を溶解できるものの、対極電極42から水素が発生する恐れがあるため、水(冷却材)を循環させるなどの対策が必要になる。
電位制御装置43は、上述のごとく、対極電気42と冷却材浄化系配管24との間に、この冷却材浄化系配管24に堆積した腐食生成物が電気化学的に不安定な領域で且つ冷却材(水)が電気化学的に安定した領域となる電位を付与して、冷却材浄化系配管24の腐食生成物を電気化学的に溶解して除去する電気化学的制御を実施する。更に、電位制御装置43は、対極電極42と冷却材浄化系配管24との間に流れた電流の積算値が所定値に到達した段階で、冷却材浄化系配管24に堆積した腐食生成物の大部分が溶解したと推定して、電気化学的制御を終了する。上述の電流積算値の所定値は、冷却材浄化系配管24に堆積した腐食生成物の大部分を溶解させるに必要な電流値である。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、次の効果(3)を奏する。
(3)原子力発電プラント40の長期停止後の運転再開前に、プラント構造材(例えば冷却材浄化系配管24)の内表面から離間した対極電極42とプラント構造材(例えば冷却材浄化系配管24)との間に所定の電位を付与し、プラント構造材(例えば冷却材浄化系配管24)の腐食生成物を電気化学的に溶解して除去する。このように、原子力発電プラント40の長期停止後にプラント構造材に堆積した固体の腐食生成物を運転再開前に除去することができるので、原子力発電プラント40の長期停止後における運転再開前に、腐食生成物を含む固体成分の濃度を運転基準値以下に低減できる。
尚、本第3実施形態の電気化学的制御による腐食生成物の溶解は、電位を制御可能な範囲が狭い領域に限られるので、局所的な対応が必要な箇所、例えば上述のような原子炉冷却材浄化系20等に限定して適用される。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。例えば、本実施形態では、プラントは原子力発電プラント10、30、40の場合を述べたが、火力発電プラント等の発電プラントや化学プラントなどであってもよい。
10 原子力発電プラント
19 再循環ポンプ(流量調整手段)
20 原子炉冷却材浄化系
21 ろ過脱塩装置(金属イオン除去装置)
22 腐食生成物除去装置
24 冷却材浄化系配管
25 固体成分除去装置
26 固体成分濃度測定装置
27 制御装置(制御手段)
30 原子力発電プラント
31 第1薬剤注入装置
32 第2薬剤注入装置
33 腐食生成物除去装置
34 金属イオン濃度測定装置
36 制御装置(制御手段)
40 原子力発電プラント
41 腐食生成物除去装置
42 対極電極
43 電位制御装置(電位制御手段)

Claims (15)

  1. プラントを長期間停止した後に運転を再開するプラント長期停止後の運転方法であって、
    前記プラントの長期停止時に前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を、プラント水流速制御、化学的溶解制御、電気化学的制御の少なくとも1つを実施して、運転再開前に除去することを特徴とするプラント長期停止後の運転方法。
  2. 前記プラント水流速制御は、プラント内を流れるプラント水の高流速運転により腐食生成物を構造材から剥離する剥離工程と、剥離した前記腐食生成物を前記プラント水の低流速運転により固体成分除去装置にて回収する回収工程と、を順次実施する制御であることを特徴とする請求項1に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  3. 前記剥離工程における高流速運転の流速は、プラントの通常運転時におけるプラント水の流速の77%〜100%であることを特徴とする請求項2に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  4. 前記剥離工程におけるプラント水の温度は、0℃〜50℃であることを特徴とする請求項2または3に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  5. 前記剥離工程は、プラント水中の腐食生成物を含む固体成分の濃度の上昇率が低下して前記濃度が一定値に至った段階で終了して回収工程へ移行し、この回収工程は、前記濃度が運転基準値まで低下した段階で終了することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  6. 前記化学的溶解制御は、腐食生成物を化学的に溶解可能な第1薬剤を用いて前記腐食生成物を化学的に溶解し、この溶解により生成された金属イオンを除去する溶解・除去工程と、第2薬剤を用いて前記第1薬剤を分解する分解工程と、を順次実施する制御であることを特徴とする請求項1に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  7. 前記溶解・除去工程は、プラント水中の金属イオン濃度が所定値まで低下したときに終了して分解工程へ移行することを特徴とする請求項6に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  8. 前記電気化学的制御は、構造材の表面から離間して配置された電極と前記構造材との間に、前記構造材に堆積した腐食生成物が電気化学的に不安定な領域で且つプラント内を流れるプラント水が電気化学的に安定した領域となる電位を付与することで、前記腐食生成物を前記プラント水中に電気化学的に溶解して除去する制御であることを特徴とする請求項1に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  9. 前記電極と構造材との間に付与する電位は、標準水素電極比較で、プラント水がpH7のときに−0.42VvsS.H.E〜−0.25VvsS.H.E、または0.91VvsS.H.E〜1.06VvsS.H.Eであり、前記プラント水がpH8のときに0.81VvsS.H.E〜1.00VvsS.H.Eであり、前記プラント水がpH6のときに−0.36VvsS.H.E〜−0.01VvsS.H.E、または1.00VvsS.H.E〜1.12VvsS.H.Eであることを特徴とする請求項8に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  10. 前記電気化学的制御は、電極と構造材との間に流れた電流の積算値が所定値に到達して段階で、腐食生成物が溶解したと推定して終了することを特徴とする請求項8または9に記載のプラント長期停止後の運転方法。
  11. プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、
    前記プラント内を流れるプラント水の流速を調整し、前記腐食生成物を剥離させるべく前記プラント水を高流速運転させる流速調整手段と、
    この流速調整手段により前記プラント水が低流速運転された際に、前記高流速運転で前記構造材から剥離した前記腐食生成物を固体成分として回収し除去する固体成分除去装置と、
    前記プラント水中の前記固体成分の濃度を測定する固体成分濃度測定装置と、
    この固体成分濃度測定装置により測定された前記固体成分濃度の上昇率が低下して一定値に至るまでは前記流速調整手段にて高流速運転を実施させ、前記一定値に至ったときに前記流速調整手段にて低流速運転を実施させるよう制御する制御手段と、を有することを特徴とする腐食生成物除去装置。
  12. 前記制御手段は、固体成分濃度測定装置により測定された固体成分濃度が運転基準値以下になったときに、流速調整手段による低流速運転を終了させるよう制御することを特徴とする請求項11に記載の腐食生成物除去装置。
  13. プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、
    前記プラント内を流れるプラント水中に、前記腐食生成物を化学的に溶解可能な第1薬剤を注入する第1薬剤注入装置と、
    前記第1薬剤を分解可能な第2薬剤を前記プラント水中に注入する第2薬剤注入装置と、
    前記第1薬剤により前記腐食生成物が化学的に溶解して生成された金属イオンを除去する金属イオン除去装置と、
    前記プラント水中の前記金属イオンの濃度を測定する金属イオン濃度測定装置と、
    この金属イオン濃度測定装置により測定された前記金属イオン濃度が所定値まで低下したときに、前記第1薬剤注入装置からの前記第1薬剤の注入を停止すると共に、前記第2薬剤注入装置から前記第2薬剤を注入するよう制御する制御手段と、を有することを特徴とする腐食生成物除去装置。
  14. プラントの長期間停止時に、前記プラントを構成する構造材に堆積した固体の腐食生成物を除去する腐食生成物除去装置であって、
    前記構造材の表面から離間して配置された電極と、
    この電極と前記構造材との間に、前記構造材に堆積した前記腐食生成物が電気化学的に不安定な領域で且つ前記プラント内を流れるプラント水が電気化学的に安定した領域となる電位を付与することで、前記腐食生成物を前記プラント水中に電気化学的に溶解して除去するよう制御する電位制御手段と、を有することを特徴とする腐食生成物除去装置。
  15. 前記電位制御手段は、電極と構造材との間に流れた電流の積算値が所定値に到達した段階で、前記電極と前記構造材間への電位の付与を終了するよう制御することを特徴とする請求項14に記載の腐食生成物除去装置。
JP2014057006A 2014-03-19 2014-03-19 原子力発電プラント長期停止後の運転方法及び原子力発電プラントの腐食生成物除去装置 Active JP6437206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057006A JP6437206B2 (ja) 2014-03-19 2014-03-19 原子力発電プラント長期停止後の運転方法及び原子力発電プラントの腐食生成物除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057006A JP6437206B2 (ja) 2014-03-19 2014-03-19 原子力発電プラント長期停止後の運転方法及び原子力発電プラントの腐食生成物除去装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015179040A true JP2015179040A (ja) 2015-10-08
JP6437206B2 JP6437206B2 (ja) 2018-12-12

Family

ID=54263184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014057006A Active JP6437206B2 (ja) 2014-03-19 2014-03-19 原子力発電プラント長期停止後の運転方法及び原子力発電プラントの腐食生成物除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6437206B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56154699A (en) * 1980-04-30 1981-11-30 Tokyo Shibaura Electric Co Feedwater cleaning device of atomic power plant, and its operation method
JPS59138993A (ja) * 1983-01-31 1984-08-09 株式会社日立製作所 復水の浄化方法
JPH032697A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Science & Tech Agency 微粒子研磨材による配管内面に強固に付着している放射性腐食生成物及び放射性汚染物を除去する流動研磨除染法及び装置
JP2004205245A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Hitachi Ltd 化学除染方法
JP2007024644A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Hitachi Ltd 原子力プラント構成部材への放射性核種の付着抑制方法及び成膜装置
JP2007064634A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 化学除染方法及びその装置
JP2008045924A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Toshiba Corp 原子力発電プラントのクロム付着抑制装置およびそのクロム付着抑制方法
JP2009222584A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 沸騰水型原子力プラントの放射線被ばく低減方法及び沸騰水型原子力プラント
JP2011007786A (ja) * 2009-05-29 2011-01-13 Toshiba Corp 放射性物質付着抑制方法および装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56154699A (en) * 1980-04-30 1981-11-30 Tokyo Shibaura Electric Co Feedwater cleaning device of atomic power plant, and its operation method
JPS59138993A (ja) * 1983-01-31 1984-08-09 株式会社日立製作所 復水の浄化方法
JPH032697A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Science & Tech Agency 微粒子研磨材による配管内面に強固に付着している放射性腐食生成物及び放射性汚染物を除去する流動研磨除染法及び装置
JP2004205245A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Hitachi Ltd 化学除染方法
JP2007024644A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Hitachi Ltd 原子力プラント構成部材への放射性核種の付着抑制方法及び成膜装置
JP2007064634A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 化学除染方法及びその装置
JP2008045924A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Toshiba Corp 原子力発電プラントのクロム付着抑制装置およびそのクロム付着抑制方法
JP2009222584A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 沸騰水型原子力プラントの放射線被ばく低減方法及び沸騰水型原子力プラント
JP2011007786A (ja) * 2009-05-29 2011-01-13 Toshiba Corp 放射性物質付着抑制方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6437206B2 (ja) 2018-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6386338B2 (ja) アンモニア含有排水の処理装置および処理方法
JP2014044190A (ja) 原子力プラントの構成部材への貴金属付着方法
JP6620081B2 (ja) 原子力プラントの炭素鋼部材への貴金属の付着方法及び原子力プラントの炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法
JP5574828B2 (ja) 放射性物質付着抑制方法および装置
JP6619717B2 (ja) 原子力プラントの炭素鋼部材への貴金属の付着方法及び原子力プラントの炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法
JP6427378B2 (ja) アンモニア溶解水供給システム、アンモニア溶解水供給方法、およびイオン交換装置
JP2012247322A (ja) プラント構成部材への白金皮膜形成方法
JP6437206B2 (ja) 原子力発電プラント長期停止後の運転方法及び原子力発電プラントの腐食生成物除去装置
JP2011247651A (ja) プラント構成部材へのフェライト皮膜形成方法
JP2007266477A (ja) 半導体基板洗浄システム
JP5317650B2 (ja) プラント構成部材の表面へのフェライト皮膜の形成方法及びフェライト皮膜形成装置
JP6751044B2 (ja) 原子力プラントの炭素鋼部材への貴金属の付着方法、及び原子力プラントの炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法
JP6868545B2 (ja) プラントの炭素鋼部材の腐食抑制方法
JP5363848B2 (ja) 金属材料の酸洗処理方法および酸洗処理設備
JP2017138139A (ja) 化学除染方法並びに化学除染装置及びこれを用いる原子力プラント
JP6751010B2 (ja) 放射性物質付着抑制皮膜の形成方法
JP7001534B2 (ja) 原子力プラントの構造部材への放射性核種の付着抑制方法
JP2874943B2 (ja) 原子炉停止法
JP2015028432A (ja) 原子力プラントの炭素鋼部材の化学除染方法
JP6894862B2 (ja) 原子力プラントの炭素鋼部材への放射性核種付着抑制方法
JP5467137B2 (ja) プラント構成部材の表面へのフェライト皮膜の形成方法及びフェライト皮膜形成装置
JP4771994B2 (ja) フェライト皮膜形成後における溶液の処理方法
JP2014098192A (ja) 原子力プラントにおける炭素鋼部材へのフェライト皮膜形成方法及び皮膜形成装置
JP2019157215A (ja) プラントの炭素鋼部材の腐食抑制方法
JP2020187007A (ja) 薬剤注入装置および薬剤注入方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171010

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171017

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20171127

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20171128

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20171222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6437206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150