JP2015178945A - 冷媒分流器 - Google Patents

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寛 ▲高▼田
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【課題】 従来の多数の分流をする冷媒分流器は母材面や構造面から生じる課題として、ロー付時の加熱による母材の劣化、ロー付部のロー材浸透長の制限や阻害、ロー付作業性の悪さ等があり、分流器本体やロー付部の破壊強度や気密性を低下させていた。また、多様な状態の流入冷媒を制御して多数の均等あるいは不等分流をする場合、一固体の冷媒分流器で対応できないため、多種多様な冷媒分流器が提供されており、冷媒分流器の標準化が図れず安価にでず、高精度の冷媒気液の均一化にも限界があった。【解決手段】 分流器本体を外体と冷媒制御部を設けた内体で構成し、冷媒入口部と冷媒制御部の間にオリフィスを設け、該外体と該内体の側面に溝を設け、該外体に該内体を嵌装することで分流器本体を形成し、同時に該溝が分流管挿入部を形成し、該分流管挿入部に分流管を挿入しロー付することで冷媒分流器を形成したことを特徴とする冷媒分流器である。【選択図】図5

Description

本発明は、多数の均等または不等分流をする冷媒分流器に関する。
従来の多数の分流をする冷媒分流器は、例えば鍛造品や型材からなる分流器本体に分流管挿入部を設けたもの(特許文献1特開平11−257801、図21鍛造一体型冷媒分流器)、金属管や容器体からなる分流器本体に分流管挿入部を設けたもの(特許文献2特開2002−39644)、樹脂製の部材を内封した金属容器体の分流器本体に分流管挿入部を設けたもの(特許文献3特開2001−304722)、分流器本体が外套部材と分流管挿入部を設けた接続部材からなるもの(特許文献4特開2005−114214)等、用途に応じて多種多様な分流器本体や分流管挿入部を設けた冷媒分流器が提供されていた。
また、従来の流入冷媒を制御して多数の均等あるいは不等分流を行う冷媒分流器は、例えば円錐状の突起(本発明では冷媒制御部)を設けて複数方向の均等分流を図ったもの(特許文献5特開2000−274884)、密閉状の容器体に樹脂製の分流機能部材(本発明では冷媒制御部)を設けて均等分流を図ったもの(特許文献3特開2001−304722)、流入冷媒を収束する流入口(本発明ではオリフィス体)を設けて二固体の流入管接続部材で分岐通路を形成し均等分流を図ったもの(特許文献2特開2002−39644)、接続部材に流入冷媒を収束する凹部(本発明では冷媒制御部)を設けて偏流対応と均等分流を図ったもの(特許文献4特開2005−114214)、衝突部と流出口形成板を設けて均等、不等分流を図ったもの(特許文献6特開2002−39645)、分流器本体に絞り部(本発明ではオリフィス体)と凹球面状部(本発明では冷媒制御部)を設け均等分流を図ったもの(特許文献1特開平11−257801)、単に均等分流を図ったもの(図21鍛造一体型冷媒分流器)、遠心力により気液分離を図ったもの(特許文献7特開2012−32109)等、冷媒制御をする多種多様な分流器本体で形成する冷媒分流器が提供されていた。
従来技術の参考文献
特開 平11−257801 特開2002−39644 特開2001−304722 特開2005−114214 特開2000−274884 特開2002−39645 特開2012−32109
そのために、次のような課題があった。
第一に、従来の多数の分流をする冷媒分流器は、近年の脱フロン化に伴う高圧冷媒に対応するために、ロー付け部の破壊強度やロー付け部の品質を向上する必要がある。しかしながら、[背景技術]の説明から明らかなように、従来の冷媒分流器は冷媒制御面への対応を主体にしており、ロー付け部の構造に配慮されない状況にあった。そのために、分流器本体の母材への熱影響、ロー付け部のロー材浸透長の制約、ロー付け条件の悪さ等から、分流器本体の破壊強度やロー付け部の気密性等の冷媒分流器本来の重要な品質が阻害される結果になっていた。すなわち、冷媒分流器形成時のロー付けによる過熱影響による母材の劣化やロー付け部のロー材浸透不足に起因する破壊強度の低下、母材やロー付け部のスローリーク(経年的なガス漏れ)等、分流器本体の材質面や構造面から生じる課題があった。特にスローリークについては、フロン系ガスの流出を生じることで、近年の地球環境面において大きな課題であった。
例えば鍛造品や型材からなる分流器本体に分流管挿入部を設けたもの(特許文献1特開平11−257801、図21鍛造一体型冷媒分流器)は、ロー付時の母材の酸化防止やロー材浸透の補助材としてフラックスを使用するが、構造上フラックスの残留が生じ易く気密性低下の要因となった。また、母材と分流管との質量差が大きく、ロー付け時の過熱による母材への熱影響軽減のため、母材の均一予熱に時間と技術を要した。また、ロー付け後の急冷による母材のクラック発生リスクが高く、結果として冷媒分流器の破壊強度や気密性を損なうリスクを高めていた。また、母材に鍛造品等を使用した場合、銅メッキをすればフラックスなしでロー付できるが、分流器本体の構造上生じる不均一な厚さのため、ロー付け部のメッキ厚を必要膜厚にすることが難しく高価にもなり、前述の構造上や材質面の課題も解消できなかった。特に、汎用品として多用される従来の図21鍛造一体型冷媒分流器等は、以上に述べた課題が顕著であった。
また、複数回のロー付け加熱が必要な構造の場合、複数回のロー付け加熱よる分流器本体の母材の劣化や後ロー付け時の前ロー付け部への熱影響によるロー付け部の品質低下を引き起こすリスクがあり、母材やロー付け部の破壊強度や経年的な気密性低下(経年的なガス漏れ)を生じる原因となっていた。また、ロー付け作業面に熟練度を必要とし、製造面において多くの制約があった。例えば、外套部材と分流管挿入部を設けた接続部材からなる分流器本体(特許文献2特開2002−39644)では、流入管接続部材と流出管接続部材と分流管を同時にロー付けできる構造としているが、構造上各部材の質量差があるのは明らかであり、容易なロー付けとはならないものである。また、ロー材を外套部材と接続部材、接続部材と分流管の両方同時に浸透させることが必要であるが、構造上容易でないことは明らかである。
また、分流管挿入部としてブロック体を必要とする冷媒分流器(特許文献4特開2005−114214)では、ブロック体と外套部材、ブロック体と分流管の複数回のロー付け加熱による母材の劣化や前ロー付け部への加熱による品質影響が生じるリスクがあった。
また、ロー付け条件が課題となる構造として、例えば樹脂製の分流機能部材を内封した金属容器体の分流器本体に分流管挿入品を設けたもの(特許文献3特開2001−304722)の場合、構造上から分流機能部材への熱影響を避ける必要があるため、該分流機能部材部分を外部から冷却しながらロー付する必要があり、ロー材の浸透が阻害されるリスクが大きく、ロー付け部の破壊強度や気密性を阻害する課題があった。
また、例えば冷媒分流器(特許文献5特開2000−274884)の場合、出口側がクローバー形の形状の分流器本体に冷媒分流プレートを装着し分流管をロー付けするが、ロー付けクリアランスを確保するために補助部材を必要とし、分流管が異径の場合や分流数等により、種々の補助部材が必要となる構造であり、冷媒分流器の標準化を図り難いものであった。
以上の例[0006]から[0010]の説明から明らかなように、従来から種々の冷媒の制御に応じて冷媒分流器が提供され、その結果、様々な制約のある分流管挿入部が設けられることになっていた。すなわち、冷媒分流器の用途が優先され、冷媒分流器として最も重要なロー付け部の破壊強度や気密性、経年的なガス漏れ防止等に十分配慮されていなかった。そのため今後の冷媒高圧化、環境汚染防止、省資源化に安価に対応できる冷媒分流器が必要とされていた。
第二に、流入冷媒を制御し気液を均一化均等あるいは不等分流する従来の冷媒分流器は、冷媒制御部やオリフィス部が一個体の冷媒分流器毎に固定化された構造であった。すなわち、流入冷媒は気液の混合状態、動圧と静圧の割合、流入までの配管の配置や形状による偏流、冷媒分流器の取付け時の傾きによる重力影響による偏流等の多様な状態で冷媒分流器に流入する。このような冷媒を制御して気液を均一化し、多数の均等または不等分流をするのに、様々な冷媒制御部を設けた多種多様な分流器本体が提供されていた。すなわち、用途毎に設計された各冷媒サイクルにおける流入冷媒の状態毎に冷媒制御部やオリフィス体を設けた分流器本体が提供され、分流器本体及び冷媒分流器の標準化が全く図れなかった。また、近年の省エネルギー化の取組みで、更なる高精度で気液を均一化均等分流による高性能化が要望されており、例えば冷媒分流器が接合される熱交換器の性能向上を図るために、更に新たな冷媒分流器が開発される状況にあり、冷媒分流器及び分流器本体の多種多様化が益々増加する状況にあった。
例えば従来の冷媒分流器で分流器本体に円錐状の突起を設けて気液の均一化を図り、三〜四方向の均等分流を図ったもの(特許文献5特開2000−274884)では、設置状況による課題があった。すなわち、冷媒分流器を中心軸に対して熱交換器等に傾けて取付けた場合、流出冷媒が円錐状の突起(本発明では冷媒制御部)の中心に衝突しない場合が生じ、均等分流が阻害されることになった。また、冷媒制御部を可変にできる構造とは言えなかった。
また、接続部材に流入冷媒を収束する凹部(本発明では冷媒制御部)を設けて偏流対応を計り均等分流を図ったもの(特許文献4特開2005−114214)では、凹部を設けて偏流対応しているが、他の実施例を使用時は、分流管挿入部を設けたブロック体全体を変更する必要があり、容易で安価に変更できる構造とは言えず、また、従来技術を自在に利用できるものではなかった。
また、分流器本体に絞り部(本発明ではオリフィス体)と凹球面状部(本発明では冷媒制御部)を設けて気液混合を促進し均等分流を図ったもの(特許文献1特開平11−257801)では、絞り部で偏流を制御し凹球面状部で気液混合を図り均等分流するが、不等分流に対応できる構造とはなっておらず、また、更に高精度な均一均等化を図るために冷媒制御部やオリフィス体を可変にする場合、一体型は勿論であるが分割型の分流器本体に別途器体を必要とし、容易に構造変更できるものではなかった。
また、従来から汎用品として使用されてきた多数の均等分流をする冷媒分流器(図21鍛造一体型冷媒分流器)は、本体にテーパ孔(本発明ではオリフィス体)と簡易な均等分流を図る凸部(本発明では冷媒制御部)を設けているが、固定された冷媒制御部であり、また、気液均一化を図れる機能は設けられていなかった。
また、遠心力を利用して偏流を制御し気液を分離するもの(特許文献7特開2012−32109)では、分流器本体の接線方向から冷媒を流入し、冷媒の動圧を利用して球体状の壁面を回走(特許文献7では旋回)させ、遠心力と重力により冷媒液と気体に分離し、更に頚部(本発明ではオリフィス部)で冷媒液を収束し増速した後分流するが、頚部を分離冷媒液が通過時に分離気体を巻き込み騒音が生じる課題があった。
以上の例[0013]から[0017]の説明から明らかなように、流入冷媒の気液の多様な状態に対応して様々な冷媒制御部やオリフィス体を設けた冷媒分流器が提供されていたが、最適の冷媒制御部やオリフィス体を自在に選択でき、しかも容易に装着できる構造のものは提供されていなかった。従って、更に高精度で均一化均等分流することには限界があり、接合する熱交換器や冷媒サイクル全体の高性能化が図れず、また、多くの従来技術を有効に活用することもできず、冷媒分流器の多種類化により標準化もできないことが今後の課題となっていた。
また、資源面の観点から見た場合、材料を安価で豊富にある鉄材を利用することが望ましい。従って、加工の容易さも考慮すると、分流器本体の部品を鉄製板材にし、銅メッキ等ロー付けに最適なメッキ(例えば分流管と同質のメッキ等)をすれば希少で高価な金属材料を使わず格段に安価になる。しかしながら、従来の冷媒分流器では長年実現することができず、資源効果や価格効果を出せなかった。特に、分流管挿入部等は、破壊強度を確保するためロー材を十分浸透させる必要があり、メッキ後に最適なロー付けクリアランスとなる精密なメッキ膜厚が要求され、メッキ膜厚を容易に均一に施せるメッキに最適な分流器本体が求められていた。すなわち、分流器本体や形成部品が均一な肉厚(板厚)であり、簡単でメッキ液抜けのよい構造であることが不可欠であった。これらの課題を解消する資源効果の大きな新たな冷媒分流器が要望されていた。
本発明の冷媒分流器は、以上に説明した課題を解決する手段として、第一に、簡単な構造の分流器本体でありながら、ロー材の浸透やロー付け自体が容易で、十分なロー材浸透長を確保することができ、かつ、ロー付け時に母材やロー付け部に加熱による悪影響が生じない冷媒分流器であり、第二に、多様な流入冷媒の状態に対応して制御する最適の冷媒制御部やオリフィス体を選択装着することができ、どのような状態の流入冷媒であっても、高精度で気液を均一化し均等あるいは不等分流することを一個体の分流器本体で実現した従来にはない冷媒分流器である。
また、従来技術の例で説明したように、多様な流入冷媒を制御して気液を均一化し均等あるいは不等分流する多くの従来技術の活用が一個体の分流器本体で出来ることを特徴とする従来にはなかった冷媒分流器である。
すなわち、本発明の分流器は分流器本体を金属板の外体と内体の二部品で構成し、両端開の容器体の一端に冷媒流入部を設け他端に内体を嵌装する装着部を設けた該外体に、凸状の容器体の該凸状部に可変な冷媒制御部を接合した該内体を、冷媒流入部に向かって凸となるように該装着部に嵌装することで分流器本体を形成し、該外体側面に設けた多数の溝と該内体側面に設けた多数の溝で分流管挿入部を形成し、該分流管挿入部に分流管を挿入しロー付することで冷媒分流器を形成する冷媒分流器であって、該冷媒流入部と該冷媒制御部の間にオリフィスを設けたことを特徴とする冷媒分流器である。
分流器本体を金属板の外体に金属板の内体を嵌装する簡単な構造としたことで軽量安価にできた。また、外体と内体の側面に設けた溝が、分流器本体の強度を高めることから、更に薄肉化による軽量化が図れ、熱交換器等に取付けた場合の重量面の負担が軽減され、振動等による接続配管の破壊防止のための補強を簡易にすることができた。
分流管挿入部を金属板の外体と内体の側面に設けた溝で形成する構造としたことで、ロー付けが容易になりロー付け部の品質を高められた。また、前述の構造上の利点でロー材浸透長に制約がなく、十分な浸透長をとれることで破壊強度を常に確保でき、今後の更なる高圧冷媒化への対応ができた。更に、一工程のロー付けで分流器本体と分流管をロー付けできる構造に形成したことで、ロー付け時の複数回加熱や長時間加熱による母材の劣化やロー付け部への熱影響がないことでロー付け部の品質が向上し、スローリーク(経年的なガス漏れ)を生じにくい冷媒分流器を提供することができた。
分流器本体を外体と内体で構成し、該外体と該内体を嵌装して分流管挿入部を形成した後、一工程のロー付けで該外体と該内体と分流管をロー付けすることで冷媒分流器を形成するコンパクトで軽量な構造にしたことで、冷媒サイクル内での取付け性に優れた冷媒分流器を提供することができた。
外体と内体を金属製で同程度の板厚の板材で形成したことで、メッキに最適な均一な肉厚、簡単でメッキ液抜けのよい構造となり、しかも、金型による精密なプレス加工ができることで、メッキ後のロー付け部をロー付けに最適なクリアランスにすることができた。尚、外体と内体を鉄板製とした場合、安価になる上に分流器本体の強度を増すことで更に薄肉化を図ることができる。また、地球上に豊富な鉄資源を活用できる資源効果が生じる。
内体に冷媒制御部を設け、オリフィス体を装着できる構造としたことで、流入冷媒の状態に応じて冷媒制御部やオリフィス体を選択、取替えが自在となり、最適な冷媒制御部を該内体に設けて外体に嵌装し、最適なオリフィス体を装着した後、分流管をロー付けすることで冷媒分流器を形成する構造にしたことで、該外体や該内体そのものを変更することなく、流入冷媒の気液の混合状態、動圧と静圧の割合、流入までの配管の配置や形状による偏流等を制御して、高精度で均一な冷媒を均等あるいは不等分流することが容易にでき、例えば接合する熱交換器等の性能を高めることで、冷媒サイクル全体のコストダウンが図れた。また、冷媒分流器の標準化についても格段に図れることになった。また、冷媒制御及び流入冷媒を遠心力を利用し気液分離をすることにも対応できた。しかも、本発明の冷媒分流器は分流器本体の形状によって機能が制限を受けることがなく、あらゆる形状の分流器本体に対応が可能である。
また、本発明の冷媒分流器は、冷媒制御や均等あるいは不等分流等の多数の従来技術を活用できる構造を実現したことで、従来技術の効果を事前に把握でき、多様な流入冷媒の状態に対応する冷媒制御部やオリフィス体の選択を容易にし、高精度で気液を均一化し均等あるいは不等分流する冷媒分流器を短期に開発することができた。
また、冷媒制御部を内体に一体に設けた場合でも、前述[0023]から[0028]に示した本発明の冷媒分流器の効果に変わりがなく、構造上よりコンパクトにできることで使い勝手が更によくなる。
以下、本発明の冷媒分流器の実施例について、図面に基づいて説明する。
(イ)図1で外体(1)は中心線に対称な円錐台形の両端開の容器体で、ロー付に適した金属板で形成され、一端開の中心に冷媒流入部(1a)、他端開口部(1b)に内体(2)を嵌装する装着部(3)を設ける。
(ロ)外体(1)の内側面の一部に冷媒流入部(1a)の方向に向かう多数の円弧状の溝1(1c)を設ける。
(ハ)図2で示すように、内体(2)は中心線に対称な円錐台形の両端開の凸状の容器体で、外体(1)と同材質で同程度の板厚で形成され、内体(2)の外側面に、多数の円弧状の溝2(2a)を凸状部(2b)の方向に向かうように設ける。
(ニ)図3、図4に示すように、溝1(1c)、溝2(2a)は外体(1)と内体(2)にそれぞれ同数を設け、内体(2)を外体(1)の装着部(3)に嵌装し分流器本体(B)が形成されると同時に分流管挿入部(6)を形成するように配置する。
(ホ)分流管挿入部(6)は、外体(1)の装着部(3)に内体(2)を嵌装した時に、ロー付に最適なクリアランス(0.1−0.2mm)と必要なロー材浸透長となるように、溝1(1c)、溝2(2a)を形成する。
(ヘ)図2で内体(2)は外体(1)の装着部(3)に嵌装するように形成し、図3に示すように、内体(2)の一端開の凸状部(2b)に軸対称に形成された冷媒制御部(4)を溶接することで、冷媒流入部(1a)と同軸上に位置する。冷媒制御部(4)の接合は、気密性を確保できれば一般的な接合方法でも差し支えない。尚、凸状部(2b)は本実施例では開であるが閉でも差し支えない。この場合、気密性の課題が皆無で、冷媒制御部(4)が使用時に外れなければ、内体(2)にカシメや接着等で接合してもよい。
(ト)図3、図4に示すように、装着部(3)は内体(2)を外体(1)の装着部(3)に嵌装した時、ロー付けに最適なクリアランス(前述)で必要なロー材浸透長となるように形成する。
(チ)図3に示すように、冷媒制御部(4)の中心線と同軸上になるように形成された金属板製のオリフィス体(5)を、冷媒流入部(1a)と冷媒制御部(4)の間に装着する。本実施例では、冷媒流入部(1a)の入口接続管(7)を接合する拡管部(1d)で入口接続管(7)の下部に装着する。オリフィス体(5)は、導管部(5a)にてテーパを設け流出孔(5b)に向かって収束するように形成され、入口接続管(7)をロー付けすることで固定される。従って、オリフィス体(5)は冷媒流入部(1a)と冷媒制御部(4)の間に位置し、冷媒流入部(1a)、冷媒制御部(4)、オリフィス体(5)が同軸上に位置する。尚、オリフィス体(5)は、入口接続管(7)ロー付け時に熱影響を受けないようにすれば樹脂製でもよい。また、オリフィス体(5)の流出孔(5b)の径は、必要流出速度、流入冷媒量、流入冷媒の動圧(あるいは流速)等の条件を考慮して決める。
(リ)本実施例の場合は、冷媒制御部(4)に衝突部として平坦部(4a)を設けており、流入冷媒はオリフィス体(5)により整流されて平坦部(4a)の中心に流出し、衝突効果により気液の乱流化が促進されて混合均一化され均等に分流される。
(ヌ)本実施例の分流器本体(B)は以上のように外体(1)と冷媒制御部(4)を接合した内体(2)で形成され、冷媒分流器として使用時は、図5に示すように、分流管挿入部(6)に分流管(8)を挿入ストッパー(1e)まで挿入し、外体(1)と内体(2)と分流管(8)を同一のロー材で同時にロー付けすることで一体化し、拡管部(1d)にオリフィス(5)を装着することで冷媒出入口以外が密閉され、気密を確保された冷媒分流器(A)が形成される。オリフィス(5)は、拡管部(1d)に入口接続管(7)を挿入しロー付けすることで固定され、冷媒制御部(4)と同軸上に位置する。
(ル)本実施例では、以上のように構成され、オリフィス体(5)で収束、増速された流入冷媒が冷媒制御部(4)の平坦部(4a)の中心に高速で衝突し、撹拌混合されて気液が均一化した後分流管挿入部(6)に接合した分流管(8)に均等分流する。
(ヲ)前述のロー付けでは装着部(3)にも毛細管現象によりロー材が浸透し、装着部(3)は密閉され冷媒出入口以外の気密が確保される。
(ワ)以上のように、本発明の冷媒分流器(A)は、図5に示すように中心線に対称に形成され、同軸上に冷媒流入方向から流出方向へ冷媒流入部(1a)、オリフィス体(5)、冷媒制御部(4)が位置し、冷媒流入部(1a)から流入した冷媒は、オリフィス体(5)で収束、増速されて整流化し、冷媒制御部(4)の中心部に真直ぐに流出し制御され、気液均一化されて分流管(8)に均等に流出する。以上の構造により、冷媒分流器(A)の取付角度で生じる重力影響による偏流は、オリフィス体(5)で流入冷媒を収束、増速することで補正され、冷媒制御部(4)の中心部に真直ぐに流出する。
(カ)冷媒分流器(A)は、図4、図5に示すように、分流管(8)を外体(1)と内体(2)で形成した分流管挿入部(6)に挿入し、同一のロー材による一工程のロー付けで一体化し密閉する構造としたことで、分流管(8)の近傍で複数回ロー付けによる母材の劣化等がなく、分流器本体(B)のロー付け部の破壊強度や品質を高めることができ、脱フロン系の高圧冷媒等にも対応でき、ロー付け作業性も格段に向上できた。
(ヨ)また、本発明の冷媒分流器(A)は、分流器本体(B)と分流管(8)で形成されるもので、外体(1)と内体(2)の側面を利用して溝1(1c)、溝2(2a)を設け、外体(1)に内体(2)を嵌装することで分流管挿入部(6)を形成したことにより、ロー材浸透長を自在長にすることができ、分流管(8)のロー付け部の破壊強度を高められる。また、溝1(1c)、溝2(2a)が補強リブとして働き、分流器本体(B)の強度を向上する。
分流器本体(B)の構造上から明らかなように、内体(2)が凸状の容器体で形成されているため、流入冷媒の容量に応じて外体(1)を変更することなく、分流管挿入部(6)の必要ロー付け長さを阻害しない範囲内で、内体(2)を伸長あるいは縮長することで冷媒分流器(A)の内容量を変化できるため、流入冷媒容量に対しても冷媒分流器(A)の標準化が図れる。
本発明の他の実施例1として図6、図7に示すように、装着部(3)のa−b間をロー付けに最適なクリアランス(前述)と必要なロー材浸透長となるように嵌装部(9)を設ける。装着部(3)のb−c間には圧着部(10)を設け、内体(2)を圧入固定することでロー付けが容易になる。すなわち、外体(1)に内体(2)を嵌装した時に、内体(2)を圧入固定できるように圧着部(10)を形成し、圧着部(10)に内体(2)を圧入固定する。この時に冷媒制御部(4)と冷媒流入部(1a)は同一線上で正対する。圧着部(10)は、外体(1)に内体(2)を圧入固定した時に形成される分流管挿入部(6)の先端面(11)が平面になる位置に設ける。これによりロー付け時のロー材の回りが格段に良くなり、一工程のロー付けで冷媒分流器が容易に形成できる。
前述の他の実施例1で、内体(2)を圧着部(10)に圧入固定後、更に当該部を圧着加工すれば、当該部の固着度を更に高められロー材の浸透を完全に防止できる。また、圧着部(10)を設けず、分流管挿入部(6)の先端面が平面となるように、外体(1)あるいは内体(2)に内体(2)の嵌装を一定にする挿入ストッパー(1e)を設けることでもよい。
本発明の実施例で明らかなように、外体(1)と内体(2)が同材質の金属板で同程度の板厚で形成され、メッキに最適な均一な肉厚で簡単な構造となっている。よって、外体(1)と内体(2)の材質を例えば鉄板とした場合、分流管(8)が銅管なら外体(1)と内体(2)に銅メッキを、アルミニューム管ならアルミメッキを施すことで材料面、加工面で価格低減が図れ、地球上に豊富な鉄材を活用できる。また、[0032]、[0033]に示した構造にすることで、加工速度やロー付け部の信頼性に優れ、格段に安価な冷媒分流器の製造方法となる。
本発明の実施例では、冷媒制御部(4)が独立した部品として形成され内体(2)に接合されており取替を容易にされているが、内体(2)と一体に冷媒制御部を設けても、本発明と同等の効果を得られる。この場合、接合が不要になるとともに、接合部の気密性についてもリスクが皆無になる利点がある。また、分流器本体(B)がより簡単な構造となり、特にメッキを施す場合に利点がある。
冷媒制御部(4)は、例えば流入冷媒の気液の均一化を図り多数の均等分流を図る場合は、図8の従来技術を応用した内体実施例1に示すように、冷媒制御部(4)に突起付平坦部(4b)を設けることで、オリフィス体(5)から流出した流入冷媒が多数の突起に衝突することで多数の乱流で気液の混合度を高める。
冷媒制御部(4)は、流入冷媒の状態により、図9の従来技術を応用した内体実施例2に示すように、冷媒制御部(4)に凹状の三角錐部(4c)を設け、流入冷媒の混合を促進し均一化する。三角錐部(4c)は、傾斜角度を変えることで流入冷媒の流速や量との兼ね合いで多様な対応ができる。三角錐部(4c)は、お椀状や円錐台形、あるいはこれらと突起付平坦部(4b)の突起等との組み合わせで効果を増すことができる。
気液を均一化し多数の不等分流を行う場合は、図10、図11の本発明の他の実施例2に示すように、分流器本体(Ba)の冷媒制御部(41)の端部に冷媒出口(12a)〜(12d)を分流管挿入部(61a)〜(61d)に連通するように設ける。例えば、本実施例ではオリフィス体(5)から流出した冷媒が、冷媒制御部(41)の平坦部(41a)に衝突し気液が均一化し、冷媒出口(12a)、(12b)、(12c)、(12d)を通り分流管挿入部(61a)、(61b)、(61c)(61d)に接続した分流管(81a)、(81b)、(81c)、(81d)(図中に表示せず)に流出する。冷媒出口(12)は、図11に示すように、冷媒出口の大きさを(12a)>(12d)>(12c)>(12b)とすることで不等分流できる。分流管挿入部(61a)〜(61d)も同様に冷媒出口に合せて、内径の大きさを(61a)>(61d)>(61c)>(61b)に形成し、接合する分流管(81a)〜(81d)も分流管挿入部に適合した外径で、(81a)>(81d)>(81c)>(81b)となるように分流管が接合され、冷媒分流器(Aa)として不等分流ができる。また、多様な状態の流入冷媒に対しては、他の内体実施例の冷媒制御部と組み合わせることで対応ができる。尚、分流管挿入部(61a)〜(61d)は同径としてもよい。
遠心力を利用して気液分離を図る冷媒分流器としては、図12、図13の本発明の他の実施例3に示すように、流入冷媒が分流器本体(Bb)の外体(1)の内壁に向かうようにオリフィス体(51)の導管部(51a)を曲げ、更に、外体(1)の内壁周囲を回走するように再度導管部(51a)を外体(1)の接線方向に曲げることで外体(1)の接線方向に流出孔(51b)が位置する。内体(1)の凸状部(2b)には冷媒制御部として球面状部(4d)を接合し、回走する冷媒が干渉しないように回走路(C)を設ける。以上によりオリフィス体(51)で増速された冷媒は、外体(1)が円錐体に形成されていることで遠心力が増強されて外体(1)の内壁を回走し冷媒気液が効率よく分離され、まず冷媒液が重力で下方に流出し、各分流管挿入部(6)に接合した多数の分流管に均等に分流される。遠心力を利用して気液を分離し均等分流する既知のものとして特許文献7(特開2012−32109)があるが、特許文献7は冷媒流入が分流器本体の円形容器の接線方向から流入し流入冷媒の動圧を利用するが、本発明の冷媒分流器(Ab)は該接線に対して垂直に流入し流出する。また、特許文献7では、冷媒液を一旦頚部で収束後増速し分流するため、頚部で分離気体を巻き込む時に騒音が発生するが、本発明の場合は、単一あるいは複数のオリフィス体で気液分離速度を速め、均等分流にも有効であるため、収束部による増速をする必要がなく、分離気体を巻き込むことによる騒音の発生を防げた。
前述の他の実施例3において、気液の均一化のために外体(1)の内壁に冷媒が衝突するようにオリフィス体の流出孔を設けても良い。流出孔を複数設ければ流出時間を早めることや均等分流の効果が増す。すなわち、図14のオリフィス体の他の実施例1に示すように、二分岐ならばオリフィス体(512)に流出孔(511a)、(511b)を、四分岐ならばオリフィス体(512)に流出孔(512a)、(512b)、(512c)、(512d)を設けることで、均等分流の時間を短縮できる。以上のように多分岐にすることで、衝突効果による気液均一化や均等分流の高精度化が図れる。尚、流出孔の断面は円形が望ましいが、流入冷媒の状態、冷媒制御部の構造、冷媒制御の手段等に適した他の形状でも差支えがなく、これらの従来技術を応用してもよい。例えば、流出孔を扁平して絞ったもの、あるいは扁平流出孔に一列の複数の極小の噴射孔を設ければ、流出幅が広くでき本実施例の分流器本体だけでなく、楕円形や長方形等の分流器本体の外体側壁の広さを有効に活用でき、気液の分離速度を速めることができる。また、複数の噴射孔を設けた流出孔の場合、流入冷媒量の変動が各噴射孔に分散できることで、冷媒流入量の変動による気液分離や均等分流への影響を緩和できる。
また、本発明の他の実施例3において、図15のオリフィス体の他の実施例2に示すように、オリフィス体(513)の流出孔(513a)、(513b)を左右の接線方向に二分岐するようにすれば、本発明の他の実施例3に比して気液分離や均等分流の時間差をなくすことができる。この場合も流出孔(513a)、(513b)の流出角度や位置をずらせば、各分岐した冷媒が干渉することがなく、各分岐冷媒の遠心力を阻害しない。また、三分岐以上の多分岐にすることで、更に短時間で気液分離や均等分流が図れる。尚、冷媒制御部として球面状部(4d)を設けず分流器本体内の空間を広くすれば、分離した気体の巻き込みを時系列的に増進させることができ、気液分離の効果を時系列的に変動させることができる。オリフィス体については流出孔に向かってテーパを設けて増速を図ってもよい。
また、不等分流する他の実施例2では、図16のオリフィス体の他の実施例3に示すように、オリフィス体(514)の流出孔の大きさを、冷媒出口(12a)、(12b)、(12c)、(12d)の大きさに対応し、冷媒量を分配するようにすることで、不等分流の精度を上げることに応用できる。すなわちオリフィス体(514)の流出孔(514a)、(514b)を冷媒出口(12a)、(12b)、(12c)、(12d)の大きさを考慮し流出孔(514a)、(514b)の大きさを変えることで冷媒量を冷媒出口に比例して分配する。例えば本実施例では(514a)>(514b)としている。
また、不等分流をする本発明の他の実施例2において、遠心力を利用して気液分離を図る場合、図17のオリフィス体の他の実施例4に示すように、オリフィス体(515)が二分岐の場合はオリフィス体(515a)、(515b)を三分岐の場合はオリフィス体(516a)、(516b)、(516c)を設ける。更に分岐数を増やせば不等分流の精度を高め、分流速度を速めることができる。
前述[0040]から[0043]の各実施例において、各流出孔の流出角度や位置をずらすことで複数方向に分岐した冷媒が干渉せず、複数の分岐冷媒の気液均一化を阻害しないようにできる。また、複数の流出孔を持つオリフィス体は、冷媒サイクル内で冷媒量が変動した場合でも、複数に分岐することで一分岐での変動が少なくなり、冷媒制御や均等分流に与える影響が軽減できる。
遠心力を利用する本発明の実施例3では、分流器本体(Bb)の外体(1)が円錐台形であり大きな遠心力を得られるが、外体(1)が筒体、球状体、楕円状体、多面体等、遠心力を阻害しない構造であれば同様の効果が得られる。
以上の説明から明らかなように、本発明の他の実施例3では、はじめにほぼ完全な冷媒液のみが分離して分流管に流出し、例えば、接続する熱交換器の性能を格段に高めることができる。この場合、冷媒液のみが流出するに従い徐々に分離した気体を巻込んで流出するようになり、その際に騒音を発生する恐れがあるが、騒音が発生するのは一旦狭い通路に収束することで、冷媒液が気体を巻き込むことで生じることになる。本発明の各実施例では分流器本体の内部空間から直接冷媒及び気体を分流管に流出、すなわち広い空間から各分流管に流出するように形成されており騒音を生じることがない。
また、本発明の他の実施例3では、図13に示すように冷媒流入線を曲げて流出することから、オリフィス体(51)の導管部(51a)で管内摩擦抵抗が大きくならないように、導管部(51a)をできるだけ大きな曲げ半径にする。これにより複数曲げをした場合でも管内抵抗を最小限にできる。また、導管部(51a)の扁平による管内摩擦抵抗が増大するのを防止するためには、導管部(51a)の標準曲げ半径を導管外径の2倍、最小半径でも1.5倍を目安にすることで防止できる。
また、本発明の実施例3では図13で示すオリフィス体(51)の流出孔(51b)からの流出を上下方向に角度を付けることで流出冷媒の回走距離を調整でき、ある程度分流器本体の容量を調整でき、流入冷媒量の増減の対応ができることは、冷媒分流器の標準化にとって有効である。
図18のオリフィス体の他の実施例5に示すように、オリフィス体(52)を冷媒流入部(1a)の下部に固定する構造にすれば、オリフィス体(52)を内蔵した分流器本体(Bc)として使用できる。図18でオリフィス体(52)にカシメ部(52c)を設け、冷媒流入部(1a)の下部にカシメ接合する。これによりオリフィス体(52)が入口接続管(7)の挿入を規制するため、入口接続管(7)を挿入するための拡管部の加工が不要になる。また、冷媒流入部(1a)の下部に突起等でオリフィス体(52)を位置決め及び挿入止めできるものを設ければ、オリフィス体(52)を装着し入口接続管(7)をロー付けすることでオリフィス体(52)が固定できる。
また、図19のオリフィス体の他の実施例6に示すように、例えばオリフィス体(53)を拡管部(1d)の拡管部下部(1f)に固定すれば、拡管部下部(1f)とオリフィス体(53)の二段階での収束ができる。また、拡管部下部(1f)を多段階に絞れば、更に多段階の収束も構造上可能である。本実施例において、内体(2)の凸状部(2b)は閉で冷媒制御部を設けていないため、分流器本体の内部空間が広くなり分離気体が均一に拡散し易く、[0041]で示したように、分流管に冷媒液が流出した後、分離気体が巻き込まれて流出することになり、初期段階で冷媒液のみが流出量を増加することができる。また、冷媒制御部を設けた場合同様に気体の巻き込み時の騒音も発生しない。
図20の入口接続管の他の実施例に示すように、入口接続管(71)にオリフィス体(71a)を設けても分流器本体は全く変更する必要がなく、[発明の効果]で説明した効果と同じ効果が得られることは明らかである。また、内体(2)の冷媒制御部(4)の各実施例との組合せで、より高精度な均一冷媒の均等分流が図れることも明らかである。また、前述の本発明の他の実施例2、実施例3を適用できることも明らかである。
前述の場合、本発明の外体(1)と内体(2)の構造から、冷媒制御部の加工面や分流管挿入部に支障がないことは明らかである。尚、本発明の他の実施例3応用時、入口接続管(71)の取付の面から分割しても特に支障はない。
以上の説明から明らかなように、本発明の冷媒分流器は、外体、内体、分流管を同時にロー付けして形成する簡易な構造で、ロー付け時の母材やロー付け部の熱影響やロー付け作業面の制約等がなく、ロー材浸透長も十分確保できることで破壊強度や気密性を格段に高め、脱フロン化による高圧冷媒化への対応が図れ、更にスローリークによる環境汚染の防止も図れた。また、オリフィス体や冷媒制御部を自在に変更でき、最適なオリフィス体や冷媒制御部を選択装着し、多様な流入冷媒を制御して高精度で気液を均一化し均等あるいは不等分流することにより、冷媒サイクル全体の性能を格段に向上し省エネルギー化を実現できた。更に、冷媒分流器の標準化が格段に図れたことも明らかである。
また、明細書の中で示した多様な状態の流入冷媒を制御して流入冷媒を均一化し、多数の均等あるいは不等分流する多くの従来技術を活用できるようにしたことで、産業の発達に寄与する冷媒分流器を提供することができた。
本発明の外体の側面断面図 本発明の内体の側面断面図 本発明の分流器本体の側面断面図 本発明の分流器本体の底面図 本発明の側面断面図 本発明の他の実施例1の図5に示すX部拡大図 図6のY矢視の一部省略図 本発明の内体実施例1の側面断面図 本発明の内体実施例2の側面断面図 本発明の他の実施例2の側面断面図 図10の矢視断面の一部拡大図 本発明の他の実施例3の側面断面図 図12の矢視断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例1の側面断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例2の側面断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例3の側面断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例4の側面断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例5の側面断面図 本発明のオリフィス体の他の実施例6の側面断面図 本発明の入口接続管の他の実施例の側面断面図 従来の鍛造一体型冷媒分流器の側面断面図
A、Aa、Ab 冷媒分流器
B、Ba、Bb、Bc、Bd 分流器本体
C 回走路
1 外体
1a 冷媒流入部
1b 開口部
1c 溝1
1d 拡管部
1e 挿入ストッパー
1f 拡管部下部
2 内体
2a 溝2
2b 凸状部
3 装着部
4、41 冷媒制御部
4a、41a 平坦部
4b 突起付平坦部
4c 三角錐部
4d 球面状部
5、51、52、53、71a オリフィス体
511、512、513、514,515、516 オリフィス体
5a、51a、52a、53a 導管部
5b、51b、52b、53b 流出孔
52c、53c カシメ部
511a、512a、513a、514a、515a、516a 流出孔
511b、512b、513b、514b、515b、516b 流出孔
511c、512c、515c 516c 流出孔
511d、512d、515d、516d 流出孔
6、61a〜61d 分流管挿入部
7、71 入口接続管
8、81a〜81d 分流管
9 嵌装部
10 圧着部
11 先端面
12 冷媒出口
12a〜12d 冷媒出口
13 ロー材

Claims (10)

  1. 多数の分流をする冷媒分流器であって、両端開の容器体の一端に入口接続管を接合する冷媒流入部を設け、他端に内体を嵌装する装着部を設けた金属板製の外体に、凸状の容器体の該凸状部に冷媒制御部を接合した金属板製の内体を、該外体の冷媒流入部に向かって凸となるように該装着部に嵌装し、該嵌装により該外体側面に設けた多数の溝と該内体側面に設けた多数の溝で分流管挿入部を形成することで分流器本体が形成され、該分流管挿入部に分流管を挿入しロー付することで冷媒分流器を形成したことを特徴とする冷媒分流器。
  2. 冷媒流入部と冷媒制御部の間にオリフィス体を設けたことを特徴とする請求項1の冷媒分流器。
  3. 冷媒制御部を内体に一体に設けたことを特徴とする請求項2の冷媒分流器。
  4. 冷媒流入部から流入した冷媒を外体内壁に流出するようにオリフィス体を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の冷媒分流器。
  5. 流入冷媒を外体内壁に流出するようにオリフィス体を設け、内体に冷媒制御部を設けないことを特徴とする請求項1の冷媒分流器。
  6. 冷媒流入部から流入した冷媒を外体内壁の円周状方向に流出するようにオリフィス体を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の冷媒分流器。
  7. 流入冷媒を外体内壁の円周状方向に流出するようにオリフィス体を設け、内体に冷媒制御部を設けないことを特徴とする請求項1の冷媒分流器。
  8. オリフィス体を入口接続管に設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7の冷媒分流器。
  9. オリフィス体を入口接続管に設け内体に冷媒制御部を設けないことを特徴とする請求項1の冷媒分流器。
  10. 外体と内体を分流管と同質のメッキを施した金属製の板材で形成し、分流管挿入部の先端面が平面となるように該外体に該内体を嵌装し、該外体、該内体、該分流管を同時に一工程のロー付けで一体化し冷媒分流器を形成することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9の冷媒分流器。
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