JP2015178869A - 無段変速機及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】外周に斜面を有しない既存の可動プーリにも適用できるようにする、又は、動力伝達部材がシーブ面に圧接し押力を加えても非接触式センサの検出精度に影響しないようにして、コスト増を抑えて精度良くV溝の溝幅を検出できるようにする。
【解決手段】固定プーリ12と可動プーリ13とを有するプーリ機構10を有し、固定プーリ12と可動プーリ13との間に動力伝達部材30を有し、非接触式センサ50を有し、可動プーリ12は筒状部13Bを有し、可動プーリ13は固定プーリ12と筒状部13Bとの間にプーリ本体部13Aを有し、可動プーリ13は、筒状部13B又はプーリ本体部13Aの一方に被検出面を有しを具備し、可動プーリ13が移動すると非接触式センサ50の探査領域内に進入する被検出面の面積が変化し、非接触式センサ50は、探査領域内に進入する被検出面の面積の変化を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プーリ機構の可動プーリの軸方向位置を検出する非接触式センサを装備した無段変速機及びこれを有する車両に関するものである。
入力側及び出力側のプーリ機構と、これらのプーリ機構に巻き掛けられたV型断面を有する動力伝達部材(ベルト又はチェーン)と、から構成された無段変速機が知られている。
プーリ機構は、軸方向に固定された固定プーリと軸方向に可動な可動プーリとを同軸上に有している。
可動プーリ及び固定プーリの対向する円錐面形状のシーブ面によりV溝が形成され、動力伝達部材のV型断面を有する側面部がV溝内でシーブ面に圧接し動力を伝達する。
可動プーリの軸方向移動によってV溝の溝幅が変更され、このV溝の溝幅を変更により、無段変速機の変速比が変更される。
したがって、無段変速機の変速比を、V溝の溝幅やこれに対応する可動プーリの軸方向位置から知ることができる。
特許文献1〜3には、可動プーリの軸方向位置を非接触式センサで測定して無段変速機の変速比を検出する技術が開示されている。
これらの技術では、可動プーリの外周に軸方向に一定角度で傾斜する円錐面を形成し、この円錐面を被検出面として、ギャップセンサ(距離センサ)を用いて被検出面との距離を求めて可動プーリの軸方向位置に換算する。
可動プーリは、シーブ面が設けられたプーリ本体部と、プーリ本体部の背面の外周部から突設された筒状部と、を有し、特許文献1,2の場合は被検出面を筒状部の外周に形成し、特許文献3の場合は被検出面をプーリ本体部の外周に形成している。
非接触式センサは、可動プーリの軸と直交する方向に向けて設置され、可動プーリの被検出面上の距離を測定する。
被検出面は軸方向に一様に傾斜しているので、可動プーリの移動に応じて非接触式センサで測定される距離が変化し、可動プーリの軸方向位置と測定点との距離とは一対一対応する。
したがって、非接触式センサの検出距離から可動プーリの軸方向位置を求めることができ、無段変速機の変速比が求められる。
特開平01−134201号公報 特開2010−249243号公報 特開2010−223252号公報
しかしながら、上記の特許文献1〜3の技術には、以下の課題がある。
〔第1の課題〕
可動プーリの外周に形成した面を被検出面としているが、一般的なプーリ機構の可動プーリの外周は斜面を有さない円筒面なので、可動プーリの構造変更が必要になる。
可動プーリの構造変更のために、可動プーリを設計変更すれば、大きなコスト増を招き、既存製品を削って斜面を作る場合も、工程数の増加によりコスト増を招く。
また、通常、ギャップセンサは、その軸を被検出面に対して直角に向けて配置するので、被検出面までの距離(ギャップ)を正確にとらえることができるが、ギャップセンサの軸が被検出面に対して直角でないと、検出感度が低下するおそれや検出範囲が狭まるおそれもある。
そこで、外周に斜面を有しない既存の可動プーリにも適用でき、コスト増を抑えて精度良くV溝の溝幅を検出する技術の開発が課題となっている。
〔第2の課題〕
また、動力伝達部材はV溝内で可動プーリのシーブ面に圧接し、シーブ面と直交する方向に押力を加えるため、プーリ本体部は、この押力を受けた方向に撓みを生じる。
この撓みによって、可動プーリの外周に形成される被検出面の傾斜角度が変化するため、非接触式センサの検出精度に影響を与えてしまう。
しかも、プーリ本体部は外周に向かうほど薄くなる形状を有するため、動力伝達部材の圧接位置がプーリ本体部の外周に近づくほど押力によって可動プーリは撓み易い。
このため、被検出面の傾斜角度の変化が大きくなり、非接触式センサの検出精度への影響も大きくなる。
この対策としては、プーリ本体部の厚みを外周部分でも十分に確保することが考えられるが、可動プーリの重量増やプーリ機構の軸方向長さの増大を招いてしまう。
そこで、動力伝達部材が可動プーリのシーブ面に圧接し押力を加えても、非接触式センサの検出精度への影響を抑制することができる技術の開発が課題となっている。
本発明は、上記の第1の課題及び第2の課題の少なくとも何れかを解決することができるようにして、プーリ機構のV溝の溝幅を容易に精度良く検出することができるようにした無段変速機及びこれを有する車両を提供することを目的とする。
(1)本発明の無段変速機は、固定プーリと可動プーリとを有するプーリ機構を有し、前記固定プーリと前記可動プーリとの間に動力伝達部材を有し、非接触式センサを有し、前記可動プーリは、筒状部を有し、前記可動プーリは、前記固定プーリと前記筒状部との間にプーリ本体部を有し、前記可動プーリは、前記筒状部及び前記プーリ本体部の一方に、被検出面を有し、前記可動プーリが移動すると、前記非接触式センサの探査領域内に進入する前記被検出面の面積が変化し、前記非接触式センサは、前記探査領域内に進入する前記被検出面の面積の変化を検出することを特徴としている。
(2)前記非接触式センサは、磁束を発生させる発信部を有し、前記非接触式センサは、前記磁束の変化を検知する受信部を有することが好ましい。
(3)前記非接触式センサの前記探査領域の前記可動プーリの移動方向の長さは、前記可動プーリの可動範囲よりも長いことが好ましい。
(4)前記可動プーリは、前記動力伝達部材から押力が加わるシーブ面を有し、前記シーブ面と前記筒状部との間に、前記可動プーリの軸心に向かって凹設された環状溝を有することが好ましい。
(5)前記環状溝の深さは、前記環状溝の幅よりも大きいことが好ましい。
(6)前記環状溝は、前記シーブ面から前記筒状部へ行くほど深くなる曲面状の底面を有するすることが好ましい。
(7)本発明の車両は、上記(1)〜(6)の何れかに記載の無段変速機を有することを特徴としている。
本発明によれば、非接触式センサは、探査領域内に進入する被検出面の面積の変化を検出するが、可動プーリが移動すると、非接触式センサの探査領域内に進入する被検出面の面積が変化するので、非接触式センサによって検出する被検出面の面積の変化から可動プーリの移動量を検出することができる。
非接触式センサは、探査領域内に進入する被検出面の面積の変化を検出するので、被検出面には傾斜は必要なく、一般的な可動プーリが例えば筒状部やプーリ本体部に有する既存の円筒状の外周面を被検出面に利用することができる。
したがって、外周に斜面を有しない既存の可動プーリにも容易に適用でき、可動プーリの形状を変更することなく非接触式センサによる可動プーリの軸方向位置を検出することができるので、検出のためのコスト増を抑制することができ、非接触式センサによる検出精度を確保することができる。
また、シーブ面と筒状部との間に環状溝が形成されることにより、動力伝達部材の押力によりシーブ面を有する部位が撓んだとしても、例えば可動プーリの筒状部或いはプーリ本体部における環状溝よりも筒状部側の部分の傾きを低減させることができる。
したがって、これらの傾きが低減できる部分に被検出面を設ければ、非接触式センサによる検出精度を維持することができる。
本発明の第1実施形態にかかるプーリ機構の縦断面図であり、回転中心から片側半部のみを示す。 本発明の各実施形態にかかる非接触式センサの配置を示す無段変速機の模式的な側面図である。 本発明の第1実施形態にかかる非接触式センサによる可動プーリの軸方向位置の検出原理を説明する要部拡大図であり、(a)〜(c)の順にV溝の溝幅が拡大するように可動プーリが移動する状態を示している。 本発明の各実施形態にかかる非接触式センサによる検出情報に基づく変速比の算出を説明するためのプーリ機構の要部横断面図である。 本発明の第1実施形態にかかるプーリ機構の環状溝を示す要部拡大断面図であり、(a)は第1実施形態の環状溝を示し、(b)はその変形例の環状溝を示している。 本発明の第2実施形態にかかるプーリ機構の縦断面図であり、回転中心から片側半部のみを示す。 本発明の第2実施形態にかかる非接触式センサによる可動プーリの軸方向位置の検出原理を説明する要部拡大図であり、(a),(b)の順にV溝の溝幅が拡大するように可動プーリが移動する状態を示している。 本発明の第3実施形態にかかるプーリ機構の可動プーリの要部斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる非接触式センサによる検出の実施例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態にかかる非接触式センサによる検出の実施例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態を説明するが、はじめに各実施形態に共通する無段変速機の全体構成を説明する。
〔1.無段変速機の全体構成〕
各実施形態にかかる無段変速機は、入力側プーリ機構(プライマリプーリ)及び出力側プーリ機構(セカンダリプーリ)と、これら一対のプーリ機構のV溝に巻き掛けられる動力伝達部材とを備え、車両(自動車)の駆動系に適用される。
なお、各実施形態では、動力伝達部材として横断面がV字状のVチェーンを例示しているが、横断面がV字状のVベルトなどV字状横断面の無端のベルト状部材であれば適用でき、以下、動力伝達部材を、単にベルトとも呼ぶ。
本無段変速機では、プーリ機構の可動プーリの軸方向位置(ストローク)を検出してこれをV溝の溝幅に換算し、さらに、溝幅に対応するプーリ機構へのVチェーンの巻き掛け径を算出して変速比を求める。
一方、無段変速機の実際の変速比は、無段変速機の入力回転速度と出力回転速度との比であり、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの各検出回転速度から直接求めることもできる。
ベルトとプーリとの間に滑りが生じなければ、可動プーリの軸方向位置(即ち、V溝の溝幅)から求めた変速比と各検出回転速度から求めた変速比とは一致する。
逆に、ベルトとプーリとの間に滑りが生じれば、可動プーリの軸方向位置から求めた変速比と各検出回転速度から求めた変速比とは一致しなくなる。
したがって、可動プーリの軸方向位置から求めた変速比を各検出回転速度から求めた変速比と比較することにより、ベルトとプーリとの間の滑り度合いを把握することができる。
本実施形態にかかる可動プーリの軸方向位置の検出は、このような点で意味を持つものである。
以下、第1〜第3実施形態の各プーリ機構を説明するが、第1,3実施形態にかかるプーリ機構はプライマリプーリに、第2実施形態にかかるプーリ機構はセカンダリプーリに、それぞれ適用したものとして説明する。
以下の説明では、ベルトが配置される領域を中心に、この領域に向く面を正面又は正面部と呼び、正面と逆側を背面又は背面部と呼んで説明する。
また、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの各回転中心を軸心と呼び、各回転中心線を軸心線と呼び、軸心と平行な方向を軸方向と呼び、これと直交する方向を径方向と呼んで説明する。
さらに、径方向に関して、軸心側を内側又は内周側と呼び、これと逆側を外側は外周側と呼んで説明する。
〔2.第1実施形態〕
〔2−1.プーリ機構の構成〕
本実施形態のプーリ機構は、プライマリプーリに適用するものとして説明するが、本プーリ機構をセカンダリプーリに適用してもよい。
図1はプライマリプーリに適用される本プーリ機構の要部縦断面図であり、図1に示すように、トランスミッションケース(単にケースとも言う)1内に、プーリ機構(以下、プライマリプーリとも呼ぶ)10が収納されている。
プーリ機構10は、回転軸11と、回転軸11に回転方向及び軸方向に固定される固定プーリ12と、回転軸11に回転方向に固定され軸方向に可動な可動プーリ13とを備えている。
回転軸11は、ケース1に軸受41,42を介して回転自在に支持され、一端はケース1の外に突出し、図示しない駆動源(エンジン又はモータ)側に接続される。
固定プーリ12及び可動プーリ13は、それぞれ、シーブ面121,131を有する円盤状に形成される。
固定プーリ12及び可動プーリ13のシーブ面121,131は互いに対向し、何れも回転軸11の軸心と直交する面に対してシーブ角θだけ外側に向いて傾斜している。
これらのシーブ面121,131によって、横断面がV字状のV溝10Vが形成される。
ベルト30の両側面部31,32はシーブ角θと同角度だけ内側に向いて傾斜し、ベルト30の横断面もV字状に形成されている。
ベルト30の各側面部31,32は、対応するシーブ面121,131に圧接し、動力を伝達する。
固定プーリ12は、正面側(図1中、左側)に円錐状曲面で構成されるシーブ面121を備え、背面側(図1中、右側)に回転軸11の軸心と直交する円形平面で構成される背面122を備え、外側に行くにしたがって薄肉に形成されている。
可動プーリ13は、シーブ面131を有する円盤状に形成されるプーリ本体部13Aと、筒状部13Bと、中空軸部13Cとを有している。
プーリ本体部13Aは、正面側(図1中、右側)に円錐状曲面で構成されるシーブ面131を、背面側(図1中、左側)に円形平面で構成される背面132を、それぞれ備え、外側に行くにしたがって薄肉に形成されている。
筒状部13Bは、プーリ本体部13Aの背面132の外周部から軸心方向に沿って突設される円筒状の部分である。
中空軸部13Cは、プーリ本体部13Aの背面132の内周部から軸方向に沿って突設される円筒状の部分であって、回転軸11の外周の可動領域外周面111に摺接している。
筒状部13Bの内周面133には、回転軸11に固設される第1プランジャ14の外周部が摺接し、中空軸部13Cの外周面には、回転軸11に固設される第1プランジャ14の内周部が摺接している。
プーリ本体部13Aの背面132と、筒状部13Bの内周面133と、中空軸部13Cの外周面134と、第1プランジャ14の正面(背面132と対向する面)141とで囲繞される空間は、第1受圧室15として構成される。
また、回転軸11の外周の可動領域外周面111の背面側(プーリ本体部13Aから離隔する側)には、回転軸11に固設される壁部16が設けられている。
この壁部16は、内周を回転軸11に結合され回転軸11の軸心と直交する外周方向に延びる環状プレート部161と、環状プレート部161の外周部から軸方向に沿ってプーリ本体部13Aの側に突設される円筒形の筒状部162とを備えている。
筒状部162の突出側端部に第1プランジャ14が固設されており、筒状部162の内周面163には、中空軸部13Cの突出側端部に固設される第2プランジャ17の外周部が摺接している。
壁部16の環状プレート部161の正面(プーリ本体部13A側の面)164と、筒状部162の内周面163と、回転軸11の可動領域外周面111と、第2プランジャ17の背面171とで囲繞される空間は、第2受圧室18として構成される。
また、第1プランジャ14の背面142と、筒状部162の内周面163と、中空軸部13Cの外周面134と、第2プランジャ17の正面172とで囲繞される空間は、調圧室19として構成される。
第1受圧室15,第2受圧室18及び調圧室19は、図示しない流路やポートを通じて図示しないオイルポンプから吐出された作動油(ATF:Automatic Transmission Fluid)が供給又は排出される。
第1受圧室15及び第2受圧室18に作動油を供給し調圧室19の作動油を排出すれば、可動プーリ13は固定プーリ12に接近するように駆動され、V溝10Vの溝幅が縮小する。
逆に、第1受圧室15及び第2受圧室18の作動油を排出し調圧室19に作動油を供給すれば、可動プーリ13は固定プーリ12から離隔するように駆動され、V溝10Vの溝幅が拡大する。
ただし、第1受圧室15及び第2受圧室18内の作動油の油圧により本プーリ機構(プライマリプーリ)のベルト推力が調整され、もう一方のプーリ機構(セカンダリプーリ)の推力との大小関係により、第1受圧室15及び第2受圧室18内の作動油が吸排され、V溝10Vの溝幅が調整される。
〔2−2.非接触式センサ〕
このようなプーリ機構10には、可動プーリ13の軸方向位置を検出する非接触式センサ50が装備されている。
可動プーリ13の軸方向位置とは、可動プーリ13の軸方向の基準位置に対する軸方向移動量に相当し、可動プーリ13の軸方向位置に対応する。
非接触式センサ50は、探査領域内に進入する被検出面の面積の変化を検出するものであり、本実施形態では、導電体(例えば、金属、合金等)製の被検出面に対して高周波の磁束を発生させ、被検出面に生じる渦電流による磁束の変化を検知する渦電流式ギャップセンサが適用されている。
このため、非接触式センサ50の先端部51には、図示しないが、磁束を発生させる発信部と、磁束の変化を電圧変化として検知する受信部とが備えられている。
非接触式センサ50は、先端部51を可動プーリ13の筒状部13Bの外周面135に向けてケース1に固定されている。
また、導電体である金属で形成される可動プーリ13の外周面135の先端部領域52の表面53が、非接触式センサ50で検出される被検出面として構成される。
非接触式センサ50は、先端部51の前方に先端部51の幅(径)にほぼ対応する探査領域51aを有している。
そして、非接触式センサ50は、その軸心を外周面135の「特定の法線」上に配置し且つ外周面135に接近させて配置されている。
なお、「特定の法線」とは、図2に示すように、プーリ機構10の軸心10aとプーリ機構20の軸心20aとを含む平面100と直交する法線101である。
また、可動プーリ13の移動に伴って筒状部13Bの外周面135の先端部領域52でも移動するが、非接触式センサ50は、探査領域51aがこの先端部領域52の先端(エッジ部)52aの移動領域を含むように配置されている。
したがって、非接触式センサ50には、探査領域51aの大きさ、即ち、先端部51の幅(径)が、可動プーリ13の軸方向の可動範囲(移動ストローク)よりも大きいものが適用される。
非接触式センサ50から被検出面53に向けて磁束を発生させると、被検出面53内の金属に渦電流が発生しこの渦電流によって磁束が変化(減少)する。
特許文献1〜3のような従来技術は、この渦電流による磁束の変化が被検出面53との距離に対応する点に着目したものである。
一方、本非接触式センサ50は、この渦電流による磁束の変化が探査領域51a内への被検出面53の進入量(即ち、探査領域51aへ進入する被検出面の面積(非接触式センサ50と被検出面との重なり面積、又は、筒状部13Bと重なっていない非接触式センサ50(発信部)の面積))にも対応する点に着目したものである。
つまり、図3(a)に示すように、探査領域51a内に被検出面53が進入しなければ渦電流による磁束の変化はなく、非接触式センサ50の受信部の電圧はほとんど変化しない。
図3(b)に示すように、探査領域51a内に被検出面53が進入すると被検出面53内に発生する渦電流により磁束が変化し、非接触式センサ50の受信部の電圧は変化する。
図3(c)に示すように、探査領域51a内への被検出面53の進入量が多くなると、非接触式センサ50の受信部の電圧変化はより大きくなる。
このように、非接触式センサ50と被検出面53との距離が一定であっても、可動プーリ13が移動すると、探査領域51a内への被検出面53の進入量(探査領域51aへ進入する被検出面の面積(非接触式センサ50と被検出面53との重なり面積、又は、筒状部13Bと重なっていない非接触式センサ50(発信部)の面積))に対応して磁束が変化する。
本非接触式センサ50は、こうして被検出面53の探査領域51a内への進入量に応じて変化する受信部の電圧値から、被検出面53の進入量、即ち、可動プーリ13の軸方向位置を検出する。
この非接触式センサ50の検出信号は、変速機コントローラ60に入力され、無段変速機の変速比の演算に利用される。
〔2−3.変速機コントローラ〕
変速機コントローラ60は、マイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイス或いは組み込み電子デバイスとして構成される電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)であり、可動プーリ13の軸方向位置から変速比を演算する変速比演算部61を有している。
変速比演算部61は、非接触式センサ50の検出信号から可動プーリ13の軸方向移動量APを検出したら、シーブ角θを用いてベルト30の径方向の基準位置からの移動量(巻き掛け半径の変化量)RPを算出する(図4参照)。
つまり、可動プーリ13の軸方向移動量APとベルト30の径方向移動量RPとの比は、次式のようにシーブ角θに対応するので、可動プーリ13の軸方向移動量APとシーブ角θとからベルト30の径方向移動量RPを算出できる。
tanθ=(AP/2)/RP
また、ベルト30の径方向基準位置からの移動量RPがわかると、ベルト30の巻き掛け半径Rを求めることができ、ベルト30の巻き掛け半径Rは変速比に相関するため、変速比演算部61は、移動量RPから変速比を求めることができる。
〔2−4.可動プーリの環状溝〕
図1に示すように、本実施形態にかかる可動プーリ13では、シーブ面131と筒状部13Bとの間に、可動プーリ13の軸心に向かって凹設される環状溝54が形成されている。
本実施形態では、環状溝54をプーリ本体部13Aの背面132寄りに形成しているが、筒状部I3Bの基部(プーリ本体部13A寄り)に環状溝54を形成しても良い。
図5に示すように、ベルト30の押力Pがシーブ面131の外周寄りに加わると、可動プーリ13のこの近傍が押力Pを受けた方向に撓むが、環状溝54は、この撓みの影響が被検出面53を有する筒状部13Bまで及ばないように両者を分断している。
つまり、ベルト30の押力Pがシーブ面131の外周寄りに加わると、プーリ本体部13Aの外周の環状溝54よりもシーブ面131寄りの部分だけが二点鎖線で示すように撓み変形を生じても、この変形は筒状部13Bまでは及ばない。
なお、環状溝の深さDは、環状溝の幅Wよりも大きく設定され、シーブ面131の外周寄りの比較的広い範囲において筒状部13Bに上記変形が及ばないようにしている。
本実施形態の環状溝54の底面55は、図5(a)に示すように、シーブ面131から筒状部13Bへ行くほど深くなる曲面状に形成されている。
これにより、ベルト30の押力Pが加わった場合に、環状溝54の底面55における応力集中が緩和される。
なお、応力集中を緩和するには、図5(b)に示すように、底面155を横断面がU字状に形成する環状溝154も有効である。
つまり、底面155を、シーブ面131に近い側ではシーブ面131から筒状部13Bへ行くほど深く、シーブ面131から遠い側ではシーブ面131から筒状部13Bへ行くほど浅くなる曲面状とする。
〔2−5.作用及び効果〕
本発明の第1実施形態にかかる無段変速機は上述のように構成されるので、以下のような作用及び効果を得ることができる。
つまり、非接触式センサ50が、円筒状の導電体(金属)の表面で形成される被検出面53の探査領域51a内への進入量に応じた検出信号を出力するので、可動プーリ13が筒状部13Bに有する既存の円筒状の外周面を被検出面53に利用している。
したがって、可動プーリ13の形状を変更することなく非接触式センサ50による可動プーリ13の軸方向位置を検出することができ、検出のためのコスト増を抑制することができる。
また、非接触式センサ50の先端と円筒状の被検出面53とは、可動プーリ13が移動しても基本的に常に等距離にあるため、非接触式センサ50の先端を円筒状の被検出面53に接近させて配置することができる。
このため、被検出面53を傾斜面とする場合よりもコンパクトに非接触式センサ50を配置することができる。
また、非接触式センサ50により発生させる高周波の磁束も比較的微弱なものにすることもでき、省電力化になる。
また、非接触式センサ50の軸心を被検出面53に直角に配置するため、傾斜して配置した場合に比べると、検出誤差を抑制することができ、この点で非接触式センサ50の検出精度を確保することができる。
また、シーブ面131と筒状部13Bとの間に環状溝54が形成されているので、ベルト30の押力Pによりシーブ面131を有する部位が撓んだとしても、この変形は環状溝54で分断されプーリ本体部13Aの環状溝54よりも筒状部13B側までは及ばない。
したがって、ベルト30の押力Pによる筒状部13Bの傾きが防止され、非接触式センサ50によって適正に可動プーリ13の軸方向位置を検出することができる。
また、非接触式センサ50は、その軸心を外周面135の「特定の法線101」に合わせて配置されているので、ベルト30の張力変動でプーリ機構10の軸心10aとプーリ機構20の軸心20aとが接近或いは離隔しても、非接触式センサ50と被検出面53との距離変動が抑制される。
つまり、非接触式センサ50は、図2に示すように、プーリ機構10の軸心10aとプーリ機構20の軸心20aとを含む平面100に直交する外周面135の法線101上に配置され、非接触式センサ50の軸心もその法線101に沿っている。
プーリ機構10の軸心10a及びプーリ機構20の軸心20aは、ベアリングのガタ等に起因して、ベルト30の張力が強まると接近し、ベルト30の張力が弱まると離隔する(元に戻る)。
図2に、これらの軸心の変位Δmを矢印m,mで示すが、この変位は数μm〜十数μm程度であり、図2中では便宜上誇張して示している。
このように、プーリ機構20の軸心の変位は極めて微小ではあるが、プーリ機構10の軸心が動くと、非接触式センサ50と被検出面53との相対距離が変化するので、非接触式センサ50の検出に影響する。
例えば、図2中に二点鎖線で示すように、プーリ機構10の軸10aとプーリ機構20の軸心20aとを含む平面100上に非接触式センサ50の軸心を合わせるように配置するものを考える。
この場合、プーリ機構10の軸心の変位Δmがそのまま非接触式センサ50と被検出面53との相対距離変化となり、変位Δmの非接触式センサ50の検出精度への影響が大きい。
これに対して、本実施形態のように非接触式センサ50を「特定の法線101」上に配置すると、プーリ機構10の軸心の変位Δmに対して、非接触式センサ50と被検出面53との相対距離変化Δdは極微小(Δd≪Δm)である。
したがって、本実施形態の非接触式センサ50の配置によれば、ベルト30の張力変動によるプーリ機構10の軸心10aの変位が非接触式センサ50の検出精度に影響し難く、非接触式センサ50によって高精度で可動プーリ13のストローク軸方向位置を検出することができる。
〔3.第2実施形態〕
〔3−1.プーリ機構の構成〕
本実施形態のプーリ機構は、セカンダリプーリに適用するものとして説明するが、本プーリ機構をプライマリプーリに適用してもよい。
図6はセカンダリプーリに適用される本プーリ機構の要部縦断面図であり、図6に示すように、トランスミッションケース(単にケースとも言う)2内に、プーリ機構(以下、セカンダリプーリとも呼ぶ)20が収納されている。
プーリ機構20は、回転軸21と、回転軸21に回転方向及び軸方向に固定される固定プーリ22と、回転軸21に回転方向に固定され軸方向に可動な可動プーリ23とを備えている。
回転軸21は、ケース2に軸受43,44を介して回転自在に支持され、一端はケース1の外に突出し、図示しない図示しない駆動源(エンジン又はモータ)側に接続される。
固定プーリ22及び可動プーリ23は、それぞれ、シーブ面221,231を有する円盤状に形成される。
固定プーリ22及び可動プーリ23のシーブ面221,231は互いに対向し、何れも回転軸21の軸心と直交する面に対してシーブ角θだけ外側に向いて傾斜している。
これらのシーブ面221,231によって、横断面がV字状のV溝20Vが形成される。
ベルト30の両側面部31,32はシーブ角θと同角度だけ内側に向いて傾斜し、ベルト30の横断面もV字状に形成されている。
ベルト30の各側面部31,32は、対応するシーブ面221,231に圧接し、動力を伝達する。
固定プーリ22は、正面側(図6中、左側)に円錐状曲面で構成されるシーブ面221を備え、背面側(図6中、右側)に回転軸21の軸心と直交する円形平面で構成される背面222を備え、外側に行くにしたがって薄肉に形成されている。
可動プーリ23は、シーブ面231を有する円盤状に形成されるプーリ本体部23Aと、筒状部23Bと、中空軸部23Cとを有している。
プーリ本体部23Aは、正面側(図6中、右側)に円錐状曲面で構成されるシーブ面231を、背面側(図6中、左側)に円形平面で構成される背面232を、それぞれ備え、外側に行くにしたがって薄肉に形成されている。
筒状部23Bは、プーリ本体部23Aの背面232の外周部から軸心方向に沿って突設される円筒状の部分である。
中空軸部23Cは、プーリ本体部13Aの背面132の内周部から軸方向に沿って突設される円筒状の部分であって、回転軸21の外周の可動領域外周面211に摺接している。
筒状部23Bの内周面233には、回転軸21に固設されるプランジャ24の外周部が摺接し、中空軸部23Cの外周面には、回転軸21に固設されるプランジャ24の内周部が摺接している。
プーリ本体部23Aの背面232と、筒状部23Bの内周面233と、中空軸部23Cの外周面234と、プランジャ24の正面(背面232と対向する面)241とで囲繞される空間は、受圧室25として構成される。
受圧室25は、図示しない流路やポートを通じて図示しないオイルポンプから吐出された作動油(ATF)が供給又は排出される。
受圧室25に作動油を供給すれば、可動プーリ23は固定プーリ22に接近するように駆動され、V溝20Vの溝幅が縮小し、受圧室25の作動油を排出すれば、可動プーリ23は固定プーリ22から離隔するように駆動され、V溝20Vの溝幅が拡大する。
ただし、受圧室25内の作動油の油圧により本プーリ機構(セカンダリプーリ)のベルト推力が調整され、もう一方のプーリ機構(プライマリプーリ)の推力との大小関係により、受圧室25内の作動油が吸排され、V溝20Vの溝幅が調整される。
〔3−2.非接触式センサ〕
このようなプーリ機構30には、可動プーリ33の軸方向位置を検出する非接触式センサ150が装備されている。
可動プーリ23の軸方向位置とは、可動プーリ23の軸方向の基準位置に対する軸方向移動量であり、可動プーリ23の軸方向位置に対応する。
この非接触式センサ150は、第1実施形態と同様のものであり、導電体(例えば、金属)製の被検出面に対して高周波の磁束を発生させ、被検出面に生じる渦電流による磁束の変化から被検出面との距離を検知する渦電流式ギャップセンサが適用されている。
このため、非接触式センサ150の先端部151には、図示しないが、磁束を発生させる発信部と、磁束の変化を電圧変化として検知する受信部とが備えられている。
非接触式センサ150は、先端部151を可動プーリ23のプーリ本体部23Aの外周面235に向けてケース1に固定されている。
また、導電体である金属で形成される可動プーリ23の外周面235及びシーブ面231が、非接触式センサ150で検出される被検出面として構成される。
非接触式センサ150は、先端部151の前方に先端部151の幅(径)にほぼ対応する探査領域151aを有している。
そして、非接触式センサ150は、その軸心を外周面235の「特定の法線」上に配置し且つ外周面235に接近させて配置されている。
なお、「特定の法線」とは、既に参照した図2に示すように、プーリ機構10の軸心10aとプーリ機構20の軸心20aとを含む平面100と直交する法線102である。
また、可動プーリ23の移動に伴ってプーリ本体部23Aの外周面235及びシーブ面231も移動するが、非接触式センサ150は、探査領域151aがこの外周面235の移動領域を含むように配置され、特に外周面235の軸方向両端の何れかのエッジ部が探査領域151a内を移動するように配置されている。
したがって、非接触式センサ150には、探査領域151aの大きさ、即ち、先端部51の幅(径)が、可動プーリ23の軸方向の可動範囲(移動ストローク)よりも大きいものが適用される。
非接触式センサ150から被検出面(外周面235及びシーブ面231)に向けて磁束を発生させると、被検出面235,231内の金属に渦電流が発生しこの渦電流によって磁束が変化(減少)する。
特許文献1〜3のような従来技術は、この渦電流による磁束の変化が被検出面との距離に対応する点に着目したものである。
一方、本非接触式センサ150は、第1実施形態と同様に、この渦電流による磁束の変化が探査領域151a内への被検出面235,231の進入量(探査領域151aへ進入する被検出面の面積(非接触式センサ151と被検出面(外周面235及びシーブ面231)との重なり面積、若しくは、エッジ部又はシーブ面231と重なっていない非接触式センサ151(発信部)の面積)) にも対応する点に着目したものである。
つまり、図7(a)に示すように、探査領域151a内に被検出面235,231が進入しなければ渦電流による磁束の変化はなく、非接触式センサ50の受信部の電圧はほとんど変化しない。
図7(b)に示すように、探査領域151a内に被検出面235,231が進入すると被検出面235,231内に発生する渦電流により磁束が変化し、非接触式センサ150の受信部の電圧は変化する。
探査領域151a内への被検出面235,231の進入量が多くなると、非接触式センサ150の受信部の電圧変化はより大きくなる。
このように、非接触式センサ150と被検出面235,231との距離が一定であっても、探査領域151a内への被検出面235,231の進入量に対応して磁束が変化する。
本非接触式センサ150は、こうして被検出面の探査領域151a内への進入量に応じて変化する受信部の電圧値から、被検出面の進入量、即ち、可動プーリ23の軸方向位置を検出する。
この非接触式センサ150の検出信号は、変速機60に入力され、無段変速機の変速比の演算に利用される。
〔3−3.変速機コントローラ〕
変速機コントローラ6は、第1実施形態と同様のものであり、第1実施形態と同様に変速比演算部61を有している。
変速比演算部61では、第1実施形態と同様に、非接触式センサ150の検出信号に基づく可動プーリ23の移動量RPから変速比を求める。
〔3−4.作用及び効果〕
本発明の第2実施形態にかかる無段変速機は上述のように構成されるので、以下のような作用及び効果を得ることができる。
つまり、非接触式センサ150が、円筒状の導電体(金属)の表面で形成される被検出面235,231の探査領域151a内への進入量に応じた検出信号を出力するので、可動プーリ13のプーリ本体部13Aに有する既存の円筒状の外周面235等を被検出面に利用している。
したがって、可動プーリ23の形状を変更することなく非接触式センサ150による可動プーリ33の軸方向位置を検出することができ、検出のためのコスト増を抑制することができる。
また、第1実施形態と同様に、非接触式センサ150の先端と円筒状の外周面235とは、可動プーリ23が移動しても基本的に常に等距離にあるため、非接触式センサ250の先端を円筒状の外周面235に接近させて配置することができる。
このため、被検出面を傾斜面とする場合よりもコンパクトに非接触式センサ150を配置することや、非接触式センサ150により発生させる高周波の磁束を比較的微弱なものにすることもでき、省電力化になる。
また、非接触式センサ150の軸心を被検出面に用いる外周面235に直角に配置するため、傾斜して配置した場合に比べると、検出誤差を抑制することができ、この点で非接触式センサ150の検出精度を確保することができる。
また、第1実施形態と同様に、非接触式センサ150は、その軸心を外周面235の「特定の法線102」に合わせて配置されているので、ベルト30の張力変動でプーリ機構10の軸心10aとプーリ機構20の軸心20aとが接近或いは離隔しても、非接触式センサ150と被検出面235との距離変動が抑制される。
〔4.第3実施形態〕
〔4−1.プーリ機構の全体構成〕
本実施形態のプーリ機構は、第1実施形態の構成に基づいており、プーリ機構10の筒状部13Bの構造と、非接触式センサ50の配置が第1実施形態のものと相違するが、他は第1実施形態のものと同様であり、これらの説明は省略する。
〔4−2.可動プーリの筒状部〕
本実施形態では、図8に示すように、可動プーリ13の筒状部213Bの先端252aの付近の第1プランジャ14の移動ストロークの外部に、筒状部213Bの軸方向(可動プーリ13の移動方向)に延びるスリット状の穴部253が複数形成されている。
各穴部253は、同一形状であり、軸方向と直交する方向に間隔で環状に並んで形成されている。
そして、筒状部213Bにおいて、スリット状の穴部253の設けられる軸方向領域と、穴部253の一端253bに隣接する筒状部213Bの壁部254の一定の軸方向領域とが、被検出面252として構成される。
〔4−3.非接触式センサ〕
非接触式センサ250は、第1実施形態のものと同様に、可動プーリ13の軸方向位置を検出するもので筒状部213Bの円筒面の特定の法線上に軸心を配置される。
この非接触式センサ250にも、導電体(例えば、金属)製の被検出面に対して高周波の磁束を発生させ、被検出面に生じる渦電流による磁束の変化から被検出面との距離を検知する渦電流式ギャップセンサが適用されている。
非接触式センサ250は、その先端部251の幅(径)にほぼ対応する探査領域251aを有し、探査領域251aが被検出面252と対応する位置になるように配置される。
つまり、可動プーリ13の移動に伴いスリット状の穴部253も同様に軸方向に移動するが、このとき、穴部253の他端253a側は探査領域251a外を移動し穴部253の一端(エッジ部)253b側は探査領域251a内を移動するように、配置される。
穴部253では渦電流が発生しないので、穴部253が設けられる軸方向領域が探査領域251aを通過すると、穴部253の相互間の肉部255のみで渦電流が発生する。
非接触式センサ250が、被検出面252に対して高周波の磁束を発生させると、可動プーリ13の回転に伴って、穴部253が通過する際には磁束の変化が小さく、穴部253の相互間の肉部255が通過する際には磁束の変化が大きくなる。
したがって、可動プーリ13の回転に伴って発生する磁束の変動から、可動プーリ13の回転速度、即ち、プーリ機構の回転軸11の回転速度を検出することができる。
また、壁部254については、可動プーリ13の回転位相に関わらず磁束の変化が大きくなる。
可動プーリ13の軸方向移動によって、探査領域251aを通過する穴部253と壁部254との割合に応じて、磁束の変化が異なる。
例えば、探査領域251a内への壁部254の進入量が大きくなると、壁部254で発生する渦電流の量が多くなり、磁束の変化が大きくなる。
逆に、探査領域251a内への壁部254の進入量が小さくなると、壁部254で発生する渦電流の量が小さくなり、磁束の変化が小さくなる。
したがって、例えばローパスフィルタ等で可動プーリ13の回転に伴って発生する磁束の変化を除いた磁束の変化から、探査領域251a内への壁部254の進入量、即ち、可動プーリ13の軸方向位置を検出することができる。
〔4−4.変速機コントローラ〕
変速機コントローラ260は、第1実施形態と同様のものであり、第1実施形態と同様に、可動プーリ13の軸方向位置から変速比を演算する変速比演算部261を有している。
本変速機コントローラ260は、更に、プーリ機構の回転軸11の回転速度を検出する回転速度演算部262を有している。
回転速度演算部262は、上記のように、可動プーリ13の回転に伴って発生する磁束の変動から、プーリ機構の回転軸11の回転速度を演算する。
〔4−5.作用及び効果〕
本発明の第3実施形態にかかる無段変速機は上述のように構成されるので、第1実施形態と同様の作用及び効果に加えて、非接触式センサ250を用いてプーリ機構の回転軸11の回転速度を演算することもでき、プーリ機構に専用の回転速度センサを省略することができる効果もある。
次に、上記実施形態にかかる各無段変速機について、プーリを基準位置から移動させていき、この際の非接触式センサによる出力電圧を得てその対応関係を求めたので記載する。
〔実施例1〕
まず、図1に示す第1実施形態にかかる無段変速機で、センサ出力値及び可動プーリの基準位置に対する軸方向移動量を測定した。
測定は、可動プーリ13を所定量軸方向に移動させたときのセンサ出力値を計測する方式で行った。
測定には、株式会社電子応用製の非接触式センサ(センサヘッド形式:PU−20)及びアンプ(アンプ型式:AEC−55MS)を用いた。
可動プーリ13の被検出面53の材質は鉄系とし、非接触式センサと可動プーリ13の被検出面53との距離は1mmとした。
測定に用いた非接触式センサは、磁束を放出できる機能と、磁束の変化を検出できる機能とを有する。
非接触式センサは、磁束の変化を出力電圧の変化により検知することができる。
この出力電圧を以下「センサ出力値」とすし、基準位置からの可動プーリの軸方向移動量を、以下「可動プーリの移動量」とする。
測定結果を図9に示す。
図9において、横軸はセンサ出力値、縦軸は可動プーリの移動量である。
図9には、プロットした結果から得た近似曲線が示されている。
近似曲線は、Microsoft Office Excel(マイクロソフト社)の近似曲線作成機能を用いて得た。
近似曲線は、
y=ax+bx+c
y:可動プーリのスライド量、x:センサ出力値、a,b,c:定数
で示される。
図9に示す近似曲線は、a=0.2245,b=−0.8536,c=−0.1711であった。
a,b,cは、非接触式センサの仕様、可動プーリの仕様、非接触式センサと被接触面との距離等に応じて決まる値である。
よって、量産製品の仕様毎に、予めa,b,cの値を取得しておくことが好ましい。
そして、実験により所定の式を予め得ておけば、センサ出力値から可動プーリのスライド量を算出することができる。
〔実施例2〕
次に、図6に示す第2実施形態にかかる無段変速機で、実施例1と同様に、センサ出力値及び可動プーリの基準位置に対する軸方向移動量を測定した。
測定は、可動プーリ23を所定量軸方向に移動させたときのセンサ出力値を計測する方式で行った。
測定には、株式会社電子応用製の非接触式センサ(センサヘッド形式:PU−20)及びアンプ(アンプ型式:AEC−55MS)を用いた。
可動プーリ13の被検出面53の材質は鉄系とし、非接触式センサと可動プーリ13の被検出面53との距離は1mmとした。
測定に用いた非接触式センサは、磁束を放出できる機能と、磁束の変化を検出できる機能とを有する。
非接触式センサは、磁束の変化を出力電圧の変化により検知することができる。
この出力電圧を以下「センサ出力値」とすし、基準位置からの可動プーリの軸方向移動量を、以下「可動プーリの移動量」とする。
測定結果を図10に示す。
図10において、横軸はセンサ出力値、縦軸は可動プーリのスライド量である。
図10には、プロットした結果から得た近似曲線が示されている。
近似曲線は、Microsoft Office Excel(マイクロソフト社)の近似曲線作成機能を用いて得た。
近似曲線は、
y=ax+bx+cx+d
y:可動プーリのスライド量、x:センサ出力値、a,b,c,d:定数
で示される。
図10示す近似曲線は、a=0.0272,b=0.0987,c=0.3865,d=−0.8113であった。
a,b,c,dは、非接触式センサの仕様、可動プーリの仕様、非接触式センサと被接触面との距離等に応じて決まる値である。
よって、量産製品の仕様毎に、予めa,b,c,dの値を取得しておくことが好ましい。
そして、実験により所定の式を予め得ておけば、センサ出力値から可動プーリのスライド量を算出することができる。
〔その他〕
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記の実施形態を変更したり上記の実施形態を部分的に適用したりして実施することができる。
例えば、上記の第1,3実施形態では、可動プーリ13に既存の円筒状の外周面を被検出面に利用する構成と、環状溝54.154を有する構成とを併せ持っているが、これらの一方のみを適用しても、非接触式センサによる検出精度の向上効果は得ることができる。
上記説明では、第1,3実施形態の可動プーリ13の筒状部13B,213Bの外周面を被検出面にするものをプライマリプーリに適用し、第2実施形態の可動プーリ23のプーリ本体部23Aの外周面を被検出面にするものをセカンダリプーリに適用している。
これは、可動プーリ23の筒状部23Bの周囲にベルトをガイドするガイド部材などの他の部材が存在し、筒状部23Bに非接触式センサ150を接近して配置できない場合を考慮したものである。
被検出面の軸方向長さは、可動プーリの移動ストローク程度かこれ以上あることが好ましく、この点では可動プーリの筒状部の方が軸方向長さがあるので有利である。
ただし、上記の実施例でも確認できたように、可動プーリのプーリ本体の外周部でも可動プーリが一定範囲の移動ストロークであれば支障なく検出することができる。
また、可動プーリの移動量検出は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの一方のみ実施してもよく、両方で実施してもよい。
プライマリプーリ及びセカンダリプーリの両方で実施すれば、ベルトに滑りが発生した場合、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのいずれの側で滑っているか把握することができる。
なお、第1,3実施形態のプーリ機構をプライマリプーリに、第2実施形態のプーリ機構をセカンダリプーリに適用した無段変速機の場合、図1に示すプーリ機構10の固定プーリ12と可動プーリ13との配置と、図6に示すプーリ機構20の固定プーリ22と可動プーリ23との配置との何れかを逆に配置する必要がある。
また、第3実施形態において、スリット状の穴部253の他端側253aを探査領域251a内に配置しても良く、スリット状の穴部253をスリット状の穴部253の他端側253a側を筒状部213Bの先端252aで解放した形状にしても良い。
1 トランスミッションケース
10 プーリ機構(プライマリプーリ)
10V V溝
11 回転軸
12 固定プーリ
13 可動プーリ
121,131 シーブ面
13A プーリ本体部
13B 筒状部
13C 中空軸部
14 第1プランジャ
15 第1受圧室
16 壁部
17 第2プランジャ
18 第2受圧室
19 調圧室
20 プーリ機構(セカンダリプーリ)
20V V溝
21 回転軸
22 固定プーリ
23 可動プーリ
221,231 シーブ面
23A プーリ本体部
23B 筒状部
23C 中空軸部
24 プランジャ
25 受圧室
30 ベルト
31,32 ベルト30の側面部
50,150,250 非接触式センサ
51,151,251 非接触式センサの先端部
51a,151a,251a 非接触式センサの探査領域
52 可動プーリ13の外周面135の先端部領域
53,231,235,252 被検出面
54,154 環状溝
60,160,260 変速機コントローラ
61,161,261 変速比演算部
253 スリット状の穴部
262 回転速度演算部

Claims (7)

  1. 固定プーリと可動プーリとを有するプーリ機構を有し、
    前記固定プーリと前記可動プーリとの間に動力伝達部材を有し、
    非接触式センサを有し、
    前記可動プーリは、筒状部を有し、
    前記可動プーリは、前記固定プーリと前記筒状部との間にプーリ本体部を有し、
    前記可動プーリは、前記筒状部及び前記プーリ本体部の一方に、被検出面を有し、
    前記可動プーリが移動すると、前記非接触式センサの探査領域内に進入する前記被検出面の面積が変化し、
    前記非接触式センサは、前記探査領域内に進入する前記被検出面の面積の変化を検出する
    ことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記非接触式センサは、磁束を発生させる発信部を有し、
    前記非接触式センサは、前記磁束の変化を検知する受信部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記非接触式センサの前記探査領域の前記可動プーリの移動方向の長さは、前記可動プーリの可動範囲よりも長い
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の無段変速機。
  4. 前記可動プーリは、前記動力伝達部材から押力が加わるシーブ面を有し、
    前記シーブ面と前記筒状部との間に、前記可動プーリの軸心に向かって凹設された環状溝を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の無段変速機。
  5. 前記環状溝の深さは、前記環状溝の幅よりも大きい
    ことを特徴とする請求項4記載の無段変速機。
  6. 前記環状溝は、前記シーブ面から前記筒状部へ行くほど深くなる曲面状の底面を有する
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の無段変速機。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の無段変速機を有する
    ことを特徴とする車両。
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