JP2015178638A - 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物、記録物、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】重合性化合物と、光重合開始剤と、酸化チタンと、を含む紫外線硬化型インクジェット用インク組成物であって、被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材に記録するために用いられ、動的光散乱法による前記酸化チタンのメジアン径が260nm以下であり、かつ、該インク組成物の総質量に対し、前記酸化チタンの含有量が12〜18質量%である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物である。
【選択図】なし
Description
[1]
重合性化合物と、光重合開始剤と、酸化チタンと、を含む紫外線硬化型インクジェット用インク組成物であって、被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材に記録するために用いられ、動的光散乱法による前記酸化チタンのメジアン径が260nm以下であり、かつ、該インク組成物の総質量に対し、前記酸化チタンの含有量が12〜18質量%である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[2]
前記重合性化合物はN−ビニルカプロラクタムを含み、該インク組成物の総質量に対して、前記N−ビニルカプロラクタムの含有量が5〜25質量%である、[1]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[3]
前記光重合開始剤はアシルホスフィンオキサイド化合物を含み、該インク組成物の総質量に対して、前記アシルホスフィンオキサイド化合物の含有量が7〜15質量%である、[1]又は[2]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[4]
365〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有する紫外線を500mJ/cm2以下の照射エネルギーで照射することにより硬化可能な、[1]〜[3]のいずれかに記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[5]
被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材と、該パッケージ基材又は該半導体基材に記録された[1]〜[4]のいずれかに記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物の硬化物と、を備える、記録物。
[6]
[1]〜[4]のいずれかに記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を被記録媒体上に吐出する吐出工程と、吐出された該インク組成物に、365〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有する紫外線を500mJ/cm2以下の照射エネルギーで照射して、該インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む、インクジェット記録方法。
本発明の一実施形態は、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物に係る。当該インク組成物は、重合性化合物と、光重合開始剤と、酸化チタンと、を含む。また、動的光散乱法による上記酸化チタンのメジアン径が260nm以下であり、かつ、上記酸化チタンは、当該インク組成物の総質量に対して12〜18質量%含まれるものである。さらに、上記インク組成物は、被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材に記録するという用途に適するという特徴を有する。
以下、本実施形態のインク組成物に含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
本実施形態のインク組成物は、重合性化合物を含有する。この重合性化合物は、後述する光重合開始剤の作用により光照射時に重合されて、印刷されたインクを硬化させることができる。
本実施形態における重合性化合物は、N−ビニルカプロラクタムを含有することが好ましい。インク組成物が重合性化合物としてN−ビニルカプロラクタムを含有することにより、インクの硬化性、硬化したインクにおける耐擦性、及び記録された画像の視認性を良好なものとすることができる。
本実施形態のインク組成物は、下記一般式(I)で表される化合物(以下、「モノマーA」という。)を含んでもよい。
CH2=CR1−COOR2−O−CH=CH−R3 ・・・(I)
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2〜20の2価の有機残基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
インク組成物がモノマーAを含有することにより、インクの硬化性などを良好なものとすることができる。
これらの中でも、本実施形態に所望の効果を一層発揮することができるため、製法Eが好ましい。
上記以外の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」という。)としては、従来公知の、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能といった種々のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。上記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩又はエステル、ウレタン、アミド及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。また、上記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、粘度及び臭気を低減させるため、フェノキシエチル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方が好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましく、フェノキシエチルアクリレートがさらに好ましい。
本実施形態のインク組成物は、光重合開始剤を含有する。光重合開始剤は、安全性に優れ、且つ光源にかかるコストを抑えることができるため、紫外線の照射による光重合によって、被記録媒体の表面に存在するインクを硬化させて画像を形成するために用いられる。光重合開始剤としては、光のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させるものであれば、制限はないが、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができ、中でも光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
上記アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤は、後述の紫外線照射による硬化に好適であるという有利な効果を発揮する。アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤は、他の種類の光重合開始剤に比べて、硬化時に照射される紫外線の発光ピーク波長における光開裂効率が高い。そのため、未反応で残存する光重合開始剤の量を抑えることができる。したがって、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤を用いるとインク塗膜の膜特性に優れることとなる。
本実施形態のインク組成物は、白色顔料として酸化チタンを含有する。これにより、良好な視認性(明度)が得られる。
本実施形態のインク組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、ノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYK社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
本実施形態のインク組成物は、硬化前における重合性化合物の重合反応を抑えるため、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤として、以下に限定されないが、例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、及び4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物、p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジーブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、及び2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物、フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、及びジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、及びピクリン酸などのニトロ化合物、キノンジオキシム及びシクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物、フェノチアジン等の硫黄化合物が挙げられる。
本実施形態のインク組成物は、硬化したインクにおける耐擦性を良好にすることができるため、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(以上、BYK社製商品名)を挙げることができる。
本実施形態のインク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、浸透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
本実施形態の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物は、後述するインクジェット記録方法を利用して、被記録媒体上に吐出されること等により、記録物が得られる。この被記録媒体としては、パッケージ基材又は半導体基材が好ましい。すなわち、上記インク組成物は、被記録媒体としてのパッケージ基材等に記録するという用途に適している。なぜなら、パッケージ基材等にマーキングする際に用いられるインクには、優れた硬化性、耐擦性、及び視認性が求められるからである。
本発明の一実施形態は、記録物に係る。当該記録物は、上記実施形態のインク組成物が、被記録媒体としてのパッケージ基材等に記録されたものであり、パッケージ基材等と、そのパッケージ基材等に記録された上記インク組成物の硬化物とを備える。上記記録物は、インク組成物の硬化性に優れると共に、パッケージ基材等上に付着し硬化したインク組成物(硬化物)における耐擦性、及び記録された画像の視認性に優れるという特徴を有する。
本発明の一実施形態は、インクジェット記録方法に係る。当該インクジェット記録方法は、上記実施形態のインク組成物をパッケージ基材等(被記録媒体)上に吐出する吐出工程と、上記吐出工程により吐出されて付着したインク組成物に、所定範囲に発光ピーク波長を有する紫外線を照射して、当該インク組成物を硬化する硬化工程と、を含むものである。このようにして、パッケージ基材等上で硬化したインク組成物により硬化物が形成される。以下、上記の各工程を詳細に説明する。
上記吐出工程においては、従来公知のインクジェット記録装置を用いることができる。インク組成物の吐出の際は、インク組成物の粘度を、30mPa・s以下とするのが好ましく、5〜20mPa・sとするのがより好ましい。インク組成物の粘度が、インク組成物の温度を室温として、あるいは、インク組成物を加熱しない状態として上記のものであれば、インク組成物の温度を室温として、あるいはインク組成物を加熱せずに吐出させればよい。一方、インク組成物を所定の温度に加熱することによって粘度を好ましいものとして吐出させてもよい。このようにして、良好な吐出安定性が実現される。
次に、上記硬化工程においては、パッケージ基材等上に吐出されて付着したインク組成物が、紫外線の照射によって硬化する。
具体的には、紫外線の照射によって、重合性化合物の重合反応が開始する。また、インク組成物に含まれる光重合開始剤が紫外線の照射により分解して、ラジカル、酸、及び塩基などの開始種を発生し、重合性化合物の重合反応が、その開始種の機能によって促進される。このとき、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が紫外線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
下記の実施例及び比較例において使用した原料は、以下の通りである。
〔光重合開始剤〕
・IRGACURE 819(BASF社製商品名、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、表1では819と略記した。)
・DAROCURE TPO(BASF社製商品名、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、表1ではTPOと略記した。)
〔顔料(酸化チタン)〕
・Tipaque(登録商標) CR−60−2(石原産業社(ISHIHARA SANGYO KAISHA, LTD.)製商品名、表1ではCR60−2と略記した。)
・Tipaque(登録商標) PF−711(石原産業社製、表1ではPF−711と略記した。)
・Tipaque(登録商標) CR−58−2(石原産業社製、表1ではCR58−2と略記した。)
〔分散剤〕
・Solsperse 36000(Noveon社製商品名)
〔重合禁止剤〕
・p−メトキシフェノール(関東化学社(KANTO CHEMICAL CO., INC)製、表1ではMEHQと略記した。)
〔界面活性剤〕
・BYK−3500(ビックケミー(BYK-Chemie)社製商品名、ポリシロキサン、両末端、表1ではBYK3500と略記した。)
〔重合性化合物〕
・VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、日本触媒社(Nippon Shokubai Co., Ltd.)製商品名、表1ではVEEAと略記した。)
・V−CAP(N−ビニルカプロラクタム、ISP社製商品名、表1ではNVCと略記した。)
・ビスコート#192(フェノキシエチルアクリレート、大阪有機化学工業社製商品名、表1ではPEAと略記した。)
・SR−444(ペンタエリスリトールトリアクリレート、サートマー社(Sartomer Co.)製商品名、表1ではPETAと略記した。)
〔基材〕
・基材1(パッケージ基材):エポキシ樹脂面1(シャープ社製、面実装型パッケージ、型番「P−LFBGA048−0606」)
・基材2(半導体基材):シリコン面2(SUMCO社製、SOIウエハー)
・基材3(その他の基材):ルミラー(登録商標)E20#125(東レ社製商品名、二軸延伸ポリエステル(PET)フィルム、白色グレード、厚み125μm)
〔顔料分散液の作製〕
インク組成物の作製に先立ち、顔料分散液を作製した。上記の各酸化チタンを60質量%、分散剤を5質量%、重合性化合物としてのVEEAを35質量%の割合で、それぞれ混合し、1時間スターラーで撹拌した。撹拌後の混合液をビーズミルで分散し、顔料分散液を得た。なお、分散条件は、直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間を2〜4時間とした。
下記表1に記載の成分を、表1に記載の組成(単位:質量%)となるように添加し(表
1中、顔料とVEEAの一部とは上記顔料分散液として添加)、これを常温で1時間混合撹拌して完全に溶解させた。これを、さらに5μmのメンブランフィルターでろ過して、各紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を得た。
なお、表1中、顔料分散液は、固形分である顔料及びVEEAの含有量に基づき組成を算出したため、分散剤を記載していない。また、表1中の空欄部は無添加を意味する。
各実施例及び比較例で調製した紫外線硬化型インクジェット用インク組成物について、以下の方法により酸化チタンのメジアン径、硬化性、耐擦性、明度、及び保存安定性を評価した。
動的光散乱法により、各インク組成物中の酸化チタンのメジアン径を測定した。前処理として、各インク組成物をジエチレングリコールジエチルエーテルで希釈し、得られた液を測定に供試した。測定機としては、堀場製作所社(HORIBA, Ltd)製の動的光散乱式粒径分布測定装置 LB−550を使用した。
インクジェットプリンター PX−G5000(セイコーエプソン社(Seiko Epson Corporation)製商品名)を用いて、上記の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物をそれぞれのノズル列に充填した。常温、常圧下で、上記基材1上に、記録解像度720dpi×720dpi及び液滴重量7ngの条件で、ベタパターン画像を印刷した。なお、このベタパターン画像は、記録解像度で規定される最小記録単位領域である画素の全ての画素に対してドットを記録した画像である。
上記の印刷と共に、キャリッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから、照射強度が400mW/cm2であり、且つ波長が395nmである紫外線を照射してベタパターン画像を硬化させた。なお、指触試験により画像(塗膜表面)のタック感がなくなった時点で硬化したものと判断した。
評価基準は以下のとおりである。◎及び○が実用上許容できる評価基準である。評価結果を下記表2に示す。
◎:300mJ/cm2未満
○:300mJ/cm2以上500mJ/cm2未満
×:500mJ/cm2以上
上記硬化性の評価項目と同様のベタパターン画像の印刷及び硬化を、上記基材1〜3について行った。そして、荷重変動型摩擦摩耗試験システム(トライボギアTYPE−HHS2000〔商品名〕、新東科学社製)を用いて硬化膜(塗膜)の剥がれ度合いを確認した。条件は、荷重を150gfに設定し、Φ0.2mmのサファイア針で、硬化後のベタパターン画像を引っ掻き、塗膜の剥がれた程度を確認した。
評価基準は以下のとおりである。◎及び○が実用上許容できる評価基準である。評価結果を表2に示す。
◎:塗膜面にキズ、剥離がない。
○:塗膜面に傷がつく。剥離がない。
×:塗膜面に傷がつき、塗膜が剥離する。
上記硬化性の評価項目と同様のベタパターン画像の印刷及び硬化を、上記基材1(黒色の基材)について行った。そして、測色計(GretagMacbeth社製のAG Type Spectrolino)を用いて、基材1上のベタパターン画像の明度を測定した。この明度により、画像の視認性の優劣を判断した。
評価基準は以下のとおりである。◎及び○が実用上許容できる評価基準である。明度50は、黒色のパッケージ上で最低限白さを認識できるレベルの数値である。評価結果を表2に示す。
◎:明度60以上。
○:明度50以上60未満。
×:明度50未満。
30mL容のガラス瓶に上記の各インク組成物を24mLずつ投入し、50℃で14日間、遮光しながら放置した。放置前のインク粘度に対する放置後のインク粘度を測定することで、放置前後におけるインクの増粘率を算出し、これによりインクの保存安定性を評価した。
評価基準は以下のとおりである。◎及び○が実用上許容できる評価基準である。評価結果を表2に示す。
◎:10%未満。
○:10%以上20%未満。
×:20%以上。
Claims (6)
- 重合性化合物と、光重合開始剤と、酸化チタンと、を含む紫外線硬化型インクジェット用インク組成物であって、
被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材に記録するために用いられ、
動的光散乱法による前記酸化チタンのメジアン径が260nm以下であり、かつ、
該インク組成物の総質量に対し、前記酸化チタンの含有量が12〜18質量%である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 前記重合性化合物はN−ビニルカプロラクタムを含み、
該インク組成物の総質量に対して、前記N−ビニルカプロラクタムの含有量が5〜25質量%である、請求項1に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 前記光重合開始剤はアシルホスフィンオキサイド化合物を含み、
該インク組成物の総質量に対して、前記アシルホスフィンオキサイド化合物の含有量が7〜15質量%である、請求項1又は2に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 365〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有する紫外線を500mJ/cm2以下の照射エネルギーで照射することにより硬化可能な、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
- 被記録媒体としてのパッケージ基材又は半導体基材と、該パッケージ基材又は該半導体基材に記録された請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物の硬化物と、を備える、記録物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を被記録媒体上に吐出する吐出工程と、
吐出された該インク組成物に、365〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有する紫外線を500mJ/cm2以下の照射エネルギーで照射して、該インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む、インクジェット記録方法。
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