JP2015178336A - 自動二輪車のサスペンション調整装置 - Google Patents

自動二輪車のサスペンション調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サスペンションにおけるコイルスプリングの初期設定荷重を、シート及び荷物積載具に作用する荷重に応じて最適に自動調整できること。【解決手段】前輪18を支持するフロントフォーク19と後輪27を支持するリアクッションユニット28とがメイン車体フレーム11に取り付けられ、このメイン車体フレーム11にシート23及び荷物積載具を支持するサブ車体フレーム12が結合され、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28は、ダンパの周囲にコイルスプリングが組み付けられて構成され、サブ車体フレーム12のシートレール15には、メイン車体フレーム11のボディフレーム14に結合する前端部52に、シート23及び荷物積載具に作用する荷重を計測するロードセル46が設置され、コントロールユニット50が、ロードセル46の荷重計測値に基づきフロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重を調整するよう構成されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、自動二輪車のサスペンションを構成するコイルスプリングの初期設定荷重を調整する自動二輪車のサスペンション調整装置に関する。
自動二輪車のサスペンションを構成するコイルスプリングの初期設定荷重を調整する装置が、特許文献1及び2にして開示されている。
特許文献1では、フロントフォークにおけるコイルスプリングの初期設定荷重が油圧により調整されるものであるが、その調整は運転者の遠隔操作によって行われる。
また、特許文献2では、スイングアームの所定の傾斜角を閾値θ0とし、リア車高センサで測定された傾斜角θと閾値θ0との偏差信号に基づいて油圧ジャッキを作動させ、リアクッションユニットのコイルスプリングにおける取付長さを伸縮させて、このコイルスプリングの初期設定荷重を調整し、更に、この初期設定荷重に対応してリアクッションユニットのダンパの減衰力を調整している。
実開平5−19695号公報 特開平6−143956号公報
ところが、特許文献1では、フロントフォークにおけるコイルスプリングの初期設定荷重の調整は、運転者からの指令による遠隔操作によって実施されるものであるため、操作性が煩雑であり、且つコイルスプリングの初期設定荷重を必ずしも最適に設定できるとは限らない。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、サスペンションを構成するコイルスプリングの初期設定荷重を、シート及び荷物積載具に作用する荷重に応じて最適に自動調整できる自動二輪車のサスペンション調整装置を提供することにある。
本発明に係る自動二輪車のサスペンション調整装置は、前輪を支持する前側サスペンションと後輪を支持する後側サスペンションとがメイン車体フレームに取り付けられ、このメイン車体フレームに、シート及び荷物積載具を支持するサブ車体フレームが結合され、前記前側及び後側サスペンションは、ダンパの周囲にコイルスプリングが組み付けられて構成され、前記サブ車体フレームには、前記メイン車体フレームに結合する前端部に、前記シート及び前記荷物積載具に作用する荷重を計測する荷重計測手段が設置され、この荷重計測手段により計測された荷重計測値を入力する制御装置が、前記荷重計測手段からの前記荷重計測値に基づき油圧アクチュエータを作動させて、前記前側サスペンションと前記後側サスペンションの少なくとも一方の前記コイルスプリングの取付長さを伸縮させ、このコイルスプリングの初期設定荷重を調整するよう構成されたことを特徴とするものである。
メイン車体フレームに連結されるサブ車体フレームの前端部は、このサブ車体フレームが支持するシート及び荷物積載具に作用する荷重の変化が顕著に現れ易い箇所である。従って、このサブ車体フレームの前端部に荷重計測手段を設置することで、この荷重計測手段によりシート及び荷物積載具に作用する荷重を高感度に計測できる。このため、この荷重計測手段が計測した荷重計測値に基づいて制御手段が、前側サスペンションと後側サスペンションとの少なくとも一方のコイルスプリングの初期設定荷重を調整することで、この初期設定荷重をシート及び荷物積載具に作用する荷重に応じて最適に自動調整できる。
本発明に係る自動二輪車のサスペンション調整装置における一実施形態が適用された自動二輪車を示す左側面図。 図1の自動二輪車においてカウリング等を取り除いて示す左側面図。 図1及び図2の車体フレームを示す斜視図。 図3のIV部を拡大し、ロードセルの取付構造を断面状態で示す斜視図。 図4に示すロードセルの取付構造における他の形態を示す断面図。 図1の表示メータを示す斜視図。 図2に示すサスペンション調整装置の構成を示すブロック図。 図2及び図7のサスペンション調整装置の機能を説明するフローチャート。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る自動二輪車のサスペンション調整装置における一実施形態が適用された自動二輪車を示す左側面図である。また、図2は、図1の自動二輪車においてカウリング等を取り除いて示す左側面図であり、図3は、図1及び図2の車体フレームを示す斜視図である。本実施形態において、前後、左右及び上下の表現は、車両乗車時の乗員、特に運転者を基準にしたものである。
図1〜図3に示すように、自動二輪車10はメイン車体フレーム11及びサブ車体フレーム12を有する。メイン車体フレーム11は、それぞれ左右一対のメインフレーム13及びボディフレーム14を備えて構成され、サブ車体フレーム12は、それぞれ左右一対のシートレール15及びシートピラー(サイドチューブ)16を備えて構成される。
図3に示すように、メインフレーム13はツインチューブ型であり、前端に設けられたヘッドパイプ17の直後から車幅方向に拡開された後、互いに平行に後斜め下方へ延び、タンクレールを兼ねる。また、ボディフレーム14は、左右一対のメインフレーム13の後端部にそれぞれ接続され、略上下方向に延設される。
シートレール15は、左右一対のボディフレーム14の上端にそれぞれ結合されると共に、後斜め上方へ延設される。また、シートビラー16は、左右一対のシートレール15の下方にそれぞれ配設され、前端がボディフレーム14の後端に結合されると共に、後端がシートレール15の後端に結合される。このシートビラー16は、シートレール15に作用する荷重を支持するものである。
図2に示すように、メインフレーム13のヘッドパイプ17には、前輪18を回転自在に支持する前側サスペンションとしての左右一対のフロントフォーク19とハンドルバー20とを備えたステアリング機構21が、左右に回動自在に枢支されて取り付けられる。このステアリング機構21のハンドルバー20を左右に操作することで、前輪18が左右に操舵される。
メインフレーム13の上部に燃料タンク22が配置され、この燃料タンク22の後方でシートレール15の上部に、乗員が着座するシート23(ライダーシート23A、ピリオンシート23B)が配置されて支持される。更に、シートレール15の後端部に、荷物を積載可能なキャリア24(図1)が設置されて支持される。
ボディフレーム14の略中央下部にピボット軸25が架設され、このピボット軸25にスイングアーム26が、ピボット軸25回りに上下方向に揺動自在に枢支される。このスイングアーム26の後端に後輪27が回転自在に軸支される。この後輪27は、スイングアーム26を介して、後側サスペンションとしてのリアクッションユニット28により支持される。
つまり、リアクッションユニット28は、上端がボディフレーム14の上端部に取り付けられ、下端がクッションレバー29を介してスイングアーム26に連結される。このリアクッションユニット28は、後輪27に作用する衝撃を吸収すると共に、後輪27及びスイングアーム26の揺動運動を制振する。前述のフロントフォーク19も、同様に、前輪18に作用する衝撃を吸収すると共に、車両前部の上下方向の振動を制振する。
前輪18と後輪27との間の車両前後方向略中央下部で燃料タンク22の下方にエンジン30が、メインフレーム13及びボディフレーム14に懸架されて配置される。このエンジン30の駆動力が、図示しないドライブチェーンなどを介して後輪27へ伝達される。
図1に示すように、エンジン30を構成するシリンダヘッド31には、エンジン吸気系を構成する例えば図示しないスロットルボディ、フューエルインジェクタ及びエアクリーナ等が順次接続される。このエンジン吸気系からエンジン30の燃焼室(不図示)へ、燃料と空気の混合気が供給される。また、シリンダヘッド31には、エンジン排気系を構成するエキゾーストパイプ32及び排気マフラ33が順次接続される。エキゾーストパイプ32は、シリンダヘッド31から下方へ延びた後に後方へ延び、その後端に排気マフラ33が接続される。
尚、自動二輪車10は、車両前部がフロントカウリング34により、車両側部がサイドカウリング35により、シート23の下方がリアカウリング36等によりそれぞれ覆われ、フロントカウリング34にヘッドランプ37が設置されている。また、車両後部の車幅方向両側に、シートレール15及びシートピラー16に支持されて、荷物を収納可能なサイドバッグ38が着脱可能に設けられている。このサイドバッグ38及び前記キャリア24が荷物積載具39を構成する。
ところで、前述のフロントフォーク19及びリアクッションユニット28は、ダンパの周囲にコイルスプリングが組み付けられて構成される。このうちのリアクッションユニット28については、図2に示すように、ピストン及び作動油(共に図示せず)を収容するダンパ本体42と、上記ピストンに連結された作動ロッド43とによりダンパ40が構成され、ダンパ本体42及び作動ロッド43の周囲にコイルスプリング41が組み付けられてリアクッションユニット28が構成される。
これらのフロントフォーク19とリアクッションユニット28との少なくとも一方(本実施形態ではフロントフォーク19及びリアクッションユニット28)のコイルスプリングの初期設定荷重及びダンパの減衰力が、サスペンション調整装置44により最適に調整される。このうちのコイルスプリングの初期設定荷重は、シート23に作用する乗車時の乗員荷重及び荷物積載具39に作用する荷物積載荷重に応じて調整され、ダンパの減衰力は、コイルスプリングの初期設定荷重に応じて調整される。
このサスペンション調整機構44は、図2及び図7に示すように、車速センサ45、荷重計測手段としてのロードセル46、ハンドルスイッチ47、シートスイッチ48、油圧アクチュエータとしての油圧ジャッキ49、制御装置としてのコントロールユニット50、及び表示装置としての表示メータ51を有して構成される。
車速センサ45は、エンジン30の図示しないドライブ軸に連結して設置され、ドライブ軸の回転数により自動二輪車10の車速(車両速度)を検出する。この車速センサ45による検出値は、コントロールユニット50へ送信される。
ロードセル46は、シートレール15においてボディフレーム14に結合する前端部52に設置される。つまり、シートレール15の前端部52は、例えば図4に示すように、シートレール15のレール本体部15Aに連続する前端第1部52Aと、レール本体部15Aから分離した前端第2部52Bとを有してなる。これらの前端第1部52Aと前端第2部52Bとの間にロードセル46が挟まれ、このロードセル46は、取付ボルト53を用いて前端第1部52A及び前端第2部52Bに取り付けられることで、シートレール15の前端部52に設置される。このロードセル46の取付状態で、前端第2部52Bが、図示しない締結ボルトによりボディフレーム14の上端部に結合される。
また、例えば図5に示すように、ロードセル46は、ねじ部54により前端第1部52A及び前端第2部52Bに螺合されて取り付けられることで、シートレール15の前端部52に設置されてもよい。この場合には、上記前端第2部52Bに連結ピース55が螺装され、これらの前端第2部52Bと連結ピース55との位置決めがロックナット56によりなされ、連結ピース55が、図示しない締結ボルトによりボディフレーム14の上端部に結合される。
図1、図2及び図7に示すように、シートレール15の前端部52は、シートレール15が支持するシート23及び荷物積載具39に作用する荷重(乗員重量及び荷物積載荷重)の変化が顕著に現れ易い箇所である。従って、このシートレール15の前端部52にロードセル46が設置されることで、このロードセル46は、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重(乗員重量及び荷物積載荷重)を高感度に計測することが可能になる。このロードセル46による荷重計測値はコントロールユニット50へ送信される。
但し、このロードセル46による荷重計測は、コントロールユニット50からの制御信号によって、車速センサ45により自動二輪車10が停車状態にあることが検知されたときにのみ実行されて、安全性と計測精度の向上が図られる。
ハンドルスイッチ47は、運転手により操作される操作スイッチであり、例えばハンドルバー20に設置される。このハンドルスイッチ47がON操作されたときにサスペンション調整装置44が起動し、ハンドルスイッチ47がOFF操作されたときにサスペンション調整装置44が停止する。サスペンション調整装置44の起動により、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28におけるコイルスプリングの初期設定荷重がシート23及び荷物積載具39に作用する荷重に応じて自動調整され、ダンパの減衰力が前記初期設定荷重に応じて自動調整される。このハンドルスイッチ47によるON、OFF信号はコントロールユニット50へ送信される。
シートスイッチ48はシート23の内部に設置され、シート23に乗員が着座して乗車がなされたか否か、つまり自動二輪車10の乗車状態または空車状態を検知する。このシートスイッチ48による検知信号はコントロールユニット50へ送信される。
油圧ジャッキ49は、コントロールユニット50からの指令信号により電動モータ57を駆動させて油圧を発生させ、この油圧をフロントフォーク19及びリアクッションユニット28へ導いてこれらのコイルスプリングの取付長さを伸縮させ、これらのコイルスプリングの初期設定荷重を変更する。
更に、リアクッションユニット28にあっては、油圧ジャッキ49により発生した油圧によってダンパ40のピストン部に設けられたオリフィス径が特許文献1に示すように変更され、これによりダンパ40の減衰力がリアクッションユニット28のコイルスプリング41の初期設定荷重に応じて変更される。また、フロントフォーク19においても、油圧ジャッキ49により発生した油圧によって、リアクッションユニット28の場合と同様に、フロントフォーク19のコイルスプリングの初期設定荷重に応じてこのフロントフォーク19のダンパの減衰力が変更される。
表示メータ51は、図2に示すように、シート23の前方の例えばハンドルバー20に設置される。この表示メータ51には、コントロールユニット50からの表示信号によって、図6に示すように、ロードセル46にて計測されたシート23及び荷物積載具39に作用する荷重(乗員重量及び荷物積載荷重)が、重量表示部58に例えば「重量〇〇kg」として表示される。更に、この表示メータ51には、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重が規定値(後述)を超えたときに、コントロールユニット50からの表示信号により警告が、警告表示部59に例えば「警告!!過重量」の如く表示される。尚、図6中の符号60はタコメータ部(エンジン回転計部)を示す。
コントロールユニット50は、車速センサ45からの検出値により自動二輪車10が停車状態にあるときにのみ、ロードセル46により、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重を計測させる。
そして、このコントロールユニット50は、ロードセル46が計測した荷重計測値(シート23及び荷物積載具39に作用する荷重)に基づいて、油圧ジャッキ49の電動モータ57を作動させてこの油圧ジャッキ49に油圧を発生させ、この油圧により、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの取付長さを伸縮させて、このコイルスプリングの初期設定荷重を前記荷重計測値に応じて調整する。更に、コントロールユニット50は、油圧ジャッキ49にて発生した油圧によって、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のダンパの減衰力を、これらのフロントフォーク19及びリアクッションユニット28のそれぞれのコイルスプリングの初期設定荷重に応じて調整する。
但し、コントロールユニット50は、シートスイッチ48からの検知信号により、乗員が自動二輪車10に乗車していない空車状態では、油圧ジャッキ49の油圧によって、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重を最弱に調整して、自動二輪車10の車高を最小に設定する。このとき、コントロールユニット50は、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のダンパの減衰力についても、油圧ジャッキ49の油圧により、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のそれぞれのコイルスプリングの初期設定荷重に応じて調整する。
また、コントロールユニット50は、ロードセル46が計測した荷重計測値を表示メータ51の重量表示部58に表示させる。このとき、コントロールユニット50は、ロードセル46にて計測された荷重計測値が規定値を超えたときに、表示メータ51の警告表示部59に警告を表示する。上記規定値は、例えばオーナーズマニュアルに掲載されたGVW(Gross Vehicle Weight:車両全備重量)から自動二輪車10の車両装備重量を減算した値である。更に、コントロールユニット50は、ロードセル46にて計測された荷重計測値が前記規定値を超えた状態で自動二輪車10が走行されたときには、その走行履歴を記録する図示しない記録回路を備える。
次に、上述のサスペンション調整装置44の作用を、図8を用いて説明する。
自動二輪車10のイグニッションスイッチがON操作されたとき(S1)、車速センサ45により自動二輪車10の車速が検出される(S2)。次に、コントロールユニット50は、車速センサ45にて検出された車速が0km/hであるか否か、即ち自動二輪車10が停車状態にあるか否かを判断し(S3)、停車状態であるときにロードセル46に、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重を計測させる(S4)。
次に、コントロールユニット50は、ハンドルスイッチ47がON操作されたか否かを判断し(S5)、ハンドルスイッチ47がON操作されたときには、シートスイッチ48により乗員が自動二輪車10に乗車状態であるか否かを判断する(S6)。
乗員が乗車状態であるときに、コントロールユニット50は、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重を、ロードセル46の荷重計測値に基づいて決定し、且つフロントフォーク19及びリアクッションユニット28のダンパの減衰力を、それぞれのコイルスプリングの初期設定荷重に対応して決定する(S7)。
コントロールユニット50は、ステップS7にて決定されたコイルスプリングの初期設定荷重及びダンパの減衰力を実現すべく、油圧ジャッキ49の電動モータ57を駆動させて油圧を発生させると共に、ステップS4にてロードセル46により計測された荷重計測値を表示メータ51に表示させる(S8)。
ステップS8にて発生した油圧ジャッキ49の油圧により、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重がロードセル46の荷重計測値に基づいて調整され、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のダンパの減衰力が、それぞれのコイルスプリングの初期設定荷重に応じて調整される(S9、S10)。
ステップS6において、乗員が乗車状態にない、つまり空車状態のときには、コントロールユニット50は、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重を最弱に決定し、フロントフォーク19及びリアクッションユニット18のダンパの減衰力を、それぞれのコイルスプリングの初期設定荷重に対応して決定する(S11)。
コントロールユニット50は、ステップS11にて決定されたコイルスプリングの初期設定荷重及びダンパの減衰力を実現すべく油圧ジャッキ49の電動モータ57を駆動させて油圧を発生させると共に、ステップS4にてロードセル46により計測された荷重計測値を表示メータ51に表示させる(S12)。
ステップS12にて発生した油圧ジャッキ49の油圧により、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重が最弱に調整され、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のダンパの減衰力が、それぞれのコイルスプリングの初期設定荷重(最弱)に応じて調整される(S13、S14)。
コントロールユニット50は、ステップS5においてハンドスイッチ47がOFF操作されているとき、またはステップS6においてシートスイッチ48により乗員が乗車状態であることが検知されたときに、ロードセル46による荷重計測値が規定値以上であるか否かを判断する(S15)。コントロールユニット50は、ステップS15において、ロードセル46による荷重計測値が規定値以上である場合に表示メータ51に警告を表示させ(S16)、規定値未満であるときには警告は表示されない(S17)。
コントロールユニット50は、ステップS16により表示メータ51に警告が表示された状態で自動二輪車10が走行されたか否かを判断し(S18)、走行されたときに、図示しない記録回路にその走行履歴を記録する(S19)。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)〜(7)を奏する。
(1)シート23及び荷物積載具39に作用する荷重の変化が顕著に現れ易いシートレール15の前端部52にロードセル46が設置されたので、このロードセル46によりシート23及び荷物積載具39に作用する荷重を高感度に計測できる。このため、ロードセル46が計測した荷重計測値に基づいてコントロールユニット50が、フロントフォーク19とリアクッションユニット28とのコイルスプリングの初期設定荷重を調整することで、この初期設定荷重を、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重に応じて最適に自動調整できる。
この結果、自動二輪車10の操縦安定性や乗心地性などの動的性能を向上させることができ、更に、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28におけるコイルスプリングの初期設定荷重を調整するための運転者の負担を軽減できる。
(2)フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のそれぞれにおいては、コイルスプリングの初期設定荷重に対応してダンパの減衰力が調整されるので、自動二輪車10に常に最適な作動特性を付与できる。
(3)車速センサ45により自動二輪車10が停車状態であることが検出されたときにのみ、シート23及び荷物積載具39に作用する荷重がロードセル46により計測されるので、荷重計測時の安全性と計測精度の向上を実現できる。
(4)シートスイッチ48により自動二輪車10に乗員が乗車していない空車状態であることが検知されたときに、フロントフォーク19及びリアクッションユニット28のコイルスプリングの初期設定荷重が最弱に設定されるので、車両空車時における自動二輪車10の車高を最も低く設定できる。この結果、乗員の乗車時における跨ぎ易さを向上させることができる。
(5)ロードセル46により計測されたシート23及び荷物積載具39に作用する荷重が、車両前方のハンドルバー20に設置された表示メータ51に表示されるので、ロードセル46による現在の荷重計測値の規定値に対する余裕度を、運転者に把握させることができる。
(6)ロードセル46により計測されたシート23及び荷物積載具39に作用する荷重が規定値を超えたときに表示メータ51に警告を表示させるので、運転者に過重量であることを認識させて、注意を促すことができる。
(7)ロードセル46により計測されたシート23及び荷物積載具39に作用する荷重が規定値を超えた状態で自動二輪車10が走行されたときには、その走行履歴がコントロールユニット50の記録回路に記録されるので、その走行履歴を、自動二輪車10の万一の故障事象に対し原因究明に役立てることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば、ロードセル46により計測されたシート23及び荷物積載具39に作用する荷重が規定値を超えた場合の警告は、表示メータ51への表示に限らず、ハンドルバー20やシート23、燃料タンク22、フートレスト(不図示)の振動、または音声案内などであってもよい。また、ロードセル46の荷重計測値に応じてコイルスプリングの初期設定荷重を調整し、その初期設定荷重に応じてダンパの減衰力を調整する機能は、フロントフォーク19とリアクッションユニット28のいずれか一方であってもよい。
10 自動二輪車
11 メイン車体フレーム
12 サブ車体フレーム
14 ボディフレーム
15 シートレール
18 前輪
19 フロントフォーク(前側サスペンション)
23 シート
24 キャリア
27 後輪
28 リアクッションユニット(後側サスペンション)
30 エンジン
38 サイドバック
39 荷物積載具
44 サスペンション調整装置
45 車速センサ
46 ロードセル(荷重計測手段)
47 ハンドルスイッチ
48 シートスイッチ
49 油圧ジャッキ(油圧アクチュエータ)
50 コントロールユニット(制御装置)
51 表示メータ(表示装置)
52 シートレールの前端部
58 重量表示部
59 警告表示部

Claims (7)

  1. 前輪を支持する前側サスペンションと後輪を支持する後側サスペンションとがメイン車体フレームに取り付けられ、このメイン車体フレームに、シート及び荷物積載具を支持するサブ車体フレームが結合され、
    前記前側及び後側サスペンションは、ダンパの周囲にコイルスプリングが組み付けられて構成され、
    前記サブ車体フレームには、前記メイン車体フレームに結合する前端部に、前記シート及び前記荷物積載具に作用する荷重を計測する荷重計測手段が設置され、
    この荷重計測手段により計測された荷重計測値を入力する制御装置が、前記荷重計測手段からの前記荷重計測値に基づき油圧アクチュエータを作動させて、前記前側サスペンションと前記後側サスペンションの少なくとも一方の前記コイルスプリングの取付長さを伸縮させ、このコイルスプリングの初期設定荷重を調整するよう構成されたことを特徴とする自動二輪車のサスペンション調整装置。
  2. 前記メイン車体フレームにエンジンが搭載されると共に、このエンジンに車速を検出する車速センサが設置され、荷重計測手段は、前記車速センサにより車両が停車状態にあることが検出されたときに、シート及び荷物積載具に作用する荷重を計測するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
  3. 前記シートには、乗員の乗車の有無を検知するシートスイッチが設置され、制御装置は、前記シートスイッチにより乗員が乗車していないことが検知されたときに、コイルスプリングの初期設定荷重を最弱に調整するよう構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
  4. 前記制御装置は、荷重計測手段により計測された荷重計測値を、シートの前方に設置された表示装置に表示するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
  5. 前記制御装置は、荷重計測手段により計測された荷重計測値が規定値を超えたときに、警告を発生するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
  6. 前記制御装置は、荷重計測手段により計測された荷重計測値が規定値を超えた状態で車両が走行されたときに、その走行履歴を記録する記録回路を備えたことを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
  7. 前記制御装置は、前側及び後側サスペンションのそれぞれについて、そのコイルスプリングの初期設定荷重を調整したときに、この初期設定荷重に応じてダンパの減衰力を変更するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の自動二輪車のサスペンション調整装置。
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