JP2015178231A - ガスバリア性積層構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック基材上にSiを含む無機酸化物層が形成されているガスバリア性積層構造体であって、ガスバリア性が向上しており、特に水分に対するバリア性が長期にわたって高いレベルに維持されているガスバリア性積層構造体を提供する。
【解決手段】プラスチック基材1上に、Siを含む無機酸化物層3が設けられ、無機酸化物層3上には、原子層堆積法による薄膜5を介してカチオン性材料を含む層7が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック基材上に無機バリア層が設けられたガスバリア性積層構造体に関する。
各種プラスチック基材の特性、特にガスバリア性を改善するための手段として、プラスチック基材の表面に、蒸着により、ケイ素酸化物などからなる無機バリア層を形成することが知られている(特許文献1)。
ところで、近年において開発され、実用されている各種の電子デバイス、例えば有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)、太陽電池、タッチパネル、電子ペーパーなどでは、電荷のリークを嫌うため、その回路基板などを形成するプラスチック基材或いは回路基板を封止するフィルムなどのプラスチック基材に対して高い水分バリア性が要求されている。上記で述べた無機バリア層の形成では、このような水分バリア性に対する高い要求に応えることができないため、水分バリア性を向上させる種々の提案がなされている。
例えば、特許文献2には、基材フィルム上に、Siを含む無機バリア層、有機層及び捕水層が形成されたガスバリア性積層体(フィルム)が提案されており、捕水層は、ポリアミドなどの吸湿性ポリマーの層から形成されることが開示されている。
さらに、本出願人は、先に、基材フィルム上に設けられた無機バリア層の上に、カチオン性ポリマーをマトリックスとする水分トラップ層を設けたガスバリア性積層体を提案している(特願2013−022253号)。
特許文献2等の技術は、Siを含む無機酸化物の層(無機バリア層)上にカチオン性材料を含む層を設けることにより、水分に対するバリア性を向上させるというものであるが、この水分バリア性を長期にわたって安定に維持されていないという点で、さらなる改良が求められている。
特開2000−255579号公報 特開2009−90633号公報
従って、本発明の目的は、プラスチック基材上にSiを含む無機酸化物層が形成されているガスバリア性積層構造体であって、ガスバリア性が向上しており、特に水分に対するバリア性が長期にわたって高いレベルに維持されているガスバリア性積層構造体を提供することにある。
本発明によれば、プラスチック基材上に、Siを含む無機酸化物層が設けられ、該無機酸化物層上には、原子層堆積法による薄膜を介してカチオン性材料を含む層が設けられていることを特徴とするガスバリア性積層構造体が提供される。
本発明のガスバリア性積層構造体においては、
(1)前記原子層堆積法による薄膜は、耐アルカリ性を有していること、
(2)前記原子層堆積法による薄膜がTi、Zr、Hf或いはAlを含む酸化物により形成されていること、
(3)前記原子層堆積法による薄膜が0.5〜9.0nmの厚みを有していること、
が好ましい。
本発明のガスバリア性積層構造体は、カチオン性材料を含む層(水分トラップ層)とSiを含む無機酸化物層(無機バリア層)との間に原子層堆積法による薄膜(ALD膜)が介在している点に顕著な特徴を有するものであり、このようなALD膜の形成により、酸素や水分に対するバリア性が向上するばかりか、特に水分に対するバリア性が長期にわたって高いレベルで維持される。
即ち、水分に対する高いバリア性は、カチオン性材料を含む層(水分トラップ層)での吸湿によって付与されるものであるが、後述する比較例に示されているように、このカチオン性材料を含む層を直接無機酸化物層上に設けた場合には、水分や酸素に対するバリア性が経時と共に低下していき、特に高いレベルでの水分バリア性は短時間で失われてしまう。しかるに、無機酸化物層とカチオン性材料を含む層との間にALD膜が設けられている本発明のガスバリア性積層構造体では、酸素に対するバリア性が向上しているばかりか、水分に対するバリア性も向上しており、しかも、これらのバリア性が高いレベルで長期にわたって維持されるのである。
このようなバリア性の向上効果及びバリア性の耐久性向上効果が発現する理由について、本発明者等は次のように推定している。
即ち、Siを含む無機酸化物層は、本質的に結合欠陥を有しており、この欠陥部分では、Si−O−Siのネットワークが破断し、SiOH基が分布している。ところが、ALD膜は、このSiOHのOH基にプリカーサーと呼ばれる原料ガス(例えば金属アルコキシド)が反応することにより形成されるものであるため、この欠陥がALD膜により修復され、これが酸素や水分に対するバリア性の向上をもたらすものと考えられる。
また、このようなSiを含む無機酸化物層上にカチオン性材料を含む層が形成されると、該無機酸化物層は耐アルカリ性が悪く、カチオンとの接触により、Si−O−Siネットワークの破断等により結合欠陥が拡大することとなる。特にピンホール等の欠陥部分では、経時と共にカチオンが浸透していくため、欠陥が拡大し、これが酸素に対するバリア性の低下ばかりか、水分に対するバリア性も低下していく要因となる。しかるに、本発明では、無機酸化物層の結合欠陥がALD膜により修復されているばかりか、カチオン性材料と無機酸化物層との直接の接触が回避されている。この結果として、カチオン性材料による無機酸化物層の経時劣化が有効に回避されるばかりか、カチオン性材料を含む層による水分トラップ能力も如何なく発揮されて高いレベルの水分バリア性を示し、さらには、これらバリア性の経時による低下も抑制され、長期にわたって高いレベルのガスバリア性が実現できるのである。
さらに、ガスバリア性の向上や耐久性向上をもたらすALD膜は極薄であるため、この積層構造体の厚みを必要以上に厚くせずに、これらの効果がもたらされるという利点もあり、本発明は工業上、極めて有用である。
本発明のガスバリア性積層構造体の層構造を示す概略断面図。 実施例で作成したガスバリア性積層構造体の層構造を示す概略断面図。
<ガスバリア性積層構造体の層構造>
本発明のガスバリア性積層構造体の概略断面を示す図1を参照して、全体として10で示すこの積層構造体は、プラスチック基材1と、該基材1の表面に形成された無機酸化物層3と原子層堆積法により形成された極薄膜5(ALD膜と呼ぶ)とを有しており、このALD膜5上に、カチオン性材料を含む水分トラップ層7が設けられている。
プラスチック製基材1;
無機酸化物層3の下地となるプラスチック基材1としては、特に制限されず、それ自体公知の熱可塑性或いは熱硬化性の樹脂から形成されたものであってよい。
このような樹脂の例としては、これに限定されるものではないが、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィン、環状オレフィン共重合体など、そしてエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイドや、その他、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂、アリル樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ケトン樹脂、アミノ樹脂、或いはポリ乳酸などの生分解性樹脂等を例示することができ、さらに、これらのブレンド物や、これら樹脂が適宜共重合により変性されたものであってもよいし、多層構造を有していてもよい。
特に、透明性が要求される用途においては、上記の中でもPETやPENなどのポリエステル樹脂が好適であり、更に耐熱性も要求される用途においては、ポリカーボネートやポリイミド樹脂が好適である。
勿論、上述した各種の樹脂には、それ自体公知の樹脂配合剤、例えば酸化防止剤、滑剤等が配合されていてもよい。
また、プラスチック基材1の形態は、水分や酸素に対するバリア性が十分に発揮されるようなものであれば特に制限されず、用途に応じた適宜の形態を有していればよいが、板状或いはフィルム乃至シートの形態を有している場合が最も一般的である。
さらに、その厚み等は、用途に応じた特性(例えば可撓性、柔軟性、強度等)を有する様に、適宜の範囲に設定される。
このようなプラスチック基材1は、その形態やプラスチックの種類に応じて、射出乃至共射出成形、押出乃至共押出成形、フィルム乃至シート成形、圧縮成形性、注型重合等の公知の成形手段により成形することができる。
無機酸化物層3;
基材1上に形成される無機酸化物層3は、Siの酸化物或いは酸窒化物(SiOxやSiON)から形成されるものであり、スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどに代表される物理蒸着や、プラズマCVDに代表される化学蒸着などによって形成される。
本発明においては、特に、プラスチック基材1に対して高い密着性を確保でき、さらに、成膜条件により膜物性を容易にコントロールすることができ、しかも凹凸を有する面にも均一に成膜されるという観点から、無機酸化物層3がプラズマCVDにより形成されることが好ましい。
プラズマCVDによる成膜は、所定の真空度に保持され且つ金属壁でシールドされたプラズマ処理室内に、無機酸化物層3を形成すべき基材1を配置し、Siを含む化合物のガス(反応ガス)及び酸化性ガス(通常酸素やNOxのガス)を、適宜、アルゴン、ヘリウム等のキャリアガスと共に、ガス供給管を用いて該プラズマ処理室に供給し、この状態でマイクロ波電界や高周波電界などによってグロー放電を発生させ、その電気エネルギーによりプラズマを発生させ、上記化合物の分解反応物を基材1の表面に堆積させることにより行われる。
尚、マイクロ波電界による場合は、導波管等を用いてマイクロ波をプラズマ処理室内に照射することにより成膜が行われ、高周波電界による場合は、プラズマ処理室内の基材1を一対の電極の間に位置するように配置し、この電極に高周波電界を印加して成膜が行われる。
上記の反応ガスとしては、一般に、有機ケイ素化合物が好適に使用される。
このような有機ケイ素化合物の例としては、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン等の有機シロキサン化合物等が使用される。また、これら以外にも、アミノシランやシラザンなどを用いることもでき、この場合には、Siの酸窒化物を主体とする膜を形成することができる。
尚、上述した有機ケイ素化合物は、単独でも或いは2種以上の組合せでも用いることができる。
本発明においては、上記のようにして形成される無機酸化物層3のSiOH/SiO比が0.1以下に調整されていることが好ましい。即ち、このモル比は、無機酸化物層3に存在している結合欠陥の割合を示すものであり、このモル比が大きいほど(SiOHが多い)結合欠陥が多く、モル比が小さいほど(SiOHが少ない)結合欠陥が少ないことを示す。即ち、結合欠陥が存在している部分では、Si−O−Siのネットワークが切れてSiOH基が生成しているからである。
このようなSiOH/SiO比の値は、成膜雰囲気や成膜条件によって調整することができ、例えば、CVD法により成膜を行う場合には、グロー放電のためのマイクロ波や高周波の出力を高くすることにより、膜の酸化度を高め、SiOH/SiO比の値を上記範囲内に調整し、ピンホールを少なくすることができる。
尚、SiOH/SiO比をゼロにすることが理想的であるが、SiOH/SiO比が小さすぎる場合、膜の可撓性が著しく低下し、脆く割れやすくなるため、少なくともは0.001以上に留めておくことが好ましく、0.005以上に留めておくことが特に好ましい。
本発明では、無機酸化物層3のSiOH/SiO比の値が上記範囲内に設定され、結合欠陥がある程度低減されている場合に、後述するALD膜5によるガスバリア性向上効果が最大限に発揮される。
また、本発明において、CVD法ではグロー放電のための出力を高出力とすることにより、膜の酸化度を高め、SiOH/SiO比の値を上記範囲内に調整することができることは上述したとおりであるが、この場合、無機酸化物中のOH基による基材とのインタラクション(化学的結合や水素結合)が少なくなり、プラスチック基材1に対する密着性が損なわれることがある。かかる不都合を回避するため、成膜開始時は、低出力でCVD法による成膜を行い、プラスチック基材1との界面近傍に位置する膜中の有機成分の量を増大させ、これにより、この部分での基材との親和性を高めることで、プラスチック基材1との密着性を高めるのがよい。低出力で成膜を行った後は、高出力で成膜を行い、結合欠陥を少なくし、SiOH/SiO比が上記範囲内となるように調整すればよい。
さらに、上述した無機酸化物層3の厚みd1は、ガスバリア性積層構造体10の用途や要求されるガスバリア性のレベルによっても異なるが、一般的には、10−2g/m/day以下、特に10−3g/m/day以下の水蒸気透過度が確保できる程度の厚みとするのがよく、4乃至500nm、特に30乃至400nm程度の厚みを有していればよい。
ALD膜5;
上記の無機酸化物層3上に形成されるALD膜5は、原子層堆積法(ALD法)によって形成される極薄の金属酸化物膜であり、材料を形成する金属として特に制限はされないが、特に耐アルカリ性の高い金属酸化物から形成されていることが、後述するカチオン性材料を含む水分トラップ層7による無機酸化物層3の浸食を防止する上で好ましい。
例えば、このALD膜5を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液に、30℃で1時間浸漬したときの重量減少が0.05%以下、特に0.03%以下にあるものが高い耐アルカリ性を示す。具体的には、Ti、Zr、Hf或いはAlの酸化物、特にZr或いはTiの酸化物が好ましく、反応性とガスバリア性向上効果を考慮すると、Zr酸化物が最適である。
このようなALD膜5は、例えば、上記金属のアルコキシドのガスを原料として使用し、該原料ガス(プリカーサーと呼ばれる)を無機酸化物層3上に供給する。これにより、無機酸化物層3に存在しているSiOH基とプリカーサーとが反応し、Si−O−X(XはALD膜5を形成する金属)となることで原料ガスの金属が無機酸化物層3の表面に結合することとなる。
次いで、Ar等の不活性ガスをパージガスとして使用し、副生したアルコールと未反応のプリカーサーをパージする。
この後に、反応ガス(O、HO等)をパージしながら供給する。これにより、無機酸化物層3の表面には、X−O−Xのネットワークが形成され、上記金属Xの酸化物の超薄膜が形成されることとなる。
上記のプロセスを1サイクルとして、繰り返し行うことにより、目的とするALD膜5が形成されることとなる。即ち、2サイクル目では、再度、プリカーサーの供給、パージ、反応ガスの供給を繰り返すわけである。
尚、上記のようにしてALD膜5を形成するに際して、プリカーサーとしては、前記金属Xのアルコキシドやアミド化合物が使用されるが、特に耐熱性の低いプラスチック基材を用いる場合は、蒸気圧が高く、低温で成膜が可能なテトラターシャリーブチルアルコキシドの使用が好ましい。
このようにして無機酸化物層3上にALD膜5が形成されるのであるが、かかるALD膜5は、無機酸化物層3上に存在するSiOH基を起点として形成されており、このSiOH基は、無機酸化物層3表面に結合末端として存在する。また、無機酸化物層3上に少なからず存在する、ピンホール等の結合欠陥内部の内壁部には結合末端のSiOH基が多量に存在している。ALDの原料ガス及び反応ガスは、こうした欠陥の奥深くにも入り込むことが出来るため、欠陥の内部で特に成膜が進行する。即ち、本発明では、結合末端のOH基が多量に存在する欠陥部内部から成膜が進行することで、無機酸化物層3上の欠陥が選択的にALD膜5によって修復されており、この結果、ALD膜5の厚みが極めて薄いにも関わらず、無機酸化物層3のガスバリア性を大きく向上させることができるのである。
本発明において、かかるALD膜5の厚みは、無機酸化物層3の厚みに応じて適宜変更することが好ましく、例えば、無機酸化物層3の厚みd1が厚いほどALD膜5の厚みd2を厚く設定し、無機酸化物層3の厚みd1が薄ければ、ALD膜5の厚みd2を薄くすることができる。即ち、無機酸化物層3の厚みd1が厚いほど、該層3のガスバリア性は高いが、反面、クラック等の欠陥が多くなり、このような欠陥がガスバリア性に与える影響が大きく、これを回避するために、ALD膜5の厚みd2も厚くすることが望ましく、無機酸化物層3の厚みd1が薄い場合には、クラックなどの欠陥部も少なく、ピンホールの欠陥に対する修復だけで良いため、その修復に要するALD膜5の厚みd2は薄くてもよいこととなる。但し、必要以上にALD膜5の厚みd2が薄すぎると、後述する水分トラップ層7による浸食を効果的に抑制することが困難となるおそれがある。
上記のような観点から、本発明では、無機酸化物層3の厚みd1とALD膜5の厚みd2との比(d1/d2)が3〜50、特に6〜50の範囲に設定されることが好ましい。
また、本発明では、生産性を高め且つガスバリア性積層構造体10の過度の厚肉化を避けるという観点から、ALD膜5の厚みd2を0.5〜9nmの範囲に設定し、これに基づいて、無機酸化物層3の厚みd1等を設定することが望ましい。即ち、厚みd2が上記範囲内にあるようなALD膜5は、前述した製造プロセスのサイクル数が45以下で成膜でき、高い生産性を確保することができる。
水分トラップ層7;
本発明のガスバリア性積層構造体10では、上記のALD膜5上にカチオン性材料を含む水分トラップ層7が形成される。即ち、このカチオン性材料による吸湿により、無機酸化物層3の水分バリア性を補い、高い水分バリア性を発揮させるのであるが、このような水分トラップ層7を無機酸化物層3上に直接設けてしまうと、カチオン性材料により無機酸化物層3が浸食され、この結果、酸素や水分などに対するバリア性が経時的に低下してしまう。これを回避するため、無機酸化物層3上にはALD膜5を設け、この上に水分トラップ層7を形成することにより、カチオン性材料による浸食を回避するわけである。
本発明において、水分トラップ層7の形成に用いるカチオン性材料としては、吸湿能を有している限り、特に制限されず、例えばアルカリ化合物を樹脂に分散させることにより水分トラップ層7を形成することも可能であるが、一般的には、高い水分バリア性を確保するために、このカチオン性材料を連続層とすることが好ましく、このために、カチオン性ポリマーを用いることが最適である。
このようなカチオン性ポリマーは、水中で正の電荷となり得るカチオン性基、例えば、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基などを分子中に有しているポリマーである。このようなカチオン性ポリマーは、カチオン性基が、求核作用が強く、かつ水素結合により水を補足するため、吸湿性マトリックスとして水分トラップ層7を形成することができる。
カチオン性ポリマー中のカチオン性基量は、一般に、形成される吸湿性マトリックスの吸水率(JIS K−7209−1984)が湿度80%RH及び30℃雰囲気下において20%以上、特に30%〜45%となるような量であればよい。
また、カチオン性ポリマーとしては、アリルアミン、エチレンイミン、ビニルベンジルトリメチルアミン、[4−(4−ビニルフェニル)−メチル]−トリメチルアミン、ビニルベンジルトリエチルアミン等のアミン系単量体;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の含窒素複素環系単量体;及び、それらの塩類;に代表されるカチオン性単量体の少なくとも1種を、適宜、共重合可能な他の単量体と共に、重合乃至共重合し、さらに必要により、酸処理により部分中和させて得られるものが使用される。
尚、共重合可能な他の単量体としては、これに限定されるものではないが、スチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、α−ハロゲン化スチレン類、アクリロニトリル、アクロレイン、メチルビニルケトン、ビニルビフェニル等を挙げることができる。
また、上記のカチオン性単量体を使用する代わりに、カチオン性官能基を導入し得る官能基を有する単量体、例えば、スチレン、ブロモブチルスチレン、ビニルトルエン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等を使用し、重合後に、アミノ化、アルキル化(第4級アンモニウム塩化)などの処理を行ってカチオン性ポリマーを得ることもできる。
本発明においては、上記のカチオン性ポリマーの中でも、特にポリアリルアミンが成膜性等の観点から好適である。
上述したカチオン性ポリマーを形成するための重合は、一般には、重合開始剤を用いての加熱によるラジカル重合により実施される。
重合開始剤としては、特に制限されず、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパ−オキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物が代表的であり、一般に、前述したカチオン性単量体(或いはカチオン性基を導入し得る単量体)100重量部に対して、0.1〜20重量部、特に0.5〜10重量部程度の量で使用される。
上記のようにして重合を行うことによりカチオン性ポリマーが得られるが、カチオン性の官能基を導入可能な単量体が使用されている場合には、重合後に、アミノ化、アルキル化処理などのカチオン性基導入処理を行えばよい。
本発明において、上述したカチオン性ポリマーを含む水分トラップ層7は、カチオン性ポリマーが有機溶剤に分散乃至溶解されているコーティング液をALD膜5上に塗布し、乾燥することにより容易に作製されるが、このようなカチオン性ポリマーを用いて形成される層には、架橋構造を導入しておくことが、吸湿能力を低下させることなく機械的強度を確保すると同時に、寸法安定性を向上させる上で好ましい。即ち、架橋構造が導入されていると、水分トラップ層7が水を吸収したとき、カチオン性ポリマーの分子が架橋によって互いに拘束されることとなり、膨潤(水分吸収)による体積変化を抑制する機能が高められることとなる。
上記の架橋構造は、水分トラップ層7を形成するためのコーティング液中に架橋剤を配合しておくことにより導入することができる。この架橋剤の種類により、架橋構造にシロキサン構造または多脂環構造が導入され、吸湿に適した空間の網目構造を形成する。特にシロキサン構造が導入される架橋剤ではALD膜5との密着性を高めることができる。
架橋剤としては、例えばカチオン性ポリマーが有しているカチオン性基と反応し得る架橋性官能基(例えば、エポキシ基)と、加水分解と脱水縮合を経て架橋構造中にシロキサン構造を形成し得る官能基(例えば、アルコシシリル基)を有している化合物を使用することができ、特に、下記式(1):
X−SiR (OR3−n (1)
式中、Xは、末端にエポキシ基を有する有機基であり、
及びRは、それぞれ、メチル基、エチル基、もしくはイソプロピ
ル基であり、
nは、0、1、もしくは2である、
で表されるシラン化合物が好適に使用される。
式(1)のシラン化合物は、官能基としてエポキシ基とアルコキシシリル基とを有しており、エポキシ基がカチオン性ポリマーの官能基(例えばNH)と付加反応する。一方アルコキシシリル基は、加水分解によりシラノール基(SiOH基)を生成し、縮合反応を経てシロキサン構造を形成して成長することにより、最終的にカチオン性ポリマー鎖間に架橋構造を形成する。これにより、カチオン性ポリマーのマトリックスには、シロキサン構造を有する架橋構造が導入されることとなる。一方、アルコキシシリル基の加水分解により生成するシラノール基は、例えばALD膜5の表面に存在するXOH基、例えばZrOH基と脱水縮合して強固に結合する。
しかも、本発明においては、水分トラップ層7の形成に用いるコーティング液は、アルカリ性となり、この結果、カチオン性基とエポキシ基の付加反応やシラノール基間或いはALD膜5の表面のXOH基との脱水縮合も速やかに促進される。
従って、上記のような式(1)の化合物を架橋剤として使用することにより、マトリックス中に架橋構造を導入すると同時に、格別の密着剤を用いることなく、ALD膜5との密着性を高めることが可能となる。
本発明においては、上記式(1)中のエポキシ基を有する有機基Xとしては、γ−グリシドキシアルキル基が代表的であり、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランが架橋剤として好適に使用される。
また、上記式(1)中のエポキシ基が、エポキシシクロヘキシル基のような脂環式エポキシ基であるものも架橋剤として好適である。例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのような脂環式エポキシ基を有する化合物を架橋剤として使用した場合には、マトリックスの架橋構造中に、シロキサン構造と共に、脂環構造が導入される。このような脂環構造の導入は、吸湿に適した空間の網目構造を形成するというマトリックスの機能を更に効果的に発揮させることができる。
さらに、本発明においては、架橋構造中に脂環構造を導入するために、複数のエポキシ基と脂環基とを有している化合物、例えば、下記式(2):
G−O(C=O)−A−(C=O)O−G (2)
式中、Gは、グリシジル基であり、
Aは、脂肪族環を有する2価の炭化水素基、例えばシクロアルキレン基で
ある、
で表されるジグリシジルエステルを、架橋剤として使用することができる。このようなジグリシジルエステルの代表的なものは、下記の式(2−1)で表される。
即ち、式(2−1)のジグリシジルエステルは、アルコキシシリル基を有していないため、ALD膜5との密着性を高める機能は乏しいが、架橋構造中に脂環構造を導入するため、マトリックス中に吸湿に適した空間の網目構造を形成するという点では効果的である。
本発明において、上述した架橋剤は、カチオン性ポリマー100重量部当り、5乃至60重量部、特に15乃至50重量部の量で使用することが望ましく、このような架橋剤の少なくとも70重量%以上、好ましくは80重量%以上が、前述した式(1)のシラン化合物であること望ましい。
架橋剤の使用量が多すぎると、機械強度的に脆くなりハンドリング性が損なわれたり、塗料にした際に増粘が速く有効なポットライフが確保できなくなるおそれがあり、また、少なすぎると、これに伴い、厳しい環境下(例えば高湿度下)に曝された場合の耐性(例えば機械的強度)が確保できなくなるおそれがある。さらに、前述した式(1)のシラン化合物の使用割合が少ないと、ALD膜5との密着性が低下してしまう。
本発明において、上述した各種成分を含むコーティング組成物に使用される溶媒としては、比較的低温での加熱により揮散除去し得るものであれば特に制限されず、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶媒、或いはこれら溶媒と水との混合溶媒、或いは水、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒などを使用することができるが、特にコーティング組成物中の架橋剤中のアルコキシシリル基を有するシラン化合物の加水分解を促進させるために、水或いは水を含む混合溶媒を使用することが望ましい。
尚、上述した溶媒は、コーティング組成物がコーティングに適した粘度となるような量で使用されるが、コーティング組成物の粘度調整のため、或いは形成される吸湿性マトリックスの吸水率を適宜の範囲に調整するため、非イオン性重合体を適宜の量で配合することもできる。
このような非イオン性重合体としては、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブチレン等の飽和脂肪族炭化水素系ポリマー、スチレンーブタジエン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビニル、或いは、これらに、各種のコモノマー(例えばビニルトルエン、ビニルキシレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、α−ハロゲン化スチレン、α,β,β´−トリハロゲン化スチレン等のスチレン系モノマーや、エチレン、ブチレン等のモノオレフィンや、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィンなど)を、共重合させたものなどを挙げることができる。
本発明においては、上述したコーティング組成物を、例えばALD膜5の表面に塗布し、80〜160℃程度の温度でオーブンの能力にも依るが、数秒から数分間の加熱により、溶媒が除去され、さらに、架橋剤がカチオン性ポリマーやALD膜5の表面のXOH基と反応し、架橋構造がマトリックス中に導入され且つALD膜5との密着性に優れた水分トラップ層7を形成することができる。
このような水分トラップ層7の厚みは特に制限されるものではなく、その用途や要求される水分バリアの程度に応じて適宜の厚みに設定することができるが、一般に、水蒸気透過度が10−6g/m/day以下となるような超バリア性を発揮させるには、少なくとも1μm以上、特に2乃至20μm程度の厚みを有していれば十分である。
即ち、上述した水分トラップ層7では、水分トラップ層7が、後述するように水分の吸収と閉じ込めとの2重の機能を有しているため、無機酸化物層3上のALD膜5上に、適度な厚みの水分トラップ層7を一層形成するのみで、水分に対して上記のような超バリア性を発揮することができる。
また、本発明においては、上述した水分トラップ層7中には、吸湿剤が分散されていることが好ましく、これにより、水分バリア性を一層向上させることができる。かかる吸湿剤としては、前述したカチオン性ポリマーよりも到達湿度が低いものが好適に使用され、特に、湿度80%RH及び温度30℃の環境条件での到達湿度が6%以下のものが好適に使用される。
即ち、この吸湿剤の到達湿度がカチオン性ポリマーよりも高いと、吸湿性マトリックスに吸収された水分の閉じ込めが十分でなく、水分の放出等を生じ易くなるため、水分バリア性の著しい向上が望めなくなってしまう。
上記のような吸湿剤は、一般に湿度80%RH及び温度30℃雰囲気下において50%以上の吸水率(JIS K−7209−1984)を有しており、無機系及び有機系のものがある。
無機系の吸湿剤としては、ゼオライト、アルミナ、活性炭、モンモリロナイト等の粘土鉱物、シリカゲル、酸化カルシウム、硫酸マグネシウムなどを挙げることができる。
有機系の吸湿剤としては、アニオン系ポリマー若しくはその部分中和物の架橋物を挙げることができる。このアニオン系ポリマーとしては、カルボン酸系単量体((メタ)アクリル酸や無水マレイン酸など)、スルホン酸系単量体(ハロゲン化ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸など)、ホスホン酸系単量体(ビニルリン酸など)及びこれら単量体の塩類等に代表されるアニオン性単量体の少なくとも1種を、重合或いは他の単量体と共重合させて得られるものを挙げることができる。特に透明性が求められる用途においては、有機系の吸湿剤が有効である。例えば、架橋ポリ(メタ)アクリル酸Naの微細粒子などが代表的な有機系吸湿剤である。
本発明においては、比表面積が大となり、高い吸湿性を示すという観点から粒径が小さな吸湿剤が好ましく(例えば、レーザ回折散乱法で測定した体積換算での平均一次粒子径D50が100nm以下、特に80nm以下)、特に粒径の小さな有機系ポリマーの吸湿剤が最適である。
即ち、有機系ポリマーの吸湿剤は、カチオン性ポリマーのマトリックスに対する分散性が極めて良好であり、均一に分散させることができるばかりか、これを製造するための重合法として乳化重合や懸濁重合などを採用することにより、その粒子形状を微細で且つ揃った球形状とすることができ、これをある程度以上配合することにより、極めて高い透明性を確保することが可能となるからである。このような透明性は、おそらく、ALD膜5との界面の近傍に微細で且つ球形状の吸湿剤粒子が層状に分布し、この界面での光の散乱などが抑制されるためと考えられる。特に透明性の確保は、このガスバリア性積層構造体10を有機ELパネルなどの基板や封止層の用途に使用するときは大きな利点となる。
また、有機系の微細な吸湿剤では、前述した到達湿度が著しく低く、高い吸湿性を示すばかりか、架橋によって膨潤による体積変化も極めて少なくすることができ、従って、体積変化を抑制しながら、環境雰囲気を絶乾状態もしくは絶乾状態に近いところまで湿度を低下させる上で最適である。
このような有機系の吸湿剤の微粒子としては、例えば架橋ポリアクリル酸Na微粒子(平均粒子径約70nm)がコロイド分散液(pH=10.4)の形で東洋紡株式会社よりタフチックHU−820Eの商品名で市販されている。また、カルボキシル基の80%以上がカリウム塩で中和されている架橋ポリアクリル酸K微粒子も好適に使用される。
本発明において、上記のような吸湿剤は、その特性を十分に発揮させ、水分バリア性の著しい向上及び膨潤による寸法変化を有効に抑制させると同時に、例えば無機酸化物層3が示すバリア性よりも高い水分バリア性を長期間にわたって確保するという観点から、カチオン性ポリマー100重量部当り、50重量部以上、特に100乃至900重量部、より好ましくは200乃至600重量部の量で分散されていることが好適である。
尚、このような吸湿剤の分散は、前述した水分トラップ層7を形成するためのコーティング液中に、この吸湿剤を分散させておけばよい。
その他の層;
本発明のガスバリア性積層構造体10は、上述したように、無機酸化物層3上にALD膜5を介してカチオン性材料を含む水分トラップ層7が設けられているという基本構造を有しているが、例えば水分バリア性等のガスバリア性が損なわれず且つ生産性が大きく損なわれない限りにおいて、水分トラップ層7の上に、適宜有機層を設け、これにより、表面平滑性、印刷適性、耐候性、表面保護等の特性を付与することができる。
このような有機層は、水分トラップ層7に対して高い密着性を確保し得るものであれば任意の樹脂で形成されていてよく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、シクロオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ハロゲン系樹脂などを使用できる。
また、上記のような有機層を形成した後、さらに、その上に、酸素に対するバリア性をさらに向上させるために、エチレン−ビニルアルコール共重合体や芳香族ポリアミドなどからなる酸素バリア層を設けることもできるし、鉄、コバルト等の遷移金属を含む酸素吸収性層を設けることも可能である。
これらの各層は、公知の手段、例えば共押出、コーティング、適当な接着剤を用いてのドライラミネーション等により容易に形成することができる。
さらに、上記の有機層等の上に、無機酸化物層を蒸着により形成してガスバリア層をより向上させることもできる。かかる無機酸化物層は、前述した無機酸化物層3と同じものであってよい。
<用途>
本発明のガスバリア性積層構造体10は、ALD膜5により、カチオン性材料による無機酸化物層3の浸食が有効に防止されており、ガスバリア性、例えば水分に対するバリア性や酸素に対するバリア性が高められており、しかも、優れたバリア性が長期にわたって安定に維持されることから、各種の電子デバイス、例えば有機EL素子、太陽電池、電子ペーパーなどの電子回路を封止するためのフィルムとして好適に使用することができ、さらには、基材1としてPET、PEN、ポリカーボネート、ポリイミド樹脂等の透明性に優れたプラスチック製のフィルムが使用されている場合には、この上に、透明電極を形成し、その上に発光層などを有する有機ELの発光素子や太陽電池の光発電素子を形成することもできる。
本発明のガスバリア性積層構造体の優れた性能を、以下の実験例により説明する。
<SiOH/SiO比の測定>
SiOH/SiO比は膜の品質を表し、値が小さい程、膜中の結合欠陥が少なく緻密な膜である。SiOH/SiO比の測定は、成膜をした基材の成膜面をフーリエ変換赤外分光光度計で測定して算出する。差スペクトル法により赤外吸収スペクトルを測定した結果、ケイ素酸化膜は、930〜1060cm−1付近に赤外吸収ピークがあり、波数930cm−1付近のSiOH基の吸収ピーク高さ(A1)を求め、更に波数1060cm−1付近のSiO基の吸収ピーク高さ(A2)を求め、A1/A2からSiOH/SiOの赤外吸光度比(A)を求めた。
<膜厚の測定>
X線反射率分析法によって、成膜面に極浅い角度でX線を入射させ、その入射角対鏡面方向に反射したX線強度プロファイルを測定し、得られたプロファイルをシミュレーション結果と比較し、シミュレーションパラメータを最適化することによって、膜厚を決定した。
<ALD膜5の耐アルカリ性の評価>
下記の手順に従って、ALD膜5の耐アルカリ性を評価した。
蛍光X線分析装置(理学電機製、ZSX100e)を用いて、得られたALD膜5被覆PETフィルムの、ALD膜5上の金属酸化物の蛍光X線強度Aを測定した。
上記ALD膜5被覆PETフィルムを、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液に30℃で1時間浸漬した後に、同様にALD膜5上の金属酸化物の蛍光X線強度Bを測定した。
ALD膜5のアルカリ溶液浸漬後の減少率(X)%を、下記式により算出した。
(X)=100−((B)/(A)×100)
減少率が、0.03%以下のものを◎、0.03%を超え0.05%未満のものを○、0.05以上のものを×とした。
<到達湿度の評価>
カチオン性ポリマー、吸湿剤の到達湿度を、以下のような方法で測定している。
140℃で1時間乾燥させた後、30℃80%RH雰囲気下で、内容積85cmの水分不透過性のスチール箔積層カップに、測定物0.5gとワイヤレス式温湿度計(ハイグロクロン:KNラボラトリーズ製)を入れ、アルミ箔積層フィルム蓋で容器口部をヒートシールした。その後、30℃で経時し、1日後の容器内部の相対湿度を到達湿度とした。
<水蒸気透過度(g/m/day)の測定>
特開2010―286285号公報に記載の方法に基づき、以下のような方法で測定している。
試料のガスバリア性積層構造体の酸化ケイ素膜上に、真空蒸着装置(日本電子株式会社製、JEE−400)を用いて、真空蒸着により300nmの厚みのCa薄膜(水腐食性金属の薄膜)を形成し、さらに、Ca薄膜を覆うように540nmの厚みのAl蒸着膜(水不透過性金属薄層)を成膜して試料片を作製した。
尚、Ca薄膜は、金属カルシウムを蒸着源として使用し、所定のマスクを介しての真空蒸着により、1mmφの円形部分6箇所に形成した。また、Al蒸着膜は、上記のマスクを真空状態のまま取り去り、装置内のAl蒸着源から引き続き真空蒸着を行うことにより成膜した。
上記のようにして形成された試料を、吸湿剤としてシリカゲル(吸湿能力
300mg/g)を充填したガス不透過性カップに装着し、固定リングで固定して評価用ユニットとした。
このようにして作製された評価用ユニットを、40℃90%に雰囲気調整された恒温恒湿槽に112〜720時間保持した後、レーザー顕微鏡(Carl Zeiss社製、レーザスキャン顕微鏡)により試料のCa薄膜の腐食状態を観察し、金属カルシウムの腐食量から水蒸気透過度を算出した。水蒸気透過度が、10−5g/m/day以下のものを◎、10−5g/m/dayを超え10−3g/m/day未満のものを○、10−3g/m/day程度のものを×とした。
<水分バリア性の経時劣化の評価>
試料のガスバリア性積層構造体を、85℃に調整した恒温恒湿オーブンに、7日連続で保管した後、上記水蒸気透過度の測定法にて、水蒸気透過度を算出した。
<実施例1>
厚み100μmの2軸延伸ポリエチレンレテフタレート(PET)フィルム1の片面に、プラズマCVD装置を用いて、ケイ素酸化物から成る無機酸化物層3を形成した。以下に、製膜条件を示す。
周波数27.12MHz、最大出力2kWの高周波出力電源、マッチングボックス、直径300mm、高さ450mmの金属型円筒形プラズマ処理室、処理室を真空にする油回転真空式ポンプを有するCVD装置を用いた。処理室内の並行平板にプラスチック基材を設置し、真空式ポンプで排気口より排気を行いながら、該給電電極の近傍のガス吹き出し口から原料ガスとして、ヘキサメチルジシロキサンを3sccm、酸素を45sccm導入後、高周波発振器により300Wの出力で高周波を発振させ、50秒間プラズマ処理を行い、ケイ素酸化物膜を形成した。
PETフィルム上にケイ素酸化物膜を被覆後、真空成膜室にアルゴンガスを60sccmで5秒間導入し、前記ケイ素酸化膜被膜時の余剰ガスをパージした。その後、原料ガスとしてジルコニウムテトラターシャリブトキシドをキャリアガスのアルゴンガスと共に、20sccmで2秒間導入した(キャリアガスを除いた原料の供給量は0.01g/minとした)。次にアルゴンガスを60sccmで5秒間導入し、真空成膜室内をパージした後、反応ガスとして水蒸気を10sccmで2秒間導入した。ここまでをALDの1サイクルとし、計20サイクル繰り返すことで、ケイ素酸化物膜上に原子20層分の極薄ジルコニウム酸化物膜を有するALD膜5被覆PETフィルムを得た。
カチオン性ポリマーとしてポリアリルアミン(ニットーボーメディカル製、PAA−15C、水溶液品、固形分15%)を、固形分5重量%になるように水で希釈し、ポリマー溶液を得た。一方、架橋剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用い、5重量%になるように水に溶かして架橋剤溶液を調製した。次いで、ポリアリルアミン100重量部に対してγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが20重量部になるように、ポリマー溶液と架橋剤溶液とを混合し、さらに、この混合溶液に、吸湿剤として、ポリアクリル酸Naの架橋物(東洋紡製、タフチックHU−820E、水分散品、固形分13%、平均粒径D50:70nm)を、ポリアリルアミンに対して420重量部になるように加え、更に固形分が5%になるよう水で調整した上で良く撹拌し、水分トラップ層7用のコーティング液を調製した。
上記で得られたコーティング液をバーコーターにより、先に作成されたALD膜5被覆PETフィルムのALD膜5上に塗布した。塗布後の上記フィルムをボックス型の電気オーブンにより、ピーク温度120℃、ピーク温度保持時間10秒の条件で熱処理し、厚み4μmの水分トラップ層7を形成し、コーティングフィルム10を得た。
次いで、窒素濃度99.95%以上に調整したグローブボックス内にて、前記コーティングフィルム10のコーティング層上に、厚さ4μmのウレタン系接着剤の層8を介して、厚さ12μmのPETフィルムの片面にケイ素酸化物膜(40℃90%RHでの水蒸気透過率:0.1g/m/day)を形成したものを、ケイ素酸化物膜が外側になるようにドライラミネートし、吸湿しないように接着樹脂層8を硬化するため、50℃×3日間真空下にてエージングを行い、図2に示すような層構造のガスバリア性積層構造体11を得た。
<実施例2>
実施例1において、ALD原料ガスとしてテトラキスジメチルアミノチタンを用いて極薄チタン酸化物を成膜する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例3>
実施例1において、ALD原料ガスとしてテトラキスエチルメチルアミノハフニウムを用いて極薄ハフニウム酸化物を成膜する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例4>
実施例1において、ALD原料ガスとしてトリメチルアルミニウムを用いて極薄アルミ酸化物を成膜する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例5>
実施例1において、ケイ素酸化物成膜工程で、高周波発振器の出力を100Wとする以外は実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例6>
実施例1において、ケイ素酸化物成膜工程で、プラズマ処理の時間を100秒とし、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを5回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例7>
実施例1において、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを100回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例8>
実施例1において、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを80回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例9>
実施例1において、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを45回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例10>
実施例1において、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを5回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例11>
実施例1において、ケイ素酸化物成膜工程で、プラズマ処理の時間を10秒とし、極薄ジルコニウム酸化物成膜工程で、ALDサイクルを2回とする以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例12>
実施例1において、吸湿剤がポリアリルアミンに対して50重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例13>
実施例1において、吸湿剤がポリアリルアミンに対して1000重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例14>
実施例1において、架橋剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがポリアリルアミンに対して7重量部になるようにポリマー溶液と架橋剤溶液とを混合し、さらに、吸湿剤がポリアリルアミンに対して375重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例15>
実施例1において、架橋剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがポリアリルアミンに対して50重量部になるようにポリマー溶液と架橋剤溶液とを混合し、さらに、吸湿剤がポリアリルアミンに対して525重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例16>
実施例1において、架橋剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを配合せず、さらに、吸湿剤がポリアリルアミンに対して150重量部になるように混合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例17>
実施例1において、カチオン性ポリマーとして、ポリエチレンイミン(純正化学製、ポリエチレンイミン10000)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例18>
実施例1において、架橋剤として、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例19>
実施例1において、架橋剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをポリアリルアミンに対して16重量部になるようにポリマー溶液と架橋剤溶液とを混合し、さらに架橋剤として、1,2―シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルをポリアリルアミンに対して4重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例20>
実施例1において、コーティング液中の溶媒を、水の替わりに水/アセトン混合溶媒(重量比で80/20)を用い、架橋剤として、1,2―シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルをポリアリルアミン100重量部に対して20重量部になるように配合し、さらに、吸湿剤がポリアリルアミンに対して180重量部になるように配合する以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<実施例21>
イオン交換樹脂(オルガノ製、アンバーライト200CT)を用いて、上記ポリアクリル酸Naの架橋物(HU−820E)のNa塩型カルボキシル基をH型カルボキシル基に変換した後、水酸化カリウムの1N水溶液を用いて、カリウム塩型カルボキシル基を有するポリアクリル酸Kの架橋物(水分散品、固形分10%、平均粒径D50:70nm、中和率80%)を得た。
吸湿剤として、上記のポリアクリル酸Kの架橋物を用いた以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<比較例1>
実施例1において、ALD成膜を行わない以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<比較例2>
実施例6において、ALD成膜を行わない以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<比較例3>
実施例7において、ALD成膜を行わない以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<比較例4>
実施例12において、ALD成膜を行わない以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア性積層構造体を得た。
<評価試験>
上記で作製された試料のガスバリア積層構造体について、層構造を表1及び2に示し、前述した方法で測定した各種特性の評価結果を表3、表4に示した。
1:プラスチック基材
3:無機酸化物層
5:ALD膜(原子層堆積法による極薄金属酸化物膜)
7:カチオン性材料を含む水分トラップ層
8:ウレタン系接着剤の層
10、11:積層構造体

Claims (4)

  1. プラスチック基材上に、Siを含む無機酸化物層が設けられ、該無機酸化物層上には、原子層堆積法による薄膜を介してカチオン性材料を含む層が設けられていることを特徴とするガスバリア性積層構造体。
  2. 前記原子層堆積法による薄膜は、耐アルカリ性を有している請求項1に記載のガスバリア性積層構造体。
  3. 前記原子層堆積法による薄膜がTi、Zr、Hf或いはAlを含む酸化物により形成されている請求項2に記載のガスバリア性積層構造体。
  4. 前記原子層堆積法による薄膜が0.5〜9.0nmの厚みを有している請求項1〜3の何れかに記載のガスバリア性積層構造体。
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