JP6601052B2 - コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 - Google Patents
コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6601052B2 JP6601052B2 JP2015161422A JP2015161422A JP6601052B2 JP 6601052 B2 JP6601052 B2 JP 6601052B2 JP 2015161422 A JP2015161422 A JP 2015161422A JP 2015161422 A JP2015161422 A JP 2015161422A JP 6601052 B2 JP6601052 B2 JP 6601052B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- organic
- polysilazane
- coating composition
- gas barrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
また、特許文献2には、水酸基を有する透明高分子とポリシラザンとを成膜成分として含むコーティング組成物が提案されている。
さらに、特許文献3には、エポキシ基を有する反応性セグメントと該反応性セグメントとは非相溶のセグメントとを有するブロック共重合体(例えばポリスチレン/エポキシ化ポリブタジエン共重合体)とポリシラザンとを成膜成分として含むコーティング組成物が提案されている。
一方、ポリシラザンとフッ素樹脂の組み合わせでは、ポリシラザンが安定に分散したコーティング組成物を調製することが困難である。
かかるコーティング組成物においては、
(1)前記非フッ素系疎水性樹脂がポリオレフィン樹脂であること、
(2)前記非フッ素系疎水性樹脂の含有量が、コーティング組成物100質量部当り40〜95質量部であること、
が好ましい。
かかるガスバリア性構造体においては、
(1)前記硬化膜には、前記下地基材には面していない側の表面から、前記下地基材に面している側の表面に向かって、ケイ素原子、窒素原子、炭素原子及び酸素原子の4原子基準での原子濃度で示して、ケイ素原子濃度が次第に低下しており且つ炭素原子濃度が次第に増大している濃度勾配が形成されていること、
(2)前記硬化膜は、前記下地基材には面していない側の表面から10nmの深さにおいて、前記4原子基準での炭素原子濃度が0.01〜10原子%の範囲にあること、
が好適である。
例えば、下地基材の表面が水分トラップ性を有する吸湿層により形成されている場合において、この吸湿性層の表面に、このコーティング組成物を用いて有機無機複合膜を形成した構造体は、水分の侵入を嫌う各種デバイスに有効に使用され、各種デバイスの基板や封止層として有用であり、特に有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)パネルにも好適に適用することができる。
本発明のコーティング組成物は、ポリシラザンと疎水性樹脂とを成膜成分として含み、さらに、揮発性の有機溶剤に加え、必要に応じて、公知の配合剤が添加されているが、特に重要な点は、ポリシラザンと組み合わせて使用されている疎水性樹脂として、ポリシラザンとは非反応性の非フッ素系の樹脂が使用されている点にある。
即ち、このような非反応性の非フッ素系疎水性樹脂をポリシラザンと併用することにより、クラックの発生低下と密着性の向上により、高いガスバリア性を得ることが出来るが、この理由について、本発明者等は次のように推定している。
しかるに、疎水性樹脂は、ポリシラザンとは非反応性であり、ポリシラザンと反応するような反応性基を有していないため、ポリシラザンの分子は疎水性樹脂によって拘束されない。そのため、ポリシラザンは膜表面(下地基材界面とは反対側の表面)、及び、下地基材界面付近にブリードアウトのように局在化する。
また、有機成分である疎水性樹脂により該膜でのクラックの発生も有効に緩和されているばかりか、この疎水性樹脂は、膜表面から膜の内部に連続した状態となっており、従って、表面に高濃度で分布しているSiO2の剥がれ等は有効に防止される。
さらに、下地基材との界面近傍では、局在化したポリシラザンが下地基材の極性基と反応し、この結果として、形成される硬化膜と下地基材の表面との密着性も優れたものとなる。
このように、クラックの発生によるバリア性低下や膜の密着性不足も有効に回避され、さらに表面に高濃度で(局在化して)分布しているSiO2により、極めて高いガスバリア性を示し、例えば、疎水性樹脂の耐湿性と相俟って、水蒸気透過度を10−1g/m2・day/atm以下のレベルに抑制することも可能となる。
即ち、図1は、実施例1で調製されたコーティング組成物をプラスチック基材表面に塗布しての硬化により形成された有機無機複合膜について、XPSにより、ケイ素原子(Si)、炭素原子(C)、酸素原子(O)及び窒素原子(N)についての厚み方向の濃度分布を示したものであり、横軸がエッチング時間(秒)であり、縦軸が原子濃度である。エッチング時間がゼロである場合が膜表面であり、エッチング時間が長くなるほど、膜の深部であることを示している。
このような結果から、膜表面では、ポリシラザンと水との反応により生成するSiO2がほとんどであり、膜表面に局在化しており、膜の内部にいくにつれて、SiO2濃度は徐々に減少していることが判る。
また、下地基材との界面近傍では、再びケイ素原子濃度が上昇している領域が認められる。このことから、下地基材との界面近傍にもポリシラザンの局在化した部分が含まれていることが理解される。
本発明のコーティング組成物に成膜成分として使用されるポリシラザンは、パーヒドロポリシラザンともよばれ、式:−(SiH2NH)n−で表され、ヒドロシリル基(SiH)とシラザン基(SiN)と有している。このような構造のポリヒドロシラザンは、下記式で示されるように、水(空気中の水分)と反応し、−SiO−が網目状に連なったケイ素酸化物(SiO2)を形成する。即ち、ポリシラザンと水の反応により生成するSiO2が膜状に近い状態で連なったときに、迂回効果によらず、高いガスバリア性を発揮することとなる。
本発明において、上記のポリシラザンと共に、成膜成分として使用される疎水性樹脂とは、23℃の大気中で24時間放置した場合の吸水率が0.05%以下のものを意味し、例えば、アクリル樹脂のように、吸水率の高いものは除外される。
即ち、含フッ素樹脂では、溶媒等が制限されてしまい、上述したポリシラザンが均一に溶解した塗布液を調製することができなくなってしまう。また、ポリシラザンと反応性の疎水性樹脂を用いた場合には、ポリシラザンが該疎水性樹脂によって拘束されることとなり、この結果、SiO2が表面に局在化した分布構造を形成することができず、高いガスバリア性を得ることができない。
式中、Zは、メチレン基またはエチレン基である。
本発明のコーティング組成物は、上述したポリシラザン及び疎水性樹脂を揮発性の有機溶剤と混合して調製されるが、かかる有機溶剤としては、ポリシラザンから生成するSiO2の表面局在化を妨げないようなもの、具体的には、ポリシラザンとは非反応性であり且つ疎水性のものが使用される。
このような有機溶剤として好適に使用されるものは、n−オクタン、n−ノナン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素系溶剤や、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤である。
このような有機溶剤は、最終的に得られるコーティング組成物を塗布するのに適した粘度となるような量で使用すればよい。
上述したコーティング組成物は、所定の基材の表面に塗布し、このコーティング組成物の塗布層を加熱することにより、有機溶剤を除去しコーティング膜を形成し、且つ光照射(例えば波長200nm以下の真空紫外光照射)や加熱、プラズマ処理により、ポリシラザンを硬化しSiO2を生成することにより、有機無機硬化膜を形成する。
即ち、この炭素原子濃度が上記範囲よりも高いと、SiO2の表面局在化量が少なくなり、ガスバリア性が低くなる傾向がある。
尚、膜表面から10nmの深さでの炭素原子濃度を測定してガスバリア性等の特性を保持するための指標としているのは、これよりも浅い領域では、コンタミの影響により、数値にバラつきを生じ易いからである。
さらに、上記のような有機無機複合膜では、下地基材との界面近傍(例えば下地基材の界面から50nm以内の領域)にケイ素原子濃度が下地基材の界面に向かって漸次増大していく領域が認められる。
本発明の有機無機複合膜を備えており、ガスバリア性が向上されているガスバリア性構造体において、この有機無機複合膜の下地となっている下地基材としては、特に制限されず、種々の表面を有するものであり、その材質は特に制限されず、例えば、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂から形成されているプラスチック基材であってもよいし、このようなプラスチック基材が、公知の酸素バリア性樹脂層や酸素吸収性層などの各種の機能層が積層された多層構造を有する積層体であってもよい。
上記のようなプラスチック基材は、その形態や材質に応じて、射出乃至共射出成形、押出乃至共押出成形、フィルム乃至シート成形、圧縮成形性、注型重合等により成形される。
特に、水分に対する高いバリア性が要求される場合には、水分捕捉性が優れ、しかも水分吸収に起因する膨潤などの変形が有効に回避されているという観点から、イオン性ポリマー中に粒状吸湿剤が分散されている層であることが好ましい。
ところで、単に水分がマトリックスに吸収されたに過ぎない場合には、温度上昇などの環境変化により、吸収された水分は容易に放出されてしまうこととなる。また、水分の侵入により、マトリックスを形成するポリマー分子の間隔を広げ、この結果、吸湿層は膨潤してしまうことにもなる。
しかるに、マトリックス(イオン性ポリマー)よりも到達湿度が低い粒状吸湿剤が分散されている場合には、マトリックス中に吸収された水分は、このマトリックスよりも吸湿性の大きい(即ち、到達湿度が低い)吸湿剤によってさらに捕捉されることとなり、吸収された水分子による膨潤が有効に抑制されるばかりか、この水分子は、吸湿層中に閉じ込められ、この結果、吸湿層からの水分の放出も有効に防止されることとなる。
カチオン性ポリマー中のカチオン性基量は、一般に、形成される吸湿性マトリックスの吸水率(JIS K−7209−1984)が湿度80%RH及び30℃雰囲気下において20%以上、特に30%〜45%となるような量であればよい。
これらのカチオン性ポリマーの中でも、特にアリルアミンが成膜性等の観点から好適である。
アニオン性ポリマー中のアニオン性官能基量は、前述したカチオン性ポリマーと同様、形成される吸湿性マトリックスの吸水率(JIS K−7209−1984)が湿度80%RH及び30℃雰囲気下において20%以上、特に30%〜45%となるような量であればよい。
好適なアニオン性ポリマーは、ポリ(メタ)アクリル酸及びその部分中和物(例えば一部がNa塩であるもの)である。
無機系の吸湿剤としては、ゼオライト、アルミナ、活性炭、モンモリロナイト等の粘土鉱物、シリカゲル、酸化カルシウム、硫酸マグネシウムなどを挙げることができる。
有機系の吸湿剤としては、アニオン系ポリマー若しくはその部分中和物の架橋物を挙げることができる。このアニオン系ポリマーとしては、カルボン酸系単量体((メタ)アクリル酸や無水マレイン酸など)、スルホン酸系単量体(ハロゲン化ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸など)、ホスホン酸系単量体(ビニルリン酸など)及びこれら単量体の塩類等に代表されるアニオン性単量体の少なくとも1種を、重合或いは他の単量体と共重合させて得られるものを挙げることができる。特に透明性が求められる用途においては、有機系の吸湿剤が有効である。例えば、架橋ポリ(メタ)アクリル酸Naの微細粒子などが代表的な有機系吸湿剤である。
例えば吸湿層のマトリックスがカチオン性ポリマーにより形成されている場合には、このカチオン性ポリマー100重量部当り、50重量部以上、特に100乃至900重量部の量で存在することが好ましく、更には200乃至600重量部の量であることがより好ましい。また、マトリックスがアニオン性ポリマーにより形成されている場合には、アニオン性ポリマー100重量部当り、50重量部以上、特に100乃至1300重量部の量で存在することが好ましく、更には150乃至1200重量部の量であることがより好ましい。
X−SiR1 n(OR2)3−n (3)
式中、Xは、末端にエポキシ基を有する有機基であり、
R1及びR2は、それぞれ、メチル基、エチル基、もしくはイソプロピル基で
あり、
nは、0、1、もしくは2である、
で表されるシラン化合物や、下記式(4)
G−O(C=O)−A−(C=O)O−G (4)
式中、Gは、グリシジル基であり、
Aは、脂肪族環を有する2価の炭化水素基、例えばシクロアルキレン基であ
る、
で表されるジグリシジルエステルが代表的であり、これらは、用いるイオン性ポリマーの種類に応じて、適宜のものが選択して使用される。
例えば、イオン性ポリマーがカチオン性のものである場合には、式(3)のシラン化合物が好適であり、アニオン性のものである場合には、式(4)のジグリシジルエステルが好適である。
尚、マイクロ波電界による場合は、導波管等を用いてマイクロ波をプラズマ処理室内に照射することにより成膜が行われ、高周波電界による場合は、プラズマ処理室内のプラスチック基材を一対の電極の間に位置するように配置し、この電極に高周波電界を印加して成膜が行われる。
プラスチック基材/無機蒸着層/吸湿層/有機無機複合膜
とすることにより、ガスバリア性、特に水分に対するバリア性を大幅に向上させることができる。
勿論、本発明の有機無機複合膜は、無機性の表面に対する密着性も良好であるため、上記の無機蒸着層の上に直接形成することもでき、吸湿層を省略した層構造とすることも可能であるし、酸変性オレフィン樹脂やウレタン系樹脂などの接着剤を用い、有機無機複合膜の上に吸湿層を接着固定した層構造とすることも可能である。さらに、上記の有機無機複層膜の上に、表面に無機蒸着層が形成されたバリアフィルムの無機上層層面を、適当な接着剤を用いて貼り付けることにより、吸湿層及び有機無機複合膜を、2つの無機蒸着層によりサンドイッチした層構造とすることもできる。
特開2010―286285号公報に記載の方法に基づき、以下のような方法で測定している。
有機無機複合系膜の表面に、真空蒸着装置(日本電子株式会社製、JEE−400)を用いて、真空蒸着により300nmの厚みのCa薄膜(水腐食性金属の薄膜)を形成し、さらに、Ca薄膜を覆うように540nmの厚みのAl蒸着膜(水不透過性金属薄層)を成膜して試料片を作製した。
尚、Ca薄膜は、金属カルシウムを蒸着源として使用し、所定のマスクを介しての真空蒸着により、1mmφの円形部分6箇所に形成した。また、Al蒸着膜は、上記のマスクを真空状態のまま取り去り、装置内のAl蒸着源から引き続き真空蒸着を行うことにより成膜した。
上記のようにして形成された試料を、吸湿剤としてシリカゲル(吸湿能力 300mg/g)を充填したガス不透過性カップに装着し、固定リングで固定して評価用ユニットとした。
このようにして作製された評価用ユニットを、40℃90%に雰囲気調整された恒温恒湿槽に520〜720時間保持した後、レーザー顕微鏡(Carl Zeiss社製、レーザスキャン顕微鏡)により試料のCa薄膜の腐食状態を観察し、金属カルシウムの腐食量から水蒸気透過度を算出した。水蒸気透過度が、10−3g/m2/day未満のものを○、10−3g/m2/day以上でかつ1g/m2/day未満のものを△、1g/m2/day以上のものを×とした。
完全自動X線光電子分光装置を用い、下記の条件により有機無機複合膜における炭素原子とケイ素原子の存在割合の測定を行った。
測定装置:
「K−Alpha」Thermo Fisher Scientific(株)
X線源:Ar
イオンエネルギー:2000eV
真空度:6.0×10−8Pa
有機無機複合膜を、中央部分よりで半分に折り曲げてラミネーター(フジプラ社製、「LAMIPACKER LPC1502」)の2本のロール間を、ラミネート速度5m/min、温度23℃の条件で通した。その後目視でクラックの有無を評価し、クラックがなければ○、クラックが発生していれば×とした。
引っ張り試験に対するフィルムの強度を確保するために、試料の有機無機複合膜と支持体のPET面の両面に、厚さ4μmのウレタン系接着剤を介して、厚さ7μmのアルミ箔をドライラミネートし、接着層の硬化のため、50℃×3日間エージングを行い、T型剥離試験用サンプルを作製した。
前記T型剥離試験用サンプルを100mm×15mmの短冊に裁断し、引っ張り試験機により引っ張り速度300mm/minにてT型剥離試験を行った(N=3)。このときの平均の強度を密着強度とし、2(N/15mm)以上のものを○、1(N/15mm)以上2(N/15mm)未満のものを△、1(N/15mm)未満のものを×とした。
COC(ポリプラスチックス社製、TOPAS8007)を、固形分が20重量%になるようにキシレンで溶解して、COCのポリマー溶液を得た。次いでパーヒドロポリシラザン(メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製、アクアミカNL110A−20、キシレン溶剤)を5重量%、上記COCのポリマー溶液を95重量%になるように溶液を調整し、更に固形分が10重量%になるようキシレンで調整した上で良く撹拌し、ポリシラザンを成膜成分として含むコーティング組成物を調整した。
照度:60mW/cm2(172nm)
ステージ加熱温度:80℃
照射距離:3mm
搬送スピード:1m/min
搬送回数:10回(5往復)
酸素濃度:0%
パーヒドロポリシラザンを20重量%、COCのポリマー溶液を80重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合膜を得た。
パーヒドロポリシラザンを40重量%、COCのポリマー溶液を60重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合膜を得た。
パーヒドロポリシラザンを60重量%、COCのポリマー溶液を40重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合膜を得た。
COP(日本ゼオン株式会社製、ZEONOR1020R)を、固形分が20重量%になるようにキシレンで溶解して、COPのポリマー溶液を得た。次いでパーヒドロポリシラザン(メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製、アクアミカNL110A−20、キシレン溶剤)を20重量%、上記COPのポリマー溶液を80重量%になるよう溶液を調整し、更に固形分が10重量%になるようキシレンで調整した上で良く撹拌し、ポリシラザンを成膜成分として含むコーティング組成物を調整した、以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合系膜を得た。
パーヒドロポリシラザンを70重量%、COCのポリマー溶液を30重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合膜を得た。
COCのポリマー溶液を100重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で有機膜を得た。
パーヒドロポリシラザンを100重量%になるよう溶液を調整した以外は、実施例1と同様の方法で無機膜を得た。
PMMA(住化化学社製、スミペックスLG)を、固形分が20重量%になるようにキシレンで溶解して、PMMAのポリマー溶液を得た。次いでパーヒドロポリシラザン(メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製、アクアミカNL110A−20、キシレン溶剤)を20重量%、上記PMMAのポリマー溶液を80重量%になるよう溶液を調整し、更に固形分が10重量%になるようキシレンで調整した上で良く撹拌し、ポリシラザンを成膜成分として含むコーティング組成物を調整した、以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合系膜を得た。
フッ素系樹脂(DIC社製、フルオネートK704)を、固形分が20重量%になるようにキシレンで溶解して、フッ素系樹脂のポリマー溶液を得た。次いでパーヒドロポリシラザン(メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製、アクアミカNL110A−20、キシレン溶剤)を20重量%、上記フッ素系樹脂のポリマー溶液を80重量%になるよう溶液を調整し、更に固形分が10重量%になるようキシレンで調整した上で良く撹拌し、ポリシラザンを成膜成分として含むコーティング組成物を調整した、以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合系膜を得た。
上記で作製された試料の水分バリア性積層体について、前述した方法で各種特性を測定し、その結果を表1に示した。
Claims (5)
- ポリシラザンと、該ポリシラザンとは非反応性の環状オレフィン系樹脂とを含有していることを特徴とするコーティング組成物。
- 前記環状オレフィン系樹脂の含有量が、前記コーティング組成物100質量部当り40〜95質量部である請求項1に記載のコーティング組成物。
- 下地基材の表面に、請求項1又は2の何れかに記載のコーティング組成物の硬化膜が形成されていることを特徴とするガスバリア性構造体。
- 前記硬化膜には、前記下地基材には面していない側の表面から、前記下地基材に面している側の表面に向かって、ケイ素原子、窒素原子、炭素原子及び酸素原子の4原子基準での原子濃度で示して、ケイ素原子濃度が次第に低下しており且つ炭素原子濃度が次第に増大している濃度勾配が形成されている請求項3に記載のガスバリア性構造体。
- 前記硬化膜は、前記下地基材には面していない側の表面から10nmの深さにおいて、前記4原子基準での炭素原子濃度が0.01〜10原子%の範囲にある請求項4に記載のガスバリア性構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015161422A JP6601052B2 (ja) | 2015-08-18 | 2015-08-18 | コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015161422A JP6601052B2 (ja) | 2015-08-18 | 2015-08-18 | コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017039825A JP2017039825A (ja) | 2017-02-23 |
JP6601052B2 true JP6601052B2 (ja) | 2019-11-06 |
Family
ID=58206211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015161422A Active JP6601052B2 (ja) | 2015-08-18 | 2015-08-18 | コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6601052B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114316637A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-12 | 南开大学 | 一种梯度复合膜的可控制备方法 |
-
2015
- 2015-08-18 JP JP2015161422A patent/JP6601052B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017039825A (ja) | 2017-02-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3339019B1 (en) | Laminate having moisture barrier properties | |
EP3056339B1 (en) | Gas barrier laminate having good moisture barrier properties | |
KR101773552B1 (ko) | 수분 배리어성이 우수한 가스 배리어성 적층체 | |
JP6572896B2 (ja) | 水分バリア性積層体 | |
JP6287288B2 (ja) | 水分バリア性に優れたガスバリア性積層体 | |
WO2015133441A1 (ja) | ガスバリア性積層体 | |
JP6657651B2 (ja) | 水分バリア性樹脂積層体 | |
WO2018047919A1 (ja) | 接着剤組成物、封止シート、及び封止体 | |
JP2015178231A (ja) | ガスバリア性積層構造体 | |
JP6601052B2 (ja) | コーティング組成物及び該組成物を塗布し硬化して得られる有機無機複合膜を備えたガスバリア性構造体 | |
JP6287289B2 (ja) | ガスバリア性積層体 | |
JP7524891B2 (ja) | 水分バリア積層体 | |
JP2019177645A (ja) | 電子デバイス用バリアフィルム | |
WO2018221573A1 (ja) | 接着剤組成物、接着シート、及び封止体 | |
WO2024176768A1 (ja) | 水分バリア性積層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180718 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190611 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190809 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190910 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190923 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6601052 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |