JP2015177264A - 災害通信システム、災害通信方法及び基地局装置 - Google Patents

災害通信システム、災害通信方法及び基地局装置 Download PDF

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Abstract

【課題】災害に関する情報の優先通信を自律的に行う技術を提供する.【解決手段】災害の発生が報知されると、移動局10は、基地局20を介して、災害管理サーバ30へ位置情報を送信する(S1,S2)。災害管理サーバ30は、受信した位置情報に基づいて避難マップを生成し(S3)、基地局20を介して、移動局10へ送信する(S4)。移動局10は、受信した避難マップを表示する(S5)。また、基地局20は、使用可能な通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域を設定する第1帯域制御処理と、優先帯域の帯域幅を補正する第1補正処理とを行う(S5,S6)。基地局20は、災害発生地と基地局20との距離、災害発生時からの経過時間、基地局20における災害関連情報の受信量の時間的変化、及び、基地局20の通信エリア内の標高のうちの1つ以上に基づいて、優先帯域の帯域幅を可変制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、災害発生時の通信に関する。
地震や津波、竜巻その他の災害が発生した場合、特に、規模の大きい災害が発生した場合、災害発生地を含む災害発生エリアにおいて、安否確認や災害の発生状況の連絡、救助要請等を目的とした通信の量が増大する。これがネットワークの輻輳の原因となり、例えば、災害発生エリアからの緊急性の高い通信が遅延したり、不能になったりすることがある。災害が発生したときのネットワーク制御に関する技術が、例えば、特許文献1,2に開示されている。特許文献1は、災害被災状況情報を、災害監視者と災害発生エリア内の被災者との間で迅速に送受信するために、オペレータの指示に従って、パケット呼帯域を他の呼帯域よりも優先的に割り付けることを開示している。特許文献2は、基地局がアプリケーションに基づくデータ転送を行う場合に、転送対象のデータに付加された優先度から通信規制の開始しきい値を特定し、現在の回線仕様率が該開始しきい値を下回っていればデータ転送し、該開始しきい値を超えていれば、データ転送せずに破棄することを開示している。
国際公開第2005/004076号 特開2011−205721号公報
災害の発生時において望ましいネットワーク制御は、災害の発生状況(例えば、発生した災害の種類や発生規模、発生地域等)によって異なると考えられる。また、災害が発生した場合には、速やかに災害発生時のネットワーク制御に移行できることが望ましい。しかし、特許文献1に記載された技術では、オペレータによる災害システム制御の発動を要するため、的確で且つ迅速なネットワーク制御を実現することが難しい。特許文献2に記載された技術では、回線使用率が一定値以上になると、災害に関連する情報の送受信が一切不能となる可能性がある。
そこで、本発明の目的は、災害に関する情報の優先通信を自律的に行う技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の災害通信システムは、移動局装置と、使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して、前記移動局装置と通信する基地局装置と、前記基地局装置と通信するサーバ装置とを備え、前記基地局装置は、前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御する帯域制御部と、前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行う通信制御部とを有し、前記移動局装置は、災害関連情報を前記基地局装置へ送信する送信処理部を有し、前記サーバ装置は、前記基地局装置を介して前記移動局装置から受信した災害関連情報に基づいて、所定の処理を実行する処理実行部を有する。
本発明の災害通信システムにおいて、前記帯域制御部は、災害発生地と前記基地局装置との距離、災害発生時からの経過時間、前記基地局装置における災害関連情報の受信量の時間的変化、及び、前記基地局装置の通信エリア内の標高のうちの1つ以上に基づいて、前記可変制御してもよい。
本発明の災害通信システムにおいて、前記送信処理部は、災害の発生状況又は救助要請を示す災害関連情報を送信してもよい。
本発明の災害通信システムにおいて、前記発生状況を示す災害関連情報は、前記災害に関する事象の発生位置及び移動方向をベクトル化したベクトルデータを含んでもよい。
この災害通信システムにおいて、前記発生状況を示す災害関連情報は、前記ベクトルデータと、前記事象の撮影画像を示す映像データとを含み、前記送信処理部は、前記映像データについては、自装置の電池残量に応じたタイミングで送信し、前記処理実行部は、前記ベクトルデータに基づいて、災害関連情報としての避難指示データを生成して前記基地局装置へ送信し、前記通信制御部は、前記避難指示データを前記移動局装置へ送信し、前記移動局装置が、前記基地局装置から受信した前記避難指示データに基づいて、ユーザに対する避難指示を行う第1避難制御部を有してもよい。
本発明の災害通信システムにおいて、前記送信処理部は、自装置の位置情報を送信し、前記処理実行部は、受信された前記位置情報に基づいて前記避難指示データを生成してもよい。
この災害通信システムにおいて、前記送信処理部は、自装置と災害発生地とが近いほど、前記位置情報の送信頻度を高くしてもよい。
更に、前記基地局装置が、前記サーバ装置との通信が不能である場合に、前記避難指示データを生成する第2避難制御部を有し、前記通信制御部は、前記第2避難制御部が生成した前記避難指示データを前記移動局装置へ送信し、前記第1避難制御部は、前記基地局装置との通信が不能である場合には、他の前記移動局装置との間で前記避難指示データを送受信してもよい。
本発明の災害通信方法は、移動局装置と、使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して、前記移動局装置と通信する基地局装置と、前記基地局装置と通信するサーバ装置とで実現される災害通信方法であって、前記基地局装置が、前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御するステップと、前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行うステップとを有し、前記移動局装置が、生成した災害関連情報を前記基地局装置へ送信するステップを有し、前記サーバ装置が、前記基地局装置を介して前記移動局装置から受信した災害関連情報に基づいて、所定の処理を実行するステップとを有する。
本発明の基地局装置は、使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して移動局装置と通信し、更に、前記移動局装置から自基地局装置を介して受信した災害関連情報に基づいて所定の処理を実行するサーバ装置と通信する基地局装置であって、前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御する帯域制御部と、前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行う通信制御部とを備える。
本発明によれば、災害に関する情報の優先通信を自律的に行う技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る通信システムの全体構成を示すブロック図。 同実施形態に係る移動局のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る基地局のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る災害管理サーバの構成を示すブロック図。 同実施形態に係る移動局及び基地局の機能構成を示すブロック図。 同実施形態に係る基地局が使用可能な通信帯域の説明図。 同実施形態に係る通信システムで災害発生時に実行される処理の流れを示すシーケンス図。 同実施形態における災害報知信号の構成例を示す図。 同実施形態における災害発生時の避難マップの表示例を示す図。 同実施形態における第1帯域制御処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における第1補正処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における第1帯域制御処理の優先帯域の設定例の説明図。 同実施形態における第1補正処理の優先帯域の可変制御の説明図。 同実施形態に係る通信システムで災害データ生成時に実行される処理の流れを示すシーケンス図。 同実施形態における災害データ生成処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における災害データ生成処理中の画面遷移の説明図。 同実施形態に係る災害の発生状況を示す災害データの構成例を示す図。 同実施形態における災害データに応じた避難マップの表示例を示す図。 同実施形態における第2帯域制御処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における第2補正処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における第2補正処理の優先帯域の可変制御の説明図。 同実施形態に係る通信システムでコアネットワークを介した通信が不能になったときに実行される処理の流れを示すシーケンス図。 同実施形態に係る通信システムでコアネットワークを介した通信が可能になったときに実行される処理の流れを示すシーケンス図。 同実施形態における他基地局影響予測処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態に係る通信システムで基地局の通信が不能となったときに実行される処理の流れを示すシーケンス図。 本発明の変形例に係る通信システムで災害データ生成時に実行される処理の流れを示すシーケンス図。
以下、図面を参照して、本発明の災害通信システムの一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システム1の全体構成を示すブロック図である。通信システム1は、複数の移動局10と、複数の基地局20と、災害管理サーバ30とを備える。図1には、複数の基地局20のうち、基地局20A,20B,20Cが示されている。更に、図1には、基地局20Aと接続可能な通信エリア(セル)Cel−A内にある移動局10として、「移動局10A」が示されている。また、図1には、基地局20Bに接続可能な通信エリアCel−B内にある移動局10として、「移動局10B」が示され、基地局20Cに接続可能な通信エリアCel−C内にある移動局10として、「移動局10C」が示されている。
基地局20及び災害管理サーバ30の各々は、本発明のネットワーク(通信網)に相当するコアネットワーク100に接続する。基地局20は、本発明の基地局装置に相当する広域基地局である。移動局10は、本発明の移動局装置に相当し、本実施形態では、ユーザによって使用されるスマートフォンである。
災害管理サーバ30は、基地局20を介して移動局10と通信することにより、災害に関連する災害関連情報を、移動局10から収集したり、移動局10へ提供したりするサーバ装置である。災害関連情報は、本実施形態では、移動局10と災害管理サーバ30との間で送受信される情報に相当する。災害管理サーバ30は、例えば、移動局10のユーザに対して避難指示を行うための避難指示データを生成し、移動局10へ送信する。避難指示データは、本実施形態では、移動局10のユーザを避難場所に誘導するための避難マップを示すデータである。
図2は、移動局10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、移動局10は、制御部11と、操作部12と、表示部13と、撮影部14と、記憶部15と、センサ部16と、無線通信部17と、近距離通信部18と、電池部19とを備える。
制御部11は、例えば、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112及びRAM(Random Access Memory)113を有するマイクロコンピュータである。CPU111は、ROM112又は記憶部15に記憶されたプログラムをRAM113に読み出して実行することにより、移動局10の各部を制御する。
操作部12は、例えば、表示部13の表示面に重ねて設けられたタッチスクリーン及び物理キーを有し、ユーザが行った操作を受け付ける操作装置である。表示部13は、例えば液晶ディスプレイを有し、表示面に画像(画面)を表示する表示装置である。撮影部14は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を有し、撮影して、撮影画像(静止画又は動画)を示す映像データを生成する。記憶部15は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)又はフラッシュメモリであり、各種のデータを記憶する記憶装置である。記憶部15は、移動局10にインストールされた災害用アプリケーションプログラムAPを記憶する。災害用アプリケーションプログラムAPは、例えば、災害の発生状況又は救助要請を示すデータ(以下「災害データ」という。)を生成するために実行される。
センサ部16は、測位センサ及び方位センサを含む各種のセンサを備える。測位センサは、ここではGPS(Global Positioning System)センサであり、移動局10の位置情報(より具体的には、現在位置の緯度及び経度)を得るための測位処理を行う。方位センサは、移動局10が向く方向(方位)、例えば撮影部14が撮影する方位を検出する。
無線通信部17は、例えば無線通信回路及びアンテナを有し、基地局20に接続してコアネットワーク100を介した通信を行う。近距離通信部18は、例えば通信回路及びアンテナを有し、コアネットワーク100を介さないで他の移動局10に接続して、近距離無線通信(直接通信)を行う。即ち、近距離通信部18は、アドホックネットワークを介して通信するが、一例としてIEEEE802.11x又はBluetooth(登録商標)に準拠した無線通信を行う。電池部19は、電源としての電池から移動局10の各部に電源電位を供給したり、電池残量を測定したりする。
図3は、基地局20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、基地局20は、制御部21と、移動局通信部22と、ネットワーク通信部23と、記憶部24とを備える。
制御部21は、例えば、プロセッサとしてのCPU211、ROM212及びRAM213を有するマイクロコンピュータである。CPU211は、ROM212又は記憶部24に記憶されたプログラムをRAM213に読み出して実行することにより、基地局20の各部を制御する。移動局通信部22は、例えば通信回路及びアンテナを備え、基地局20に通信エリア内にある移動局10と通信する。制御部21は、基地局20が使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を移動局10に割り当て、割り当てた周波数帯域を使用して、移動局通信部22を介して無線通信を行う。ネットワーク通信部23は、例えば通信回路及びアンテナを備え、コアネットワーク100との通信を行う。記憶部24は、不揮発性メモリ(例えばハードディスク)を備え、基地局20を動作させるための制御プログラムを含む各種のデータを記憶している。
図4は、災害管理サーバ30の構成を示すブロック図である。図4に示すように、災害管理サーバ30は、制御部31と、ネットワーク通信部32と、報知信号受信部33と、記憶部34とを備える。
制御部31は、例えば、CPUを含む演算処理装置と、ROM及びRAMを含むメインメモリとを備えるマイクロコンピュータである。制御部31は、本発明の処理実行部に相当する。演算処理装置は、ROM又は記憶部34に記憶された制御プログラムを、RAM上に読み出して実行することにより、災害管理サーバ30の各部を制御する。ネットワーク通信部32は、例えば通信回路を有し、コアネットワーク100を介して基地局20と通信する。報知信号受信部33は、例えば通信回路を有し、災害報知装置40から災害の発生を報知する災害報知信号を受信する。記憶部34は、不揮発性メモリ(例えばハードディスク装置)を備え、災害管理サーバ30を動作させるための制御プログラム等を記憶している。
図5は、移動局10及び基地局20の機能構成を示すブロック図である。基地局20の制御部21は、制御プログラムを実行することにより、帯域制御部201と、通信制御部202と、避難制御部203とに相当する機能を実現する。
帯域制御部201は、基地局20が使用可能な通信帯域の帯域制御を司る。帯域制御部201は、例えば、災害が発生した場合に、通信帯域において災害関連情報の通信を優先させる優先帯域を設定する。帯域制御部201は、更に、優先帯域の帯域幅を可変制御する。帯域制御部201は、以下の(a)〜(d)の条件に基づいて、優先帯域の可変制御を行う。
(a)災害発生地と基地局20との距離
(b)基地局20の通信エリア内の標高
(c)災害発生時からの経過時間
(d)基地局20における災害データの受信量の時間的変化
図6は、基地局20が使用可能な通信帯域を説明する図である。
図6(a)に示すように、帯域制御部201は、平常時(即ち、災害の非発生時)は、通信帯域において優先帯域を設定しない。図6(b)に示すように、災害の発生時は、帯域制御部201は、通信帯域において優先帯域を設定する。以下の説明では、優先帯域の帯域幅を、通信帯域に占める割合を示す百分率の値で表す。
なお、通信帯域を用いた通信は、災害関連情報の通信以外に、例えば、音声呼の通信又は災害関連情報以外のデータ通信を含む。
図5に戻り、通信制御部202は、基地局20が行う通信に関する制御を司る。具体的には、通信制御部202は、移動局通信部22を介して移動局10と通信し、ネットワーク通信部23を介して災害管理サーバ30と通信する。通信制御部202は、優先帯域を使用する通信において、災害関連情報の優先通信を行う。優先通信の具体例として、通信制御部202は、災害関連情報の送信順を、災害関連情報でない他のデータよりも前にするように送信順を入れ替える。災害関連情報の優先通信は、この例に限られず、当該優先通信を行わない場合に比べて通信完了が早くなる処理で実現されればよい。
避難制御部203(第2避難制御部)は、災害が発生してコアネットワーク100との通信が不能となった場合に、移動局10のユーザに避難指示を行うための制御を司る。具体的には、避難制御部203は、災害管理サーバ30に代わって、避難マップを生成する。
移動局10の制御部11は、災害用アプリケーションプログラムAPを実行することにより、災害データ生成部101と、通信制御部102と、避難制御部103とに相当する機能を実現する。
災害データ生成部101は、災害データ生成処理を実行することにより、災害データを生成する。災害データ生成処理の詳細なアルゴリズムについては、後で説明する。
通信制御部102は、移動局10が行う通信に関する制御を司る。通信制御部102は、無線通信部17を介して基地局20と通信する。通信制御部102は、例えば、基地局20が使用可能な通信帯域を使用して、災害データ生成部101により生成された災害データを基地局20へ送信する(送信処理部)。また、通信制御部102は、近距離通信部18を介して、通信システム1における他の移動局10と通信する。
避難制御部103(第1避難制御部)は、移動局10のユーザに避難指示を行うための制御を司る。具体的には、避難制御部103は、避難マップを表示部13に表示させる。また、避難制御部103は、災害が発生して基地局20との通信が不能となった場合に、基地局20に代わって、避難マップを生成する。
次に、通信システム1の動作を説明する。
<災害発生時の動作>
図7は、災害が発生したときに通信システム1で実行される処理の流れを示すシーケンス図である。
災害が発生した場合、災害報知装置40は、通信システム1内の各装置に災害報知信号を送信する。具体的には、災害管理サーバ30は、災害報知装置40から災害報知信号を受信すると、災害発生エリアにある基地局20へ転送する。更に、この災害報知信号は、基地局20から、当該基地局20に接続する移動局10へ転送される(ステップS1)。災害報知信号を受信した災害管理サーバ30、基地局20及び移動局10の各装置は、当該災害報知信号に含まれる情報を認識し、認識した情報を記憶しておく。
図8は、災害報知信号の構成例を示す図である。図8(a)に示す災害報知信号は、地震の発生を報知する信号である。この災害報知信号は、例えば、災害時通信モード、発生した災害に関して発表された警報、災害の種類、災害発生日時(年月日及び時刻)、災害発生地(地震の場合は、震源地の地域名及び震源地の緯度及び経度)、災害の規模(地震の場合は、マグニチュード及び最大震度)、及び、災害発生エリアの各情報を含む。ただし、災害時通信モードの情報は、例えば、災害管理サーバ30又は基地局20によって付与される。災害時通信モードは、災害発生時における通信システム1の通信に関するモードである。災害報知信号により指定される災害時通信モードは、コアネットワーク100を介した通信を行うネットワークモードである。災害報知信号は、例えば、当該災害報知信号で災害発生エリアとして指定されたエリアの基地局20及び移動局10へ送信される。図8(b)に示す災害報知信号は、地震を原因とした津波の発生を報知する信号である。この災害報知信号は、図8(a)で説明した情報に加え、例えば、津波の第1波の到達予想日時の情報を含む。
図7に戻り、移動局10は、災害報知信号の受信に応答して測位処理を行い、自装置の位置情報を基地局20へ送信する。この位置情報は、基地局20から災害管理サーバ30へ転送される(ステップS2)。災害管理サーバ30は、受信した位置情報に基づいて避難マップを生成し(ステップS3)、基地局20へ送信する。この避難マップは、基地局20から、位置情報の送信元の移動局10へ転送される(ステップS4)。そして、移動局10は、受信した避難マップを表示する(ステップS5)。
図9は、避難マップの一例を示す図である。図9には、移動局10Aで表示される避難マップRM1が示されている。避難マップRM1において、移動局10Aの現在位置が「☆」で示され、移動局10Aのユーザを誘導する避難場所が「★」で示されている。また、避難マップRM1には、ユーザを避難場所へ誘導するための移動経路が矢印で示されている。移動局10Aのユーザは、避難マップRM1を参考にして、避難場所へと移動する。
図7に戻り、基地局20は、受信した災害報知信号に基づいて、第1帯域制御処理を行う(ステップS6)。第1帯域制御処理は、災害報知信号の受信を契機として行われる帯域制御処理である。図10は、第1帯域制御処理の流れを示すフローチャートである。
基地局20は、受信した災害報知信号に基づいて、津波に関する警報が発表されているかどうかを判断する(ステップS61)。津波に関する警報は、ここでは、日本国の気象庁が発表する、大津波警報、津波警報及び津波注意報のいずれかである。図8(a)で説明した災害報知信号を受信していた場合、基地局20は、津波に関する警報が発表されていないと判断する(ステップS61;NO)。この場合、基地局20は、災害報知信号に基づいて、災害発生地が特定されているかどうかを判断する(ステップS62)。ステップS62の処理で「YES」と判断した場合、基地局20は、災害発生地から自装置までの距離に応じて、優先帯域を設定する(ステップS63)。基地局20は、災害報知信号に基づいて災害発生地の緯度及び経度を特定し、自装置がある場所の緯度及び経度を、予め記憶部24に記憶された情報に基づいて特定する。ステップS63の処理により、基地局20が使用する通信帯域は、図6(a)に示す状態から図6(b)に示す状態に変更される。この際、基地局20は、災害発生地から基地局20までの距離に関する以下の条件(a−1)〜(a−3)に基づいて、優先帯域の帯域幅の可変制御を行う。
(a−1)1km未満の場合、通信帯域における50%を優先帯域とする。
(a−2)1km以上3km未満の場合、通信帯域における35%を優先帯域とする。
(a−3)3km以上の場合、通信帯域における20%を優先帯域とする。
即ち、基地局20は、災害発生地と基地局20とが近いほど、通信帯域における優先帯域の帯域幅を大きくし、反対に、災害発生地と基地局20とが遠いほど、通信帯域における優先帯域の帯域幅を小さくする。なお、ステップS62の処理で「NO」と判断した場合、基地局20は、第1帯域制御処理を終了する。
図8(b)の災害報知信号を受信していた場合、基地局20は、ステップS61の処理で津波に関する警報が発表されていると判断する(ステップS61;YES)。この場合、基地局20は、自装置の通信エリア内の標高に応じて、優先帯域を設定する(ステップS64)。ここでは、基地局20は、通信エリア内の最低標高地点に関する以下の条件(b−1)及び(b−2)に基づいて、優先帯域の帯域幅の可変制御を行う。
(b−1)通信エリア内の最低標高地点が、津波に関する警報で予測される波の最大高さよりも低い場合、通信帯域における50%を優先帯域とする。
(b−2)通信エリア内の最低標高地点が、津波に関する警報で予測される波の最大高さ以上の場合、通信帯域における優先帯域の設定を変更しない。
なお、津波に関する警報において、大津波警報の場合、波の最大高さが10mと予測され、津波警報の場合、波の最大高さが3mと予測され、津波注意報の場合、波の最大高さを1mと予測されるものとする。ただし、津波に関する警報と波の最大高さとの関係は、この例に限られない。
図12は、優先帯域の設定例を説明する図である。図12に示すように、基地局20Aの通信エリアCel−A内の最低標高地点が0m、基地局20Bの通信エリアCel−B内の最低標高地点が1mである場合、津波警報により波の最大高さが3mと予測される。よって、基地局20A,20Bは、優先帯域の帯域幅を50%に設定する。他方、基地局20Cの通信エリアCel−C内の最最低標高地点が4mである場合、最低標高地点は、津波警報により予測される波の最大高さよりも高い。よって、基地局20Cは、地震に関する災害報知信号に基づいて優先帯域を設定する。基地局20Cと災害発生地との距離が1km以上3km未満とすると、基地局20Cは、優先帯域の帯域幅を35%に設定する。
以上が、第1帯域制御処理の説明である。
図7に戻り、基地局20は、第1補正処理を行う(ステップS7)。第1補正処理は、第1帯域制御処理で設定した優先帯域の帯域幅を時間経過に応じて補正する処理である。図11は、第1補正処理の流れを示すフローチャートである。
まず、基地局20は、ステップS63の処理で優先帯域を設定したかどうかを判断する(ステップS71)。ステップS71の処理で「YES」と判断した場合、基地局20は、災害発生時からの経過時間に関する以下の条件(c−1)に基づいて、優先帯域の帯域幅を補正する(ステップS72)。
(c−1)災害報知信号の受信日時から1時間が経過する毎に、優先帯域の帯域幅の割合を10%ずつ減じる。
図13は、ステップS72の第1補正処理における優先帯域の帯域幅の可変制御を説明する図である。図13に示すように、16時00分に優先帯域の帯域幅を35%に設定していた場合、基地局20は、17時00分において優先帯域の帯域幅を25%、18時00分において優先帯域の帯域幅を15%、19時00分において優先帯域の帯域幅を5%、20時00分において優先帯域の帯域幅を0%に設定する。
他方、ステップS71の処理で「NO」と判断した場合、即ち、ステップS64の処理優先帯域を設定していた場合、基地局20は、ステップS73の処理に進む。そして、基地局20は、災害報知信号に基づいて、第1波の到達予想日時が特定されている場合には(ステップS73;YES)、災害発生時からの経過時間に関する以下の条件(c−2)に基づいて、優先帯域の帯域幅を補正し(ステップS74)、第1波の到達予想日時が特定されていない場合には(ステップS73;NO)、災害発生時からの経過時間に関する以下の条件(c−2)及び(c−3)に基づいて、優先帯域の帯域幅を補正する(ステップS75)。
(c−2)第1波の到達予想日時を基準として、1時間が経過する毎に優先帯域の帯域幅を10%ずつ減じる。
(c−3)災害報知信号の受信日時を基準として、1時間が経過する毎に優先帯域の帯域幅を10%ずつ減じる。
通常、新たな災害が発生しなければ、災害発生時からの経過時間が長くなるほど、コアネットワーク100の輻輳は解消される傾向となる。よって、基地局20は、第1補正処理を行って、時間経過とともに優先帯域の帯域幅を小さくすることにより、災害関連情報以外の通信に遅延が生じたり、通信が不能になったりすることを抑制する。
更に、基地局20は、災害関連情報を分析することにより、安全な地域までユーザが特に急いで避難しなければならない緊急エリアに限定して、優先帯域を変更してもよい。これにより、緊急エリアに居ない一般ユーザにより行われるネットワーク100を介した通信への影響を、最小限に抑えることができる。
以上が、第1補正処理の説明である
ところで、通信システム1では、移動局10が周期的に(例えば所定の間隔で)、基地局20へ位置情報を送信することにより、ステップS2〜S5の処理が繰り返し実行される(例えば、図7のステップS8〜S12)。これにより、移動局10で表示される避難マップは、位置情報の送信周期に応じて逐一更新される。ここにおいて、位置情報の送信周期は、災害発生地と移動局10とが近いほど短くなるように設定される。又は、通信システム1において、移動局10のユーザの緊急性に応じて、位置情報の送信周期が短くされてもよい。位置情報の送信周期を短くすることで、通信システム1によれば、必要なユーザの移動局10において避難マップの更新頻度を高くし、反対に、緊急性の低いユーザの移動局10では更新頻度をさほど高くしないことで、コアネットワーク100の輻輳を抑える。送信周期は、基地局20による移動局10への測位要求の送信頻度によって規定されるほか、移動局10により規定されてもよい。
<災害データ生成時の動作>
図14は、移動局10で災害データが生成されるときの通信システム1で実行される処理の流れを示すシーケンス図である。以下、移動局10Aが災害データを生成する場合の動作を例に挙げて説明する。
移動局10Aは、ユーザが行った操作により災害データの生成が指示されると、災害データ生成処理を行う(ステップS21)。
図15は、災害データ生成処理の流れを示すフローチャートである。図16は、災害データ生成処理中の表示部13における画面遷移を説明する図である。
まず、移動局10Aは、ユーザが行った操作に基づいて、救助要請を行うかどうかを判断する(ステップS211)。移動局10Aは、救助要請を行わない場合には(ステップS211;NO)、自装置の周辺での災害の発生状況を示す災害データを生成する処理を開始する。
次に、移動局10Aは、撮影部14による撮影を開始させ、図16(a)に示す表示画面SC1に遷移させる。表示画面SC1においては、撮影部14の撮影画像IMに重ねて、災害アイコンI1〜I3と、撮影モードボタンb1,b2と、プルダウンメニューpmとが配置される。災害アイコンI1〜I3は、発生した災害を指定するためにユーザが操作するアイコンである。災害アイコンI1〜I3は、順に、地震、津波、竜巻に対応する。撮影モードボタンb1,b2は、静止画又は動画のどちらの映像データを記録するのかを指定するために、ユーザが操作するアイコンである(図16(a)の例では動画が指定されている。)。撮影モードボタンb1は、静止画に対応し、撮影モードボタンb2は、動画に対応する。プルダウンメニューpmは、ユーザが現在居る建物の階を指定するために操作するプルダウンメニューである(図16(a)の例では3階が指定されている。)。
次に、移動局10Aは、災害に関する事象の発生位置を特定する(ステップS212)。撮影画像IMでは、地震を原因として発生した津波Wが撮影されている。この場合、ユーザは、図16(b)の表示画面SC2に示すように、津波に対応する災害アイコンI2に指Fを触れさせて、津波Wの位置まで移動させる操作を行う。移動局10Aは、移動後の災害アイコンI2の位置に応じて、津波の発生位置(x1,y1,z1)を特定する。ここにおいて、x1は経度に対応し、y1は緯度に対応し、z1は高度に対応する。移動局10Aは、移動後の災害アイコンI2の位置のほか、センサ部16により測定される撮影部14の撮影方向及び撮影条件と、自装置の位置情報とに基づいて、津波の発生位置(x1,y1,z1)を特定する。
次に、移動局10Aは、災害に関する事象の移動方向を特定する(ステップS213)。ここでは、移動局10Aは、津波Wの移動方向を特定する。ユーザは、図16(c)の表示画面SC3に示すように、津波Wが移動した位置に指Fを触れさせる操作を行う。この操作に応じて、移動局10Aは、災害アイコンI2の位置を始点とし、指Fの位置を終点とする矢印画像Arを表示する。そして、移動局10Aは、矢印画像Arの終点の位置に対応して、津波の移動方向(x2,y2,z2)を特定する。ここにおいて、x2は経度に対応し、y2は緯度に対応し、z2は高度に対応する。移動局10Aは、事象の発生位置の場合と同じく、指Fの位置のほか、センサ部16により測定される撮影部14の撮影方向及び撮影条件と、自装置の位置情報とに基づいて、津波の移動方向(x2,y2,z2)を特定する。
なお、移動局10Aは、ユーザが、指Fを矢印画像Arの終点の位置に触れさせたまま移動させる操作を受け付けて、事象の移動方向を調整(微調整)するようにしてもよい。また、ユーザが、指Fを矢印画像Arの始点の位置に触れさせたまま移動させる操作を受け付けて、事象の発生位置を調整(微調整)するようにしてもよい。また、移動局10Aは、撮影部14の撮影画像(撮影動画)から、事象波の移動する方向や高さを分析するアプリケーションプログラムを使用して、当該波の移動方向及び高さを特定してもよい。
なお、ユーザによる事象の移動方向の指定が省略されてもよい。移動局10Aは、表示画面SC3上の「方向登録しない」と記されたボタンb3が操作された場合には、津波の移動方向については特定しない。
移動局10Aは、(x1,y1,z1)及び(x2,y2,z2)のデータセットを、災害に関連する事象の発生位置及び移動方向をベクトル化したベクトルデータとする。
次に、移動局10Aは、電池部19における電池残量を測定する(ステップS214)。電池残量は、フル充電時を基準とした百分率の値により表される。
そして、移動局10Aは、災害の発生状況を示す災害データを生成する(ステップS215)。
図17は、災害の発生状況を示す災害データの構成例を示す図である。図17(a)には、ステップS214の処理で測定された電池残量が閾値以上の場合の災害データが示されている。図17(b)には、ステップS214の処理で測定された電池残量が閾値未満の場合の災害データが示されている。ここにおいて、電池残量の閾値は予め決められた電池残量であり、例えば50%である。
図17(a)に示すように、電池残量が閾値以上の場合、災害の発生状況を示す災害データは、災害時通信モード(ここではネットワークモード)、受信した緊急速報と、災害の種類、災害発生日時と、撮影した映像種別(静止画又は動画)と、電池残量と、映像の撮影日時と、移動局10Aの現在位置を示す位置情報(緯度及び経度)と、移動局10のユーザが居るフロアと、ユーザが選択した災害アイコンによって特定される災害コードと、ベクトルデータと、撮影画像を示す映像データ及び当該映像データのサイズとの各情報を含む。図17(b)に示すように、電池残量が閾値未満の場合、災害データは、映像データ及び映像データサイズの情報を含まないが、それ以外は、電池残量が閾値以上の場合と共通の情報を含む。移動局10Aの電池残量が閾値以上の場合には、災害の発生状況を詳細に伝えるために、災害データが映像データを含む。移動局10Aは、映像データのデータサイズを所定サイズ以下(例えば500キロバイト)以下に加工して、災害データを生成してもよい。他方、移動局10Aの電池残量が閾値未満の場合には、移動局10Aの電池残量の低下を抑えるために、災害データに映像データが含まれないようにする。この場合、移動局10Aは、当該映像データを送信せずに、記憶部15に記憶しておく。この際に、移動局10Aは、電池残量と、災害データに含まれる情報の緊急性とに基づいて、災害データの送信タイミングを判断してもよい。情報の緊急性は、例えば、事象の発生位置が人物の居るエリアに近いとか、事象の移動方向が人物の居るエリアを向いているといった特定の条件に基づいて判断される。
図15に戻り、ステップS211の処理で救助要請を行うと判断した場合(ステップS211;YES)、移動局10Aは、電池部19における電池残量を測定する(ステップS216)。そして、移動局10Aは、救助要請を示す災害データを生成する(ステップS217)。救助要請を示す災害データは、例えば、移動局10Aの位置情報及び電池残量の情報を含んでいる。
図14に戻り、移動局10Aは、生成した災害データを基地局20Aへ送信する。移動局10Aは、当該災害データに、移動局10Aを識別する端末識別子(例えば電話番号)を付加してから送信する。移動局10Aが送信した災害データは、基地局20Aから災害管理サーバ30へ転送される(ステップS22)。
なお、映像データを含まない災害データを送信した場合には、移動局10Aは、電池残量が閾値以上に回復したタイミングで、災害データとは別に、当該映像データを災害管理サーバ30へ送信する。
災害管理サーバ30は、受信した災害データに基づいて、他基地局影響予測処理を行う(ステップS23)。他基地局影響予測処理は、災害データから特定される災害の他基地局の通信エリア内への影響を予測する処理である。例えば、災害データから特定される災害が津波である場合、沿岸から所定距離以内(例えば1km以下)にある基地局が、災害の影響を受ける可能性のある基地局と予測される。災害が竜巻の場合、竜巻の発生位置から所定距離以内(例えば1km以下)にある基地局が、災害の影響を受ける可能性のある基地局と予測される。
そして、災害管理サーバ30は、受信した災害データに基づいて、避難マップを生成(更新)する(ステップS24)。
図18は、ステップS24の処理で生成される避難マップの一例を示す図である。図18には、移動局10Aに提供される避難マップRM2が示されている。図18に示すように、避難マップRM2には、避難マップRM1で説明した事項のほかに、ベクトルデータ(x1,y1,z1),(x2,y2,z2)に基づいて、事象(津波)の発生位置と移動方向とが矢印画像Imaを用いて示されている。図18に示す矢印画像Imb,Imbは、移動局10A以外の移動局10が生成した災害データに基づいて付されている。また、図18に示す「◎」の各々は、矢印画像Imb,Imcを得るための撮影が行われた位置を意味する。移動局10Aのユーザは、避難マップRM2を参考にして、避難場所へ移動するとともに、災害(津波)の発生状況を把握することができる。
災害管理サーバ30は、生成した避難マップを、基地局20Aを介して移動局10Aへ送信する(ステップS25)。更に、他基地局影響予測処理で基地局20Bが特定されていた場合、災害管理サーバ30は、生成した避難マップを、基地局20Bを介して移動局10Bへ送信する(ステップS26)。移動局10A、10Bは、受信した避難マップを表示する(ステップS27,S28)。
ステップS22の処理で送信された災害データを受信した基地局20Aは、受信した災害データに基づいて、第2帯域制御処理を行う(ステップS29)。第2帯域制御処理は、災害データの受信を契機として行われる帯域制御処理である。図19は、第2帯域制御処理の流れを示すフローチャートである。
基地局20Aは、災害報知信号の受信後に最初に受信した災害データかどうかを判断する(ステップS291)。ステップS291で「YES」と判断すると、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅を5%だけ確保する(ステップS292)。ここにおいて、判断前に優先帯域の帯域幅が5%以上であった場合は、そのまま維持し、5%未満の場合は、優先帯域の帯域幅を5%にする。また、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅の5%の確保を解除するまでは、5%未満にならないようにする。
次に、基地局20Aは、発生した災害が津波かどうかを判断する(ステップS293)。災害が津波の場合(ステップS293;YES)、基地局20Aは、沿岸(海岸線)を災害発生地とし、当該災害発生地からの距離に応じた優先帯域を設定する(ステップS294)。ここでは、基地局20Aは、災害発生地からの距離に関する以下の条件(a−4)〜(a−6)に基づいて、優先帯域の帯域幅の可変制御を行う。
(a−4)1km未満の場合、通信帯域における50%を優先帯域とする。
(a−5)1km以上3km未満の場合、通信帯域における35%を優先帯域とする。
(a−6)3km以上の場合、通信帯域における20%を優先帯域とする。
災害が津波でなく(ステップS293;NO)、竜巻である場合には(ステップS295;YES)、基地局20Aは、竜巻の位置(即ち災害発生地)からの距離に応じた優先帯域を設定する(ステップS296)。ここでは、基地局20Aは、災害発生地からの距離に関する以下の条件(a−7)〜(a−9)に基づいて、優先帯域の帯域幅の可変制御を行う。
(a−7)1km未満の場合、通信帯域における50%を優先帯域とする。
(a−8)1km以上3km未満の場合、通信帯域における35%を優先帯域とする。
(a−9)3km以上の場合、通信帯域における20%を優先帯域とする。
なお、災害が津波でなく(ステップS293;NO)、且つ、竜巻でもない場合には(ステップS295;NO)、基地局20Aは、第2帯域制御処理を終了する。
図14に戻り、基地局20Aは、第2補正処理を行う(ステップS30)。第2補正処理は、第2帯域制御処理で設定した優先帯域の帯域幅を時間経過に応じて補正する処理である。図20は、第2補正処理の流れを示すフローチャートである。
基地局20Aは、災害データを最初に受信したときから、所定時間(例えば1時間)継続して災害データを受信していないかどうかを判断する(ステップ301)。災害データを最初に受信したときから所定時間内に災害データを受信した場合(ステップ301;YES)、基地局20Aは、災害データの受信量の時間的変化に関する以下の条件(d−1)に基づいて、優先帯域の帯域幅を補正する(ステップS302)。
(d−1)1分毎の災害データの受信量がn倍になった場合、優先帯域の帯域幅をn倍にする。ただし、優先帯域の帯域幅の上限を50%とする。
図21に示すように、基地局20Aは、最初の1分間に1件の災害データを受信して優先帯域の帯域幅を5%とした後、次の1分間に3倍の3件の災害データを受信した場合、優先帯域の帯域幅を3倍の15%とする。更に、次の1分間に3倍の9件の災害データを受信した場合、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅を3倍の45%とする。更に、次の1分間に2倍の18件の災害データを受信した場合、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅を2倍にするが、ここでは、優先帯域の帯域幅が上限を超えないように50%とする。これにより、単位時間当たりの災害データの受信量が増え、災害データの送受信が今後頻繁に行われることが見込まれる場合には、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅を予め大きくしておく。また、次の1分間に1/3倍の6件の災害データを受信した場合、基地局20Aは、優先帯域の帯域幅を1/3倍の30%とする。
他方、ステップS301の処理で「NO」と判断した場合、基地局20Aは、ステップS302の処理で設定した優先帯域の確保を解除する(ステップS303)。
以上が、基地局20がコアネットワーク100との通信が可能なネットワークモード時の通信システム1の動作の説明である。
<基地局モード時の動作>
災害の発生時において、例えばコアネットワーク100の輻輳又はコアネットワーク装置の故障が生じて通信が不能になった場合、基地局20は、移動局10との通信に関して以下で説明する動作を行う。
図22は、基地局20Aがコアネットワーク100と通信不能になったときに通信システム1で実行される処理の流れを示すシーケンス図である。以下、移動局10Aが災害データを生成する場合の動作を例に挙げて説明する。
基地局20Aは、コアネットワーク100(災害管理サーバ30)との通信が不能となった場合、災害時通信モードを基地局モードへ遷移させる(ステップS41)。基地局モードは、基地局20が、災害管理サーバ30に代わって避難マップを生成(更新)するモードである。そして、基地局20Aは、基地局モードに遷移したことを移動局10Aへ通知する(ステップS42)。基地局モードを通知する情報は、前述の災害関連情報に相当する。次に、基地局20Aは、災害管理サーバ30から受信した最新の避難マップを移動局10Aへ送信し(ステップS43)、移動局10Aはこの避難マップを表示する(ステップS44)。
その後、移動局10Aは、災害データ生成処理を実行して災害データを生成すると(ステップS45)、災害データを基地局20Aへ送信する(ステップS46)。ここでの災害データ生成処理は、ステップS21の処理と同じでよい。ただし、基地局20が基地局モードで動作するときには、移動局10Aは、災害時通信モードとして基地局モードを指定し、且つ、電池残量に関わらず映像データを含まない災害データを生成する。基地局20Aは、移動局10Aからの災害データを受信すると、受信した災害データに基づいて避難マップを生成して、移動局10Aへ送信する(ステップS47,S48)、移動局10Aは、基地局20Aから受信した避難マップを表示する(ステップS49)。
その後、基地局20Aは、第2帯域制御処理及び第2補正処理を、ステップS29,S30で説明した手順で実行する(ステップS50,S51)。
<ネットワークモードへの復帰時の動作>
その後、コアネットワーク100との通信が可能となった場合、基地局20Aは、ネットワークモードへ復帰する(図23のステップS52)。そして、基地局20Aは、移動局10Aから受信済みであるが災害管理サーバ30へ未送信の災害データを、災害管理サーバ30へ送信する(ステップS53)。次に、基地局20Aは、移動局10Aが災害データに含めなかった映像データの送信要求を、移動局10Aへ送信する(ステップS54)。移動局10Aは、例えば、受信した映像データの送信要求に応じて、通信システム1がネットワークモードに復帰したと認識する。移動局10Aは、映像データの送信要求の受信に応答して、未送信の映像データを基地局20Aへ送信する。この際、移動局10Aは、電池部19の電池残量が閾値以上である場合には、映像データを送信するが、閾値未満の場合には、電池残量が閾値以上に回復するのを待って送信する。基地局20Aは、移動局10Aから受信した映像データを、災害管理サーバ30へ転送する(ステップS55)。
次に、災害管理サーバ30は、基地局20Aから受信した災害データに基づいて、他基地局影響予測処理を行う(ステップS56)。ここにおいて、他基地局影響予測処理は、災害データから特定される災害の他基地局の通信エリア内への影響を予測する処理である。図24は、他基地局影響予測処理の流れを示すフローチャートである。
災害管理サーバ30は、災害データに含まれているベクトルデータが示すベクトルが、他基地局又はその通信エリアを向いているかどうかを判断する(ステップS561)。例えば、災害管理サーバ30は、避難マップ上において、ベクトルデータが示すベクトルの延長線上に通信エリアが存在する基地局20を特定する。該当する基地局20がない場合には(ステップS561;NO)、災害管理サーバ30は、他基地局への災害の影響はないと判断し、他基地局影響予測処理を終了する。
ここで、災害管理サーバ30が、ベクトルデータが示すベクトルが基地局20Bを向いていることを特定して、ステップS561の処理で「YES」と判断したとする。この場合、災害管理サーバ30は、基地局20Bが、基地局20Aよりも生成時刻が新しい災害データを受信しているかどうかを判断する(ステップS562)。ステップS562の処理で「YES」と判断した場合、災害管理サーバ30は、他基地局影響予測処理を終了する。
ステップS562の処理で「NO」と判断した場合、災害管理サーバ30は、災害データにより特定される災害が津波、竜巻又はそれ以外のどれかを判断する(ステップS563)。災害管理サーバ30は、災害が津波及び竜巻のいずれでもない場合(ステップS563;NO)、他基地局影響予測処理を終了する。
災害管理サーバ30は、災害が竜巻の場合(ステップS563;竜巻)、過去に竜巻が発生したことを示す災害発生情報を、基地局20Bへ送信すると判断する(ステップS564)。災害発生情報は、例えば、災害の発生場所や発生の規模等の情報を含む。
災害管理サーバ30は、災害が津波の場合(ステップS563;津波)、第1波の到達予想日時を経過したかどうかを判断する(ステップS565)。災害管理サーバ30は、第1波の到達予想日時を経過した場合(ステップS565;YES)、津波の影響を受ける可能性のある他基地局に、過去に津波が発生したことを示す災害発生情報を基地局20Bへ送信すると判断する(ステップS566)。災害管理サーバ30は、第1波の到達予想日時を経過していない場合(ステップS565;NO)、これから津波の影響を受ける可能性があることを示す災害発生情報を基地局20Bへ送信すると判断する(ステップS567)。
図23に戻り、災害管理サーバ30は、避難マップを生成して、基地局20Aを介して移動局10Aへ送信する(ステップS57,S58)。移動局10Aは、受信した避難マップを表示する(ステップS59)。また、他基地局影響予測処理で基地局20Bが特定された場合、災害管理サーバ30は、災害発生情報を、基地局20Bを介して移動局10Bへ送信する(ステップS60)。移動局10Bは、受信した災害発生情報に基づいて報知する(ステップS61)。災害発生情報に基づいて行われる報知により、基地局20Bのユーザは、自身の周辺における災害の発生状況を把握することができる。
<端末モード時の動作>
災害の発生時において、例えば、基地局20の処理負荷が増大又は基地局20が故障して基地局20との通信が不能になった場合、移動局10は、以下で説明する動作を行う。図25は、基地局20が通信不能になったときに移動局10で実行される処理のシーケンス図である。以下、基地局20Aの通信エリアにある移動局10として、移動局10A−1,10A−2,10A−3の動作を例に挙げて説明する。
移動局10A−1は、基地局20との通信が不能となった場合、端末モードへ遷移する(ステップS71)。端末モードは、複数の移動局10が相互にして避難マップを送受信するモードである。そして、移動局10A−1は、避難マップを記憶部15に記憶しているかどうかを判断する(ステップS72)。移動局10A−1は、避難マップを記憶部15に記憶していない場合(ステップS72;NO)、近距離通信部18によって、避難マップを記憶している移動局10A−2と接続する(ステップS73)。そして、移動局10A−2は、記憶部15に記憶された避難マップを、近距離通信部18によって移動局10A−1へ送信する(ステップS74)。そして、移動局10A−1は、受信した避難マップを表示する(ステップS75)。
移動局10A−1は、避難マップを記憶部15に記憶している場合に(ステップS72;YES)、移動局10A−3と接続したとき(ステップS76)、記憶部15に記憶された避難マップを、近距離通信部18によって移動局10A−3へ送信する(ステップS77)。
以上のとおり、移動局10が基地局20と通信できない場合であっても、移動局10同士が基地局20を介さないで相互に接続して、避難マップを送受信する。避難マップの送受信に限らず、移動局10は、自装置で生成した災害データに基づいて避難マップを生成(更新)してもよい。この場合の移動局10が行う処理は、災害管理サーバ30又は基地局20が行う処理と同じでよい。
以上説明した実施形態の通信システム1によれば、基地局20は、災害が発生した場合に、通信帯域における優先帯域の帯域幅の可変制御を自律的に行って、移動局10と通信することができる。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態では、基地局20が、第1帯域制御処理を実行することにより、優先帯域の帯域幅の可変制御を行っていた。例えば災害が津波の場合に、津波の高さが災害報知信号で特定されていないときに、災害管理サーバ30は、基地局20に対して優先帯域の帯域幅の可変制御を指示してもよい。
図26に示すように、災害管理サーバ30は、ステップS23で説明した他基地局影響処理の実行後、優先帯域設定指示を基地局20Aへ送信する(ステップS81)。優先帯域設定指示は、沿岸からの距離に応じて帯域幅を大きくする優先帯域を設定する指示であり、例えば、前述した条件(a−4)〜(a−6)と同じ条件に基づいて設定される。そして、基地局20Aは、優先帯域設定指示に従って優先帯域を設定する(ステップS82)。また、他基地局影響処理で基地局20Bが特定されていた場合、災害管理サーバ30は、優先帯域設定指示を基地局20Bへ送信する(ステップS83)。そして、基地局20Bは、優先帯域設定指示に従って優先帯域を設定する(ステップS84)。
(変形例2)
通信システム1において、災害管理サーバ30に登録された映像データが、移動局10で表示されてもよい。この場合、移動局10は、撮影日時やエリアを指定した映像送信要求を、災害管理サーバ30へ送信する。災害管理サーバ30は、受信した映像送信要求に基づいて、登録済みの映像データを移動局10へ送信する。また、災害管理サーバ30は、映像データの撮影位置や撮影方向の情報も登録しておき、映像データとともに、移動局10へ送信してもよい。
また、災害管理サーバ30は、撮影日時や通信エリアに基づいて未登録の映像データがあると判断した場合には、当該映像データの登録要求を移動局10へ送信してもよい。この場合、移動局10は、該当の映像データを記憶している場合には、これを災害管理サーバ30へ送信し登録する。
(変形例3)
上述した実施形態の通信システム1においては、災害報知信号の受信に基づいて災害の発生を検知していたが、この例に限られない。例えば、基地局20は、移動局10からの災害データの受信量に基づいて、災害の発生を検知してもよい。一例として基地局20は、災害データの単位時間当たりの受信量が閾値以上になった場合に、災害の発生を検知し、優先帯域を設定する。また、基地局20は、災害データの単位時間当たりの受信量の時間的変化を参照してもよい。この場合、基地局20は、例えば、単位時間当たりの受信量の増加量が閾値以上になると、災害の発生を検知し、優先帯域を設定してもよい。
(変形例4)
上述した実施形態の構成の一部が省略されてもよい。例えば、通信システム1において、基地局モードや端末モードに相当する動作が行われなくてもよい。また、通信システム1において、ステップS23やステップS56の他基地局影響処理が省略されてもよい。また、基地局20は、第1帯域制御処理と第2帯域制御処理との一方を省略してもよい。また、基地局20は、第1補正処理及び第2補正処理の一方又は両方を行わないようにしてもよい。
上述した実施形態で列挙した各数値はあくまで一例であり、適宜変更されてよい。
また、上述した実施形態で説明したユーザが行う操作と移動局10で実行される処理との関係はあくまで一例であり、例えば、操作方法が変更されてもよい。
上述した実施形態の通信システム1においては、避難マップに基づいて、移動局10のユーザに対する避難指示が行われていた。避難指示の方法は、この例に限られない。例えば、例えば音声案内やアラーム音の出力で避難指示を行うための避難指示データが生成されてもよい。
また、通信システム1において、災害管理サーバ30が災害関連情報に基づいて行う処理は、避難指示データの生成に限られない。例えば、災害管理サーバ30は、発生した災害に関する情報を収集及び解析した結果を、サーバ管理者に提供してもよい。
本発明の災害通信システムが対応する災害の種類は、特に問われず、地震、津波及び竜巻以外にも、例えば、台風や落雷、水害、火山の噴火、土砂崩れ等がある。このため、災害データ生成処理でベクトルデータの生成の対象となる事象は、津波に限られない(例えば、竜巻や土砂)。
また、災害関連情報は、災害に関連した情報であれば、前述した情報に限られない。また、災害関連情報が複数種類ある場合に、そのうちの一部のみについて優先通信が行われ、残りについては優先通信が行われなくてもよい。
また、上述した実施形態では、移動局10は、GPSセンサを用いて測位処理を行っていたが、例えば、基地局測位等の他方式で測位処理を行ってもよい。
(変形例5)
移動局10は、スマートフォンに限らず、フィーチャフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、モバイルコンピュータ等の、他の装置(移動通信端末)であってもよい。
上述した各実施形態において、移動局10の制御部11や基地局20の制御部21が実現する各機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現されうる。制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、災害通信方法として把握することも可能である。
1…通信システム、10,10A,10B,10C…移動局、101…災害データ生成部、102…通信制御部、103…避難制御部、11…制御部、111…CPU、112…ROM、113…RAM、12…操作部、13…表示部、14…撮影部、15…記憶部、16…センサ部、17…無線通信部、18…近距離通信部、19…電池部、20,20A,20B,20C…基地局、201…帯域制御部、202…通信制御部、203…避難制御部、21…制御部、211…CPU、212…ROM、213…RAM、22…移動局通信部、23…ネットワーク通信部、24…記憶部、30…災害管理サーバ、31…制御部、32…ネットワーク通信部、33…報知信号受信部、34…記憶部、40…災害報知装置。

Claims (10)

  1. 移動局装置と、
    使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して、前記移動局装置と通信する基地局装置と、
    前記基地局装置と通信するサーバ装置と
    を備え、
    前記基地局装置は、
    前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御する帯域制御部と、
    前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行う通信制御部と
    を有し、
    前記移動局装置は、
    災害関連情報を前記基地局装置へ送信する送信処理部を有し、
    前記サーバ装置は、
    前記基地局装置を介して前記移動局装置から受信した災害関連情報に基づいて、所定の処理を実行する処理実行部
    を有する災害通信システム。
  2. 前記帯域制御部は、
    災害発生地と前記基地局装置との距離、災害発生時からの経過時間、前記基地局装置における災害関連情報の受信量の時間的変化、及び、前記基地局装置の通信エリア内の標高のうちの1つ以上に基づいて、前記可変制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の災害通信システム。
  3. 前記送信処理部は、
    災害の発生状況又は救助要請を示す災害関連情報を送信する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の災害通信システム。
  4. 前記発生状況を示す災害関連情報は、
    前記災害に関する事象の発生位置及び移動方向をベクトル化したベクトルデータを含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の災害通信システム。
  5. 前記発生状況を示す災害関連情報は、
    前記ベクトルデータと、前記事象の撮影画像を示す映像データとを含み、
    前記送信処理部は、
    前記映像データについては、自装置の電池残量に応じたタイミングで送信し、
    前記処理実行部は、
    前記ベクトルデータに基づいて、災害関連情報としての避難指示データを生成して前記基地局装置へ送信し、
    前記通信制御部は、
    前記避難指示データを前記移動局装置へ送信し、
    前記移動局装置が、
    前記基地局装置から受信した前記避難指示データに基づいて、ユーザに対する避難指示を行う第1避難制御部を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の災害通信システム。
  6. 前記送信処理部は、
    自装置の位置情報を送信し、
    前記処理実行部は、
    受信された前記位置情報に基づいて前記避難指示データを生成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の災害通信システム。
  7. 前記送信処理部は、
    自装置と災害発生地とが近いほど、前記位置情報の送信頻度を高くする
    ことを特徴とする請求項6に記載の災害通信システム。
  8. 前記基地局装置が、
    前記サーバ装置との通信が不能である場合に、前記避難指示データを生成する第2避難制御部を有し、
    前記通信制御部は、
    前記第2避難制御部が生成した前記避難指示データを前記移動局装置へ送信し、
    前記第1避難制御部は、
    前記基地局装置との通信が不能である場合には、他の前記移動局装置との間で前記避難指示データを送受信する
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の災害通信システム。
  9. 移動局装置と、
    使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して、前記移動局装置と通信する基地局装置と、
    前記基地局装置と通信するサーバ装置とで実現される災害通信方法であって、
    前記基地局装置が、
    前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御するステップと、
    前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行うステップと
    を有し、
    前記移動局装置が、
    生成した災害関連情報を前記基地局装置へ送信するステップを有し、
    前記サーバ装置が、
    前記基地局装置を介して前記移動局装置から受信した災害関連情報に基づいて、所定の処理を実行するステップと
    を有する災害通信方法。
  10. 使用可能な通信帯域から選択した周波数帯域を使用して移動局装置と通信し、更に、前記移動局装置から自基地局装置を介して受信した災害関連情報に基づいて所定の処理を実行するサーバ装置と通信する基地局装置であって、
    前記通信帯域において、災害関連情報の通信を優先させる優先帯域の帯域幅を可変制御する帯域制御部と、
    前記優先帯域に含まれる前記周波数帯域を使用して、災害関連情報の優先通信を行う通信制御部と
    を備える基地局装置。
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