JP2015176195A - 施設劣化診断システム、施設劣化診断方法、及びプログラム - Google Patents

施設劣化診断システム、施設劣化診断方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の施設の劣化の状態を所望の状態にする。【解決手段】施設劣化診断システムは、建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断システムであって、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定する算定部と、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行う総合評価部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、施設劣化診断システム、施設劣化診断方法、及びプログラムに関する。
施設を管理するうえで、建築物やそこに設けられた設備の経年劣化が進行するなかで当該建築物や設備を良好な状態に維持することが望まれる。当該建築物や設備を良好な状態に維持するために、どのように建築物や設備を改修していくかについての適切な判断が求められている。
建物劣化状況を把握する方法として、建築基準法に基づく定期報告等の手法がある。同法令による方法によれば、定性的な評価の手法が定められているに過ぎない。定性的な評価の手法では、評価者の主観によって結果が導かれるため、その評価の結果のみを参照しても実際の建築物の状況を正確に把握することは困難であった。
一方で、建築物の状態を評価するための技術が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、その技術は、建築物の状態を評価して、当該建築物の状態の管理を支援するものである。
特開2001−306669号公報
しかしながら、特許文献1には、個人の住宅のような単一の建築物の状態のみを評価することしか記載されていないため、複数の建築物を保有するユーザーが、どのようにして、それらの建築物の状態を維持するかを判定する方法については記載されていない。個々の建築物の状態を個別に評価するだけでは、複数の建築物の状態を良好な状態に維持するための判断を行うことは困難である。
上記の問題に鑑みて、本発明は、上記問題を解決するために、複数の施設の劣化の状態を所望の状態にする施設劣化診断システム、施設劣化診断方法及びプログラムを提供する。
本発明の一態様は、建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断システムであって、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定する算定部と、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行う総合評価部とを備えることを特徴とする施設劣化診断システムである。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記算定部は、前記評価項目に関する評価結果から、前記施設における前記評価項目ごとの劣化度合いを算定し、当該評価項目ごとの劣化度合いの算定結果に予め定めた重みづけ処理を行った結果を、前記施設に係る部分の前記劣化度合いの評価値にすることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記総合評価部は、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて、共通の評価基準に従って前記総合評価を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記総合評価部は、前記複数の施設のうちから、優先して整備を行う候補の施設又は当該候補の施設における整備対象項目を出力することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記算定部は、前記施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定し、当該第2の評価値を記憶部に記憶させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記算定部は、前記施設の評価項目に関する第1の評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定するための、前記施設の評価項目に関する第2の評価結果を記憶部に記憶させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記施設劣化診断システムにおいて、前記第1の評価値から導かれる前記施設の第1の総合評価と前記第2の評価値から導かれる当該施設の第2の総合評価とを対比できるように出力する出力処理部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断方法であって、算定部が、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定するステップと、総合評価部が、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行うステップと、を含むことを特徴とする施設劣化診断方法である。
また、本発明の一態様は、建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断システムのコンピュータに、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定するステップと、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行うステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、複数の施設の劣化の状態を所望の状態にすることができる。
施設の竣工からの経過年数とその施設の劣化度の関係を示す説明図である。 本実施形態の施設劣化診断システムを示す構成図である。 施設劣化診断処理の手順を示すフローチャートである。 特定の施設における本実施形態の評価項目とその評価結果を示す説明図である。 図3に示す処理に基づいて作成した整備計画の一例を示す説明図である。 建築の劣化度係数について説明する説明図である。 より具体的な一例を挙げて建築の劣化度係数について説明する説明図である。 電気設備と機械設備の劣化度係数について説明する説明図である。 より具体的な一例を挙げて機械設備の劣化度係数について説明する説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(経過年数と劣化度の関係について)
最初に、図1を参照して、施設の劣化について説明する。同図は、施設の竣工からの経過年数(横軸:経年)とその施設の劣化度(縦軸)の関係を示す説明図である。
同図に、各施設の劣化状況に応じた点を記載して、複数の施設の状況を散布図で示す。同図では散布図の点の広がりを楕円で示している。符号SP1の範囲に示されるように、竣工後間もない段階では、ほとんど劣化がない状態(100)にあるが、年が経過するにつれて徐々に劣化が進行して、劣化度の数値が徐々に低減していくことが示されている。評価の対象となるものの種類によって劣化が進行する特性が異なるため、同図における分布の状況も異なるものになる。一方で、評価の対象となるものが同じ種類である場合には、同図における分布の状況が似た傾向を示す。上記のとおり、種類によって傾向が異なるものの、各対象とも共通して概ね右肩下がりの傾向を示す。なお、このような傾向を示す対象の場合、定期的にその対象の予防保全を行うことで、その対象の劣化状態を回復させて信頼度を高めることができる。
(施設のライフサイクルマネージメントが十分に行えていない場合の例)
上記の範囲SP1は、施設のライフサイクルマネージメントが十分に行えていない場合の一例を示すものである。この範囲SP1によって示される例では、竣工から25年も経過すると施設の劣化度が竣工時の状態から半減するものも生じうることが示されている。
例えば、事業を継続しながら施設の改修を実施しにくい場合がある。このような場合、事業に利用される施設の中には、竣工から25〜30年以上経過していても、対処療法的な修繕しか行われていないことがある。このように対処療法的な修繕を行う方法だけで施設の状態を管理していると、年を追うごとに老朽化が進行していても、その老朽化の進行具合に気が付かないことがある。
ところで、一般に、施設等を管理する際にファシリティマネージメントの手法が知られており、「Plan」、「Do」、「Check」、「Action」の4つのフェーズに分けて行うことが望ましいとされている。
上記の4つのフェーズに、上記の施設管理の運用方針を適用した場合、Planとして「次年度(当年度)の整備計画を作成」し、Doで「修繕・改修工事を実施」する。次に、Checkとして、故障などの異常が生じた個所の報告を受けて、報告の結果に基づいて、Actionとして「次年度の整備計画を検討する」という運用にしている場合がある。あたかも、4つのフェーズに分けて施設等の管理が行われているようであるが、この場合は、計画的な維持管理を行うことが困難な場合が多い。その理由としては、下記が挙げられる。
第1に、施設の状態が徐々に劣化して快適に利用できなくなっていても、利用者は毎日その施設を利用しているため、その劣化の進行に気づきにくい。
第2に、複数の施設を管理する業務を行う管理者は、管理する対象が多くなるほど各施設の真の状態を把握しにくくなる。その管理者が収集できる情報は、故障などの比較的緊急性を要する情報が主になり、長期的な視点で施設を維持するための情報を収集することが困難になる。
第3に、収集された情報の重要性の評価に偏りが生じ得る。機能が完全に停止するような故障ではなく、調子が悪くなっているという状態を評価する場合、同じ状態を評価しても評価者の評価基準に依存して異なる評価結果に至ることがある。そのため、管理者が、施設を利用しているユーザーからの情報だけでは、その重要性の評価に偏りが生じ得る。
上記のような状況では、単に快適に利用できなくなった状態に気づかずに、或いは、我慢して、その施設を利用することになる。さらに、ある日突然、その施設を継続して利用することが困難な状況が生じてしまう虞がある。
(本実施形態)
以下、本実施形態における複数の施設を対象にした施設劣化診断方法の一実施例について説明する。
以下に示す本実施形態では、上記の4つのフェーズにおいて、Planとして「整備計画の作成」を行い、Doで「修繕・改修工事を実施」する。次に、Checkとして、修繕・改修工事の結果に基づいて、Actionとして「次年度の整備計画の見直し」を行う。
その整備計画の方針として、例えば、図1に示す範囲SP1に含まれる施設の内、その一部の施設(例えば、範囲SP3内に属する施設)に対し、その施設の劣化度を範囲SP4に示す位置になるような対策を集中的に講じることを優先させることにする。上記の対策を講じることにより、全施設の分布を範囲SP2のような分布にすることができる。これにより、全施設の劣化度の平均を高めるとともに、施設間の劣化度のバラつきを少なくすることができる。このことから、竣工から年数が経過した施設であっても、各施設の状態を所望の良好な状態に維持して、各施設の信頼性を高めることができる。
図2は、本実施形態の施設劣化診断システムを示す構成図である。同図に示される施設劣化診断システム1は、診断処理部100、調査結果DB(記憶部)210、劣化度評価値DB220、積算情報DB230、総合評価結果DB240、整備計画情報DB250、及び、見積もり情報DB260を備える。
調査結果DB210は、予め定められた調査項目に応じた各施設の調査項目ごとの調査結果を記憶する。
劣化度評価値DB220は、予め定められた調査項目に従って各施設を調査した結果から導かれた劣化度情報を各施設の調査項目ごとに記憶する。
積算情報DB230は、標準的な工法で施工できる場合の工種ごとの積算単価を記憶する。
総合評価結果DB240は、予め定められた調査項目の劣化度情報から算出された各施設の調査項目ごとの評価結果と、各施設の総合評価結果とを記憶する。
整備計画情報DB250は、各施設の調査項目ごとの評価結果と、各施設の総合評価結果とから導かれる整備計画情報を記憶する。整備計画情報は、数年先までの中期整備計画と、翌年(当年)の事業計画などを含む各種整備計画の情報である。
見積もり情報DB260は、所定の見積もり仕様に応じて各業者から提出された見積もり額を記憶する。
診断処理部100は、上記の各DBを用いて、施設劣化診断システム1における各種処理を実施する。診断処理部100は、調査結果処理部110、評価値算定部(算定部)120、総合評価部130、積算情報処理部140、出力処理部150、整備計画作成処理部160、及び、見積情報処理部170を備える。各部の詳細は後述する。
図3を参照して、施設劣化診断処理の手順について説明する。同図は、施設劣化診断処理の手順を示すフローチャートである。同図に示す施設劣化診断処理は、例えば、下記の条件が満たされた後に実施される。
積算情報DB230には、積算情報処理部140によって書き込まれた、工種ごとの積算単価が記憶されている。
以下、施設劣化診断処理の各処理について説明する。
まず、調査結果処理部110は、不図示の入力部を介して全施設の調査結果を外部から取得して、取得した各施設の調査項目ごとの調査結果を調査結果DB210に書き込み、記憶させる(ステップS10)。
次に、評価値算定部120は、調査結果DB210に記憶されている施設の調査結果から、各施設の調査項目ごとの劣化度情報を生成して、各施設の調査項目ごとに劣化度評価値DB220に書き込み、記憶させる(ステップS20)。
次に、総合評価部130は、劣化度評価値DB220に記憶されている施設の劣化度情報から、各施設の調査項目ごとの評価結果と、各施設の総合評価結果とを生成して、施設ごとの情報を総合評価結果DB240に書き込み、記憶させる(ステップS30)。
次に、整備計画作成処理部160は、総合評価結果DB240に記憶されている各施設の総合評価結果に基づいて、ステップS10の調査を行った年度から、予め定めた年度までの中期整備計画を作成する。整備計画作成処理部160は、作成した中期整備計画を整備計画情報DB250に書き込み、記憶させる(ステップS40)。
次に、整備計画作成処理部160は、総合評価結果DB240に記憶されている各施設の総合評価結果とステップS40において作成した中期整備計画に基づいて、ステップS10の調査を行った年度の翌年度(或いは当年度)に実施する事業を、中期整備計画に記載の事業から抽出する。整備計画作成処理部160は、抽出した事業を基に当該翌年度(或いは当年度)の事業計画(整備計画)を作成する。整備計画作成処理部160は、作成した事業計画を整備計画情報DB250に書き込み、記憶させる(ステップS50)。
次に、見積情報処理部170は、事業計画に基づいた各事業の発注仕様書に基づいた見積もり情報をそれぞれ収集し、収集した見積もり情報を見積もり情報DB260に書き込み、記憶させる。整備計画作成処理部160は、ステップS50において作成した事業計画に上記で収集した見積もり情報を、整備計画情報DB250に記憶されている当該翌年度(或いは当年度)の事業計画(整備計画)の情報に追加する(ステップS60)。
ここで、事業計画に基づいた各事業を実施して、事業計画に基づく工事が施工され、或いは、発注した設備が設置される(ステップS70)。
次に、上記の事業として対策が施された後に、調査結果処理部110は、当該施設の調査結果を外部から取得して、取得した各施設の調査項目ごとの調査結果を調査結果DB210に書き込み、記憶させる(ステップS80)。
以上に示す処理の手順を行うことにより、次年度の事業計画を作成するための各種調査結果の情報を整えることができる。施設劣化診断システム1は、上記の各処理を終えた後、ステップS20以降の処理を実施することにより、次年度の事業計画を作成する。
このように、事業計画に従った工事を施工し、或いは、設備を購入するまでを実施した際に、併せて、その後の対象項目の調査を行って調査結果を整備することにより、新たな調査を実施しなくてもPDCAサイクルを続けて回すことが容易になる。
なお、上記の各ステップにおいて、出力処理部150は、総合評価結果DB240に記憶されている各施設の総合評価結果から、例えば、総合評価報告書310、対象施設の調査報告書320、計画書330(整備計画書・事業計画書)などを生成して、外部に出力することができる。なお、計画書330は、中期整備計画を示す整備計画書、事業化を推進するための実行ベースの事業計画を示す事業計画書などを含む。
出力処理部150は、総合評価報告書310、対象施設の調査報告書320、計画書330として、それぞれの最新のものと、過年度のものと、作成段階のもののうちから所望のものを選択して出力することができる。
図4を参照して、本実施形態の評価項目について説明する。同図は、特定の施設における本実施形態の評価項目とその評価結果を示す説明図である。
この図に示される評価項目とその評価結果は、「番号(No)1」の「建物名称T11」の施設を調査した結果に基づいた評価結果を示すものである。なお、点検日は、2013年○月○日である。
(評価項目)
同図の「部位」の欄は、評価の対象となる施設に係る部分(部位・機器)に対応付けられた評価項目であって、評価を実施する対象にあたる評価項目を示す。ここでは、各評価を「建築物」、「電気設備」、「機械設備」の3つに大別する。「建築物」、「電気設備」、「機械設備」ごとの評価項目を順に説明する。
建築物に関する評価項目として、「屋根」、「外部」、「内部」、「建具」などの項目を定義して、評価項目ごとの点検項目を定義する。上記の各評価項目に対して、例えば、下記の点検項目を定める。「屋根」については、防水層を中心に、笠木、樋、ドレン等を含む屋上全般を点検する。「外部」については、外壁の各面ごと、または外周を一括して点検する。「内部」については、床・壁・幅木・天井の仕上げ別に点検する。「建具」については、外部ならびに内部の建具全般(シャッター等を含む)を点検する。
電気設備に関する評価項目として、「受変電設備(受変電)」、「非常用電源設備(非常用電源)」、「電力設備(電力)」、「通信設備・情報設備(通信・情報)」、「防災設備(防災)」などの項目を定義して、評価項目ごとの点検項目を定義する。上記の各評価項目に対して、例えば、下記の点検項目を定める。「受変電設備」については、受電盤、変圧器、配電盤、変圧器等を点検する。「発電・静止電源設備」については、自家発電設備、直流電源、交流無停電電源設備等を点検する。「電力設備」については、制御盤、分電盤、照明器具、照明制御装置、配線設備等を点検する。「通信設備・情報設備」については、情報通信装置、構内交換機(PBX)、情報表示装置、共調設備、映像装置・音響装置、テレビ、防犯設備等について点検する。「防災設備」については、自動火災警報装置、非常警報装置等の防災関係の通信・情報設備について点検する。
機械設備に関する評価項目として、「空調設備(空調)」、「換気設備(換気)」、「給排水衛生設備(給排水)」などの項目を定義して、評価項目ごとの点検項目を定義する。上記の各評価項目に対して、例えば、下記の点検項目を定める。「空調設備」については、ボイラー、冷温水発生機、冷凍機、空気清浄機、熱交換機、ポンプ、タンク類などを点検する。「換気設備」については、送風機、ダクト等の換気設備全般について点検する。「給排水衛生設備」については、ポンプ、給湯ボイラー、湯沸器、タンク類、厨房機器、浄化槽、配管類、弁類、枡類、衛生陶器類、浴槽等の給排水衛生設備類全般について点検する。
調査結果処理部110は、上記の評価項目における調査結果を収集して、上記の各評価項目の点検の結果を評価基準に従って数値化して、その数値化後の結果と、「劣化状況に関するコメント(所見)」とを、上記の評価項目に対応付けて調査結果DB210に記憶させる。なお、図4における「劣化度」と「評価点」の項目については、後述する。
(劣化状況の調査結果)
各評価項目において定義された点検項目について診断する。診断に伴い観察された注目すべき劣化状況、劣化現象の発生場所の位置情報、施設の利用者(ユーザー)からのヒアリング内容、現場の写真等を調査結果として記録に残し、施設劣化診断システム1に上記の調査結果を取り込ませる。
前述のとおり施設劣化診断システム1に取り込まれた調査結果に基づいて、2つのステップに分けて施設の評価を実施する。
第1のステップは、図3に示すステップS20に対応する、評価値を算定する処理である。
第2のステップは、図3に示すステップS30に対応する、総合評価を実施する処理である。
さらにその総合評価を実施した後、前述のステップS40に対応する、整備計画を作成する処理を実施する。
以下、上記について順に追って説明する。
(評価値の算定する処理)
ここで、評価値を算定する処理について説明する。前述のとおり施設劣化診断システム1に取り込まれた調査結果について、評価値算定部120は、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定する。
例えば、評価値算定部120は、上記の評価項目に関する評価結果から、個々の施設における評価項目ごとの劣化度合いを算定する。評価値算定部120は、当該評価項目ごとの劣化度合いの算定結果に予め定めた重みづけ処理を行った結果を、前記施設の評価項目に係る部分の前記劣化度合いの評価値(評価値ka)にしてもよい。より具体的な例を示すとすれば、劣化具合の評価については、「劣化度係数」を設け、その劣化レベル(深さ)、劣化規模(広がり)、経年(古さ)等に応じて係数を設定している。また、部位や機器の種別毎の評価や、建物としての総合評価ができるように、部位・機器の重要度に応じて「重み係数」を設定している。さらに具体的な一例を示すとすれば、評価点を100点満点とし、点数に応じて、部位別判定をabcdの4段階、建物としての総合評価をABCの3段階としてもよい。
評価値算定部120は、施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値(評価値ka)をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値(評価値ka)をそれぞれ算定し、当該第2の評価値(評価値ka)を劣化度評価値DB220(記憶部)に記憶させる。このように、繰り返し当該評価値の算出を行うことにより、最新の施設の状態を示す情報を常に得るようにすることができる。
評価値算定部120は、施設の評価項目に関する第1の評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定するための、前記施設の評価項目に関する第2の評価結果を劣化度評価値DB220(記憶部)に記憶させる。要するに、評価値算定部120は、当該施設の評価項目ごとの最新の劣化度合いの評価値(第2の評価値)を算定するために、当該施設の評価項目に関する最新の評価結果(第2の評価結果)に更新して、更新した評価結果を劣化度評価値DB220(記憶部)に記憶させる。
ここで、より具体的な一例について説明する。
対象項目ごとの劣化状況について評価する。建築物の劣化状況は、「劣化進行レベル」と「劣化規模」とに基づいて評価する。
「劣化進行レベル」は、劣化が進行した程度を、予め定めた基準に基づいて数値化したものである。「劣化規模」は、劣化が進行した範囲、劣化の侵攻により影響を受ける程度の範囲を、予め定めた基準に基づいて数値化したものである。
「建築物の劣化状況」と「劣化進行レベル」と「劣化規模」との関係を示す関数FBを定義して、それらの関係を式(1)に示す。同式に基づいて、「建築物の劣化状況」を「劣化進行レベル」と「劣化規模」とに基づいて算出することにより、数値化する。
(建築物の劣化状況)=FB((劣化進行レベル)、(劣化規模)) ・・・(1)
また、電気設備と機械設備の劣化状況は、目視評価で判断できる項目と、目視評価で判断できない機能等についての項目とに分けて、それぞれ評価する。
目視評価で判断できる項目については、「劣化」と「劣化規模」とに基づいて評価する。「劣化」は、点検により劣化が進行した程度を、予め定めた基準に基づいて数値化したものである。
「電気設備と機械設備の劣化状況」と「劣化」と「劣化規模」との関係を示す関数FDを定義して、それらの関係を式(2)に示す。同式に基づいて、「電気設備と機械設備との劣化状況」を「劣化」と「劣化規模」とに基づいて算出することにより、数値化する。
(電気設備と機械設備の劣化状況)=FD((劣化)、(劣化規模)) ・・・(2)
一方、目視では判断できない機能等については、「経年」と「劣化規模」とに基づいて評価する。設備を稼働させた後、年が経つにつれて、より新しく高機能な製品が商品化されるにつれ、設備が有している機能が見劣りするようになる。このように設備が備えている機能(技術)が陳腐化しているか否かを、「経年」という評価項目によって評価する。
「電気設備と機械設備の劣化状況」と「経年」と「劣化規模」との関係を示す関数FAを定義して、それらの関係を式(3)に示す。同式に基づいて、「電気設備と機械設備との劣化状況」を「経年」と「劣化規模」とに基づいて算出することにより、数値化する。
(電気設備と機械設備の劣化状況)=FA((経年)、(劣化規模)) ・・・(3)
上記のようにして、評価値算定部120は、個々の評価項目の劣化状況の評価値を算定する。そして、評価値算定部120は、上記の個々の評価項目の劣化状況の判定結果から、整備の対象とする評価項目を抽出する。
(総合評価を実施する処理)
次に、総合評価を実施する処理について説明する。
総合評価部130は、算定された劣化度合いの評価値(各部の劣化状況を示す値)を含む情報に基づいて、共通の評価基準に従って総合評価を行う。また、総合評価部130は、複数の施設のうちから、優先して整備を行う候補の施設又は当該候補の施設における整備対象項目を出力する。
このように、総合評価部130は、上記の個々の評価項目の劣化状況の判定結果から、整備の対象とする評価項目を抽出する。
(整備計画を作成する処理)
整備計画作成処理部160による整備計画を作成する処理では、上記の劣化判定とは別に「危険度」について評価することにより、対象とされる事業の緊急性を評価して、その事業を実施する優先度を評価する。
整備計画作成処理部160は、上記に従って、数値化した各評価項目の劣化状況に基づいて、その劣化に起因する障害が発生するリスクを「危険度」という尺度を用いて評価する。
「危険度」について、例えば、評価項目ごとに複数のランクに分類する。例えば、3ランク(1〜3)で評価する場合には、危険度が低い方から順に、「1:良好」、「2:人身に危険を及ぼす可能性の箇所があり、修繕を要するもの」、「3:ただちに人身に危険を及ぼす箇所があり、早急な修繕を要するもの、または、危険度2が多数存在するもの」とする。
この「危険度」と前述の「劣化状況」の評価値に基づいて、整備計画作成処理部160は、その事業を実施する年度を算定する。例えば、危険度が高く、かつ、劣化が進行している状況と評価された場合には、整備計画作成処理部160は、当該事業を次年度の整備計画に組み入れる。一方、比較的劣化が進行しない状況と評価された場合には、整備計画作成処理部160は、当該事業を先送りにして、予め設定された年数を経た後の事業として予定する。
このように、整備計画作成処理部160は、「危険度」という尺度を用いて評価することにより、急いで処置することが必要なものを優先させて計画することができる。
図5を参照して、図3に示す処理に基づいて作成した整備計画の一例について説明する。同図は、図3に示す処理に基づいて作成した整備計画の一例を示す説明図である。同図に示されるように、番号(No)1から8に対応する複数の建物を対象にした整備計画を示す。各建物の建物名は、T11からT18である。ここで、整備計画の検討の対象の建物を「対象」の欄に「○」印を付けて示す。同欄に「−」印を付けた建物は、「判定理由」の欄に示すように「建替検討」中のものや、「耐震対策」を必要とする建物であり、そのままの状態で、建物の延命処置が困難なものを示している。
また、各建物のそれぞれの評価点、竣工年、竣工から経過した年数を、「評価点」、「竣工」、「経年」の欄にそれぞれ示す。
「中期計画予算」の欄には、調査結果から対策が必要と見込まれる事業規模に基づいて、工種ごとに定められた標準単価に基づいて積算した額を記載している。
「見積」の欄には、発注仕様に基づいて業者から提出された見積もり額を記載している。
「予算」の欄には、「来年度実施」、「再来年度以降実施」、「建替検討」の各欄を設けている。「来年度実施」、「再来年度以降実施」、「建替検討」の各欄には、前述の「見積」の欄に記載されている金額に対応する金額が、事業を予定する年度に応じてそれぞれ記載されている。
「会社」の欄には、上記の見積もりを提出した業者の内から選択した推奨する業者の名前が記されている。
この整備計画のフォーマットを用いることにより、このように複数の建物を対象にして、事業を実施する対象であるか否かと、その判定理由、過年度の対策の実施状況に併せて、現在の建物の評価点が纏めて確認できる。さらに、予定する事業の年度、金額、中期計画予算に対する見積もり額も併せて確認できる。
このように、このフォーマットを用いて纏めた整備計画は、個々に建物の状態と対策に掛る費用を示すだけでなく、各建物の状態の比較を容易にする。これにより、上記整備計画を作成する施設劣化診断システム1によれば、複数の施設の劣化の状態を所望の状態にすることを支援することにより、複数の施設の劣化の状態を所望の状態にすることができる。
(変形例)
上記の実施形態では、評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ定められた関数を用いて算定する例を示した。本変形例では、関数を用いて演算する代わりに、テーブルを参照して、評価項目ごとの劣化度合いの評価値を得るようにした。条件の組み合わせの数が少ない場合には処理の負荷を少なくできる。
以下、図6から図8を参照して、テーブルを参照する方法を用いて、上記の評価値を得る方法の一例について説明する。
図6は、建築の劣化度係数について説明する説明図である。同図に示される建築の劣化度係数テーブルは、「劣化進行レベル」と「劣化規模」とを軸にする2次元のテーブルに示したものである。下記に示すように、「劣化進行レベル」と「劣化規模」とについて、それぞれの調査結果を下記に従って数値化する。
ア)「劣化進行レベル」の判定基準(建築)
「劣化進行レベル」の判定は、対象小項目ごとに数段階にランク分けする。例えば、劣化進行レベルを3ランク(a〜c)で評価する場合には、各ランクを、劣化の進度が大きい方から順に「進行レベル大」、「進行レベル中」、「進行レベル小」のように定義する。上記のランクに応じて、それぞれka、kb、kcの係数を設定する。各係数は、例えば、0以上の整数に設定し、値が大きいほど劣化の進行度合いが大きいものとする。
イ)「劣化規模」の判定基準(建築)
「劣化規模」の判定は、対象小項目ごとに数段階にランク分けする。例えば、3ランク(A〜C)で評価する場合には、各ランクを以下のように定義する。
「A:健全」と判定する場合は、評価の対象が「特に問題はない。」と言える状態にあるものとする。
「B:劣化小」と判定する場合は、評価の対象の劣化現象が、点検対象の中で1から数個所に限定されて発生しているか、或いは、劣化現象の発生規模(面積、長さ)が小さいもの、又はその程度が軽いと判断できるものであるかの状態にあるものとする。
「C:劣化大」と判定する場合は、「劣化現象が点検対象の中で、全面積又は全長のおおむね数分の1」以上の範囲で発生しているか、或いは、劣化現象の発生範囲は限定されているが、規模(面積、長さ)が大きいと判断できるものであるかなどの状態にあるものとする。上記のランクに応じて、それぞれkA、kB、kCの係数を設定する。各係数は、例えば、0以上の整数に設定し、値が大きいほど劣化の規模が大きいものとする。
上記のように、「劣化進行レベル」の各係数と「劣化規模」の各係数とを設定することで、「劣化進行レベル」のランクと「劣化規模」のランクの組み合わせによって定まる条件の係数を、「劣化進行レベル」の各係数と「劣化規模」の各係数の積に定める。例えば、「劣化進行レベル」が「a」と判定され、「劣化規模」が「劣化規模小」と判定される条件の場合の係数は、それぞれの係数「ka」と係数「kB」の積になる。他の組み合わせも同様である。
このように、調査の対象部位に重度(劣化進行レベル:a)の劣化があり、その規模が比較的小さい(劣化規模小)と判定できる場合には、「ka×kB」の値をその部位の「劣化進行レベル:a」の評価値にする。
さらに、同部位について、同様に中程度(劣化進行レベル:b)、経度(劣化進行レベル:c)についても重度(劣化進行レベル:a)の場合と同様にして、それぞれの評価値を求める。上記のように、部位ごとに、劣化進行レベルの各ランクの判定を行い、各ランクの合計値を同部位の劣化進行レベルの評価値にする。
図7は、より具体的な一例を挙げて建築の劣化度係数について説明する説明図である。
同図に示されるように「小項目」を「塗膜防水」とする場合を例示して説明する。この小項目は、「点検対象」の「○」印がつけられており、同部位が点検の対象であることが示されている。この小項目の判定では、重度(劣化進行レベル:a)、中程度(劣化進行レベル:b)、経度(劣化進行レベル:c)のそれぞれの項目を、「防水層の剥がれ」、「防水層の亀裂」、「防水層の膨れ」に設定する。上記のそれぞれについての劣化現象の判定基準を図示のとおり、それぞれ定める。重度(劣化進行レベル:a)、中程度(劣化進行レベル:b)、経度(劣化進行レベル:c)の劣化規模を判定した結果、「劣化規模小」、「劣化規模大」、「劣化規模小」とそれぞれ判定されたことを示す「○」印が記載されている。
ここで、上記の「○」印が記載されている「劣化進行レベル」のランクと「劣化規模」のランクの組み合わせた場合の評価値を、前述の図6に定めたテーブルを参照してそれぞれ得る。
図8は、電気設備と機械設備の劣化度係数について説明する説明図である。同図に示される電気設備と機械設備の劣化度係数テーブルは、「劣化」と「経年」のそれぞれを「劣化規模」に応じて分類した2次元のテーブルである。下記に示すように、「劣化」と「経年」のそれぞれを「劣化規模」に対応させて、それぞれの調査結果を下記に従って数値化する。
ア)「劣化」の判定基準(設備)
「劣化」の判定は、対象小項目ごとに数段階にランク分けする。例えば、3ランク(A〜C)で評価する場合には、各ランクを、劣化の進度が大きい方から順に「進行レベル大」、「進行レベル中」、「進行レベル小」のように定義する。
イ)「経年」の判定基準
「経年」の判定は、対象小項目ごとに数段階にランク分けする。例えば、3ランク(A〜C)で評価する場合には、各ランクを、経過年数の小さい方から順に、「A:計画更新年数まで余裕があるもの」、「B:計画更新年数に近づいているもの」、「C:計画更新年数を超えているもの」等のように定義する。
図9は、より具体的な一例を挙げて機械設備の劣化度係数について説明する説明図である。
同図に示されるように「小項目」を「空調機器:ボイラー」とする場合を例示して説明する。この小項目は、「点検対象」の「○」印がつけられており、同部位が点検の対象であることが示されている。この小項目の判定では、劣化(s)、経年(t)のそれぞれの項目を、3ランクに分けた劣化規模に基づいて判定する。
劣化(s)については、「発錆・変色等があるが機能的な問題はなし」、「損傷、漏水、異音等のため、修理、補修が必要」、「劣化、機能・容量不足のため、大規模な改修、更新が必要」の3つのランクを、「健全」、「劣化規模小」、「劣化規模大」に対応させて評価する。その評価の結果、「発錆・変色等があるが機能的な問題はなし」に「○」印が示されているように「健全」と判定されたことが記載されている。ここで、上記の「○」印が記載されている「劣化」についての「劣化規模」のランクに応じた評価値を、前述の図8に定めたテーブルを参照してそれぞれ得ることができる。
一方、経年(t)については、「N1年未満」、「N1年以上N2年未満」、「N2年以上」の3つのランクを、「健全」、「劣化規模小」、「劣化規模大」に対応させて評価する。その評価の結果、「N1年以上N2年未満」に「○」印が示されているように「劣化規模小」と判定されたことが記載されている。ここで、上記の「○」印が記載されている「経年」についての「劣化規模」のランクに応じた評価値を、前述の図8に定めたテーブルを参照してそれぞれ得ることができる。
また、上記のように、機械設備の劣化度係数の他、電気設備の劣化度係数についても、同様の手法により算出することができる。
このように、本実施形態による施設劣化診断システム1の変形例では、テーブルを参照して、評価項目ごとの劣化度合いの評価値を得るようにした。これにより図示したように条件の組み合わせの数が少ない場合には、処理の負荷を少なくできる。
また、一般的な施設管理の運用を変えるために、施設劣化診断システム1は、客観的な指標を用いて施設の状態を評価することにした。このような施設劣化診断システム1では、施設のライフサイクルが見えるようになり、各施設の劣化診断が容易になる。その結果、ユーザーが施設の計画的な予防保全を行えるようになる。
さらに、本実施形態の施設劣化診断システム1を利用することによって、施設の管理者や決裁者などの関係者間のファシリティのライフサイクルに対する考えを共有化することが可能になり、これまで対処療法的な修繕しか行なわれていなかった施設に対しても計画的な修繕や改修が行いやすくなる。
ユーザーによっては、事業の経営統合などにより、施設のデザインなどが異なる場合に、そのデザインを統一化(ブランディング)するような場合についても、本実施形態の手法を用いて、各施設を同様の評価基準に従って評価することができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態において、施設劣化診断システム1が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、上述の各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
例えば、上記実施形態において、施設劣化診断システム1は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述の各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
[1]そして、上記実施形態において、施設劣化診断システム1は、建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する。施設に係る部分(部位・機器)に対応付けられた評価項目が予め定められている。評価値算定部120は、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定する。総合評価部130が、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行う。
このように、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められている施設劣化診断システム1において、評価値算定部120は、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定し、総合評価部130が、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行う。
これにより、施設劣化診断システム1は、複数の施設の劣化の状態を所望の状態にすることができる。
[2]また、上記実施形態において、評価値算定部120は、前記評価項目に関する評価結果から、前記施設における前記評価項目ごとの劣化度合いを算定し、当該評価項目ごとの劣化度合いの算定結果に予め定めた重みづけ処理を行った結果を、前記施設に係る部分の前記劣化度合いの評価値にする。
これにより、評価項目ごとの劣化度合いの算定結果の重要性に応じた重みづけを設定することができ、適切な評価の結果を導くことができる。
[3]また、上記実施形態において、総合評価部130は、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて、共通の評価基準に従って前記総合評価を行う。
これにより、評価の対象となる施設が異なる場合であっても、公平な評価を実施することができ、評価の結果の妥当性を高めることができる。
[4]また、上記実施形態において、総合評価部130は、前記複数の施設のうちから、優先して整備を行う候補の施設又は当該候補の施設における整備対象項目を出力する。
これにより、複数の施設のうちから、優先して整備することが必要とされる整備対象項目を出力することができ、評価の結果の妥当性を高めることができる。
[5]また、上記実施形態において、評価値算定部120は、前記施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定し、当該第2の評価値を記憶部に記憶させる。
これにより、常時最新の評価値の情報を容易に参照することができ、評価の結果の妥当性を高めることができる。
[6]また、上記実施形態において、評価値算定部120は、前記施設の評価項目に関する第1の評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定するための、前記施設の評価項目に関する第2の評価結果を記憶部に記憶させる。
これにより、対象の施設の個々の評価項目の劣化度合いを適宜評価した結果に基づいて、施設の劣化度合いを評価するための情報を記憶部に記憶させることにより、施設の評価を容易とすることができる。
[7]また、上記実施形態において、出力処理部150は、第1の評価値から導かれる前記施設の第1の総合評価と前記第2の評価値から導かれる当該施設の第2の総合評価とを対比できるように出力する。
これにより、過去の評価値の情報と最新の評価値の情報の比較を容易に実施することができ、評価の結果の妥当性を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の施設劣化診断システム1は、上述の図示例にのみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 施設劣化診断システム、
100 診断処理部、
110 調査結果処理部、120 評価値算定部(算定部)、130 総合評価部、
140 積算情報処理部、150 出力処理部、160 整備計画作成処理部、
170 見積情報処理部170、
210 調査結果DB、220 劣化度評価値DB、
230 積算情報DB、240 総合評価結果DB、250 整備計画情報DB、
260 見積もり情報DB

Claims (9)

  1. 建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断システムであって、
    施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定する算定部と、
    前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行う総合評価部と
    を備えることを特徴とする施設劣化診断システム。
  2. 前記算定部は、
    前記評価項目に関する評価結果から、前記施設における前記評価項目ごとの劣化度合いを算定し、当該評価項目ごとの劣化度合いの算定結果に予め定めた重みづけ処理を行った結果を、前記施設に係る部分の前記劣化度合いの評価値にする
    ことを特徴とする請求項1に記載の施設劣化診断システム。
  3. 前記総合評価部は、
    前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて、共通の評価基準に従って前記総合評価を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の施設劣化診断システム。
  4. 前記総合評価部は、
    前記複数の施設のうちから、優先して整備を行う候補の施設又は当該候補の施設における整備対象項目を出力する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の施設劣化診断システム。
  5. 前記算定部は、
    前記施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定し、当該第2の評価値を記憶部に記憶させる
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の施設劣化診断システム。
  6. 前記算定部は、
    前記施設の評価項目に関する第1の評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第1の評価値をそれぞれ算定した後に、当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの第2の評価値をそれぞれ算定するための、前記施設の評価項目に関する第2の評価結果を記憶部に記憶させる
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の施設劣化診断システム。
  7. 前記第1の評価値から導かれる前記施設の第1の総合評価と前記第2の評価値から導かれる当該施設の第2の総合評価とを対比できるように出力する出力処理部
    を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の施設劣化診断システム。
  8. 建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断方法であって、
    算定部が、施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定するステップと、
    総合評価部が、前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行うステップと、
    を含むことを特徴とする施設劣化診断方法。
  9. 建築物と当該建築物に設けられた設備とを含む施設を診断対象にして、複数の施設の劣化度合いを診断する施設劣化診断システムのコンピュータに、
    施設に係る部分に対応付けられた評価項目が予め定められており、個々の施設の前記評価項目に関する評価結果から当該施設の評価項目ごとの劣化度合いの評価値をそれぞれ算定するステップと、
    前記算定された劣化度合いの評価値を含む情報に基づいて当該施設ごとの総合評価を行うステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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