JP2015176051A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、記録媒体の不送りなどの搬送状態を正確かつ短時間で判定できる低コストの定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。【解決手段】ハロゲンヒータ3により加熱される定着スリーブ1と、定着スリーブ1の外周面に圧接する加圧ローラ2と、を備え、定着スリーブ1と加圧ローラ2とにより記録媒体20が搬送される定着ニップnを形成し、定着ニップnにおいて記録媒体20にトナー像を定着させる定着装置22であって、定着スリーブ1の温度を検知する非接触式温度センサ4と、非接触式温度センサ4により検知した検知結果により温度の変化を算出し、算出した温度の変化に基づいて、定着ニップnに搬送される記録媒体20の搬送状態を判定する本体制御部500と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、記録媒体の搬送状態を判定することができる定着装置および画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式を利用した画像形成装置は考案されており公知技術となっている。その画像形成装置は、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録媒体に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録媒体上のトナー画像を定着する画像形成プロセスにより成立している。
このような従来の画像形成装置は、記録媒体が給紙カセットを起点、排紙トレイを終点として、ローラ対などに挟まれ搬送されることが一般的であるが、記録媒体の保存状態や設定ミスにより不送りなどの搬送異常が起きることがある。具体的には、記録媒体が例えば高湿度の環境に放置されて含水率が非常に高い状態で保存されていたり、あるいは規定以上の坪量(1mあたりの重量)の記録媒体がスタックされていた場合などに、用紙の不送り異常が発生する。
上記の問題に対して、従来の画像形成装置として、反射型あるいは透過型のフォトセンサ(以下このセンサを"紙検知センサ"ともいう)を用いて、用紙の有無(0/1信号)を検出し、この信号が想定の動作とは異なる場合に、記録媒体不送りなどのアラームを発信し、搬送を停止する構成を備えたものが、既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
これに対して、従来の画像形成装置は、図10に示すように102―a〜dに示す紙検知センサを用いて記録媒体が正常に送られているかどうかを判別するセンサを複数配置し、用紙の搬送状態をモニタしている。
図11を用いて、紙検知センサにより記録媒体の検出を行うよう構成された画像形成装置について説明する。当該画像形成装置は、紙検知センサが、光を照射し、記録媒体が通過している時は反射光が受光部に反射し電圧レベルがHとなり、記録媒体が通過していない時は反射光が無い為、電圧レベルがLとなるよう構成されており、この紙検知センサの電圧変化、すなわち受光部の電圧変化をモニタすることで記録媒体の有無が判別できるようになっている。この紙検知センサは、通常数10msec.〜数100msec.の応答速度であることが一般的である。この紙検知センサを用いた画像形成装置は、記録媒体の不送り等の搬送状態を判定し、搬送異常時に搬送を停止することはできる。
しかしながら、従来画像形成装置は、反射型フォトセンサあるいは透過型フォトセンサを用いると記録媒体の有無が判別できるものの、各所に複数の反射型フォトセンサあるいは透過型フォトセンサを配置する必要があるので、低コスト化を実現できないという問題があった。
しかも、従来の画像形成装置は、反射型フォトセンサあるいは透過型フォトセンサを用いても、搬送異常の判定時間をその応答速度以上に短縮を図ることが困難であるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、簡易な構成で記録媒体の不送りなどの搬送状態を正確かつ短時間で判定できる低コストの定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、上記目的を達成するため、加熱手段により加熱される定着部材と、前記定着部材の外周面に圧接する加圧回転体と、を備え、前記定着部材と前記加圧回転体とにより記録媒体が搬送されるニップ部を形成し、前記ニップ部において前記記録媒体にトナー像を定着させる定着装置であって、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段により検知した検知結果により前記温度の変化を算出し、算出した温度の変化に基づいて、前記ニップ部に搬送される前記記録媒体の搬送状態を判定する搬送状態判定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、簡易な構成で記録媒体の不送りなどの搬送状態を正確かつ短時間で判定できる低コストの定着装置および画像形成装置を提供する。
本発明の第1の実施の形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る定着装置の概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る定着装置における定着スリーブと従来の定着装置における定着スリーブの温度変化を比較した比較図、および定着ニップ部の上流側の搬送経路上に設けられた紙検知センサの検知状態を表す図である。 図4の比較図に判定温度を加えた図であって、搬送状態等の不送りを判定したことを表す図である。 図5の判定温度に代えて目標温度に近い判定温度を用いた図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の搬送状態を判定する判定制御のフロー図である。 本発明の第2の実施の形態に係る定着装置における定着スリーブと従来の定着装置における定着スリーブの温度変化を比較した比較図、および定着ニップ部の上流側の搬送経路上に設けられた紙検知センサの検知状態を表す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の搬送状態を判定する判定制御のフロー図である。 従来の定着装置を備えた画像形成装置の概略構成図である。 従来の反射型フォトセンサによる記録媒体の搬送状態の検出を説明する図である。 従来の熱容量の大きい定着スリーブを備えた定着装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の一実施の形態の概略構成を示す図であり、画像形成装置を電子写真方式の複合機に適用した例を示している。
まず、構成について説明する。
図1に示す画像形成装置1000は、電子写真方式を採用するものであり、画像形成装置本体100と、画像読取装置200と、右側面に両面ユニット300と、を備える。画像形成装置1000には、画像形成装置本体100の上に画像読取装置200が設けられ、右側面に両面ユニット300が取り付けられている。
画像形成装置本体100は、給紙装置14、露光装置13、作像装置30、中間転写装置10、二次転写装置21、定着装置22、を画像形成プロセス順に有している。
給紙装置14は、画像形成装置本体100の内部下方に配置されている。給紙装置14は、記録媒体20を収納する給紙カセット15を、本実施例では二段に備えてなる。そして、各給紙カセット15の右上には、各給紙カセット15内の記録媒体20を一枚ずつ繰り出して記録媒体搬送路16に入れる給紙コロ17が設けられている。
露光装置13は、給紙カセット15の上部に配置している。露光装置13は、図示しないイメージセンサで受像した原稿S1(記録媒体)又は固定原稿の画像データ、或いは、図示しないパーソナルコンピュータや電話回線を通じて受信した画像データに基づいてレーザ光を作像装置30に照射するようになっている。
作像装置30は、シアン(c)、マゼンタ(m)、イエロー(y)、ブラック(k)の各色用の作像装置12c,12m,12y,12kを有し、露光装置13の上部に設けられている。各作像装置12c,12m,12y,12kは中間転写ベルト11の張り渡し方向に沿って四連タンデム式に並べて設けられている。各作像装置12c、12m、12y、12kでは、図中時計まわりに回転するドラム状の像担持体のまわりに帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などを設置して構成する。作像装置12c、12m、12y、12kの下には、露光装置13を備える。
中間転写装置10は、複数のローラに掛けまわしてエンドレスの中間転写ベルト11をほぼ水平に張り渡し、反時計まわりに走行するように設ける。中間転写装置10は、作像装置12c,12m,12y,12kの各像担持体31と中間転写ベルト11を挟んで対峙する一次転写装置25c,25m,25y,25kを有する。一時転写装置25c,25m,25y,25kは、像担持体31に形成されたトナー像を中間転写ベルト11に転写する。
二次転写装置21は、記録媒体搬送路16の経路上に配置しており、中間転写ベルト11に形成した一次転写画像であるトナー像を記録媒体20に転写する。ここで、記録媒体搬送路16は、画像形成装置本体100内の右側に下方から上方に向けて形成し、画像形成装置本体100上に画像読取装置200との間に形成する胴内排紙部18へと通ずるように設ける。記録媒体搬送路16は、搬送ローラ19、中間転写ベルト11と対向して二次転写装置21、定着装置22、一対の排紙ローラよりなる排紙装置23などを順に設けている。
搬送ローラ19の上流には、両面ユニット300から再給紙し、または両面ユニット300を横切って手差し給紙装置36から手差し給紙する記録媒体20を記録媒体搬送路16に合流する給紙路37を設ける。また、定着装置22の下流には、両面ユニット300への再給紙搬送路24を分岐して設けてなる。
原稿読取装置200は、スキャナ装置であり、例えば自動原稿搬送装置によって搬送過程にある原稿S1の画像を読み取る機能と、固定原稿(図示せず)の画像を読み取る機能とを具備している。
画像形成装置1000は画像形成時に、画像読取装置200で原稿画像を読み取って露光装置13で書き込みを行い、各作像装置12c、12m、12y、12kのそれぞれの像担持体上に各色トナー画像を形成し、そのトナー像を一次転写装置25c、25m、25y、25kで順次転写して中間転写ベルト11上にカラー画像を形成する。
また、画像形成装置1000は、給紙コロ17の1つを選択的に回転して対応する給紙カセット15から記録媒体20が繰り出され、記録媒体搬送路16に搬送され、または手差し給紙装置36から手差し記録媒体を給紙路37に搬送される。そして、画像形成装置1000は、記録媒体搬送路16を通して搬送ローラ19で搬送してタイミングを取って二次転写位置へと記録媒体20を搬送し、上述したごとく中間転写ベルト11上に形成したカラー画像を二次転写装置21で記録媒体20に転写する。画像転写後の記録媒体20は、定着装置22で画像定着後、排紙装置23で排出して胴内排紙部18上にスタックする。
両面ユニット300は、画像形成装置本体100の右側面に設けられている。記録媒体20の裏面にも画像を形成するときには、再給紙搬送路24に入れて両面ユニット300で反転してから給紙路37を通して再給紙し、別途中間転写ベルト11上に形成したカラー画像を記録媒体20に二次転写して後、再び定着装置22で定着して排紙装置23で胴内排紙部18に排出する。
次に図2を用いて定着装置22の詳細について説明する。
本実施の形態に係る定着装置22は、ローラ状の定着部材としての定着スリーブ1と、ローラ状の加圧回転体である加圧ローラ2と、内部に加熱手段としてのハロゲンヒータ3と、温度検知手段としての非接触式温度センサ4と、を備えて構成されている。
加圧ローラ2は、定着スリーブ1の外周面に圧接している。加圧ローラ2の回転軸は、回転自在に画像形成装置本体100(図1に示す)に固定され、一方定着スリーブ1の回転軸は、所定方向に移動自在に画像形成装置本体100(図1に示す)に固定されている。このため、定着スリーブ1は、加圧ローラ2に対して接離可能に支持され、かつばねで加圧ローラ2の方向に付勢されて、定着スリーブ1と加圧ローラ2との間でニップ部としての定着ニップnが形成される。定着スリーブ1と加圧ローラ2とにより、定着ニップnから記録媒体20は搬送され、トナー像が定着されるようになっている。
定着スリーブ1の内側には、ハロゲンヒータ3が配置されており、定着スリーブ1を加熱することができる。なお、本実施の形態においてはハロゲンヒータの例を示したが、定着スリーブ1を加熱する熱源はセラミックヒータや誘導加熱(IH)など、他の熱源でもよい。
定着スリーブ1は、昨今の省エネ性能向上要求の高まりから、非常に低熱容量化されており、例えば銅やニッケル等が材料の一部として用いられている。定着スリーブ1としては、例えば温度変化が100℃/1secの応答速度を有しているものが用いられる。
定着スリーブ1の近傍には、非接触式温度センサ4が設けられている。非接触式温度センサ4はサーモパイル方式を用いており、定着スリーブ1の温度を数10msecの高応答で検知するようになっている。
また、定着スリーブ1の搬送経路上でかつ上流側に、記録媒体位置検知センサ5(図3に示す)が設けられており、定着ニップnに記録媒体20が進入すること検知するようになっている。
次に、定着装置22の制御構成について説明する。
図2および図3に示すように、定着装置22は、本体制御部500と、非接触式温度センサ4と、記録媒体位置検知センサ5と、を備えている。本体制御部500は、これらの入力信号に基づいて、定着温度コントローラ92bを制御し、また、記録媒体20の搬送状態を判定する。
本体制御部500は、CPU510、ROM511、RAM512等を含むマイクロコンピュータにより構成されている。
ROM511には、本実施の形態における定着装置22を含む画像形成装置1000の駆動等の全般に関する制御プログラムが記憶されている。また、ROM511には、予め設定された定着スリーブ1の目標温度Tと、記録媒体20の搬送状態を判定するための判定温度TAとが記憶されている。このROM511に記憶されたプログラムを、RAM512の一時記憶機能を利用しつつ、CPU510によって実行するようになっている。
したがって、本体制御部500には、非接触式温度センサ4と、記録媒体位置検知センサ5と、定着温度コントローラ92b、および画像形成装置1000に設けられた図示しない各種センサ類やモータ等と、が接続されている。
図2、3を用いて記録媒体20の搬送状態の判定について説明する。記録媒体位置検知センサ5は、定着ニップnに記録媒体20が進入するのを検知するようになっている。
定着装置22の温度制御方式について説明する。定着温度コントローラ92bは、予め設定された記録媒体20の目標制御温度(目標温度T)と検知された記録媒体20の温度との間の温度偏差の情報を基に図2に示すPWM駆動回路92aを通してハロゲンヒータ3への印加電力を単位時間当たりの通電時間、すなわちデューティー制御をするようになっている。この温度偏差情報に基づく制御は、例えばON/OFF制御、PID制御などが用いられる。
以上のような形態で、定着温度コントローラ92bにより、目標制御温度(目標温度T)となるようにフィードバック制御が行われて、ハロゲンヒータ3の電力を制御し、記録媒体20およびトナーへ与える熱量が所定の状態になるようになっている。
図2および図3に戻り、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により定着ニップnへの記録媒体20の進入が検知されると、検知された時点から、非接触式温度センサ4で検知した定着スリーブ1の温度変化を算出するようになっている。具体的には、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により検知された時点の定着スリーブ1の温度tと、非接触式温度センサ4で検知したt秒後の定着スリーブ1の温度tと、の差分、すなわち温度変化を算出するようになっている。
さらに、本体制御部500は、算出した定着スリーブ1の温度変化に基づいて定着ニップnに搬送される記録媒体20の搬送状態を判定するようになっている。具体的には、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により検知された時点の定着スリーブ1の温度tと、非接触式温度センサ4で検知したt秒後の定着スリーブ1の温度tと、の差分(t0-t)が、予め定められた閾値よりも大きいと搬送状態が正常と判定するようになっている。一方、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により検知された時点の定着スリーブ1の温度tと、非接触式温度センサ4で検知したt秒後の定着スリーブ1の温度tと、の差分(t0-t)が、予め定められた閾値以下であると搬送状態が異常と判定するようになっている。なお、本実施の形態における差分(t0-t)が本発明に係る温度の変化に対応している。
すなわち、記録媒体20が、記録媒体位置検知センサ5により検知された後に、定着ニップnに進入すると定着スリーブ1の温度が、記録媒体20によって吸熱されて急激に下がると、搬送状態が正常であると判定するようになっている。ここで、前述の閾値は、定着スリーブ1(定着部材)の予め定められた目標温度Tと、予め定められた判定温度Tと、の差分を意味している。なお、前述の閾値は、T−Tとしたが、予め実験的に定めてもよい。また、本実施の形態において、本体制御部500は、本発明に係る搬送状態判定手段を構成している。
図12に従来例として熱容量の大きい定着スリーブを備えた定着装置を示す。この定着装置では熱容量の大きい加圧ローラ及び、加熱ローラがあり、図2に示す定着装置22に比べて定着スリーブ51およびベルト56の熱容量が大きく記録媒体20などの外乱による温度変動が小さくなっている。
図4に従来の熱容量の大きい定着スリーブ51およびベルト56(図12に示す)を有する定着装置22と本実施の形態に係る熱容量の小さい定着スリーブ1を有する定着装置22の印刷中の温度変化を比較したものを示す。
図4に示すように、従来の定着装置では記録媒体20が定着装置に進入しても大きな温度低下は生じておらず、また目標温度近傍へ復帰する時間も長いのに対して、本実施の形態に係る定着装置22では記録媒体20の進入に対する温度低下が速く、またそれを受けて温度制御をした結果、目標温度近傍に復帰する時間も非常に短くなっている。
図6のように、本実施の形態における定着装置は、判定時間を短くする為に、判定温度を高目に設定すると、判定時間は短くなるものの、判定温度までの温度差分が非常に小さくなる為、印刷動作以外でのわずかな温度変動を誤って検知する問題が生じる可能性がある。しかしながら、従来の定着装置では、熱容量が高かったため、判定温度を低目に設定すると判定時間が長くなるという問題があった。従来の定着装置では、誤検知をしないことと、判定時間を短くすることの両立は極めて困難であった。
図5は、ある判定温度Tを設定した場合の、定着部材の温度変化と判定温度との関係を示したものである。判定温度Tを図示のようにな値に設定すると、本実施の形態に係る定着スリーブ1は記録媒体の定着ニップnへの進入時点から素早く判定温度Tを下回るのに対して、従来の定着装置における定着スリーブでは温度低下が緩やかな為、判定温度Tを下回るまでの時間が長く、記録媒体有無の判定に時間を要していた。正常に記録媒体20が搬送された場合に、判定温度Tまで下回る時間をtとすると、記録媒体が定着装置に進入してからt[sec]経過しても判定温度Tを下回らない場合は、記録媒体不送りと判定できる。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の搬送状態を判定する判定制御のフロー図である。
図7に示すように、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により定着ニップnへの記録媒体20の進入を検知する(ステップS1)。本体制御部500は、記録媒体20が定着ニップnに進入したことを検知した場合、非接触式温度センサ4により定着スリーブ1によって検知された検知温度を取得する(ステップS2)。
次に、本体制御部500は、定着ニップnへの記録媒体20の進入時点を基準として計時を開始する(ステップS3)。次に、本体制御部500は、ステップS3において計時を開始してからt秒経過したか否かを判定する(ステップS4)。本体制御部500は、前述の計時開始からt秒経過していた場合、非接触式温度センサ4により定着スリーブ1によって検知された検知温度を取得する(ステップS5)。
本体制御部500は、閾値(T−T)が定着スリーブ1の温度変化(t0−t)より大きいか否かを判定する(ステップS6)。本体制御部500は、定着スリーブ1の温度変化(t0−t)が、閾値(T−T)以上の場合、記録媒体20の搬送状態が正常すなわち不送りでないと判定する(ステップS7)。一方、本体制御部500は、定着スリーブ1の温度変化(t0−t)が、閾値(T−T)より小さい場合、記録媒体20の搬送状態が異常すなわち不送りであると判定する(ステップS8)。
上述のように、従来の紙検知センサの応答速度は、数10〜数100msecでの検知速度であるので、搬送状態の判定時間もそれと同等である。一方、本実施の形態の画像形成装置によれば、例えば、定着スリーブ(定着部材)が低熱容量の部材で構成され、その温度変化が100℃/1secの応答速度を有していると仮定すると、50msecで5℃の温度低下が生じていなければ用紙が不送りであると判定できる。したがって、本実施の形態の画像形成装置が、目標温度Tと判定温度Tの差分(T−T)を5℃とすることで、最短で50msecでの判定が可能となる。ここに本実施の形態に係る定着装置22で用いている非接触式温度センサ4の応答速度数10msecを足し合わせても100msec程度での記録媒体有無が判定可能であり、誤検知をしないことと、判定時間を短縮することの両立が可能である。
以上により、本実施例の定着装置22においては、記録媒体20が定着ニップnに搬送されると定着スリーブ1より熱を受け、定着スリーブ1の温度が変化し、変化した定着スリーブ1の温度を非接触式温度センサ4により検知するので、この温度に基づいて、記録媒体20の搬送状態を本体制御部500により判定することができる。この結果、紙検知センサ等のセンサを用いることなく簡易な構成で記録媒体20の不送りを正確かつ短時間判定でき、低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態の定着装置22は、定着スリーブ1が低熱容量の部材からなり、温度変化が大きいので、温度変化に基づき記録媒体20の搬送状態を判定する場合の判定時間を短くすることができる。
また、本実施例の定着装置22は、定着スリーブ1の加熱される時の昇温速度が1secあたり100℃以上と応答性が良好なので記録媒体20の不送りの判定を素早く行うことができる。
また、本実施の形態の定着装置22は、温度検知手段として応答性の良いサーモパイル素子を用いた非接触式温度センサ4を用いているので記録媒体20の不送りの判定を素早く行うことができる。
このように本実施の形態に係る定着装置22は、定着部材20の目標温度より低い温度を搬送状態の判定温度として用いたが、以下に説明する第2の実施の形態のように、前述の目標温度より高い温度を搬送状態の判定温度として用いて、搬送状態を判定するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置は、第1の実施の形態に係る画像形成装置と本体制御部の制御内容が異なるので、特にこの点について説明する。
本実施の形態では、本体制御部500には、搬送状態を判定するための判定温度が予め設定され、ROM511に記憶されている。この判定温度は、ハロゲンヒータ3により加熱された加熱量に基づく定着スリーブ1の目標温度よりも高い温度に設定されている。
本体制御部500は、前述の判定温度と非接触式温度センサ4により検知した定着スリーブ1の表面温度とを比較するようになっている。本体制御部500は、前述の判定温度と定着スリーブ1の温度との比較を記録媒体20が定着ニップnに進入してから開始するようになっている。また、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5が定着ニップnの手前で記録媒体20を検知すると、記録媒体20が定着ニップnへ進入したと判断するようになっている。
本体制御部500は、記録媒体20の定着ニップnへの進入後に、定着スリーブ1の温度が判定温度よりも高くなると、搬送状態が正常でないと判断するようになっている。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の搬送状態を判定する判定制御のフロー図である。
図9に示すように、本体制御部500は、記録媒体位置検知センサ5により定着ニップnへの記録媒体20の進入を検知する(ステップS11)。本体制御部500は、記録媒体20が定着ニップnに進入したことを検知した場合、非接触式温度センサ4により定着スリーブ1によって検知された検知温度を取得する(ステップS12)。
本体制御部500は、定着スリーブ1の温度tが、判定温度Tがより大きいか否かを判定する(ステップS13)。本体制御部500は、定着スリーブ1の温度tが、判定温度Tより大きい場合、記録媒体20の搬送状態が異常であると判定する(ステップS14)。一方、本体制御部500は、定着スリーブ1の温度tが、判定温度T以下の場合、記録媒体20の搬送状態が正常であると判定する(ステップS15)。
ここで、上記第1の実施の形態では、定着ニップnへの記録媒体20の進入による定着スリーブ1の温度変化は、目標温度を下回ることを前提としている。この為、記録媒体20の進入により一定時間経過しても、目標温度からの温度低下量がある一定量以下にならなければ、記録媒体20が定着ニップnに進入していないと判定される。つまり不送りを判定する為の時間は一定時間であった。
一方で、昨今は省エネ性や高画質要求の高まりから、記録媒体がニップ部に進入しても定着部材の温度低下をさせないように予めヒータを点灯する場合がある。図8に示すように、このような場合、記録媒体が定着部に進入するよりも前に、前もって熱源を点灯しているため、記録媒体が何らかの不送りで定着部に進入しなかった場合は、目標温度よりも定着部材の温度が上昇することになる。
本実施の形態では、図8に示すように記録媒体20が定着ニップnに進入した時間から判定温度よりも上回った場合には、記録媒体不送りであると判定するようになっている。この場合は、不送りが時間で決まるのではなく、温度上昇量で決定されるので、温度が一定以上上昇すれば、即座に不送りを判定できる。したがって、記録媒体の搬送状態の判定時間を短くすることができる。ここで、本実施の形態における温度上昇量は、本発明に係る温度の変化に対応している。
以上のように、本実施の形態に係る定着装置22においては、定着スリーブ1の熱容量が低く、温度変化の応答速度が高いので、定着スリーブ1の温度変化から記録媒体20の不送りなどの搬送状態を誤検知することなく短時間で判定できる。また、紙検知センサを用いることなく搬送状態を判定できるので簡易な構成とすることができ、低コストの定着装置および画像形成装置を得ることができる。
1 定着スリーブ(定着部材)
2 加圧ローラ(加圧回転体)
3 ハロゲンヒータ(加熱手段)
4 非接触式温度センサ(温度検知手段)
20 記録媒体
22 定着装置
500 本体制御部(搬送状態判定手段)
1000 画像形成装置
n 定着ニップ(ニップ部)
特開平02−249836号公報

Claims (6)

  1. 加熱手段により加熱される定着部材と、前記定着部材の外周面に圧接する加圧回転体と、を備え、前記定着部材と前記加圧回転体とにより記録媒体が搬送されるニップ部を形成し、前記ニップ部において前記記録媒体にトナー像を定着させる定着装置であって、
    前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、
    前記温度検知手段により検知した検知結果により前記温度の変化を算出し、算出した温度の変化に基づいて、前記ニップ部に搬送される前記記録媒体の搬送状態を判定する搬送状態判定手段と、を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記搬送状態判定手段は、前記記録媒体が前記ニップ部に進入してから一定時間の間の前記定着部材の表面温度の変化が所定の閾値以下の場合に、前記記録媒体が正常に搬送されていないと判定することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記搬送状態判定手段は、前記記録媒体の搬送状態の判定を行う前記定着部材の表面温度を、前記加熱手段により加熱された加熱量に基づく前記定着部材の目標温度よりも高い温度に設定することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1の請求項に記載の定着装置。
  4. 前記定着部材は、前記加熱手段により加熱される時の昇温速度が1secあたり100℃以上の昇温速度であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の定着装置。
  5. 前記温度検知手段は、サーモパイル素子を用いた非接触温度センサであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の定着装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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