JP6841065B2 - 定着装置、画像形成装置、異常発生判断装置、およびプログラム - Google Patents

定着装置、画像形成装置、異常発生判断装置、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、定着装置、画像形成装置、異常発生判断装置、およびプログラムに関する。
用紙上の未定着トナー像を加熱および加圧してその用紙上にトナー像を定着する定着装置が知られている。このタイプの定着装置の場合、トナー像を加熱する、加熱ロール等の加熱部材への用紙等の記録媒体の巻付きが問題となることがある。特に、この巻付きに気づかないまま装置の電源をオフにし、例えば翌日等に電源を再びオンにしたときに用紙の巻付きがあると装置の故障に繋がる場合がある。
特許文献1には、用紙が通過する通紙領域に設けられた温度センサで検知した温度に基づいて100℃から120℃までの間の昇温時間情報を得、今回の昇温時間を、正常時の昇温時間である基準時間に調整時間を加えた時間と比較して、異常の有無を判断することが提案されている。
また、特許文献2には、通紙領域と非通紙領域との双方に温度センサを設け、通紙領域の温度センサにより測定された温度が所定温度Pに達した時点におけるその所定温度Pと非通紙領域の温度センサにより測定された温度Qとの差分温度Gが基準差分温度Fよりも小さい場合に巻付きと判断することが提案されている。
これら特許文献1,2における提案は、いずれも、巻付きを昇温率に基づいて判断する手法に関する提案である。
特開2007−086359号公報 特開2002−156868号公報
本発明は、定着装置が置かれた環境の環境変動を踏まえて異常発生の有無を正しく判断できる定着装置、画像形成装置、異常発生判断装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
請求項1は、接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部と、を備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項2は、前記異常発生判断部は、直前の印刷ジョブの出力枚数が一定以上の場合に異常の発生を判断することを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3は、前記異常発生判断部は、直前の印刷ジョブの出力枚数が一定以上の場合に異常の発生の判断を行い、それ以外は異常の発生の判断を行わないことを特徴とする請求項2に記載の定着装置である。
請求項4は、前記異常発生判断部は、第2の温度の温度上昇開始時間が、前記第1の温度の温度上昇開始時間に対して予め定められた時間よりも遅い場合は、異常が発生していると判断することを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項5は、前記予め定められた時間は、前記加熱部材に対する前回の電力供給停止から経過した時間に応じて変更することを特徴とする請求項4に記載の定着装置である。
請求項6は、前記予め定められた時間は、前回の電力供給停止から経過した時間が短い場合より前回の電力供給停止から経過した時間が長い場合のほうが長いことを特徴とする請求項5に記載の定着装置である。

請求項7は、前記被加熱体は用紙であって、前記異常発生判断部が、該用紙の前記加熱部材への巻付きという異常の発生を通知する通知部を備えたことを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項8は、
接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部と、を備えたことを特徴とする異常発生判断装置である。
請求項9は、プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部として動作させることを特徴とするプログラムである。
請求項10は、
請求項1に記載の定着装置と、用紙上にトナー像を形成するトナー像形成装置と、用紙を、前記トナー像形成装置を経由しさらに前記定着装置を経由する搬送経路上を搬送する用紙搬送装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1の定着装置、請求項8の異常発生判断装置、請求項9のプログラム、請求項10のの画像形成装置によれば、定着装置が置かれた環境の環境変動があっても、異常発生の有無を正しく判断できる。
請求項2の定着装置によれば、異常発生の有無の判断を異常が発生する可能性が高い場合に行うことができる。
請求項3の定着装置によれば、異常発生の有無の判断を異常が発生する可能性が高い場合に限ることができる。
請求項4の定着装置によれば、定着装置が置かれた環境の温度変動があっても、異常発生の有無を正しく判断できる。
請求項5の定着装置によれば、加熱部材への電力供給の変化があっても、異常発生の有無を正しく判断できる。
請求項6の定着装置によれば、加熱部材への電力供給の変化があっても、異常発生の有無を正しく判断できる。
請求項7の定着装置によれば、用紙の巻付きという異常の検知を使用者に対して好適に通知することができる。
本発明の画像形成装置の一実施形態であるプリンタの概略構成図である。 図1に示すプリンタに備えられている定着器の模式図である。 第1の温度センサおよび第2の温度センサのそれぞれにより測定される、加熱ロールの加熱開始時点以降の加熱ロール表面の温度変化を示した模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であるプリンタの概略構成図である。
図1に示すプリンタ10はモノクロプリンタであり、このプリンタ10とは別の装置、例えばパーソナルコンピュータ等で作成された、画像を表す画像信号が、不図示の信号ケーブル等を介してこのプリンタ10に入力される。プリンタ10には、このプリンタ10内の各構成要素の動きを制御する制御部11が備えられており、画像信号はこの制御部11に入力される。そして、プリンタ10では、この制御部11の制御の下で画像信号に基づく画像の形成が行われる。
この制御部11は、プログラムを実行するCPUやメモリなどからなる情報処理装置としての機能を備えている。そして、このプリンタ10は、制御部11内での制御プログラムの実行により、画像形成のための動作が制御される。
また、このプリンタ10には、その外壁面に、操作・表示部29が備えられている。この操作・表示部では、このプリンタ10への電源のオン/オフ等の各種操作や、このプリンタ10の状態、例えばプリント中、プリント終了等の各種の表示が行われる。
プリンタ10の下部には用紙トレイ21が備えられていて、用紙トレイ21には、用紙Pが積み重なった状態に収容されている。用紙トレイ21は、用紙Pの補給のために、引出し自在に構成されている。用紙トレイ21に収容される用紙Pのサイズはユーザによって変更される場合があり、複数の用紙トレイ21に異なるサイズや厚みの用紙Pが収容される場合もある。そして、実際に用紙トレイ21に収容されている用紙Pのサイズや厚みを制御部11が認識して各部の制御に用いる。図示は省略するが、このプリンタ10には、この認識のために必要となるセンサなどによる自動認識の機構、あるいはユーザの入力などによる認識の機構が組み込まれている。
また、用紙トレイ21には、紙の用紙Pに替えてOHPシートやプラスチック紙や封筒などが本発明にいう被加熱体として収容されてもよい。図1では用紙Pが収容されているものとしてプリンタ10の動作を説明する。
用紙トレイ21内の用紙Pは、ピックアップロール22およびさばきロール23により待機ロール24へと送られる。待機ロール24に到達した用紙Pは、搬送のタイミングが調整されてさらに搬送される。
このプリンタ10には、矢印Aで示す向きに回転する円筒状の感光体12が備えられ、その感光体12の周囲に、帯電器13、露光器14、現像器15、転写器16、および感光体クリーナ17が配備されている。感光体12、帯電器13、露光器14、現像器15、および転写器16を併せたものが、本発明に言うトナー像形成装置の一例に相当する。
帯電器13は、感光体12の表面を帯電させ、露光器14は、制御部11から送られてくる画像信号に従って感光体12の表面を露光して静電潜像を形成する。静電潜像は現像器15により現像されてトナー像が形成される。
ここで、上記の待機ロール24は、感光体12上のトナー像が、転写器16に対面した位置に達するタイミングに合わせてその位置に到達するように用紙Pを送り出す。そして、感光体12上に形成されたトナー像は、転写器16の作用を受け、その送り出されてきた用紙P上に転写される。これにより、用紙P上に未定着トナー像が形成される。
未定着トナー像が形成された用紙Pは、さらに矢印B方向に進み、定着器18を通過する際に加熱および加圧を受けてその用紙P上にトナー像が定着される。この定着器18は、内部に熱源111を備えた加熱ロール110と、外周面の無端ベルトを加熱ロール110に押し当てる押当機構121を内部に備えた加圧ベルト120とを有する。そして、定着器18を通過する用紙Pは、それらの加熱ロール110と加圧ベルト120とに挟まれたニップ領域を通過する。その結果、用紙P上には定着トナー像からなる画像が形成される。この定着器18は、本発明の定着装置の一実施形態に相当する。
定着器18を通過した用紙Pは、排出器19に向かって矢印C方向に進み、さらに、その排出器19によってさらに矢印D方向に送られて排紙台20上に排出される。
ここで、操作・表示部29を操作してプリンタ10の電源をオンにすると、プリンタ10の各部に電力が供給されて動作の準備が開始される。その動作準備の一環として、加熱ロール110の内部に備えられている加熱源111に電力が投入され、加熱ロール110の加熱が開始されるとともに、以下に説明するようにして、加熱ロール110に用紙が巻き付ていないかどうかの検知が行われる。そして、用紙巻付きが検知されると、加熱源111への電力供給が停止されるとともに、操作・表示部29に用紙巻付きのアラームが表示される。この用紙巻付検知処理は、制御部11における、用紙巻付検知プログラムの実行により行われる。図1では、制御部11において用紙巻付検知プログラムが実行されることにより実現する機能を、制御部11内の巻付検知部11aとして表現している。
図2は、図1に示すプリンタに備えられている定着器の模式図である。この図2の左右方向は、図1の紙面に垂直な方向に対応している。
この図2には、定着器18を構成している加熱ロール110と加圧ベルト120が示されている。また、ここには、加熱ロール110の端部の温度を測定する第1の温度センサ131と、加熱ロール110の中央部の温度を測定する第2の温度センサ132が示されている。これら第1の温度センサ131および第2の温度センサ132は、本発明にいう、それぞれ第1の温度測定器および第2の温度測定器の各一例に相当し、それら第1の温度センサ131と第2の温度センサ132を合わせたものが、本発明にいう複数の温度測定器の一例に相当する。
また、この図2には、通紙領域Dが示されている。
図1に示す感光体12上に形成されたトナー像の転写を受けた用紙Pは、図2にも示す矢印B方向に進み、定着器18を構成している加熱ロール110と加圧ベルト120とが接するニップ領域Nを通過する。ここで、図1に示すプリンタ10では、用紙Pの通過方向(矢印Bで示す方向)に交わる幅方向(図2に矢印W−Wで示す方向)について複数の用紙幅の用紙Pを用いることができる。この図2に示す通紙領域Dは、このプリンタ10で用いることができる用紙のうちの最大幅の用紙が通過する領域を示している。第1の温度センサ131は、加熱ロール110の、通紙領域Dから外れた非通紙領域の温度を測定する温度センサである。また、第2の温度センサ132は、加熱ロール110の中央部の、このプリンタ10で用いることができる用紙のうちの最小幅の用紙が通過する領域内の温度を測定する温度センサである。
これら第1の温度センサ131および第2の温度センサ132は、第一義的には、加熱ロール110の温度を予め定められた温度に保つための制御用として用いられる。本実施形態では、これら第1の温度センサ131および第2の温度センサ132を利用して、プリンタ10の電源がオンにされた時点において、加熱ロール110への用紙Pの巻付きの有無が検知される。例えば、ユーザがプリンタ10に100枚のプリントを指示した場合において、100枚目あるいは99枚目等のプリントの用紙が加熱ロール110に巻付いてしまったにもかかわらず、それに気づかずにプリンタ10の電源をオフにして、プリント出力された99枚あるいは98枚の用紙を持ち去ってしまう場合等が考えられ、このため、電源オン時に用紙巻付きの有無を検知する必要がある。
図3は、第1の温度センサおよび第2の温度センサのそれぞれにより測定される、加熱ロールの加熱開始時点以降の加熱ロール表面の温度変化を示した模式図である。
ここでは、加熱開始時刻(加熱ロール内部の加熱源111(図1参照)への電力投入開始時刻)を時刻t0とする。加熱を開始すると、すなわち内部の加熱源111に電力が投入されると、その加熱源111の発熱により加熱ロール110がその内側から熱せられ、その熱が徐々に加熱ロール110の表面に伝熱し、加熱ロール110の表面の温度が、その加熱開始時刻t0から遅れて上昇を開始する。ただし、ここでは、第1の温度センサ131および第2の温度センサ132のそれぞれによる、加熱ロール110の表面の温度上昇開始時刻を捉える。ここでは、温度上昇開始後の昇温率は監視の対象とはしていない。
ここで、第1の温度センサ131では、加熱開始時刻t0から遅れ時間T1だけ遅れた時刻t1で温度上昇の開始が捉えられたものとする。この第1の温度センサ131は、上述の通り、最大幅の通紙領域Dよりも外れた非通紙領域に設置されている。このため、加熱ロール110に用紙Pが巻き付いていてもいなくても、ほぼ変わらない特性を示す。ただし、遅れ時間T1は加熱開始時における加熱ロール110の温度等によっては変化する。
また、第2の温度センサ132では、加熱ロール110に用紙が巻き付いていないことが確実なときに測定すると、加熱開始時刻t0から遅れ時間T2だけ遅れた時刻t2で温度上昇があらわれる。加熱ロール110は、その幅方向(図2に示す矢印W−W方向)の両端部で不図示の支持部材によって回転自在に支持されている。このため、加熱源111から加熱ロール110に伝わってきた熱は、両端部では支持部材に伝熱し、加熱ロール110の両端部の温度は中央部の温度よりも低下しがちである。このため、加熱ロール110の中央部の方が、端部と比べ、先に温度上昇を開始する傾向にある。
ここで、加熱ロール110に用紙が巻き付いているときに第2の温度センサ132で温度を測定すると、巻付いている用紙に熱が奪われるため、用紙が巻き付いていないときに測定した遅れ時間T2よりも大きい遅れ時間T3だけ遅れた時刻t3に温度上昇開始が捉えられる。すなわち、第1の温度センサ131と第2の温度センサ132は、加熱ロール110への用紙Pの接触あるいは巻付きによる加熱ロール110の温度変化への影響が互いに異なる箇所に設置されている。
ここで、加熱開始時刻t0から温度上昇開始時刻までの遅れ時間は、加熱開始時の加熱ロール110の温度、巻付いている用紙の種類、加熱源111に投入される電力の変動、加熱源111や加熱ロール110の経年変化等、様々な要因で変化する。そこで、ここでは、第1の温度センサ131により捉えた温度上昇開始時刻と第2の温度センサ132により捉えた温度上昇開始時刻との双方に基づいて、加熱ロール110への用紙の巻付きの有無が判定される。
具体的には、以下の通りである。第1の温度センサ131および第2の温度センサ132は、用紙による影響の程度が相対的にそれぞれ小さい箇所および大きい箇所に設けられている。そこで、ここでは、第1の温度センサ131で測定される第1の温度の温度上昇開始時刻から第2の温度センサ132で測定される第2の温度の温度上昇開始時刻までの、用紙の巻付きがない正常時の相対時間差(t2−t1=―Δt1)に対する、今回の相対時間差(用紙が巻き付いているときは、t3−t1=Δt2)までの遅れ時間(Δt1+Δt2)に基づいて用紙の巻付きの有無が判定される。換言すると、用紙の巻付きがないことが分かっている正常時の、第2の温度センサ132で測定される第2の温度の温度上昇開始時刻と比べ予め定められた遅れ時間だけ遅れた閾値時刻t4を、第1の温度センサ131により測定される第1の温度の温度上昇開始時刻t1に対する相対値として設定しておく。そして、今回の第2の温度の温度上昇開始時刻がその設定された閾値時刻t4よりもさらに遅い時刻であった場合に、異常を通知することとしている。
この判定処理をさらに詳細に説明する。
加熱開始時刻t0を基点としたときの、用紙の巻付きがないことが分かっている正常時の第2の温度(加熱ロール110の中央部の温度)の温度上昇開始時刻t2と、用紙が巻き付いているときの第2の温度の温度上昇開始時刻t3との間に閾値時刻t4を設定し、今回の加熱開始時刻t0を基点としたときの第2の温度の温度上昇開始時刻が、この図3に示す時刻t3のように、閾値時刻t4よりも遅い時刻であったときに、用紙が巻き付いているものとしてアラームを出力する。ただし、第1の温度センサ131および第2の温度センサ132で測定される第1の温度および第2の温度のいずれについても、加熱開始時刻t0からの温度上昇開始時刻までの遅れ時間は、前述したように、昇温開始時点における加熱ロール110の温度やその他の環境条件等によって変動する。そこで、ここでは、閾値時刻t4は、用紙が巻き付いていてもその影響が及ばない第1の温度(加熱ロール110の端部の温度)の温度上昇開始時刻t1からの相対値として設定されている。すなわち、閾値時刻は、
閾値時刻t4=第1の温度の温度上昇開始時刻t1+α ・・・(1)
として設定されている。
閾値時刻を上記の相対値として設定しておくことにより、加熱開始時点における加熱ロール110の温度等の条件が異なっていても、用紙の巻付きの有無を高精度に判定することができる。
ここで、本実施形態では、用紙の巻付きの有無をさらに高精度に判定するために、加熱ロール110への電力供給開始時点の第1の温度もしくは第2の温度に応じて、その温度が相対的に高い場合に相対的に小さな遅れ時間だけ遅れた時刻を閾値時刻とし(すなわち(1)式の値αを相対的に小さな値とし)、一方、その温度が相対的に低い場合に相対的に大きな遅れ時間だけ遅れた時刻を閾値時刻とする(すなわち(1)式の値αを相対的に大きな値とする)。そして、そのようにして設定した閾値時刻を用いて、第2の温度上昇開始時刻が閾値時刻よりもさらに遅い時刻であった場合に、異常発生を通知することとしている。この場合に、上記の遅れ時間の調整、すなわち(1)式の値αの調整は、第1の温度(加熱ロール110端部の温度)に基づいて行ってもよく、第2の温度(加熱ロール110の中央部の温度)に基づいて行ってもよい。
加熱ロール110の温度が低い場合には、その加熱ロール110に用紙が巻き付いていた場合の、その用紙の温度も低い傾向にある。巻付いている用紙の温度が低いと、加熱開始後においてその巻付いている用紙に奪われる熱量が増え、第2の温度の温度上昇開始時刻が遅れる傾向にある。すなわち、加熱ロール110やそこに巻き付いている用紙の温度が低いと、その用紙が巻き付いているときの第2の温度の温度上昇開始時刻t3の、用紙が巻き付いていないときの第2の温度の温度上昇開始時刻t2からの時間差が開く傾向にある。そこで、本実施形態では、加熱開始時点における加熱ロール110の温度が低い場合に上記の遅れ時間を大きめの値とし、閾値時刻を遅めの時刻に調整する。例えば、前回の電源オフ(加熱ロールへの電力供給停止)から経過した時間に応じて調整してもよい。具体的には、加熱ロールに対する前回の電力供給停止から経過した時間が短い場合より前回の電力供給停止から経過した時間が長い場合のほうの閾値時刻を長くするように調整してもよい。こうすることで、外乱等に起因する誤判定を確実に避けた、一層高精度の判定を可能としている。
また、プリンタ10の電源をオンにしたときに加熱ロール110に用紙が巻き付いているということは、前回の電源オフ(加熱ロールへの電力供給停止)の直前に実行したプリントで使用した用紙が巻き付いていることを意味している(加熱ロールへの電力供給停止は、メイン電源スイッチのオフの他に省電力モードへの移行等であってもよい)。そこで、前回の電源オフ直前の最終プリント動作の際にプリントした枚数を考慮して、上記の用紙巻付きの有無を検知の実行を決定してもよい。すなわち、前回の電源オフ直前の最終プリント動作の際にプリントした枚数が多い場合には、プリンタの使用者はプリントアウトした枚数とプリント設定枚数とが異なることに気がつかない場合が多く、最終プリントの用紙が加熱ロール等に巻付いて、そのまま印刷ジョブを終了しても、プリンタの使用者はその異常に気がつかない場合がある。一方、数枚程度までのプリントであれば、プリントアウトした枚数とプリント設定枚数とが異なることに気が付きやすいため、装置側で用紙巻付きの有無を判断する必要はない場合が多い。そのため、上記の用紙巻付きの有無等の異常検知の実行は、プリントアウトした枚数やプリント設定枚数等が、予め決められた枚数以上であった場合にのみ実行し、それ以外は実行しないという制御をしてもよい。ここで、プリント枚数は、実際にプリントアウトした枚数であっても良いし、使用者が設定したプリント枚数であっても良い。また、前回の電源オフの直前の最終プリントで使用した用紙の種類を記憶しておき、電源オン後の、上記の用紙巻付きの有無を検知するにあたっては、巻付いているかも知れない用紙の種類を考慮してもよい。用紙が厚い場合、その用紙に奪われる熱量が大きくなる傾向があり、したがって、加熱開始時の加熱ロール110の温度が低い場合と同様、相対的に大きな遅れ時間だけ遅れた時刻を閾値時刻としてもよい。
なお、ここでは、本発明を、図1に示したモノクロプリンタ10に適用した例について説明したが、本発明は、例えばタンデム型のカラープリンタ等、用紙上のトナー像を加熱および加圧して定着するタイプの定着器を備えた画像形成装置に広く適用することができる。
10 プリンタ
11 制御部
11a 巻付検知部
12 感光体
18 定着器
110 加熱ロール
120 加圧ベルト
131 第1の温度センサ
132 第2の温度センサ

Claims (10)

  1. 接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、
    前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記異常発生判断部は、直前の印刷ジョブの出力枚数が一定以上の場合に異常の発生を判断することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記異常発生判断部は、直前の印刷ジョブの出力枚数が一定以上の場合に異常の発生の判断を行い、それ以外は異常の発生の判断を行わないことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記異常発生判断部は、第2の温度の温度上昇開始時間が、前記第1の温度の温度上昇開始時間に対して予め定められた時間よりも遅い場合は、異常が発生していると判断することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記予め定められた時間は、前記加熱部材に対する前回の電力供給停止から経過した時間に応じて変更することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 記予め定められた時間は、前回の電力供給停止から経過した時間が短い場合より前回の電力供給停止から経過した時間が長い場合のほうが長いことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記被加熱体は用紙であって、前記異常発生判断部が、該用紙の前記加熱部材への巻付きという異常の発生を通知する通知部を備えたことを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、
    前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部と、
    を備えたことを特徴とする異常発生判断装置。
  9. プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、
    接触しながら通過する被加熱体を電力供給により加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の非通過領域の温度を測定する第1の温度測定器と、
    前記加熱部材のうち前記被加熱体の通過領域の温度を測定する第2の温度測定器と、
    前記加熱部材への電力供給開始後の前記第1の温度測定器により測定される第1の温度の温度上昇開始時間を基準とした前記第2の温度測定器により測定される第2の温度の温度上昇開始時間との差に基づいて異常の発生を判断する異常発生判断部
    として動作させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項1に記載の定着装置と、
    用紙上にトナー像を形成するトナー像形成装置と、
    用紙を、前記トナー像形成装置を経由しさらに前記定着装置を経由する搬送経路上を搬送する用紙搬送装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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